JP2009275742A - ラジアルニードル軸受用保持器及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】1対の保持器素子1、1を組み合わせる際に、各素柱部3、3の先端縁同士を正しく突き合わせる作業を容易に行える構造及び製造方法を実現する。
【解決手段】前記両保持器素子1、1はそれぞれ、円環状のリム部2c、2cと、このリム部2c、2cにそれぞれの基端部を連続させた複数本の素柱部3、3とを備える。これら両リム部2c、2cの内周縁の形状を、これら両リム部2c、2c同士で互いに同じ非円形とする。そして、外周面を同形状としたマンドレル18にこれら両リム部2c、2cを外嵌し、前記各素柱部3、3の先端縁同士を正しく突き合わせた状態で、前記両保持器素子1、1を結合する。
【選択図】図9
【解決手段】前記両保持器素子1、1はそれぞれ、円環状のリム部2c、2cと、このリム部2c、2cにそれぞれの基端部を連続させた複数本の素柱部3、3とを備える。これら両リム部2c、2cの内周縁の形状を、これら両リム部2c、2c同士で互いに同じ非円形とする。そして、外周面を同形状としたマンドレル18にこれら両リム部2c、2cを外嵌し、前記各素柱部3、3の先端縁同士を正しく突き合わせた状態で、前記両保持器素子1、1を結合する。
【選択図】図9
Description
この発明は、ラジアルニードル軸受用保持器及びその製造方法の改良に関する。具体的には、柱部及びポケットの形状精度が良好なラジアルニードル軸受用保持器を安定して、しかも低コストで得られる構造及び製造方法の実現を図るものである。
自動車用変速機や各種機械装置の回転支持部のうち、大きなラジアル荷重が加わる部分にラジアルニードル軸受が組み込まれている。この様なラジアルニードル軸受には、籠型保持器と呼ばれる保持器を設けて、複数本のニードルを、円周方向に互いに離隔した状態で転動自在に保持する。この様な保持器を金属板により造るのに一般的には、例えば特許文献1に記載されている様に、帯状の金属板(一般的には鋼板若しくはステンレス鋼板)に、曲げ加工、打ち抜き加工等を施して中間素材とした後、この中間素材を円筒状に丸め、両端部を突き合わせ溶接して、保持器とする。
この様な従来から一般的に知られている金属板製のラジアルニードル軸受用保持器の場合、次述する特許文献2、3に記載されている様な理由により、形状精度を良好にする事が難しく、必ずしも良好な性能を得る事が難しかった。そして、形状が悪化した場合には、各ポケット内にニードルを組み込みにくくなったり、逆に、組み込んだニードルが不用意に脱落する可能性があった。勿論、組み立てた保持器に、形状を矯正する為の処理を施す事で、上述の様な不都合を防止できるが、その分、コストが嵩む為、好ましくない。
この様な不都合を解消する為、特許文献2には図13に示す様な、特許文献3には図14に示す様な、それぞれ保持器の構造が記載されている。このうちの図13に示した従来構造の第1例は、互いにほぼ同形状の保持器素子1a、1bを組み合わせる事により構成している。これら両保持器素子1a、1bは、素材となる金属板に打ち抜き加工及び曲げ加工を施す事により造られたもので、それぞれ、円環状のリム部2と、複数本ずつの素柱部3a、3bとを備える。これら各素柱部3a、3bは、このリム部2にそれぞれの基端部を連続させて、それぞれがこのリム部2の軸方向片側に延びている。尚、一方の保持器素子1aを構成する各柱部3a、3aの先端部の形状は凸円弧とし、他方の保持器素子1bを構成する各柱部3b、3bの先端縁の形状は凹円弧としている。前記特許文献2に記載された従来構造の場合、前記保持器素子1a、1bを1対形成した後、前記各柱部3a、3bの先端部同士を突き合わせて更に溶接し、ラジアルニードル軸受用の籠型保持器とする。
又、前記図14に示した従来構造の第2例の場合には、一方のリム部2aに複数本の柱部4、4の基端部をそれぞれ連続させ、他方のリム部2bは単なる円環状としている。これら各柱部4、4の先端面は平坦にしている。そして、これら各柱部4、4の先端面を前記他方の柱部2bの所定位置に突き合わせて更に溶接し、ラジアルニードル軸受用の籠型保持器とする。
上述の図13〜14に示した従来構造の場合、何れも、特許文献2、3に記載されている様に、柱部及びポケットの形状精度及び寸法精度を良好にできて、各ポケット内へのニードルの組み込みの容易化と、一度組み込んだニードルの脱落防止とを十分に図れる。但し、図13に示した従来構造の第1例の場合、前記各柱部3a、3bの先端部同士を正しく、即ち、円周方向の位相を厳密に一致させた状態で突き合わせる事が面倒で、この面から製造コストを上昇させる可能性がある。これに対して図14に示した従来構造の第2例の場合、上述の様な位相合わせの面倒がない代わりに、材料の歩留りが悪くなる。即ち、前記一方のリム部2aと前記各柱部4、4とから成る素材を金属板から打ち抜き加工する場合に発生するスクラップが多くなり、材料の歩留り悪化によりコストが上昇する。要するに、リム部2aと一体の前記各柱部4、4の長さ寸法が(前記保持器素子1a、1bの素柱部3a、3bに比べて)大きい分、これら各柱部4、4となるべき部分を打ち抜いた部分同士の間に存在して、スクラップとして廃棄される金属材料が多くなる。
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、上述の図13に示した従来の第1例の構造を改良し、各素柱部の先端縁同士を正しく突き合わせる作業を容易に行える構造及び製造方法を実現すべく発明したものである。
本発明のラジアルニードル軸受用保持器及びその製造方法のうち、請求項1に記載したラジアルニードル軸受用保持器は、前述した特許文献2に記載されたラジアルニードル軸受用保持器と同様に、1対の保持器素子を組み合わせて成る。これら両保持器素子はそれぞれ、金属板により造られ、円環状のリム部と、このリム部にそれぞれの基端部を連続させた複数本の素柱部とを備える。本発明のラジアルニードル軸受用保持器は、それぞれがこの様な構成を有する1対の保持器素子を、それぞれのリム部を軸方向両端部に互いに平行にした状態で配置して、前記各素柱部の先端部同士を結合する事により、前記両リム部同士の間に掛け渡された複数の柱部とし、円周方向に隣り合う柱部とこれら両リム部とにより四周を囲まれる部分を、それぞれニードルを転動自在に保持する為のポケットとしている。
特に、本発明のラジアルニードル軸受用保持器に於いては、前記両リム部の内周縁の形状を、これら両リム部同士で互いに同じ非円形としている。
この様な本発明を実施する場合に、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記両リム部の内周縁の形状を、径方向外方に凹んだ凹部をポケットの数と同じ数だけ形成した波形とする。そして、前記両リム部の円周方向に関して、これら各凹部の間部分の位相と各素柱部の位相とを、互いに一致させる。
或は、請求項3に記載した発明の様に、前記両リム部の内周縁の形状を、径方向内方に突出する突部をポケットの数と同じ数だけ形成した波形とする。そして、前記両リム部の円周方向に関して、これら各突部の間部分の位相と各素柱部の位相とを、互いに一致させる。
或は、請求項4に記載した様に、前記両リム部の内周縁の形状を、ポケットの数と同じ画数を有する正多角形とする。そして、これら両リム部の円周方向に関して、この正多角形の角の位相と各素柱部の位相とを互いに一致させる。
この様な本発明を実施する場合に、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記両リム部の内周縁の形状を、径方向外方に凹んだ凹部をポケットの数と同じ数だけ形成した波形とする。そして、前記両リム部の円周方向に関して、これら各凹部の間部分の位相と各素柱部の位相とを、互いに一致させる。
或は、請求項3に記載した発明の様に、前記両リム部の内周縁の形状を、径方向内方に突出する突部をポケットの数と同じ数だけ形成した波形とする。そして、前記両リム部の円周方向に関して、これら各突部の間部分の位相と各素柱部の位相とを、互いに一致させる。
或は、請求項4に記載した様に、前記両リム部の内周縁の形状を、ポケットの数と同じ画数を有する正多角形とする。そして、これら両リム部の円周方向に関して、この正多角形の角の位相と各素柱部の位相とを互いに一致させる。
又、請求項5に記載した、ラジアルニードル軸受用保持器の製造方法の発明は、素材となる金属板に打ち抜き加工及び曲げ加工を施す事により、それぞれが上述した請求項1に記載した発明の場合と同様の、1対の保持器素子を形成する。
特に、本発明のラジアルニードル軸受用保持器の製造方法の場合には、前記両保持器素子を形成した後、これら両保持器素子を、前記リム部の内周縁との係合に基づいてこのリム部の回転を阻止する外周面形状を有するマンドレルに、互いの素柱部を対向させ、且つ、円周方向の変位を阻止した状態で外嵌する。そして、前記両保持器素子の素柱部の先端同士を突き合わせて互いに接合してから、前記マンドレルを前記両保持器素子の内径側から抜き取る。
特に、本発明のラジアルニードル軸受用保持器の製造方法の場合には、前記両保持器素子を形成した後、これら両保持器素子を、前記リム部の内周縁との係合に基づいてこのリム部の回転を阻止する外周面形状を有するマンドレルに、互いの素柱部を対向させ、且つ、円周方向の変位を阻止した状態で外嵌する。そして、前記両保持器素子の素柱部の先端同士を突き合わせて互いに接合してから、前記マンドレルを前記両保持器素子の内径側から抜き取る。
上述の様に構成する本発明のラジアルニードル軸受用保持器及びその製造方法によれば、各素柱部の先端縁同士を正しく突き合わせる作業を容易に行えて、柱部及びポケットの形状精度が良好なラジアルニードル軸受用保持器を、安定して、しかも低コストで得られる。
即ち、本発明のラジアルニードル軸受用保持器及びその製造方法によれば、前述した特許文献2に記載された従来技術の場合と同様に、矯正作業等、特に面倒な加工を要する事なく、柱部及びポケットの形状精度及び寸法精度を良好にできる。そして、各ポケット内へのニードルの組み込みの容易化と、一度組み込んだニードルの脱落防止とを十分に図れる。
更に本発明の場合には、互いに組み合わせるべき1対の保持器素子を構成する両リム部の内周縁の形状を非円形としている為、この内周縁の形状を利用して、前記両保持器素子を構成する前記各素柱部の円周方向に関する位相を容易に合わせられる。この為、上述した様に、柱部及びポケットの形状精度が良好なラジアルニードル軸受用保持器を、安定して、しかも低コストで得られる。
即ち、本発明のラジアルニードル軸受用保持器及びその製造方法によれば、前述した特許文献2に記載された従来技術の場合と同様に、矯正作業等、特に面倒な加工を要する事なく、柱部及びポケットの形状精度及び寸法精度を良好にできる。そして、各ポケット内へのニードルの組み込みの容易化と、一度組み込んだニードルの脱落防止とを十分に図れる。
更に本発明の場合には、互いに組み合わせるべき1対の保持器素子を構成する両リム部の内周縁の形状を非円形としている為、この内周縁の形状を利用して、前記両保持器素子を構成する前記各素柱部の円周方向に関する位相を容易に合わせられる。この為、上述した様に、柱部及びポケットの形状精度が良好なラジアルニードル軸受用保持器を、安定して、しかも低コストで得られる。
[実施の形態の第1例]
図1〜11は、請求項1、2、5に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例を含めて、本発明のラジアルニードル軸受用保持器の基本構成は、前述の図13に示した特許文献2に記載された従来構造の場合と同様である。即ち、1対の保持器素子1、1を構成する複数本の素柱部3、3の先端同士を突き合わせて溶接により接合する事により、1対のリム部2c、2c同士の間に掛け渡された複数本の柱部4、4を構成している。そして、円周方向に隣り合う柱部4、4の円周方向側縁と前記両リム部2c、2cの内側面とにより周囲を囲まれる部分を、それぞれニードルを転動自在に保持する為のポケット5、5としている。
図1〜11は、請求項1、2、5に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例を含めて、本発明のラジアルニードル軸受用保持器の基本構成は、前述の図13に示した特許文献2に記載された従来構造の場合と同様である。即ち、1対の保持器素子1、1を構成する複数本の素柱部3、3の先端同士を突き合わせて溶接により接合する事により、1対のリム部2c、2c同士の間に掛け渡された複数本の柱部4、4を構成している。そして、円周方向に隣り合う柱部4、4の円周方向側縁と前記両リム部2c、2cの内側面とにより周囲を囲まれる部分を、それぞれニードルを転動自在に保持する為のポケット5、5としている。
特に、本例の構造の場合には、前記両保持器素子1、1を構成する前記両リム部2c、2cの内周縁の形状を、これら両リム部2c、2c同士の間で同じ、波形としている。即ち、図3〜4に示す様に、これら両リム部2c、2cのうちで、円周方向に関する位相が前記各ポケット5、5と一致する部分に、径方向外方に凹んだ凹部6、6を形成して、前記両リム部2c、2cの内周縁の形状を波形としている。これら各凹部6、6の幅方向中心位置は、円周方向に隣り合う前記各素柱部3、3の丁度中央位置としている。言い換えれば、前記両リム部2c、2cの円周方向に関して、前記各凹部6、6の間部分の円周方向中央位置の位相と、前記各素柱部3、3の位相とを、互いに一致させている。そして、前記両リム部2c、2cの円周方向に関する位相を、これら両リム部2c、2cの内周縁の形状を利用して規制する事により、前記両保持器素子1、1を構成する前記各素柱部3、3の円周方向に関する位相を一致させた状態で、これら各素柱部3、3の先端同士を突き合わせ、更に溶接等により結合して、図1〜2に示したラジアルニードル軸受用保持器としている。
次に、上述の様な本例の構造の製造工程に就いて説明する。先ず、アンコイラから引き出した、原材料となる金属板に打ち抜き加工を施す事により、図5に示す様な、円環部7の周囲に複数の舌片8、8を、造るべき各素柱部3、3(図1、2、8〜10参照)と等ピッチで放射状に配置した、中間素材9を造る。特に、本例の場合には、この中間素材9を構成する前記円環部7の内周縁の1乃至複数個所(図示の例では円周方向等間隔4個所)位置に、ぞれそれが径方向内方に突出する、互いに同大且つ同形状の補助位置決め用突片10、10を形成している。
前記中間素材9を打ち抜き形成した後、前記円環部7を径方向中間部で直角に折り曲げる事で、図6に示す様な第二中間素材11とする。即ち、前記円環部7の径方向中間部外径寄り部分、乃至は、この円環部7の外周縁と前記各舌片8、8の基端部との連続部を同方向に直角に折り曲げる事により、これら各舌片8、8を互いに平行にして、図6に示す様な、幅広の円環部12と、互いに平行な複数本の予備素柱部13、13とから成る、前記第二中間素材11とする。前記円環部12は幅広である為、この円環部12の径方向中間部若しくは前記各予備素柱部13、13の基端部を折り曲げる加工は、容易且つ安定して行なえる。尚、前記各補助位置決め用突片10、10は、これら各予備素柱部13、13を形成したり、前記第二中間素材11を次の工程に移送する際の、位相合わせに利用する。
この第二中間素材11は、次の工程で前記円環部12の内径寄り部分を打ち抜く、打ち抜き加工を施す事により、この円環部12の幅寸法を小さくすると共に内周縁の形状を、前記複数の凹部6、6を備えた波形にして、この円環部12をリム部2cに加工し、図7に示した予備保持器素子14とする。
次いで、この予備保持器素子14を構成する前記各予備素柱部13、13を長さ方向中間部で曲げ形成して、図8に示す様に、前記リム部2cに近い側に存在する外径寄り部15及びこのリム部2cから遠い側に存在する内径寄り部16とを折れ曲がり部17により連続させた、前記各素柱部3、3として、前記保持器素子1とする。前記各予備素柱部13、13をこれら各素柱部3、3に加工する為の方法は特に問わない。例えば、特願2007−51054に開示された様に、隣り合う素柱部3、3同士の間から抜き取り可能な様に、放射状の受部を形成した受型と押型との間で前記各予備素柱部13、13を押圧する事が考えられる。
次いで、この予備保持器素子14を構成する前記各予備素柱部13、13を長さ方向中間部で曲げ形成して、図8に示す様に、前記リム部2cに近い側に存在する外径寄り部15及びこのリム部2cから遠い側に存在する内径寄り部16とを折れ曲がり部17により連続させた、前記各素柱部3、3として、前記保持器素子1とする。前記各予備素柱部13、13をこれら各素柱部3、3に加工する為の方法は特に問わない。例えば、特願2007−51054に開示された様に、隣り合う素柱部3、3同士の間から抜き取り可能な様に、放射状の受部を形成した受型と押型との間で前記各予備素柱部13、13を押圧する事が考えられる。
上述の様にして、前記両保持器素子1、1を形成したならば、図9〜10に示す様に、これら両保持器素子1、1をマンドレル18に、がたつきなく外嵌する。このマンドレル18の外周面には、前記両リム部2c、2cの内周縁に形成した前記各凹部6、6と同数の突条19、19を、それぞれ軸方向に形成している。これら各突条19、19の形状及び大きさは、前記各凹部6、6とがたつきなく係合し、前記両リム部2c、2cを含む前記両保持器素子1、1の円周方向の位相を高精度で規制できる様に設定している。従って、これら両保持器素子1、1を前記マンドレル18に、互いの素柱部3、3を対向させた状態で外嵌すれば、これら両保持器素子1、1の素柱部3、3の円周方向に関する位相が厳密に一致する。そこで、これら両保持器素子1、1を互いに近づけ合って、互いの素柱部3、3の先端同士を突き合わせ、更に、互いに溶接、接着等により接合してから、前記マンドレル18を前記両保持器素子1、1の内径側から抜き取る。
[実施の形態の第2例]
図11は、請求項1、3、5に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、保持器素子1を構成するリム部2cの内周縁の形状を、径方向内方に突出する突部20、20をポケットの数と同じ数だけ形成した、波形としている。即ち、前記リム部2cのうちで、円周方向に関する位相が各ポケットと一致する部分に、径方向内方に突出する前記各突部20、20を形成して、前記リム部2cの内周縁の形状を波形としている。これら各突部20、20の幅方向中心位置は、円周方向に隣り合う各素柱部3、3の丁度中央位置としている。言い換えれば、前記リム部2cの円周方向に関して、前記各突部20、20の間部分の円周方向中央位置の位相と、前記各素柱部3、3の位相とを、互いに一致させている。この様な突部20、20を設けた保持器素子1を1対組み合わせる場合には、外周面にこれら各突部20、20をがたつきなく係合させる凹溝を軸方向に形成したマンドレルを使用する。その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は省略する。
図11は、請求項1、3、5に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、保持器素子1を構成するリム部2cの内周縁の形状を、径方向内方に突出する突部20、20をポケットの数と同じ数だけ形成した、波形としている。即ち、前記リム部2cのうちで、円周方向に関する位相が各ポケットと一致する部分に、径方向内方に突出する前記各突部20、20を形成して、前記リム部2cの内周縁の形状を波形としている。これら各突部20、20の幅方向中心位置は、円周方向に隣り合う各素柱部3、3の丁度中央位置としている。言い換えれば、前記リム部2cの円周方向に関して、前記各突部20、20の間部分の円周方向中央位置の位相と、前記各素柱部3、3の位相とを、互いに一致させている。この様な突部20、20を設けた保持器素子1を1対組み合わせる場合には、外周面にこれら各突部20、20をがたつきなく係合させる凹溝を軸方向に形成したマンドレルを使用する。その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は省略する。
[実施の形態の第3例]
図12は、請求項1、4、5に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、保持器素子1を構成するリム部2cの内周縁の形状を、ポケットの数と同じ画数を有する正多角形としている。そして、このリム部2cの円周方向に関して、この正多角形の角の位相と各素柱部3、3の位相とを互いに一致させている。内周縁形状をこの様な多角形としたリム部2cを有する保持器素子1を1対組み合わせる場合には、外周面の断面形状を、このリム部2cの内周縁と同じ(同形・同大)の正多角形としたマンドレルを使用する。その他の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は省略する。
図12は、請求項1、4、5に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、保持器素子1を構成するリム部2cの内周縁の形状を、ポケットの数と同じ画数を有する正多角形としている。そして、このリム部2cの円周方向に関して、この正多角形の角の位相と各素柱部3、3の位相とを互いに一致させている。内周縁形状をこの様な多角形としたリム部2cを有する保持器素子1を1対組み合わせる場合には、外周面の断面形状を、このリム部2cの内周縁と同じ(同形・同大)の正多角形としたマンドレルを使用する。その他の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は省略する。
1、1a、1b 保持器素子
2、2a、2b、2c リム部
3、3a、3b 素柱部
4 柱部
5 ポケット
6 凹部
7 円環部
8 舌片
9 中間素材
10 補助位置決め用突片
11 第二中間素材
12 円環部
13 予備素柱部
14 予備保持器素子
15 外径寄り部
16 内径寄り部
17 折れ曲がり部
18 マンドレル
19 突条
20 突部
2、2a、2b、2c リム部
3、3a、3b 素柱部
4 柱部
5 ポケット
6 凹部
7 円環部
8 舌片
9 中間素材
10 補助位置決め用突片
11 第二中間素材
12 円環部
13 予備素柱部
14 予備保持器素子
15 外径寄り部
16 内径寄り部
17 折れ曲がり部
18 マンドレル
19 突条
20 突部
Claims (5)
- それぞれが金属板により造られ、円環状のリム部と、このリム部にそれぞれの基端部を連続させた複数本の素柱部とを備えた1対の保持器素子を、それぞれのリム部を軸方向両端部に互いに平行にした状態で配置して、前記各素柱部の先端部同士を結合する事により、前記両リム部同士の間に掛け渡された複数の柱部とし、円周方向に隣り合う柱部とこれら両リム部とにより四周を囲まれる部分を、それぞれニードルを転動自在に保持する為のポケットとしたラジアルニードル軸受用保持器に於いて、前記両リム部の内周縁の形状を、これら両リム部同士で互いに同じ非円形とした事を特徴とするラジアルニードル軸受用保持器。
- 両リム部の内周縁の形状が、径方向外方に凹んだ凹部をポケットの数と同じ数だけ形成した波形であり、前記両リム部の円周方向に関して、これら各凹部の間部分の位相と各素柱部の位相とが互いに一致している、請求項1に記載したラジアルニードル軸受用保持器。
- 両リム部の内周縁の形状が、径方向内方に突出する突部をポケットの数と同じ数だけ形成した波形であり、前記両リム部の円周方向に関して、これら各突部の間部分の位相と各素柱部の位相とが互いに一致している、請求項1に記載したラジアルニードル軸受用保持器。
- 両リム部の内周縁の形状が、ポケットの数と同じ画数を有する正多角形であり、これら両リム部の円周方向に関して、この正多角形の角の位相と各素柱部の位相とが互いに一致している、請求項1に記載したラジアルニードル軸受用保持器。
- 素材となる金属板に打ち抜き加工及び曲げ加工を施す事により、軸方向端部に設けられた、円環状で内周縁の形状が非円形であるリム部と、このリム部にそれぞれの基端部を連続させて、それぞれがこのリム部の軸方向片側に延びた複数本の素柱部とを有する保持器素子を1対形成した後、これら両保持器素子を、前記リム部の内周縁との係合に基づいてこのリム部の回転を阻止する外周面形状を有するマンドレルに、互いの素柱部を対向させ、且つ、円周方向の変位を阻止した状態で外嵌して、前記両保持器素子の素柱部の先端同士を突き合わせて互いに接合してから、前記マンドレルを前記両保持器素子の内径側から抜き取る、ラジアルニードル軸受用保持器の製造方法。
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