JP2009286811A - 造粒蓄熱材とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐アルコール性の高い被膜で被覆することで、アルコール混合燃料を使用しても蓄熱材から相変化物質が漏れ出すことの無い造粒蓄熱材と、被膜を容易かつ均一に形成できる造粒蓄熱材の製造方法を提供する。
【解決手段】温度変化に応じて潜熱の吸収・放出を生じる相変化物質16が合成樹脂製の外殻15内に内包された複数のマイクロカプセル11を、バインダによって粒状に造粒した造粒蓄熱材10であって、該造粒蓄熱材10の表面に、少なくとも造粒蓄熱材10の表層部におけるマイクロカプセル間の空隙を埋める下地層20と、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂よりも熱伝導性及び耐アルコール性の高い被膜30が被覆されていることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料タンクから発生する蒸発燃料が大気中へ放散されることを防止する蒸発燃料処理装置のキャニスタに収容される蓄熱材に関し、特に、温度変化に応じて潜熱の吸収・放出を生じる相変化物質が合成樹脂製の外殻内に内包された複数のマイクロカプセルを、バインダによって粒状に造粒した造粒蓄熱材とその製造方法に関する。
従来から、車両停止中等に燃料タンク内に貯留されたガソリン燃料が揮発して生じた蒸発燃料を活性炭等からなる吸着材に吸着捕捉し、蒸発燃料が大気中に放散されることを防止する蒸発燃料処理装置のキャニスタがある。当該キャニスタには、燃料タンクの上部に連通するタンクポートと、先端が大気に開放している大気ポートと、吸着材から脱離(パージ)された蒸発燃料が流動していくパージポートとが設けられている。エンジン駆動時や車両停止時等に燃料タンクが昇温することで発生した蒸発燃料は、タンクポートからキャニスタ内に流入して大気ポートへ向けて流動していく間に吸着材に吸着されることで、蒸発燃料が大気中へ放散されることが防止される。吸着材に吸着された蒸発燃料は、エンジン駆動時の吸気管負圧やエンジン駆動とは別個独立して駆動制御される吸引ポンプによって大気ポートから大気が導入されることで脱離(パージ)され、吸着材が再生される。
このとき、キャニスタ内において燃料蒸気は吸着材に吸着される際に液化し、吸着材から脱離されると再度気化する。したがって、蒸発燃料が吸着される際には発熱反応である凝縮熱により吸着材の温度が上昇し、蒸発燃料が脱離される際には吸熱反応である気化熱により吸着材の温度が下がる。これに対し、多孔質体である吸着材は、温度が低いほど吸着容量が多くなり、温度が高いほど吸着容量が低下する特性を有する。したがって、吸着材の吸着・脱離性能を向上するためには、蒸発燃料の相変化に伴う発熱・吸熱を抑制して吸着材の温度変化を抑制することが望まれる。
そこで、潜熱を利用して吸着材の温度変化を抑制する蓄熱材を吸着材と共に内部に収容したキャニスタとして特許文献1があり、キャニスタ用の蓄熱材として特許文献2がある。特許文献1の蓄熱材には、メラミン樹脂等から成る外殻内に、比較的融点の低いテトラデカンやペンタデカン等のパラフィンからなる相変化物質を封入したマイクロカプセルを、バインダによって粒状に造粒したペレット状造粒蓄熱材(成形蓄熱材)が使用されている。このように、キャニスタ内に吸着材に加えて蓄熱材も収容していることで、蒸発燃料が吸着される際の吸着材の温度上昇が、蓄熱材中の相変化物質が固相から液相へ変化する際の潜熱(融解熱)によって抑制される一方、蒸発燃料が脱離される際の吸着材の温度低下が、蓄熱材中の相変化物質が液相から固相へ変化する際の潜熱(凝固熱)によって抑制されることで、吸着材の吸着・脱離性能が向上する。
特許文献2は本出願人が先に提案したキャニスタであって、蒸発燃料がマイクロカプセルを構成する外殻を透過することで相変化物質の融点が変化することを防ぐため、吸着材に比して熱伝導性が高く、かつ蒸発燃料を透過させない素材によって、マイクロカプセルの外面を覆っている。具体的には、ペレット状の金属ケースに、相変化物質又は相変化物質を封入したマイクロカプセルを収納したり(請求項6〜7、段落0060〜0062)、金属箔をラミネートした樹脂フィルムから成るペレット状のケースに、相変化物質又はマイクロカプセルを収納たり(請求項8、段落0063〜0064)、個々のマイクロカプセルの外面に金属材料をめっき又は蒸着したマイクロカプセル型蓄熱材を、バインダにより造粒することなくそのままキャニスタに収容している(請求項9、段落0065)。蒸発燃料を透過させない金属としては、アルミニウム、銅、鉄、ステンレスが挙げられている(表1)。
特開2005−233106号公報 特開2006−233962号公報
ところで近年では、地球温暖化対策の一環として、バイオマスエタノール又はバイオエタノールとよばれる植物由来のアルコールを従来のガソリンに混合し、自動車用の燃料として利用する法制化が国際的に行われつつある。エタノールを混合したガソリンは、ガスホールと称されることもある。また、植物由来のエタノールとイソブテンを反応させたエチルターシャリーブチルエーテル(ETBE)を一般のガソリンに対して数%混合させたバイオガソリンも使用されつつある。バイオマスエタノールの原料としては、糖質あるいはデンプン質を多く含む植物資源が好適とされており、現在では、サトウキビに由来するモラセス(主に南米)、トウモロコシ(主に米国)、及び甜菜(主に欧州)が主な原料となっている。その他、ソルガム(モロコシ、こうりゃん)、ジャガイモ、サツマイモ、麦などを原料とするバイオマスエタノールの開発も進められている。これらの植物は大気中のCO2を吸収しているため、その植物原料からの燃料ならば、これを燃焼させてCO2に変わっても、地球全体のCO2の絶対量は増えないという考え(カーボンニュートラル)に基づく。このように、車両にアルコール混合燃料を使用した場合、蒸発燃料中には揮発したアルコール成分も含まれている。
特許文献1の蓄熱材は、耐アルコール性の低いメラミン樹脂製の外殻を使用しているため、これをアルコール混合燃料からの蒸発混合燃料の吸着・脱離に使用した場合、特に劣化アルコール混合燃料を使用した場合には問題が生じるおそれがある。すなわち、アルコール混合燃料が劣化して有機酸、過酸化物などが増加した場合、これらの劣化成分はマイクロカプセルの外殻を成すメラミン樹脂の架橋を切断する働きがあり、メラミン樹脂の架橋度が低下することでマイクロカプセル内の相変化物質が漏れ出すおそれがある。相変化物質がマイクロカプセルから漏れ出してしまうと、蓄熱材マイクロカプセルによる潜熱が低減して所定の蓄熱効果を発揮できず、吸着材の性能が悪化してしまう。なお、特許文献1には明記されていないが、一般的にこのような造粒蓄熱材は、吸着材の温度変化に対応して相変化物質の相変化を効率よく行えるよう、複数のマイクロカプセル体同士を接着するバインダ量を極力抑えて、個々のマイクロカプセルの少なくとも一部が露出した構成とされる。具体的には、図4に示すような、マイクロカプセル101同士の間に空隙102が形成された多孔質体100とされる。
これに対し特許文献2では、相変化物質を収納したマイクロカプセルが金属容器等に収納されている。特許文献2はアルコール混合燃料を使用した場合に着目したものではないが、金属はメラミン樹脂に比べて耐アルコール性が高いため、上記問題は生じ難い。しかし、ペレット状に成形した金属容器等にマイクロカプセルを収納する場合は、ペレット容器に多数のマイクロカプセルを収納する作業が煩雑である。一方、個々のマイクロカプセルの表面に金属被膜を被覆する場合は煩雑な作業が不要であるが、マイクロカプセルを造粒することなくそのままキャニスタに収容すると、マイクロカプセルが密に充填されるので、キャニスタ内部の通気性が悪化し、吸着・脱離効率が悪化してしまう。
そこで、マイクロカプセルをバインダによって造粒してからめっき処理することが考えられるが、図4に示すような多孔質状の造粒蓄熱材にそのままめっき処理すると、めっき処理前の洗浄液やめっき液等が造粒蓄熱材の空隙内に入り込んで残留し、めっき浴が汚染されて金属被膜形成が阻害されたり、めっき処理後の後処理に悪影響を及ぼしたりする。金属被膜を蒸着する場合は金属原子が一定の方向性を持って蒸着するので、多孔質な造粒蓄熱材の内層部(中央部)にあるマイクロカプセルの表面を確実に被膜することは難しい。
そこで、本発明は上記課題を解決するものであって、その目的とするところは、耐アルコール性の高い被膜で被覆することで、アルコール混合燃料を使用しても蓄熱材から相変化物質が漏れ出すことの無い造粒蓄熱材と、被膜を容易かつ均一に形成できる造粒蓄熱材の製造方法を提供する。
本発明は、温度変化に応じて潜熱の吸収・放出を生じる相変化物質が合成樹脂製の外殻内に内包された複数のマイクロカプセルを、バインダによって粒状に造粒した造粒蓄熱材であって、該造粒蓄熱材の表面に、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂よりも熱伝導性及び耐アルコール性の高い被膜が被覆されていることを特徴とする。
前記熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂よりも熱伝導性及び耐アルコール性の高い被膜としては、例えば金属被膜やダイヤモンド・ライク・カーボン(Diamond-like Carbon、DLC)被膜が挙げられる。中でも、前記被膜が無電解ニッケル層であることが好ましい。
前記マイクロカプセル同士の間に空隙が形成されている場合、前記造粒蓄熱材の表面と前記被膜との間に、少なくとも前記造粒蓄熱材の表層部における前記複数のマイクロカプセル間の空隙を埋める下地層を形成しておくことが好ましい。当該下地層も、耐アルコール性の高い樹脂とすることが好ましい。
本発明によれば、上記のような造粒蓄熱材が、蒸発燃料を吸着・脱離する吸着材と共に混合収容されているキャニスタを提供することもできる。
また、本発明によれば、温度変化に応じて潜熱の吸収・放出を生じる相変化物質が、合成樹脂製の外殻内に内包された複数のマイクロカプセルを、バインダによって粒状に造粒した造粒蓄熱材の製造方法であって、以下のような特徴を有する造粒蓄熱材の製造方法も提供できる。第1の製造方法として、前記複数のマイクロカプセルを、バインダによって各マイクロカプセル間に空隙を有する多孔質状に造粒する造粒工程と、前記造粒工程によって得られた多孔質造粒蓄熱材の少なくとも表層部における前記空隙を埋める下地層を形成する下地処理工程と、前記下地処理工程によって得られた下地処理造粒蓄熱材の表面に、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂よりも熱伝導性及び耐アルコール性の高い被膜を被覆する被覆工程と、を有することを特徴とする。第2の製造方法として、前記複数のマイクロカプセルを、液状のバインダに混練して非多孔質な造粒に成形する造粒工程と、前記造粒工程によって得られた造粒蓄熱材の表面に、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂よりも熱伝導性及び耐アルコール性の高い被膜を被覆する被覆工程と、を有することを特徴とする。
このとき、前記被覆工程を無電解ニッケル処理とすることが好ましい。
本発明の蓄熱材は、複数のマイクロカプセルがバインダによって粒状に造粒されているので、これをキャニスタ内に収容してもキャニスタの通気性が良好に確保され、吸着・脱離性能が悪化することはない。そのうえで、該造粒蓄熱材の表面に、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂よりも耐アルコール性の高い被膜が被覆されているので、アルコール混合燃料を使用した場合でも、外殻がアルコールによって腐食されることがなく、相変化物質が外殻から漏れ出して温度変化抑制効果が低減することを避けられる。したがって、外殻に使用される樹脂には耐アルコール性は必要なく、例えばメラミン樹脂など従来から一般的に使用されている樹脂を使用できる。また、被膜の熱伝導性が高いので、吸着材の温度変化は良好に相変化物質へ伝達される。
被膜が金属被膜又はDLC被膜材料であれば、熱伝導が良好であると共に、耐薬品性や強度も向上する。マイクロカプセルの外殻が合成樹脂製であるため、電解めっきは困難である。そこで、無電解ニッケルめっきであれば、確実かつ容易に被膜を形成できる。
マイクロカプセル同士の間に空隙を有する多孔質な造粒蓄熱材の場合において、造粒蓄熱材の表面と被膜との間に、少なくとも造粒蓄熱材の表層部にある空隙を埋める下地層を形成しておけば、造粒蓄熱材の表面が平滑になるので、被膜を均一に形成できる。
このような造粒蓄熱材を吸着材と共に混合収容していれば、製造コストを抑えながら吸着・脱離能力の高いキャニスタとすることができる。
本発明の蓄熱材10は、自動車の燃料タンクから発生する蒸発燃料を処理する蒸発燃料処理装置に設置されるキャニスタ内に、吸着材と共に混合収容されるものであって、図1に示すごとく、複数の微細なマイクロカプセル11がバインダによって粒状に造粒されており、該造粒蓄熱材10の表面が、下地層20と被膜層30とによって被覆されている。また、本発明の造粒蓄熱材10は、サトウキビ、モラセス、トウモロコシ、甜菜、ソルガム、ジャガイモ、サツマイモ、麦などの植物由来のバイオマスエタノールが数%〜数十%ガソリンに混合された、アルコール混合燃料からの蒸発混合燃料を吸着・脱離するためのキャニスタ用として特に好適である。もちろん、バイオマスエタノールが混合されていない一般的なガソリンに対して使用しても構わない。現在実用化されつつあるアルコール混合燃料のアルコール混合率は、1〜20vol%程度である。具体的には、米国ではエタノールが10vol%未満混合されたガソリン(E10)が使用され、ブラジルではエタノール20vol%混合ガソリン(E20)が標準とされている。わが国では、エタノールの混合率が3vol%(E3)までであれば自動車に使っても安全とされている。
(マイクロカプセル)
マイクロカプセル11は公知の一般的なものを使用でき、図2(a)に示すように、合成樹脂製の微細な中空球形の外殻15(マイクロカプセル)内に、温度変化に応じて潜熱の吸収・放出を生じる相変化物質16が封入された構成となっている。マイクロカプセル11の平均粒子径は0.1〜25μm程度とされ、相変化物質16を芯材料として、コアセルベーション法、in−situ法(界面反応法)等の公知の方法により外殻15を形成することで製造できる。マイクロカプセル11が過度に小さいと、マイクロカプセル11中の外殻15が占める割合が増える一方、相変化物質16の割合が相対的に減少するので、単位体積当たりの蓄熱量が低下する。逆に、マイクロカプセル11が過度に大きくても、マイクロカプセル11の強度を確保するため(特に、造粒時の圧力に対して)、外殻15の厚みを過度に大きくする必要があり、やはり単位体積当たりの蓄熱量が低下する。
外殻15は、メラミン樹脂、スチレン樹脂、ポリオルガノシロキサンなどによって形成できる。これらは、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を混合使用してもよい。中でも、メラミン樹脂が好ましい。メラミン樹脂は、例えばホルムアルデヒドとメラミンをアルカリ条件下で縮合させてメチロールメラミンとしたのち、このメチロールメラミンを重縮合させる際の温度設定により、比較的簡単に網目状に架橋させることができる。メラミン樹脂(三次元網目状)にてカプセル体を構成することにより、上述の相転移物質をより確実に収納することができる。
相変化物質としては、吸着材の温度変化に応じて固相と液相との間で相変化可能な物質であれば特に限定されず、融点が10〜80℃程度の有機化合物や無機化合物を使用できる。具体的には、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン、ノナデカン、エイコサン、ヘンイコサン、ドコサンなどの直鎖の脂肪族炭化水素や、天然ワックス、石油ワックス、LiNO3・3H2O、Na2SO4・10H2O、Na2HPO4・12H2Oなどの無機化合物の水和物、カプリン酸、ラウリル酸等の脂肪酸、炭素数が12から15の高級アルコール、及びバルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル等のエステル等が挙げられる。中でも、融点が20℃程度の相変化物質を用いることが好ましい。このような相変化物質としては、融点が18℃のヘキサデカンや、融点が22℃のヘプタデカン等がある。これら相変化物質は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種類以上を混合使用してもよい。
(造粒蓄熱材)
そして、複数の微細なマイクロカプセル11がバインダによって所定形状の粒状に造粒される。バインダとしては種々の熱硬化性樹脂を用いることができるが、最終的なキャニスタとして要求される温度や強度の点から、フェノール樹脂やアクリル樹脂が好適である。造粒吸着材10は、例えば、直径1〜3mm程度で長さ2〜5mm程度のペレット状(円柱状)とすることが好ましい。このように造粒吸着材10をペレット状としておくと、キャニスタ内に収容したとき、これらの間に適宜な空隙が確保されるので、良好な通気性が確保されて圧力損失や吸着・脱離作用が損なわれることがない。造粒吸着材10は、キャニスタ内に収容したとき、これらの間に適宜な空隙が確保される形状であれば、その他球状、多角形状、扁平状などとすることもできる。造粒蓄熱材10は、一般的には各マイクロカプセル11同士の間に空隙が形成された多孔質な造粒蓄熱材とされる。または、本発明では造粒蓄熱材10の表面を被膜層30によって被覆することを前提としているので、十分な量の液状バインダと複数のマイクロカプセル11とを混練して、非多孔質な造粒蓄熱材としてもよい。非多孔質な造粒蓄熱材とする場合は、バインダが後述の下地層20を兼ねている。
(下地層)
造粒蓄熱材10が多孔質な場合、後述の被膜層30を形成する前に下地層20を形成しておく。当該下地層20は、被膜層30を均一に形成するために、造粒蓄熱材10の表面を略平坦にするために形成されるものであって、多孔質な造粒蓄熱材10a(図2(b)参照)の少なくとも表層部における空隙が埋まるように形成する。下地層20には、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂を問わず種々の合成樹脂を使用できるが、耐アルコール性の高い合成樹脂を使用することが好ましい。例えば、熱硬化性樹脂としてはフェノール樹脂(PF)等が挙げられ、熱可塑性樹脂としてはポリエチレン樹脂(PE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリフェニレンスルフィド樹脂(PPS)等が挙げられる。フェノール樹脂であれば、バインダとの相性が良いほか、強度的にも有利である。ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂であれば、コストが安く比重が小さいという利点がある。なお、多孔質造粒蓄熱材10aの表面が略平坦となっていれば、必ずしも下地層20によって多孔質造粒蓄熱材10aの全ての空隙が埋められている必要はない。
(被膜層)
被膜層30は、造粒蓄熱材10に耐アルコール性を付与するための被膜であり、例えば外殻15よりも熱伝導性が高く、かつ耐アルコール性の高い金属被膜やダイヤモンド・ライク・カーボン(DLC)被膜が使用される。被膜層30の膜厚としては、1〜30μm程度が好ましい。被膜層30の膜厚が1μmより薄いと、被膜に欠損が発生し易く良好な耐アルコール性を付与できない。逆に、被膜層30の膜厚が30μmより厚いと、耐アルコール性が必要以上に高くなり、造粒蓄熱材10の重量やコストが無駄に嵩んでしまう。金属被膜としては、Ni、Co、Au、Ag、Sn、Cu、Cr、Pb、Zn、Rh、Ru、Pd、Ptなどからなる被膜を挙げることができ、上記の公知の蒸着法やめっきにより形成できる。被膜層30をめっきにより形成する場合は、無電解ニッケルめっきとする。マイクロカプセル11の外殻15や下地層20が合成樹脂製であり、電解めっきが困難なためである。DLC被膜は、炭化水素あるいは炭素の同位体から成る非晶質(アモルファス)の硬質膜であり、ビッカース硬さは1500〜7000Hvに至る。被膜層30は、基本的には単層とすればよいが、異なる素材からなる複数の層を積層してもよい。
(製造方法)
次に、図2を参照しながら、多孔質な造粒蓄熱材10aの表面に下地層20及び被膜層30を形成する造粒蓄熱材10の製造方法について説明する。なお、図2(a)は、マイクロカプセル11の一部断面正面図であり、図2(b)は、複数のマイクロカプセル11を、バインダによって各マイクロカプセル11間に空隙を有する多孔質造粒蓄熱材10aを造粒する造粒工程を示し、図2(c)は、造粒工程によって得られた多孔質造粒蓄熱材10aの少なくとも表層部における空隙を埋める下地層20を形成する下地処理工程を示し、図2(d)は、下地処理工程によって得られた下地処理造粒蓄熱材10bの表面に、被膜層30で被覆する被覆工程を示す。
(造粒工程)
造粒蓄熱材10は、多数のマイクロカプセル11にバインダを供給し、公知の方法にて所定形状でバインダを熱硬化させることでマイクロカプセル11同士を接着して得られる。バインダは、溶媒溶液として、固形の樹脂を溶媒に分散させた分散液として、又は液状のバインダ樹脂をそのまま供給し、図2(b)に示されるように、各マイクロカプセル11同士の間に空隙が形成された多孔質な造粒蓄熱材10aとされる。このとき、適宜バインダに硬化剤を添加しておく。供給方法は、塗布、噴霧、浸漬など公知の方法により行える。従来では、熱伝導性を向上させるために出来るだけ空隙率を大きくする傾向にあったが、本発明では下地処理することが前提となっているので、バインダの供給量の上限は特に限定されない。但し、あまりに多くてもコストの無駄や熱伝導性が悪化するので、マイクロカプセル11の全重量に対して10重量%程度以下とする。程度にもよるが、バインダの供給量をマイクロカプセル11の全重量に対して3重量%程度以下とすることで、造粒蓄熱材10aが多孔質となる。一方、バインダ供給量の下限としては、マイクロカプセル11の全重量に対して1重量%程度以上とする。バインダ供給量がマイクロカプセル11の全重量に対して1重量%より少ないと、形状安定性が低下して所定の形状を付与できなくなる。
(下地処理工程)
造粒工程にて多孔質造粒蓄熱材10aが得られたら、図2(c)に示すごとく、多孔質造粒蓄熱材10aの表面に下地層20を形成する。下地層20は、塗布、噴霧、浸漬などバインダと同様の方法で供給すればよい。中でもスプレー噴霧が好ましい。スプレー噴霧は、例えば軸方向に回動可能な回動流動槽内にて複数の多孔質造粒蓄熱材10aを回転させながら行える。フェノール樹脂を噴霧する場合、温度50〜100℃程度、噴霧時間0.5〜2h程度、回転数5〜50rpm程度で行う。このとき、500〜700mmHg程度の減圧条件で噴霧することがより好ましい。減圧条件下でスプレー噴霧することで、均一な厚みの下地層20を形成し易く、膜圧制御も容易である。
下地層20は、多孔質造粒蓄熱材10aの少なくとも表層部における空隙を埋めるために形成する層なので、少なくとも多孔質造粒蓄熱材10aの表面が略平坦となるように形成する。造粒蓄熱材10aの表面が平坦となっている限り、必ずしも下地層20によって多孔質造粒蓄熱材10aの全ての空隙が埋められている必要はなく、多孔質造粒蓄熱材10aの表面に形成される下地層20の厚みはできるだけ薄い方が好ましい。下地層20の厚みは、多孔質造粒蓄熱材10aの最大外径から0.1〜10μm程度が好ましい。下地層20の厚みが多孔質造粒蓄熱材10aの最大外径から0.1μmより小さいと、多孔質造粒蓄熱材10aの表面平滑性が足らず、被膜層30の均一性形成が悪化する。逆に、下地層20の厚みが多孔質造粒蓄熱材10aの最大外径から10μmより大きいと、重量増加やコストの無駄となる。
(被覆工程)
次いで、下地処理工程によって得られた下地処理造粒蓄熱材10bの表面を被膜層30によって被覆する。金属被膜やDLC被膜は、高周波、マイクロ波、直流などによるプラズマCVD法(化学吸着法)や、真空蒸着法、イオンプレーティング、スパッタリング、レーザーアブレーション法、イオンビームデポジション、及びイオン注入法などのPVD法(物理吸着法)により形成できる。例えばプラズマCVDによりDLC被膜を成膜する場合は、アセチレンなどの炭化水素ガスを用い、チャンバー内で原料ガスをプラズマ化して、気相合成した炭化水素を試料表面に蒸着する。この製法によれば、造粒蓄熱材10の温度が低くてよい、処理時間が比較的短いなどの利点がある。また、PVDによりDLC被膜を成膜する場合は、原料である黒鉛を真空中でイオンビーム、アーク放電又はグロー放電などに晒し、飛び散った炭素原子を目的物の試料面に付着させる。この製法によれば、炭素のみでDLC被膜を形成できる。
また、金属被膜をニッケル被膜とする場合は、電気めっきの通電による電子ではなく、めっき液に含まれる還元剤の酸化によって放出される電子によりニッケル被膜を析出させる無電解めっきとする。無電解めっきは通電を必要としないため、プラスチックやセラミックスのような不導体に対してもめっき可能である。ニッケル被膜層30としては、次亜リン酸の還元作用によるNi−P被膜、ジメチルアミンボラン(DMAB)の還元作用によるNi−B被膜、塩酸ヒドラジンや硫酸ヒドラジンを用いたヒドラジン(H2NNH2)の還元作用によるNi被膜などが挙げられ、必要に応じて、Cr、Mo、W、Tiなどの金属微粉末をめっき浴中に混入させて、Niと同時に共析させた複合被膜としてもよい。このような複合被膜であれば、耐食性が向上する。
無電解めっきの工程としては、先ず、下地処理造粒蓄熱材を界面活性剤により脱脂する。例えば、濃度100〜1000mL/L程度の界面活性剤溶液中に下地処理造粒蓄熱材を浸漬し、50〜90℃程度の加熱状態で、2〜30分程度超音波洗浄する。次いで、次亜リン酸水溶液等のめっき浴に、パラジウム、鉄、コバルトなどの鉄族元素や白金族元素の金属触媒を、10〜50mL/L程度の濃度で添加する。このときのめっき浴は、室温でよい。また、ニッケル1molのめっきに対して3molの次亜リン酸が必要である。最後に、めっき浴に100〜200mL/L程度の濃度でニッケルを添加し、70〜100℃程度に加熱して、無電解でニッケルめっき層30を析出させることで得られる。なお、脱脂洗浄工程、触媒付与工程、めっき工程それぞれの後には、水洗しておく。
(実施例)
次に、多孔質造粒蓄熱材そのままの比較例1と、下地層20のみを有する比較例2と、下地層20及び被膜層30を有する実施例とについて、耐アルコール性について評価した。本試験に使用した実施例及び比較例は以下の通りである。
[比較例1]
メラミン樹脂粉末5gに37%ホルムアルデヒド水溶液6.5gと水10gを加え、pHを8に調整した後、約70℃まで加熱し、メラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物水溶液を得た。そしてpHを4.5に調整したスチレン無水酸共重合体のナトリウム塩水溶液100g中に、相変化物質としてヘキサデカン80gを溶解した混合液を、上記メラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物水溶液に激しく攪拌しながら添加して乳化を行ったのち、pHを9に調整してカプセル化を行った。このマイクロカプセル分散液の溶媒を乾燥により除去し、メラミン樹脂の外殻で覆われたヘキサデカンからなる、平均粒子径7μmのマイクロカプセルを得た。マイクロカプセルに対して、バインダとしてフェノール樹脂を3重量%混合した後、円柱状に押し出し成形し、これを乾燥させるとともに切断して、直径約2mm、長さ約3mmの多孔質なペレット状(円柱状)の造粒蓄熱材を得た。
[比較例2]
比較例1と同様の多孔質造粒成形蓄熱材に、多孔質造粒成形蓄熱材に対してフェノール樹脂3重量%を回転方式でスプレー噴霧した。噴霧条件は、温度約100℃、噴霧時間1h、回数数30rpmとした。下地層20の厚みは約6μmであった。なお、このとき、多孔質造粒蓄熱材の中心部における空隙も下地層によって埋められていた。
[実施例]
比較例2と同様の下地処理造粒蓄熱材を、濃度500mL/Lの界面活性剤水溶液に浸漬し、75℃にて5分間超音波洗浄した。次いで、これを水洗後、濃度30mL/Lのパラジウム溶液に、25℃にて5分間浸漬した。最後に、再度水洗した後、濃度155mL/Lのニッケルめっき液に浸漬して、90℃にて25分間無電解めっきすることで、膜厚5μmの被膜層を形成した。
上記実施例及び比較例1,2を、それぞれ別個耐圧容器内のエタノール混合ガソリンに浸漬し、耐圧容器を密閉した状態にて油槽にて65℃に保温した。その際に、浸漬時間に応じた実施例等の潜熱量を示差走査熱量計(Seiko Instruments社製、型番SSC/5200 DSC220C)にて測定し、浸漬前の潜熱量に対する浸漬後の潜熱量の割合(浸漬後の潜熱量/浸漬前の潜熱×100)により潜熱保持率を求めた。その結果を図3に示す。なお、エタノール混合ガソリンには、エタノール30%と微量の不純物(有機酸及び過酸化物)を含む劣化ガソリン(E30)を使用した。
図3の結果より、下地処理層及び被膜層を有しない比較例1は、短時間で潜熱保持率が急激に低下していた。これは、マイクロカプセルが剥き出しとなっていることで、外殻を成すメラミン樹脂の架橋度がアルコール混合燃料によって低下し、相変化物質が漏れ出したことによると考えられる。一方、下地層を有する比較例2は、潜熱保持率が比較例1に対して大幅に向上していた。これは、多孔質造粒蓄熱材の表面が下地層で被覆されていることで各マイクロカプセルが外面に露出していないことから、外殻の腐食が防止されたからと考えられる。しかし、下地層のみでは潜熱保持率の向上にある程度の限界があることがわかる。これに対し、下地層に加えて金属被膜層を有する実施例は潜熱保持率の経時的劣化がほとんどなく、比較例1に対して格段に、比較例2に対しても大幅に潜熱保持率が向上していた。これにより、耐アルコール性の高い金属被膜で被覆すれば、確実に外殻の腐食を防止できることがわかった。
造粒蓄熱材の断面斜視図である。 造粒蓄熱材の一製造方法の工程図である。 耐アルコール性試験における潜熱保持率を示すグラフである。 従来の造粒蓄熱材の斜視図である。
符号の説明
10 造粒蓄熱材
10a 多孔質造粒蓄熱材
10b 下地処理造粒蓄熱材
11 マイクロカプセル
15 外殻
16 相変化物質
20 下地層
30 被膜層

Claims (9)

  1. 温度変化に応じて潜熱の吸収・放出を生じる相変化物質が合成樹脂製の外殻内に内包された複数のマイクロカプセルを、バインダによって粒状に造粒した造粒蓄熱材であって、
    該造粒蓄熱材の表面に、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂よりも熱伝導性及び耐アルコール性の高い被膜が被覆されていることを特徴とする造粒蓄熱材。
  2. 前記被膜が金属被膜又はダイヤモンド・ライク・カーボン被膜である、請求項1に記載の造粒蓄熱材。
  3. 前記被膜が無電解ニッケル層である、請求項2に記載の造粒蓄熱材。
  4. 前記マイクロカプセル同士の間には空隙が形成されており、
    前記造粒蓄熱材の表面と前記被膜との間に、少なくとも前記造粒蓄熱材の表層部における前記複数のマイクロカプセル間の空隙を埋める下地層が形成されている、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の造粒蓄熱材。
  5. 前記下地層が耐アルコール性の高い樹脂からなる、請求項4に記載の造粒蓄熱材。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の造粒蓄熱材が、蒸発燃料を吸着・脱離する吸着材と共に混合収容されているキャニスタ。
  7. 温度変化に応じて潜熱の吸収・放出を生じる相変化物質が、合成樹脂製の外殻内に内包された複数のマイクロカプセルを、バインダによって粒状に造粒した造粒蓄熱材の製造方法であって、
    前記複数のマイクロカプセルを、バインダによって各マイクロカプセル間に空隙を有する多孔質状に造粒する造粒工程と、
    前記造粒工程によって得られた多孔質造粒蓄熱材の少なくとも表層部における前記空隙を埋める下地層を形成する下地処理工程と、
    前記下地処理工程によって得られた下地処理造粒蓄熱材の表面に、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂よりも熱伝導性及び耐アルコール性の高い被膜を被覆する被覆工程と、
    を有することを特徴とする造粒蓄熱材の製造方法。
  8. 温度変化に応じて潜熱の吸収・放出を生じる相変化物質が、合成樹脂製の外殻内に内包された複数のマイクロカプセルを、バインダによって粒状に造粒した造粒蓄熱材の製造方法であって、
    前記複数のマイクロカプセルを、液状のバインダに混練して非多孔質な造粒に成形する造粒工程と、
    前記造粒工程によって得られた造粒蓄熱材の表面に、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂よりも熱伝導性及び耐アルコール性の高い被膜を被覆する被覆工程と、
    を有することを特徴とする造粒蓄熱材の製造方法。
  9. 前記被覆工程が無電解ニッケル処理である、請求項7または請求項8に記載の造粒蓄熱材の製造方法。


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