JP2009279810A - サーマルプリンタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本体フレーム101と、該本体フレーム101に揺動可能に取り付けられたサーマルヘッドHと、該サーマルヘッドHの印字面に対向して配置されたプラテンローラ102と、該プラテンローラ102を駆動するモータMとを備え、前記サーマルヘッドHと前記プラテンローラ102との間に感熱紙を挟んで該感熱紙を搬送しつつ、前記サーマルヘッドHを作動させることにより前記感熱紙に印字するサーマルプリンタP1あって、前記感熱紙に印字される文字の縦横比が、0.95:1〜0.8:1の範囲となるように、前記感熱紙の送り量が設定可能である。
【選択図】図1
Description
しかしながら、エコロジー、環境性能向上の観点から、感熱紙の使用量を減らした(あるいは減らすことのできる)サーマルプリンタがユーザから強く望まれている。
本発明に係るサーマルプリンタの第1の態様は、本体フレームと、該本体フレームに揺動可能に取り付けられたサーマルヘッドと、該サーマルヘッドの印字面に対向して配置されたプラテンローラと、該プラテンローラを回転駆動するモータと備え、前記サーマルヘッドと前記プラテンローラとの間に感熱紙を挟んで該感熱紙を搬送しつつ、前記サーマルヘッドを作動させることにより前記感熱紙に印字するサーマルプリンタであって、前記感熱紙に印字される文字の縦横比が、0.95:1〜0.8:1の範囲となるように、前記感熱紙の送り量が設定可能である。
また、搬送方向の印字長が5%〜20%短縮されることにより、感熱紙の交換頻度を少なくすることができ、交換作業に要する時間と労力を低減させることができて、その分の時間と労力を顧客へのサービスに活用することができる。
さらに、感熱紙製造メーカからエンドユーザまでの物流費用を5%〜20%節減することができる。
さらにまた、感熱紙の使用量および感熱紙製造メーカからエンドユーザまでの物流量を低減させることができて、CO2排出量を5%〜20%削減することができる。
これにより、このサーマルプリンタを使用するユーザにおいては、回転伝達機構を構成する少なくとも一つのギアを交換するだけで、感熱紙に印字される文字の縦横比を容易に変更することができ、ユーザの利便性が向上することとなる。
一方、このサーマルプリンタを製造・販売するメーカにおいては、このサーマルプリンタを使用するユーザのニーズにあわせて、感熱紙に印字される文字の縦横比を容易に変更することができ、他社製品との差別化を図ることができる。
これにより、このサーマルプリンタを使用するユーザにおいては、プラテンローラを交換するだけで、感熱紙に印字される文字の縦横比を容易に変更することができ、ユーザの利便性が向上することとなる。
一方、このサーマルプリンタを製造・販売するメーカにおいては、このサーマルプリンタを使用するユーザのニーズにあわせて、感熱紙に印字される文字の縦横比を容易に変更することができ、他社製品との差別化を図ることができる。
このようにすることで、外径の小さいプラテンローラを取り付けた(装着した)場合でも、プラテンローラに対するサーマルヘッドの圧接力を減少させることなくもとのままの状態を維持することができる。
また、上記発明においては、前記回転伝達機構は、前記歯車の軸端に配置される着脱可能なスペーサの取り外しにより、歯車を交換可能としてもよい。
サーマルプリンタP1は、主として品目名と価格情報を、横書き・印字桁数一定で印字し、品目数等により出力長さが異なる情報端末(図示せず)等に搭載されるものであり、図1に示すように、本体フレーム101に回転自在に軸支されたプラテンローラ102と、このプラテンローラ102に対向するサーマルヘッドHを備えるヘッド支持体103と、このヘッド支持体103をプラテンローラ102に対して押圧する付勢力を与える2つのコイルバネ104と、プラテンローラ102の両端部に設けられた軸受102aを回転自在に支持するロックアーム105と、駆動源としてのモータ(ステッピングモータ)Mと、モータMの回転駆動力をプラテンローラ102の一端に固定された従動ギア13に伝達する回転伝達機構(歯車伝達機構)Gとを備えている。
なお、ロックアーム105は、本体フレーム101の両側面2aに、回動可能に軸支されている。
また、搬送方向の印字長が5%〜20%短縮されることにより、感熱紙の交換頻度を少なくすることができ、交換作業に要する時間と労力を低減させることができて、その分の時間と労力を顧客へのサービスに活用することができる。
さらに、感熱紙製造メーカからエンドユーザまでの物流費用を5%〜20%節減することができる。
さらにまた、感熱紙の使用量および感熱紙製造メーカからエンドユーザまでの物流量を低減させることができて、CO2排出量を5%〜20%削減することができる。
まず第1に、幾何学的錯視(人の目の錯覚:ブント・フィックス錯視)によって、横線よりも縦線の方が長く見えることから、縦:横=0.86:1となったときに縦線と横線とが同じ長さに見えるという研究結果に基づいている。特に、レシートの場合のように、ロール紙のような湾曲した紙に印字された文字列をみるときには、人の長さに対する目測の曖昧さによって、100mmの長さに対して5mm程度の錯覚量があるとのミュラー・リヤー錯視が発生する。これらを合わせると、違和感のない縦横比は概ね0.8:1程度とすることができる。
現状、サーマルプリンタのヘッドは、8ドット/mmのドットパターンを有するので、1ドットあたりの大きさは125μmであり、送り方向に隣接するドット間に白線の発生を防止するために、実際のサーマルヘッドの大きさは送り方向に若干長い145μm程度の寸法を有している。送り方向に1ドットしか離れていない部分を有するフォントの印字においては、1ドット離れていることを視認できる限界の寸法が40〜50μmであることを考慮すると、送り量を100μm程度に設定する必要があり、縦横比が概ね0.8:1程度となる。
第3に、フォントの「O(オー)」、「0(ゼロ)」、「○(マル)」どうしを区別することができる認識限界は、縦横比が概ね0.8:1程度であるという研究結果に基づいている。
アンケート調査は、搬送方向の印字長を詰めた(圧縮した)場合に、どの程度までであれば違和感がないかについて、20代〜50代の男女113名に、漢字、英数字、ひらがな、記号等からなり、印字アスペクト比が5%ずつ異なる13種類の文章の印字例を一つずつ、他の印字例を見比べないようにして見てもらい実施した。
図2および図3に示すアンケート結果からわかるように、搬送方向の印字長を20%縮めても(すなわち、印字アスペクト比(文字の縦横比)を0.8としても)大半(約60%)の者は違和感なしとの回答をしている。
図4は本実施形態に係るサーマルプリンタを示す斜視図、図5は図4の断面図、図6は図4に示すサーマルプリンタの要部を示す図であって、(a)は回転伝達機構の概略構成図、(b)は回転伝達機構を構成するカバーの斜視図である。
本実施形態に係るサーマルプリンタP2は、回転伝達機構Gおよびプラテンローラ102の代わりに回転伝達機構22およびプラテンローラ23が設けられており、サーマルヘッドHの印字面(図示せず)とプラテンローラ23との間を通過する感熱紙に印字される文字の縦横比が1:1になるように、感熱紙の送り量(より詳しくは、プラテンローラ23の外径および回転伝達機構22を構成するギア(歯車)のギア比)が設定されているという点で上述した第1実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第1実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
一方、第1ギア24は、ケーシング28に対して回転可能に取り付けられている(軸受け支持されている)だけで、ケーシング28に対して着脱できるようになっていない。
一方、このサーマルプリンタP2を製造・販売するメーカにおいては、このサーマルプリンタP2を使用するユーザのニーズにあわせて、感熱紙に印字される文字の縦横比を容易に変更することができ、他社製品との差別化を図ることができる。
図7は本実施形態に係るサーマルプリンタの要部を示す図であって、(a)は回転伝達機構の断面図、(b)はカバーを取り外した状態を示す概略構成図である。
本実施形態に係るサーマルプリンタ31は、回転伝達機構22の代わりに回転伝達機構32が設けられているという点で上述した第2実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第2実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
図8は本実施形態に係るサーマルプリンタの要部を示す断面図である。
本実施形態に係るサーマルプリンタ41は、回転伝達機構22の代わりに回転伝達機構42が設けられているという点で上述した第2実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第2実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
一方、このサーマルプリンタ41を製造・販売するメーカにおいては、このサーマルプリンタ41を使用するユーザのニーズにあわせて、感熱紙に印字される文字の縦横比を容易に変更することができ、他社製品との差別化を図ることができる。
図9は本実施形態に係るサーマルプリンタに適用され得るプラテンローラの平面図、図10は図9に示すプラテンローラをサーマルプリンタに取り付けた状態を示す要部断面図である。
なお、図9および図10中の符号110は、サーマルプリンタを搭載する機器のうち、開閉するカバー部にプラテンローラ52を取り付けるためのプラテンホルダを示している。
また、このプラテンローラ52を、本実施形態に係るサーマルプリンタに取り付けられていた(取り付けられる予定であった)プラテンローラに交換することにより、感熱紙に印字される文字の縦横比を、0.8:1から1:1に変更することができる。
一方、このサーマルプリンタを製造・販売するメーカにおいては、このサーマルプリンタを使用するユーザのニーズにあわせて、感熱紙に印字される文字の縦横比を容易に変更することができ、他社製品との差別化を図ることができる。
なお、図12に示すように、ロックアーム105と接触する拡径部20bの端面をV字状に形成しておくとさらに好適である。これにより、ロックアーム105との係合性がよくなり、プラテンローラ52がロックアーム105から外れ難くなるとともに、プラテンローラ52を安定的に回転させることができる。
調節用部材は、図13に示すような雌ネジ部に螺合された調整ネジ68に限定される必要はなく、補助板69を介してバネ8の弾性変形量を調節してプラテンローラ52に対するサーマルヘッドHの圧接力を変化させる構造であればよく、例えば、雌ネジ部と調整ネジ68とからなる調節用部材の代わりにカムとこのカムを回転させるレバーからなる調節用部材を用いて、このカムの回転により押圧して補助板69を揺動または移動させてバネ8の弾性変形量を調節する構造でもよく、また雌ネジ部と調整ネジ68とからなる調節用部材のように補助板69の移動量を連続的に変化させる調節用部材に限らず、例えば、本体フレーム101の背面連結板部2bと補助板69との間に所定の厚さをもつスペーサ(調節用部材)を1個以上介挿して段階的にバネ8の弾性変形量を調節する構造でもよい。
図示するように、所定の大きさと位置をもつ突起63,64をあらかじめ形成しておけば、間違うことなく供給されたコイルバネをユーザ側で所定の位置に簡単に追加できる。この突起は単にコイルバネの位置決めだけで設けられたものではなく、第2のコイルバネとの兼ね合いで圧接力が均等になるように製造側で設計値として求められた位置になる。したがって、プラテン径が変わっても印字品質を維持するような最適の位置に、製造メーカから供給されたコイルバネをユーザ側で簡単に交換できる。なお、図14に示すような突起の代わりにコイルバネの両端は溝等の凹部によって支持される構造であってもよいし、また、コイルバネの一端は突起で支持され、他端は凹部で支持される構造であってもよい。
この場合は、谷部に設置していた同じコイルバネを用いて図示の位置に変更可能であり、図14のように複数のコイルバネを用意することはなく、極めて交換性の利便がよい。図示はされていないが、例えば、谷部の突起64は紙面奥行き方向に複数設けておけば設置位置を選択可能な構造とすることができ、また、設置位置を選択することにより、同じコイルバネで付勢力を微調整可能である。また、ヘッド支持体4は一般に金属板でありプレス加工によって図示のような成形が可能なため製造も比較的容易である。
なお、図16中の符号65は、突起64の代わりに形成された、第2のコイルバネ8の一端を受け入れて支持する凹部(凹所)である。
図16も図15と同様に、背面連結板部2bをプラスチック成形品で製造可能であるため図15よりも製造が容易である。凹部65も複数箇所形成することができる。
4a 印字面
9b 拡径部(付勢力補正手段)
22 回転伝達機構
23 プラテンローラ
26 第2ギア(歯車)
27 第3ギア(歯車)
31 サーマルプリンタ
32 回転伝達機構
41 サーマルプリンタ
42 回転伝達機構
44 第2ギア(歯車)
46 第1ギア(歯車)
52 プラテンローラ
62 付勢力補正手段
101 本体フレーム
102 プラテンローラ
103 ヘッド支持体
G 回転伝達機構
H サーマルヘッド
M モータ
P1 サーマルプリンタ
P2 サーマルプリンタ
Claims (11)
- 本体フレームと、
該本体フレームに揺動可能に取り付けられたサーマルヘッドと、
該サーマルヘッドの印字面に対向して配置されたプラテンローラと、
該プラテンローラを回転駆動するモータと備え、
前記サーマルヘッドと前記プラテンローラとの間に感熱紙を挟んで該感熱紙を搬送しつつ、前記サーマルヘッドを作動させることにより前記感熱紙に印字するサーマルプリンタであって、
前記感熱紙に印字される文字の縦横比が、0.95:1〜0.8:1の範囲となるように、前記感熱紙の送り量が設定可能であるサーマルプリンタ。 - 前記モータの回転力を前記プラテンローラに伝達する回転伝達機構を備え、
前記回転伝達機構を構成する少なくとも一つの歯車を交換することにより、前記感熱紙の送り量が設定可能である請求項1に記載のサーマルプリンタ。 - 前記プラテンローラを交換することにより、前記感熱紙の送り量が設定可能である請求項1に記載のサーマルプリンタ。
- 前記サーマルヘッドを前記プラテンローラの方向に付勢する付勢力を変化させて、前記プラテンローラに対する前記サーマルヘッドの圧接力を変化させる付勢力補正手段が設けられている請求項3に記載のサーマルプリンタ。
- 前記プラテンローラの両端に設けられた軸受を回転自在に支持するロックアームと、
該ロックアームに支持された前記プラテンローラに対し前記サーマルヘッドを押し付ける方向に付勢力を発生させるバネとを備え、
前記付勢力補正手段が、前記ロックアームに支持される軸受の外径寸法を変化させる請求項4に記載のサーマルプリンタ。 - 前記本体フレームと前記サーマルヘッドとの間に移動可能に設けられた補助板と、
前記補助板と前記サーマルヘッドとの間に設けられ、前記プラテンローラに対し前記サーマルヘッドを押し付ける方向に付勢力を発生させるバネを備え、
前記付勢力補正手段が、前記補助板を介して前記バネの弾性変形量を調節する調節用部材を備える請求項4に記載のサーマルプリンタ。 - 前記サーマルヘッドを支持するヘッド支持体を備え、
前記付勢力補正手段が、前記本体フレームおよび前記ヘッド支持体の対向する位置に設けられた複数の突起または凹部を備え、突起または凹部の位置に配置するコイルバネの数を変更することにより、サーマルヘッドのプラテン方向への押圧力を変化させる構造である請求項4に記載のサーマルプリンタ。 - 前記サーマルヘッドを支持するヘッド支持体と、
前記プラテンローラに対し前記サーマルヘッドを押し付ける方向に付勢力を発生させるバネとを備え、
前記付勢力補正手段が、前記本体フレームおよび前記ヘッド支持体の少なくともいずれかに設けられた段差によって前記本体フレームと前記ヘッド支持体との対向距離の異なる位置に前記バネの位置を切り替えることによりサーマルヘッドのプラテン方向への押圧力を変化させる構造である請求項4に記載のサーマルプリンタ。 - 前記回転伝達機構は、前記歯車を着脱可能に移動させる溝が設けられたケーシングと、該ケーシングの前記溝端との間に前記歯車の軸を挟むカバーとを備える請求項2に記載のサーマルプリンタ。
- 前記回転伝達機構は、前記歯車の軸端に配置される開閉部材の着脱により、歯車を交換可能とする請求項2に記載のサーマルプリンタ。
- 前記回転伝達機構は、前記歯車の軸端に配置される着脱可能なスペーサの取り外しにより、歯車を交換可能とする請求項2に記載のサーマルプリンタ。
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