JP2009290857A - 半導体装置 - Google Patents

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和敏 中村
Toru Takayama
徹 高山
Yuki Kamata
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明夫 中川
Yoshinobu Sano
義信 佐野
Toshiyuki Naka
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Abstract

【課題】高速なクロックを必要とせずに、時間分解能を向上させたデジタルPWM制御を実現できる半導体装置を提供する。
【解決手段】複数段の第1遅延素子を有し、これら第1遅延素子に印加される制御電圧に応じて発振周波数が制御される電圧制御型クロック発生回路と、直列に接続された複数段の第2遅延素子を有する遅延回路と、複数段の第2遅延素子がそれぞれ出力するパルス信号の中から1つを選択する選択回路と、を備え、第1遅延素子と第2遅延素子とは同じ半導体基板に形成された同じ構成の遅延素子であり、第2遅延素子の遅延量は制御電圧に応じて調整される。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置に関し、特にデジタル制御電源が形成された半導体装置に関する。
例えばアナログ電源におけるPWM(Pulse Width Modulation)制御は、三角波とフィードバック電圧との比較により行われる(例えば特許文献1)。その際、アナログのPWM回路が実現するパルス幅は連続的に変化が可能である。
一方、デジタル電源におけるPWM回路は時間が離散的にしか設定できない。PWM制御をクロックを用いて行う場合、1ナノ秒の時間分解能を実現するためには1GHzのクロックが必要となり、100ピコ秒の時間分解能を実現するためには10GHzのクロックが必要となる。このような周波数の高いクロックを発生する回路を半導体基板に形成するにあたっては、最先端のプロセスが必要であり、かつ、そのクロックで動作させるため消費電流が増大する問題がある。
また、複数の電源を並列に接続し並列運転させることが従来行われている。例えば出力電流10アンペアの電源を10個並列に動作させれば出力電流100アンペアの電源を構成できる。
現状の並列運転機能を持つデジタル電源ICは、全相のスイッチングをコントロールする1つのマスターICと複数のドライバICとで構成される「Master Control Architecture」である。この問題点として、マスターICになんらかの原因で不具合が起きた場合、電源システムそのものがダウンすることが挙げられる。
また、非特許文献1には、マスターとなり得る能力を持っている複数のICを並列接続することで並列運転を実現するマスターレスアーキテクチャーが開示されているが、外部よりマスタークロックを入力し、高速デジタルバスを通じて各電源IC(各相)間で電流情報をシェアしており、端子数が膨大になり、消費電力も大きい。
また、出力電圧を目標値に収束させる制御に用いるリファレンス電圧を各電源IC間で共通化(共有化)しており、これは実際の製品化に際しては端子数が増大し、またリファレンス電圧共有化端子は基板上の配線抵抗や寄生容量、ノイズの影響を受けるため、各電源ICどうしの配線に気を遣う必要があり設計が面倒になる。
また、マルチフェーズ動作させる場合そのインターリービングの設定は電源IC外部の設定で行っており、どれか一つの相になんらかの原因で不具合が起きた場合、電源システムそのものがダウンしてしまうため、マスターレスアーキテクチャーの利点が失われている。
特開2001−251370号公報 "Current Sharing in Digitally Controlled Masterless Multi-phase DC-DC Converters",Power Electronics Specialists Conference, 2005. PESC '05. IEEE 36th
本発明は、高速なクロックを必要とせずに、時間分解能を向上させたデジタルPWM制御を実現できる半導体装置を提供する。
また、本発明は、デジタルPWM回路を少ない素子数で簡単に構成することができ特性の改善と面積の低減を図れる半導体装置を提供する。
また、本発明は、大きな負荷急変に対する応答性(出力の目標値への収束性)を向上させることができる半導体装置を提供する。
また、本発明は、デジタル制御電源を並列動作させるにあたって、動作個数を調整することで効率の低下を抑えることができる半導体装置を提供する。
また、本発明は、デジタル制御電源を並列動作させるにあたって、動作している各電源が常に連続モードの状態になるように動作個数を調整することで制御を簡単にすることができる半導体装置を提供する。
また、本発明は、デジタル制御電源を並列動作させるにあたって、各電源に流れる電流の均一化を図れる半導体装置を提供する。
本発明の一態様によれば、複数段の第1遅延素子を有し、前記第1遅延素子に印加される制御電圧に応じて発振周波数が制御される電圧制御型クロック発生回路と、直列に接続された複数段の第2遅延素子を有する遅延回路と、前記複数段の第2遅延素子がそれぞれ出力するパルス信号の中から1つを選択する選択回路と、を備え、前記第1遅延素子と前記第2遅延素子とは同じ半導体基板に形成された同じ構成の遅延素子であり、前記第2遅延素子の遅延量は前記制御電圧に応じて調整されることを特徴とする半導体装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、複数段の第1遅延素子を有し、前記第1遅延素子に印加される第1制御電圧に応じて発振周波数が制御される電圧制御型クロック発生回路と、直列に接続された複数段の第2遅延素子を有する遅延回路と、前記複数段の第2遅延素子がそれぞれ出力するパルス信号の中から1つを選択する選択回路と、前記複数段の第2遅延素子における遅延量のずれを検出するエラー検出回路と、前記エラー検出回路の検出結果に基づいて前記第1制御電圧を補正した第2制御電圧を、前記第2遅延素子に印加するエラー調整回路と、を備え、前記第1遅延素子と前記第2遅延素子とは同じ半導体基板に形成された同じ構成の遅延素子であり、前記第2遅延素子の遅延量は前記第2制御電圧に応じて調整されることを特徴とする半導体装置が提供される。
本発明によれば、高速なクロックを必要とせずに、時間分解能を向上させたデジタルPWM制御を実現できる半導体装置が提供される。
また、本発明によれば、デジタルPWM回路を少ない素子数で簡単に構成することができ特性の改善と面積の低減を図れる半導体装置が提供される。
また、本発明によれば、大きな負荷急変に対する応答性(出力の目標値への収束性)を向上させることができる半導体装置が提供される。
また、本発明によれば、デジタル制御電源を並列動作させるにあたって、動作個数を調整することで効率の低下を抑えることができる半導体装置が提供される。
また、本発明によれば、デジタル制御電源を並列動作させるにあたって、動作している各電源が常に連続モードの状態になるように動作個数を調整することで制御を簡単にすることができる半導体装置が提供される。
また、本発明によれば、デジタル制御電源を並列動作させるにあたって、各電源に流れる電流の均一化を図れる半導体装置が提供される。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置に形成された回路構成を示す模式図である。
図1に示す回路はデジタルPWM(Pulse Width Modulation)回路であり、電圧制御型クロック発生回路10、遅延回路20、遅延素子入力回路32、カウンター31、マルチプレクサ33、フリップフロップ34などを有する。これらは共通の半導体基板に形成され、一つの(チップやパッケージングされた形態の)半導体装置として構成される。
電圧制御型クロック発生回路(以下、単にクロック発生回路とも称する)10は、複数段の第1遅延素子としての遅延素子A0、A1、A(n+1)/2、・・・An(添字nは奇数)を有する。(n+1)個の遅延素子A0、A1、A(n+1)/2、・・・Anが縦続接続され、さらに最終段の遅延素子Anの出力はインバータ回路70に入力し、そのインバータ回路70の出力を初段の遅延素子A0に入力させたリングオシレータ構造となっている。
遅延素子A0、A1、A(n+1)/2、・・・Anおよびインバータ回路70の回路構成の一例を図2に示す。
各遅延素子A0、A1、A(n+1)/2、・・・Anは、p型MOSトランジスタMp2と、n型MOSトランジスタMn1とからなるインバータ回路80を2つ縦続接続させた構成を有する。トランジスタMp2とトランジスタMn1とのゲートは相互に接続され、それらトランジスタMp2、Mn1の相互に接続されたドレインが出力端子となる、この出力端子は、次段のトランジスタMp2、Mn1の相互に接続されたゲートに接続されている。
さらに、電源電圧VDDの電源線とトランジスタMp2との間に動作電流を調整するトランジスタとしてp型MOSトランジスタMp1が接続され、トランジスタMn1と接地ノードとの間にn型MOSトランジスタMn2が接続されている。トランジスタMp1の動作電流はバイアス電圧Vb1によって制御される。トランジスタMn2の動作電流はバイアス電圧Vb2によって制御される。この動作電流を調整することができるインバータ回路80は入力に対して反転した値を出力する。したがって、各遅延素子A0、A1、A(n+1)/2、・・・Anにおいて、信号を反転せずに信号遅延をした信号を出力するために、インバータ回路80を2つ縦続接続させている。
最終段の遅延素子Anの出力端子に接続されたインバータ回路70は、p型MOSトランジスタMp2とn型MOSトランジスタMn1とからなるインバータ回路80と同じ構成を1つだけ有する。リングオシレータが発振するためには、インバータ回路80の段数が奇数である必要がある。そこで、最終段の遅延素子Anの出力をインバータ回路70に入力させ、そのインバータ回路70の出力を初段の遅延素子A0に入力することで奇数にしている。
再び図1を参照すると、初段の遅延素子A0の出力(図3(a)に示す)と、遅延素子A(n+1)/2の出力(図3(b)に示す)は、排他的論理和もしくはEXOR(EXclusive OR)回路11に入力され、EXOR回路11は図3(c)に示すクロック信号clkを出力する。これにより、クロック発生回路10は、複数段の遅延素子A0、A1、A(n+1)/2、・・・Anとインバータ回路70とで発振する周波数の2倍の周波数をもった信号clkを出力させることができる。
なお、本実施形態では、EXOR回路11を用いてクロック信号clkを生成したが、複数の遅延素子A0、A1、A(n+1)/2、・・・Anとインバータ回路70とで発振する周波数の2倍の周波数を出力する回路であればEXOR回路でなくてもよい。
クロック信号clkの周波数は各遅延素子A0、A1、A(n+1)/2、・・・Anの遅延量(遅延時間)に依存しており、この遅延量は各遅延素子A0、A1、A(n+1)/2、・・・Anを流れる電流に依存している。そして、各遅延素子A0、A1、A(n+1)/2、・・・Anを流れる電流は制御電圧Vsrcによって制御される。すなわち、電圧制御型クロック発生回路10は印加する制御電圧Vsrcに応じて発振周波数が制御される。
遅延回路20も、クロック発生回路10と同様に縦続接続された複数段の第2遅延素子としての遅延素子B0、B1、B2、・・・Bn(添字nは奇数)を有するが、これら遅延素子B0、B1、B2、・・・Bnはリング状にではなく、直線状に接続されている。すなわち、最終段の遅延素子Bnの出力が初段の遅延素子B0の入力側に帰還されない。
遅延回路20における遅延素子B0、B1、B2、・・・Bnは、クロック周期(クロック信号clkの周期)と同期するためにクロック発生回路10における遅延素子A0、A1、A(n+1)/2、・・・Anと同一回路構成である。すなわち、遅延素子A0、A1、A(n+1)/2、・・・Anと遅延素子B0、B1、B2、・・・Bnとは同じ半導体基板(半導体チップ)に形成された同じ構成の遅延素子であり、各遅延素子B0、B1、B2、・・・Bnも図2を参照して前述した遅延素子A0、A1、A(n+1)/2、・・・Anと同じ回路構成を有する。
そして、各遅延素子B0、B1、B2、・・・Bnを流れる電流は、クロック発生回路10に印加されるのと同じ制御電圧Vsrcによって制御され、したがって、制御電圧Vsrcによって各遅延素子B0、B1、B2、・・・Bnの遅延量が調整される。
遅延回路20の前段には遅延素子入力回路32が設けられ、この遅延素子入力回路32にはカウンター31のカウント値cntと、例えば5ビットのデジタル信号のうち上位3ビットのデジタル信号D[MSB]が入力する。
ここで、図4は、図1の回路における主要な信号clk、cnt、S、q0、q1、q2、q3、R、V0のタイミングチャートである。
カウンター31は、クロック発生回路10が発振するクロック信号clkを1個(1周期分)ずつ、図4(b)に示すようにカウントアップし、そのカウント値(3ビット)cntと、D[MSB]とが一致すると、遅延素子入力回路32はパルス信号vaを初段の遅延素子B0に出力する。このパルス信号vaは、クロック信号clkの1周期分の幅を有するパルス信号である。
図4に示す例ではD[MSB]が“011”の場合であり、カウント値cntが“011”になったタイミングで初段の遅延素子B0にパルス信号vaが入力し、パルス信号vaは各遅延素子B0、B1、B2、・・・Bnを初段から順に伝達していき、各遅延素子B0、B1、B2、・・・Bnが出力するパルス信号q0、q1、q2、q3・・・の立ち上がりタイミングに、制御電圧Vsrcに応じた遅延が図4(d)に示すように発生する。
各遅延素子B0、B1、B2、・・・Bnの出力q0、q1、q2、・・・・は、選択回路としての例えばマルチプレクサ33に入力する。マルチプレクサ33は、上位3ビットを前述のD[MSB]として用いた5ビットのデジタル信号における下位2ビットのD[LSB]に基づいて各遅延素子B0、B1、B2、・・・Bnの出力q0、q1、q2、・・・・のうち1つを選択して、図4(e)に示すリセットパルスRとしてフリップフロップ34のリセット端子に出力する。図4に示す例はD[LSB]が“10”の場合であり、出力q2が選択され、このq2と同期したリセットパルスRがフリップフロップ34のリセット端子に出力される。
フリップフロップ34のセット端子には、図4(c)に示すセットパルスSが入力する。セットパルスSは所定の周期を有し、例えばカウンター31のカウント値cntが“000”のときにオン(ハイレベル)となる。
フリップフロップ34は出力端子からパルス信号V0を出力する。パルス信号V0は、図4(f)に示すように、セットパルスSの立ち上がりエッジでローレベルからハイレベルに切り替わり、リセットパルスRが入力されるまではそのハイレベルを保持し、リセットパルスRが入力すると、そのリセットパルスRの立ち上がりでハイレベルからローレベルに切り替わる。
このパルス信号V0が図1に示すPWM回路の出力となり、このパルス信号V0は例えば電源回路におけるスイッチング素子(MOSFET)のゲートに与えられ、そのスイッチング素子のオン/オフが制御される。
本実施形態によれば、前述したセットパルスSとリセットパルスRに基づいて、パルス信号V0のPWM制御がなされる。セットパルスSは、クロック信号clkを1個ずつ(1周期分ずつ)カウントアップするカウント値cntに基づいて立ち上がり、このセットパルスSの立ち上がりでパルス信号Voはローレベルからハイレベルになる。したがって、パルス信号V0の立ち上がりエッジは、クロックclkの何個目(何番目)なのかに応じて比較的粗く決められる。
これに対して、パルス信号V0の立ち下がりエッジは、各遅延素子B0、B1、B2、・・・Bnの出力q0、q1、q2、q3、・・・のいずれかの立ち上がりエッジによって決まる。q0、q1、q2、q3、・・・の立ち上がりエッジは、クロックclkの1周期より小さい時間間隔で前段に対して遅延されており、したがって、q0、q1、q2、q3、・・・のうちどの信号(の立ち上がりエッジ)を選択するかでクロックclkの1周期より細かい時間分解能にてパルス信号V0のパルス幅変調を実現している。これにより、高速なクロックを必要とせずとも、より細かい時間分解能でもってパルス幅変調を実現でき、コストや消費電流の増大を抑制できる。
クロック発生回路10の遅延素子A0、A1、A2、・・・Anと、遅延回路20の遅延素子B0、B1、B2、B3、・・・Bnとは同じ半導体基板に形成された同じ回路により構成され、且つ同じ制御電圧Vsrcにて遅延量を制御しているため、クロック周期を正確に分割した分解能を簡単に得ることができる。図1の回路構成では1クロック周期を約(n+1)分割することができる。例えば、32分割する場合、n=31となり、遅延素子A0の出力と遅延素子A16の出力によりクロック信号clkを生成する。クロック周期が長くなれば遅延回路20における伝達遅延が大きくなり、逆に、クロック周期が短くなれば遅延回路20における伝達遅延は短くなる。
[第2の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置に形成された回路構成を示す模式図である。なお、前述した第1の実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付しその詳細な説明は省略する。
第2の実施形態では、クロック発生回路の構成が第1の実施形態と異なる。第2の実施形態におけるクロック発生回路15は、第1の実施形態におけるクロック発生回路10の半分の個数の遅延素子A0、A1、・・・A(n+1)/2と、インバータ回路70とで形成され、インバータ回路70の出力端子よりクロック信号clkが出力される。また、第1の実施形態ではクロック信号clkを生成する際にEXOR回路11を用いていたが、第2の実施形態では不要となる。これにより、本実施形態では、クロック発生回路15の遅延素子の数が減少することにより、第1の実施形態に比べて半導体チップにおける占有面積を減らせる。
[第3の実施形態]
図6は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置に形成された回路構成を示す模式図である。なお、前述した第1の実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付しその詳細な説明は省略する。
クロック発生回路10と遅延回路20とは、同じプロセスで同じ半導体基板に形成された遅延素子を有し、且つ同じ制御電圧Vsrcが印加されるため、原理的には、遅延回路20における出力q0、q1、q2、・・・の立ち上がりエッジによってクロックclkの1周期がほぼ正確に等分割される(1段あたりの遅延量がクロック周期の1/段数となる)が、プロセスバラツキにより両回路10、20における遅延素子のペア性がくずれた場合、出力q0、q1、q2、・・・の立ち上がりエッジはクロック周期を正確に等分割したものとならず、遅延の進みや遅れといった遅延量のずれが生じることがある。
そこで、本実施形態では、前述した第1の実施形態の構成に加えて、図6に示すように、エラー検出回路42とエラー調整回路41を設けている。また、本実施形態では、遅延回路25における最終段の遅延素子Bnの後段に遅延素子B(n+1)をさらに追加接続させている。この遅延素子B(n+1)も、遅延素子B0、B1、・・・Bnと同じ半導体基板に形成され同じ回路構成を有する。
エラー検出回路42は、初段の遅延素子B0に入力される信号vaと、最終段の1つ後段の遅延素子B(n+1)の出力信号ve2と、最終段の遅延素子Bnの出力信号ve1とに基づいて遅延回路20における遅延量のずれを検出する。
本実施形態では、最終段の遅延素子Bnの出力信号ve1の立ち上がりエッジが1クロック周期内に正確に収まるよう制御するために最終段の遅延素子Bnの後段に遅延素子B(n+1)をさらに追加している。
仮に、最終段の遅延素子Bnの出力信号ve1の立ち上がりエッジが1クロック周期に収まらない場合、次のようなことが生じる。
数値を線形に“1”ずつ増加するコマンドを入力した場合を考える。D[MSB]の値は固定し、D[LSB]は“1”ずつ増加し、q0、q1、・・・、qnと単調増加するようにノードが選択されていく。qnのノードが出力するときは理想的には1クロック周期と等しい遅延時間となる。その後、D[LSB]=0となりD[MSB]の値が“+1”される。このとき回路では、外部の1クロック周期+遅延素子B0の遅延時間を出力する。このとき、qnのノードの出力が1クロック周期よりも長くなると、その後、値を増加したにもかかわらず遅延素子B0の遅延量によっては1クロック周期+遅延素子B0で出力する時間が短くなることがあり、線形性がくずれ制御に大きな影響を与える可能性がある。そこで、本実施形態では、最終段の遅延素子Bnの出力信号ve1の立ち上がりエッジが1クロック周期内に正確に収まるように制御するために遅延素子B(n+1)をさらに追加している。
図7にエラー検出回路42の構成を示す。
最終段の遅延素子Bnの出力信号ve1はフリップフロップ42aの入力端子に入力し、最終段の1つ後段の遅延素子B(n+1)の出力信号ve2はフリップフロップ42bの入力端子に入力する。初段の遅延素子B0への入力信号vaは、それぞれのフリップフロップ42a、42bに、立ち下がりエッジでセットパルスとして入力する。
信号vaはクロックclkの1周期分の幅を有するパルスであり、図8に示すように、そのパルス信号vaの立ち下がりエッジで、最終段の遅延素子Bnの出力信号ve1と最終段の1つ後段の遅延素子B(n+1)の出力信号ve2とはそれぞれラッチされる。
遅延量が遅くなる方向にばらついた場合、図8(a)に示すように信号vaの立ち下がりエッジでve1、ve2は共にローレベルにラッチされ、エラー調整回路41に“00”の値が出力される。この場合、エラー調整回路41は遅延素子B0、B1、・・・B(n+1)に流す電流を増加させる。すなわち、クロック発生回路10の遅延素子A0、A1、A(n+1)/2、・・・Anに流れる電流をIsrc1、遅延回路20の遅延素子B0、B1、・・・B(n+1)に流れる電流をIsrc2とすると、Isrc2はIsrc1より増加される(Isrc2=Isrc1+Δi)。動作電流が増加するため遅延素子B0、B1、・・・B(n+1)は、Δiを追加するよりも高速に動作する。したがって、遅延量を小さくする方向へフィードバックがかかる。
逆に、遅延量が小さくなる方向にばらついた場合、図8(b)に示すように信号vaの立ち下がりエッジでve1、ve2は共にハイレベルにラッチされ、エラー調整回路41に“11”の値が出力される。この場合、エラー調整回路41は、Isrc2をIsrc1より減少させる(Isrc2=Isrc1−Δi)。動作電流が減少するため遅延素子B0、B1、・・・B(n+1)は、Δiを減らすときよりも低速に動作する。したがって、遅延量を大きくする方向へフィードバックがかかる。
図8(c)に示すように信号vaの立ち下がりエッジでve1がハイレベル、ve2がローレベルにラッチされると遅延量のずれがないとされ、エラー調整回路41に“10”の値が出力される。この場合、エラー調整回路41はIsrc2の増減を行わず、現在のIsrc2を保持する。
エラー検出回路42による検出結果が“00”、“11”の場合には、これが“10”となるように、エラー調整回路41はIsrc2を調整する。すなわち、エラー調整回路41は、クロック発生回路10の遅延素子A0、A1、A(n+1)/2、・・・Anに電流Isrc1を流すために印加する第1制御電圧Vsrc1を補正した第2制御電圧Vsrc2を遅延回路20に印加し、この第2制御電圧Vsrc2によって遅延回路20の遅延素子B0、B1、B2、・・・B(n+1)に電流Isrc2が流れる。
図9にエラー調整回路41の回路構成の一例を示す。
エラー調整回路41は、デコーダー43と、このデコーダー43からの信号をゲートに受けてオン/オフ制御される例えば8個のスイッチング素子(N型MOS)M1〜M8と、P型MOS51、53、N型MOS52、54から構成されるカレントミラー回路とを有する。
初期状態では、デコーダー43の出力ポートi1〜i8はすべて“0”を出力し、8個のスイッチング素子M1〜M8はすべてオフ状態とされ、よってラインL1、L2に電流は流れない。このとき、P型MOS51はそのゲートに印加される第1制御電圧Vsrc1によってオン状態とされ、ノードn1、n2には同じ電流が流れる。この電流に応じたバイアス電圧が各遅延素子B0、B1、B2、・・・B(n+1)に対応するP型MOS55のゲートに印加され、P型MOS55がオン状態となって各遅延素子B0、B1、B2、・・・B(n+1)に電流が供給される。
前述したエラー検出回路42における検出結果が、“00”の場合は、まず、ポートi5からのみ“1”を出力する(他のポートi1〜i4、i6〜i8は“0”のままである)。ポートi5が“1”になるとスイッチング素子M5がオンとなり、ラインL2に電流が流れる。このラインL2に流れる電流をI1、前述した初期状態でノードn2に流れる電流をIとすると、ノードn2にはI+I1の電流が流れる。P型MOS55のゲートには、その電流I+I1に応じたバイアスがかかり、結果として各遅延素子B0、B1、B2、・・・B(n+1)には初期状態よりも大きい電流が流れ、遅延量が小さくなる方向に補正される。
上記補正後、エラー検出回路42における検出結果が、まだ“00”の場合は、ポートi5に加えてポートi6からも“1”を出力する。ポートi5及びi6が“1”になるとスイッチング素子M5及びM6がオンとなり、ラインL2にI1の2倍の電流が流れる。したがって、ノードn2にはI+(2×I1)の電流が流れ、P型MOS55のゲートにはその電流I+(2×I1)に応じたバイアスがかかり、各遅延素子B0、B1、B2、・・・B(n+1)に流れる電流はより大きくなるよう調整され、遅延量がより小さくなる方向に補正される。
エラー検出回路42における検出結果が“10”となればエラー調整回路41における前述した電流調整は終了するが、エラー検出回路42における検出結果がまだ“00”を示す場合には、ポートi7、i8を順次“1”にして、各遅延素子B0、B1、B2、・・・B(n+1)に流れる電流がより大きくなるよう調整する。
エラー検出回路42における検出結果が、“11”の場合は、まず、ポートi1からのみ“1”を出力する(他のポートi2〜i4、i5〜i8は“0”のままである)。ポートi1が“1”になるとスイッチング素子M1がオンとなり、ラインL1に電流が流れる。このラインL1に流れる電流をI1、前述した初期状態でノードn1に流れる電流をIとすると、ノードn1にはI−I1の電流が流れる。カレントミラーによって、P型MOS55のゲートには、電流I−I1に応じたバイアスがかかり、結果として各遅延素子B0、B1、B2、・・・B(n+1)には初期状態よりも小さい電流が流れ、遅延量が遅くなる方向に補正される。
上記補正後、エラー検出回路42における検出結果が、まだ“11”の場合は、ポートi1に加えてポートi2からも“1”を出力する。ポートi1及びi2が“1”になるとスイッチング素子M1及びM2がオンとなり、ラインL1にI1の2倍の電流が流れる。したがって、ノードn1にはI−(2×I1)の電流が流れ、カレントミラーによって、P型MOS55のゲートにはその電流I−(2×I1)に応じたバイアスがかかり、各遅延素子B0、B1、B2、・・・Bnに流れる電流はより小さくなるよう調整され、遅延量がより遅くなる方向に補正される。
エラー検出回路42における検出結果が“10”となればエラー調整回路41における前述した電流調整は終了するが、エラー検出回路42における検出結果がまだ“11”を示す場合には、ポートi3、i4を順次“1”にして、各遅延素子B0、B1、B2、・・・B(n+1)に流れる電流がより小さくなるよう調整する。
以上のようにして、検出した遅延量のずれに基づいて、各遅延素子B0、B1、B2、・・・B(n+1)に流れる電流を調整し、遅延量のずれを補正することで、遅延回路20における出力q0、q1、q2、・・・の立ち上がりエッジによってクロックclkの1周期がほぼ正確に等分割される(1段あたりの遅延量がクロック周期の1/段数となる)ことを実現でき、結果として、PWM制御の精度及び信頼性を向上させることができる。
なお、前述した具体例は、遅延を小さくする方向および遅くする方向ともに、4段階の調整であるが、ここで想定している遅延量のずれは半導体プロセスのバラツキのみに基づくものであり、現状の半導体プロセスを考慮すれば遅延量のずれはあまり大きいとは考えられず、図9に示すような数段階(数ビット)の調整幅で十分対応可能であり、必要以上のコストアップを抑制できる。
[第4の実施形態]
図10は、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置に形成された回路構成を示す模式図である。なお、前述した実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付しその詳細な説明は省略する。
第4の実施形態では、クロック発生回路の構成が第3の実施形態と異なる。第4の実施形態におけるクロック発生回路15は、第3の実施形態におけるクロック発生回路10の半分の個数の遅延素子A0、A1、・・・A(n+1)/2と、インバータ回路70とで形成され、インバータ回路70の出力端子よりクロック信号clkが出力される。また、第3の実施形態ではクロック信号clkを生成する際にEXOR回路11を用いていたが、第4の実施形態では不要となる。これにより、本実施形態では、クロック発生回路15の遅延素子の数が減少することにより、第3の実施形態に比べて半導体チップにおける占有面積を減らせる。
前述した実施形態では遅延素子として一入力一出力の回路を用いたが、図11、12に示すように完全差動回路を遅延素子として使用してもよい。
図11において、クロック発生回路16は、(n+1)個の遅延素子C0、C1、・・・Cnを有する。前述した実施形態では、最終段の遅延素子の後段にインバータ回路70が接続されていたのに対し、図11に示す構成では、インバータ回路70を用いずに、(n+1)個の遅延素子C0、C1、・・・Cnによってリングオシレータ構造を形成している。
遅延素子において初段C0から(n−1)段までは、(+)出力端子は次段の(−)入力端子に接続され、(−)出力端子は次段の(+)入力端子に接続されているが、発振を起こすために、最終段Cnの(+)出力端子は初段C0の(+)入力端子に接続され、(−)出力端子は初段C0の(−)入力端子に接続されている。
遅延回路26も、クロック発生回路16と同様に縦続接続された(n+1)個の遅延素子C0、C1、・・・Cnを有するが、これら遅延素子C0、C1、・・・Cnはリング状にではなく、直線状に接続されている。
遅延回路26における遅延素子C0、C1、・・・Cnは、クロック発生回路16におけるクロック周期と同期するためにクロック発生回路16の遅延素子C0、C1、・・・Cnと同一回路構成である。すなわち、クロック発生回路16の遅延素子と遅延回路26の遅延素子とは同じ半導体基板(半導体チップ)に形成された同じ構成の遅延素子である。そして、遅延回路26における各遅延素子C0、C1、・・・Cnを流れる電流は、クロック発生回路16に印加されるのと同じ制御電圧Vsrcによって制御され、遅延量が調整される。
フリップフロップ34はパルスの立ち上がりエッジを検出して動作するため、遅延回路26も立ち上がりエッジが出力されるように各遅延素子C0、C1、・・・Cnの2出力として“+”、“−”を交互に出力させる必要がある。
完全差動回路として構成された各遅延素子C0、C1、・・・Cnの回路構成の一例を図12に示す。
p型MOSトランジスタMp1、Mp2は、ゲートおよびソース電位(電源電圧VDD)を共通とし、n型MOSトランジスタMn1、Mn2のドレインにそれぞれ接続されている。また、n型MOSトランジスタMn1、Mn2のソースは、n型MOSトランジスタMn3のドレインに接続されている。
トランジスタMn1のゲートは(+)入力端子として機能し、トランジスタMn2のゲートは(−)入力端子として機能する。トランジスタMp1とトランジスタMn1のドレインは相互に接続され、(−)出力端子となる。トランジスタMp2とトランジスタMn2のドレインは相互に接続され、(+)出力端子となる。
トランジスタMp1、Mp2のゲート電位Vb1と、トランジスタMn3のゲート電位Vb2を制御することで、この回路の動作電流を調整でき、遅延時間を制御することができる。
再び図11を参照すると、初段の遅延素子C0の(+)端子出力と、遅延素子C(n+1)/2の(+)端子出力は、EXOR回路11に入力され、EXOR回路11はクロック信号clkを出力する。
前述した実施形態では1クロック周期が(n+1)個の遅延素子の遅延時間とインバータ回路70の遅延時間により決定されるため、インバータ回路70の遅延時間の影響で正確に1クロック周期が1/(n+1)に分割できないのに対し、図11の構成では(n+1)個の遅延素子C0、C1、・・・Cnで発振させているため、正確に1クロック周期を1/(n+1)に分割することができる。
また、図11の構成においてEXOR回路11を用いずに、図13に示すように、C(n+1)/2個の遅延素子C0、C1、・・・C(n+1)/2だけでクロック発生回路17を構成してもよい。このクロック発生回路17では、図11に示すクロック発生回路16に比べて遅延素子の数が半分に減少することにより半導体チップにおける占有面積を減らせる。
前述した各実施形態のデジタルPWM回路の適用例としてデジタル制御電源を挙げることができる。以下、デジタル制御電源としてDC−DCコンバータを例に挙げて説明する。
図14はDC−DCコンバータの構成例を示す模式図であり、スイッチング素子Q1、Q2、インダクタL、コンデンサC、スイッチング素子Q1、Q2のオンオフを制御する制御回路等を有する。
このDC−DCコンバータは、ハイサイドのスイッチング素子Q1とローサイドのスイッチング素子Q2とを交互にオンオフすることで入力電圧Vinよりも低い(平均)出力電圧Voutを得る降圧型DC−DCコンバータ(buck converter)である。
図14において破線で囲んだ要素(比較器3、A/D変換回路4、PID(proportional-integral-derivative)補償器5、デジタルPWM回路6、スイッチング素子Q1、Q2)は、1チップ(または1パッケージ)化されたIC30として構成される。
各々のスイッチング素子Q1、Q2は、例えばパワーMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)であり、それぞれのゲート端子はデジタルPWM回路6と接続されている。
ハイサイドのスイッチング素子Q1のソース−ドレイン間は、入力電圧源1とスイッチノード40との間に接続され、ローサイドのスイッチング素子Q2のソース−ドレイン間は、スイッチノード40とグランドとの間に接続されている。両スイッチング素子Q1、Q2の接続点であるスイッチノード40はインダクタLを介して負荷2に接続される。また、出力電圧を短時間に大きく変動させないためのフィルタ素子として、コンデンサCがインダクタLの出力側とグランドとの間に接続されている。
スイッチング素子Q1、Q2のオンオフを制御するため、デジタルPWM回路6からは、ほぼ反転位相のスイッチングパルスがスイッチング素子Q1、Q2の各々のゲートに供給される。
ハイサイドのスイッチング素子Q1がオンで、ローサイドのスイッチング素子Q2がオフのときは、入力電圧源1からスイッチング素子Q1を経由してインダクタLに電流が流れ、インダクタ電流が増加し、インダクタLにエネルギーが蓄積される。そして、ハイサイドのスイッチング素子Q1がオフに、ローサイドのスイッチング素子Q2がオンになると、インダクタLは蓄積したエネルギーを放出し、グランドからスイッチング素子Q2を経由してインダクタLを流れる還流電流が流れる(インダクタ電流は減少していく)。
出力電圧Voutは、目標出力電圧(リファレンス電圧Vref)に収束するよう制御される。具体的には、出力電圧Voutは比較器3に入力され、比較器3は出力電圧Voutとリファレンス電圧Vrefとの比較結果をA/D変換回路4に出力し、A/D変換回路4は目標出力電圧から実際の出力電圧がどれくらいずれているかを示すエラー信号eをデジタル信号として補償器5に出力する。このエラー信号eを受けて、補償器5は、スイッチング素子Q1、Q2のオンオフのデューティを計算し、デューティ指令値dとしてデジタルPWM回路6に出力する。
また、両スイッチング素子Q1、Q2が同時にオン状態にされると、非常に大きな電流(貫通電流)が両スイッチング素子Q1、Q2を介してグランドに流れることになる。これを避けるために、スイッチング素子Q1、Q2のオンオフのデューティを設定するにあたって、両スイッチング素子Q1、Q2が共にオフとなる期間であるデッドタイムを設定している。
以下、図15〜図20、図38〜図40を参照して、デジタルPWM回路の具体例について説明する。以下に示す各デジタルPWM回路81〜87は、図14に示すデジタルPWM回路6に対応する。
[第5の実施形態]
図15は、本発明の第5の実施形態に係るデジタルPWM回路81の構成を例示する模式図である。
デジタルPWM回路81は補償器5から送られるデューティ指令値dに応じて、ゲート制御信号を生成する。ゲート制御信号Out_mx2およびdl1_clkはフリップフロップ71を動作させハイサイドのスイッチング素子Q1をオンオフするゲート信号を生成する。ゲート制御信号Out_mx3およびOut_mx4はフリップフロップ72を動作させローサイドのスイッチング素子Q2をオンオフするゲート信号を生成する。
また、デジタルPWM回路81は、図示しないクロック発生回路もさらに有する。このクロック発生回路は、前述した実施形態と同様に、複数の遅延素子をリング状に縦続接続させたリングオシレータ構造となっており、このクロック発生回路が生成するクロック信号(clock)に同期してデジタルPWM回路81は動作する。また、そのクロック発生回路における遅延素子と、図15に示す各遅延回路61〜63が有する遅延素子Dとは、同じ半導体基板に同じ構成で形成された遅延素子である。
図16は、デジタルPWM回路81における主要な信号のタイミングチャートである。
カウンタ46は、クロック発生回路が発生するclock(図16(a))を1個(1周期分)ずつ、図16(b)に示すようにカウントし、例えば3ビットのカウント値として各コンパレータ48、49、57、58に供給する。
図14に示す補償器5で計算されたデューティ指令値(デジタル信号)dのうちの上位数ビット(MSB)は、入力レジスタ47を介してコンパレータ48、57、58に供給される。デューティ指令値dのうちの下位数ビット(LSB)は、入力レジスタ47を介して、複数入力1出力の選択回路であるマルチプレクサMUXA、MUXB、MUXCに供給される。
コンパレータ48は、カウント値とMSBとが一致するタイミングで、クロック1周期分のパルス幅の信号dl2_clk(図16(d))を遅延回路61に出力する。この信号dl2_clkは、各遅延素子Dを初段から順に伝達していき、各遅延素子Dの出力信号の立ち上がりタイミングに遅延が生じる。
各遅延素子Dの出力信号は、マルチプレクサMUXAに入力する。マルチプレクサMUXAは信号LSBに基づいて各遅延素子Dの出力信号のうち1つ(図16(e))を選択して、フリップフロップ71のリセット端子Rに出力する。
コンパレータ49は、カウント値が例えば“000”に一致するタイミングで、クロック1周期分のパルス幅の信号dl1_clk(図16(c))を、フリップフロップ71のセット端子Sに出力する。
フリップフロップ71は、図16(f)に示すパルス信号を出力端子Qから出力する。この出力信号は、セット端子Sに入力する信号dl1_clk(図16(c))がローレベルからハイレベルに切り替わるタイミングでローレベルからハイレベルに切り替わり、リセット端子Rに入力されるマルチプレクサMUXAの出力信号Out_mx2(図16(e))がローレベルの間はハイレベルを保持し、そのリセット端子Rに入力する信号Out_mx2がローレベルからハイレベルに切り替わるタイミングでハイレベルからローレベルに切り替わる。フリップフロップ71の出力信号(図16(f))は、ハイサイドスイッチング素子Q1の制御端子(ゲート)に供給され、これに基づいてスイッチング素子Q1はオンオフされる。
すなわち、ハイサイドスイッチング素子Q1をオンオフするスイッチングパルスの立ち上がりタイミングはクロック信号(clock)に同期したタイミングで設定され、立ち下がりタイミングは、遅延回路61における信号遅延を利用して、クロック信号(clock)より細かい時間分解能で設定される。
ローサイドのスイッチング素子Q2をオンオフさせるスイッチングパルスについては、前述したデッドタイム調整の精度を高めるため、立ち上がりと立ち下がりの両タイミングを、遅延回路62、63を用いてクロック信号(clock)より細かい時間分解能で設定している。
すなわち、コンパレータ57は、カウント値とMSBとが一致するタイミングで、クロック1周期分のパルス幅の信号dl3_clk(図16(i))を遅延回路62に出力する。この信号dl3_clkは、各遅延素子Dを初段から順に伝達していき、各遅延素子Dの出力信号の立ち上がりタイミングに遅延が生じる。
遅延回路62における各遅延素子Dの出力信号は、マルチプレクサMUXBに入力する。マルチプレクサMUXBは信号LSBに基づいて各遅延素子Dの出力信号のうち1つ(図16(j))を選択して、フリップフロップ72のリセット端子Rに出力する。
コンパレータ58は、カウント値とMSBとが一致するタイミングで、クロック1周期分のパルス幅の信号dl4_clk(図16(g))を遅延回路63に出力する。この信号dl4_clkは、遅延回路63の各遅延素子Dを初段から順に伝達していき、各遅延素子Dの出力信号の立ち上がりタイミングに遅延が生じる。
遅延回路63における各遅延素子Dの出力信号は、マルチプレクサMUXCに入力する。マルチプレクサMUXCは信号LSBに基づいて各遅延素子Dの出力信号のうち1つ(図16(h))を選択して、フリップフロップ72のセット端子Sに出力する。
フリップフロップ72は、図16(k)に示す信号を出力端子Qから出力する。この出力信号は、セット端子Sに入力されるマルチプレクサMUXCの出力信号Out_mx4(図16(h))がローレベルからハイレベルに切り替わるタイミングでローレベルからハイレベルに切り替わり、リセット端子Rに入力されるマルチプレクサMUXBの出力信号Out_mx3(図16(j))信号がローレベルの間はハイレベルを保持し、そのリセット端子Rに入力する信号Out_mx3がローレベルからハイレベルに切り替わるタイミングでハイレベルからローレベルに切り替わる。このフリップフロップ72の出力信号(図16(k))は、ローサイドスイッチング素子Q2の制御端子(ゲート)に供給され、これに基づいてスイッチング素子Q2はオンオフされる。
[第6の実施形態]
図17は、本発明の第6の実施形態に係るデジタルPWM回路82の構成を例示する模式図である。なお、図15に示す要素と同じ要素については同じ符号を付している。
本実施形態では、図15に示す前述した回路におけるクロック発生回路と3つの遅延回路61〜63の機能を1つに集約している。すなわち、遅延回路64は、クロック信号(clock)を生成する機能も有する。
遅延回路64は、縦続接続された複数の遅延素子Dと、インバータ回路65とを有し、最終段の遅延素子Dの出力はインバータ回路65に入力し、そのインバータ回路65の出力は初段の遅延素子Dに入力するリングオシレータ構造となっている。
また、本実施形態では、コンパレータ48の出力とマルチプレクサMUXAの出力とを2入力とするANDゲート66、コンパレータ58の出力とマルチプレクサMUXBの出力とを2入力とするANDゲート67、コンパレータ57の出力とマルチプレクサMUXCの出力とを2入力とするANDゲート68が設けられている。ANDゲート66の出力はフリップフロップ71のリセット端子Rに入力し、ANDゲート67の出力はフリップフロップ72のリセット端子Rに入力し、ANDゲート68の出力はフリップフロップ72のセット端子Sに入力する。
デジタルPWM回路全体としての機能は図15に示す回路と同様であるが、本実施形態では、コンパレータ48に入力するカウント値とMSBとが一致した時に対応するマルチプレクサMUXAの出力を有効にし、コンパレータ58に入力するカウント値とMSBとが一致した時に対応するマルチプレクサMUXBの出力を有効にし、コンパレータ57に入力するカウント値とMSBとが一致した時に対応するマルチプレクサMUXCの出力を有効にする。
すなわち、ANDゲート66の2入力が共にハイレベルになったタイミングで、フリップフロップ71のリセット端子Rにリセット信号が送信され、フリップフロップ71の出力がハイレベルからローレベルに切り替わる。また、ANDゲート68の2入力が共にハイレベルになったタイミングで、フリップフロップ72のセット端子Sにセット信号が送信され、フリップフロップ72の出力がローレベルからハイレベルに立ち上がり、ANDゲート67の2入力が共にハイレベルになったタイミングで、フリップフロップ72のリセット端子Rにリセット信号が送信され、フリップフロップ72の出力がハイレベルからローレベルに切り替わる。
以上のようにして、本実施形態でも、ハイサイドスイッチング素子Q1をオンオフするスイッチングパルスの立ち上がりタイミングはクロック信号(clock)に同期したタイミングで設定され、立ち下がりタイミングはクロック信号(clock)より細かい時間分解能で設定され、ローサイドのスイッチング素子Q2をオンオフさせるスイッチングパルスについては、立ち上がりと立ち下がりの両タイミングがクロック信号(clock)より細かい時間分解能で設定される。
前述した図15に示す実施形態における遅延回路(ディレイライン)61、62、63は、それぞれ全体の遅延量がクロック信号(clock)の1周期分に等しくなること、および各遅延素子Dの遅延量が等しくなることが要求される。現状これを満たすのは難しく、また図15の構成では遅延素子が1チップ内で占める面積が大きくなりがちである。
これに対して図17に示す実施形態では、クロック発生器および遅延回路61〜63に相当する機能を1つの回路64に集約することで、精度良く全体の遅延量をクロック1周期分にすることができ、且つ少ない素子数で構成できるため、各遅延素子の遅延量のばらつきも抑制でき、遅延素子の占有面積も低減できる。すなわち、本実施形態では、構成を単純化することで、特性の改善と面積低減を図れる。
[第7の実施形態]
図18は、本発明の第7の実施形態に係るデジタルPWM回路83の構成を例示する模式図である。なお、図17に示す要素と同じ要素については同じ符号を付している。
本実施形態では、遅延回路64を、DLL(Delay Locked Loop)またはPLL(Phase Locked Loop)の一要素として組み込んでいる。このDLL/PLL75においては、PD(Phase Detector)74が、外部クロックと、遅延回路64が生成する内部クロックclockとの位相差を検出し、遅延回路64にフィードバックし、内部クロックclockを外部クロックに同期させることで、内部クロックclockの位相(周波数)を、処理、電圧、温度等の変化に左右されることなく一定に維持することができる。この内部クロックclockに同期させてDC−DCコンバータのシステムを動作させることで、システム全体の特性向上が図れる。
[第8の実施形態]
図19は、本発明の第8の実施形態に係るデジタルPWM回路84の構成を例示する模式図である。なお、前述した実施形態と同じ要素については同じ符号を付している。また、図37は、デジタルPWM回路84における主要な信号のタイミングチャートである。
前述した実施形態と同様、ハイサイドのスイッチングパルスを出力するフリップフロップ71のリセット端子RにはマルチプレクサMUXAの出力信号Out_mx2(図37(b))が入力し、セット端子Sにはコンパレータ49の出力信号dl1_clk(図37(a))が入力する。
ローサイドのスイッチングパルスを出力するフリップフロップ72のセット端子Sには、遅延素子78によって上記信号Out_mx2を遅延させた信号(図37(e))が入力し、リセット端子Rには、遅延素子77によって上記信号dl1_clkを遅延させた信号(図37(f))が入力する。遅延素子77と遅延素子78は遅延量を調整可能である。
また、ハイサイドのフリップフロップ71の出力信号(図37(c))は、遅延素子76によって遅延される(図37(d))。
本実施形態では、デジタルPWMの時間分解能を決める遅延回路61は1つだけで済ませて、この遅延回路61とは別に設けた遅延素子76〜78による信号遅延を利用してデッドタイムを作り出す。具体的には、遅延素子76の遅延量と遅延素子77の遅延量との差で、ローサイドスイッチング素子Q2がオフになり、ハイサイドスイッチング素子Q1がオンになるまでのデッドタイムを生成し、遅延素子76の遅延量と遅延素子78の遅延量との差で、ハイサイドスイッチング素子Q1がオフになり、ローサイドスイッチング素子Q2がオンになるまでのデッドタイムを生成する。これらの遅延素子76〜78は、遅延回路61と同一の特性である必要はないため、設計がしやすくなる。
[第9の実施形態]
図20に示すデジタルPWM回路85のように、図19に示す実施形態に対してDLL/PLL75を用いることで、内部クロックclockを外部クロックに同期させて一定に維持することができる。この内部クロックclockに同期させてDC−DCコンバータのシステムを動作させることで、システム全体の特性向上が図れる。
[第10の実施形態]
図38は、本発明の第10の実施形態に係るデジタルPWM回路86の構成を例示する回路図である。このデジタルPWM回路86は、図15に示す上記第5の実施形態におけるデジタルPWM回路81と同様な構成となっている。
また、図39は、本実施形態のデジタルPWM回路86における主要な信号のタイミングチャートである。
図39(a)のD1は、前述した図16(f)と同様にハイサイドスイッチング素子Q1のゲート駆動信号を示し、図39(d)のD2は、図16(k)と同様にローサイドスイッチング素子Q2のゲート駆動信号を示す。
図39(b)のD2_setは図38の回路におけるマルチプレクサ102の出力を示し、このD2_setは図15の回路におけるマルチプレクサMUXCの出力Out_mx4(図16(h))に対応する。図39(c)のD2_resetは図38の回路におけるマルチプレクサ103の出力を示し、このD2_resetは図15の回路におけるマルチプレクサMUXBの出力Out_mx3(図16(j))に対応する。
また、図39において、“duty”は、D1の1周期(1スイッチングサイクル)におけるオン時間を示し、“td1”は、D1がオンからオフになった後D2がオフからオンになるまでのデッドタイムを示し、“td2”は、D2がオンからオフになった後D1がオフからオンになるまでのデッドタイムを示す。
図38に示す第10の実施形態に係るデジタルPWM回路86は、3つの遅延回路91〜93と、これらにそれぞれ対応して設けられた3つのマルチプレクサ101〜103を有する。
各遅延回路91〜93は、それぞれ、縦続接続された複数段の遅延素子Dを有する。これら遅延素子Dの各々は、同じ半導体基板に形成された同一回路構成の遅延素子である。また、遅延回路92と遅延回路93においては、遅延素子Dの数(段数)が同じであり、各遅延素子Dに供給される制御電流Isrc2も同じである。
各遅延回路91〜93の前段には、それぞれ、コンパレータ48、57、58が設けられ、各コンパレータ48、57、58にはカウンター46のカウント値cntと、例えば5ビットのデジタル信号のうち上位3ビットのデジタル信号MSBが入力する。
カウンタ46は、クロック信号clk(図16(a))を1個(1周期分)ずつ、図16(b)に示すようにカウントし、例えば3ビットのカウント値として各コンパレータ48、57、58に供給する。
コンパレータ48は、カウント値とMSB[duty]とが一致するタイミングで、クロック1周期分のパルス幅の信号va(図16(d)のdl2_clkに対応)を遅延回路91に出力する。この信号vaは、各遅延素子Dを初段から順に伝達していき、各遅延素子Dの出力信号の立ち上がりタイミングに遅延が生じる。
遅延回路91における各遅延素子Dの出力信号は、マルチプレクサ101に入力する。マルチプレクサ101はデジタル信号LSB[duty]に基づいて、各遅延素子Dの出力信号のうち1つを選択して、フリップフロップ71のリセット端子Rに出力する。このリセットパルスは、図16(e)のOut_mx2に対応する。
また、フリップフロップ71のセット端子には、クロック信号に同期したタイミングで、セットパルス(図16(c)dl1_clkに対応)が入力する。
フリップフロップ71は、図39(a)に示す信号D1(図16(f)の信号に対応)を出力端子Qから出力する。この出力信号は、セットパルスがローレベルからハイレベルに切り替わるタイミングでローレベルからハイレベルに切り替わり、リセットパルス(マルチプレクサ101の出力)がローレベルの間はハイレベルを保持し、そのリセットパルスがローレベルからハイレベルに切り替わるタイミングでハイレベルからローレベルに切り替わる。フリップフロップ71の出力信号D1は、ハイサイドスイッチング素子Q1の制御端子(ゲート)に供給され、これに基づいてハイサイドスイッチング素子Q1はオンオフされる。
すなわち、ハイサイドスイッチング素子Q1をオンオフするスイッチングパルスの立ち上がりタイミングはクロック信号に同期したタイミングで設定され、立ち下がりタイミングは、遅延回路91における信号遅延を利用して、クロック信号より短い時間分解能で設定される。
ローサイドスイッチング素子Q2をオンオフさせるスイッチングパルスについては、前述したデッドタイム調整の精度を高めるため、立ち上がりと立ち下がりの両タイミングを、それぞれ遅延回路92、93を用いてクロック信号より短い時間分解能で設定している。
すなわち、コンパレータ57は、カウント値とMSB[duty+td1]とが一致するタイミングで、クロック1周期分のパルス幅の信号vbを遅延回路92に出力する。この信号vbは、各遅延素子Dを初段から順に伝達していき、各遅延素子Dの出力信号の立ち上がりタイミングに遅延が生じる。
遅延回路92における各遅延素子Dの出力信号は、マルチプレクサ102に入力する。マルチプレクサ102は信号LSB[duty+td1]に基づいて、各遅延素子Dの出力信号のうち1つを選択して、セットパルスD2_set(図39(b))として、フリップフロップ72のセット端子Sに出力する。
コンパレータ58は、カウント値とMSB[1−td2]とが一致するタイミングで、クロック1周期分のパルス幅の信号vcを遅延回路93に出力する。この信号vcは、遅延回路93の各遅延素子Dを初段から順に伝達していき、各遅延素子Dの出力信号の立ち上がりタイミングに遅延が生じる。
遅延回路93における各遅延素子Dの出力信号は、マルチプレクサ103に入力する。マルチプレクサ103は信号LSB[1−td2]に基づいて、各遅延素子Dの出力信号のうち1つを選択して、リセットパルスD2_reset(図39(c))として、フリップフロップ72のリセット端子Rに出力する。
フリップフロップ72は、図39(d)に示す信号D2を出力端子Qから出力する。この出力信号D2は、セットパルスD2_setがローレベルからハイレベルに切り替わるタイミングでローレベルからハイレベルに切り替わり、リセットパルスD2_resetがローレベルの間はハイレベルを保持し、そのリセットパルスD2_resetがローレベルからハイレベルに切り替わるタイミングでハイレベルからローレベルに切り替わる。このフリップフロップ72の出力信号D2は、ローサイドスイッチング素子Q2の制御端子(ゲート)に供給され、これに基づいてスイッチング素子Q2はオンオフされる。
DC−DCコンバータにおける出力電圧の電圧精度を上げるためには、ハイサイドスイッチング素子Q1の駆動信号D1には高い時間分解能で生成することが要求される。そのため、D1の立ち下がりタイミングを設定する遅延回路91を構成する遅延素子Dには、その遅延時間を短くするため、ある程度大きい制御電流Isrc1を供給することが求められる。
また、クロック周期に対して時間分解能を短くするためには遅延素子Dの数は大きくなり、そのような遅延回路が3つもあるとチップ内におけるデジタルPWM回路の占有面積が大きくなってしまう。
一方、ローサイドスイッチング素子Q2の駆動信号D2を生成するにあたっては、ハイサイドの駆動信号D1ほどの時間分解能は要求されない。例えば、ハイサイドの駆動信号D1の時間分解能が100ピコ秒であったならば、ローサイドの駆動信号D2の時間分解能としては、その十倍の1ナノ秒程度あればよい。これは、ローサイドスイッチング素子Q2のオンオフタイミングを100ピコ秒の単位で変えても、電力の変換効率には大きく影響しないためである。
そこで、本実施形態では、図39に示すように、駆動信号D1の時間分解能がdt1であるならば、駆動信号D2の立ち上がりタイミングを決めるD2_set信号と、立ち下がりタイミングを決めるD2_reset信号のそれぞれの時間分解能dt2は、dt1より長くする(dt1<dt2)。
具体的には、図38の回路において、遅延回路92、93における各遅延素子Dに供給する電流Isrc2を、遅延回路91の各遅延素子Dに供給する電流Isrc1よりも減らしている(Isrc1>Isrc2)。例えば、nを1以上の整数とすると、Isrc1=Isrc2×2という関係を規定することができる。但し、このとき各遅延素子Dの遅延時間は各遅延素子Dに供給する電流に比例するという関係が成り立っている。遅延素子に供給する電流が小さくなると、その分、ゲート容量に充電する時間がかかり、1つあたりの遅延素子における遅延時間が長くなり、上記dt1<dt2を実現できる。また、遅延回路92、93に供給する電流を減らすことができるということは消費電流を小さくできる。
前述したように、遅延素子に流す電流を小さくすると遅延時間が長くなるが、遅延時間が長くなると、全遅延素子による総遅延量が1クロック周期に収まらなくなるおそれがあるので、本実施形態では遅延回路92、93におけるそれぞれの遅延素子数(段数)を遅延回路91の遅延素子数(段数)よりも減らしている。すなわち、遅延回路91の遅延素子数を(k+1)、遅延回路92、93における遅延素子数を(m+1)とすると、k>mである。さらには、nを1以上の整数とすると、(k+1)=(m+1)×2という関係を規定することができる。遅延素子数を減らすことで、遅延素子の占有面積を減らせるだけでなく、各遅延素子の出力を受けるマルチプレクサ102、103の回路規模も小さくできる。
すなわち、本実施形態によれば、電力変換効率にはそれほど影響を与えずに、消費電力の低減や、回路規模の低減によるコストダウンを図れる。
なお、上記説明では、遅延回路92と遅延回路93とは、遅延素子数を同じm、供給する電流も同じIsrc2としたが、それら2つの遅延回路92、93で素子数や供給電流を異ならせてもよい。
図36において負荷電流iLが小さく、ハイサイドのスイッチング素子Q1がオフでローサイドのスイッチング素子Q2がオンする回生期間において、インダクタLの磁気エネルギーがある時間で0になり、出力端子からローサイドのスイッチング素子Q2を介してグランドへ電流が流れるモードが存在する。このとき、出力端子にあるコンデンサから電荷が失われるだけでなく、電流がスイッチング素子Q2に流れることでQ2のオン抵抗により導通損失が発生する。これにより電力の変換効率を著しく悪化させる。
そこで、出力端子からローサイドのスイッチング素子Q2を介してグランドへ電流が流れる期間は、Q2をオフさせることが望ましい。Q2をオフすることで、電流のパスが存在しないため損失が発生せず、電力の変換効率を改善することができる。
Q2をオフするタイミングを、インダクタLの磁気エネルギーが0になる前に十分時間をとってオフすることができる容易に考えられる。このとき、インダクタLの磁気エネルギーが0ではないため、Q2をオフしても電流はQ2の内蔵ダイオードを流れつづける。このとき、内蔵ダイオードはMOS構造部に比べてオン電圧が高いため、導通損失はMOS構造部がオンしているときに比べて大きくなる。したがって、td2の時間分解能は効率を改善するためにtd1より必要な場合がある。この場合には、遅延回路93の遅延素子Dの数は、遅延回路92の遅延素子Dの数より大きく設定する。
いずれにしても、遅延回路92、93においては、遅延回路91よりも遅延素子数を小さくして、供給電流も小さくする必要がある。
[第11の実施形態]
図40は、本発明の第11の実施形態に係るデジタルPWM回路87の構成を例示する回路図である。
上記第10の実施形態では、図39に示すように、D2のセットパルスD2_setは、カウンター46でMSB[duty+td1]をカウントし、コンパレータ57でLSB[duty+td1]を比較して遅延回路92に信号を入力している。この構成において、デッドタイムtd1は負の値も設定可能である。td1が負の値とは、D2の立ち上がりのタイミングをD1の立ち下がりのタイミングの前にもってくる場合に相当する。ハイサイドのスイッチング素子のオフ時間に比べ、ローサイドのスイッチング素子のオン時間が極端に大きい場合に、td1を負にする必要があるが、一般的にハイサイドとローサイドのスイッチング素子のオン時間、オフ時間が極端に異なるものは使用しない。したがって、td1が負になることは稀である。
そこで、本実施形態では、図40に示すように、D1のリセットパルスを生成する信号(マルチプレクサ101の出力)を、D2のセットパルスD2_setを生成する遅延回路92に入力させている。こうすることで、D1の立ち下がりを基準に、D2の立ち上がりを生成しているため、遅延回路92の前段におけるカウンター46とコンパレータ57が不要となり、第10の実施形態よりも回路規模を小さくできる。
なお、本実施形態においては、上記第10の実施形態と同様に、遅延回路92、93においては、遅延回路91よりも遅延素子数を小さくして、供給電流も小さくすることで、駆動信号D2の立ち上がりタイミングを決めるD2_set信号と、立ち下がりタイミングを決めるD2_reset信号のそれぞれの時間分解能dt2を、駆動信号D1の時間分解能dt1よりも長く(dt1<dt2)してもよいし、あるいはdt2=dt1としてもよい。
また、上記第10の実施形態と同様に遅延回路92と遅延回路93とは、遅延素子数を同じm、供給する電流も同じIsrc2としたが、それら2つの遅延回路92、93で素子数や供給電流を異ならせてもよい。
[第12の実施形態]
次に、前述した図14に示す構成における比較器3とA/D変換回路4に対応する構成の一具体例について説明する。図21は、本発明の第12の実施形態に係るDC−DCコンバータの構成を例示する模式図である。なお、前述した実施形態と同じ要素については同じ符号を付している。
スイッチング素子Q1、Q2、インダクタL、コンデンサCを有するスイッチング電源回路の出力電圧Voutは、D/A変換回路7、比較器3a〜3f、A/D変換回路4を有するエラー信号生成回路にて目標出力電圧と比較され、出力電圧Voutと目標出力電圧との差分に対応するエラー信号eが生成される。
具体的には、出力電圧Voutは、比較器3a〜3fに入力され、目標出力電圧(リファレンス電圧Vref)と比較される。D/A変換回路7には、図22に示すように、リファレンス電圧Vrefを中心として、複数段階(図に示す例では6つ)のBin(閾値)が設定され、それぞれの比較器3a〜3fにアナログ電圧として供給する。
比較器3aはVrefと(Vref+q/2)とを比較し、比較器3bはVrefと(Vref−q/2)とを比較し、比較器3cはVrefと(Vref+3q/2)とを比較し、比較器3dはVrefと(Vref−3q/2)とを比較し、比較器3eはVrefと(Vref+5q/2)とを比較し、比較器3fはVrefと(Vref−5q/2)とを比較する。
A/D変換回路4は、比較器3a〜3fの比較結果を受け、目標出力電圧(レファレンス電圧Vref)に対する出力電圧Voutのずれ量を補正するための制御パラメータをエラー信号(デジタル値)eとして補償器5に出力する。
A/D変換回路4は、図23に示すような、Bin(q/2、−q/2、3q/2、−3q/2、5q/2、−5q/2)と、制御パラメータ(q、−q、3q、−3q、5q、−5q、)との対応関係が予め書き込まれたLook Up Tableを参照しエラー信号eを決定する。
出力電圧VoutがVrefより大きくなり(Vref+q/2)に達するまでずれると制御パラメータ“q”に対応するエラー信号eが出力され、出力電圧VoutがVrefより小さくなり(Vref−q/2)に達するまでずれると制御パラメータ“−q”に対応するエラー信号eが出力され、出力電圧VoutがVrefより大きくなり(Vref+3q/2)に達するまでずれると制御パラメータ“2q”に対応するエラー信号eが出力され、出力電圧VoutがVrefより小さくなり(Vref−3q/2)に達するまでずれると制御パラメータ“−2q”に対応するエラー信号eが出力され、出力電圧VoutがVrefより大きくなり(Vref+5q/2)に達するまでずれると制御パラメータ“3q”に対応するエラー信号eが出力され、出力電圧VoutがVrefより小さくなり(Vref−5q/2)に達するまでずれると制御パラメータ“−3q”に対応するエラー信号eが出力される。
補償器5は、エラー信号eに基づいてデューティ指令値dを計算し、デジタルPWM回路6に出力する。例えば、エラー信号eと、これに対して計算されたデューティ指令値dとの対応関係が予め書き込まれたLook Up Tableを参照して、デューティ指令値dを決定する。
デジタルPWM回路6は、デューティ指令値dに基づいて、前述した実施形態のように、ハイサイドスイッチング素子Q1のゲートに与えるスイッチングパルスと、ローサイドスイッチング素子Q2のゲートに与えるスイッチングパルスを生成し各スイッチング素子Q1、Q2に供給する。
[第13の実施形態]
次に、図24〜26を参照して、本発明の第13の実施形態について説明する。図24、25、26は、それぞれ前述した図21、図22、図23に対応する図である。
負荷急変により急激に出力電圧Voutが変動した場合に、Vrefに対するずれ量が最上位または最下位のBinを越えてしまうと、その領域ではVrefからどれだけ離れていても全く同じ制御パラメータ(3qまたは−3q)となるため、極端に(Vref+5q/2)より大きくずれた場合や(Vref−5q/2)より小さくずれた場合には、制御パラメータ(3qまたは−3q)1回分の制御だけではVrefに収束せず、制御パラメータ(3qまたは−3q)による制御を何回か繰り返すことになりVrefに収束させるのに時間がかかってしまうことがある。すなわち、Bin幅、制御パラメータが固定されていると、大きな負荷急変に対する制御応答性が悪くなる。
そこで、本実施形態では、最上位のBin(Vref+5q/2)と最下位のBin(Vref−5q/2)にそれぞれ(+a)と(−a)というパラメータを付加可能にしている。さらに、図26に示すように、Bin[(Vref+5q/2)+a]に対応する制御パラメータ(3q+b)と、Bin[(Vref−5q/2)−a]に対応する制御パラメータ(−3q−b)をそれぞれLook Up Tableに書き込んでおく。aは複数の値を設定可能であり、これに対応してbも複数の値をとり得る。
最初、例えばa=0、b=0としておく。負荷が急激に減り、出力電圧Voutが(Vref+5q/2)を越えると、aの値を0より大きい値にし(これに対応してbの値も0より大きくなり)、最上位のBinを(Vref+5q/2)から[(Vref+5q/2)+a]に変動させると同時に、Bin[(Vref+5q/2)+a]に対応する制御パラメータ(3q+b)をLook Up Tableから読み込み、その制御パラメータ(3q+b)に対応するエラー信号eを出力する。
すなわち、出力電圧VoutがVrefより大きくずれた場合には、これに対応してBin幅を広げることで、より大きな制御パラメータを使うことができ、短時間で出力電圧VoutをVrefに収束させることができ、出力電圧Voutを所望の目標値にする制御動作における応答性を高めることができる。
なお、負荷が急激に増えた場合についても同様に考えることができ、出力電圧Voutが(Vref−5q/2)より小さくなると、aの値(絶対値)を0より大きい値にし、最下位のBinを(Vref−5q/2)から[(Vref−5q/2)−a]に変動させると同時に、Bin[(Vref−5q/2)−a]に対応する制御パラメータ(−3q−b)をLook Up Tableから読み込み、その制御パラメータ(−3q−b)に対応するエラー信号eを出力する。
以上説明したように、本実施形態によれば、電源回路の動作中に、最上位または最下位のBin幅を、出力電圧Voutの変動幅に応じて変動させ且つこれに対応して制御パラメータをより大きな制御パラメータに変更することで、大きな負荷急変に対する応答性(Voutの目標値への収束性)を向上させることができる。
なお、以上説明した実施形態では、最上位と最下位のBin幅を変える具体例を挙げたが、他の位置のBin幅も同様に適宜変えることで応答性の改善を期待できる。
次に、複数のDC−DCコンバータを並列に接続し、並列運転させる実施形態について説明していく。
[第14の実施形態]
図27は、本発明の第14の実施形態に係るデジタル制御電源の構成を示す模式図である。
複数のDC−DCコンバータ50−1、50−2、・・・50−Nが、入力電圧源1(図14参照)と出力端子との間に並列接続されている。各DC−DCコンバータ50−1、50−2、・・・50−Nがそれぞれ有するインダクタLの出力側が共通の出力ライン90に対して並列接続されている。出力ライン90には、各DC−DCコンバータ50−1、50−2、・・・50−Nに対して共通にコンデンサCと負荷2が接続される。
各DC−DCコンバータ50−1、50−2、・・・50−Nがそれぞれ有する電源IC30−1、30−2、・・・30−Nは、前述した図14において破線で囲んだ電源IC30に対応する。各電源IC30−1、30−2、・・・30−NにおけるデジタルPWM回路6、比較器3、A/D変換回路4としては、図1〜図26、図38〜図40を参照して前述した構成のものを適宜用いることができる。
各々の電源IC30−1、30−2、・・・30−Nは同構成であり、各々のインダクタLも同構成であるため、各々のDC−DCコンバータ50−1、50−2、・・・50−Nは同構成であり、原理的には同じ出力電圧が出力される。さらに、各DC−DCコンバータ50−1、50−2、・・・50−N(各電源IC30−1、30−2、・・・30−N)はそれぞれがマスターとなり得る能力(他のものに対して基準信号等を供給可能な機能)を有している。
各々のDC−DCコンバータ50−1、50−2、・・・50−Nの出力電流が例えば10アンペアとすると、これらを例えば10個並列接続させて並列動作させれば、出力電流が100アンペアの電源を構成できる。これは、一般に、出力電流100アンペアのDC−DCコンバータを1個使うよりも安価にできる。
また、各DC−DCコンバータ50−1、50−2、・・・50−Nの出力電圧は図28(a)に示すようにリップルを持っているが、各DC−DCコンバータ50−1、50−2、・・・50−Nの出力電圧の位相(フェーズ)が、図28(b)に示すように少しずつずれるように各DC−DCコンバータ50−1、50−2、・・・50−Nを動作(マルチフェーズ動作)させると、リップルを低減させることができる。
各電源IC30−1、30−2、・・・30−Nは、共通の(1本の)データバス22に接続されている。さらに、各電源IC30−1、30−2、・・・30−Nは、共通の(1本の)同期信号線21に接続されている。これらを通じて、各電源IC30−1、30−2、・・・30−Nは相互通信を行う。
まず起動時、出力電圧位相0°の基準となる電源ICを決定する。ここでは、例えば電源IC30−1をその電源ICとする。電源IC30−1は内部基準クロックをSYNC端子(図示せず)から同期信号線21に出力し、他の電源IC30−2、・・・30−Nは同期信号線21を通じて各々のSYNC端子より基準クロックを受け取り、例えば前述したPLL等の構成を使って基準クロックに同期して動作する。すなわち、すべてのDC−DCコンバータ50−1、50−2、・・・50−Nが同じ基準クロックに同期して動作する。
また、電源IC30−1は、他の電源IC30−2、・・・30−Nに対して、データバス22を通じて出力電圧の位相シフト値を指示する。電源IC30−1以外の各電源IC30−2、・・・30−Nは、位相シフト値をデータバス22を通じて受け取り、図28(b)に示すように、各電源IC30−1、30−2、・・・30−Nの出力電圧の位相が互いにずらされ、リップルが低減する。
すべての電源IC30−1、30−2、・・・30−Nは電源IC30−1の基準クロックに同期して動作する。そのため、電源IC30−1内部の基準クロックに不具合が起こった場合、システム全体がダウンしてしまう。これを防ぐため、電源IC30−1は自身の不具合の検出機能を有し、不具合が検出された場合、マスターとしての役割を担わせる電源ICを次にどれにするかという順番データをデータバス22を通じて指示する。したがって、すべての電源IC30−1、30−2、・・・30−Nが位相0°の基準ICとなり得、且つ他の電源ICに対して位相シフト値を指示する機能を有している。マスターとして機能していた電源ICに不具合が生じても、これに代わって他の正常に動作している電源ICがマスターとして機能するので、システム全体の信頼性を高めることができる。
以上説明したように、本実施形態では、各電源ICどうしが相互通信を行い、自律的にインターリービングを設定することができるため、もしどれか一つの電源ICに不具合が起きた場合でもDC−DCコンバータ全体のシステムはダウンしないので信頼性を高めることができる。
[第15の実施形態]
N個の同一構成のDC−DCコンバータ(電源IC)を並列運転させるデジタル制御電源において、効率(出力電力/入力電力)を最大にするにはそれぞれの電源ICをどのように動作させるかが重要である。特に軽負荷時など全体の出力電流が減少してきた場合には、N個の電源ICそれぞれに全電流IのN分の1(I/N)の電流を流すよりは、N個のうちのいくつかの電源ICの動作を停止し、Nop(<N)個の電源ICのみを動作させ、動作している各電源ICそれぞれに(I/Nop)の電流を流す方が効率が高くなる。
一般に、DC−DCコンバータにおける出力電流が小さくなると、図29に示すように、効率が下がってくる。これは制御回路の消費電流やパワー段(スイッチング素子Q1、Q2)のゲートを充放電する電力は、DC−DCコンバータの出力電流が変わっても変化せず減少しない。したがって、出力されるパワーが減ってくると効率(出力電力/入力電力)が下がることになる。
全体の出力電流の減少に伴い、N個の電源ICそれぞれの出力電流が低下し、効率がピークより下がっていくような電流になった場合、N個のうちの少なくとも1つ以上の電源ICの動作を停止させ、動作している個々の電源ICに流れる電流を高く保つことで効率を高く保つことが可能である。なお、動作を停止させる電源ICは、当然、マスターとしての役割を担っている電源IC以外の電源ICとする。
図29の例では、(全電流I/動作個数Nop)の値が、効率がピークとなる電流Imaxより小さくなった場合、動作個数Nopを減らして各電源ICを流れる電流値(I/Nop)の低減を抑えてImax付近になるようにすれば効率を高く保てる。
今、Nop個の電源ICが動作しており、全出力電流がIとすると各電源ICには略(I/Nop)の電流が流れる。そして、(I/Nop)が予め定めた電流値よりも小さくなった場合には、Nop個のうちのX個を停止させる。残った(Nop−X)個の電源ICが全電流Iをシェアして引き続き流すためには、(Nop−X)個の各電源ICに流れる電流値を[Nop/(Nop−X)]倍に設定する。
動作を止めた電源ICについては制御回路の大部分とパワー段(スイッチング素子Q1、Q2)が動作を止めるため消費電力はほとんどゼロになる。動いている回路は電流が増えてきたときに信号の入力を受けて再び動作できるように待機している部分のみとなる。
動作させる電源ICの個数Nopを決めるにあたっては、以下に説明するように、各電源ICのそれぞれが連続モードでの動作を維持する(I/Nop)となるようにすることが好ましい。
一般に、DC−DCコンバータは、連続モードと不連続モードの動作領域がある。連続モードは、負荷に電流が供給される方向に流れるインダクタ電流が0より大きい動作モードであり、不連続モードは、負荷に電流が供給される方向に流れるインダクタ電流が0になる期間を含む動作モードである。
特に軽負荷時に電流が小さくなると、ハイサイドのスイッチング素子Q1がオフでローサイドのスイッチング素子Q2がオンのとき、インダクタ電流が0または負荷に電流が供給されない負電流になり不連続モードの動作になる。図29に示す例では、動作しているNop個の各電源IC(各DC−DCコンバータ)のそれぞれに流れる電流(I/Nop)がI以下になると不連続モードとなる。
図29に示すように、(I/Nop)がI以下の領域は効率がどんどん下がっていく領域であり、Iより大きい領域に効率を最大にする(I/Nop)の値Imaxが存在する。したがって、各電源ICのそれぞれが常に連続モードで動作するように(I/NopがIより大きくなるように)、動作電源ICの個数Nopを調整することで、効率の低下を抑えて最大効率付近での動作が可能となる。
また、特にデジタル制御DC−DCコンバータでは、連続モードと不連続モードとでは制御系における伝達関数が異なるため制御を変える必要が生じるが、動作している電源ICが常に連続モードの状態になるようにすることで各電源ICの制御系に同じ伝達関数を用いることができ制御が簡単になる。
[第16の実施形態]
並列動作を行わせるDC−DCコンバータにおいて、前述したように、負荷に流れる電流をIとすると、各DC−DCコンバータのそれぞれの出力電流は(I/動作個数Nop)となることが望ましいが、同構成の電源ICであっても製造上のばらつきなどにより、内部基準電圧(リファレンス電圧Vref)、A/D変換回路4のオフセット電圧のばらつきなどが存在し、かつ各々の出力FET(スイッチング素子Q1、Q2)やLCフィルタ等の素子特性もばらつくため、出力電圧制御ループを一つにし、かつ積極的な電流バランス制御を行わない限り、各DC−DCコンバータ(各電源IC)に均等な電流を流すことは困難である。
各電源ICが個々に自身の出力電圧制御回路(比較器3、A/D変換回路4、補償器5等)を使った制御ループで出力をレギュレート(目標電圧への制御)をしている場合、例えば図27において電源IC30−1のVrefだけが他の電源IC30−2、・・・30−NのVrefに対してやや高めにばらついたとすると、全電流IのほとんどすべてがDC−DCコンバータ50−1に集中してしまい、他のDC−DCコンバータ50−2、・・・50−Nに流れる電流はほとんどゼロになる。
図30は、本発明の第16の実施形態に係るデジタル制御電源の構成を示す模式図である。なお、前述した図27と同じ構成要素には同じ符号を付しその詳細な説明は省略する。
各電源IC30−1、30−2、・・・30−Nは、共通の(1本の)エラーシェアバス23に並列接続されている。動作している電源ICは、それぞれが、前述した実施形態で説明したようにエラー信号生成回路(比較器3、A/D変換回路4)で得られるエラー信号eに基づいて、スイッチング素子Q1、Q2のオンオフデューティを制御している。本実施形態では、いずれか1つの電源ICで得られたエラー信号eを、エラーシェアバス23を通じて、動作している全電源ICで共有して使う。
例えば電源IC30−1をマスターとしての役割を担う電源ICとすると、その電源IC30−1は、自身のA/D変換回路4で得られたエラー信号eを用いて補償器5でデューティ指令値dを計算しこれに基づいて出力電圧を制御すると共に、エラー信号eをエラーシェアバス23を通じて、動作している他の電源ICにも送信する。他の電源ICはそのエラー信号eに基づいて各々の補償器5でデューティ指令値dを計算しこれに基づいてスイッチング素子Q1、Q2のオンオフを制御し出力電流を制御する。
すなわち、動作している各電源ICは共通のエラー信号eに基づいてスイッチング素子Q1、Q2のオンオフ制御がされるので、各電源IC間でのエラー信号生成回路部分(比較器3、A/D変換回路4等)の特性ばらつきに左右されず、各電源IC間で出力電流を均等配分することができ、電流が1つに集中してしまうことを防ぐことができる。
なお、エラー信号eではなくデューティ指令値dを、動作している全電源IC間で共有して使ってもよい。すなわち、電源IC30−1は、自身のA/D変換回路4で得られたエラー信号eを用いて補償器5でデューティ指令値dを計算し出力電圧を制御すると共に、そのデューティ指令値dを、エラーシェアバス23を通じて、動作している他の電源ICにも送信する。他の電源ICはそのデューティ指令値dに基づいて各々のスイッチング素子Q1、Q2のオンオフを制御する。
動作している各電源ICは共通のデューティ指令値dに基づいてスイッチング素子Q1、Q2のオンオフ制御がされるので、各電源IC間での比較器3、A/D変換回路4、補償器5等の特性ばらつきに左右されず、各電源IC間で出力電流を均等配分することができ、電流が1つに集中してしまうことを防ぐことができる。
なお、前述した制御を行うにあたっては、マスターの役割を担う電源IC30−1が電圧補正情報(エラー信号eまたはデューティ指令値d)を計算してから、動作している他の電源ICに送信し、他の電源ICが受信した電圧補正情報に基づいてスイッチング素子Q1、Q2をオンオフ駆動させるまでの時間遅延を考慮する必要がある。
ここで、各電源ICが出力位相を相互にずらすマルチフェーズ動作において、マスターの役割を担う電源IC30−1が、1スイッチングサイクル中に、動作している電源ICの個数分(Nop回)、上記電圧補正情報を計算して、電源IC30−1の位相0°に対して位相が小さいものから順に逐次電圧補正情報を送っていけば、電源IC30−1が電圧補正情報を対象の電源ICに送るタイミングと、これを受け取った電源ICのスイッチング素子Q1、Q2がスイッチングを開始するタイミングとの遅延時間を小さく抑えて目標出力電圧への制御応答性を高めることができる。なおかつマルチフェーズ動作によって出力リップルを抑えた電源システムが実現できる。
また、過渡応答時には、電源IC30−1からの電圧補正情報でなく、自身の比較器3、A/D変換回路4、補償器5を使ってエラー信号eやデューティ指令値dを計算して過渡応答を行うことで、より応答性を改善することができる。この場合、定常状態の時、電源IC30−1以外の電源IC30−2、・・・30−Nでは、電源IC30−1から送られてきたエラー信号eと同じエラー信号eを生成できるように内部基準電圧(リファレンス電圧Vref)を調整しておくのがよい。これにより、各電源ICのリファレンス電圧自体のバラツキを補正することができるので、各相電流間の誤差を小さくできる。
[第17の実施形態]
上記第16の実施形態によって、各電源IC間の出力電流はある程度均等にバランスするが、各電源ICの出力FET(スイッチング素子Q1、Q2)やLCフィルタの特性ばらつきは補正できないため、さらに高精度な電流バランス制御が必要になる。
図31は、本発明の第17の実施形態に係るデジタル制御電源の構成を示す模式図である。なお、前述した図27、30と同じ構成要素には同じ符号を付しその詳細な説明は省略する。
本実施形態では、前述した同期信号線21及びエラーシェアバス23に加えて、共通の(1本の)電流シェアバス24に対しても、各電源IC30−1、30−2、・・・30−Nを並列接続させている。各電源IC30−1、30−2、・・・30−Nは、同期信号線21を通じて供給されるクロック信号に同期して、電流シェアバス24を通じて電流値データを送受信する。
各電源IC30−1、30−2、・・・30−Nは、図32に示すように、電流シェアバス24に接続されたドライバDvとレシーバRvとを有する。なお、図32においては、各電源IC30−1、30−2、・・・30−Nを符号30で代表して表している。
ドライバDvには、自身の電流値をパルス幅に変換した信号Tが入力する。図33は、電流値を、クロック信号Xに同期して、ハイレベルのパルス幅W1に変換した例を示す。信号Tは、ドライバDvにて反転されて電流シェアバス24に出力されると共に、自身のレシーバRvにも入力する。
ドライバDvはいわゆるオープンドレイン型である。本実施形態では、各電源ICのドライバDvのオープンドレイン出力端子を電流シェアバス24に並列接続した上で、図31に示す抵抗Rにより電源にプルアップしており、負論理のワイヤードOR(wired OR)の機能を実現している。すなわち、どれか1つの電源ICのドライバDvが“Low”を出力していると電流シェアバス24は“Low”レベルになる。
図34を例にして説明すると、各電源ICは、スイッチングサイクルと同期した信号Xに同期して、それぞれの電流値に相当するパルス幅を有するパルス信号Y−1、Y−2、・・・Y−nを電流シェアバス24出力する。図33に示す信号Tのように電流値をハイレベルのパルス幅W1に変換した場合には、ドライバDvで反転されるため、各信号Y−1、Y−2、・・・Y−nはローレベルの幅が電流値に相当する。
図34に示す例では、信号Y−2のローレベルパルス幅が最も長いので、負論理のワイヤードORによって電流シェアバス24における信号Yは信号Y−2と同一波形となり、各電源ICのレシーバRvには共通の信号Yが入力する。
信号YはレシーバRvにて反転されて信号Sとなり、この信号Sのハイレベルのパルス幅から、動作している各電源ICの出力電流値の中で最大の電流値を検出することができる。すなわち、動作している各電源ICは、最大電流値データを共有電流値データとして共有することができる。
なお、動作している電源ICの出力電流値の中で最小電流値を、共有電流値データとして各電源IC間で共有するようにしてもよい。
すなわち、動作している各電源ICが自身の電流値を図35に示すようにローレベルのパルス幅W2に変換すると、その信号TはドライバDvで反転されるため、図34における各信号Y−1、Y−2、・・・Y−nはハイレベルの幅が電流値に相当する。
そして、負論理のワイヤードORによって信号Yはローレベルのパルス幅が最も大きい信号と同一波形となり、逆に言えばハイレベル幅の最も小さい信号が信号Yとして各電源IC間で共有される。この場合、電流値をハイレベル幅に変換しているため、ハイレベル幅が最も小さいということは、最小電流値に相当する。
本実施形態においては、例えば各電源ICをリング状に接続しトークンリング(token ring)を構成し、起動時に電流値データの送信順序を決めておいて、トークン(送信権)を取り込んだ電源ICが順番に電流値データを電流シェアバス24に送信していくようにする。
1つの電源ICが、動作している全相の電流値データを認識するのにかかる時間Tは、動作相数をNphase、スイッチング周期をTs、1スイッチングサイクル中に共有する電流値データの相数をXphaseとすると、T=Nphase×Ts/Xphaseと表せる。
以上のようにして得られた共有電流値データを使って、動作している各電源ICは、前述した電圧補正ループに加えて、図36に示すように、電流補正ループを構成して、電圧補正ループで得られるデューティ指令値dを補正する。
すなわち、各電源ICは、電流シェアバス24を通じて得られる共有電流値データと、自身の出力電流値(インダクタ電流値)iLとを比較器12で比較し、この比較結果は電流補償器13に出力され、電流補償器13はその比較結果に基づいてデューティ補正値Δdを計算する。このΔdは、iLを上記共有電流値データに対応する電流に制御するためのデューティ制御量に対応する。
共有電流値から、各電源ICが自身の電流値を引いた電流誤差をeiとすると、eiからΔdへの伝達関数Gdi(z)は、下記式1−1、式1−2に例示することができる。b0〜b2は定数。
Figure 2009290857
伝達関数Gdi(z)がわかっていれば、伝達関数(周波数軸)を差分方程式に変換する逆z変換により、入力(ei)から出力(Δd)を算出できる。上記式1−1、式1−2のGdi(z)場合、Δdはそれぞれ下記式2−1、式2−2となる。[n]はn番目のサンプルデータを表す。前述した処理においてA/D変換処理以降は信号が離散化される。
Figure 2009290857
電流補償器13で計算されたΔdは、加算器18にて、電圧補償器5で計算されたデューティ指令値dに対してバイアスされ、(d+Δd)がデューティ指令値としてデジタルPWM回路6に供給される。電流補正ループだけをみれば、各電源IC間で電流を最大電流値または最小電流値にそろえるようにする制御であるが、各電源ICは個々に前述した電圧補正ループによって目標電圧(リファレンス電圧Vref)なるようにデューティ制御が行われているため、(d+Δd)に基づいてスイッチング素子Q1、Q2のスイッチング制御を行うことで、各電源ICの出力電流が大きすぎる(小さすぎる)場合には小さくなる(大きくなる)方向に補正されつつ各電源IC間で電流がそろえられる。
すなわち、各電源ICは、エラーシェアバス23を通じて電圧補正情報(エラー信号eまたはデューティ指令値d)を共有することで比較器3、A/D変換回路4、電圧補償器5等の特性ばらつきに起因する電流不均一を補正でき、なおかつ電流シェアバス24を通じて共有電流値データを共有することで出力FET(スイッチング素子Q1、Q2)やLCフィルタの特性ばらつきに起因する電流不均一を補正できる。この結果、より高精度に各電源IC間の電流バランス制御を行うことができ、一つの電源ICへの電流集中を回避することができる。
なお、電流シェアバス24とエラーシェアバス23とはハードウェアとして別々にする必要はなく、共通のバスを使って、スイッチングサイクル内のある期間は電圧補正情報、残りの期間は共有電流値データを通信するといったように時間で区切って使うこともできる。
本実施形態では、並列接続された複数のDC−DCコンバータ(電源IC)間で出力電流を均一にそろえるべき制御に必要な共有電流値データを共有するにあたって、高速デジタルバスを用いておらず、消費電力が少ない。また、各電源IC間でリファレンス電圧Vrefを共有化せず、端子数の増大を抑制でき、さらにすべての通信はデジタル方式で行うため、配線遅延の影響を受けにくい。
電源システムの異常状態(エラー)の例として、入力過電圧、入力低電圧、入力過電流、入力過電力、出力過電圧、出力低電圧、出力過電流、出力過電力、出力トラッキングエラー、過温度、低温度、不揮発性メモリ読み込みエラーなどがある。
近年、パワーマネジメントに対する市場要求が高まっており、前述したような様々な電源システム異常時の制御(電源システム保護)方法を、異常状態ごとに細かく設定できるようにする必要がある。
一方で様々なエラーに対して、出力段のFETを制御することによって電源システムを保護することができる。例えば、出力過電流エラーと出力過電圧エラーとが同時に起こった場合を考える。電源ICが、出力過電流エラー時は出力電流を一定に保つように、また、出力過電圧エラー時は出力を停止するように設定されていれば、制御可能部分は出力段のFETのみなので、同時に上記設定を満たす動作を実現することは不可能であり矛盾が生ずる。
そこで、これを回避するため、本発明実施形態では、前述した各電源システムにおいて、エラーごとに優先順位を定め、複数のエラーが同時に起こった場合には、優先順位の高いものから処理する。優先順位は電源システムにとって危険度の高い順に設定しておくこともできるし、通信バスや、不揮発性メモリ経由でプログラム可能にすることもできる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、それらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
前述した実施形態では、デジタル制御電源として降圧型DC−DCコンバータを例に挙げて説明したが、これに限らず、昇圧型DC−DCコンバータ、他の電圧変換回路などにも本発明は適用可能である。また、図1〜図20に例示される本発明のデジタルPWM回路は、例えばモータドライバ、LED(Light Emitting Diode)ドライバなど他のアプリケーションにも適用可能である。
本発明は、以下の態様を含む。
(付記1)
クロック信号に同期したタイミングでローレベルからハイレベルに切り替わり、前記クロック信号の周期より短い時間分解能で設定されたタイミングでハイレベルからローレベルに切り替わる第1のパルス信号と、前記クロック信号の周期より短い時間分解能で設定されたタイミングでローレベルからハイレベルに切り替わり、前記クロック信号の周期より短い時間分解能で設定されたタイミングでハイレベルからローレベルに切り替わる第2のパルス信号とを出力するデジタルPWM回路を備えた半導体装置であって、
前記デジタルPWM回路は、
直列に接続された複数段の遅延素子を有する遅延回路と、
前記各遅延素子の出力の中から1つを選択し、前記第1のパルス信号の立ち下がりタイミングを設定する信号を出力する第1の選択回路と、
前記各遅延素子の出力の中から1つを選択し、前記第2のパルス信号の立ち上がりタイミングを設定する信号を出力する第2の選択回路と、
前記各遅延素子の出力の中から1つを選択し、前記第2のパルス信号の立ち下がりタイミングを設定する信号を出力する第3の選択回路と、
を有することを特徴とする半導体装置。
(付記2)
クロック信号に同期したタイミングでローレベルからハイレベルに切り替わり、前記クロック信号の周期より短い時間分解能で設定されたタイミングでハイレベルからローレベルに切り替わる第1のパルス信号と、前記クロック信号の周期より短い時間分解能で設定されたタイミングでローレベルからハイレベルに切り替わり、前記クロック信号の周期より短い時間分解能で設定されたタイミングでハイレベルからローレベルに切り替わる第2のパルス信号とを出力するデジタルPWM回路を備えた半導体装置であって、
前記デジタルPWM回路は、
直列に接続された複数段の遅延素子を有する遅延回路と、
前記各遅延素子の出力の中から1つを選択し、前記第1のパルス信号の立ち下がりタイミングを設定する信号を出力する選択回路と、
前記選択回路の出力信号を遅延させて、前記第2のパルス信号の立ち上がりタイミングを設定する信号を出力する第1の遅延素子と、
前記クロック信号に同期した信号を遅延させて、前記第2のパルス信号の立ち下がりタイミングを設定する信号を出力する第2の遅延素子と、
を有することを特徴とする半導体装置。
(付記3)
前記遅延回路は、リングオシレータ構造を有し、前記クロック信号を生成することを特徴とする付記1または2に記載の半導体装置。
(付記4)
前記第1のパルス信号と前記第2のパルス信号とは共にオンにならないように設定されることを特徴とする付記1〜3のいずれか1つに記載の半導体装置。
(付記5)
スイッチング素子を有するスイッチング電源回路と、
前記スイッチング電源回路の出力電圧を検出すると共に目標電圧と比較し、この比較結果に基づいてエラー信号を生成するエラー信号生成回路と、
前記目標電圧に対する前記出力電圧のずれを補正するべく前記エラー信号に基づいてデューティが決定されたパルス信号を、前記スイッチング素子の制御端子に供給するデジタルPWM回路と、
を備えた半導体装置であって、
前記エラー信号生成回路は、前記目標電圧に対するずれ幅に応じて複数段階に設定された閾値と、前記閾値に対応して設定された制御パラメータとの対応関係に基づいて決定される制御パラメータを前記エラー信号として出力し、
前記スイッチング電源回路の動作中に前記閾値の幅を変動可能であり、前記閾値の幅の変動に対応して前記制御パラメータも変動することを特徴とする半導体装置。
(付記6)
前記出力電圧が最上位の閾値より大きくなった場合に、前記最上位の閾値の幅をより大きく変動させることを特徴とする付記5に記載の半導体装置。
(付記7)
前記出力電圧が最下位の閾値より小さくなった場合に、前記最下位の閾値の幅をより小さく変動させることを特徴とする付記5または付記6に記載の半導体装置。
(付記8)
前記エラー信号に基づいて前記デューティを計算する補償器をさらに備えたことを特徴とする付記5〜7のいずれか1つに記載の半導体装置。
(付記9)
共通の出力ラインに対して並列接続された同構成の複数のデジタル制御電源を備えた半導体装置であって、
複数の前記デジタル制御電源のうち動作しているデジタル制御電源のそれぞれが連続モードでの動作を維持するように、前記動作しているデジタル制御電源のそれぞれに流れる電流が制御されることを特徴とする半導体装置。
(付記10)
共通の出力ラインに対して並列接続された同構成の複数のデジタル制御電源と、
前記複数のデジタル制御電源が相互に通信可能に並列接続された信号線と、
を備えた半導体装置であって、
前記各デジタル制御電源は、各々の出力電圧を目標電圧に制御する出力電圧制御回路を有し、
前記複数のデジタル制御電源のうち動作しているいずれか1つのデジタル制御電源の出力電圧制御回路で得られた電圧補正情報を、前記通信線を通じて、動作しているすべての前記デジタル制御電源で共有し、この共有される電圧補正情報に基づいて、動作している前記各デジタル制御電源は出力電圧の制御を行うことを特徴とする半導体装置。
(付記11)
前記出力電圧制御回路は、前記出力電圧を検出すると共に前記目標電圧と比較し、この比較結果に基づいて、前記目標電圧に対する前記出力電圧のずれ量に対応するエラー信号を生成するエラー信号生成回路を有し、
前記各デジタル制御電源は、前記エラー信号を共有することを特徴とする付記10に記載の半導体装置。
(付記12)
前記各デジタル制御電源は、スイッチング素子を有し、
前記出力電圧制御回路は、
前記出力電圧を検出すると共に前記目標電圧と比較し、この比較結果に基づいて、前記目標電圧に対する前記出力電圧のずれ量に対応するエラー信号を生成するエラー信号生成回路と、
前記エラー信号に基づいて、前記スイッチング素子をオンオフさせるパルス信号のデューティを計算する補償器とを有し、
前記各デジタル制御電源は、前記デューティを共有することを特徴とする付記10に記載の半導体装置。
(付記13)
共通の出力ラインに対して並列接続された同構成の複数のデジタル制御電源と、
前記複数のデジタル制御電源が相互に通信可能に並列接続された信号線と、
を備えた半導体装置であって、
動作しているそれぞれの前記デジタル制御電源は、自らの出力電流値をパルス幅に変換した電流値データを前記信号線に出力すると共に、動作しているすべての前記デジタル制御電源の前記電流値データの中から最大電流値または最小電流値に対応する電流値データを前記信号線を通じて共有電流値データとして認識し、この共有電流値データに基づいて、動作している前記各デジタル制御電源は出力電流の制御を行うことを特徴とする半導体装置。
(付記14)
前記各デジタル制御電源はオープンドレイン出力端子を有し、これらオープンドレイン出力端子が前記信号線に対して並列接続されてワイヤードORを構成していることを特徴とする付記13に記載の半導体装置。
(付記15)
前記各デジタル制御電源の出力電圧の位相が相互にずれていることを特徴とする付記9〜14のいずれか1つに記載の半導体装置。
(付記16)
前記複数のデジタル制御電源のうちのいずれか1つが、他のデジタル制御電源に対してそれぞれの出力電圧の位相シフト値を指示することを特徴とする付記15に記載の半導体装置。
(付記17)
クロック信号に同期したタイミングでローレベルからハイレベルに切り替わり、前記クロック信号の周期より短い時間分解能で設定されたタイミングでハイレベルからローレベルに切り替わる第1のパルス信号と、前記クロック信号の周期より短い時間分解能で設定されたタイミングでローレベルからハイレベルに切り替わり、前記クロック信号の周期より短い時間分解能で設定されたタイミングでハイレベルからローレベルに切り替わる第2のパルス信号とを出力するデジタルPWM回路を備えた半導体装置であって、
前記デジタルPWM回路は、
直列に接続された複数段の第1の遅延素子を有する第1の遅延回路と、
前記各第1の遅延素子の出力の中から1つを選択し、前記第1のパルス信号の立ち下がりタイミングを設定する信号を出力する第1の選択回路と、
直列に接続された複数段の第2の遅延素子を有する第2の遅延回路と、
前記各第2の遅延素子の出力の中から1つを選択し、前記第2のパルス信号の立ち上がりタイミングを設定する信号を出力する第2の選択回路と、
直列に接続された複数段の第3の遅延素子を有する第3の遅延回路と、
前記各第3の遅延素子の出力の中から1つを選択し、前記第2のパルス信号の立ち下がりタイミングを設定する信号を出力する第3の選択回路と、を有し、
前記第2の遅延素子での遅延量は前記第1の遅延素子での遅延量に比べて長く、前記第3の遅延素子での遅延量は前記第1の遅延素子での遅延量に比べて長いことを特徴とする半導体装置。
(付記18)
前記第2の遅延素子に供給される制御電流は前記第1の遅延素子に供給される制御電流より小さく、前記第3の遅延素子に供給される制御電流は前記第1の遅延素子に供給される制御電流より小さいことを特徴とする付記17に記載の半導体装置。
(付記19)
前記第2の遅延素子の段数は前記第1の遅延素子の段数より少なく、前記第3の遅延素子の段数は前記第1の遅延素子の段数より少ないことを特徴とする付記17または18に記載の半導体装置。
(付記20)
前記第1の選択回路の出力が、前記第2の遅延回路における初段の前記第2の遅延素子に入力することを特徴とする付記17〜19のいずれか1つに記載の半導体装置。
(付記21)
クロック信号に同期したタイミングでローレベルからハイレベルに切り替わり、前記クロック信号の周期より短い時間分解能で設定されたタイミングでハイレベルからローレベルに切り替わる第1のパルス信号と、前記クロック信号の周期より短い時間分解能で設定されたタイミングでローレベルからハイレベルに切り替わり、前記クロック信号の周期より短い時間分解能で設定されたタイミングでハイレベルからローレベルに切り替わる第2のパルス信号とを出力するデジタルPWM回路を備えた半導体装置であって、
前記デジタルPWM回路は、
直列に接続された複数段の第1の遅延素子を有する第1の遅延回路と、
前記各第1の遅延素子の出力の中から1つを選択し、前記第1のパルス信号の立ち下がりタイミングを設定する信号を出力する第1の選択回路と、
直列に接続された複数段の第2の遅延素子を有する第2の遅延回路と、
前記各第2の遅延素子の出力の中から1つを選択し、前記第2のパルス信号の立ち上がりタイミングを設定する信号を出力する第2の選択回路と、
直列に接続された複数段の第3の遅延素子を有する第3の遅延回路と、
前記各第3の遅延素子の出力の中から1つを選択し、前記第2のパルス信号の立ち下がりタイミングを設定する信号を出力する第3の選択回路と、を有し、
前記第1の選択回路の出力が、前記第2の遅延回路における初段の前記第2の遅延素子に入力することを特徴とする半導体装置。
(付記22)
前記第1の遅延素子、前記第2の遅延素子および前記第3の遅延素子の各々は同構成の遅延素子であることを特徴とする付記17〜21のいずれか1つに記載の半導体装置。
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置に形成された回路構成を示す模式図。 図1に示す第1遅延素子の回路図。 図1に示す電圧制御型クロック発生回路における主要信号の波形図。 図1の回路における主要信号のタイミングチャート。 本発明の第2の実施形態に係る半導体装置に形成された回路構成を示す模式図。 本発明の第3の実施形態に係る半導体装置に形成された回路構成を示す模式図。 図6におけるエラー検出回路の構成を示す模式図。 図6に示す各信号va、ve1、ve2のタイミングチャート図であり、(a)は遅延量が遅くなる方向にばらついた場合を示し、(b)は遅延量が小さくなる方向にばらついた場合を示し、(c)は遅延量のずれがない場合を示す。 図6におけるエラー調整回路の構成を示す模式図。 本発明の第4の実施形態に係る半導体装置に形成された回路構成を示す模式図。 遅延素子として完全差動回路を用いた本発明の実施形態に係る半導体装置の回路構成を示す模式図。 図11に示す遅延素子の回路図。 図11に示すクロック発生回路においてEXOR回路を用いない変形例を示す模式図。 本発明の実施形態に係るデジタル制御電源の一例として降圧型DC−DCコンバータの構成を示す模式図。 本発明の第5の実施形態に係る半導体装置として、図14に示すデジタルPWM回路の一構成例を示す回路図。 図15の回路における主要信号の波形図(タイミングチャート)。 本発明の第6の実施形態に係る半導体装置として、図14に示すデジタルPWM回路の他の構成例を示す回路図。 本発明の第7の実施形態に係る半導体装置として、図14に示すデジタルPWM回路のさらに他の構成例を示す回路図。 本発明の第8の実施形態に係る半導体装置として、図14に示すデジタルPWM回路のさらに他の構成例を示す回路図。 本発明の第9の実施形態に係る半導体装置として、図14に示すデジタルPWM回路のさらに他の構成例を示す回路図。 本発明の第12の実施形態に係る半導体装置として、DC−DCコンバータにおける出力電圧制御回路の一構成例を示す回路図。 図21の回路において、リファレンス電圧Vrefと出力電圧とを比較するにあたって設定された閾値(Bin)の一例を示す模式図。 図22に示す閾値と、これに対応して設定された制御パラメータとの対応関係を示す模式図。 本発明の第13の実施形態に係る半導体装置として、DC−DCコンバータにおける出力電圧制御回路の一構成例を示す回路図。 図24の回路において、リファレンス電圧Vrefと出力電圧とを比較するにあたって設定された閾値(Bin)の一例を示す模式図。 図25に示す閾値と、これに対応して設定された制御パラメータとの対応関係を示す模式図。 本発明の第14の実施形態に係る半導体装置としてのデジタル制御電源の構成を示す模式図。 並列動作電源におけるマルチフェーズ動作を説明するための模式図。 本発明の第15の実施形態に係る半導体装置としてのデジタル制御電源において、個々の電源ICを流れる電流と効率との関係を示すグラフ。 本発明の第16の実施形態に係る半導体装置としてのデジタル制御電源の構成を示す模式図。 本発明の第17の実施形態に係る半導体装置としてのデジタル制御電源の構成を示す模式図。 図31に示す各電源ICに具備された共有電流値情報の送受信回路の具体例を示す模式図。 図31に示す各電源ICが自身の出力電流値をハイレベルのパルス幅に変換する例を示す波形図。 図31に示す電流シェア構成におけるワイヤードOR機能を説明するための波形図。 図31に示す各電源ICが自身の出力電流値をローレベルのパルス幅に変換する例を示す波形図。 図31に示す各DC−DCコンバータの構成例を示す模式図。 図19の回路における主要信号の波形図(タイミングチャート)。 本発明の第10の実施形態に係る半導体装置におけるデジタルPWM回路の構成例を示す回路図。 図38の回路における主要信号の波形図(タイミングチャート)。 本発明の第11の実施形態に係る半導体装置におけるデジタルPWM回路の構成例を示す回路図。
符号の説明
1…入力電圧源、2…負荷、10,15,16…電圧制御型クロック発生回路、20,25,26…遅延回路、23…エラーシェアバス、24…電流シェアバス、31…カウンター、32…遅延素子入力回路、33…選択回路(マルチプレクサ)、34…パルス出力回路(フリップフロップ)、41…エラー調整回路、42…エラー検出回路、70…インバータ回路

Claims (5)

  1. 複数段の第1遅延素子を有し、前記第1遅延素子に印加される制御電圧に応じて発振周波数が制御される電圧制御型クロック発生回路と、
    直列に接続された複数段の第2遅延素子を有する遅延回路と、
    前記複数段の第2遅延素子がそれぞれ出力するパルス信号の中から1つを選択する選択回路と、
    を備え、
    前記第1遅延素子と前記第2遅延素子とは同じ半導体基板に形成された同じ構成の遅延素子であり、前記第2遅延素子の遅延量は前記制御電圧に応じて調整されることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記複数段の第1遅延素子は、直列にリング状に接続されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 複数段の第1遅延素子を有し、前記第1遅延素子に印加される第1制御電圧に応じて発振周波数が制御される電圧制御型クロック発生回路と、
    直列に接続された複数段の第2遅延素子を有する遅延回路と、
    前記複数段の第2遅延素子がそれぞれ出力するパルス信号の中から1つを選択する選択回路と、
    前記遅延回路における遅延量のずれを検出するエラー検出回路と、
    前記エラー検出回路の検出結果に基づいて前記第1制御電圧を補正した第2制御電圧を、前記第2遅延素子に印加するエラー調整回路と、
    を備え、
    前記第1遅延素子と前記第2遅延素子とは同じ半導体基板に形成された同じ構成の遅延素子であり、前記第2遅延素子の遅延量は前記第2制御電圧に応じて調整されることを特徴とする半導体装置。
  4. 前記エラー検出回路は、前記複数段の第2遅延素子のうちの、初段の遅延素子への入力信号のエッジで、最終段の遅延素子の出力信号と、前記最終段の遅延素子の1つ後段に接続された遅延素子の出力信号とをそれぞれラッチし、
    これら2つの出力信号が共にローレベルである場合には前記エラー調整回路は前記第2遅延素子に流す電流を増加させ、前記2つの出力信号が共にハイレベルである場合には前記エラー調整回路は前記第2遅延素子に流す電流を減少させることを特徴とする請求項3記載の半導体装置。
  5. 前記電圧制御型クロック発生回路が発生するクロック信号に基づいて生成されるセットパルスで立ち上がり、前記選択回路で選択された前記パルス信号のエッジで立ち下がるパルス信号を出力するパルス出力回路をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の記載の半導体装置。
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