JP3775216B2 - プラテンおよびこれを備えたテープ印刷装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベースフレームに片持ちで支持されたプラテン軸を有するプラテンおよびこれを備えたテープ印刷装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の一般的なテープ印刷装置として、特許第2736950号公報に記載のものが知られている。このテープ印刷装置は、装置本体と、これに着脱自在に装着したテープカートリッジとから構成され、このテープカートリッジ内にテープ状部材の印刷テープおよびインクリボンと、中空円筒状のプラテンとを収容している。装置本体のベースフレーム上には、プラテンを回転自在に装着するプラテン軸と、プラテンに対峙する位置に回動自在の印刷ヘッドとが立設されている。このテープ印刷装置では、印刷時には、印刷ヘッドとプラテンとの間で、インクリボンおよび印刷テープを挟み込んだ状態で、印刷ヘッドが回動してプラテンを圧接し、印刷ヘッドの発熱素子が列設方向においてプラテンに密着する。この場合、プラテン軸は、下端部をベースフレームに片持ち支持されると共に、印刷ヘッドに平行に立設されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のテープ印刷装置では、プラテン軸が片持ちで支持されているため、印刷ヘッドのプラテンに対する圧接力により、プラテン軸が逃げるように外側に傾いてしまい、特にプラテン軸の自由端である上端部において、印刷テープが印刷ヘッドから受ける圧接力に不均衡が生じている。このため、印刷テープは、幅方向において発熱素子が均等な力で密接されず、特に上端側において印字が掠れて印刷品質が悪化することとなり、さらにはプラテンの傾きによって走行不良をきたすおそれがあった。
【0004】
本発明は、片持ち支持されたプラテン軸を軸心に有するプラテンに対し、その軸方向において印刷ヘッドを均一に圧接することができるプラテンおよびこれを備えたテープ印刷装置を提供することをその目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のプラテンは、ベースフレームに支持した印刷ヘッドが離接自在に圧接されるプラテンにおいて、ベースフレームに基端側を片持ちで支持されたプラテン軸と、プラテン軸に回転自在に装着したプラテン本体とで構成され、プラテン軸は、印刷ヘッドと平行に対峙した状態から先端側を印刷ヘッド側に僅かに傾けて配設されていることを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、プラテンの軸心となるプラテン軸が、その先端側の自由端を予め印刷ヘッドの圧接方向に対し内側に僅かに傾けてあるため、プラテンが印刷ヘッドに圧接されると、プラテン軸は圧接力に抗して外側へとたわむように傾くが、これにより、プラテン軸が印刷ヘッドとほぼ平行に対峙することとなる。したがって、プラテンは、延在方向において印刷ヘッドに均等に圧接され得るようになる。なお、プラテン軸の傾き角度は、0.5〜1.0°であることが好ましい。
【0007】
この場合、プラテン軸は、ベースフレーム上の支持部位を部分的に傾き形成することにより、先端側を印刷ヘッド側に傾けられていることが、好ましい
【0008】
この構成によれば、プラテン軸をその基端部で曲げたり、ベースフレームに傾けて取り付ける必要がなく、ベースフレームの他の部位に対しては傾いていても支持部位に対し垂直に取り付けることができる。すなわち、プラテン軸を傾けた状態でベースフレームに簡単に固定することができる。
【0009】
この場合、支持部位は、ベースフレームを斜めに半抜き状にプレス成形して傾き形成されていることが、好ましい。
【0010】
この構成によれば、支持部位は、ベースフレームを斜めに打ち出すように金型で曲げることによって、簡単に形成することができると共に、プラテン軸の印刷ヘッド側への傾き角度の調整を精度良く行うことができる。
【0011】
また本発明のプラテンは、ベースフレームに支持した印刷ヘッドが離接自在に圧接されるプラテンにおいて、ベースフレームに基端側を片持ちで支持されたプラテン軸と、プラテン軸に回転自在に装着したプラテン本体とで構成され、プラテン軸は、焼入れ処理したスチール材で構成されていることを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、スチール材のプラテン軸が焼入れ処理されているため、プラテン軸の硬度および靭性が向上している。このため、ベースフレームにプラテンと印刷ヘッドとが平行に対峙した状態から、印刷ヘッドがプラテンを圧接しても、高硬度のプラテン軸は曲がりにくく、圧接力による外側への傾きが抑制される。これにより、印刷ヘッドとプラテンとを平行に対峙した状態を維持することができ、印刷ヘッドがプラテンを均等に圧接することができる。なお、プラテン軸を断面一様に焼入れ処理してもよいし、高周波焼入れや浸炭焼入れ法等でプラテン軸の表面層だけを焼入れ処理してもよい。また、スチール材は、ステンレス鋼であることが好ましい。
【0013】
この場合、プラテン軸は、スチール材の基端側を圧入して保持する補強保持部を介して、ベースフレームの裏面側からカシメ固定されていることが、好ましい。
【0014】
この構成によれば、プラテン軸の焼入れ処理済みのスチール材部分は、補強保持部を介在させて、ベースフレームに支持されている。この場合、補強保持部は、スチール材部分の基端側を圧入して保持すると共に、ベースフレームにカシメられて固定されている。これにより、プラテン軸は、スチール材部分の高硬度を活かし且つベースフレームに簡単且つ適切に固着させることができる。なお、補強保持部は、特に焼入れ等の熱処理が施されていない生材であればよい。
【0015】
また本発明のテープ印刷装置は、請求項1ないし5のいずれかに記載のプラテンを備えたことを特徴とする。
【0016】
これにより、印刷時において、印刷ヘッドとプラテンとの間でテープ状部材を挟み込んだ状態で、印刷ヘッドがプラテンを均等に圧接することとなるため、テープ状部材が印刷ヘッドから受ける圧接力を幅方向において均一化することができ、テープ状部材に高品質な印刷品質で印刷することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面に基づいて、本発明の一実施形態に係るテープ印刷装置について説明する。このテープ印刷装置は、テープ状部材の印刷テープを収容したテープカートリッジを着脱自在に装着し、テープカートリッジから印刷テープを引き出しながら、これに所望の文字や図形等の印刷を行い、印刷テープの印刷済み部分を所定の長さに切断して、ラベルを作成するものである。
【0018】
図1ないし図3を参照して、テープ印刷装置について説明する。図1は、テープ印刷装置の全体斜視図であり、図2は、蓋体を開蓋した状態の全体斜視図であり、図3は、開閉蓋を開放した状態のテープ印刷装置の全体平面図である。これらの図に示すように、テープ印刷装置1は、装置ケース2により外殻を形成した装置本体3と、装置本体3に着脱自在に装着したテープカートリッジ20とから構成され、このテープカートリッジ20内に印刷対象物となる剥離紙付きの印刷テープTを繰り出し自在に収容している。
【0019】
装置本体3は、右後部上面に印刷テープTの隅部を成形切断するトリム部4と、トリム部4の左隣に窪入した開閉ボタン5とが配設されており、開閉ボタン5の左隣には、外側の表面が装置ケース2の上面の一部となる窓付きの開閉蓋6が取り付けられている。開閉蓋6は、開閉ボタン5の押釦操作により開閉され、開閉蓋6の内側には、テープカートリッジ20を着脱自在に装着するカートリッジ装着部30が形成されている。
【0020】
カートリッジ装着部30は、中央部にテープカートリッジ20の装着を案内するガイド突起31と、テープカートリッジ20の被駆動部に回転動力を付与するプラテン軸34およびリボン巻取軸32と、印刷ヘッド50を備えたヘッドユニット33とが立設されている。またカートリッジ装着部30の下側には、プラテン軸34およびリボン巻取軸32を回転させるテープ送り機構(図示省略)が内蔵されている。プラテン軸34にはテープカートリッジ20の後述するプラテン27が装着されて、このプラテン27に印刷ヘッド50が対峙する。
【0021】
カートリッジ装着部30と連通して、装置本体3の左側面には、印刷済みの印刷テープTを装置外部に送り出すためのテープ排出口7が形成され、またこのテープ排出口7とカートリッジ装着部30との間には、切断機構が内蔵されており、印刷テープTをフルカットしたり、ハーフカットしたりして、ラベルを作成する。一方、装置本体3の右側面後部には、ACアダプタ用のアダプタ差込口8と、パーソナルコンピュータ等と通信接続するための接続コネクタ9とが設けられている。また、装置本体3は、左前部上面に電源をON−OFF操作する電源入力キー10と、パーソナルコンピュータ等との接続をON−OFF操作する通信入力キー11とが、左側から順に装置ケース2に窪入して配設されている。
【0022】
装置本体3の前部中央上面には、三日月形状の表示部12が盛上り形成されている。表示部12の手前側上面に電源表示ランプ17の他、通信表示ランプ等の各種の動作状態において点灯・消灯する表示ランプが配設されている。表示部12の後方であって、電源入力キー10および通信入力キー11が配設された面と同一平面上には、各種の入力手段となる複数のキーからなるキーボード13が配設され、このキーボード13の上側には、これを開閉自在に覆う大型の蓋体14が装置本体3の中間部に取り付けられている。
【0023】
蓋体14は、開閉蓋6を逃げた後部右半部に内蔵したヒンジにより、上下方向に開閉自在に構成され、内側の面にディスプレイ15が組み込まれている。すなわち、蓋体14は、閉蓋状態では、キーボード13を覆い隠して保護し、一方開蓋状態ではヒンジを中心に後上方斜め姿勢に開放され、手前にキーボード13を開放すると共に、正面にディスプレイ15を配置し、キーボード13による入力作業を可能状態とする。ディスプレイ15は、台形の形状の内側に長方形の表示画面18を有しており、キーボード13から入力したデータを表示画面18に表示する。
【0024】
このように構成された装置本体3は、手前側から後方奥側に従って装置ケース2が幅厚に形成されており、蓋体14の閉蓋状態では、表示部12と蓋体14の外側表面とで平面視略「U」字状のウエッジ面を形成し、このウエッジ面が装置本体3後半部の上面と面一になると共に、キーボード13が配設された上面に連続する形態となり、全体として重厚感を醸し出す外観デザインとなっている。また、表示部12と閉蓋状態の蓋体14との間は、凹部位となっており、この凹部位は、指を挿入可能とし、蓋体14を上方向に開放する際に使用されると共に、装置ケース2裏面に没入形成した指挿入部(図示省略)と協働してグリップ構造となり、装置本体3の容易な持ち運びを許容するものである。
【0025】
このテープ印刷装置1をユーザが使用する場合には、先ず開閉ボタン5を押釦して、開閉蓋6を開蓋する。カートリッジ装着部30にテープカートリッジ20を装着すると、テープカートリッジ20のプラテン27およびリボン巻取コア26に、プラテン軸34およびリボン巻取軸32がそれぞれ係合し、且つ印刷テープTおよびインクリボンRがプラテン27と印刷ヘッド50との間に挿入される。そして、開閉蓋6を閉塞すると、印刷テープTおよびインクリボンRを挟むように、印刷ヘッド50が回動してプラテン27を圧接し印刷待機状態となる(詳細は後述する)。
【0026】
次に、電源入力キー10を押釦してONすると共に、これに相前後して蓋体14を開蓋して、キーボード13を開放し、ディスプレイ15を正面に位置させて入力の準備を行う。ここで、ディスプレイ15を参照しながらキーボード13を操作して、所望の文字等を入力・編集して、印刷実行を指令する。印刷実行が指令されると、印刷テープTおよびインクリボンRが同時に送られ、適宜印刷ヘッド50が発熱駆動し、インクリボンRのインクが熱転写して印刷テープTに印刷が行われる。
【0027】
なお、印刷後のインクリボンRは、リボン巻取コア26に巻き取られ、一方印刷後の印刷テープTは、テープ排出口7に送られてゆき、切断機構が駆動して、印刷済み部分が切り落とされ、ラベルが作成される。この場合、印刷テープTを切り落とす(フルカット)前に、印刷テープTに剥離紙のみを残したハーフカットを施すこともできる。これにより、ラベルは、スリットの入ったタブ状のものが連続して形成される。また、このようにして形成したラベルの隅部をトリム部4によりアール形状に成形切断することもできる。
【0028】
ところで、テープカートリッジ20は、図4に示すように、上ケースおよび下ケースからなる上下2分割構造のカートリッジケース22により、その外郭が形成されている。カートリッジケース22の内部には、印刷テープTを巻回したテープコア24と、インクリボンRを巻回したリボン繰出コア25と、インクリボンRを巻き取るリボン巻取コア26と、中空円筒状のプラテン27(プラテン本体)とが回転自在に収容されている。これらテープコア24、リボン繰出コア25、およびリボン巻取コア26は、上ケースおよび下ケースに形成された軸突起や嵌合孔に回転自在に軸支され、またプラテン27は、上下両端部の外周面で、上ケースおよび下ケースに形成した上嵌合孔28および下嵌合孔の内周面に回転自在に遊嵌されている(図5参照)。
【0029】
またプラテン27に近接して、カートリッジケース22には、装置本体3のヘッドユニット33が臨むヘッド開口23が貫通形成されている。テープカートリッジ20をガイド突起31およびヘッドユニット33に案内してカートリッジ装着部30に装着すると、リボン巻取コア26の中空部分にはリボン巻取軸32が、およびプラテン27の中空部分にはプラテン軸34が、それぞれ挿入される。印刷テープTは、プラテン27の回転に伴ってテープコア24から繰り出され、印刷ヘッド50を経てケース外部に至る。また、インクリボンRは、リボン巻取軸32によりリボン巻取コア26が回転しリボン繰出コア25から繰り出され、プラテン27(印刷ヘッド50)を経て、リボン巻取コア26に巻き取り収容されていく。
【0030】
これにより、インクリボンRおよび印刷テープTは、プラテン27の位置で重なって併走し、インクリボンRのインクが文字形に引き剥がされて、印刷テープTに転写される。印刷が行われた印刷テープTの印刷済み部分は、テープ排出口7から随時装置ケース2外部に送り出され、印刷済みのラベルとなる。
【0031】
次に、図5ないし図7を参照して、プラテン27廻りの構造について詳しく説明する。図5は、テープカートリッジ20をカートリッジ装着部30に装着した状態の部分断面側面図であり、図6は、カートリッジ装着部30の下側空間の平面図である。これらの図に示すように、カートリッジ装着部30の下側空間には、ベースフレーム35が配設されており、ベースフレーム35上には、プラテン27および印刷ヘッド50が対峙して立設されている。より具体的には、プラテン27は、ベースフレーム35に下端部を固着して立設したプラテン軸34に回転自在に装着されており、一方印刷ヘッド50は、ベースフレーム35に立設したヘッド支持軸42に回動自在に取り付けられている。
【0032】
プラテン27は、中空円筒状に形成され、ローラ本体70と、ローラ本体70の外周面に巻装したゴムロール71とで構成されている。ローラ本体70は、上下両端部をカートリッジケース22の上嵌合孔28および下嵌合孔の内周面に回転自在に遊嵌されていると共に、軸心の中空内周面にプラテン軸34を装着可能となっている。またローラ本体70は、その中空内周面下端部に形成した本体係合部位72が、プラテン軸34に取り付けられた樹脂性の軸側係合部位73に係合する。軸側係合部位73には、上記のテープ送り機構に連なるプラテンギヤが固着されており、これによりプラテン27は、ローラ本体70がプラテン軸34に駆動力を伝達され回転駆動する。すなわち、プラテン27は、印刷テープTを送る送りローラを兼ねている。
【0033】
プラテン軸34は、ベースフレーム35に片持ち支持されており、細径の軸本体部36と、軸本体部36に連続した基端側の太径の補強部37とで段付状にステンレス鋼等の材質で一体に形成されている。軸本体部36は、カートリッジ装着部30にテープカートリッジ20を装着した状態では、プラテン27のローラ本体70が装着されると共に、先端側の上端部の一部がカートリッジケース22の上嵌合孔28から突出する。また補強部37は、上方向に軸本体部36を延在していると共に、下端部がベースフレーム35上の支持部位38にカシメ固定されている。なお、ベースフレーム35に安定してカシメ固定されるように、補強部37は、その下端部がやや段付に構成されている。
【0034】
支持部位38は、図7に示すように、ベースフレーム35の一部が斜めに半抜き状にプレス成形して傾き形成されている。すなわち、支持部位38は、ベースフレーム35を部分的に斜め内側に打ち出すように金型で曲げることによって形成され、ベースフレーム35の他の部位に比して僅かに傾いている。これにより、プラテン軸34は、印刷ヘッド50と平行に対峙した状態から上端側が印刷ヘッド50側に僅かに傾いた状態で、ベースフレーム35に片持ち支持されている。
【0035】
より具体的には、プラテン軸34は、支持部位38の部位面に対し垂直に立設していると共に、その延在方向において印刷ヘッド50に対し傾き角度Δαで相対的に傾斜している。この傾き角度Δαは、支持部位38の傾斜角度に対応しており、印刷ヘッド50がプラテン27を圧接した際に、印刷ヘッド50とプラテン軸34とがほぼ平行となるに相当する角度である。この場合、傾き角度Δαは0.5〜1.0°程度であることが好ましく、先端部の傾き量ΔLを0.1〜0.2mm程度としていることが好ましい。したがって、プラテン27は、プラテン軸34の傾き角度Δαを解除されるようにして、印刷ヘッド50に圧接される。
【0036】
印刷ヘッド50は、プラテン27に対峙する位置にその上下方向(延在方向)に沿って配設され、ヘッド本体51と、ヘッド本体51を支持するヘッドホルダ52とで構成されている。ヘッド本体51は、ヘッド支持軸42から最も離れた端部に、多数の発熱素子53が上下方向にアレイ状に列設されている。ヘッドホルダ52は、上下両端部をヘッド支持軸42に遊びをもって装着されていると共に、上下の中間位置の連結支点ピン55を介してヘッド押圧部材60に連結されており、連結支点ピン55を介してヘッド押圧部材60に押圧される。
【0037】
ヘッド押圧部材60は、上下両端部をヘッド支持軸42に取り付けられていて、連結支点ピン55を中心として回動自在になっている。これによりヘッドホルダ52は、連結支点ピン55を中心として揺動自在となっている。ヘッド押圧部材60の下端部は、図6に示すように、ベースフレーム35の側端まで延びており、ヘッドアーム61を構成している。ヘッドアーム61の尾端部には、ヘッド加圧バネ43の一方の端部およびヘッドリリースバネ44の一方の端部が係止されている(図8参照)。ヘッド加圧バネ43およびヘッドリリースバネ44は、ヘッドアーム61の尾端部からそれぞれ逆方向に延びており、ヘッド加圧バネ43の他端部はヘッド操作レバー40に係止され、ヘッドリリースバネ44の他端部はベースフレーム35に係止されている。
【0038】
図8に示すように、ヘッド操作レバー40には、開閉蓋6のヘッド操作板16が係合しており、開閉蓋6を閉塞すると、ヘッド操作板16を介してヘッド操作レバー40が回動する。ヘッド操作レバー40が回動すると、ヘッドリリースバネ44に抗してヘッドアーム61、すなわちヘッド押圧部材60がヘッド支持軸42を中心に回動し、印刷テープTおよびインクリボンRを挟み込むようにして、ヘッドホルダ52を介して発熱素子53がプラテン27に当接し、プラテン27を圧接する。プラテン27が圧接されると、プラテン27は、この圧接力に抗して後方(外側)へとたわむように傾き、プラテン軸34の傾き角度Δαが解除される(たわみ角がΔαとなる)。これにより、プラテン軸34が印刷ヘッド50と平行に対峙した状態となるため、プラテン27は、発熱素子53の列設方向において印刷ヘッド50と平行になる。したがって、プラテン27は、印刷ヘッド50に均等に圧接された状態となり、発熱素子53が均等に密着するようになる。
【0039】
なお、開閉蓋6を開放すると、まったく逆の動作で、ヘッド操作板16、ヘッド操作レバー40、ヘッド押圧部材60、およびヘッドホルダ52がそれぞれ逆方向に回動し、印刷ヘッド50がプラテン27から離間する。これにより、プラテン軸34は、弾性復元して、印刷ヘッド50に対し傾き角度Δαを有することとなる。
【0040】
このように、本実施形態によれば、プラテン27の軸心となるプラテン軸34が、その先端側の自由端を予め印刷ヘッド50の圧接方向に対し僅かに傾けてあるため、プラテン27が印刷ヘッド50に圧接されると、プラテン軸34は印刷ヘッド50の発熱素子53の列設方向にほぼ平行となる。このため、プラテン27は、延在方向において印刷ヘッド50に平行に対峙した状態となり、印刷ヘッド50との間で挟み込まれたインクリボンRおよび印刷テープTに対し、印刷ヘッド50が均等に圧接して且つ発熱素子53が均等に密着して、印刷テープTおよびインクリボンRが受ける圧接力を均一化することができる。したがって、印刷テープTは、その幅方向において濃淡差や印刷ムラのない常に高品質な印刷が行われることとなる。
【0041】
なお、本実施形態では、プラテン27をテープカートリッジ20に収容したが、プラテン27を装置本体3(カートリッジ装着部30)に収容してもよい。また、ベースフレーム35を部分的に傾き形成することによって支持部位38を構成し、プラテン軸34に傾き角度Δαを持たせたが、ベースフレーム35に対しプラテン軸34を斜方向に取り付けたり、またプラテン軸34をその基端部で曲げたりして傾き角度Δαを持たせてもよい。
【0042】
次に、本発明の他の実施形態に係るテープ印刷装置1について図9を参照して説明する。この実施形態では、ベースフレーム35およびプラテン軸34の構成を異にしている。具体的には、プラテン軸34は、高硬度を有し且つ印刷ヘッド50と平行に延在しており、またベースフレーム35の支持部位38は、部分的に傾けられていないものとなっている。
【0043】
プラテン軸34は、細径の軸本体部36と、軸本体部36に連続した基端側の太径の補強保持部80とで段付状に、別体として形成されている。軸本体部36は、焼入れ処理したステンレス鋼等のスチール材で構成されていて、高硬度および高靭性を有している。なお、焼入れ処理は、軸本体部36を断面一様に焼入れ処理してもよいし、高周波焼入れや浸炭焼入れ法等によりその表面層だけを焼入れ処理してもよい。
【0044】
補強保持部80は、特に焼入れ等の熱処理が施されていない快削銅等の生材で構成され、軸本体部36に対応して形成されている。すなわち、補強保持部80は、上下方向に沿って形成された中心部の保持穴81に、軸本体部36の下端部を圧入して軸本体部36の下端部外周面を保持している。また補強保持部80は、段付に構成された下端部でベースフレーム35の支持部位38に裏面側から安定してカシメ固定されている。すなわち、プラテン軸34は、軸本体部36が補強保持部80を介在させて、ベースフレーム35に支持されている。
【0045】
この場合、ベースフレーム35の支持部位38は、プレス加工等によって特に傾き形成されておらず、ベースフレーム35の他の部位と同様にフラットに形成されている。したがって、プラテン軸34は、傾き角度Δαなしで且つ印刷ヘッド50と平行に対峙した状態でベースフレーム35に片持ち支持されるようになっている。そして、この状態でプラテン軸34にプラテン27が装着され、プラテン27と印刷ヘッド50とは、互いに平行に対峙した状態となる。
【0046】
この状態から、印刷ヘッド50が回動してプラテン27を圧接すると、高硬度のプラテン軸34は、印刷ヘッド50との平行状態を維持される。すなわち、プラテン軸34は、印刷ヘッド50の圧接力によっても後方に傾かないようになっている。これにより、印刷時において、印刷ヘッド50およびプラテン27が平行に対峙した状態となっているため、印刷ヘッド50との間で挟み込まれたインクリボンRおよび印刷テープTに対し、印刷ヘッド50が均等に圧接して且つ発熱素子53が均等に密着して、印刷テープTおよびインクリボンRが受ける圧接力を均一化することができる。したがって、印刷テープTは、その幅方向において濃淡差および印刷ムラのない常に高品質な印刷が行われることとなる。
【0047】
【発明の効果】
本発明のプラテンによれば、軸心となるプラテン軸の自由端である先端側を予め印刷ヘッド側に傾けているため、印刷時に印刷ヘッドがプラテンを圧接することにより、プラテン軸を印刷ヘッドとほぼ平行に対峙した状態とすることができ、印刷ヘッドがプラテンを均等に圧接することができるようになる。したがって、印刷テープに対し幅方向均一な力を作用することができるため、印刷テープの印字品質を高品質に保つことができるようになる。
【0048】
また、別のプラテンによれば、軸心となるプラテン軸を焼入れ処理したスチール材で構成して、プラテン軸が高硬度且つ高靭性となっているため、印刷ヘッドがプラテンを圧接しても、プラテン軸のたわみを抑制することができる。したがって、印刷ヘッドとプラテンとをほぼ平行に対峙した状態を維持することができるため、印刷ヘッドがプラテンを均等に圧接することができ、印刷テープの印字掠れ等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るテープ印刷装置の全体斜視図である。
【図2】テープ印刷装置の蓋体を開放した状態の全体斜視図である。
【図3】テープ印刷装置の開閉蓋を開放した状態の平面図である
【図4】テープカートリッジの断面図である。
【図5】テープカートリッジをカートリッジ装着部に装着した状態の部分断面側面図である。
【図6】カートリッジ装着部の下側空間の平面図である。
【図7】プラテン軸廻りの拡大図である。
【図8】テープ印刷装置のプラテン廻りの部分側面図である。
【図9】他の実施形態に係るプラテン軸廻りの拡大図である。
【符号の説明】
1 テープ印刷装置
3 装置本体
6 開閉蓋
14 蓋体
20 テープカートリッジ
27 プラテン
30 カートリッジ装着部
34 プラテン軸
35 ベースフレーム
36 軸本体部
37 補強部
38 支持部位
42 ヘッド支持軸
50 印刷ヘッド
51 ヘッド本体
52 ヘッドホルダ
53 発熱素子
60 ヘッド押圧部材
70 ローラ本体
71 ゴムロール
80 補強保持部
T 印刷テープ
R インクリボン
Δα 傾き角度

Claims (6)

  1. ベースフレームに支持した印刷ヘッドが離接自在に圧接されるプラテンにおいて、
    前記ベースフレームに基端側を片持ちで支持されたプラテン軸と、
    前記プラテン軸に回転自在に装着したプラテン本体とで構成され、
    前記プラテン軸は、前記印刷ヘッドと平行に対峙した状態から先端側を前記印刷ヘッド側に僅かに傾けて配設されていることを特徴とするプラテン。
  2. 前記プラテン軸は、前記ベースフレーム上の支持部位を部分的に傾き形成することにより、先端側を前記印刷ヘッド側に傾けられていることを特徴とする請求項1に記載のプラテン。
  3. 前記支持部位は、前記ベースフレームを斜めに半抜き状にプレス成形して傾き形成されていることを特徴とする請求項2に記載のプラテン。
  4. ベースフレームに支持した印刷ヘッドが離接自在に圧接されるプラテンにおいて、
    前記ベースフレームに基端側を片持ちで支持されたプラテン軸と、
    前記プラテン軸に回転自在に装着したプラテン本体とで構成され、
    前記プラテン軸は、焼入れ処理したスチール材で構成されていることを特徴とするプラテン。
  5. 前記プラテン軸は、前記スチール材の基端側を圧入して保持する補強保持部を介して、前記ベースフレームの裏面側からカシメ固定されていることを特徴とする請求項4に記載のプラテン。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のプラテンを備えたことを特徴とするテープ印刷装置。
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