JPH06216705A - 可変遅延回路 - Google Patents

可変遅延回路

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JPH06216705A
JPH06216705A JP50A JP1949893A JPH06216705A JP H06216705 A JPH06216705 A JP H06216705A JP 50 A JP50 A JP 50A JP 1949893 A JP1949893 A JP 1949893A JP H06216705 A JPH06216705 A JP H06216705A
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JP
Japan
Prior art keywords
ring oscillator
circuit
cmos gate
operating voltage
delay time
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JP50A
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English (en)
Inventor
Shinji Aoshima
新治 青嶌
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Yamaha Corp
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Yamaha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 CMOSゲート回路を用いた可変遅延回路に
おいて、温度による遅延時間の変動を抑えて、遅延時間
の制御精度を向上させる。 【構成】 リング発振器22はCMOS回路10で構成
され、PLL制御により温度変動の影響を受けることな
く高精度に発振周波数が制御される。可変遅延回路を構
成するCMOSゲート縦列接続回路11は、リング発振
器22と同一基板20上に構成され、リング発振器22
の動作電圧を共用して動作する。可変分周器26の分周
比Nを変化させるとリング発振器22の動作電圧が変化
してその発振周波数が変化し、この動作電圧を共用して
いるCMOSゲート縦列接続回路12の遅延時間が分周
比Nに対応した値に高精度に制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、CMOSゲート回路
を用いた可変遅延回路に関し、温度による遅延時間の変
動を抑えつつ遅延時間を可変制御できるようにして、遅
延時間の制御精度を向上させたものである。
【0002】
【従来の技術】CMOSゲート回路の信号遅延特性を利
用した可変遅延回路として、本出願人の出願に係る特願
昭59−160784号の明細書および図面に記載のも
のがある。これは、CMOSゲート回路の入出力間の遅
延時間がその動作電圧により変化することを利用して、
この動作電圧を可変制御することにより、入出力間の遅
延時間を可変制御するようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】CMOSゲート回路の
遅延時間は温度にも依存するため、遅延時間の精度が悪
い欠点があった。この発明は、前記従来の技術における
問題点を解決して、温度による遅延時間の変動を抑えつ
つ遅延時間を可変制御できるようにして、遅延時間の制
御精度を向上させたCMOSゲート回路を用いた可変遅
延回路を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、CMOSゲ
ート回路を複数段縦列接続して構成され、二値化信号を
入力して、CMOSゲート回路自身の信号遅延特性を利
用して各段で順次遅延して出力するCMOSゲート縦列
接続回路と、このCMOSゲート縦列接続回路と同等の
環境に置かれたCMOSゲート回路を縦列接続しその出
力を入力側に帰還して構成されるリング発振器と、基準
周波数を安定発振する基準発振器と、前記リング発振器
および基準発振器のうちの少くとも一方の出力側に配さ
れる可変分周器と、少くとも一方が前記可変分周器を経
た前記リング発振器および前記基準発振器の出力を位相
比較する位相比較器と、少くとも一方が前記可変分周器
を経た前記リング発振器および前記基準発振器の出力の
位相関係が所定の状態となるように前記リング発振器の
動作電圧を制御するリング発振器制御手段と、このリン
グ発振器の前記動作電圧に基づいて前記CMOSゲート
縦列接続回路の動作電圧を制御するCMOSゲート縦列
接続回路制御手段とを具備してなるものである。
【0005】
【作用】この発明によれば、リング発振器の発振周波数
が基準周波数に同期するようにリング発振器の動作電圧
がPLL制御され、これによりリング発振器を構成する
CMOSゲート回路の温度による遅延時間の変動が抑制
される。そして、信号遅延を行なうCMOS縦列接続回
路をこのリング発振器と同等の環境に置いて、リング発
振器の動作電圧に基づいてその動作電圧を制御するよう
にしたので、CMOSゲート縦列接続回路の温度による
遅延時間の変動が抑制され、遅延時間の精度を向上させ
ることができる。そして、さらにリング発振器、基準発
振器のうちの少くとも一方の出力側に可変分周器を配し
たので、その分周比を可変制御することによりリング発
振器の発振周波数(すなわちその動作電圧)が可変制御
され、この動作電圧に基づいてCMOSゲート縦列接続
回路の動作電圧を制御することにより、遅延時間の精度
を確保しつつ遅延時間を可変制御することができる。
【0006】
【実施例】この発明の一実施例を以下説明する。まず、
CMOSゲート回路による信号遅延の原理について説明
する。CMOSゲート回路(CMOSインバータ)は図
2に示すように、pチャンネルMOS‐FET12とn
チャンネルMOS‐FET14をゲートどうし、ドレイ
ンどうし互いにそれぞれ接続し、ソースに動作電圧
DD、VSSをそれぞれ印加し、入力端子13を介してゲ
ートに信号を入力し、ドレインから出力端子15に入力
信号の反転信号を出力するようにしたものである。
【0007】このCMOSゲート回路10においては入
力と出力との間に遅延時間が生じる。この遅延時間は、
図3に示すように、動作電圧VDD‐VSSと温度に依存
し、動作電圧VDD‐VSSが小さいほど遅延時間が長く、
その変化率も大きい。また、温度が高いほど遅延時間が
長い。これらは動作電圧VDD‐VSSや温度によって素子
のコンダクタンスが変化するためである。
【0008】CMOSゲート回路10は1個あたり約3
〜5nsの遅延時間が得られ、これらを多段にカスケー
ド接続することによってより長い遅延時間を得ることが
できる。
【0009】CMOSゲート回路を用いたこの発明の一
実施例を図1に示す。図1においては一点鎖線20で示
した部分が同一基板(例えばIC)上に構成されてい
る。図1において、リング発振器22は奇数個のCMO
Sゲート回路10を縦列接続し、終段のCMOSゲート
回路10の出力を初段のCMOSゲート回路10に入力
して構成される。リング発振器22の発振周波数は、オ
ープンループの遅延時間で決まる。
【0010】リング発振器22の発振出力は、可変分周
器26で分周される。可変分周器26の分周比は、外部
から入力される分周比データ(遅延時間設定データ)N
で設定される。
【0011】基準発振器28は例えば水晶発振子(必要
に応じて固定分周器で分周)で構成され、例えば44.
1kHz の基準周波数を発振する。位相比較器32は、基
準周波数と可変分周器26の出力周波数とを位相比較
し、位相誤差に応じたパルス幅の信号を出力する。制御
電圧発生回路30は、リング発振器制御手段およびCM
OSゲート縦列接続回路制御手段を構成するもので、P
LLループ安定のための位相補正回路と平滑回路で構成
され、位相比較器32の出力を位相補正して平滑する。
その平滑出力はリング発振器22の各CMOSゲート回
路10に動作電圧Vc1として供給される。
【0012】CMOSゲート回路10の遅延時間は、前
述のように動作電圧により変化するので、以上のループ
によって負の帰還となるように構成してやればPLLル
ープとなるので、リング発振器22からは極めて安定し
た発振周波数が得られる。つまり、温度の変動にかかわ
らず、各CMOSゲート回路10は一定の遅延時間に制
御される。
【0013】CMOSゲート縦列接続回路11は、リン
グ発振器のCMOSゲート回路10と同一基板20上に
これと同一構成のCMOSゲート回路10を複数段縦列
接続して構成され、入力タップ25から遅延対象の信号
を入力し、偶数段の出力に接続された出力タップ33,
34,……から遅延出力を取り出す。CMOSゲート回
路10には前記制御電圧発生回路30の出力が動作電圧
として供給され、これによりCMOSゲート縦列接続回
路11の各CMOSゲート回路10はリング発振器22
の各CMOSゲート回路10と同一の遅延時間に制御さ
れる。なお、リング発振器22とCMOSゲート縦列接
続回路11のCMOSゲート回路10の数は同じである
必要はない。
【0014】以上の構成によれば、可変分周器26の分
周比を変化させると、位相比較器32の働きにより可変
分周器26の出力と基準発振器28の出力の位相関係が
所定の状態となるように制御電圧発生回路30の出力電
圧レベルが制御されるので、CMOSゲート縦列接続回
路11の遅延時間が分周比に応じた値に制御されること
になり、これで可変遅延回路が構成される。
【0015】ここで、制御電圧発生回路30の出力電圧
によるCMOSゲート回路10の動作電圧制御の具体例
を図4〜6に示す。図4の動作電圧制御構成例は、CM
OSゲート回路10のpチャンネルMOS‐FET12
と電源電圧VDD間に動作電圧制御用pチャンネルMOS
‐FET40を挿入したものである。信号は入力端子4
2から入力されて出力端子44から出力される。前記制
御電圧Vc1は、制御入力端子46から入力される。制御
電圧Vc1の値によりCMOSゲート回路10の動作電圧
が制御されて、遅延時間が可変される。
【0016】図5の動作電圧制御構成は、図4の例とは
逆に、CMOSゲート回路10のnチャンネルMOS‐
FET12と電源電圧VSS間に動作電圧制御用nチャン
ネルMOS‐FET50を挿入したものである。図6の
動作電圧制御構成は、複数段のCMOSゲート回路1
0,10,……の動作電圧を共通の動作電圧制御用pチ
ャンネルMOS‐FET40で制御するようにしたもの
である。なお、制御電圧Vc1の値は、図1のリング発振
器22の制御ループが負帰還となってPLLループを構
成するように、動作電圧制御構成に応じて位相比較器3
2にて設定される。
【0017】次に、図1の可変分周器26の具体例を図
7に示す、可変分周器26は外部から入力される分周比
のデータNを入力してラッチ回路56にラッチし、ダウ
ンカウンタ58のボロー出力のタイミングでラッチデー
タNをダウンカウンタ58にロードし、リング発振器2
2の出力クロックでダウンカウントする。そして、再び
ボロー出力が出るごとにこの動作を繰り返し、このボロ
ー出力がリング発振器22のクロックを1/N分周した
クロック(可変分周出力)として出力される。
【0018】一例として、リング発振器22が23段
で、基準発振器28からの基準周波数が44.1kHz の
場合、分周比N=384に設定すると、リング発振器2
2の発振周波数は16.9344MHz となり、CMOS
ゲート回路10の1段当りの遅延時間は約2.57ns
となる。したがって、図1のCMOSゲート縦列接続回
路12のCMOSゲート回路10の遅延時間も1段当り
約2.57nsとなり、出力タップ33,34,35,
……の遅延時間は5.13ns、10.27ns、1
5.40ns、……となる。また、出力タップ33,3
4,35,……間の遅延時間をそれぞれ5nsに合わせ
るには、分周比を394または395に設定すればよい
ことになる。このようにして、マイコンのプログラムに
より、遅延時間を直接かつ高精度にプログラマブル制御
できる。
【0019】
【他の実施例】前記図1の実施例では、CMOSゲート
縦列接続回路を1系統設けた場合について説明したが、
複数系統設けることもできる。図8がその一例で、3系
統のCMOSゲート縦列接続回路12,60,62をリ
ング発振器22と同一基板64上に構成し、3種類の信
号を個別に信号遅延できるように構成されている。各C
MOSゲート縦列接続回路12,60,62の各CMO
Sゲート回路10は、可変分周器26の分周比Nによ
り、リング発振器22の各CMOSゲート回路10と同
じ遅延時間に可変制御される。
【0020】
【変更例】前記実施例ではリング発振器22の出力信号
を可変分周したが、基準発振器28からの基準周波数を
可変分周することでも同様に可変遅延回路を構成するこ
とができる。また、分周比はPLLの応答周波数範囲内
であれば離散的な値でなくアナログ的に変化させてもよ
い。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、リング発振器の発振周波数が基準周波数に同期する
ようにリング発振器の動作電圧をPLL制御し、これに
よりリング発振器を構成するCMOSゲート回路の温度
による遅延時間の変動を抑制し、信号遅延を行なうCM
OS縦列接続回路をこのリング発振器と同等の環境に置
いて、リング発振器の動作電圧に基づいてその動作電圧
を制御するようにしたので、CMOSゲート縦列接続回
路の温度による遅延時間の変動が抑制され、遅延時間の
精度を向上させることができる。また、リング発振器、
基準発振器のうちの少くとも一方の出力側に可変分周器
を配したので、その分周比を可変制御することによりリ
ング発振器の発振周波数が可変制御され、この動作電圧
に基づいてCMOSゲート縦列接続回路の動作電圧を制
御することにより、遅延時間の精度を確保しつつ遅延時
間を可変制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例を示すブロック図であ
る。
【図2】 CMOSゲート回路を示す回路図である。
【図3】 図2のCMOSゲート回路における電源電圧
‐遅延時間特性を示す特性図である。
【図4】 図1の各CMOSゲート回路の動作電圧制御
の具体例を示す回路図である。
【図5】 図1の各CMOSゲート回路の動作電圧制御
の他の具体例を示す回路図である。
【図6】 図1の各CMOSゲート回路の動作電圧制御
のさらに別の具体例を示す回路図である。
【図7】 図1の可変分周器26の具体例を示すブロッ
ク図である。
【図8】 この発明の他の実施例を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
10 CMOSゲート回路 11,60,62 CMOSゲート縦列接続回路 20,64 基板 22 リング発振器 26 可変分周器 28 基準発振器 30 制御電圧発生回路(リング発振器制御手段、CM
OSゲート縦列接続回路制御手段) 32 位相比較器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】CMOSゲート回路を複数段縦列接続して
    構成され、二値化信号を入力して、CMOSゲート回路
    自身の信号遅延特性を利用して各段で順次遅延して出力
    するCMOSゲート縦列接続回路と、 このCMOSゲート縦列接続回路と同等の環境に置かれ
    たCMOSゲート回路を縦列接続しその出力を入力側に
    帰還して構成されるリング発振器と、 基準周波数を安定発振する基準発振器と、 前記リング発振器および基準発振器のうちの少くとも一
    方の出力側に配される可変分周器と、 少くとも一方が前記可変分周器を経た前記リング発振器
    および前記基準発振器の出力を位相比較する位相比較器
    と、 少くとも一方が前記可変分周器を経た前記リング発振器
    および前記基準発振器の出力の位相関係が所定の状態と
    なるように前記リング発振器の動作電圧を制御するリン
    グ発振器制御手段と、 このリング発振器の前記動作電圧に基づいて前記CMO
    Sゲート縦列接続回路の動作電圧を制御するCMOSゲ
    ート縦列接続回路制御手段とを具備してなる可変遅延回
    路。
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