JP2009282380A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成により記録シートの通紙時および非通紙時における記録シートの帯電状態が設定することにより異常画像の発生や電子部品の破壊を防止できる構成を備えた定着装置を提供する。
【解決手段】定着装置の定着ニップ部近傍において記録シートを搬送可能な搬送路部材101と、搬送路部材101で構成される記録シートの搬送路に対して進退可能な導電部分100Aと絶縁部分100Bとが設けられているグランド制御部材100とを備え、グランド制御部材100は、搬送路における記録シートの通過状態に応じて導電部分100Aと搬送路部材101との接離状態および搬送路に対する絶縁部分100Bの進退状態をそれぞれ選択可能であり、記録シートが搬送路部材101を移動する際には絶縁部分100Bを搬送路内に進出させ、記録シートが搬送路内を通過していない場合には搬送路部材101に導電部分100Aを接触させることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関し、さらに詳しくは、シート搬送経路での除電構造に関する。
複写機やプリンタあるいはファクシミリ装置や印刷機などの画像形成装置においては、例えば、電子写真方式を用いる場合でいうと、潜像担持体として用いられる感光体に対して原稿あるいは画像情報に応じた静電潜像が形成され、その静電潜像を現像装置から供給されるトナーにより可視像処理した後、記録シートなどに転写された画像を定着して複写出力とすることが知られている。
記録シートは、給紙装置から繰り出されると転写工程における転写バイスを受けて帯電した状態となる。このような帯電状態が原因して搬送不良が発生したり、排紙装置での積載性が悪化する場合がある。
このような搬送過程での搬送性や積載性の悪化を防止するために、従来では、搬送路に除電部材を設け、搬送路を移動する記録シートに除電部材を接触させて除電する構成が提案されている(例えば、特許文献1)。
一方、転写装置による画像の転写を受ける記録シートは、吸湿状態によって帯電状態が変化することが原因して転写不良をきたし、異常画像を発生させることがある。
つまり、転写バイアスによって記録シート上に付着したトナーは、記録シートの吸湿による記録シートおよびこれが接触する搬送路を経路として電流リークを起こし、記録シートに対する付着状態が悪化することがある。このため、画像中のトナーの一部が飛翔などにより画像中から離脱して画像の一部が欠損するなどの現象を引き起こすことがある。特に、記録シートの搬送路長において、転写装置と定着装置との間の搬送路長が短く、しかもその搬送路長が記録シートの最大長さ未満であると、転写位置および定着位置を介してリークしやすくなる。
そこで、定着装置は画像形成装置本体の筐体部に対して電気的に導通状態とされて、いわゆる接地回路の一部を構成するようになっている。これにより、転写位置を通過した記録シートに残留する電荷を除去してトナーの飛翔などを防止することができる。このための構成としては、転写位置を通過した記録シートの搬送路中に除電部材を設ける構成がある(例えば、特許文献2)。
特開2008−13280号 特開2004−354444号
転写位置と定着位置との搬送路長が記録シートの最大長さ未満である場合に転写位置での印加電流は、定着位置を介して画像形成装置本体の筐体に流れる接地経路が用いられる場合、記録シートの吸湿状態による電流も同様な経路を経てリークすることになる。
そこで、記録シートにおける帯電電荷のリークを防ぐには、定着部と画像形成装置本体側の筐体との間を電気的に非接続な状態として、記録シートに付着しているトナーの電位を低下させないようにすることが考えられる。
しかし、記録シートは定着装置を通過する際に定着装置に用いられているローラなどの搬送部材との間で摩擦帯電を生じる。このため、定着装置に隣接して配置されている、搬送部材に記録シートから流れた電荷が蓄積されることがある。
蓄積された電荷は、定着部外部に気中放電されるが、放電路中にサーミスタやセンサなどの電子部品が存在していると過電流により破壊を招くという二次的な問題が発生する虞がある。
過電流による電子部品の破壊を防止するには、過電流の経路にコンデンサなどを配置して過電流の流れを抑制する構成が考えられるが、この構成を用いた場合には、特別な回路構成を必要とすること、さらには抑制状態によっては転写バイアス電流のリークによるトナーの飛翔あるいは蓄積電荷の円滑な除去ができなくなることなどの問題が再発する虞がある。
本発明の目的は、上記従来の定着装置、特に定着装置から移動する記録シートの蓄積電荷による問題に鑑み、簡単な構成により記録シートの通紙時および非通紙時における記録シートの帯電状態が設定することにより異常画像の発生や電子部品の破壊を防止できる構成を備えた定着装置および画像形成装置を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明は次の構成よりなる。
(1)加熱側部材と加圧側部材とを対向当接させることにより定着ニップ部を構成し、該定着ニップ部内に記録シートを通過させることで記録シート上に担持されているトナー像を定着可能な定着装置において、
前記定着ニップ部近傍において前記記録シートを搬送可能な搬送路部材と、
前記搬送路部材で構成される前記記録シートの搬送路に対して進退可能な導電部分と絶縁部分とが設けられているグランド制御部材とを備え、
前記グランド制御部材は、前記搬送路における前記記録シートの通過状態に応じて前記導電部分と前記搬送路部材との接離状態および前記搬送路に対する前記絶縁部分の進退状態をそれぞれ選択可能であり、該記録シートが前記搬送路部材を移動する際には前記絶縁部分を該搬送路内に進出させ、前記記録シートが前記搬送路内を通過していない場合には前記搬送路部材に前記導電部分を接触させることを特徴とする定着装置。
(2)前記グランド制御部材は、同軸を中心として周方向で異なる位置に前記導電部分および絶縁部分が設けられて前記搬送路部材に向けて前記導電部分を接触させる回動習性を与されている回動部材が用いられていることを特徴とする(1)に記載の定着装置。
(3)前記グランド制御部材として用いられる回動部材は、前記記録シートの移動方向における定着ニップ部の上流側若しくは下流側の少なくとも一方に配置されていることを特徴とする(1)または(2)に記載の定着装置。
(4)前記回動部材は、前記定着ニップ部の近傍で前記加熱部材および加圧部材を配置されたハウジングに設けられていることを特徴とする(2)または(3)に記載の定着装置。
(5)前記回動部材に有する導電部分および絶縁部分は、回転中心が前記記録シートの搬送路を挟んで前記定着ニップを構成する加圧部材側での記録シートの進入側に配置されていることを特徴とする(2)乃至(4)のいずれかに記載の定着装置。
(6)前記回動部材は、前記記録シートが転写位置を通過するのに連動して回動し、前記導電部分と前記搬送路部材との接触状態を解除して前記絶縁部分を前記搬送路内に所定の突出量を以て進出させる状態とされることを特徴とする(2)乃至(5)のいずれかに記載の定着装置。
(7)前記回動部材における導電部分は、前記記録シートの移動方向先端により押し動かされる絶縁部分の移動に連動するシート検知センサとして用いられることを特徴とする(2)乃至(5)のいずれかに記載の定着装置。
(8)前記絶縁部分は、前記搬送路部材を通過する前記記録シートに押し動かされて前記導電部分を前記搬送路内から退出する向きに回動可能であることを特徴とする(7)に記載の定着装置。
(9)前記絶縁部分は、前記搬送路内への突出量(L)が0<3(mm)に設定されていることを特徴とする(6)乃至(8)のいずれかに記載の定着装置。
(10)前記導電部分および絶縁部分のいずれかは、前記搬送路部材に対する接離状態および前記搬送路に対する進退状態を切り換える際に、前記加熱部材あるいは加圧部材に接触してクリーニングを行う構成とされていることを特徴とする(2)乃至(7)のいずれかに記載の定着装置。
(11)前記絶縁部分は、電気抵抗が1013Ω以上に設定されていることを特徴とする(1)乃至(10)のいずれかに記載の定着装置。
(12)前記導電部分は、電気抵抗が10Ω以下に設定されていることを特徴とする(1)乃至(10)のいずれかに記載の定着装置。
(13)(1)乃至(12)のいずれかに記載の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、グランド制御部材に有する導電部分および絶縁部分のいずれかを記録シートの搬送状態に応じて搬送路部材に対して接離あるいは搬送路に進退させ、特に、記録シートが搬送路を通過しないときには前記導電部分を搬送路部材に接触することによって搬送路部材に蓄積した電荷を逃がすことができる。さらに、記録シートが搬送路部材を通過する際には、導電部分を搬送路部材との接触を解除することにより、搬送路部材を電気的にフロート状態に設定することができる。これにより、記録シートが搬送路を通過しないときには搬送路部材に蓄積した過電流のグランドが可能となることによって気中放電による電子部品の破壊を防止でき、記録シートが搬送路通過する際には搬送路部材が電気的にフロート状態とされることにより転写バイス電流のリークを阻止して異常画像の発生を抑えることができる。
以下、図面により本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明による定着装置が適用される画像形成装置の要部構成を示す模式図である。以下、機能とともに構成を説明する。
画像形成装置10には、潜像担持体として用いられる感光体ドラム1が備えられており、感光体ドラム1の周囲には、矢印Aで示す回転方向に沿って画像形成処理を行うための帯電装置2,書き込み装置3,現像装置4およびクリーニング装置5が配置されている。
感光体ドラム1の回転方向における現像装置4の後方には、給紙装置6から繰り出される記録シートの搬送路を挟んで対向する転写装置7が配置されている。
転写位置を通過した記録シートの搬送路には定着装置8が配置されている。
このような構成の画像形成装置10においては、感光体ドラム1に対してスコロトロン方式を用いる帯電装置2によって一様帯電が行われ、書き込み装置3を用いて画像情報に応じたレーザ光Rにより静電潜像が形成される。
感光体ドラム1に形成された静電潜像は、現像装置4において供給されるトナーによって可視像処理され、可視像とされたトナー像が給紙装置6から繰り出される記録シートSに対して転写装置7によって静電転写される。
記録シートSに転写されたトナー像は、定着装置8に形成される定着ニップ部を通過する際に熱・圧力により融解・浸透することで記録シートSに定着されて排紙トレイ9に排出される。
転写後の感光体ドラム1は、クリーニング装置5に備えられているクリーニングブレードによって未転写トナーが掻き取られるとともに、除電装置5Aにより残留電荷が除電されて再度の画像形成に備えられる。
一方、記録シートSは給紙装置6から転写装置7に向けて設けられている搬送路部材6Aにおける転写装置7の前方には位置されているレジストローラ6Bによってレジストタイミングを設定された上で転写紙位置に向けて給送される。
転写位置を通過した記録シートは、定着装置8と転写装置7との間および定着装置8の後方にそれぞれ配置されている搬送路部材11,12を通過して排紙トレイ9に向けて搬送される。
定着装置8には、記録シートSの搬送路を挟んで対向当接する加熱ローラおよび加圧ローラを備えた熱ローラ定着方式あるいはベルトを用いたベルト定着方式が知られており、図1には熱ローラ定着方式を用いた構成が示されている。
図2は、定着装置の構成の一つとして、加熱ローラに対して記録シートをベルトによって加圧する構成を示しており、その構成は次の通りである。
記録シートSの搬送路を挟んで記録シートS上のトナー像Tに対向する側には加熱源21を内蔵した加熱ローラ20が配置されて両部材による定着ニップ部が構成されており、加熱ローラ20と対向する位置には、加圧手段22が配置されている。
加熱ローラ20は、芯金20Aの表面に弾性層20Bおよび表面被覆層20Cが順次積層されて構成されている。
加圧手段22は、加熱ローラ20に対向当接しながら移動可能なベルトなどの無端状部材23を備えており、無端状部材23は、加熱ローラ20との対向位置を挟んで両側に配置されている周回部材24に掛け回されている。
無端状部材23は、その背面に位置する低摩擦ガイド25が一体化されている加圧部材26によって加熱ローラ20に向けて押圧されており、加圧部材26は、これと一体の保持部材27に一端が当接しているバネなどの弾性部材27Aの付勢力によって上記押圧付勢が付与されている。
無端状部材23における加熱ローラ20と反対側の背面には無端状部材23の裏面に潤滑剤を塗布する潤滑剤供給部材28が設けられている。
潤滑剤供給部材28は、シリコンオイルやフッ素オイルなどの潤滑剤を無端状部材23の裏面に塗布して無端状部材23が加圧部材26を摺動する際の摩擦係数を低減するようになっている。
図3に示す定着装置は、図2に示した加熱ローラを用いた加熱構造に代えて、ベルト等の無端状加熱部材30を用いた構成を備えている。なお、以下の説明において図2に示した部材と同じものは同符号により示してある。
図3において、記録シートSの搬送路を挟んで加圧手段の無端状部材23に対向する位置には、一対のローラ31,31’およびこれらローラ間に配置されている加熱部材32に掛けられて移動可能な無端状加熱部材30が配置されている。
一対のローラ31,31’は、熱源33を内蔵した加熱ローラであり、また、加熱部材32は、無端状加熱部材30の背面に当接する低摩擦部材25の裏面に位置する弾性層32Aを有した部材であり、さらに加熱部材32は、バネなどの弾性部材34により加圧手段22側に向けて押圧付勢されている保持部材35に一体化されている。
無端状加熱部材30における加圧手段22と反対側には、潤滑剤供給部材28が配置されており、潤滑剤供給部材28に対して無端状加熱部材30を挟んで対向する位置には、無端状加熱部材30に対する熱量不足を補うための加熱ローラ36がバネなどの弾性部材37を介して押圧されている。
無端状加熱部材30の熱量不足を補うための構成としては、上記の加熱ローラ36とは別に、一対のローラ31,31’の一方に対向して配置されている補助加熱ローラ38を用いる場合もある。
ところで、図2および図3に示した定着装置に用いられる加熱ローラや加圧ローラの構成条件に関して発明者が実験したところ、次の結果を得た。
発明者は、図2及び図3に示した定着装置に用いる部材の構成として、
昭和電線製の加熱定着ローラ:加熱定着ローラ外径φ27
加熱定着ローラ弾性層ゴム厚さ1.0mm
加熱定着ローラ弾性層ゴム硬度8Hs(JIS−A)
弾性層ゴム永久歪4%
ゴム軸方向長さ230mmを対象として、荷重40kgfを加え、加圧部材の構成を変更した。
上記条件による実験において、図には載せていないが、ゴム硬度8Hs(JIS−A)、弾性層ゴム永久歪4%、ゴム荷重方向厚さ4mmの加圧部材を用いた定着装置に比べて、厚さを2mmに変更することで、分離性能が良くなることが確認できた。また、加熱定着ローラ側の弾性層のゴム永久歪が大きい場合、加熱定着ローラ表面形状が局所的に変形し、画像の光沢ムラ等の画像劣化を起こす原因となる。
ゴム永久歪が5%以上の場合、光沢ムラが目立ち、ゴム永久歪4%以下が望ましいことが分かっている。
更に、ニップ出口後の加熱定着ローラ表面と用紙表面とのクリアランスが大きいと用紙は分離しやすいという考えから、加熱ローラの外径もこのクリアランスを決めるパラメータのひとつであることが分かる。
加熱ローラ外径がφ28以上の場合、分離性能が低下するのが確認できている。従って、加熱定着ローラ外径はφ28以下が望ましい。更に、加熱定着ローラの弾性層の厚さも、加熱定着ローラ表面と用紙表面とのクリアランスを決めるパラメータのひとつであることが分かる。
ゴム厚さが0.8mm以下の場合、分離性能が低下することが分かっている。これは加熱定着ローラ弾性層の厚さが薄くなるにつれ、変形量が小さくなり、ニップ出口部の用紙突出姿勢を適正な状態に出来ない為と考える。従って、加熱定着ローラの弾性層の厚さは0.8mm以上が望ましい。同じく、加熱定着ローラの弾性層のゴム硬度も、分離時のクリアランスを決めるパラメータのひとつであることが分かる。
ゴム硬度が8Hs(JIS−A)以上の場合、分離性能が低下することが分かっている。これは加熱定着ローラ弾性層の硬度が高くなるにつれ、変形量が小さくなり、ニップ出口部の用紙突出姿勢を適正な状態に出来ない為と考える。従って、加熱定着ローラの弾性層のゴム硬度は8Hs(JIS−A)以下が望ましい。更に、加圧部材のゴム永久歪が大きい場合、ニップ形状の経時的変形が起き、定着特性及び分離特性が不安定になる可能性がある。
一方、加圧部材のゴム永久歪が5%以上の場合、100時間以上の加熱空転後の分離特性が低下することが確認できた。従って、加圧部材のゴム永久歪4%以下が望ましいことが分かっている。
次に、上記構成を備えた定着装置を対象として本発明の特徴部について説明すると次の通りである。
本発明の特徴とする点は、定着装置近傍に配置されている記録シート用の搬送路部材に対して記録シートの通過状態に応じて接離する導電部分および搬送路部材により構成される搬送路に対して進退する絶縁部分を設けられている回動部材からなるグランド制御部材を備え、搬送路部材に蓄積した電荷を逃がす場合と搬送路部材を電気的にフロート状態とする場合とを選択できるようにしたことにある。
図4は、上記構成を説明するための模式図であり、同図には、上記回動部材からなるグランド制御部材を記録シートの移動方向において定着装置の下流側に設けた場合が示されている。
図4において、熱ローラ定着方式を用いた定着装置(便宜上、図1において用いた符号9で示す)、つまり、加熱ローラ8Aと加圧ローラ8Bとを備えた定着装置8における出口側には、定着装置8から搬送される記録シートSの搬送路を構成する搬送路部材101が設けられており、搬送路部材101の近傍には、定着装置8を収容するハウジング内に纏めてコンパクト化が図られたグランド制御部材100が配置されている。搬送路部材101は、少なくとも記録シートSに対向する面が絶縁材料で被覆された構成が用いられている。
グランド制御部材100は、支軸102の周方向で異なる位置に配置されている片部材で構成された導電部分100Aと絶縁部分100Bとを備えた回動部材で構成されている。
導電部分100Aは、搬送路部材101に対して接離可能な部分であり、絶縁部分100Bは、搬送路部材101により構成される搬送路に対して進退可能な部分であり、共に支軸102を中心に回動することで上記した接離および進退動作ができるようになっている。
導電部分100Aは、電気抵抗が10Ω以下の材料を用いた部材部分であり、図4(A)に示すように、バネなどの弾性部材103によって搬送路部材101に接触する方向の回動習性が付与されており、この回動付勢によって絶縁部分100Bが搬送路内に進出するようになっている。
導電部分100Aを搬送路部材101に接触させる向きの回動習性を与えるために設けられている弾性部材102の付勢力としては、搬送される記録シートSの先端により絶縁部分100Bが押し動かされることにより導電部分100Aを搬送路部材101から離間させて接触を解除することができる力に設定されている。
導電部分100Aは、記録シートの先端により押し動かされる絶縁部分100Bに連動するシート検知センサとして用いられることも可能である。つまり、図示しないが、導電部分100Aの回動路の一部に接点を配置しておき、絶縁部分100Bが記録シートの先端によって押し動かされるのに連動して接点の開閉を行うようにする。これにより、定着装置から搬送される記録シートの到達時間に基づく移動時間を計測してジャム検知を行うことが可能となる。
一方、記録シートSにより押し動かされる絶縁部分100Bは、電気抵抗が1013Ω以上の材料が用いられ、押し動かされた際の搬送路9に対する突出量(図4(B)において符号Lで示す量)として、0<L<3(mm)に設定されている。この突出量は、搬送路を通過する記録シートSが搬送路部材101に接触しにくい状態を維持できる量である。このときの導電部分100Aは、搬送路部材101から確実に離間するようになっている。
これにより、搬送路部材101は、導電部分100Aとの接触が解除されていることによって電気的にフロート状態を維持されることになる。
本実施形態は以上のような構成であるから、記録シートSが定着装置8から搬送されない場合には、グランド制御部材100に設けられている導電部分100Aが弾性部材103の付勢によって搬送路部材101に接触している。これにより、定着装置8を通過する際にローラと記録シートSとの間に生起された電荷が搬送路部材101において蓄積している場合でも、導電部分100Aを介したグランド回路によって逃がすことができる。この結果、搬送路部材101に電荷が蓄積した場合に発生する気中放電による電子部品の破壊が防止できる。
一方、導電部分100Aが搬送路部材101に接触しているときに搬送路内に進出している絶縁部分100Bは、定着装置8から搬送される記録シートSの先端により押し動かされると弾性部材103の付勢に抗して搬送路から退避する方向に回動する。これにより、導電部分100Aが搬送路部材101との接触を解除される一方、絶縁部分100Bが所定の突出量(L)を以て搬送路内に位置する。
搬送路部材101は、導電部分100Aが接触していないことによって電気的にフロート状態とされる一方、絶縁部分100Bの突出によって記録シートSが搬送部材101に接触しにくい状態で搬送されることになる。この結果、記録シートSは転写バイアスによる電荷がリークしない状態を維持されるので、不用意な除電による画像欠損を防がれることになる。
次に本発明の別実施形態について説明する。
図5は、記録シートの移動方向において定着装置の下流側にグランド制御部材100を配置し、かつ、グランド制御部材100’の回動支点が、熱ローラ定着方式を用いた定着装置における加圧ローラ側に配置された構成を示している。
図5において、グランド制御部材100は、搬送路部材101が定着装置8の後方側に位置していることが原因して、導電部分100Aを直接搬送路部材101に接離させることができない。そこで、本実施形態では、搬送路部材101に一端を接続された接地回路の途中に導電部分100Aの回動位置によってオンオフ可能な接点200を設けている。
この構成によれば、図4に示した構成による作用効果に加えて、記録シートSのトナー担持面の裏側に絶縁部分100Bが接触することになるので、トナーへの摺擦を防いで溶融軟化状態にある画像の擦れを解消することができる。
グランド制御部材100に用いられる導電部分100Aおよび絶縁部分100Bは、支軸102の軸方向中央に設けることが構造の複雑化を防止する上で好ましいといえる。
図6は、この場合の構成を示す図であり、同図に示すように、搬送路部材101の幅方向中央には、グランド制御部材100の絶縁部分100Bが進退可能なスリット101Aが設けられている。
本実施形態では、画像形成装置として、単一の感光体による単一色の画像形成が可能な構成を対象としたが、本発明では、感光体ドラムおよびこれの周囲に配置されている画像形成のための装置を纏めて収容したプロセスカートリッジを色毎に設け、各プロセスカートリッジで形成された色画像を順次転写可能なベルトなどを用いた転写装置によって重畳転写された画像を記録シートに一括転写した後、定着装置に搬送するフルカラープリンタなどを対象とすることも可能である。
本発明による定着装置を用いた画像形成装置の構成を説明するための模式図である。 本発明による定着装置の定着部の構成を説明するための模式図である。 本発明による定着装置の定着部に関する変形例を説明するための模式図である。 本発明による定着装置に用いられるグランド制御部材の構成を説明するための模式図である。 図4に示したグランド制御部材の一部変形例を説明するための模式図である。 図4に示したグランド制御部材の設置例を説明するための模式的な斜視図である。
符号の説明
1 感光体ドラム
8 定着装置
8A 加熱ローラ
8B 加圧ローラ
100 グランド制御部材
100A 導電部分
100B 絶縁部分
101 搬送路部材
102 支軸
103 弾性部材

Claims (13)

  1. 加熱側部材と加圧側部材とを対向当接させることにより定着ニップ部を構成し、該定着ニップ部内に記録シートを通過させることで記録シート上に担持されているトナー像を定着可能な定着装置において、
    前記定着ニップ部近傍において前記記録シートを搬送可能な搬送路部材と、
    前記搬送路部材に対して接離可能な導電部分と該搬送路部材で構成される搬送路に対して進退可能な絶縁部分とが設けられているグランド制御部材とを備え、
    前記グランド制御部材は、前記搬送路における前記記録シートの通過状態に応じて前記導電部分と前記搬送路部材との接離状態および前記搬送路に対する前記絶縁部分の進退状態をそれぞれ選択可能であり、該記録シートが前記搬送路部材を移動する際には前記絶縁部分を該搬送路内に進出させ、前記記録シートが前記搬送路内を通過していない場合には前記搬送路部材に前記導電部分を接触させることを特徴とする定着装置。
  2. 前記グランド制御部材は、同軸を中心として周方向で異なる位置に前記導電部分および絶縁部分が設けられて前記搬送路部材に向けて前記導電部分を接触させる回動習性を与されている回動部材が用いられていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記グランド制御部材として用いられる回動部材は、前記記録シートの移動方向における定着ニップ部の上流側若しくは下流側の少なくとも一方に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記回動部材は、前記定着ニップ部の近傍で前記加熱部材および加圧部材を配置されたハウジングに設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の定着装置。
  5. 前記回動部材に有する導電部分および絶縁部分は、回転中心が前記記録シートの搬送路を挟んで前記定着ニップを構成する加圧部材側の記録シート進入側に配置されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の定着装置。
  6. 前記回動部材は、前記記録シートが転写位置を通過するのに連動して回動し、前記導電部分と前記搬送路部材との接触状態を解除して前記絶縁部分を前記搬送路内に所定の突出量を以て進出させる状態とされることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の定着装置。
  7. 前記回動部材における導電部分は、前記記録シートの移動方向先端により押し動かされる絶縁部分の移動に連動するシート検知センサとして用いられることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の定着装置。
  8. 前記絶縁部分は、前記搬送路部材を通過する前記記録シートに押し動かされて前記導電部分を前記搬送路内から退出する向きに回動可能であることを特徴とする請求項7に記載の定着装置。
  9. 前記絶縁部分は、前記搬送路内への突出量(L)が0<3(mm)に設定されていることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の定着装置。
  10. 前記導電部分および絶縁部分のいずれかは、前記搬送路部材に対する接離状態および前記搬送路に対する進退状態を切り換える際に、前記加熱部材あるいは加圧部材に接触してクリーニングを行う構成とされていることを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の定着装置。
  11. 前記絶縁部分は、電気抵抗が1013Ω以上に設定されていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の定着装置。
  12. 前記導電部分は、電気抵抗が10Ω以下に設定されていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の定着装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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