JP2006259235A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006259235A
JP2006259235A JP2005076665A JP2005076665A JP2006259235A JP 2006259235 A JP2006259235 A JP 2006259235A JP 2005076665 A JP2005076665 A JP 2005076665A JP 2005076665 A JP2005076665 A JP 2005076665A JP 2006259235 A JP2006259235 A JP 2006259235A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
recording material
latent image
transfer bias
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005076665A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4689307B2 (ja
Inventor
Koichi Ishii
宏一 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2005076665A priority Critical patent/JP4689307B2/ja
Publication of JP2006259235A publication Critical patent/JP2006259235A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4689307B2 publication Critical patent/JP4689307B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】 記録材の先端領域に対応する感光体上の領域を転写前除電し、かつ、その先端領域の転写時には通常転写バイアスよりも低い先端転写バイアスを印加することで、感光体からの記録材分離性を向上させる画像形成装置において、記録材の当該先端領域にも画像を形成する場合にトナー散りや転写不良の影響を受ける画像部分を少なくすることである。
【解決手段】 記録材搬送ベルトの電気抵抗を検出するための電気抵抗検出手段を設け、その検出結果に応じて、先端転写バイアスの印加終了タイミングを変更し、又は先端転写バイアスを印加するか否かを決定する。また、電気抵抗検出手段の検出結果に応じて、転写前除電の終了タイミングを変更し、又は転写前除電を行うか否かを決定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に係り、詳しくはいわゆるネガポジ現像を行う直接転写方式の電子写真画像形成装置に関するものである。
この種の画像形成装置は、感光体等の潜像担持体の表面を帯電手段によりプラス極性又はマイナス極性の所定の帯電電位となるように一様に帯電する。このように帯電処理された潜像担持体表面は、次に、静電潜像形成手段により、画像に対応する部分の帯電電位が落され、その部分が静電潜像となる。その後、潜像担持体表面上の静電潜像には、上記帯電電位と同極性に帯電したトナーが現像手段により付着して、トナー像化する。このとき、潜像担持体表面にトナーが付着していない非静電潜像部分は、上記帯電電位が維持されている。よって、静電潜像部分に付着したトナーは、トナーと同極性に帯電した非静電潜像部分の静電力を受けて潜像担持体面方向への移動が規制され、静電潜像部分にトナーに保持される。一方で、この画像形成装置では、潜像担持体との対向領域(転写領域)を通過するように記録材を表面に静電吸着した状態で搬送する記録材搬送部材が設けられる。記録材が転写領域を通過する際、転写バイアス印加手段から上記帯電電位とは逆極性(すなわちトナーの帯電極性とは逆極性)の転写バイアスが印加された転写電流供給部材により記録材搬送部材を介して上記転写領域に転写電流が供給される。これにより、転写領域を通過する記録材上に潜像担持体上のトナー像が転写される。その後、トナー像が転写された記録材は、例えば定着手段により定着処理が施された後、機外に排出される。
このような画像形成装置においては、従来から、転写領域を通過した記録材部分が潜像担持体表面に吸着してジャムが発生するという不具合を解決することが重要な課題となっている。すなわち、転写領域を通過した記録材部分は、転写バイアスにより充電されて又は誘電分極して、その表面(トナー像が転写された面)が転写領域を通過した潜像担持体部分の非静電潜像部分と逆極性となる。そのため、転写領域を通過した記録材部分は、これと一緒に転写領域を通過した潜像担持体部分の非静電潜像部分に静電吸着し、潜像担持体の曲率に対応した方向へと搬送される。このとき、記録材自体のコシによる復元力が潜像担持体部分との静電吸着力に勝ることで、記録材は潜像担持体表面から分離し、その後適切に定着手段等へと搬送される。しかし、記録材自体のコシによる復元力よりも大きな静電吸着力が潜像担持体表面と記録材との間で発生していると、記録材は潜像担持体表面から分離できず、ジャムが発生する。
この課題を解決し得るものとしては、例えば特許文献1に記載された画像形成装置が知られている。この画像形成装置には、転写領域で記録材と対向することになる潜像担持体の表面部分全体に対し、現像手段による現像後転写前に、非静電潜像部分の帯電電位を落とすように除電処理を施す転写前露光装置(転写前除電手段)が設けられている。この画像形成装置によれば、転写前露光装置によって潜像担持体の上記表面部分全体における非静電潜像部分を転写前に予め除電しておくことで、記録材全体について転写領域通過後の潜像担持体に対する静電吸着力を弱めることができる。よって、転写領域通過後の潜像担持体に対する記録材の分離性(以下、単に「分離性」という。)が向上し、上記不具合を軽減することができる。
しかし、この画像形成装置においては、転写前露光装置で除電する領域が、記録材と対向することになる潜像担持体の表面部分全体であるため、静電潜像部分に隣接するすべての非静電潜像部分の帯電電位が一律に下がる。そのため、潜像担持体上の静電潜像部分に付着したトナーの潜像担持体面方向への動きを規制する力が弱まり、同極性のトナー同士が互いに反発し合うことになる。その結果、転写前に潜像担持体表面上でトナーが散ってしまい、最終画像にニジミという形で画質劣化が発生する。
なお、上記特許文献1に記載の画像形成装置では、転写前露光装置の露光量を適切に調節して記録材の安定した分離とトナー散りの防止との両立を図っている。しかし、本発明者らによる研究によると、上述した転写前除電を行うだけではコシの弱い記録材に対しては十分な分離性を得ることができない場合があることが判明している。よって、上記特許文献1に記載の画像形成装置のようにトナーの散りが発生しない程度の少ない露光量(少ない除電量)ではコシの強い記録材であれば安定した分離性を得ることが可能であるかもしれないが、コシの弱い記録材に対しては安定した分離性を得ることはできない。
よって、最近は、分離爪を設けて上記課題を解決する手法が実用化されている。この手法は、潜像担持体表面移動方向における転写領域の下流側で、分離爪の先端を潜像担持体表面に当接させておくというものである。この手法によれば、転写後の潜像担持体表面に静電吸着した記録材の先端が分離爪の先端に引っ掛かって、記録材が強制的に潜像担持体表面から剥がされ、記録材は適切な記録材搬送経路に戻ることができる。
しかし、分離爪の先端が潜像担持体表面に当接している関係で、その先端には転写残トナーが付着する。よって、分離爪の先端で記録材を剥がす際に、転写残トナーがその記録材先端に付着し、記録材を汚してしまうという不具合がある。そのため、この分離爪は、一般にジャムを発生させない最終手段として位置づけられており、本来的には記録材のコシによる復元力だけで潜像担持体から分離できるようにするのが望まれる。
特開2002−268498号公報
本出願人は、特願2003−422424号(以下、「先願」という。)において、転写領域通過後の記録材先端領域と潜像担持体表面との間の静電吸着力を低下させて高い分離性を実現する画像形成装置を提案した。この画像形成装置では、記録材の先端領域(記録材先端から2〜3[mm]程度)に対応する潜像担持体表面部分だけを除電する。これにより、記録材の先端領域に対応する潜像担持体表面部分の非静電潜像部分の帯電電位が除電により低くなる結果、潜像担持体表面に対する記録材の先端領域の静電吸着力が低下する。更に、この画像形成装置においては、潜像担持体の上記表面部分が転写領域に存在するときに印加される転写バイアス(先端転写バイアス)の値を低くする。これにより、記録材の先端領域への充電量が少なくなり又はなくなる結果、潜像担持体表面に対する記録材の先端領域の静電吸着力は更に低下する。そして、本発明者らの研究の結果、記録材の先端領域さえ潜像担持体表面から分離できれば、コシの弱い記録材であってもジャムを防止できることが確認されている。したがって、上記先願の画像形成装置によれば、潜像担持体表面に対する記録材の先端領域の静電吸着力を大きく低下させることができる結果、転写前除電だけでは安定した分離性を得ることができないようなコシの弱い記録材についても、安定した分離性を得ることができる。しかも、上述のように記録材の先端領域に対応する潜像担持体表面部分だけを除電するため、その記録材の先端領域よりも後端側の記録材部分(記録材のほぼ全面)に対応する潜像担持体表面部分の非静電潜像部分の帯電電位は下がらない。よって、記録材の先端領域よりも後端側の記録材部分に対応する潜像担持体表面部分の静電潜像部分に付着したトナーが散ることはない。すなわち、記録材のほぼ全面に対応する潜像担持体表面部分でトナー散りを防止でき、画質劣化はほとんど生じない。
ところが、最近の画像形成装置では、上述した記録材の先端領域にも画像を形成することが要求されている。上記先願の画像形成装置でも、このような記録材の先端領域についても画像形成を行うことは可能であるが、この先端領域に対応する潜像担持体表面の非静電潜像部分を除電するためにトナー散りが発生しやすく、記録材の先端領域に形成される画像部分が滲んでしまうおそれがある。また、上記先願の画像形成装置では、記録材の先端領域における先端転写バイアスが低いため、転写不良が起きやすく、記録材の先端領域に形成される画像部分に白抜け等の画質劣化も生じやすい。
本発明は、上記先願の画像形成装置を改良するものであって、その目的とするところは、記録材の先端領域にも画像を形成する場合にトナー散りや転写不良の影響を受ける画像部分を少なくすることが可能な画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、表面移動する潜像担持体と、該潜像担持体の表面を一様に帯電する帯電手段と、該潜像担持体の画像に対応する表面部分の帯電電位を落として静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、該潜像担持体表面上の静電潜像に上記帯電電位と同極性に帯電したトナーを付着させてトナー像化するための現像を行う現像手段と、上記潜像担持体との対向領域を通過するように記録材を表面に静電吸着した状態で搬送する記録材搬送部材と、上記帯電電位とは逆極性の転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段と、該転写バイアス印加手段から印加された転写バイアスにより該記録材搬送部材を介して上記対向領域に転写電流を供給する転写電流供給部材とを有する画像形成装置において、上記対向領域で上記記録材の先端領域と対向することになる上記潜像担持体の表面部分であって上記現像手段による現像後の表面部分に対し、帯電電位を落とすように除電処理を施す転写前除電手段と、上記記録材の先端が上記対向領域に進入する前までに先端転写バイアスを印加させ、その後、該記録材の上記先端領域の後端側が該対向領域に進入する前までに該先端転写バイアスよりも高い通常転写バイアスを印加させるように、上記転写バイアス印加手段を制御する制御手段と、上記記録材搬送部材の電気抵抗を検出するための電気抵抗検出手段とを有し、上記制御手段は、該電気抵抗検出手段の検出結果に応じて、上記通常転写バイアスの印加開始タイミングを制御することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記制御手段は、上記電気抵抗検出手段により検出された電気抵抗が所定値以上であるときの上記通常転写バイアスの印加開始タイミングが、該電気抵抗が該所定値未満であるときの上記通常転写バイアスの印加開始タイミングに比べて早くなるように、上記転写バイアス印加手段を制御することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、表面移動する潜像担持体と、該潜像担持体の表面を一様に帯電する帯電手段と、該潜像担持体の画像に対応する表面部分の帯電電位を落として静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、該潜像担持体表面上の静電潜像に上記帯電電位と同極性に帯電したトナーを付着させてトナー像化するための現像を行う現像手段と、上記潜像担持体との対向領域を通過するように記録材を表面に静電吸着した状態で搬送する記録材搬送部材と、上記帯電電位とは逆極性の転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段と、該転写バイアス印加手段から印加された転写バイアスにより該記録材搬送部材を介して上記対向領域に転写電流を供給する転写電流供給部材とを有する画像形成装置において、上記対向領域で上記記録材の先端領域と対向することになる上記潜像担持体の表面部分であって上記現像手段による現像後の表面部分に対し、帯電電位を落とすように除電処理を施す転写前除電手段と、上記記録材の先端が上記対向領域に進入する前までに先端転写バイアスを印加させ、その後、該記録材の上記先端領域の後端側が該対向領域に進入する前までに該先端転写バイアスよりも高い通常転写バイアスを印加させるように、上記転写バイアス印加手段を制御する制御手段と、上記記録材搬送部材の電気抵抗を検出するための電気抵抗検出手段とを有し、上記制御手段は、該電気抵抗検出手段の検出結果に応じて、上記先端転写バイアスの印加を行うか行わないかを決定し、該先端転写バイアスの印加を行わない決定をした場合には、上記記録材の先端が上記対向領域に進入する前までに上記通常転写バイアスを印加するように、上記転写バイアス印加手段を制御する制御手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、上記制御手段は、上記電気抵抗検出手段により検出された電気抵抗が所定値以上であるときには上記先端転写バイアスの印加を行わないと決定し、該電気抵抗が該所定値未満であるときには上記先端転写バイアスの印加を行うと決定することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、表面移動する潜像担持体と、該潜像担持体の表面を一様に帯電する帯電手段と、該潜像担持体の画像に対応する表面部分の帯電電位を落として静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、該潜像担持体表面上の静電潜像に上記帯電電位と同極性に帯電したトナーを付着させてトナー像化するための現像を行う現像手段と、上記潜像担持体との対向領域を通過するように記録材を表面に静電吸着した状態で搬送する記録材搬送部材と、上記帯電電位とは逆極性の転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段と、該転写バイアス印加手段から印加された転写バイアスにより該記録材搬送部材を介して上記対向領域に転写電流を供給する転写電流供給部材とを有する画像形成装置において、上記対向領域で上記記録材の先端領域と対向することになる上記潜像担持体の表面部分であって上記現像手段による現像後の表面部分に対し、帯電電位を落とすように除電処理を施す転写前除電手段と、上記潜像担持体の上記表面部分の先端が該転写前除電手段の除電領域に進入する前までに該転写前除電手段による除電処理を開始させ、その後、該表面部分の後端側が該除電領域に進入する前までに該除電処理を終了するように、上記転写前除電手段を制御する制御手段と、上記記録材搬送部材の電気抵抗を検出するための電気抵抗検出手段とを有し、上記制御手段は、該電気抵抗検出手段の検出結果に応じて、上記除電処理の終了タイミングを制御することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の画像形成装置において、上記制御手段は、上記電気抵抗検出手段により検出された電気抵抗が所定値以上であるときの上記除電処理の終了タイミングが、該電気抵抗が該所定値未満であるときの上記除電処理の終了タイミングに比べて早くなるように、上記転写前除電手段を制御することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、表面移動する潜像担持体と、該潜像担持体の表面を一様に帯電する帯電手段と、該潜像担持体の画像に対応する表面部分の帯電電位を落として静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、該潜像担持体表面上の静電潜像に上記帯電電位と同極性に帯電したトナーを付着させてトナー像化するための現像を行う現像手段と、上記潜像担持体との対向領域を通過するように記録材を表面に静電吸着した状態で搬送する記録材搬送部材と、上記帯電電位とは逆極性の転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段と、該転写バイアス印加手段から印加された転写バイアスにより該記録材搬送部材を介して上記対向領域に転写電流を供給する転写電流供給部材とを有する画像形成装置において、上記対向領域で上記記録材の先端領域と対向することになる上記潜像担持体の表面部分であって上記現像手段による現像後の表面部分に対し、帯電電位を落とすように除電処理を施す転写前除電手段と、上記潜像担持体の上記表面部分の先端が該転写前除電手段の除電領域に進入する前までに該転写前除電手段による除電処理を開始させ、その後、該表面部分の後端側が該除電領域に進入する前までに該除電処理を終了するように、上記転写前除電手段を制御する制御手段と、上記記録材搬送部材の電気抵抗を検出するための電気抵抗検出手段とを有し、上記制御手段は、該電気抵抗検出手段の検出結果に応じて、上記除電処理を行うか行わないかを決定し、該除電処理を行わない決定をした場合には該除電処理を行わないように上記転写前除電手段を制御する制御手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項7の画像形成装置において、上記制御手段は、上記電気抵抗検出手段により検出された電気抵抗が所定値以上であるときには上記除電処理を行わないと決定し、該電気抵抗が該所定値未満であるときには上記除電処理を行うと決定することを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の画像形成装置において、上記電気抵抗検出手段は、上記転写バイアス印加手段により転写バイアスを印加したときに上記転写電流供給部材と上記潜像担持体との間を流れる電流値を求め、求めた電流値で該転写バイアスの値を除した値を算出し、算出した値を上記記録材搬送部材の電気抵抗として検出するものであることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の画像形成装置において、上記記録材搬送部材は、該記録材搬送部材の表面法線方向に重なった複数の層を有し、かつ、該複数の層のうち最も電気抵抗が高い層が表面層となったものであり、上記電気抵抗検出手段は、上記記録材搬送部材の表面抵抗を検出する表面抵抗検出手段を用いることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の画像形成装置において、上記表面抵抗検出手段は、上記潜像担持体以外で上記記録材搬送部材の表面に当接する当接部材に対し検出用バイアスを印加したときに該当接部材と該潜像担持体との間を流れる電流値を求め、求めた電流値で該転写バイアスの値を除した値を算出し、算出した値を上記記録材搬送部材の表面抵抗として検出するものであり、上記表面抵抗検出手段による検出時には、上記記録材搬送部材の裏面に接触する部材のうち、少なくとも上記検出用バイアスによる電流が流れる部分の裏面に接触するものを、すべて接地することを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項11の画像形成装置において、上記記録材搬送部材の表面に当接してこれをクリーニングするクリーニング部材を有し、上記当接部材として、上記クリーニング部材を用いることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項11又は12の画像形成装置において、上記検出用バイアスを上記当接部材に印加する手段として、上記転写バイアス印加手段を用いることを特徴とするものである。
本発明者らの研究の結果、記録材搬送部材の電気抵抗が分離性に大きく影響することが判明した。詳しく説明すると、記録材搬送部材の電気抵抗が比較的高い場合には、転写前除電手段により除電処理を施す潜像担持体表面部分(記録材の先端領域に対応する表面部分)の潜像担持体表面移動方向長さ(以下、単に「長さ」という。)を短くしても、又は転写前除電手段による除電処理を行わなくても、高い分離性が得られることが確認された。また、記録材搬送部材の電気抵抗が比較的高い場合には、通常転写バイアスよりも低い先端転写バイアスの印加処理を施す記録材先端領域の記録材搬送方向長さ(以下、単に「長さ」という。)を短くしても、又は先端転写バイアスの印加処理を行わなくても、高い分離性が得られることが確認された。このように記録材搬送部材の電気抵抗が比較的高い場合に高い分離性が得られるのは次の理由によるものと考えられる。
すなわち、記録材搬送部材の電気抵抗が比較的高い場合、転写バイアス印加時に記録材搬送部材はその表面法線方向に誘電分極するだけで、その記録材搬送部材自体の帯電量は少ない。そのため、記録材搬送部材から記録材への充電はほとんど行われず、記録材の充電量は少ないものとなる。その結果、上記対向領域(転写領域)を通過した記録材部分の潜像担持体表面に対する静電吸着力が小さくなり、高い分離性が得られる。なお、この場合でも、記録材搬送部材が誘電分極し、かつ、記録材も誘電分極することにより、その表面に記録材を静電吸着して搬送することは可能である。一方、記録材搬送部材の電気抵抗が比較的低い場合には、転写バイアス印加時に記録材搬送部材への充電が行われ、記録材搬送部材自体が潜像担持体表面の帯電電位とは反対極性に大きく帯電する。そのため、記録材搬送部材から記録材へ電荷が移動し、記録材の充電量が多くなる。その結果、上記対向領域(転写領域)を通過した記録材部分の潜像担持体表面に対する静電吸着力が大きくなる。よって、記録材搬送部材の電気抵抗が比較的低い場合には、上述した除電処理や先端転写バイアスの印加処理を施す領域の長さが、記録材搬送部材の電気抵抗が比較的高い場合に比べて長くしないと、高い分離性を得ることができない。
以上より、高い分離性を得るのに最低限必要な領域の長さは、記録材搬送部材の電気抵抗に応じて変化するという結論が得られる。ここで、記録材搬送部材を上述した除電処理や先端転写バイアスの印加処理などが不要なほど高抵抗としておけば、これらの処理が不要になるようにも思われる。しかし、記録材搬送部材の電気抵抗は、当該画像形成装置の使用環境(温度、湿度等)、記録材搬送部材の製造誤差、経時使用による記録材搬送部材の材質変化などが原因で大きく変動し、常に上述したような高抵抗を維持することはきわめて困難である。そのため、当初は上述したような高抵抗となるように記録材搬送部材を製造しても、これを組み込んだ画像形成装置の使用段階では分離性不良によるジャムが発生し得る。
そこで、本発明では、記録材搬送部材の電気抵抗を検出することとしている。これにより、その検出結果から、高い分離性を得るのに最低限必要となる領域の長さを把握することができる。そして、本発明では、その検出結果に応じて、上述した除電処理や先端転写バイアスの印加処理を施す領域の長さを変え、あるいは、上述した除電処理や先端転写バイアスの印加処理を行うか行わないかを決定する。したがって、本発明によれば、記録材搬送部材の電気抵抗が低い場合には、この場合でも高い分離性を得るのに必要な領域に対して上述した除電処理や先端転写バイアスの印加処理を行って高い分離性を確保する一方、記録材搬送部材の電気抵抗が高い場合には、上述した除電処理や先端転写バイアスの印加処理を行う領域の長さを必要最小限としてトナー散りや転写不良の影響を受ける画像部分を少なくすることが可能となる。
なお、ここでいう「電気抵抗」とは、転写後の記録材が転写バイアスの印加によってどの程度帯電するかを示す指標となるものであり、この指標となり得るものであれば、記録材搬送部材の表面法線方向の電気抵抗でも、記録材搬送部材の表面移動方向の電気抵抗でもよい。特に、記録材搬送部材がその表面法線方向に重なった複数の層(少なくとも2層以上)を有する層構造をもつものである場合、記録材搬送部材の電気抵抗は、この最も電気抵抗が高い層の電気抵抗によって支配的となる。また、上述した使用環境(温度、湿度等)、記録材搬送部材の製造誤差、経時使用による記録材搬送部材の材質変化などの影響を受けたときの記録材搬送部材の電気抵抗の変動も、上記最も電気抵抗が高い層の電気抵抗の変動によって支配的となる。よって、この最も電気抵抗が高い層が表面層となっている場合には、記録材搬送部材の表面抵抗も、転写後の記録材が転写バイアスの印加によってどの程度帯電するかを示す指標となり得るものである。したがって、「電気抵抗」には、記録材搬送部材の表面抵抗も含まれる。
以上、本発明によれば、記録材の先端領域にも画像を形成する場合にトナー散りや転写不良の影響を受ける画像部分を少なくすることが可能となるという優れた効果がある。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタを模式的に表した説明図である。このプリンタ1は、1つの潜像担持体としての感光体ドラムを備えたネガポジ現像を行う直接転写方式で電子写真方式のモノクロ画像形成装置である。なお、ネガポジ現像を行う直接転写方式で電子写真方式の画像形成装置であれば、例えば4つの潜像担持体としての感光体ドラムを備えたタンデム型画像形成装置などのカラー画像形成装置であっても本発明を適用することができる。
本プリンタ1は、潜像担持体としての感光体ドラム2を備えている。この感光体ドラム2としては、導電性支持体を50〜400[℃]に加熱し、この導電性支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等の成膜法によりa−Siからなる光導電層を形成したアモルファスシリコン感光体(a−Si系感光体)を用いることができる。特に、プラズマCVD法、すなわち、原料ガスを直流または高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、上記導電性支持体上にa−Si堆積膜を形成する方法が好ましい。本実施形態では、感光体ドラム2の径は100[mm]としているが、これに限られない。特に、この径よりも小さい例えば径が80[mm]の感光体ドラム2であれば、より高い分離性が得られる点で有利である。
上記感光体ドラム2の周囲には、感光体ドラム表面を一様に帯電する帯電手段としての帯電器3が設けられている。この帯電器3は、感光体ドラム表面をマイナス極性の所定電位に帯電する帯電チャージャである。本実施形態では非接触帯電方式の帯電手段を用いているが、例えば感光体ドラム表面に連れ回り回転する帯電ローラを接触させて感光体ドラム表面を一様に帯電する接触方式の帯電手段であってもよい。
また、感光体ドラム2の鉛直方向上方には、静電潜像形成手段としての図示しない露光装置が設けられている。この露光装置は、感光体ドラム2に対して画像情報に応じた光4を照射して、画像に対応する感光体ドラム表面部分の帯電電位を落として静電潜像を形成する。この露光装置としては、レーザーダイオードを用いたレーザービームスキャナなどを用いることができる。
また、感光体ドラム2の周囲には、その表面に形成された静電潜像を現像する現像手段としての現像器が設けられている。本実施形態では、上記帯電電位と同極性すなわちマイナス極性に帯電したトナーを含む二成分現像剤を用い、二成分非磁性接触現像を行う現像器を採用している。具体的には、現像器の現像剤担持体としての現像ローラ5に、高圧電源5aから所定の現像バイアスを印加することにより、その現像ローラ5上に担持された現像剤中のトナーを感光体ドラム2上の静電潜像に移動させ、その静電潜像にトナーを付着させる。これにより、感光体ドラム2上に静電潜像に対応したトナー像が形成される。
また、感光体ドラム2の鉛直方向下方には、搬送ベルトユニットが設けられている。この搬送ベルトユニットは、記録材搬送部材としての搬送ベルト12を備えている。この搬送ベルト12は、2つの支持ローラ13,14に掛け渡されており、感光体ドラム2との対向領域でこれと接触して転写ニップが形成されている。搬送ベルト12は、図中矢印の方向に表面移動することにより、レジストローラ対17から送り出された記録材を表面に静電吸着し、その記録材が転写ニップを通過するように搬送する。また、転写ニップの記録材搬送方向下流側に近接した搬送ベルト部分の裏面には、転写バイアス印加手段としての定電流制御電源回路105に接続された転写電流供給部材としての転写ローラ15が接触している。この転写ローラ15に転写バイアスが印加されると、搬送ベルト12を介して転写ニップに転写電流が供給される。これにより、感光体ドラム2上のトナー像は記録材上に転写される。また、搬送ベルトユニットには、搬送ベルト12の表面に付着したトナー等の付着物を除去するためのクリーニング部材として、ベルトクリーニングブレード16が設けられている。
図3は、上記搬送ベルト12の断面図である。この搬送ベルト12は、基層12aの上に表面被覆層12bをコーティングした二層構造の環状ベルトである。もちろん、単層構造の環状ベルトであってもよい。
基層12aの材料としては、クロロプレンゴム、EPDMゴム、エピクロルヒドリンゴム等のゴム材料あるいはそれらのブレンド材を用いることができ、必要に応じてカーボンや金属酸化物などの導電剤などをプレンドして抵抗値を制御する。本実施形態では、この基層12aとしては、体積抵抗率が1×108〜1×1014[Ω・cm]である中抵抗のゴム層を用いるが、これ以上の高抵抗な層としてもよい。
表面被覆層12bの材料としては、フッ素系の材料を用いることができ、本実施形態では、表面摩擦係数が低く、表面固有抵抗(JISK6911)が1×1010〜1×1012[Ω]のものを用いている。
また、感光体ドラム2の周囲には、転写後の感光体ドラム2上に残留した転写残トナーを除去するためのクリーニング手段としてのクリーニング装置7が設けられている。このクリーニング装置7は、感光体ドラム2に対峙する開口部を備えたユニット7A内に、感光体ドラム2の表面に当接するクリーニングブラシ8が設けられている。また、ユニット7A内には、クリーニングブラシ8に対して感光体ドラム2の表面移動方向下流側で、感光体ドラム2の表面に当接するウレタン製のクリーニングブレード9も設けられている。更に、このユニット7Aには、感光体ドラム2から回収されたトナーをリサイクルトナーとして再使用するための搬送パイプ10に向けて送り込むための回収コイル11、感光体ドラム2の表面移動方向上流側におけるユニット7Aの開口部縁部を封止するシール7C、ユニット7A内の圧力抜き部7Bなども設けられている。
また、感光体ドラム2の周囲には、転写ニップを通過した後の記録材の先端が感光体ドラム2の表面に静電吸着したままのときに、これを感光体ドラム2の表面から強制的に剥がす分離爪18が設けられている。この分離爪18は、転写ニップに対して感光体ドラム表面移動方向下流側近傍に位置し、その先端が感光体ドラム2の表面に接触するように配置されている。本実施形態においては、後述するように、ほとんどの場合、記録材の先端が分離爪18に到達する前に感光体ドラム2の表面から分離できるので、この分離爪18は、記録材を感光体ドラム2の表面から分離させる最終手段として設けられている。
また、感光体ドラム2の周囲には、転写ニップで記録材の先端領域と対向することになる感光体ドラム2の表面部分であって上記現像器による現像後の表面部分に対し、非静電潜像部分の帯電電位を落とすように除電処理を施す転写前除電手段としての転写前露光装置(PTL)20が設けられている。このPTL20は、現像器と転写ニップとの間で感光体ドラム2の表面と対向する位置に配置されている。本実施形態において、PTL20の露光量は、感光体ドラム2の非静電潜像部分の帯電電位を−250[V]以下にまで落とすことができるように設定されている。
また、本プリンタ1には、図2に示すように制御手段としての制御部100が設けられている。この制御部100は、上記レジストローラ対17を駆動するレジストモータMの始動状態を検知するスタートセンサ101に接続されており、スタートセンサ101からの信号を受信することで記録材の送り込み開始タイミングを把握することができる。また、制御部100は、画像形成モードや記録材のサイズ選択などを行うための操作パネル102、プリンタ内部の温度及び湿度を検知する環境条件検知センサ103などにも接続されており、これらの操作パネル102や環境条件検知センサ103からの信号を受信する。また、制御部100は、定電流制御電源回路105にも接続されており、その回路の制御電流値Ioutを設定したり、定電流制御電源回路105の出力電圧値を検知したり、転写バイアスの切り換え制御を行ったりすることができる。また、制御部100は、レジストモータMにも接続されており、レジストローラ対17による記録材の送り出し開始タイミングを制御する。また、制御部100は、PTL20にも接続されており、PTL20の露光タイミングをON/OFF制御することができる。
〔転写前除電処理〕
次に、PTL20を用いて行う転写前除電処理について説明する。
図4は、制御部100が制御する主な制御対象の駆動タイミングチャートである。
制御部100は、操作パネル102からのプリント命令を受けると、まずメインモータを駆動して、感光体ドラム2及び搬送ベルト12の駆動を開始する。そして、帯電器3の帯電処理を開始し、これにより帯電処理がなされた感光体ドラム2の表面部分の先端が書き込み領域を通過した後の所定のタイミングで、露光装置による潜像書き込みを開始する。その後、所定のタイミングでレジストモータMを駆動し、記録材を転写ニップに送り込む。
このとき、レジストモータMの駆動開始と同時に、PTL20による露光をONにして転写前除電処理を開始する。なお、転写前除電処理の開始タイミングは、記録材の先端に対応する感光体ドラム2の表面部分がPTL20の露光領域に到達する前であれば、どのようなタイミングであってもよい。そして、制御部100は、その内部記憶手段に記憶されている転写前除電終了タイミングデータに基づくタイミングで、PTL20の露光をOFFにし、転写前除電処理を終了する。なお、本実施形態における転写前除電終了タイミングデータの初期値は、記録材の先端から約2[mm]までの先端領域に対応する感光体ドラム2の表面部分だけに転写前除電処理を施すような値が設定されている。具体的には、プロセス速度(感光体ドラム2の表面移動速度や記録材の搬送速度)が362[mm/s]の場合、PTL20による露光をONにした後108.4[ms]経過後にPTL20の露光をOFFするような初期値となる。なお、仮にプロセス速度が270[mm/s]の場合には、139.9[ms]が初期値となる。転写前除電終了タイミングデータは、後述する制御例2の制御を行う場合には書き換えられ、この場合、制御部100は、書き換え後の転写前除電終了タイミングデータに従ったタイミングで転写前除電処理を終了させる。
なお、本実施形態においては、通常の使用状態では、記録材の先端から約4[mm]までの先端領域に対応する感光体ドラム2の表面部分に転写前除電処理を施すことが多い。この場合、本実施形態では転写ニップが約8[mm]であることから、記録材の先端が転写ニップの中央に到達するタイミングで、転写前除電処理が終了することになる。
〔先端転写バイアス印加処理〕
次に、記録材の先端が転写ニップに進入する前までに通常転写バイアス(転写に適した転写バイアス)よりも低い先端転写バイアスを印加する先端転写バイアス印加処理について説明する。
図4に示すように、制御部100は、定電流制御電源回路105を制御して、レジストモータMの駆動開始と同時に、先端転写バイアスTaの印加を開始する。なお、転写前除電処理の開始タイミングは、記録材の先端が転写ニップに到達する前であれば、どのようなタイミングであってもよい。そして、制御部100は、その内部記憶手段に記憶されている先端転写バイアス印加終了タイミングデータに基づくタイミングで、定電流制御電源回路105が印加する転写バイアスを先端転写バイアスTaから通常転写バイアスTbに切り換える。本実施形態で用いる先端転写バイアスTaの値は、定電流制御電源回路105の出力電荷密度が2.0×10-8[C/cm2]以下になるように設定される。なお、本実施形態における先端転写バイアス印加終了タイミングデータの初期値は、上記転写前除電処理終了タイミングデータが初期値である場合にPLT20によって露光された感光体ドラム2の表面部分の後端が転写ニップを通過するまで先端転写バイアスが印加されるように設定されている。すなわち、記録材の先端から約2[mm]までの先端領域が転写ニップを通過するまで先端転写バイアスが印加されるように設定されている。具体的には、プロセス速度が362[mm/s]の場合、先端転写バイアスをONにした後127[ms]経過後に通常転写バイアスTbに切り換えるような初期値となっている。先端転写バイアス印加終了タイミングデータは、後述する制御例1の制御を行う場合には書き換えられ、この場合、制御部100は、書き換え後の先端転写バイアス印加終了タイミングデータに従ったタイミングで先端転写バイアスから通常転写バイアスへの切り換えを行う。
なお、本実施形態においては、通常の使用状態では、記録材の先端から約4[mm]までの先端領域が転写ニップを通過するまで先端転写バイアスを印加する場合が多い。この場合、本実施形態では転写ニップが約8[mm]であることから、記録材の先端が転写ニップの中央に到達するタイミングで、先端転写バイアスの印加を終了することになる。
また、本実施形態では、図4に示すように、連続プリント時において記録材が転写ニップを通過した後であって次の記録材が転写ニップに到達するまでの間(紙間)、先端転写バイアスを印加している。そのため、転写バイアスの切り換えは2段階であるが、3段階以上に切り換えるようにしてもよい。例えば、紙間については、先端転写バイアスとは異なる紙間バイアス(先端転写バイアスよりも大きい又は小さいバイアス)を印加するようにして、転写バイアスを3段階で切り換えるようにしてもよい。
本実施形態では、上記転写前除電処理及び上記先端転写バイアス印加処理を併用することにより、上記先願の画像形成装置と同様に、転写後における感光体ドラム2の表面に対する記録材先端領域の静電吸着力が大きく低下し、いずれか一方の処理だけでは安定して高い分離性を得ることができないようなコシの弱い記録材についても、安定して高い分離性を得ることができる。
次に、本発明の特徴部分である、転写前除電処理若しくは先端転写バイアス印加処理の終了タイミングの変更又は転写前除電処理若しくは先端転写バイアス印加処理を行うか否かの決定について説明する。
上述したように、コシの弱い記録材であっても安定して高い分離性を得るのに最低限必要となる、転写前除電処理又は先端転写バイアス印加処理を施す領域の長さは、搬送ベルト12の電気抵抗に応じて変化する。詳しくは、搬送ベルト12の電気抵抗が高ければ高いほど転写前除電処理又は先端転写バイアス印加処理を施す領域の長さは短くて済みあるいはこれらの処理を行わなくて済む。そして、転写前除電処理を施す領域の長さが短くなればなるほど転写前除電処理によるトナー散りの影響を受けない画像部分の範囲(図4に示す有効画像領域長)を広げることができ、転写前除電処理を行わなくて済めば記録材の先端まで画像を形成しても、そのトナー散りの影響は出ない。また、先端転写バイアス印加処理を施す領域の長さが短くなればなるほど先端転写バイアス印加処理による転写不良の影響を受けない画像部分の範囲(図4に示す有効画像領域長)を広げることができ、先端転写バイアス印加処理を行わなくて済めば記録材の先端まで画像を形成しても、その転写不良の影響は出ない。
そこで、本実施形態では、上記搬送ベルト12の電気抵抗を検出し、その検出結果に応じて転写前除電処理若しくは先端転写バイアス印加処理の終了タイミングの変更し又は転写前除電処理若しくは先端転写バイアス印加処理を行うか否かの決定する。
〔抵抗検出方法1〕
まず、本実施形態における搬送ベルト12の電気抵抗検出方法の一例(以下、「抵抗検出方法1」という。)について説明する。
図5は、本抵抗検出方法1の処理の流れを示すフローチャートである。
本抵抗検出方法1では、転写ローラ15に転写バイアスを印加する定電流制御電源回路105を利用して搬送ベルト12の電気抵抗を求める。具体的には、まず、定電流制御電源回路105の制御電流値Ioutを40[μA]に設定する(S1)。これにより、定電流制御電源回路105は、転写ローラ15、搬送ベルト12、感光体ドラム2へと流れる電流が40[μA]となるように、出力電圧Vを制御する。次に、このときの定電流制御電源回路105の出力電圧Vを検知し(S2)、この出力電圧Vが2.0[kV]以下か否かを判断する(S3)。ここで、転写ローラ15と感光体ドラム2の抵抗値は搬送ベルト12の抵抗値に対して無視できるので、制御電流値Ioutに対する出力電圧Vの比は、搬送ベルト12の抵抗値に相当するものとなる。そして、制御電流値Ioutは一定であることにより、出力電圧Vの大小関係から搬送ベルト12の抵抗値の大小関係は判断することができる。
上記S3において2.0[kV]以下であると判断した場合、次に上記出力電圧Vが1.0[kV]以下であるか否かを判断する(S4)。この判断において1.0[kV]以下であると判断した場合、搬送ベルト12の抵抗値は約2.5×107[Ω]以下であることに相当するので、搬送ベルト12の抵抗値は「超低」であると判定する(S5)。一方、1.0[kV]よりも大きいと判断した場合、その搬送ベルト12の抵抗値は約2.5×107[Ω]よりも大きく約5.0×107[Ω]以下であることに相当するので、搬送ベルト12の抵抗値が「低」と判定する(S6)。
上記S3において2.0[kV]よりも大きいと判断した場合、次に定電流制御電源回路105の制御電流値Ioutを50[μA]に設定し直す(S7)。そして、このときの定電流制御電源回路105の出力電圧Vを検知し(S8)、この出力電圧Vが3.2[kV]以下であるか否かを判断する(S9)。この判断において3.2[kV]以下であると判断した場合、搬送ベルト12の抵抗値は約5.0×107[Ω]よりも大きく約6.4×107[Ω]以下であることに相当するので、搬送ベルト12の抵抗値は「中」であると判定する(S10)。一方、上記S9において3.2[kV]よりも大きいと判断した場合、次に定電流制御電源回路105の制御電流値Ioutを60[μA]に設定し直す(S11)。そして、このときの定電流制御電源回路105の出力電圧Vを検知し(S12)、この出力電圧Vが6.0[kV]以下であるか否かを判断する(S13)。この判断において6.0[kV]以下であると判断した場合、搬送ベルト12の抵抗値は約6.4×107[Ω]よりも大きく約1.0×108[Ω]以下であることに相当するので、搬送ベルト12の抵抗値は「高」であると判定する(S14)。他方、6.0[kV]よりも大きいと判断した場合、搬送ベルト12の抵抗値は約1.0×108[Ω]よりも大きいことに相当するので、搬送ベルト12の抵抗値は「超高」であると判定する(S15)。
本抵抗検出方法1では、転写バイアスを印加する定電流制御電源回路105を利用することで、搬送ベルト12の抵抗値を新たな手段を設けずに済むという利点がある。しかし、搬送ベルト12の抵抗値を新たな手段を別途設けて搬送ベルト12の抵抗値を検出するようにしてもよい。
〔抵抗検出方法2〕
次に、本実施形態における搬送ベルト12の電気抵抗検出方法の他の例(以下、「抵抗検出方法2」という。)について説明する。
本実施形態の搬送ベルト12は、上述したようにゴム層の上にフッ素系の表面被覆層をコーティングした二層構造であり、表面被覆層の抵抗値はゴム層に比べて大きい。したがって、転写後の記録材が転写バイアスの印加によってどの程度帯電するかは、主に表面被覆層の抵抗値に依存する。そこで、本抵抗検出方法2では、搬送ベルト12の表面抵抗を検出することとしている。
図6は、本抵抗検出方法2により搬送ベルト12の表面抵抗を検出するためのシステムの概略を示す模式図である。
本抵抗検出方法2では、搬送ベルト12の裏面に接触するすべての部材、具体的には支持ローラ13,14及び転写ローラ15を、アースに接地する。そして、搬送ベルト12の表面に当接したベルトクリーニングブレード16に接続された電源107から電流を流し、感光体ドラム2に流れる電流を電流検知部106で検知する。この電源107としては、上記定電流制御電源回路105を利用してもよい。本抵抗検出方法2においては、電流検知部106で検知された電流値が小さいほど表面抵抗が高く、その電流値が大きいほど表面抵抗が低いことになる。したがって、上記抵抗検出方法1と同様にして、検知された電流値の大小関係により、搬送ベルト12の表面抵抗の大小関係を把握することができる。
本抵抗検出方法2では、搬送ベルト12の表面に当接しているベルトクリーニングブレード16を利用して搬送ベルト12の表面に電流を流す例であるが、ベルトクリーニングブレード16以外の搬送ベルト12の表面に当接する部材を利用してもよい。例えば、支持ローラ13に巻き付いた搬送ベルト部分の表面から記録材を分離させるための分離爪が搬送ベルト12の表面に当接するように設けられている場合、この分離爪に電流を流して表面抵抗を検出するようにしてもよい。
また、ベルトクリーニングブレード16の代わりに、トナーの帯電極性とは逆極性のクリーニングバイアスが印加されたクリーニングローラを採用した場合、そのクリーニングバイアスを利用して搬送ベルト12の表面抵抗を検出することができる。この場合、搬送ベルト12のクリーニングと同時に表面抵抗の検出を行うことができるという利点がある。
また、ベルトクリーニングブレード16に代えて、搬送ベルト12の表面に接触しないで搬送ベルト12の表面に電荷を付与する帯電チャージャ等の非接触電荷付与手段を用いることもできる。この非接触電荷付与手段としては、例えば、図7に示すように分離チャージャを用いることができる。この分離チャージャは、記録材の帯電極性とは逆極性の電荷を記録材へ付与することにより記録材を除電して、搬送ベルト12の表面との静電吸着力を弱めて、搬送ベルト12と記録材との分離を促進するためのものである。
なお、上述した抵抗検出方法1及び2は、例えば、電源投入時、プロセスコントロール時、ジョブ終了時などに実行する。このとき、搬送ベルト12は駆動状態でも静止状態でもよい。
また、上述した抵抗検出方法1及び2では、搬送ベルト12の電気抵抗を5段階に分けて検出しているが、この検出結果を利用する後述の制御例の内容に応じて、4段階以下又は6段階以上に分けて検出するようにしてもよい。
〔制御例1〕
次に、上記抵抗検出方法1又は上記抵抗検出方法2で検出した搬送ベルト12の電気抵抗の検出結果に応じて、先端転写バイアス印加処理の終了タイミングを変更する制御例(以下、本制御例を「制御例1」という。)について説明する。
図1は、本制御例1の制御の流れを示すフローチャートである。
制御部100は、上記抵抗検出方法1又は上記抵抗検出方法2を行った後、まず、搬送ベルト12の抵抗が「超高」又は「高」であるか否かを判断する(S1)。この判断において「超高」又は「高」であると判断したら、内部記憶手段に記憶されている先端転写バイアス印加終了タイミングデータを初期値である127[ms]に書き換える(S2)。これにより、その後に先端転写バイアス印加終了タイミングデータが書き換えられるまでの画像形成処理については、制御部100は、先端転写バイアスをONにした後127[ms]経過後に通常転写バイアスTbに切り換えるように、定電流制御電源回路105を制御することになる。
次に、制御部100は、搬送ベルト12の抵抗が「中」であるか否かを判断する(S3)。この判断において「中」であると判断したら、内部記憶手段に記憶されている先端転写バイアス印加終了タイミングデータを155[ms]に書き換える(S4)。これにより、その後に先端転写バイアス印加終了タイミングデータが書き換えられるまでの画像形成処理については、制御部100は、先端転写バイアスをONにした後155[ms]経過後に通常転写バイアスTbに切り換えるように、定電流制御電源回路105を制御することになる。
次に、制御部100は、搬送ベルト12の抵抗が「低」であるか否かを判断する(S5)。この判断において「低」であると判断したら、内部記憶手段に記憶されている先端転写バイアス印加終了タイミングデータを183[ms]に書き換える(S6)。これにより、その後に先端転写バイアス印加終了タイミングデータが書き換えられるまでの画像形成処理については、制御部100は、先端転写バイアスをONにした後183[ms]経過後に通常転写バイアスTbに切り換えるように、定電流制御電源回路105を制御することになる。
一方、搬送ベルト12の抵抗が「低」でないと判断した場合、搬送ベルト12の抵抗は「超低」であるということなので、内部記憶手段に記憶されている先端転写バイアス印加終了タイミングデータを211[ms]に書き換える(S7)。これにより、その後に先端転写バイアス印加終了タイミングデータが書き換えられるまでの画像形成処理については、制御部100は、先端転写バイアスをONにした後211[ms]経過後に通常転写バイアスTbに切り換えるように、定電流制御電源回路105を制御することになる。
以上、本制御例1によれば、搬送ベルト12の電気抵抗が高いほど先端転写バイアスが印加される記録材の先端領域の長さを短くして、記録材上における転写不良の影響を受ける領域を狭くすることができる。その結果、安定して高い分離性を確保しつつ、搬送ベルト12の電気抵抗が高いときには先端転写バイアスによる転写不良の影響を受けない有効画像領域長を長くすることができ、転写不良の影響を受けない画像を形成できる領域を広げることができる。
なお、上記抵抗検出方法1では、転写ローラ15から感光体ドラム2へと流れる電流ルート上に存在するベルト部分の抵抗値を把握するものであるため、本制御例1では、搬送ベルト12の一部分における抵抗値に基づいて先端転写バイアス印加処理の終了タイミングを決定する。先端転写バイアス印加処理の終了タイミングを決定するにあたっては、必ずしも搬送ベルト12の全体の抵抗値を把握する必要はない。これは次の理由による。すなわち、上記抵抗検出方法で検出された搬送ベルト12の各電気抵抗(「超低」、「低」、「中」、「高」、「超高」)と、これらに対応する各先端転写バイアス印加終了タイミングデータとの対応関係は、各電気抵抗のときに安定して高い分離性が得られる最低限必要な先端転写バイアス印加時間を実験等によって求めることによって定めることができる。そして、本制御例1で用いる搬送ベルト12の電気抵抗は、上記対応関係を定めるときに用いた搬送ベルト12の電気抵抗と同様のものであればよいので、必ずしも搬送ベルト12の全体の電気抵抗でなくてもよい。なお、このことは、以下の制御例でも同様である。
〔制御例2〕
次に、上記抵抗検出方法1又は上記抵抗検出方法2で検出した搬送ベルト12の電気抵抗の検出結果に応じて、転写前除電処理の終了タイミングを変更する制御例(以下、本制御例を「制御例2」という。)について説明する。なお、基本的な制御の流れは、上記制御例1と同様であるので、本制御例2の制御の流れを示すフローチャートの図示は省略する。
本制御例2において、制御部100は、上記抵抗検出方法1又は上記抵抗検出方法2を行った後、まず、搬送ベルト12の抵抗が「超高」又は「高」であるか否かを判断する。この判断において「超高」又は「高」であると判断したら、内部記憶手段に記憶されている転写前除電終了タイミングデータを86.7[ms]に書き換える。これにより、その後に転写前除電終了タイミングデータが書き換えられるまでの画像形成処理については、制御部100は、PTL20の露光をONにした後86.7[ms]経過後にこれをOFFにするように、PTL20を制御することになる。
次に、制御部100は、搬送ベルト12の抵抗が「中」であるか否かを判断する。この判断において「中」であると判断したら、内部記憶手段に記憶されている転写前除電終了タイミングデータを初期値である108.4[ms]に書き換える。これにより、その後に転写前除電終了タイミングデータが書き換えられるまでの画像形成処理については、制御部100は、PTL20の露光をONにした後108.4[ms]経過後にこれをOFFにするように、PTL20を制御することになる。
次に、制御部100は、搬送ベルト12の抵抗が「低」であるか否かを判断する。この判断において「低」であると判断したら、内部記憶手段に記憶されている転写前除電終了タイミングデータを130.08[ms]に書き換える。これにより、その後に転写前除電終了タイミングデータが書き換えられるまでの画像形成処理については、制御部100は、PTL20の露光をONにした後130.08[ms]経過後にこれをOFFにするように、PTL20を制御することになる。
一方、搬送ベルト12の抵抗が「低」でないと判断した場合、搬送ベルト12の抵抗は「超低」であるということなので、内部記憶手段に記憶されている転写前除電終了タイミングデータを140.92[ms]に書き換える。これにより、その後に転写前除電終了タイミングデータが書き換えられるまでの画像形成処理については、制御部100は、PTL20の露光をONにした後140.92[ms]経過後にこれをOFFにするように、PTL20を制御することになる。
以上、本制御例2によれば、搬送ベルト12の電気抵抗が高いほど、記録材先端領域に対応する感光体ドラム2の表面部分のうち転写前除電処理が施される領域の長さを短くして、トナー散りの影響を受ける領域を狭くすることができる。その結果、安定して高い分離性を確保しつつ、搬送ベルト12の電気抵抗が高いときには転写前除電処理によるトナー散りの影響を受けない有効画像領域長を長くすることができ、トナー散りの影響を受けない画像を形成できる領域を広げることができる。
〔制御例3〕
次に、上記抵抗検出方法1又は上記抵抗検出方法2で検出した搬送ベルト12の電気抵抗の検出結果に応じて、転写前除電処理を行うか否かを決定する制御例(以下、本制御例を「制御例3」という。)について説明する。
本制御例3において、制御部100は、上記抵抗検出方法1又は上記抵抗検出方法2を行った後、まず、搬送ベルト12の抵抗が「超高」であるか否かを判断する。この判断において「超高」であると判断したら、内部記憶手段に記憶されている転写前除電終了タイミングデータをダミーデータ(例えばダミーデータを示す文字列データ)に書き換える。これにより、その後に転写前除電終了タイミングデータが書き換えられるまでの画像形成処理については、制御部100は、PTL20による転写前除電処理を行わないように、すなわちPTL20の露光を行わないように、PTL20を制御することになる。
一方、搬送ベルト12の抵抗が「超高」でないと判断した場合、搬送ベルト12の抵抗は「高」、「中」、「低」、「超低」のいずれかであるということなので、内部記憶手段に記憶されている転写前除電終了タイミングデータを初期値である108.4[ms]に書き換える。これにより、その後に転写前除電終了タイミングデータが書き換えられるまでの画像形成処理については、制御部100は、PTL20の露光をONにした後108.4[ms]経過後にこれをOFFにするように、PTL20を制御することになる。
以上、本制御例3によれば、転写前除電処理を行わなくても安定して高い分離性を確保できるほど搬送ベルト12の電気抵抗が高い場合、例えば搬送ベルト12の表面抵抗率が5×1013[Ω/□]以上であるような場合、記録材先端領域に対応する感光体ドラム2の表面部分に対する転写前除電処理を行わない。よって、安定して高い分離性を確保しつつ、搬送ベルト12の電気抵抗が高いときには転写前除電処理によるトナー散りの影響を受けない有効画像領域長を最大限に長くすることができ、トナー散りの影響を受けない画像を形成できる領域を最大限に広げることができる。特に電気抵抗が高い場合ではPTL20をまったく照射させる必要がないため、PTL20を照射させることによる不具合が発生することはない。つまり、感光体ドラム2上で画像が散ってしまうことによる先端領域の転写ニジミ画像の発生を防止することができる。
なお、本制御例3では、搬送ベルト12の抵抗が「超高」でないと判断した場合、転写前除電終了タイミングデータを初期値である108.4[ms]に一律に書き換える例について説明したが、この場合に上記制御例2の制御を行ってもよい。すなわち、搬送ベルト12の抵抗が「超高」でないと判断した場合、その後搬送ベルト12の抵抗が「高」「中」「低」「超低」のいずれであるかを判断し、その判断結果に対応した転写前除電終了タイミングデータに書き換えるようにしてもよい。
〔制御例4〕
次に、上記抵抗検出方法1又は上記抵抗検出方法2で検出した搬送ベルト12の電気抵抗の検出結果に応じて、先端転写バイアス印加処理を行うか否かを決定する制御例(以下、本制御例を「制御例4」という。)について説明する。
本制御例4において、制御部100は、上記抵抗検出方法1又は上記抵抗検出方法2を行った後、まず、搬送ベルト12の抵抗が「超高」であるか否かを判断する。この判断において「超高」であると判断したら、内部記憶手段に記憶されている先端転写バイアス印加終了タイミングデータをダミーデータ(例えばダミーデータを示す文字列データ)に書き換える。これにより、その後に先端転写バイアス印加終了タイミングデータが書き換えられるまでの画像形成処理については、制御部100は、先端転写バイアス印加処理を行わないように定電流制御電源回路105を制御することになる。すなわち、制御部100は、レジストモータMの駆動開始と同時に、通常転写バイアスTbの印加を開始するように、定電流制御電源回路105を制御する。
一方、搬送ベルト12の抵抗が「超高」でないと判断した場合、搬送ベルト12の抵抗は「高」、「中」、「低」、「超低」のいずれかであるということなので、内部記憶手段に記憶されている転写前除電終了タイミングデータを初期値である127[ms]に書き換える。これにより、その後に転写前除電終了タイミングデータが書き換えられるまでの画像形成処理については、制御部100は、先端転写バイアスをONにした後127[ms]経過後に通常転写バイアスTbに切り換えるように、定電流制御電源回路105を制御することになる。
以上、本制御例4によれば、先端転写バイアス印加処理を行わなくても安定して高い分離性を確保できるほど搬送ベルト12の電気抵抗が高い場合、例えば搬送ベルト12の表面抵抗率が5×1013[Ω/□]以上であるような場合、記録材先端領域に対する先端転写バイアス印加処理を行わない。よって、安定して高い分離性を確保しつつ、搬送ベルト12の電気抵抗が高いときには先端転写バイアス印加処理による転写不良の影響を受けない有効画像領域長を最大限に長くすることができ、転写不良の影響を受けない画像を形成できる領域を最大限に広げることができる。特に電気抵抗が高い場合では先端転写バイアスを印加させることなく、いきなり通常転写バイアスを印加できるので、先端転写バイアスを印加することによる不具合が発生することはない。つまり、先端転写バイアスの印加による先端領域での転写不良やチリ画像の発生を防止することができる。
なお、本制御例4では、搬送ベルト12の抵抗が「超高」でないと判断した場合、先端転写バイアス印加終了タイミングデータを初期値である127[ms]に一律に書き換える例について説明したが、この場合に上記制御例1の制御を行ってもよい。すなわち、搬送ベルト12の抵抗が「超高」でないと判断した場合、その後搬送ベルト12の抵抗が「高」「中」「低」「超低」のいずれであるかを判断し、その判断結果に対応した先端転写バイアス印加終了タイミングデータに書き換えるようにしてもよい。
上述した制御例1,4及び制御例2,3を互いに組み合わせると、より効果的である。
以上、本実施形態における画像形成装置としてのプリンタ1は、表面移動する潜像担持体としての感光体ドラム2と、感光体ドラム表面を一様に帯電する帯電手段としての帯電器3と、感光体ドラム2の画像に対応する表面部分の帯電電位を落として静電潜像を形成する静電潜像形成手段としての露光装置と、感光体ドラム表面上の静電潜像に帯電電位と同極性に帯電したトナーを付着させてトナー像化するための現像を行う現像手段としての現像器と、感光体ドラム2との対向領域(転写ニップ)を通過するように記録材を表面に静電吸着した状態で搬送する記録材搬送部材としての搬送ベルト12と、帯電電位とは逆極性の転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段としての定電流制御電源回路105と、この定電流制御電源回路105から印加された転写バイアスにより搬送ベルト12を介して転写ニップに転写電流を供給する転写電流供給部材としての転写ローラ15とを有する。更に、本プリンタ1は、転写ニップで記録材の先端領域と対向することになる感光体ドラム2の表面部分であって現像器による現像後の表面部分に対し、非静電潜像部分の帯電電位を落とすように転写前除電処理を施す転写前除電手段としての転写前露光装置(PTL)20と、記録材の先端が転写ニップに進入する前までに先端転写バイアスを印加させ、その後、記録材先端領域の後端側が転写ニップに進入する前までに先端転写バイアスよりも高い通常転写バイアスを印加させるように、定電流制御電源回路105を制御する制御手段としての制御部100と、搬送ベルト12の電気抵抗を検出するための電気抵抗検出手段も有している。
そして、上記制御例1においては、制御部100は、上記電気抵抗検出手段の検出結果に応じて、先端転写バイアスの印加終了タイミングすなわち通常転写バイアスの印加開始タイミングを制御する。詳しくは、上記電気抵抗検出手段により検出された電気抵抗が所定値以上であるときには、その電気抵抗が当該所定値未満であるときに比べて先端転写バイアスの終了タイミングが早まるようにすなわち通常転写バイアスの印加タイミングが早まるように、定電流制御電源回路105を制御する。これにより、安定して高い分離性を確保しつつも、搬送ベルト12の電気抵抗が高いときには先端転写バイアスによる転写不良の影響を受けないで画像を形成できる領域を広げることができる。
また、上記制御例4においては、制御部100は、上記電気抵抗検出手段の検出結果に応じて、先端転写バイアスの印加を行うか行わないかを決定する。詳しくは、上記電気抵抗検出手段により検出された電気抵抗が所定値以上であるときには先端転写バイアスの印加を行わないと決定し、その電気抵抗が当該所定値未満であるときには先端転写バイアスの印加を行うと決定する。そして、先端転写バイアスの印加を行わない決定をした場合には、記録材の先端が転写ニップに進入する前までに通常転写バイアスを印加するように、定電流制御電源回路105を制御する。これにより、安定して高い分離性を確保しつつも、搬送ベルト12の電気抵抗が高いときには先端転写バイアス印加処理による転写不良の影響を受けないで画像を形成できる領域を最大限に広げることができる。
また、上記制御例2においては、制御部100は、上記電気抵抗検出手段の検出結果に応じて、転写前除電処理の終了タイミングを制御する。詳しくは、上記電気抵抗検出手段により検出された電気抵抗が所定値以上であるときには、その電気抵抗が当該所定値未満であるときに比べて、転写前除電処理の終了タイミングが早まるように、PTL20を制御する。これにより、安定して高い分離性を確保しつつも、搬送ベルト12の電気抵抗が高いときには転写前除電処理によるトナー散りの影響を受けないで画像を形成できる領域を広げることができる。
また、上記制御例3においては、制御部100は、上記電気抵抗検出手段の検出結果に応じて、転写前除電処理を行うか行わないかを決定する。詳しくは、上記電気抵抗検出手段により検出された電気抵抗が所定値以上であるときには転写前除電処理を行わないと決定し、その電気抵抗が当該所定値未満であるときには転写前除電処理を行うと決定する。そして、転写前除電処理を行わない決定をした場合には、転写前除電処理を行わないようにPTL20を制御する。これにより、安定して高い分離性を確保しつつも、搬送ベルト12の電気抵抗が高いときには転写前除電処理によるトナー散りの影響を受けないで画像を形成できる領域を最大限に広げることができる。
また、上記抵抗検出方法1においては、定電流制御電源回路105により転写バイアスを印加したときに転写ローラ15と感光体ドラム2との間を流れる電流値を求め、求めた電流値で転写バイアスの値を除した値を算出し、算出した値を搬送ベルト12の電気抵抗として検出する。これにより、搬送ベルト12の電気抵抗を検出するためだけのシステムを本プリンタ内に設ける必要がなくなり、省スペース化、低コスト化を図ることができる。
また、上記抵抗検出方法2においては、搬送ベルト12の表面抵抗を検出する。詳しくは、感光体ドラム2以外で搬送ベルト12の表面に当接する当接部材であるベルトクリーニングブレード16に対し検出用バイアスを印加したときにそのベルトクリーニングブレード16と感光体ドラム2との間を流れる電流値を求め、求めた電流値で転写バイアスの値を除した値を算出し、算出した値を搬送ベルト12の表面抵抗として検出する。このとき、搬送ベルト12の裏面に接触する部材のうち、少なくとも検出用バイアスによる電流が流れる部分の裏面に接触するものをすべて接地しておく。本実施形態の搬送ベルト12は、その表面法線方向(ベルト厚さ方向)に重なった複数の層(基層12aと表面被覆層12b)を有し、かつ、これらの層のうち最も電気抵抗が高い層が表面被覆層となっている。よって、この搬送ベルト12の表面抵抗から、転写後の記録材が転写バイアスの印加によってどの程度帯電するかを把握することができる。
特に、上記抵抗検出方法2においては、搬送ベルト12の表面に当接してこれをクリーニングするクリーニング部材としてのベルトクリーニングブレード16に検出用バイアスを印加するようにしているので、表面抵抗検出用の新たな当接部材を設ける必要がなく、省スペース化、低コスト化を図ることができる。
また、上記検出用バイアスをベルトクリーニングブレード16等の当接部材に印加する手段として上記定電流制御電源回路105を利用すれば、検出用バイアス印加用の新たな電源が不要となり、省スペース化、低コスト化を図ることができる。
なお、上記実施形態では、記録材搬送部材として環状ベルトである搬送ベルト12を用いる場合を例に挙げて説明したが、本発明は記録材搬送部材がローラ状の搬送ローラ(転写ローラ)であっても同様に適用することが可能である。これは、例えば導電性ローラ上に高抵抗な表面層を設けた搬送ローラでも、上記搬送ベルト12の場合と同様に、その表面層の電気抵抗に応じて、高い分離性を得るのに最低限必要となる転写前除電処理や先端転写バイアス印加処理を施す領域の長さが変化するからである。
また、分離性は、画像形成を行う記録材のコシの強さによっても左右されるので、画像形成前に当該画像形成において使用される記録材の種類を判別し、その種類に対応するコシの強さも搬送ベルト12の電気抵抗とともに考慮して、転写前除電処理若しくは先端転写バイアス印加処理の終了タイミングの変更し又は転写前除電処理若しくは先端転写バイアス印加処理を行うか否かの決定するようにしてもよい。
実施形態に係るプリンタで行われる制御例1の制御の流れを示すフローチャート。 同プリンタを模式的に表した説明図。 同プリンタが備える搬送ベルトの断面図。 同プリンタが備える制御部が制御する主な制御対象の駆動タイミングチャート。 同プリンタで行われる抵抗検出方法1の処理の流れを示すフローチャート。 同プリンタで行われる抵抗検出方法2により搬送ベルトの表面抵抗を検出するためのシステムの概略を示す模式図。 同システムの変形例を示す模式図。
符号の説明
1 プリンタ
2 感光体ドラム
3 帯電器
5 現像ローラ
7 クリーニング装置
12 搬送ベルト
13,14 支持ローラ
15 転写ローラ
16 ベルトクリーニングブレード
17 レジストローラ対
18 分離爪
100 制御部
105 定電流制御電源回路
106 電流検知部

Claims (13)

  1. 表面移動する潜像担持体と、
    該潜像担持体の表面を一様に帯電する帯電手段と、
    該潜像担持体の画像に対応する表面部分の帯電電位を落として静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    該潜像担持体表面上の静電潜像に上記帯電電位と同極性に帯電したトナーを付着させてトナー像化するための現像を行う現像手段と、
    上記潜像担持体との対向領域を通過するように記録材を表面に静電吸着した状態で搬送する記録材搬送部材と、
    上記帯電電位とは逆極性の転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段と、
    該転写バイアス印加手段から印加された転写バイアスにより該記録材搬送部材を介して上記対向領域に転写電流を供給する転写電流供給部材とを有する画像形成装置において、
    上記対向領域で上記記録材の先端領域と対向することになる上記潜像担持体の表面部分であって上記現像手段による現像後の表面部分に対し、帯電電位を落とすように除電処理を施す転写前除電手段と、
    上記記録材の先端が上記対向領域に進入する前までに先端転写バイアスを印加させ、その後、該記録材の上記先端領域の後端側が該対向領域に進入する前までに該先端転写バイアスよりも高い通常転写バイアスを印加させるように、上記転写バイアス印加手段を制御する制御手段と、
    上記記録材搬送部材の電気抵抗を検出するための電気抵抗検出手段とを有し、
    上記制御手段は、該電気抵抗検出手段の検出結果に応じて、上記通常転写バイアスの印加開始タイミングを制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記制御手段は、上記電気抵抗検出手段により検出された電気抵抗が所定値以上であるときの上記通常転写バイアスの印加開始タイミングが、該電気抵抗が該所定値未満であるときの上記通常転写バイアスの印加開始タイミングに比べて早くなるように、上記転写バイアス印加手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
  3. 表面移動する潜像担持体と、
    該潜像担持体の表面を一様に帯電する帯電手段と、
    該潜像担持体の画像に対応する表面部分の帯電電位を落として静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    該潜像担持体表面上の静電潜像に上記帯電電位と同極性に帯電したトナーを付着させてトナー像化するための現像を行う現像手段と、
    上記潜像担持体との対向領域を通過するように記録材を表面に静電吸着した状態で搬送する記録材搬送部材と、
    上記帯電電位とは逆極性の転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段と、
    該転写バイアス印加手段から印加された転写バイアスにより該記録材搬送部材を介して上記対向領域に転写電流を供給する転写電流供給部材とを有する画像形成装置において、
    上記対向領域で上記記録材の先端領域と対向することになる上記潜像担持体の表面部分であって上記現像手段による現像後の表面部分に対し、帯電電位を落とすように除電処理を施す転写前除電手段と、
    上記記録材の先端が上記対向領域に進入する前までに先端転写バイアスを印加させ、その後、該記録材の上記先端領域の後端側が該対向領域に進入する前までに該先端転写バイアスよりも高い通常転写バイアスを印加させるように、上記転写バイアス印加手段を制御する制御手段と、
    上記記録材搬送部材の電気抵抗を検出するための電気抵抗検出手段とを有し、
    上記制御手段は、該電気抵抗検出手段の検出結果に応じて、上記先端転写バイアスの印加を行うか行わないかを決定し、該先端転写バイアスの印加を行わない決定をした場合には、上記記録材の先端が上記対向領域に進入する前までに上記通常転写バイアスを印加するように、上記転写バイアス印加手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3の画像形成装置において、
    上記制御手段は、上記電気抵抗検出手段により検出された電気抵抗が所定値以上であるときには上記先端転写バイアスの印加を行わないと決定し、該電気抵抗が該所定値未満であるときには上記先端転写バイアスの印加を行うと決定することを特徴とする画像形成装置。
  5. 表面移動する潜像担持体と、
    該潜像担持体の表面を一様に帯電する帯電手段と、
    該潜像担持体の画像に対応する表面部分の帯電電位を落として静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    該潜像担持体表面上の静電潜像に上記帯電電位と同極性に帯電したトナーを付着させてトナー像化するための現像を行う現像手段と、
    上記潜像担持体との対向領域を通過するように記録材を表面に静電吸着した状態で搬送する記録材搬送部材と、
    上記帯電電位とは逆極性の転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段と、
    該転写バイアス印加手段から印加された転写バイアスにより該記録材搬送部材を介して上記対向領域に転写電流を供給する転写電流供給部材とを有する画像形成装置において、
    上記対向領域で上記記録材の先端領域と対向することになる上記潜像担持体の表面部分であって上記現像手段による現像後の表面部分に対し、帯電電位を落とすように除電処理を施す転写前除電手段と、
    上記潜像担持体の上記表面部分の先端が該転写前除電手段の除電領域に進入する前までに該転写前除電手段による除電処理を開始させ、その後、該表面部分の後端側が該除電領域に進入する前までに該除電処理を終了するように、上記転写前除電手段を制御する制御手段と、
    上記記録材搬送部材の電気抵抗を検出するための電気抵抗検出手段とを有し、
    上記制御手段は、該電気抵抗検出手段の検出結果に応じて、上記除電処理の終了タイミングを制御することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5の画像形成装置において、
    上記制御手段は、上記電気抵抗検出手段により検出された電気抵抗が所定値以上であるときの上記除電処理の終了タイミングが、該電気抵抗が該所定値未満であるときの上記除電処理の終了タイミングに比べて早くなるように、上記転写前除電手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
  7. 表面移動する潜像担持体と、
    該潜像担持体の表面を一様に帯電する帯電手段と、
    該潜像担持体の画像に対応する表面部分の帯電電位を落として静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    該潜像担持体表面上の静電潜像に上記帯電電位と同極性に帯電したトナーを付着させてトナー像化するための現像を行う現像手段と、
    上記潜像担持体との対向領域を通過するように記録材を表面に静電吸着した状態で搬送する記録材搬送部材と、
    上記帯電電位とは逆極性の転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段と、
    該転写バイアス印加手段から印加された転写バイアスにより該記録材搬送部材を介して上記対向領域に転写電流を供給する転写電流供給部材とを有する画像形成装置において、
    上記対向領域で上記記録材の先端領域と対向することになる上記潜像担持体の表面部分であって上記現像手段による現像後の表面部分に対し、帯電電位を落とすように除電処理を施す転写前除電手段と、
    上記潜像担持体の上記表面部分の先端が該転写前除電手段の除電領域に進入する前までに該転写前除電手段による除電処理を開始させ、その後、該表面部分の後端側が該除電領域に進入する前までに該除電処理を終了するように、上記転写前除電手段を制御する制御手段と、
    上記記録材搬送部材の電気抵抗を検出するための電気抵抗検出手段とを有し、
    上記制御手段は、該電気抵抗検出手段の検出結果に応じて、上記除電処理を行うか行わないかを決定し、該除電処理を行わない決定をした場合には該除電処理を行わないように上記転写前除電手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7の画像形成装置において、
    上記制御手段は、上記電気抵抗検出手段により検出された電気抵抗が所定値以上であるときには上記除電処理を行わないと決定し、該電気抵抗が該所定値未満であるときには上記除電処理を行うと決定することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の画像形成装置において、
    上記電気抵抗検出手段は、上記転写バイアス印加手段により転写バイアスを印加したときに上記転写電流供給部材と上記潜像担持体との間を流れる電流値を求め、求めた電流値で該転写バイアスの値を除した値を算出し、算出した値を上記記録材搬送部材の電気抵抗として検出するものであることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の画像形成装置において、
    上記記録材搬送部材は、該記録材搬送部材の表面法線方向に重なった複数の層を有し、かつ、該複数の層のうち最も電気抵抗が高い層が表面層となったものであり、
    上記電気抵抗検出手段は、上記記録材搬送部材の表面抵抗を検出する表面抵抗検出手段を用いることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10の画像形成装置において、
    上記表面抵抗検出手段は、上記潜像担持体以外で上記記録材搬送部材の表面に当接する当接部材に対し検出用バイアスを印加したときに該当接部材と該潜像担持体との間を流れる電流値を求め、求めた電流値で該転写バイアスの値を除した値を算出し、算出した値を上記記録材搬送部材の表面抵抗として検出するものであり、
    上記表面抵抗検出手段による検出時には、上記記録材搬送部材の裏面に接触する部材のうち、少なくとも上記検出用バイアスによる電流が流れる部分の裏面に接触するものを、すべて接地することを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項11の画像形成装置において、
    上記記録材搬送部材の表面に当接してこれをクリーニングするクリーニング部材を有し、
    上記当接部材として、上記クリーニング部材を用いることを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項11又は12の画像形成装置において、
    上記検出用バイアスを上記当接部材に印加する手段として、上記転写バイアス印加手段を用いることを特徴とする画像形成装置。
JP2005076665A 2005-03-17 2005-03-17 画像形成装置 Expired - Fee Related JP4689307B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005076665A JP4689307B2 (ja) 2005-03-17 2005-03-17 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005076665A JP4689307B2 (ja) 2005-03-17 2005-03-17 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006259235A true JP2006259235A (ja) 2006-09-28
JP4689307B2 JP4689307B2 (ja) 2011-05-25

Family

ID=37098576

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005076665A Expired - Fee Related JP4689307B2 (ja) 2005-03-17 2005-03-17 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4689307B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008122626A (ja) * 2006-11-10 2008-05-29 Canon Inc 画像形成装置、および転写方法
WO2010122745A1 (ja) * 2009-04-23 2010-10-28 村田機械株式会社 画像形成装置
JP2011232393A (ja) * 2010-04-23 2011-11-17 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
US8249473B2 (en) 2008-10-30 2012-08-21 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image forming apparatus with reduced deterioration of the carrier carrying developer
US8290411B2 (en) 2008-07-09 2012-10-16 Ricoh Company, Limited Image forming apparatus having a pre-transfer neutralizing device to reduce an electric potential to facilitate separation

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63314578A (ja) * 1987-06-18 1988-12-22 Canon Inc 画像形成装置
JPH08179635A (ja) * 1994-12-20 1996-07-12 Ricoh Co Ltd 転写搬送装置
JP2001154513A (ja) * 1999-12-01 2001-06-08 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2003057966A (ja) * 2001-08-17 2003-02-28 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2003255770A (ja) * 2002-03-05 2003-09-10 Sharp Corp 画像形成装置および画像形成方法
JP2003263042A (ja) * 2002-03-12 2003-09-19 Kyocera Mita Corp 画像形成装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63314578A (ja) * 1987-06-18 1988-12-22 Canon Inc 画像形成装置
JPH08179635A (ja) * 1994-12-20 1996-07-12 Ricoh Co Ltd 転写搬送装置
JP2001154513A (ja) * 1999-12-01 2001-06-08 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2003057966A (ja) * 2001-08-17 2003-02-28 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2003255770A (ja) * 2002-03-05 2003-09-10 Sharp Corp 画像形成装置および画像形成方法
JP2003263042A (ja) * 2002-03-12 2003-09-19 Kyocera Mita Corp 画像形成装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008122626A (ja) * 2006-11-10 2008-05-29 Canon Inc 画像形成装置、および転写方法
US8290411B2 (en) 2008-07-09 2012-10-16 Ricoh Company, Limited Image forming apparatus having a pre-transfer neutralizing device to reduce an electric potential to facilitate separation
US8396386B2 (en) 2008-07-09 2013-03-12 Ricoh Company, Limited Image forming apparatus which controls a transfer bias to a leading edge of a recording medium
US8249473B2 (en) 2008-10-30 2012-08-21 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image forming apparatus with reduced deterioration of the carrier carrying developer
WO2010122745A1 (ja) * 2009-04-23 2010-10-28 村田機械株式会社 画像形成装置
JP2010256574A (ja) * 2009-04-23 2010-11-11 Murata Machinery Ltd 画像形成装置
US8712262B2 (en) 2009-04-23 2014-04-29 Murata Machinery, Ltd. Image forming apparatus with static elimination
JP2011232393A (ja) * 2010-04-23 2011-11-17 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
US9057996B2 (en) 2010-04-23 2015-06-16 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image forming device and method for controlling a power supply for transfer

Also Published As

Publication number Publication date
JP4689307B2 (ja) 2011-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5574213B2 (ja) 画像形成装置
JP7039193B2 (ja) 画像形成装置
JP2004145297A (ja) 画像形成装置
JP2001215859A (ja) 画像形成装置
JP4689307B2 (ja) 画像形成装置
JP2004272206A (ja) 画像形成装置
US6347196B1 (en) Image sticking reducing method and apparatus
JP5142505B2 (ja) 画像形成装置
WO2015041371A1 (ja) 画像形成装置
JPH09114273A (ja) 画像形成装置の転写装置
JPH1124341A (ja) 画像形成装置
JP2004294889A (ja) 画像形成装置
JP2003066742A (ja) 画像形成装置
JP3568089B2 (ja) 転写ベルト装置
US11474466B2 (en) Image forming apparatus
JP6252839B2 (ja) 画像形成装置
JP2010276668A (ja) 画像形成装置
JP2012220870A (ja) 画像形成装置
US20240118658A1 (en) Image Forming Apparatus
JP2013092734A (ja) 画像形成装置
JP3852170B2 (ja) 画像形成装置
JP2007232749A (ja) 画像形成装置
JP6319629B2 (ja) 画像形成装置
JP3767661B2 (ja) 画像形成装置のシート剥離装置
KR20230041615A (ko) 화상 형성 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100903

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110204

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140225

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees