JP2009285670A - 真空ダイカスト装置、及び、真空ダイカスト方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】固定型側減圧バルブ21、可動型側減圧バルブ22、及び、減圧装置40でキャビティ10a内を減圧した後に、溶湯を前記キャビティ10a内に射出成形し、溶湯検知センサ43による前記溶湯の検知に基づき、排気弁24の開度を前記減圧装置40によって制御する、真空ダイカスト装置10であって、前記固定型側減圧バルブ21、可動型側減圧バルブ22は、それぞれ固定型11、及び可動型12との間に、固定型側スペーサ27、及び可動型側スペーサ28がそれぞれ介挿されて取り付けられる。
【選択図】図2
Description
しかし、図7に示す構成の真空ダイカスト装置では、減圧バルブ周辺に溶湯検知センサを配設する必要があるため、減圧バルブ構造が大きく複雑になっていた。これにより、排気弁付近に溶湯が流入しないように減圧バルブを位置合わせする必要があるため、金型合わせにおける減圧バルブ部分の平面度を確保することが難しかった。
さらに、前記溶湯検知センサ近傍には冷却構造を配設する必要があるため、高温の溶湯が流入するキャビティ部分との間に生じる温度差によって金型全体に金型歪が発生し、前記減圧バルブ部分に隙間が生じた結果、溶湯が飛び出す現象(以下、湯吹き)等が発生する場合があった。
図1は本発明に係る真空ダイカスト装置を示す、射出成形前の断面図である。
図2は同じく真空ダイカスト装置を示す、射出成形時の断面図である。
図3は真空ダイカスト装置の減圧バルブ部分を示す、射出工程前の拡大断面図である。
図4は同じく減圧バルブ部分を示す、射出工程時の拡大断面図である。
図5は同じく減圧バルブ部分を示す、型開き工程時の拡大断面図である。
図6は同じく減圧バルブ部分を示す、鋳造バリ押出工程時の拡大断面図である。
図7は従来技術に係る真空ダイカスト装置を示す断面図である。
なお、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではなく、本明細書及び図面に記載した事項から明らかになる本発明が真に意図する技術的思想の範囲全体に、広く及ぶものである。
まず、図1及び図2を用いて、真空ダイカスト装置10の全体構成について説明する。図1及び図2に示すように、真空ダイカスト装置10は、固定型11と、該固定型11に対して近接離間可能に構成される可動型12と、を備える。前記可動型12が前記固定型11に向かって図1中矢印Aの方向に接近し、図2に示すように当接した際は、固定型11と可動型12との間にキャビティ10aが形成される。
そして、前記射出成形品押出装置13の油圧シリンダを駆動させることにより、前記押出板14を介して押出ピン15・15・15・・・をキャビティ10a内に突出させ、キャビティ10aに射出成形された成形品を可動型12より押出す構成としている。
次に、図3から図6を用いて、真空ダイカスト装置10を用いた真空ダイカスト方法について説明する。図3は真空ダイカスト装置10の減圧バルブ21・22部分を示す、射出工程前の拡大断面図である。図3に示すように、真空ダイカスト装置10の固定型11には、前記固定型側スペーサ27を介して固定型側減圧バルブ21が配設される。
なお、本実施例において鋳造バリ押出装置29は油圧シリンダを用いているが、皿バネ方式や空気押出式等の別構成による押出機構を用いることも可能である。また、上記押出しのタイミングは、真空ダイカスト装置10の型開き信号を受け、タイマー設定等による任意のタイミングで行うことが可能である。
射出工程においては、前述のように、キャビティ10a内を、前記減圧バルブ21・22、及び、減圧装置40によって減圧した後に、溶湯を前記キャビティ10a内に図4中矢印Cの方向に射出成形する。そして、溶湯検知センサ43による前記溶湯の検知に基づき、前記減圧装置40の制御によって前記排気弁24が図4中矢印Dの方向に閉じられ、キャビティ10aから排気通路23への排気を遮断するとともに、溶湯の排気通路23への流入が遮られるのである。
型開き工程においては、可動型12を、固定型11から図5中矢印Eの方向に離間させることで、該固定型11から射出成形品が取出し可能となる。
鋳造バリ押出工程においては、前記鋳造バリ押出装置29の油圧シリンダを図6中矢印Fの方向に駆動させることにより、前記押出板30を介して押出ピン31・31・31・・・を突出させ、可動型側減圧バルブ22と固定型側減圧バルブ21との間に残された鋳造バリが図6中矢印Gの方向に押出されるのである。
その後、成形品押出工程において、前述のように可動型12に備えられる射出成形品押出装置13により、射出成形品が押出されるのである。
また、このように鋳造バリの挟み込みによる湯吹きの虞をなくすことができることにより、前記減圧バルブ21・22を配設する際に、合わせ部の幅を厳密に調整する必要がなくなるため、金型合わせにおける減圧バルブ21・22の平面度を確保することが容易となるのである。
なお、本実施例における間隙の幅dは、溶湯の流入のしやすさ、及び、金型合わせにおける減圧バルブ21・22の平面度確保の観点より、初期冷間時で0.1〜1.0mm程度にすることが望ましい。
詳細には、鋳造バリ押出工程を、成形品押出工程と同時に、又は成形品押出工程開始後に行う場合は、射出成形品のランナー部分にかじりやランナー異常が発生したのに対し、前記鋳造バリ押出工程を前記成形品押出工程が開始するまでに完了することにより、上記不具合の発生を防止することができるのである。
より具体的には、鋳造バリ押出工程を成形品押出工程と同時に行った試験の結果、ランナー折れが30回に1回発生したのに対し、鋳造バリ押出工程を前記成形品押出工程が開始するまでに完了することにより、ランナー折れによる不具合を0回にすることができたのである。
また、減圧バルブ21・22の合わせ部に溶湯が流入可能な構成とすることにより、高温の溶湯が流入するキャビティ10a部分との間に生じる温度差によって金型全体に金型歪が発生し、減圧バルブ21・22の合わせ部の幅が変わっても射出成形に影響を受けることがなく、湯吹き等の不具合を防止することができるのである。
10a キャビティ
11 固定型
12 可動型
13 射出成形品押出装置
21 固定型側減圧バルブ
22 可動型側減圧バルブ
24 排気弁
27 固定型側スペーサ
28 可動型側スペーサ
29 鋳造バリ押出装置
40 減圧装置
43 溶湯検知センサ
Claims (5)
- 固定型と、該固定型に対して近接離間する可動型と、で構成され、前記固定型と前記可動型との間にキャビティが形成される金型と、
前記金型に備えられ、前記キャビティ内を減圧するための減圧バルブと、
前記減圧バルブによる減圧を制御する減圧装置と、
前記減圧バルブに配設され、前記減圧装置に接続される溶湯検知センサと、を備え、
前記減圧バルブ、及び、前記減圧装置で前記キャビティ内を減圧した後に、溶湯を前記キャビティ内に射出成形し、
前記溶湯検知センサによる前記溶湯の検知に基づき、前記減圧バルブの開度を前記減圧装置によって制御する、真空ダイカスト装置であって、
前記減圧バルブは、前記金型との間にスペーサが介挿されて取り付けられる、
ことを特徴とする、真空ダイカスト装置。 - 前記減圧バルブは、
前記固定型に配設される固定型側減圧バルブと、
前記可動型に配設される可動型側減圧バルブと、で構成され、
前記真空ダイカスト装置によって射出成形を行う際には、
前記固定型側減圧バルブと、前記可動型側減圧バルブと、の間の合わせ部には、前記溶湯が流入可能な間隙が形成される、
ことを特徴とする、請求項1に記載の真空ダイカスト装置。 - 前記可動型には、射出成形品押出装置が備えられ、
前記可動型の前記可動型側減圧バルブ部分には、前記射出成形品押出装置とは別に駆動する、鋳造バリ押出装置が備えられる、
ことを特徴とする、請求項2に記載の真空ダイカスト装置。 - 固定型と、該固定型に当接する可動型と、からなる金型によって形成されたキャビティ内を、前記金型に備えられた減圧バルブ、及び、減圧装置によって減圧した後に、溶湯を前記キャビティ内に射出成形すると同時に、前記減圧装置に接続されて前記減圧バルブに配設される溶湯検知センサによる前記溶湯の検知に基づき、前記減圧装置によって前記減圧バルブの開度を制御する、射出工程と、
前記可動型を、前記固定型から離間させることで、該固定型から射出成形品を取出し可能にする、型開き工程と、
前記可動型の前記可動型側減圧バルブ部分に備えられる、鋳造バリ押出装置により、該可動型側減圧バルブと、前記固定型に配設される固定型側減圧バルブと、の間隙に発生した鋳造バリを押出す、鋳造バリ押出工程と、
前記可動型に備えられる、射出成形品押出装置により、射出成形品を押出す、成形品押出工程と、を備える、
ことを特徴とする、真空ダイカスト方法。 - 前記鋳造バリ押出工程は、前記成形品押出工程が開始するまでに完了する、
ことを特徴とする、請求項4に記載の真空ダイカスト方法。
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CN110465639A (zh) * | 2019-09-16 | 2019-11-19 | 姜秀芳 | 一种用于高真空铸造模具的复合排气板结构 |
CN113351848A (zh) * | 2021-05-19 | 2021-09-07 | 东风(十堰)有色铸件有限公司 | 一种高压铸造模具中的深腔排气技术 |
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JP2002144008A (ja) * | 2000-11-02 | 2002-05-21 | Uogishi Seiki Kogyo Kk | 金型用ガス抜き装置 |
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- 2008-05-27 JP JP2008138598A patent/JP5136211B2/ja not_active Expired - Fee Related
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