JP2009274833A - エレベータ用巻上機 - Google Patents

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Abstract

【課題】静トルクおよび動トルクのいずれも良好な状態に維持することができるブレーキ装置を有するエレベータ用巻上機を提供する。
【解決手段】エレベータ用巻上機16は、メインロープ15を介して乗りかご13を上昇させたり、下降させたりする。巻上機16は、本体25と、本体25によって回転駆動される回転軸26と、回転軸26に取り付けられるとともに、メインロープ15が巻きかけられる滑車27と、回転軸26の回転を停止させるためのブレーキ装置28と、を具備する。ブレーキ装置28は、静止状態にある乗りかご13に作用して乗りかご13を静止状態で保持する静トルク用ブレーキ32と、静トルク用ブレーキ32とは独立に設けられるとともに、移動状態にある乗りかご13に作用して乗りかご13を緊急停止させる動トルク用ブレーキ33と、を有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ブレーキ装置が組み込まれたエレベータ用巻上機に関する。
例えば、かごが非常停止する際に、かごの減速度を軽減させたエレベータの非常停止装置が開示されている。この非常停止装置は、かごを停止させるためのブレーキ装置と、非常停止信号によって作動して運転方向前方の終端階までの残距離を算出する残距離算出手段と、この残距離でかごを停止させるために必要な非常停止トルクを算出する非常停止トルク算出手段と、かごを静止状態で保持するために必要な静止保持トルクを算出する静止保持トルク算出手段と、非常停止トルクと静止保持トルクのうちいずれか大きい方を選択して所要制動トルクとする所要制動トルク算出手段と、所要制動トルクを発生するようにブレーキ装置を作動させるブレーキ制御手段と、を備えている。
この非常停止装置は、非常停止信号が発せられると、かごの現在位置から運転方向前方の終端階までの残距離でかごを停止させるために必要な非常停止トルクを算出し、さらに、かごを静止状態で保持するために必要な静止保持トルクを算出し、そのうちいずれか大きい方を選択して所要制動トルクとし、この所要制動トルクをブレーキ装置で発生させてかごを非常停止させる。このため、運転中に非常停止させる場合であっても、かごの減速度が過大となることはない、という効果を奏する(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−278572号公報
ところで、上記のブレーキ装置は、移動中の乗りかごを非常停止させるために用いられるが、乗りかごが静止している状態において制動力を発揮して乗りかごを静止状態で保持するためにも用いられている。移動中の乗りかごに対して作用させるブレーキトルクはいわゆる動トルクであり、停止している乗りかごに対して作用させるブレーキトルクはいわゆる静トルクである。このうち、静トルクはブレーキシューのリフレッシュ(摺り合せ)直後の静トルク値に比べ時間の経過と共に静トルクが経年低下する。また動トルクにおいては制動によりブレーキシューがリフレッシュされるため経年低下がない。
静トルクが経年低下した場合、エレベータをメンテナンスする際には、現地でブレーキシューのリフレッシュ(摺り合せ)を行うか、ブレーキ装置の利き具合を操作して、静トルクを強く利かせるように調整する必要がある。一方、動トルクに関しては、経年低下することがないので、静トルクを強く利かせるようにブレーキ装置を調整すると、動トルクが強くなりすぎる事態を生ずる。これによって、移動中の乗りかごに対して非常時に作用する制動力が強くなりすぎて、乗りかごが急停止してしまうという問題がある。
本発明の目的は、静トルクおよび動トルクのいずれも良好な状態に維持することができるブレーキ装置を有するエレベータ用巻上機を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係るエレベータ用巻上機は、メインロープを介して乗りかごを上昇させたり、下降させたりする巻上機であって、本体と、前記本体によって回転駆動される回転軸と、前記回転軸に取り付けられるとともに、前記メインロープが巻きかけられる滑車と、前記回転軸の回転を停止させるためのブレーキ装置と、を具備し、前記ブレーキ装置は、静止状態にある前記乗りかごに作用して前記乗りかごを前記静止状態で保持する静トルク用ブレーキと、前記静トルク用ブレーキとは独立に設けられるとともに、移動状態にある前記乗りかごに作用して前記乗りかごを緊急停止させる動トルク用ブレーキと、を有する。
この場合、前記静トルク用ブレーキは、前記回転軸に取り付けられたドラムと、前記ドラムに突き当てられる第1のブレーキシューと、前記第1のブレーキシューを前記ドラムに接触させたり、前記第1のブレーキシューを前記ドラムから離したりする第1の作動機構と、前記ドラムに対する前記第1のブレーキシューの押付け圧力を調整するための第1のトルク調整機構と、を有する。
この場合、前記動トルク用ブレーキは、前記ドラムと、前記ドラムに突き当てられる第2のブレーキシューと、前記第2のブレーキシューを前記ドラムに接触させたり、前記第2のブレーキシューを前記ドラムから離したりする第2の作動機構と、前記ドラムに対する前記第2のブレーキシューの押付け圧力を調整するための第2のトルク調整機構と、を有する。
また、前記ドラムは、前記第1のブレーキシューが接触する第1の領域と、前記第1の領域とは独立に設けられるとともに前記第2のブレーキシューが接触する第2の領域と、を有することが好ましい。
この場合、前記静トルク用ブレーキは、前記回転軸に取り付けられたディスクと、前記ディスクに突き当てられる第1のブレーキパッドと、前記第1のブレーキパッドを前記ディスクに接触させたり、前記第1のブレーキパッドを前記ディスクから離したりする第1の作動機構と、前記ディスクに対する前記第1のブレーキパッドの押付け圧力を調整するための第1のトルク調整機構と、を有する。
この場合、前記動トルク用ブレーキは、前記ディスクと、前記ディスクに突き当てられる第2のブレーキパッドと、前記第2のブレーキパッドを前記ディスクに接触させたり、前記第2のブレーキパッドを前記ディスクから離したりする第2の作動機構と、前記ディスクに対する前記第2のブレーキパッドの押付け圧力を調整するための第2のトルク調整機構と、を有する。
また、前記ディスクは、前記第1のブレーキパッドが接触する第1の領域と、前記第1の領域とは独立に設けられるとともに前記第2のブレーキパッドが接触する第2の領域と、を有することが好ましい。
本発明によれば、静トルクおよび動トルクのいずれも良好な状態に維持することができるブレーキ装置を有するエレベータ用巻上機を提供できる。
以下、図1から図3を参照して、エレベータ用巻上機を適用したエレベータの第1の実施形態について説明する。
図1に示すように、エレベータ11は、昇降路12と、昇降路12内を昇降できる乗りかご13と、昇降路12の上方に設けられた機械室14と、一端で乗りかご13に固定されるメインロープ15と、メインロープ15が巻きかけられるエレベータ用巻上機16と、メインロープ15の他端に固定されるつり合い重り17と、を備えている。
また、エレベータ11は、つり合い重り17の上方でエレベータ用巻上機16に隣接して設けられたそらせシーブ18と、乗りかご13の昇降をガイドするメインレールと、つり合い重り17の昇降をガイドするカウンターレールと、乗りかご13に制御信号および電力を供給するテールコード19と、乗りかご13とつり合い重り17とを接続するコンペンセーティングロープ20と、を備えている。エレベータ11は、昇降路12の底部に設けられる乗りかご用バッファ21およびつり合い重り用バッファ22を備えている。
図2と図3に示すように、エレベータ用巻上機16は、厚みの薄い扁平な円盤形のもので構成されている。巻上機16は、中央部に図示しないモータを内蔵した本体25と、本体25から突出する回転軸26と、回転軸26の先端部に固定される滑車27と、回転軸26の回転を停止するためのブレーキ装置28と、を備えている。滑車27は複数の溝部31を有しており、この滑車27の溝部31には、乗りかご13やつり合い重り17を吊り下げるための図示しない複数のメインロープ15が巻きかけられる。巻上機16は、昇降路12内において、メインロープ15を介して乗りかご13を上昇させたり、乗りかご13を下降させたりすることができる。
ブレーキ装置28は、本体25の側部に一対に設けられている。すなわち、ブレーキ装置28は、いわゆる静トルク用ブレーキ32と、動トルク用ブレーキ33と、を含んでいる。静トルク用ブレーキ32は、静止状態にある乗りかご13を静止状態で保持するためのブレーキである。また、動トルク用ブレーキ33は、上昇または下降している乗りかご13に対して非常時に作用させて乗りかご13を停止させるためのブレーキである。動トルク用ブレーキ33は、静トルク用ブレーキ32とは独立に設けられている。
静トルク用ブレーキ32は、円筒形の1つのドラム34と、ドラム34の外周部に突き当たる第1のブレーキシュー35と、第1のブレーキシュー35をドラム34に突き当てたり、第1のブレーキシュー35をドラム34から離したりする第1の作動機構36と、ドラム34に対する第1のブレーキシュー35の押し付け圧力を調整するための第1のトルク調整機構37と、を有している。
第1のブレーキシュー35は、図示しないばね機構によって常にドラム34に向けて押し付けられている。第1の作動機構36は、ソレノイドを内蔵しており、ソレノイドの駆動によって、このばね機構の付勢に抗して第1のブレーキシュー35をドラム34から離れる方向に移動させることができる。
第1のトルク調整機構37は、第1のブレーキシュー35をドラム34に向けて付勢するばね41と、ばね41の圧縮量を調整するためのネジ42と、を備えている。第1のトルク調整機構37では、ネジ42のねじ込み量によって、ばね41による付勢力を調整することができる。すなわち、第1のトルク調整機構37は、ネジ42のねじ込み量を操作することによって、ドラム34に対して第1のブレーキシュー35を強く押し付けたり、ドラム34に対して第1のブレーキシュー35を弱く押し付けたりするように調整することができる。
動トルク用ブレーキ33は、円筒形の1つのドラム34と、ドラム34の外周部に突き当たる第2のブレーキシュー43と、第2のブレーキシュー43をドラム34に突き当てたり、第2のブレーキシュー43をドラム34から離したりする第2の作動機構44と、ドラム34に対する第2のブレーキシュー43の押し付け圧力を調整するための第2のトルク調整機構45と、を有している。すなわち、ドラム34は、静トルク用ブレーキ32と、動トルク用ブレーキ33とによって共通に使用されている。
第2のブレーキシュー43は、図示しないばね機構によって常にドラム34に向けて押し付けられている。第2の作動機構44は、ソレノイドを内蔵しており、このソレノイドの駆動によって、このばね機構の付勢に抗して第2のブレーキシュー43をドラム34から離れる方向に移動させることができる。
第2のトルク調整機構45は、第2のブレーキシュー43をドラム34に向けて付勢するばね41と、ばね41の圧縮量を調整するためのネジ42と、を備えている。第2のトルク調整機構45では、ネジ42のねじ込み量によって、ばね41による付勢力を調整することができる。すなわち、第2のトルク調整機構45は、ネジ42のねじ込み量を操作することによって、ドラム34に対して第2のブレーキシュー43を強く押し付けたり、ドラム34に対して第2のブレーキシュー43を弱く押し付けたりするように調整することができる。なお、本実施形態では、例えば、第1のトルク調整機構37のネジ42のねじ込み量は、第2のトルク調整機構45のネジ42のねじ込み量よりも大きくなるように調整されており、乗りかご13に対して静トルクが強く働くように調整されている。
円筒形のドラム34は、その外周面に、第1のブレーキシュー35が当接する第1の領域46と、第2のブレーキシュー43が当接する第2の領域47と、を有している。第1の領域46と第2の領域47とは、それぞれ独立に設けられている。図3において斜線を付した領域が、第1の領域46および第2の領域47に対応している。第1の領域46および第2の領域47は、ドラム34の厚み方向において、位置がずれて配置されている。すなわち、第1の領域46は、滑車27に対して近い位置に配置され、第2の領域47は、滑車27から遠い位置に配置されている。また本実施形態において、例えば、第1の領域46の表面粗さは、第2の領域47の表面粗さに比して小さいものになっている。
本実施形態によれば、エレベータ用巻上機16は、メインロープ15を介して乗りかご13を上昇させたり、下降させたりするものであって、本体25と、本体25によって回転駆動される回転軸26と、回転軸26に取り付けられるとともに、メインロープ15が巻きかけられる滑車27と、回転軸26の回転を停止させるためのブレーキ装置28と、を具備し、ブレーキ装置28は、静止状態にある乗りかご13に作用して乗りかご13を静止状態で保持する静トルク用ブレーキ32と、静トルク用ブレーキ32とは独立に設けられるとともに、移動状態にある乗りかご13に作用して乗りかご13を緊急停止させる動トルク用ブレーキ33と、を有する。
この構成によれば、静トルク用ブレーキ32と動トルク用ブレーキ33とが独立に設けられるため、静トルク用ブレーキ32および動トルク用ブレーキ33に対して最適な条件を個別に設定することができる。特に、ブレーキ装置の静トルクは、徐々に経年低下するが、動トルクには経年変化があまりないことが知られている。このため、本実施形態のように静トルク用ブレーキ32と動トルク用ブレーキ33とが独立していれば、例えば静トルク用ブレーキ32の利きのみを再調整したり、静トルク用ブレーキ32の部品のみを交換したりする等、メンテナンス時に臨機応変に対応することができる。
また、静トルク用ブレーキ32は、回転軸26に取り付けられたドラム34と、ドラム34に突き当てられる第1のブレーキシュー35と、第1のブレーキシュー35をドラム34に接触させたり、第1のブレーキシュー35をドラム34から離したりする第1の作動機構36と、ドラム34に対する第1のブレーキシュー35の押付け圧力を調整するための第1のトルク調整機構37と、を有する。
この構成によれば、静トルク用ブレーキ32に第1のトルク調整機構37が個別に設けられるため、動トルク用ブレーキ33の設定とは別に、静トルクを利かせるに適した押付圧力を設定することができる。特に、静トルクは経年低下するため、メンテナンス時にドラム34に対する第1のブレーキシュー35の押し付け圧力を徐々に強くすることで、常に最適な静トルクを発生させることができる。
さらに、動トルク用ブレーキ33は、ドラム34と、ドラム34に突き当てられる第2のブレーキシュー43と、第2のブレーキシュー43をドラム34に接触させたり、第2のブレーキシュー43をドラム34から離したりする第2の作動機構44と、ドラム34に対する第2のブレーキシュー43の押付け圧力を調整するための第2のトルク調整機構45と、を有する。
この構成によれば、静トルク用ブレーキ32のものとは別に、動トルク用ブレーキ33に専用の第2のトルク調整機構45が設けられるため、静トルク用ブレーキ32の第1のトルク調整機構37を操作する場合であっても、例えば、第2のトルク調整機構45をそのままの設定で維持することができる。これによって、静トルク用ブレーキ32と動トルク用ブレーキ33とのいずれも適正な設定で維持することができる。また、静トルク用ブレーキ32の第1のブレーキシュー35と、動トルク用ブレーキ33の第2のブレーキシュー43との間で、組成や材質を異ならせることができる。これによって、静トルク用ブレーキ32には静トルクを発生させるのに適したブレーキシューを使用し、動トルク用ブレーキ33には動トルクを発生させるのに適したブレーキシューを使用するなど、その目的に応じて適切なブレーキシューを配置することができる。
このとき、ドラム34は、第1のブレーキシュー35が接触する第1の領域46と、第1の領域46とは独立に設けられるとともに第2のブレーキシュー43が接触する第2の領域47と、を有する。この構成によれば、ブレーキシューのみならず、ドラム34についても静トルク用の部分と動トルク用の部分とに分けることができる。これにより、経年劣化する静トルク用ブレーキ32の第1のブレーキシュー35およびドラム34の第1の領域46については個別にメンテナンスを施すことができる。一方、ほとんど使用することがない動トルク用ブレーキ33の第2のブレーキシュー43およびドラム34の第2の領域47については、ほぼ新品のままの状態を維持することができる。これによって、非常時に乗りかご13を緊急停止させる際に、適正な制動力を発揮させることができる。また、ドラム34の第1の領域46と第2の領域47との間で、表面粗さを変えることができ、静トルクおよび動トルクに適した表面粗さを第1の領域46および第2の領域47にそれぞれ設定することができる。
図4、図5を参照して、エレベータの第2の実施形態について説明する。第2の実施形態のエレベータに据え付けられるエレベータ用巻上機51は、いわゆる薄型のタイプではなく、全体が円柱形をなしている点で第1の実施形態と異なっているが、他の部分は共通している。このため、主として第1の実施形態と異なる部分について説明し、第1の実施形態と共通する箇所については共通の符号を付して説明を省略する。
エレベータの全体構成については第1の実施形態と同様である。エレベータ用巻上機51は、図示しないモータを内蔵するとともに円筒形をなした本体52と、本体52から突出する回転軸26と、回転軸26の先端部に固定される滑車27と、回転軸26の回転を停止するためのブレーキ装置53と、を備えている。
ブレーキ装置53は、本体52を間に挟んで、滑車27が設けられる位置とは反対側に設けられている。図4に示すように、ブレーキ装置53は、静トルク用ブレーキ54と、動トルク用ブレーキ55と、を含んだ一対のもので構成されている。
静トルク用ブレーキ54は、円盤状のディスク56と、ディスク56の表面に突き当たる第1のブレーキパッド57と、第1のブレーキパッド57をディスク56に突き当てたり、第1のブレーキパッド57をディスク56から離したりする第1の作動機構36と、ディスク56に対する第1のブレーキパッド57の押し付け圧力を調整するための第1のトルク調整機構37と、を有している。
第1のブレーキパッド57は、一対のもので構成されており、ディスク56の両面に対向する位置にそれぞれ配置されている。第1のブレーキパッド57は、図示しないばね機構によって常にディスク56に向けて押し付けられている。第1の作動機構36は、内蔵するソレノイドの駆動によって、このばね機構の付勢に抗して第1のブレーキパッド57をディスク56から離れる方向に移動させる。
第1のトルク調整機構37は、第1のブレーキパッド57をディスク56に向けて付勢するばね41と、ばね41の圧縮量を調整するためのネジ42と、を備えている。第1のトルク調整機構37では、ネジ42のねじ込み量によって、ばね41による付勢力を調整することができる。すなわち、第1のトルク調整機構37は、ネジ42のねじ込み量を操作することによって、ディスク56に対して第1のブレーキパッド57を強く押し付けたり、ディスク56に対して第1のブレーキパッド57を弱く押し付けたりするように調整することができる。
動トルク用ブレーキ55は、静トルク用ブレーキ54と同様の構成を有し、静トルク用ブレーキ54とは略左右対称形になっている。このため、図5中に動トルク用ブレーキ55に対応する符号を括弧書きで示している。動トルク用ブレーキ55は、円盤形のディスク56と、ディスク56の表面に突き当たる第2のブレーキパッド58と、第2のブレーキパッド58をディスク56に突き当てたり、第2のブレーキパッド58をディスク56から離したりする第2の作動機構44と、ディスク56に対する第2のブレーキパッド58の押し付け圧力を調整するための第2のトルク調整機構45と、を有している。すなわち、ディスク56は、静トルク用ブレーキ54および動トルク用ブレーキ55によって共通に使用されている。
第2のブレーキパッド58は、一対のもので構成されており、ディスク56の両面に対向する位置にそれぞれ配置されている。第2のブレーキパッド58は、図示しないばね機構によって常にディスク56に向けて押し付けられている。第2の作動機構44は、内蔵するソレノイドの駆動によって、このばね機構の付勢に抗して第2のブレーキパッド58をディスク56から離れる方向に移動させる。
第2のトルク調整機構45は、第2のブレーキパッド58をディスク56に向けて付勢するばね41と、ばね41の圧縮量を調整するためのネジ42と、を備えている。第2のトルク調整機構45では、ネジ42のねじ込み量によって、ばね41による付勢力を調整することができる。第2のトルク調整機構45は、ネジ42のねじ込み量を操作することによって、ディスク56に対して第2のブレーキパッド58を強く押し付けたり、ディスク56に対して第2のブレーキパッド58を弱く押し付けたりするように調整することができる。なお、本実施形態では、例えば、第1のトルク調整機構37のネジ42のねじ込み量は、第2のトルク調整機構45のネジ42のねじ込み量よりも大きくなるように調整されており、乗りかご13に対して静トルクが強く働くように調整されている。
ディスク56は、第1のブレーキパッド57が当接する第1の領域46と、第2のブレーキパッド58が当接する第2の領域47と、を有している。第1の領域46と第2の領域47とは、それぞれ独立に設けられている。図4において斜線を付した領域が、第1の領域46および第2の領域47に対応している。第1の領域46および第2の領域47は、円盤形をなしているディスク56の半径方向において、位置がずれて配置されている。すなわち、第1の領域46は、ディスク56の外周部に配置され、第2の領域47は、ディスク56の中心に近い位置に配置されている。また本実施形態において、例えば、第1の領域46の表面粗さは、第2の領域47の表面粗さに比して小さいものになっている。
第2の実施形態によれば、静トルク用ブレーキ54と動トルク用ブレーキ55とが独立に設けられるため、静トルク用ブレーキ54および動トルク用ブレーキ55に対して最適な条件を個別に設定することができる。これにより、例えば静トルク用ブレーキ54の利きのみを再調整したり、静トルク用ブレーキ54の部品のみを交換したりする等、メンテナンス時に臨機応変に対応することができる。
本実施形態において、静トルク用ブレーキ54は、回転軸26に取り付けられたディスク56と、ドラム34に突き当てられる第1のブレーキパッド57と、第1のブレーキパッド57をディスク56に接触させたり、第1のブレーキパッド57をディスク56から離したりする第1の作動機構36と、ディスク56に対する第1のブレーキパッド57の押付け圧力を調整するための第1のトルク調整機構37と、を有する。
この構成によれば、静トルク用ブレーキ54に第1のトルク調整機構37が個別に設けられるため、動トルク用ブレーキ55の設定とは別に、静トルクを利かせるに適した押付圧力を設定することができる。特に、静トルクは経年低下するため、メンテナンス時にディスク56に対する第1のブレーキパッド57の押し付け圧力を徐々に強くすることで、常に最適な静トルクを発生させることができる。
また、動トルク用ブレーキ55は、ディスク56と、ディスク56に突き当てられる第2のブレーキパッド58と、第2のブレーキパッド58をディスク56に接触させたり、第2のブレーキパッド58をディスク56から離したりする第2の作動機構44と、ディスク56に対する第2のブレーキパッド58の押付け圧力を調整するための第2のトルク調整機構45と、を有する。
この構成によれば、静トルク用ブレーキ54のものとは別に、動トルク用ブレーキ55に専用の第2のトルク調整機構45が設けられるため、静トルク用ブレーキ54の第1のトルク調整機構37を操作する場合であっても、例えば、第2のトルク調整機構45をそのままの設定で維持することができる。これによって、静トルク用ブレーキ54と動トルク用ブレーキ55のいずれも適正な設定に維持することができる。また、ブレーキパッドが独立に設けられるため、静トルク用ブレーキ54の第1のブレーキパッド57と、動トルク用ブレーキ55の第2のブレーキパッド58との間で、組成や材質を異ならせることができる。これによって、静トルク用ブレーキ54には静トルクを発生するのに適したブレーキパッドを使用し、動トルク用ブレーキ55には動トルクを発生させるのに適したブレーキパッドを使用するなど、その目的に応じて適切なブレーキパッドを配置することができる。
このとき、ディスク56は、第1のブレーキパッド57が接触する第1の領域46と、第1の領域46とは独立に設けられるとともに第2のブレーキパッド58が接触する第2の領域47と、を有する。
この構成によれば、ブレーキパッドのみならず、ディスク56についても静トルク用の部分と動トルク用の部分とに分けることができる。これにより、経年劣化する静トルク用ブレーキ54の第1のブレーキパッド57およびディスク56の第1の領域46については個別にメンテナンスを施すことができる。一方、ほとんど使用することがない動トルク用ブレーキ55の第2のブレーキパッド58およびディスク56の第2の領域47については、ほぼ新品のままの状態を維持することができる。これによって、非常時に乗りかご13を緊急停止させる際に、適正な制動力を発揮させることができる。また、ディスク56の第1の領域46と第2の領域47との間で、表面粗さを変えることができ、静トルクおよび動トルクに適した表面粗さを第1の領域46および第2の領域47にそれぞれ設定することができる。
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではない。このほか、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。
第1の実施形態に係るエレベータを正面方向からみた模式図。 図1に示すエレベータに据え付けられるエレベータ用巻上機を正面方向から示す断面図。 図2に示すエレベータ用巻上機を上方から示す断面図。 第2の実施形態に係るエレベータ用巻上機を正面方向から示す正面図。 図4に示すエレベータ用巻上機を横方向から示す側面図。
符号の説明
13…乗りかご、15…メインロープ、16、51…エレベータ用巻上機、25、52…本体、26…回転軸、28、53…ブレーキ装置、32、54…静トルク用ブレーキ、33、55…動トルク用ブレーキ、34…ドラム、35…第1のブレーキシュー、36…第1の作動機構、37…第1のトルク調整機構、43…第2のブレーキシュー、44…第2の作動機構、45…第2のトルク調整機構、46…第1の領域、47…第2の領域、56…ディスク、57…第1のブレーキパッド、58…第2のブレーキパッド

Claims (7)

  1. メインロープを介して乗りかごを上昇させたり、下降させたりするエレベータ用巻上機であって、
    本体と、
    前記本体によって回転駆動される回転軸と、
    前記回転軸に取り付けられるとともに、前記メインロープが巻きかけられる滑車と、
    前記回転軸の回転を停止させるためのブレーキ装置と、
    を具備し、
    前記ブレーキ装置は、
    静止状態にある前記乗りかごに作用して前記乗りかごを前記静止状態で保持する静トルク用ブレーキと、
    前記静トルク用ブレーキとは独立に設けられるとともに、移動状態にある前記乗りかごに作用して前記乗りかごを緊急停止させる動トルク用ブレーキと、
    を有することを特徴とするエレベータ用巻上機。
  2. 前記静トルク用ブレーキは、
    前記回転軸に取り付けられたドラムと、
    前記ドラムに突き当てられる第1のブレーキシューと、
    前記第1のブレーキシューを前記ドラムに接触させたり、前記第1のブレーキシューを前記ドラムから離したりする第1の作動機構と、
    前記ドラムに対する前記第1のブレーキシューの押付け圧力を調整するための第1のトルク調整機構と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ用巻上機。
  3. 前記動トルク用ブレーキは、
    前記ドラムと、
    前記ドラムに突き当てられる第2のブレーキシューと、
    前記第2のブレーキシューを前記ドラムに接触させたり、前記第2のブレーキシューを前記ドラムから離したりする第2の作動機構と、
    前記ドラムに対する前記第2のブレーキシューの押付け圧力を調整するための第2のトルク調整機構と、
    を有することを特徴とする請求項2に記載のエレベータ用巻上機。
  4. 前記ドラムは、前記第1のブレーキシューが接触する第1の領域と、前記第1の領域とは独立に設けられるとともに前記第2のブレーキシューが接触する第2の領域と、を有することを特徴とする請求項3に記載のエレベータ用巻上機。
  5. 前記静トルク用ブレーキは、
    前記回転軸に取り付けられたディスクと、
    前記ディスクに突き当てられる第1のブレーキパッドと、
    前記第1のブレーキパッドを前記ディスクに接触させたり、前記第1のブレーキパッドを前記ディスクから離したりする第1の作動機構と、
    前記ディスクに対する前記第1のブレーキパッドの押付け圧力を調整するための第1のトルク調整機構と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ用巻上機。
  6. 前記動トルク用ブレーキは、
    前記ディスクと、
    前記ディスクに突き当てられる第2のブレーキパッドと、
    前記第2のブレーキパッドを前記ディスクに接触させたり、前記第2のブレーキパッドを前記ディスクから離したりする第2の作動機構と、
    前記ディスクに対する前記第2のブレーキパッドの押付け圧力を調整するための第2のトルク調整機構と、
    を有することを特徴とする請求項5に記載のエレベータ用巻上機。
  7. 前記ディスクは、前記第1のブレーキパッドが接触する第1の領域と、前記第1の領域とは独立に設けられるとともに前記第2のブレーキパッドが接触する第2の領域と、を有することを特徴とする請求項6に記載のエレベータ用巻上機。
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