JP2009277761A - 曲げ加工性に優れた光透過型電磁波シールド積層体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高温の曲げ加工条件においても、剥離や反りを生じない曲げ加工性に優れた光透過型電磁波シールド積層体を提供する。
【解決手段】電磁波シールド層の片側または両側にポリカーボネート基材を積層して、厚さ0.1mm〜30mmの積層体を製造し、該積層体を130〜165℃、積層体の上下表面温度差20℃以内で加熱した後、曲率半径10mm以上の曲面に曲げ加工することを特徴とする光透過型電磁波シールド積層体の製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】電磁波シールド層の片側または両側にポリカーボネート基材を積層して、厚さ0.1mm〜30mmの積層体を製造し、該積層体を130〜165℃、積層体の上下表面温度差20℃以内で加熱した後、曲率半径10mm以上の曲面に曲げ加工することを特徴とする光透過型電磁波シールド積層体の製造方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、曲げ加工性および耐衝撃性に優れた光透過型電磁波シールド積層体の製造方法に関する。本発明の光透過型電磁波シールド積層体は、産業装置、機械および電子機器などのカバーや筐体、自動車、車両、船舶、航空機、住宅、病院およびオフィスなどの窓材やカバーとして有用である。
近年、パソコンや携帯電話、液晶やプラズマに代表されるフラットパネルディスプレイ、タッチパネル、カーナビゲーション、携帯情報端末などの電子機器や産業機械のモーターなどから発生する電磁波により、産業機械や電子機器の誤動作や通信障害を引き起こし大きな問題となっている。さらに、電磁波は人体に対しても悪影響を及ぼす可能性が指摘されており、いわゆる電磁波障害(以下、EMIという)を防止するため、各種電磁波シールド材による対策を講じている。
電磁波シールド材単体では十分な強度が得られないため、電磁波シールド材料を各種光透過型樹脂基材やガラス基材などで積層する方法が用いられる(特許文献1〜3参照)。
安全性の観点から耐衝撃性や耐熱性に優れるポリカーボネート樹脂を基材とした光透過型電磁波シールド積層体が好ましいが、半導体製造装置などの産業装置、産業機械および各種電子機器などのカバーや筐体、自動車、車両、船舶、航空機、住宅、病院およびオフィスなどの窓材やカバーとして使用する場合、意匠性や安全性の観点から曲げ加工性が求められるケースが多い。しかしながら、ポリカーボネート樹脂は耐熱性が高いがゆえに、高温での曲げ加工条件を強いられるため、光透過型電磁波シールド積層体に反り、剥離を生じるなどの問題を抱えており、光透過型電磁波シールド積層体の曲げ加工技術は開示されていない。
特開平8−39746号公報
特許第3994404号公報
特開平9−239936号公報
本発明は、かかる従来技術の問題点を鑑み、反りや剥離を生じない曲げ加工性に優れた光透過型電磁波シールド積層体を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討の結果、電磁波シールド層の片側または両側にポリカーボネート基材を積層してなる2層以上の積層体において、加熱温度130℃〜165℃で表面温度差を20℃以内に制御して、30秒〜20分間加熱したシールド積層体を曲率半径10mm以上の曲面に曲げ加工することにより、剥離や反りを生じない曲げ加工性に優れた光透過型電磁波シールド積層体を得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の光透過型電磁波シールド積層体は剥離や反りを生じないため、良好な透明性または視界性と曲げ加工性を有する。
本発明の光透過型電磁波シールド積層体は、各種電子機器や機械、モーターなどから発生する電磁波の流入を防止する電磁波シールド層とポリカーボネート基材を含む2層以上の積層体から構成されており、場合によっては、耐衝撃性、耐擦傷性、耐侯性、耐水性、帯電防止性、防湿性、防曇性、反射防止性、防汚染性などの観点から電磁波シールド層の片面または両面に保護層を配置しても構わない。更に詳しくは、導電性化合物を用いた金属薄膜メッシュ、金属織物メッシュ、導電性繊維メッシュ、導電性印刷メッシュを電磁波シールド層とするすべての積層タイプの光透過型電磁波シールド積層体を示す。
電磁波シールド層の電磁波シールド性能は、30デシベル以上の性能を有するものが好ましい。シールド性能が30デシベル以下では、電子機器から発生する電磁波の流出を完全に防ぐことが出来ず、他の機械や電子機器の誤動作や通信障害を生じる可能性があるばかりでなく、電子機器の外部から侵入する電磁波を防ぐことが出来ず、電子機器にダメージを与える可能性がある。
前記の電磁波シールド性能を達成するためには、電磁波シールド層の表面抵抗率(シート抵抗値)は10[Ω/□]以下であることが好ましい。より好ましくは1[Ω/□]以下であり、更に好ましくは0.1[Ω/□]以下であることが好ましい。
電磁波シールド層を構成する導電性化合物は、導電性があれば特に制限は無いが、鉄、金、銀、銅、アルミ、ニッケル、カーボン、ITO(酸化インジウム/酸化錫)、ZnO(酸化亜鉛)、錫、亜鉛、チタン、タングステン、ステンレスから選ばれた少なくとも1つ以上の金属成分を含有する金属化合物を用いることが出来る。経済的な観点から、銀、銅、アルミ、ニッケル、カーボン、ZnO(酸化亜鉛)、錫またはステンレスから選ばれた少なくとも1つ以上の金属成分を含有する導電性化合物を用いることが好ましい。
電磁波シールド層は、導電性化合物を用いた金属薄膜メッシュまたは導電性印刷メッシュである。金属薄膜メッシュの製法は特に制限はないが、例えば、光透過型有機高分子材料のフィルムまたはシート表面に銅、銀、アルミ、ITO(酸化インジウム/酸化錫) 、ZnO(酸化亜鉛)などの金属薄膜を蒸着やスパッタリングにより形成したもの、あるいはこれらの金属箔を接着剤により貼り合せた後、エッチングなどの手段でメッシュを形成する方法、メッキ触媒含有インキやペーストをグラビア印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷などにより塗布後、無電解メッキや電気メッキを施してメッシュを形成する方法、銅、銀、アルミなどの金属板を圧延加工して所定の厚さにした金属箔をパンチング加工してメッシュを形成する方法などが挙げられる。これらの金属薄膜メッシュは、耐水性、耐湿性、耐腐食性、防錆性、反射防止性の観点から、片面または両面に黒化処理を施しておくことが好ましい。金属薄膜メッシュは電磁波シールド性能および透明性の観点から、ライン幅5〜200μm、厚さ0.01〜100μm、ピッチ100〜1000μmの範囲が好ましい。
金属薄膜メッシュを形成する金属箔用接着剤としては、特に制限は無く、透明性、耐水性、耐湿性、接着力の良好な公知の接着剤や粘着剤を使用することが出来る。接着剤としては、公知の光硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、ホットメルト型接着剤などが挙げられる。
粘着剤としては、例えば、公知のアクリル系樹脂組成物、ポリウレタン系樹脂組成物、ポリエステル系樹脂組成物、エポキシ系樹脂組成物、シリコーン系樹脂組成物、ゴム系樹脂組成物などの粘着剤を用いることが出来る。これらの中で、透明性、耐水性、耐湿性および接着力の良好なアクリル系樹脂組成物の粘着剤が最も好ましい。
ホットメルト型接着剤としては、例えば、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体樹脂組成物、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体樹脂組成物などのポリオレフィン系樹脂組成物、ポリスチレン系樹脂組成物、エチレン酢酸ビニル系樹脂組成物、酢酸ビニル系樹脂組成物、アクリル系樹脂組成物、ポリウレタン系樹脂組成物、ポリエステル系樹脂組成物、エポキシ系樹脂組成物、ポリエステル系樹脂組成物、ポリアミド系樹脂組成物、ポリビニールエーテル系樹脂組成物、シリコーン系樹脂組成物、ゴム系樹脂組成物などが挙げられる。これらの中で、透明性、耐水性、耐湿性および接着力の良好なアクリル系樹脂組成物のホットメルト型接着剤が最も好ましい。
熱硬化型接着剤としては、熱により重合するものであれば特に制限は無く、例えば、グリシジル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、水酸基、カルボキシル基、イソシアヌレート基、アミノ基、アミド基等の官能基を持つ化合物が挙げられ、これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせても、使用することができる。例えば、エポキシ系樹脂組成物、アクリル系樹脂組成物、シリコーン系樹脂組成物、フェノール系樹脂組成物、熱硬化型ポリイミド系樹脂組成物、ポリウレタン系樹脂組成物、ポリエステル系樹脂組成物、メラミン系樹脂組成物、ユリア系樹脂組成物などが挙げられる。接着力および透明性の観点からエポキシアクリレート系樹脂組成物、ウレタンアクリレート系樹脂組成物、ポリエーテルアクリレート系樹脂組成物、ポリエステルアクリレート系樹脂組成物などのアクリル系樹脂組成物が好ましい。これらの熱硬化型接着剤は必要に応じて、2種以上併用することができる。また熱硬化型接着剤組成物には硬化剤を併用することが好ましい。硬化剤としては公知の硬化剤を使用することができ、イソシアネート系硬化剤、トリエチレンテトラミン、キシレンジアミン、N−アミノテトラミン、ジアミノジフェニルメタンなどのアミン類、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水ドデシルコハク酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸などの酸無水物、ジアミノジフェニルスルホン、トリス( ジメチルアミノメチル) フェノール、ポリアミド樹脂、ジシアンジアミド、エチルメチルイミダゾールなどを使用することができる。これらの硬化剤は単独で用いても良いし、2種以上混合して用いても良い。
光硬化型接着剤としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート系接着剤組成物、ポリエステル(メタ)アクリレート系接着剤組成物、エポキシ(メタ)アクリレート系接着剤組成物およびポリオール(メタ)アクリレート系接着剤組成物から選ばれた少なくともいずれか1種類以上の(メタ)アクリレート系接着剤組成であることが好ましく、この中でも耐水性、耐湿性、耐侯性、透明性および接着力の観点からウレタン(メタ)アクリレート系接着剤組成物が特に好ましい。活性エネルギー線の照射による硬化性を有する光硬化型(メタ)アクリレート系接着剤組成物は、硬化時間、安全性の面から特に好ましく、活性エネルギー線としては可視光線または紫外線が好ましい。
導電性印刷メッシュはいかなる製法で得られた導電性印刷メッシュでも使用することが出来、特に制限は無いが、例えば、銅、銀、アルミ、ニッケルなどの金属粒子化合物やカーボンなどをエポキシ系、ウレタン系、アクリル系、EVA系などの樹脂バインダーに混合したインキまたはペーストを用いて、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷などの方法により光透過型有機高分子材料のフィルムまたはシート表面にメッシュを形成する方法が挙げられる。導電性印刷メッシュは電磁波シールド性能および透明性の観点から、ライン幅10〜200μm、厚さ1〜100μm、ピッチ100〜1000μmの範囲が好ましい。
金属薄膜メッシュおよび導電性印刷メッシュのフィルムまたはシート基材として用いる光透過型有機高分子材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、光透過型ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂などが挙げられる。
これらの光透過型有機高分子材料の中で、透明性や耐衝撃性および汎用性の観点から、特にポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂およびポリエチレンテレフタレート樹脂が好ましい。
金属織物メッシュはいかなる製法で得られた金属織物メッシュでも使用することが出来、特に制限は無いが、例えば、ステンレス、銅、銀、金、鉄などの金属線を編み込むことによりメッシュを形成する方法が挙げられる。メッシュサイズが小さく、金属線径が太い方が電磁波シールド性能は高くなるが、一方で視認性が低下するため、メッシュサイズは50〜300メッシュ、金属線径は10〜200μmの範囲が好ましい。尚、メッシュサイズとはテイラー標準ふるいで規定されているメッシュサイズを示す。
導電性繊維メッシュはいかなる製法で得られた導電性繊維メッシュでも使用することが出来、特に制限は無いが、例えば、表面処理をしたポリエステルなどの合成繊維にニッケルや銅などの導電性金属化合物を無電解メッキし、更に黒化処理した導電性繊維メッシュなどが挙げられる。メッシュサイズは50〜300メッシュ、繊維径は10〜100μmの範囲が好ましい。
本発明に記載の光透過型電磁波シールド積層体は、耐衝撃性、耐擦傷性、耐侯性、耐水性、帯電防止性、防湿性、防曇性、反射防止性、防汚染性などの観点から、電磁波シールド層の片側または両側に保護層を配置することが好ましい。保護層は視認可能で光を通す材料であれば、光透過型有機高分子材料からなるフィルムやシート材料でも構わないし、各種機能性を有する被膜でも構わない。
前記の光透過型有機高分子材料としては、特に限定は無く、視認可能で光を通す有機高分子材料であれば構わない。光透過型有機高分子材料には各種金属化合物、導電性化合物、有機性化合物、無機性化合物など接着、蒸着、塗布、印刷、加工した材料を包含する。光透過型有機高分子材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、光透過型ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂などが挙げられる。
これらの光透過型有機高分子材料の中で、透明性や耐衝撃性および汎用性の観点から、特にポリカーボネート樹脂またはポリエチレンテレフタレート樹脂が好ましい。
前記の被膜としては、特に制限は無いが、長期間の耐久性に優れ、かつ表面硬度が比較的高いシリコーン樹脂系化合物、または処理が比較的簡便でかつ良好な被膜が形成されるアクリル樹脂または多官能アクリル樹脂が好ましい。これら被膜の硬化方法は使用する樹脂化合物の性質によるが、生産性や簡便性を考慮した場合、熱硬化型または光硬化型樹脂を選択することが好ましい。光硬化型樹脂の一例としては、1官能あるいは多官能のアクリレートモノマーあるいはオリゴマーなどの単独あるいは複数からなる樹脂組成物に硬化触媒として光重合開始剤が加えられた樹脂組成物が挙げられる。熱硬化型樹脂としてはポリオルガノシロキサン系、架橋型アクリル系などのものが挙げられる。この様な樹脂組成物は、ハードコート剤として市販されており、被膜ラインとの適正を加味し、適宜選択すれば良い。
これらの被膜には紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤のほか、必要に応じて、有機溶剤、着色防止剤などの各種安定剤やレベリング剤、消泡剤、増粘剤、帯電防止剤、防曇剤などの界面活性剤等を適宜添加してもよい。
これらの被膜には紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤のほか、必要に応じて、有機溶剤、着色防止剤などの各種安定剤やレベリング剤、消泡剤、増粘剤、帯電防止剤、防曇剤などの界面活性剤等を適宜添加してもよい。
本発明の光透過型電磁波シールド積層体は、そのシールド性能を十分に発揮させる目的や電磁波の漏洩を防止するために、適宜アースを設置することが好ましい。アースの設置方法としては、特に制限は無いが、例えば、銅、銀、アルミ、ニッケルなどの金属粒子化合物やカーボンなどをエポキシ系、ウレタン系、アクリル系、EVA系などの樹脂バインダーに混合した導電性ペーストを光透過型電磁波シールド積層体の端面外周に塗布する方法や光透過型電磁波シールド積層体の端面外周を導電性テープで被覆する方法、これらを併用する方法などが挙げられる。端面外周の70%以上に導電性ペーストまたはテープで被覆することが好ましい。
本発明における光透過型電磁波シールド積層体の曲げ加工条件としては、積層体の上下表面温度差を20℃以内に保ちながら、加熱温度130℃〜165℃で、30秒〜20分間加熱したシールド積層体を曲率半径10mm以上の曲面に曲げ加工することにより、積層体の剥離や反りのない良好な光透過型電磁波シールド積層体を得ることが出来る。積層体の上下表面温度差が20℃を超えると、熱膨張の差により、反りや剥離が発生して不良品となる。また応力ひずみが残留するため、長期耐久性の低下を招く。加熱温度が130℃より低いとポリカーボネート樹脂基材が十分に軟化しないため、スプリングバックが発生して所望の曲率半径を得られない。一方で加熱温度が165℃を超えると電磁波シールド層とポリカーボネート樹脂基材の剥離が発生して不良品となる。加熱時間は30秒より短いと積層体の中心部まで十分に加熱出来ないため、スプリングバックが発生して所望の曲率半径を得られない。一方で加熱時間が20分間を超えると積層体の部分的な熱変形や反りが発生して不良品となるばかりでなく、生産効率が著しく劣るため加工コストが高くなる。さらに曲率半径が10mm未満になると湾曲がきつ過ぎるため、剥離が発生し易くなり不良品が発生する。
本発明における光透過型電磁波シールド積層体の曲げ加工方法としては、例えば、
棒状ヒーター加熱、遠赤外線ヒーター加熱、遠赤外線ランプ加熱、高周波加熱、誘電加熱、誘導加熱、マイクロ波加熱、多段プレス加熱、電気炉加熱、金型加熱などで積層体を所定の温度に加熱後、所定の曲率半径を得ることの出来る木型、金型などを用いて曲げ加工する方法や真空成形、プレス成形などが適用される。ただし、曲げ加工方法は前記記載の方法になんら限定されるものではない。
棒状ヒーター加熱、遠赤外線ヒーター加熱、遠赤外線ランプ加熱、高周波加熱、誘電加熱、誘導加熱、マイクロ波加熱、多段プレス加熱、電気炉加熱、金型加熱などで積層体を所定の温度に加熱後、所定の曲率半径を得ることの出来る木型、金型などを用いて曲げ加工する方法や真空成形、プレス成形などが適用される。ただし、曲げ加工方法は前記記載の方法になんら限定されるものではない。
以下、本発明について実施例、比較例によりその実施形態と効果について具体的に説明するが、本発明はこれらの例により何ら限定されるものではない。実施例および比較例中に記載の評価結果は下記の試験方法にて測定した。
(電磁波シールド性能試験)
電磁波シールド性能測定装置(アドバンテスト社製)を用いて100MHz〜1GHzの周波数範囲の電磁波シールド性能を測定した。
[電磁波シールド性能評価]
周波数100MHzと1GHzの電磁波シールド性能が30dB以上を示すものを合格(○)とし、30dB未満のものを不合格(×)とした。
電磁波シールド性能測定装置(アドバンテスト社製)を用いて100MHz〜1GHzの周波数範囲の電磁波シールド性能を測定した。
[電磁波シールド性能評価]
周波数100MHzと1GHzの電磁波シールド性能が30dB以上を示すものを合格(○)とし、30dB未満のものを不合格(×)とした。
(曲げ加工性試験)
電磁波シールド層(PCフィルム、PETフィルム)と保護層(PCシートまたはフィルム)を積層してなる幅50mm、長さ200mmの試験片を遠赤外線ヒーターで上下から加熱して、試験片の表面温度が所定温度に達した後、所定の曲率半径の金型を用いて曲げ加工した。試験片の曲率半径と加工状況を目視にて評価した。
[外観評価]
○:外観異常なし
×:剥離、発泡、白化、反りのいずれかが発生
[試験片曲率半径評価]
○:金型の曲率半径に対して誤差10%以内
△:金型の曲率半径に対して誤差20%以内
×:金型の曲率半径に対して誤差20%以上または測定不可
電磁波シールド層(PCフィルム、PETフィルム)と保護層(PCシートまたはフィルム)を積層してなる幅50mm、長さ200mmの試験片を遠赤外線ヒーターで上下から加熱して、試験片の表面温度が所定温度に達した後、所定の曲率半径の金型を用いて曲げ加工した。試験片の曲率半径と加工状況を目視にて評価した。
[外観評価]
○:外観異常なし
×:剥離、発泡、白化、反りのいずれかが発生
[試験片曲率半径評価]
○:金型の曲率半径に対して誤差10%以内
△:金型の曲率半径に対して誤差20%以内
×:金型の曲率半径に対して誤差20%以上または測定不可
[材料]
(電磁波シールド層)
各種導電性化合物を用いてメッシュ形成した表面抵抗値1[Ω/□]以下のPCフィルムまたはPETフィルム。
(導電性化合物メッシュ)
・AgC導電性印刷メッシュ
ライン100μm、ピッチ500μm、表面抵抗0.5Ω/□
・ 銅化合物薄膜メッシュ
ライン10μm、ピッチ300μm、表面抵抗0.1Ω/□
・ 銀化合物薄膜メッシュ
ライン10μm、ピッチ180μm、表面抵抗0.1Ω/□
(ベース基材)
・PCフィルム
MGCフィルシート社製ポリカーボネートフィルム(100〜200μm厚)
・PETフィルム
東洋紡社製易接着ポリエチレンテレフタレート(200μm厚)
(保護層)
・PCシート
MGCフィルシート社製ポリカーボネートシート(1.5mm〜20.0mm厚)
・PCフィルム
MGCフィルシート社製ポリカーボネートフィルム(100μm厚)
(電磁波シールド層)
各種導電性化合物を用いてメッシュ形成した表面抵抗値1[Ω/□]以下のPCフィルムまたはPETフィルム。
(導電性化合物メッシュ)
・AgC導電性印刷メッシュ
ライン100μm、ピッチ500μm、表面抵抗0.5Ω/□
・ 銅化合物薄膜メッシュ
ライン10μm、ピッチ300μm、表面抵抗0.1Ω/□
・ 銀化合物薄膜メッシュ
ライン10μm、ピッチ180μm、表面抵抗0.1Ω/□
(ベース基材)
・PCフィルム
MGCフィルシート社製ポリカーボネートフィルム(100〜200μm厚)
・PETフィルム
東洋紡社製易接着ポリエチレンテレフタレート(200μm厚)
(保護層)
・PCシート
MGCフィルシート社製ポリカーボネートシート(1.5mm〜20.0mm厚)
・PCフィルム
MGCフィルシート社製ポリカーボネートフィルム(100μm厚)
実施例1
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
前記「電磁波シールド性能試験」によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして前記「曲げ加工性試験」に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
前記「電磁波シールド性能試験」によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして前記「曲げ加工性試験」に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
実施例2
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度130℃(上部)、130℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は29mmであった。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度130℃(上部)、130℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は29mmであった。
実施例3
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度135℃(上部)、135℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は27mmであった。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度135℃(上部)、135℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は27mmであった。
実施例4
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度140℃(上部)、140℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度140℃(上部)、140℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
実施例5
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度160℃(上部)、160℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度160℃(上部)、160℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
実施例6
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度165℃(上部)、165℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度165℃(上部)、165℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
実施例7
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度160℃(上部)、140℃(下部)、表面温度差20℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度160℃(上部)、140℃(下部)、表面温度差20℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
実施例8
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度155℃(上部)、145℃(下部)、表面温度差10℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度155℃(上部)、145℃(下部)、表面温度差10℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
実施例9
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム100μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCフィルム100μm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム100μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCフィルム100μm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
実施例10
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート10.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径50mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は51mmであった。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート10.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径50mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は51mmであった。
実施例11
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート20.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径100mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は105mmであった。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート20.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径100mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は105mmであった。
実施例12
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度140℃(上部)、140℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間0.5分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は29mmであった。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度140℃(上部)、140℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間0.5分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は29mmであった。
実施例13
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度160℃(上部)、160℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間20分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度160℃(上部)、160℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間20分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
実施例14
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径10mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は11mmであった。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径10mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は11mmであった。
実施例15
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層の両側を2枚の保護層(PCシート1.5mm厚)で挟み込みラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層の両側を2枚の保護層(PCシート1.5mm厚)で挟み込みラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
実施例16
銅化合物薄膜メッシュ(PETフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は26mmであった。
銅化合物薄膜メッシュ(PETフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は26mmであった。
実施例17
銀化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
銀化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
実施例18
AgC導電性印刷メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
AgC導電性印刷メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度150℃(上部)、150℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であり、試験片の曲率半径は25mmであった。
比較例1
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度170℃(上部)、170℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、剥離および変形が生じた。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度170℃(上部)、170℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、剥離および変形が生じた。
比較例2
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度165℃(上部)、140℃(下部)、表面温度差25℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、反りが発生した。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度165℃(上部)、140℃(下部)、表面温度差25℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、反りが発生した。
比較例3
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度165℃(上部)、130℃(下部)、表面温度差35℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、反りおよび剥離が発生した。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度165℃(上部)、130℃(下部)、表面温度差35℃、加熱時間3分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、反りおよび剥離が発生した。
比較例4
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度140℃(上部)、140℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間0.2分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であったが、試験片の曲率半径は40mmであった。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度140℃(上部)、140℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間0.2分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、外観は良好であったが、試験片の曲率半径は40mmであった。
比較例5
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度160℃(上部)、160℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間40分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、反りおよび剥離が発生した。
銅化合物薄膜メッシュ(PCフィルム200μm厚)の電磁波シールド層と保護層(PCシート3.0mm厚)をラミネートして試験片を得た。
電磁波シールド性能試験によるサンプルの電磁波シールド性能は良好であった。曲げ加工条件を表面温度160℃(上部)、160℃(下部)、表面温度差0℃、加熱時間40分間、金型曲率半径25mmとして曲げ加工性試験に従い評価した結果、反りおよび剥離が発生した。
Claims (7)
- 電磁波シールド層の片側または両側にポリカーボネート基材を積層して、厚さ0.1mm〜30mmの積層体を製造し、該積層体を130〜165℃、積層体の上下表面温度差20℃以内で加熱した後、曲率半径10mm以上の曲面に曲げ加工することを特徴とする光透過型電磁波シールド積層体の製造方法。
- 電磁波シールド層の導電性化合物が銀、銅、アルミ、ニッケル、カーボン、ITO(酸化インジウム/酸化錫)、ZnO、錫、亜鉛、チタン、タングステン、およびステンレスから選ばれる少なくとも1つを含有する請求項1記載の光透過型電磁波シールド積層体の製造方法。
- 電磁波シールド層が金属薄膜メッシュ、金属織物メッシュ、導電性繊維メッシュおよび導電性印刷メッシュから選ばれる1種である請求項1記載の光透過型電磁波シールド積層体の製造方法。
- 電磁波シールド層の電磁波シールド性能が30デシベル以上である請求項1記載の光透過型電磁波シールド積層体の製造方法。
- 金属薄膜メッシュおよび導電性印刷メッシュのベース基材がポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、またはポリエステル樹脂である請求項4記載の光透過型電磁波シールド積層体の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法で製造された光透過型電磁波シールド積層体。
- 電子機器カバー、筐体用シールド材料、車両用カバー、半導体製造装置カバー、または窓材用シールド材料に用いられる請求項6記載の光透過型電磁波シールド積層体。
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2008
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