JP2009283492A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】拡散層の結晶欠陥を減少させることができ、さらにデッドエリアを減少させてチップサイズを小さくすることができる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】シリコンからなる基材1にトレンチ5を形成するトレンチ形成工程と、トレンチ5の内表面5a,5bに応力を緩和する緩衝層6を形成する緩衝層形成工程と、緩衝層6が形成されたトレンチ6に絶縁物7を充填する絶縁物充填工程と、基材1の絶縁物7が充填されたトレンチ5によって分離された領域P,Nに不純物を注入する不純物注入工程と、基材1を熱処理して、注入された不純物を熱拡散させる熱処理工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

この発明は、半導体装置の製造方法に関するものである。
従来から、デジタル回路、アナログ回路、高電圧回路、高周波回路等、機能や動作が異なる回路ブロックを1つのチップに混載した半導体装置が知られている。
このような半導体装置では微細化、高集積化、多機能化、多電源化が進み、デジタル回路やアナログ回路の電源は低電圧化が、高周波回路の電源は高周波化が進んでいる。そのため、回路のラッチアップや、回路ブロックの各々の間におけるノイズ伝播によるクロストーク、誤作動等が問題となっている。
このような問題の解決策として、SOI基板と深いトレンチ(溝)により、回路ブロックの各々の間を絶縁分離する技術が開示されている(例えば、特許文献1および2参照)。
特開2004−64000号公報 特開2005−228931号公報
しかしながら、上記従来の半導体装置では、高耐圧トランジスタを混載する場合、その高耐圧化のために低濃度で深い拡散層が必要となる。そのため、導電性の不純物をイオン注入し、高温・長時間の熱処理を行って、熱拡散により低濃度で深い拡散層を形成する必要がある。このとき、イオン注入した領域の周辺部やpnジャンクション境界付近では、不純物拡散により徐々に濃度が低下するような濃度勾配が発生する。
このような不純物の濃度勾配が発生した領域に半導体装置の素子を形成すると、素子の特性が変動してしまう。そのため、その領域は素子を配置することができない領域(デッドエリア)になるという問題がある。また、より低濃度でより深い拡散層を形成するほど、不純物が拡散する範囲が拡大し、デッドエリアが拡大する傾向がある。
このような問題を解決するために、高耐圧トランジスタの深い拡散層に応じた深いトレンチを形成し、そのトレンチに絶縁物を充填して、基材の表面方向等、深さ方向以外への不純物の拡散を防止することが考えられる。
しかし、深いトレンチを形成した後に拡散層を形成する場合には、高耐圧トランジスタの高温・長時間の熱処理によって、トレンチ内の絶縁物とシリコン基板との間に応力が発生する。そして、拡散層に結晶欠陥が広範囲に亘って生じるという課題がある。このような結晶欠陥は、リーク電流が発生する要因になる。
逆に、拡散層を形成後にトレンチを形成した場合には、熱処理時の不純物の濃度勾配の発生を防止できず、デッドエリアが発生してしまうという課題がある。
そこで、この発明は、拡散層の結晶欠陥を減少させることができ、さらにデッドエリアを減少させてチップサイズを小さくすることができる半導体装置の製造方法を提供する。
上記の課題を解決するために、本発明の半導体装置の製造方法は、シリコンからなる基材にトレンチを形成するトレンチ形成工程と、前記トレンチの内表面に応力を緩和する緩衝層を形成する緩衝層形成工程と、前記緩衝層が形成された前記トレンチに絶縁物を充填する絶縁物充填工程と、前記基材の前記絶縁物が充填された前記トレンチによって分離された領域に不純物を注入する不純物注入工程と、前記基材を熱処理して、注入された前記不純物を熱拡散させる熱処理工程と、を有することを特徴とする。
このように製造することで、熱処理工程において基材の表面近傍に注入された不純物が拡散する際に、基材の表面方向の拡散がトレンチに充填された絶縁物によって遮蔽される。これにより、基材の表面方向に不純物の濃度勾配が発生することが防止され、デッドエリアを減少させることができる。また、不純物をトレンチの深さ方向に拡散させ、深い拡散層を形成することが可能になる。
また、トレンチの内表面には緩衝層が形成されているので、熱処理工程において基材と絶縁物との間に発生した応力を、緩衝層により緩和することができる。これにより、熱処理工程において基材に結晶欠陥が発生することを防止できる。
したがって、本発明の半導体装置の製造方法によれば、高耐圧トランジスタ等の深い拡散層を形成する際に、拡散層の結晶欠陥を減少させることができる。また、デッドエリアを減少させてチップサイズを小さくすることができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記緩衝層形成工程において、前記緩衝層をアモルファスシリコンにより形成することを特徴とする。
このように製造することで、緩衝層の結晶構造が基材の結晶構造よりも疎に形成される。そのため、基材と絶縁物との間に応力が発生した場合に、基材よりも緩衝層に結晶欠陥が発生しやすくなる。したがって、熱処理工程において結晶欠陥を緩衝層に集中させ、基材に結晶欠陥が発生することを防止できる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記絶縁物充填工程において、前記絶縁物としてシリコン酸化物を充填することを特徴とする。
このように製造することで、基材の表面近傍に注入された不純物が、熱処理時に基材の表面方向に拡散することを防止できる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記熱処理工程の後に、前記絶縁物を除去し、前記緩衝層を酸化して酸化膜を形成する緩衝層酸化工程を有することを特徴とする
このように製造することで、緩衝層を酸化してトレンチの内表面に酸化膜を形成することができる。また、酸化膜と基材との間に明確な境界面を形成することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記緩衝層酸化工程の後に、前記酸化膜を除去する酸化膜除去工程と、前記酸化膜除去工程により露出された前記トレンチの内側面を酸化する内側面酸化工程を有することを特徴とする。
このように製造することで、熱処理工程において緩衝層に結晶欠陥が発生した場合であっても、緩衝層を酸化膜として除去することができる。また、酸化膜を除去してトレンチの内側面を酸化することで、トレンチの内側面に均質な酸化シリコン膜を所望の厚さに形成することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記緩衝層酸化工程または前記内側面酸化工程の後に、前記トレンチに絶縁材料を充填する絶縁材料充填工程を有することを特徴とする。
このように製造することで、デジタル回路、アナログ回路、高電圧回路、高周波回路等、機能や動作が異なる回路ブロックを1つのチップに混載した半導体装置を製造することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記トレンチ形成工程の前に、前記基材の表面に酸化絶縁膜を形成する酸化絶縁膜形成工程と、前記酸化絶縁膜の表面に窒化膜を形成する窒化膜形成工程と、前記酸化絶縁膜および前記窒化膜に開口部を形成する開口部形成工程と、を有し、前記トレンチ形成工程において、前記酸化膜および窒化膜をマスクとして前記トレンチを形成することを特徴とする。
このように製造することで、窒化膜および酸化膜をマスクとして基材に高精度にトレンチを形成することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記絶縁物充填工程の後に、前記窒化膜上に形成された前記絶縁物および前記緩衝層を除去すると共に、前記窒化膜を研磨して平坦化する平坦化工程を有することを特徴とする。
このように製造することで、窒化膜の表面と緩衝層の端面と絶縁物の端面とを揃えるとともに、窒化膜を薄膜化することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記不純物注入工程の前に、前記窒化膜を薄膜化するエッチング工程を有することを特徴とする
このように製造することで、窒化膜を基材への不純物の注入に支障のない膜厚に薄膜化することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記絶縁材料充填工程の後に、前記窒化膜上に堆積した前記絶縁材料を除去するとともに、前記窒化膜を除去する酸化絶縁膜露出工程を有することを特徴とする。
このように製造することで、後の工程で基材上にトランジスタ等を形成することが可能になる。
<第一実施形態>
以下、本発明の第一実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各図面では、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材ごとに縮尺を適宜変更している。
本実施形態では、SOI(Silicon On Insulator)基板を用いて、デジタル回路、アナログ回路、高電圧回路、高周波回路等、機能や動作が異なる回路ブロックを1つのチップに混載した半導体装置の製造方法について説明する。
また、本実施形態では、シリコンからなる基材をエッチングしてトレンチを形成し、基材に不純物を注入して熱処理し、拡散層を形成する工程を中心に説明する。その他の工程は、公知のものを用いることができる。
図1(a)〜(f)、図2(a)〜(f)、および図3(a)〜(d)は、本実施形態の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
(酸化絶縁膜、窒化膜形成工程)
まず、図1(a)に示すように、シリコンからなる基材1の表面に酸化絶縁膜2を形成する。例えば、基材1の表面1aを熱酸化することで、基材1の表面1aにSiO(シリコン酸化物)からなる酸化絶縁膜2を形成する。
次に、酸化絶縁膜2の表面2aに窒化膜3を形成する。窒化膜3は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等により、酸化絶縁膜2上にSiN(シリコン窒化物)を堆積させることにより形成する。
(開口部形成工程)
次に、図1(b)に示すように、酸化絶縁膜2および窒化膜3に開口部4を形成する。例えば、窒化膜3上にレジストマスク(図示略)を形成し、そのレジストマスクをパターニングして、窒化膜3および酸化絶縁膜2の開口部4に対応する部分を開口させる。そして、レジストマスクを介して窒化膜3および酸化絶縁膜2をエッチングすることで、例えば約2μm程度の幅Wの開口部4を形成する。
(トレンチ形成工程)
次に、図1(c)に示すように、窒化膜3および酸化絶縁膜2の開口部4を介して基材1を深さ方向に異方性エッチングしてトレンチ5を形成する。ここでは、高耐圧トランジスタの深い拡散層に対応する深いトレンチ5を形成する。トレンチ5の深さd5は、例えば約5μm程度に形成する。トレンチ5の形成により、基材1は素子領域P,Nと分離領域Dとに分割される。
(緩衝層形成工程)
次に、図1(d)に示すように、後述する絶縁物7と基材1との間の応力を緩和する緩衝層6を形成する。緩衝層6は、例えばCVD法等により、アモルファスシリコンを堆積させて形成する。これにより、窒化膜3の表面3aとトレンチ5の内側面5aおよび底面5b(内表面)にアモルファスシリコンからなる緩衝層6が形成される。本実施形態では、緩衝層6の膜厚T6は例えば約200nm程度に形成する。
(絶縁物充填工程、平坦化工程)
次に、図1(e)に示すように、内表面に緩衝層6が形成されたトレンチ5に絶縁物7を充填する。ここでは、CVD法等を用い、トレンチ5に絶縁物7としてSiO等のシリコン酸化物を充填する。
次いで、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)法等により、窒化膜3上に形成された絶縁物7および緩衝層6を除去すると共に、窒化膜3を研磨して平坦化する。
(エッチング工程)
次に、図1(f)に示すように、窒化膜3を薄膜化する。窒化膜3は、例えば熱リン酸等によるエッチングにより薄膜化することができる。窒化膜3は、続く不純物注入工程において、不純物の注入に支障がない膜厚T3まで薄膜化する。
(不純物注入工程)
次に、図2(a)に示すように、基材1上の窒化膜3やトレンチ5内の緩衝層6および絶縁物7を覆うように、フォトレジスト8を形成する。そして、トレンチ5内の絶縁物7により分離された素子領域P,Nのうち、例えばp型の拡散層1pを形成する素子領域Pのフォトレジスト8を露光・現像によりパターニングして開口させる。
次いで、フォトレジスト8の開口部に露出された素子領域Pの基材1に、例えばB(ホウ素)、Al(アルミニウム)等の不純物を注入する。これにより、拡散層1pの基材1の表面1aの近傍に不純物が注入された状態となる。
次いで、フォトレジスト8を除去し、再度、基材1上の窒化膜3やトレンチ5内の緩衝層6および絶縁物7を覆うように、フォトレジスト8を形成する。
次いで、図2(b)に示すように、n型の拡散層1nを形成する素子領域Nのフォトレジスト8を露光・現像によりパターニングして開口させる。
次いで、フォトレジスト8の開口部に露出された素子領域Nの基材1に、例えばP(リン)、As(ヒ素)等の不純物を注入する。これにより、拡散層1nの基材1の表面1aの近傍に不純物が注入された状態となる。
(熱処理工程)
次に、図2(c)に示すように、基材1を熱処理して、注入された不純物を熱拡散させる。熱処理は、例えば約1150℃程度の温度により数時間行う。これにより、基材1の表面1aの近傍に注入された不純物が拡散し、高耐圧トランジスタに適した深い拡散層1p,1nが形成される。このとき、トレンチ5の深さd5は、不純物の拡散がトレンチ5の深さd5を越えて深さ方向に進行しないように設定する。
(緩衝層酸化工程)
次に、図2(d)に示すように、トレンチ5内に充填された絶縁物7を除去し、トレンチ5の内表面の緩衝層6を露出させる。絶縁物7は、例えばウェットエッチングによって除去することができる。
次いで、図2(e)に示すように、トレンチ5の内表面に露出された緩衝層6を酸化して、酸化膜9を形成する。このとき、基材1のトレンチ5の内側面5aおよび底面5bの結晶欠陥が生じた部分が完全に酸化されて酸化膜9となるようにする。緩衝層6の酸化は、例えば約950℃〜1000℃程度の温度により行う。加熱時間は、酸化する緩衝層6の膜厚T6に応じて調整する。本実施形態では、例えば数十分程度の加熱時間とすることができる。
(酸化膜除去工程)
次に、図2(f)に示すように、トレンチ5の内表面の酸化膜9を除去する。酸化膜9は、例えばフッ酸等によるウェットエッチングにより除去することができる。
(内側面酸化工程)
次いで、トレンチ5の内表面(内側面5aおよび底面5b)を酸化する。
これにより、図3(a)に示すように、トレンチ5の内表面にシリコン酸化物からなる絶縁膜10を形成する。トレンチ5の内表面の酸化は、例えば熱酸化により行うことができる。
トレンチ5の内表面の熱酸化は、例えば約950℃〜1000℃程度の温度により行う。熱酸化における加熱時間は、形成する絶縁膜10の膜厚T10に応じて調整する。本実施形態では、例えば数十分程度の加熱時間とし、膜厚T10が約250nm程度の絶縁膜10を形成する。
(絶縁材料充填工程)
次に、図3(b)に示すように、トレンチ5に絶縁材料11を充填する。本実施形態では、絶縁材料11として、例えばポリシリコンを用いている。絶縁材料11は、例えばCVD法等により充填することができる。これにより、トレンチ5内に絶縁材料11が充填されるとともに、窒化膜3上にも絶縁材料11が堆積する。
(酸化絶縁膜露出工程)
次に、図3(c)に示すように、窒化膜3上に堆積した絶縁材料11を除去する。絶縁材料11は、例えばCMP法により除去する。
次いで、図3(d)に示すように、窒化膜3を除去する。窒化膜3は、例えば熱リン酸等を用いたウェットエッチングにより除去することができる。
以上により、基材1の素子領域P,Nに高耐圧トランジスタに適した深い拡散層1p、1nを形成することができる。また、基材1の表面1aおよびトレンチ5の内表面には、酸化絶縁膜2および絶縁膜10が形成され、トレンチ5には絶縁材料11が充填された状態となる。
以上の工程に続いて、公知の方法により通常の素子分離やトランジスタの形成などを行うことで、デジタル回路、アナログ回路、高電圧回路、高周波回路等、機能や動作が異なる回路ブロックを1つのチップに混載した半導体装置を形成することができる。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態では、素子領域P,Nを分離するトレンチ5に絶縁物7としてシリコン酸化物が充填されている。そのため、基材1の表面1a近傍に注入された不純物が熱処理工程において拡散する際に、基材1の表面1a方向の拡散がトレンチ5に充填された絶縁物7によって遮蔽される。
したがって、基材1の表面1a近傍に注入された不純物が、基材1の表面1a方向に拡散することを防止できる。これにより、基材1の表面1a方向に不純物の濃度勾配が発生することが防止され、デッドエリアを減少させることができる。また、不純物をトレンチ5の深さd5方向に拡散させ、高耐圧トランジスタ等に適した深い拡散層1p,1nを形成することが可能になる。
また、本実施形態では、トレンチ5の内表面にアモルファスシリコンからなる緩衝層6が形成されている。これにより、緩衝層6の結晶構造が基材1の結晶構造よりも疎に形成される。そのため、基材1と絶縁物7との間に応力が発生した場合に、その応力を緩衝層6によって緩和することができる。
したがって、熱処理工程において基材1と絶縁物7との間に発生した応力を、緩衝層6により緩和することができる。これにより、熱処理工程において基材1に結晶欠陥が発生することを防止できる。
一般に、デジタル回路で用いられる微細トランジスタと、アナログ回路や高電圧回路に用いられる高耐圧トランジスタとでは製造方法が大きく異なっている。
微細トランジスタと高耐圧トランジスタとでは、特に、熱処理に関して大きな違いがある。微細トランジスタでは、不純物の必要以上の拡散はトランジスタの性能低下に繋がるため、低温・短時間の熱処理が行われる。一方、高耐圧トランジスタでは、不純物を深さ方向に拡散させて深い拡散層を得るために、高温・長時間の熱処理を行う必要がある。
本実施形態では、このような条件の異なる熱処理を1つの製造工程に組み込むために、製造工程の初期段階で高耐圧トランジスタの高温・長時間の熱処理を行うことを想定している。そして、その後の工程で微細トランジスタの低温・短時間の熱処理を行うことにより、微細トランジスタが高温・長時間の熱処理に晒されることを防止できる。
また、本実施形態では、熱処理工程の後に絶縁物7を除去し、緩衝層6を酸化して酸化膜9を形成するので、酸化膜9と基材1と間に明確な境界面を形成することができる。また、熱処理工程においてトレンチ5の内表面の基材1に結晶欠陥が生じ場合であっても、その部分を緩衝層6と共に酸化させて酸化膜9とすることができる。
さらに、本実施形態では、緩衝層6を酸化させて形成した酸化膜9を除去している。これにより、熱処理工程においてトレンチ5の内表面の基材1に結晶欠陥が発生した場合であっても、その部分を緩衝層6と共に酸化膜9として除去することができる。
また、酸化膜9を除去した後、トレンチ5の内側面を酸化して絶縁膜10を形成することで、トレンチ5の内側面5aに均質な酸化シリコンからなる絶縁膜10を所望の膜厚T10に形成することができる。
また、トレンチ5の内側面5aに約250nm程度の膜厚T10の絶縁膜10を形成することで、各回路ブロックの電源電圧の差が例えば50V以上の場合であっても、各回路ブロックを絶縁分離することができる。
したがって、本実施形態では、例えば5Vの電源電圧の回路ブロックと、100Vの電源電圧の回路ブロックとを絶縁分離して、1つのチップに混載することができる。
また、トレンチ5の内側面5aを酸化させて絶縁膜10を形成した後に、トレンチ5に絶縁材料11を充填している。これにより、後の工程でデジタル回路、アナログ回路、高電圧回路、高周波回路等、機能や動作が異なる回路ブロック形成することができる。
したがって、1つのチップに複数の異なる回路ブロックを混載した半導体装置を製造することができる。
また、本実施形態では、トレンチ5を形成する工程の前に、基材1の表面1aに酸化絶縁膜2を形成し、さらにその表面2aに窒化膜3を形成している。これにより、窒化膜3が形成された領域の酸化が防止され、選択的な酸化が可能となる。
また、酸化絶縁膜2および窒化膜3に開口部4を形成することで、窒化膜3および酸化絶縁膜2をマスクとして、エッチングにより基材1にトレンチ5を形成することができる。
また、トレンチ5に絶縁物7を充填した後に、CMP法により窒化膜3上に形成された絶縁物7および緩衝層6を除去すると共に、窒化膜3を研磨して平坦化している。これにより、窒化膜3の表面3aと緩衝層6の端面と絶縁物7の端面とを揃えるとともに、窒化膜3を薄膜化することができる。
また、基材1に不純物を注入する前にエッチングにより窒化膜3を薄膜化することで、窒化膜3の膜厚T3を基材1への不純物の注入に支障のない膜厚に薄膜化することができる。
また、トレンチ5に絶縁材料11を充填した後に、CMP法により窒化膜3上に堆積した絶縁材料11を除去するとともに、窒化膜3を除去することで、後の工程で基材1上にトランジスタ等を形成することが可能になる。
以上説明したように、本実施形態の半導体装置の製造方法によれば、高耐圧トランジスタ等に適した深い拡散層1p,1nを形成する際に、拡散層1p,1nに結晶欠陥が発生することを防止できる。また、熱処理工程において不純物を深さd5方向に拡散させることで、デッドエリアを減少させてチップサイズを小さくすることができる。また、チップサイズを小さくすることで、半導体装置の製造コストを低減することができる。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について、図1〜図3を援用して説明する。本実施形態では、緩衝層酸化工程の後に酸化膜9を除去しない点で、上述の第一実施形態で説明した半導体装置の製造方法と異なっている。その他の点は第一実施形態と同様であるので、同一の部分には同一の符号を付して説明は省略する。
また、図2(c)に示す熱処理工程までの工程は、第一実施形態と同様であるので説明は省略する。
(緩衝層酸化工程)
まず、図2(d)に示すように、第一実施形態と同様にトレンチ5内に充填された絶縁物7を除去し、トレンチ5の内表面の緩衝層6を露出させる。
次いで、図2(e)に示すように、第一実施形態と同様に、トレンチ5の内表面に露出された緩衝層6を酸化して、酸化膜9を形成する。
本実施形態では、トレンチ5の内表面に酸化膜9を形成した後、さらに酸化膜9の下層のトレンチ5の内表面(内側面5aおよび底面5b)を酸化させてシリコン酸化物からなる絶縁膜(図示省略)を形成する。このとき、緩衝層6の酸化とトレンチ5の内表面の酸化は、一工程で一括して行うことができる。トレンチ5の内表面のシリコンが、約20nm〜約30nm程度の厚さ酸化するように、加熱温度および加熱時間を調整する。
(絶縁材料充填工程)
その後、図2(f)に示す酸化膜除去工程および図3(a)に示す内側面酸化工程を経ることなく、図3(b)に示すように、第一実施形態と同様にトレンチ5に、例えばポリシリコン等の絶縁材料11を充填する。以降の工程は、第一実施形態と同様である。
本実施形態によれば、第一実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、緩衝層6を酸化させた酸化膜9を除去する酸化膜除去工程およびトレンチ5の内表面を酸化させる内側面酸化工程を省略することができる。したがって、製造工程を簡略化して、生産性を向上させ、製造コストを低減することができる。
また、約200nmの厚さに形成された緩衝層6を酸化させて酸化膜9を形成し、さらにトレンチ5の内表面を約20nm〜約30nm程度の厚さ酸化させて絶縁膜を形成している。これにより、各回路ブロックの電源電圧の差が例えば約50V未満の場合に、各回路ブロックを絶縁分離することができる。
したがって、半導体装置の製造工程を簡略化して、生産性を向上させ、製造コストを低減することができる。
尚、この発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、絶縁材料はポリシリコンに限られず、シリコン酸化物等を用いてもよい。
また、上述の絶縁物除去工程の後、緩衝層酸化工程の前に、基材の不純物が拡散された素子領域の窒化膜及び酸化絶縁膜に開口部を形成し、緩衝層酸化工程において、窒化膜及び酸化絶縁膜の開口部に露出した基材を酸化して、酸化絶縁膜の膜厚よりも厚い分割酸化膜を形成してもよい。これにより、トレンチによって分割された領域をさらに分割酸化膜によって分割することができる。
また、酸化膜除去工程において酸化膜を除去した後、内側面酸化工程において内側面を酸化する前に、基材の不純物が拡散された素子領域の窒化膜および酸化絶縁膜に開口部を形成し、窒化膜および酸化絶縁膜の開口部に露出した基材をエッチングして、分割トレンチを形成してもよい。これにより、トレンチによって分割された領域をさらに分割トレンチによって分割することができる。
(a)〜(f)は、本発明の第一実施形態に係る半導体装置の製造工程を説明する断面図である。 (a)〜(f)は、本発明の第一実施形態に係る半導体装置の製造工程を説明する断面図である。 (a)〜(d)は、本発明の第一実施形態に係る半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
符号の説明
1 基材、1a 表面、2 酸化絶縁膜、2a 表面、3 窒化膜、3a 表面、4 開口部、5 トレンチ、5a 内側面(内表面)、5b 底面(内表面)、6 緩衝層、7 絶縁物、9 酸化膜、11 絶縁材料、P,N 素子領域(分離された領域)

Claims (10)

  1. シリコンからなる基材にトレンチを形成するトレンチ形成工程と、
    前記トレンチの内表面に応力を緩和する緩衝層を形成する緩衝層形成工程と、
    前記緩衝層が形成された前記トレンチに絶縁物を充填する絶縁物充填工程と、
    前記基材の前記絶縁物が充填された前記トレンチによって分離された領域に不純物を注入する不純物注入工程と、
    前記基材を熱処理して、注入された前記不純物を熱拡散させる熱処理工程と、
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記緩衝層形成工程において、前記緩衝層をアモルファスシリコンにより形成することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記絶縁物充填工程において、前記絶縁物としてシリコン酸化物を充填することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記熱処理工程の後に、前記絶縁物を除去し、前記緩衝層を酸化して酸化膜を形成する緩衝層酸化工程を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記緩衝層酸化工程の後に、前記酸化膜を除去する酸化膜除去工程と、前記酸化膜除去工程により露出した前記トレンチの内側面を酸化する内側面酸化工程と、を有することを特徴とする請求項4記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記緩衝層酸化工程または前記内側面酸化工程の後に、前記トレンチに絶縁材料を充填する絶縁材料充填工程を有することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記トレンチ形成工程の前に、
    前記基材の表面に酸化絶縁膜を形成する酸化絶縁膜形成工程と、
    前記酸化絶縁膜の表面に窒化膜を形成する窒化膜形成工程と、
    前記酸化絶縁膜および前記窒化膜に開口部を形成する開口部形成工程と、
    を有し、
    前記トレンチ形成工程において、前記酸化膜および窒化膜をマスクとして前記トレンチを形成することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記絶縁物充填工程の後に、前記窒化膜の表面に形成された前記絶縁物および前記緩衝層を除去すると共に、前記窒化膜を研磨して平坦化する平坦化工程を有することを特徴とする請求項7記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記不純物注入工程の前に、前記窒化膜を薄膜化するエッチング工程を有することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記絶縁材料充填工程の後に、前記窒化膜上に堆積した前記絶縁材料を除去するとともに、前記窒化膜を除去する酸化絶縁膜露出工程を有することを特徴とする請求項6記載の半導体装置の製造方法。
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