JP2009273359A - 二次電池を用いた電力系統制御方法及び電力系統制御装置 - Google Patents

二次電池を用いた電力系統制御方法及び電力系統制御装置 Download PDF

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秀樹 福田
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政一 加藤
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康宏 野呂
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Abstract

【課題】二次電池の能力を活用することによって、電力系統をより効率的に制御すること。
【解決手段】本発明は、電力を使用する需要家側に備えられ、需要家に電力を供給する電力系統に接続されるとともに、需要家のために充放電を行う二次電池を使用して、電力系統を制御する装置30であって、電力系統の制御に必要な全ての二次電池による合計充放電量を計算する制御量演算部311と、各二次電池の電力系統への感度を各二次電池の電力系統に対する制御効果として計算する効果演算部314と、制御量演算部311によって計算された合計充放電量を、効果演算部314によって計算された制御効果の大きい順に各二次電池に配分するための配分計算を行う配分量演算部313とを備え、配分量演算部313による配分計算の結果に基づいて、各二次電池を制御する。
【選択図】図18

Description

本発明は、需要家側に設けられ、電力系統の制御に寄与する二次電池を用いた電力系統制御方法及び電力系統制御装置に関する。
需要家が導入する二次電池は、その導入目的に沿って需要家側で制御され、運用されている。従って、需要家構内の情報だけを取り込んで、その情報を元に導入目的を実現する二次電池の制御を実施している。そのため、二次電池の能力からすると、他の目的に十分貢献できる可能性を残している。以下に、従来の二次電池の基本的な機能について説明する。
(1.基本的な機能)
一般的には、電力会社と需要家の間における電気料金契約は年間を通しての需要家の最大需要を超過しない契約電力で契約する。一方、契約最大電力を超過して受電した場合には、ペナルティーとして追加料金が徴収される。従って、需要家が電気料金抑制のために二次電池を導入する場合、契約電力を超過しないように最大電力を抑制して余分なペナルティーを徴収されないようにすること、負荷平準化を図ることにより契約電力自体を下げて安い契約にすること、二次電池の電力を電力会社に売電して利益を得ることが考えられる。
(1.1 需要家の最大需要を抑制する機能)
需要家は、年間最大需要(ピーク)を上回る値(契約電力)で電力会社と契約している。契約電力を上回る需要が発生すると、電力会社からペナルティー(割増料金)を徴収される。
図29に、需要家における1日の需要カーブの例を示す。需要家は、1年間を通して最大需要Dmaxが契約電力を超過しないように電力会社と契約電力Fを決定している。しかし、図30に示すように設備増強等によって最大需要Dmaxが契約電力Fを超過した場合、電力会社からはペナルティー(割増料金)を徴収されることになるために、電気料金が増大する。図31に二次電池の制御方法を示す。負荷L1〜Lnと並列に接続された二次電池1を制御する制御装置2は、配電系統5を介して受電端3に送電される電力を取り込み、設定された基準電力との比較を行い、図32に示すような運転スケジュールで二次電池1を制御すると、図33に示すように同じ設備状況においても契約電力Fを超過しないような需要Dに制御可能である。
しかしながら、図32に示すように、一般には二次電池1は昼間の需要の高い時間帯に放電する傾向があり、全体としては二次電池1自体が保有するエネルギーは十分に残っている状態であることが多い。
(1.2 需要家の負荷平準化機能)
需要家は、年間最大需要(ピーク)を上回る値である契約電力Fで電力会社と契約しているが、一般的には、契約電力Fが低ければ低いほど電気料金は低下する。従って、年間を通して最大電力を低減できれば、契約電力Fを下げて電気料金の抑制が可能である。また、時間帯別に電気料金が異なっており、一般的には昼間が高く、夜間が安価に設定されている。そのため、同じ電気を使用するにしても、夜間に多く使用して昼間に使用を抑制することによって更に電気料金を抑制することが可能である。
この場合、図31に示す制御装置2は電気料金が安くなる時間帯になった時点で充電を開始し、電気料金が高くなる時間帯では充電を中止して受電端3の電力を検出し、設定された電力以上になった時点で放電を開始することにより、図34に示すように二次電池1の出力になり、図35に示すように同じ設備状況においても負荷の平準化が実現可能であり、契約電力を旧契約電力Foldから新契約電力Fnewに低下させると共に昼間の電力を抑制することが出来る。
しかしながら、図34に示すように、一般に二次電池1はある時間帯動作しておらず、二次電池1自体が保有するエネルギーは残っている状態である。また、二次電池1の運転時間に対する出力比特性を図36に示すが、図34のような運転パターンで二次電池1を使用していても、短時間であれば二次電池1を更に有効に活用することが可能であることがわかる。
(1.3 電力供給者への売電機能)
二次電池1を導入する需要家の目的は、最大需要Dmaxを抑制する機能、需要家の負荷平準化機能以外にも様々である。しかしながら、図32や図36に示すような二次電池1本来の能力を使い切っていない場合が多くある。
そこで、図37に示したように二次電池1の使用していない部分に加えて、図36に示すような二次電池1の短時間高出力能力を使用するなどにより、電力系統側にとってもメリットを得ることができると考えられる。
(2.基本的な電力流通設備)
電力系統は一般に、図38に示す構成となっており、水力発電所17、火力発電所16、原子力発電所18などの発電所で電気が生産され、送電線60、変電所11〜15、配電線27により輸送・分配される。そして需要家において消費されるという流通経路となっている。
(2.1 電力系統の特徴)
電力系統は、熱エネルギーや運動エネルギーを電気エネルギーに変換し、輸送、分配、消費するシステムであるが、他のエネルギー供給システムと異なり、電気エネルギーは貯蔵することができないために、消費量の変化に応じて生産量を量的にも時間的にも合わせるようにコントロールする必要がある。
また、電気は社会活動や生産活動において不可欠なものとなっており、この電気を生産、輸送、分配、消費する電力系統は、周波数の変動が少ない、電圧の変動が少ない、停電が少ないなどの良質の電気を経済的に供給する社会的使命がある。この使命を果たすために、発電所、変電所、配電系統などの個々の構成要素での制御とともに、電力系統全体を把握して最適に制御することが重要であり、個々の制御と全体の制御とを調和させる必要がある。
(2.2 電力系統運用の概要)
電力系統の運用を大別すると、需給運用と系統運用の二つ分けられる。
需給運用とは時々刻々変動する電力需要に対して電力供給力を確保し、バランスをとることによって安定な周波数を維持し、水力、火力、原子力などの電源や他の電力会社との電力融通を総合的に組み合わせて、最も経済的な運用とするものである。
一方、系統運用とは、発電所で発生した電力を消費地まで円滑に輸送するとともに適正電圧を維持できるように、送電・変電設備を制御し、電力系統を総合的・経済的に運用するものである。
(2.3 電力系統の計画と制御)
次に、電力系統の運用と設備計画について、説明する。
(バンク過負荷)
電気は貯蔵できないために、需要量(消費量)に合わせて発電や電力系統を切り替えるなどの制御を行い最適な需給バランスを保つように制御する必要がある。ところが特定地域に需要が急速に増加すると電力流通設備である配電用変電所の変圧器(バンク)の通過電流が運用限度を超過する可能性がでてくる。このような場合、一次的な負荷増加は前日あるいは当日の発電計画において、最適な発電機の運転計画を作成し、発電機の持ち替えや系統切替など、効率を犠牲にしても過負荷を解消するような運用が行われる。また、継続的に負荷増加が見込まれる場合には設備計画段階で需要を推定し、将来時点においても電力の過不足が生じないように、バンク増設等の設備投資を行い電力系統の供給信頼度を維持している。
(配電線過負荷および配電線張替え)
配電線27もバンク過負荷と同様に、設備計画段階で需要を予測し、使用する配電線27の材質、太さを決めて敷設している。ところが当該配電線27に接続されている負荷が増加すると配電線27の通過許容値を超過する可能性がでてくる。このような場合、一時的には近傍配電線に負荷を分散したりするが、継続的に負荷増加が見込まれる場合には、通過許容値の大きい配電線27へ張替え工事を実施して過負荷を回避するとともに送電損失を最小にしている。
(ロスミニ系統)
一般に電力系統の構成は、設備計画の段階で需要を予測し、各送電線27の負荷バランスから計画断面で送電損失が最小となるような系統構成としている。しかし、負荷は時々刻々と変化しており、電力流通設備の送電損失を最小にする系統構成(最適なロスミニ系統)を実現するには、負荷状況に合わせてオンラインでの系統制御が必要になる。
(過負荷解消)
変電所11〜15間を結ぶ送電線60は、電線自体の許容電流があるほか、送電線60につながっている遮断器や断路器の許容電流から送電容量が定められて、それ以上になると、保護継電器が動作して、送電線60が停止するようになっている。このため、送電線60が過負荷にならないような送電ルートの決定や、各発電機16〜18の出力が決定されている。
特開2003−243017号公報
セメスター大学講義 電力システム工学 丸善株式会社発行 小向敏彦、色川彰一、加藤政一著 電力系統工学 電気書院発行 関根泰次著
上述したように、従来、需要家が設置している二次電池1は、二次電池1の能力を必ずしも全て使い切っているとは言えず、余力を残している。電力系統側では従来技術に述べた制御が行われているが、より効率的に制御するには、需要家近傍で有効電力、無効電力、電圧をリソースとする装置の制御が可能であれば、その効果は大きい。以上より電力系統制御に二次電池1の余力を利用することが考えられる。
上記特許文献1には、オンラインによって二次電池1の充放電能力(以下、「制御余力」とも称する)をリアルタイムで把握する技術が開示されている。しかしながら、二次電池1の運転スケジュールを取り込む手段は従来無く、二次電池1の能力を最大限に活用した電力系統の制御は実施されていない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、二次電池の能力を活用することによって、電力系統をより効率的に制御することが可能な二次電池を用いた電力系統制御方法及び電力系統制御装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
すなわち、本発明の請求項1及び5に係る発明は、電力を使用する需要家側に備えられ、需要家に電力を供給する電力系統に接続されるとともに、需要家のために充放電を行う二次電池を使用して、電力系統を制御する方法及び装置であって、電力系統の制御に必要な全ての二次電池による合計充放電量を計算する。次に、各二次電池の電力系統への感度を各二次電池の電力系統に対する制御効果として計算する。更に、計算された合計充放電量を、計算された制御効果の大きい順に各二次電池に配分するための配分計算を行う。更にまた、配分計算の結果に基づいて、各二次電池を制御する。
従って、以上のような手段を講じることにより、電力系統の効率的な制御のために、各需要家側に備えられた複数の二次電池に対する充放電量を、各二次電池それぞれの電力系統への感度に従って決定することができる。
本発明の請求項2及び6に係る発明は、電力を使用する需要家側に備えられ、需要家に電力を供給する電力系統に接続されるとともに、需要家のために充放電を行う二次電池を使用して、電力系統を制御する方法であって、電力系統の制御に必要な全ての二次電池による合計充放電量を計算する。次に、各二次電池の充放電能力を第1の記憶手段に記憶する。更に、各二次電池に対して予め定められた優先順位を第2の記憶手段に記憶する。更にまた、計算された合計充放電量を、第2の記憶手段に記憶された優先順位の高い二次電池から優先的に、第1の記憶手段に記憶された充放電能力いっぱいに配分することによって、合計充放電量を、各二次電池に配分する。そして、配分の結果に基づいて、各二次電池を制御する。
従って、以上のような手段を講じることにより、電力系統の効率的な制御のために、各需要家側に備えられた複数の二次電池に対する充放電量を、各二次電池それぞれの優先順位に従って決定することができる。
本発明の請求項3及び7に係る発明は、電力を使用する需要家側に備えられ、需要家に電力を供給する電力系統に接続されるとともに、需要家のために充放電を行う二次電池を使用して、電力系統を制御する方法及び装置であって、電力系統の制御に必要な全ての二次電池による合計充放電量を計算する。次に、前記各二次電池の定格運転時の充放電能力を第1の記憶手段に、各二次電池の過負荷運転時の充放電能力を第2の記憶手段にそれぞれ記憶する。更に、合計充放電量が、第1の記憶手段に記憶された各二次電池の定格運転時の充放電能力の合計値よりも大きい場合には、第2の記憶手段に記憶された各二次電池の過負荷運転時の充放電能力の合計値と合計充放電量との比較を、過負荷運転の倍数の小さいものから順に各二次電池の過負荷運転時の充放電能力の合計値が合計充放電量よりも大きくなるまで繰り返し、各二次電池の過負荷運転時の充放電能力の合計値が合計充放電量よりも大きくなった倍数を各二次電池の過負荷運転の倍数として決定し、この決定した倍数の過負荷運転時の充放電能力に基づいて各二次電池に前記合計充放電量を配分し、この配分の結果に基づいて、各二次電池を制御する。
従って、以上のような手段を講じることにより、電力系統の効率的な制御のために、各需要家側に備えられた複数の二次電池に対する充放電量を、各二次電池それぞれの定格充放電能力のみならず、過負荷運転時の充放電能力をも考慮して決定することができる。
本願の請求項4及び8に係る発明は、電力を使用する需要家側に備えられ、需要家に電力を供給する電力系統に接続されるとともに、需要家のために充放電を行う二次電池を使用して、電力系統を制御する方法及び装置であって、電力系統の制御に必要な全ての二次電池による合計充放電量を計算する。また、各二次電池の定格運転時の充放電能力を第1の記憶手段に、各二次電池の過負荷運転時の充放電能力とその継続時間とを第2の記憶手段にそれぞれ記憶する。更に、合計充放電量が、第1の記憶手段に記憶された各二次電池の定格運転時の充放電能力の合計値よりも大きい場合には、定格運転時の充放電能力と、第2の記憶手段に記憶された過負荷運転時の充放電能力とその継続時間とに基づいて、定格運転時の充放電能力を上回った二次電池の出力超過量を最も過負荷運転継続時間の長い二次電池から順に過負荷運転で賄うよう前記各二次電池に割り当てる計算を、各二次電池の各々の出力超過量のうち最も大きな出力超過量から順に且つ前記各二次電池の各々の出力超過量が全てゼロになるまで繰り返すことにより、合計充放電量を運転継続時間が最も長くなるように各二次電池に配分する。そして、この配分の結果に基づいて、各二次電池を制御する。
従って、以上のような手段を講じることにより、電力系統の効率的な制御のために、各需要家側に備えられた複数の二次電池に対する充放電量を、各二次電池それぞれの定格充放電能力のみならず、過負荷運転時の充放電能力をも考慮し、更に運転継続時間が最も長くなるように決定することができる。
また、本発明の請求項1及び5に係る発明によれば、電力系統の効率的な制御のために、各需要家側に備えられた複数の二次電池に対する充放電量を、各二次電池それぞれの電力系統への感度に従って決定することができる。また、本発明の請求項2及び6に係る発明によれば、電力系統の効率的な制御のために、各需要家側に備えられた複数の二次電池に対する充放電量を、各二次電池それぞれの優先順位に従って決定することができる。また、本発明の請求項3及び7に係る発明によれば、電力系統の効率的な制御のために、各需要家側に備えられた複数の二次電池に対する充放電量を、各二次電池それぞれの定格充放電能力のみならず、過負荷運転時の充放電能力をも考慮して決定することができる。また、本発明の請求項4及び8に係る発明によれば、電力系統の効率的な制御のために、各需要家側に備えられた複数の二次電池に対する充放電量を、各二次電池それぞれの定格充放電能力のみならず、過負荷運転時の充放電能力をも考慮し、更に運転継続時間が最も長くなるように決定することができる。
第1の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置によって制御される電力系統の構成例を示すブロック図。 第1の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置の適用例を示すブロック図。 第1の実施の形態に係る電力系統制御装置の制御機能の動作を示すフローチャート。 第1の実施の形態に係る電力系統制御装置の計画機能の動作を示すフローチャート。 第2の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置の適用例を示すブロック図。 第2の実施の形態に係る電力系統制御装置の信頼度運用計画機能の動作を示すフローチャート。 図6における信頼度運用計画計算の詳細処理を示すフローチャート。 第3の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置の適用例を示すブロック図。 第3の実施の形態に係る電力系統制御装置の信頼度運用制御機能の動作を示すフローチャート。 第4の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置の適用例を示すブロック図。 第4の実施の形態に係る電力系統制御装置の過負荷逐次抑制機能の動作を示すフローチャート。 第5の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置の適用例を示すブロック図。 第5の実施の形態におけるフロー係数作成機能および過負荷即時抑制機能の動作を示すフローチャート。 送電線の送電損失を最小とする計算方法(ロスミニ計算)の一例を示すフローチャート。 第9の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置によって制御される電力系統の構成例を示すブロック図。 第9の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置の適用例を示すブロック図。 第9の実施の形態に係る電力系統制御装置の動作を示すフローチャート。 第11の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置の適用例を示すブロック図。 第11の実施の形態に係る電力系統制御装置を用いて負荷周波数制御を行う場合の動作を示すフローチャート。 第11の実施の形態に係る電力系統制御装置を用いて過負荷解消制御を行う場合の動作を示すフローチャート。 第12の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置の適用例を示すブロック図。 第12の実施の形態に係る電力系統制御装置の動作を示すフローチャート。 第13の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置の適用例を示すブロック図。 過負荷運転時の制御余力と運転可能時間との関係を示すデータの一例を示す図。 第13の実施の形態に係る電力系統制御装置の動作を示すフローチャート。 第13の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置の適用例を示すブロック図。 第14の実施の形態に係る電力系統制御装置の動作を示すフローチャート。 二次電池の制御余力と運転継続時間との関係を示すデータの一例を示す図。 需要家における1日の需要カーブの例を示す図。 最大電力が契約電力を超えた日の需要カーブの一例を示す図。 従来技術による二次電池の制御方法を示すブロック図。 二次電池の出力例を示す図。 二次電池により出力変動を抑えた状態の一例を示す図。 二次電池の出力例を示す図。 二次電池の導入による契約電力変更を説明するための図。 二次電池の出力特性を示す図。 二次電池の潜在能力を説明するための図。 一般的な電力系統の構成例を示すブロック図。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。
なお、以下の各形態の説明に用いる図中の符号は、図31及び図38と同一部分については同一符号を付して示すことにする。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置は、電力を使用する需要家側に備えられ、需要家に電力を供給する電力系統に接続されるとともに、需要家のために充放電を行う二次電池を使用して、電力系統の潮流制御あるいは系統制御を行う装置である。このような電力系統制御装置によって制御される電力系統のブロック図を図1に示す。
図1に示すように、本実施の形態に係る電力系統制御装置によって制御される電力系統は、火力発電所16、水力発電所17、あるいは原子力発電所18から電力が送電線60を介して電送される1次又は2次の配電用変電所11〜15や、更にそこから配電線27によって配電される需要家62〜64の設備構内に二次電池21〜24を分散配置している。配電線27には適宜開閉器25や区分開閉器26が設けられている。
各二次電池21〜24の設置箇所には、図示しない中央給電指令所などの制御所との間に通信手段が設けられており、制御所からの出力調整信号を受けて、各箇所用の出力調整を行うことで電力系統へ貢献するようにしている。また、上記需要家62〜64については、電力会社が設置している光ファイバーケーブルなどの通信手段を兼用することで、情報を送受信することも可能である。
また、図2(a)は、本実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30の適用例を示すブロック図である。
電力系統制御装置30は、負荷周波数制御のように電力系統10の変化に追従して制御を行う制御機能31と、翌日発電計画などを計画する計画機能32とを具備している。この制御機能31と計画機能32とを実現するために、電力系統制御装置30は、図2(b)のブロック図に示すように取得部301と、決定部302と、制御部303と、表示部304と、系統条件計算部305とを備えている。
取得部301は、各二次電池44の充電量や、充放電能力である制御余力を、各二次電池44から取得する。また、電力系統10の系統状態(電圧、電流)を、電力系統10の各所に設けられた各検出器(図示せず)から取得する。なお、図2(a)には、1つの二次電池制御システム40及び二次電池44のみを代表的に記載しているが、実際には、電力系統制御装置30は、複数の二次電池制御システム40と接続しうる。また、変電所11〜15の変圧器の通過電力が、予め定めた許容値を超過しそうな場合には、予め定められた二次電池44の予定運転スケジュールを、二次電池制御システム40に保持された予定運転スケジュールデータベース40aから取得する。
決定部302は、取得部301によって取得された充電量や、制御余力を用いて二次電池44の運転スケジュール又は二次電池44の充放電量を決定する。また、変電所11〜15の変圧器の通過電力が、予め定めた許容値を超過しそうな場合には、取得部301によって取得された制御余力と予定運転スケジュールとに基づいて、二次電池44による充放電量を考慮して変圧器の通過電力を抑制するような二次電池44の運転スケジュールを決定する。更に、系統条件計算部305から、系統条件の計算結果が出力された場合には、この計算結果と、取得部301によって取得された予定運転スケジュールとに基づいて二次電池44の運転スケジュールを決定するか、又は系統条件と制御余力とに基づいて二次電池44の充放電量を決定する。更に、電力系統10に備えられた配電線27の通過電力が、予め定めた許容値を超過しそうな場合には、制御余力と予定運転スケジュールとに基づいて、二次電池44による充放電量を考慮して配電線27の通過電力を抑制するような二次電池44の運転スケジュール、又は二次電池44の充放電量を決定する。
また、決定部302は、予め定めた電流相関式を用いて、電力系統10から供給される需要家62〜64における電力から、電力系統10と需要家62〜64との間に存在する特定地点における電力を推定し、その推定結果を制御部303に出力する。更にまた、決定部302は、特定地点における電力と、特定地点における電力に対する二次電池44の充放電量との感度を表す感度定数を用いて二次電池44の充放電量を決定し、決定した充放電量を制御部303に出力する。
制御部303は、決定部302によって決定された運転スケジュール又は充放電量の制御指令を、対応する二次電池44の二次電池制御システム40に出力する。また、決定部302から、電力系統10と需要家62〜64との間に存在する特定地点における推定電力が出力され、この推定電力が、特定地点に対して予め定めた許容値を超過しそうな場合には、特定地点における電力が、許容値を満足するような制御指令を作成し、この制御指令を二次電池制御システム40に出力する。
表示部304は、決定部302によって決定された充放電量が、二次電池44の現在の充放電量を超えている場合には、決定された充放電量から現在の充放電量を減じた値である不足量を表示する。
系統条件計算部305は、取得部301によって取得された充電量及び予定運転スケジュール、又は制御余力に基づいて、電力系統10の送電損失が最小となるような系統条件を計算し、計算結果を決定部302に出力する。
二次電池制御システム40は、電力系統制御装置30の他に、遮断器41及び検出器42を介して電力系統10に接続されている。二次電池制御システム40は、電力系統制御装置30から出力された制御指令に基づいて、自己が担当する二次電池44を制御する。これにより電力系統制御装置30に応動しつつ需要家側の負荷L1〜L3への負荷平準化を実施している。
なお、二次電池制御システム40は、このようにして電力系統制御装置30から送られる制御指令をDC/ACコンバータ43を介して二次電池44に送るためのインタフェースとして用いられている。これは、二次電池44が受け付ける信号強度等に制約があるためであり、二次電池制御システム40は、電力系統制御装置30から送られた信号の強度がこの制約を超えている場合には、この信号強度を二次電池44が受け付け可能な値に変換した後に、DC/ACコンバータ43に出力することによって、二次電池44を保護している。したがって、電力系統制御装置30からの信号の強度が、二次電池44の許容値内である場合には、二次電池制御システム40を省略し、電力系統制御装置30とDC/ACコンバータ43とを直接接続するようにしても良い。
検出器42は、電力系統10との連係点での電圧及び電流を計測し、その計測結果を二次電池制御システム40に与えると供に、系統事故による異常を検出したときに、遮断器41を開放し、需要家の構内設備を電力系統10から切り離す。
次に、以上のように構成した本実施の形態に係る電力系統制御装置30の制御機能31の動作について図3に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、取得部301によって、電力系統10の各所に設けられた各検出器(図示せず)から電力系統10の系統状態(電圧、電流)が取得され(SP01)、各二次電池44から充電量が取得される(SP02)。
これら取得した情報は、取得部301から決定部302へと送られ、決定部302において、SP02において取得された充電量が仮想発電量として設定される(最大発電量=二次電池の放電可能量)(SP03)。
そして、決定部302では更に、SP01で取得された系統状態と、SP03で設定された仮想発電量とに基づいて、二次電池数(SP04)と二次電池の発電量(SP05)とを変化させた時の目的関数による評価結果が計算される(SP06)。この評価結果が最良解である場合(SP07:Yes)には、その二次電池の出力が新たな運転パターンとして保存される(SP08)。
その後、SP06からSP08までの処理が、二次電池の発電量を変化させた状態で繰り返される(SP09:Yes)。そして、二次電池の発電量を変化させた状態でのSP06からSP08までの処理を終了する(SP09:No)と、別の二次電池を対象に、SP05からSP09までの処理が繰り返される(SP10:No)。これによって、SP05からSP09までの処理が全ての二次電池を対象に行われる(SP10:Yes)。
このようにして二次電池の運転組合せをすべてチェックした結果として、電力系統10に貢献する目的が達成できる二次電池の運転パターンが得られれば(SP11:Yes)、その運転パターンが制御部303から、対応する二次電池44の二次電池制御システム40へと出力され、二次電池44は、この運転パターンに従って運転するように二次電池制御システム40によって制御される(SP12)。以上は最適解を得るための一例を示したが、他の最適化手法で行っても同様であることは言うまでもない。
また、SP11において目的が達成できない場合(SP11:No)には、その運転パターンがアラーム結果として、表示部304から表示され、電力系統10の運転員に通知される(SP13)。これらの動作を継続する(SP14)ことによって、電力系統10が随時監視制御される。
次に、以上のように構成した本実施の形態に係る電力系統制御装置30の計画機能32の動作について図4に示すフローチャートを用いて説明する。
電力系統制御装置30によって二次電池44の運転計画を立案する場合には、先ず取得部301によって、二次電池44から充電量と運転スケジュールとが取得される(SP21)。更に、取得部301によって、運転計画を立案する当該時間の電力系統10の運転計画データ(需要予測に基づく電力系統への電力供給スケジュール)が電力系統10から取得される(SP23)。
次に、SP21で取得部301によって取得された運転スケジュールから、決定部302によって、各二次電池44の当該時間の運転スケジュールが取得される(SP24)。そして、決定部302によって、各二次電池44の当該運転スケジュールでの充放電量と充電量とが仮想発電量として設定される(最大発電量=二次電池の放電可能量)(SP25)。
そして、SP04からSP11では、電力系統10の情報と、SP25で設定された仮想発電量とに基づいて、電力系統10への貢献を目的とする二次電池44の発電量が決定される。SP04からSP11までの動作については、図3に示すものと同様であるので、ここでは説明を省略する。
このようにして二次電池の運転組合せをすべてチェックした結果として、電力系統10に貢献する目的が達成できる二次電池の運転パターンが得られれば(SP11:Yes)、その運転パターンが各二次電池44の新しい運転スケジュールとして更新される。そして決定部302によって、当該二次電池44の発電量として増加した分が充電量から減算され、新受電量が算出される(SP26)。
一方、目的が達成できない場合(SP11:No)には、その運転パターンがアラーム結果として、表示部304から表示され、電力系統10の運転員に通知される(SP27)。この処理は、運転計画として必要とする時間分繰り返される(SP28:No→SP22)。例えば、運転計画が翌日の計画作成であれば24時間分であり、n時間先の計画作成であればn時間分が処理される。
そして、計画作成が終了する(SP28:Yes)と、制御部303から二次電池制御システム40に対して、新しい運転スケジュールが出力される(SP29)。このように立案される運転スケジュールは、予め定められた時間あるいは、定期的にn時間先の計画補正時などに起動されて処理される。したがって、引き続き次の時間ステップについても運転スケジュールを立案する場合(SP30:Yes)には、SP21から処理が繰り返される。なお、以上は最適解を得るための一例を示したが、他の最適化手法で行っても同様であることは言うまでもない。
電力系統10へ貢献する二次電池44は、上述したような制御機能31及び計画機能32によって、運転の制御および運転スケジュールの立案がなされる。尚、制御機能31および計画機能32は、電力系統制御装置30に実装された場合を例に説明したが、これらの機能の一部又は全部を、二次電池制御システム40に実装するようにしても良い。また、上記では、発電機と二次電池を分けて扱ったが、発電機と仮想発電機とをまとめて最適化する方法に対しても同様に適用できる。
上述したように、本実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30によれば、従来は、需要地域から離れた場所にあった発電機のみを制御することで、電力系統10を制御していたが、需要地域に近い場所に設置されている二次電池44をも制御することで、従来に比べより大きな効果が得られ、これまで以上に電力系統10の電流制御を容易に実現することが可能となる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30は、図5に示すように信頼度運用計画機能33を備えている点が、第1の実施の形態と異なる。したがって、ここでは、異なる点のみについて説明する。
この信頼度運用計画機能33の動作について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。すなわち、信頼度運用計画機能33は、先ず総需要予測計算と負荷予測計算とを行うことによって需要予測を行い(SP41)、次に経済負荷配分計算と適性予備配分計算とを行うことによって需給運用計画を立案する(SP42)。そして、停止スケジュール調整計算を行うことにより主要流通設備に対する設備作業停止計画を立案し(SP43)、更に、SP02で取得された各二次電池44からの充電量、およびSP03で設定された仮想発電量を用いて過負荷対策計算、周波数異常対策計算、及び電圧調整計画計算を行うことによって信頼度運用計算を行う(SP44)。例えば、SP02で取得された各二次電池44からの充電量、およびSP03で設定された仮想発電量を用いて、バンク増容量抑制を目的とした最適化計算を実施することで、バンク過負荷を解消するような各二次電池の仮想発電量(充放電量)を決定する。また、上記の動作で発電機と二次電池を分けて扱ったが、発電機と仮想発電機とをまとめて最適化する方法に対しても同様に適用できる。
そして、SP44でなされた信頼度運用計算の結果、系統運用上支障がないと判定した場合(SP45:なし)には、この信頼度運用計算の結果が適正な運用計画とされ(SP46)、この信頼度運用計画の結果が二次電池制御システム40を介して二次電池44へと出力される(S47)。
一方、SP44でなされた信頼度運用計算の結果、系統運用上支障があると判定した場合(S45:あり)には、SP42またはSP43またはSP44に戻る。系統運用上支障がある場合の中でも、過負荷対策は電力系統10への事故へ波及する恐れがあるために、重要な対策項目である。通常、一時的な過負荷は、各発電機の発電量を制御することや系統を切替えることで対策を実施している。本実施の形態では、信頼度運用計画機能33において、バンク過負荷(通過許容電流超過)により系統運用上支障ありと判定した場合には、従来の発電機のみの調整に加えて、仮想発電機を加えて最適化を図るようにしている。
図7に、SP44で行われる最適化計算の1例として、最適潮流計算(OPF:Optimal Power Flow)処理を行う場合のフローチャートを示す。しかしながら、SP44で行われる最適化計算は、OPFに限定される訳ではないことを留意されたい。
OPFによる計算手法は、公知であるために、詳細な説明はここでは省略するが、OPF計算は、線形化した系統運用条件でのOPF解と潮流計算を連続して繰り返すことで最適解を求める処理であり、概ね次の処理を行うことで、目的とする系統状態を導く。
まず、初期系統状態(SP44a)を潮流計算解のケースとし、OPFの繰り返し毎(SP44b〜SP44f)に、線形化された制約に対する最適化により制御変数(各発電機の有効電力,無効電力)の新しい修正方向を決定する。その方向に移動が行われ、修正された制御変数の値が潮流計算(SP44e)に戻され、新しい点の系統状態を再計算し、制約条件の線形化を再び行う。途中、目的とする解が得られなければ、系統運用条件の優先度のレベルを下げて、制限をゆるくすることで、目的とする解の範囲となるような条件の調整を行う(SP44g,SP44h)。すべての制御変数の変化量が小さくなったときOPFのプロセスが収束したとみなす(SP44f)。この最適潮流計算処理にて、系統運用上最適な各発電機の発電量や系統上の有効電力、無効電力が求まる。
その結果、系統運用上支障が無くなれば(SP45:なし)、二次電池の出力を含めた各発電機の出力が適正な運用計画(SP46)となる。その運転パターンを各二次電池に対して、出力要求(SP47)を行うことで、適正な電力系統の運用構成とすることが可能となる。上記に述べた処理にて、バンクの通過許容電流の抑制が行える。
上述したように、本実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30によれば、従来、各発電機の発電量を制御することや電力系統10を切替えることで対策を実施していたバンク通過電流の対策が、負荷に近い場所に設置されている二次電池44を制御することで可能になる。このことにより、ピーク負荷が増加したことによりバンクを増設しなければならなかった設備増設の抑制も可能となる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30は、図8に示すように信頼度運用制御機能34を備えている点が、第1の実施の形態と異なる。したがって、ここでは、異なる点のみについて説明する。
この信頼度運用制御機能34の動作について、図9に示すフローチャートを用いて説明する。すなわち、信頼度運用制御機能34は、時々刻々と変わる電力系統10の系統運用状態に応じて、安定な系統運用を行うための制御機能である。中でも、過負荷対策は電力系統10への事故へ波及する恐れがあるために、重要な対策項目である。通常、一時的な過負荷は、各発電機の発電量を制御することや系統を切替えることで対策を実施している。
すなわち、信頼度運用制御機能34は、電力系統10から電圧、電流等の状態を取り込む(SP81)。そして、この取り込んだ電圧、電流等の状態に加えて、SP02で取り込まれ、SP03で仮想発電量として設定された充電量を用いて信頼度運用制御計算(SP82)を実施した結果、バンク過負荷(通過許容電流超過)により系統運用上支障ありと判定した場合(SP83:あり)には、従来の送電ルートを切替える調整に加えて、二次電池44を仮想発電機として最適化を図る。つまり、バンク増容量抑制を目的とした最適化計算を実施することで、バンク過負荷を解消するような各二次電池の仮想発電量(充放電量)を決定する(SP84)。この最適化計算はSP44で行われた最適化計算と同じものである。したがって、上記の動作で発電機と二次電池を分けて発電機と二次電池を分けて扱ったが、発電機と仮想発電機とをまとめて最適化する方法であっても同様である。
更に、その結果を二次電池制御システム40を介して二次電池44に対して出力要求する(SP85)ことで、電力系統10の適正な運用を行うことが可能となる。上記に述べた処理にて、オンラインでバンクの通過許容電流の抑制が行える。
上述したように、本実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30によれば、従来、各発電機の発電量を制御することや電力系統10を切替えることで対策を実施していたバンク通過電流の対策が、負荷に近い場所に設置されている二次電池44を制御することでより効率的に実現できる。このことにより、電力系統10の安定運用に向けてバンクを増設しなければならなかった設備増設の抑制も可能となる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態に係る電力系統制御方法は、図10に示すように過負荷逐次抑制機能51を備えた二次電池制御システム40において、電力系統10の制御を行う点が、第1の実施の形態と異なる。したがって、ここでは、異なる点のみについて説明する。
過負荷逐次抑制機能51は、測定可能な地点の電流値と予め得られている電流相関式とからバンク負荷潮流を推定し、二次電池44をローカルに制御する。この過負荷逐次抑制機能51の動作について、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
バンク負荷潮流を推定するためには、まず、電流相関式を二次電池制御システム40に予め登録する(SP51)。この電流相関式は例えば、電力系統10の構成から物理的に決まってしまうもの、電力系統10を制御する図示しない系統制御システムで演算されたもの等種々考えられるが、これらどの方法で得られたものであっても以下の機能・動作は変わらない。
次に、過負荷逐次抑制機能51は、二次電池44の電力系統連係地点、あるいはその他の電流が測定可能で電流相関式が得られる地点での電流値を検出器42から取得する(SP52)。更に、SP51で登録した電流相関式を用いて、SP52で取得した電流値から、バンク電流の推定値を求める(SP54)。
そして、SP54で求められた推定値が、予め登録してある設定値内であるかをチェックする(SP55)。このチェックの結果、推定値が設定値から逸脱している場合(SP55:No)には、更に、二次電池44の充電量が制御可能量あるかをチェック(SP56)する。そして、二次電池44の充電量が制御可能量である場合(SP56:Yes)には、二次電池44に対して一定量の放電制御を行う(SP57)。
SP54からSP57までの処理を繰り返し行う場合(SP58:Yes)には、SP57の処理の後に、SP54の処理に戻り、そうでない場合(SP58:No)には、処理を終了する。これによって、再度、上記地点での電流を取込み、バンク電流を推定し(SP54)、バンク電流値が設定内になるまで繰り返し一定量放電制御を行う(SP55〜SP57)。なお、SP54からSP57までの処理が繰り返し行われる場合、SP57にて二次電池44に対して制御する充放電量は、初回に+α(値は任意に設定可能)増加した値を出力する。
これにより、SP55のチェックにてバンクの電流推定値が設定範囲内になった場合(SP55:Yes)には、処理を終了する(SP59)。この過負荷逐次抑制機能51は、定期的に動作して、SP54からSP57までの処理を行うことによりバンク電流を推定し、抑制制御を行う。なお、次回起動時には、二次電池44が、電力系統10への貢献分の放電をしていれば停止する(SP60:Yes)。一方、バンク電流の推定値が設定値を超過しそうな場合(SP60:No)には、再度SP54からSP57までの処理を行う。
なお、処理中に二次電池44の充電量と比較して充放電量が多くなり、SP56において、二次電池44の充電量が制御不可であると判定した場合(SP56:No)には、二次電池44の充電量が不足により制御不可であることを、不足量とともに外部に通知(SP61)する。そして、その後も制御を継続する場合(SP62:Yes)には、SP54の処理に戻り、制御を継続しない場合(SP62:No)には、SP60の処理に移る。
上述したように、本実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した二次電池制御システム40によれば、二次電池44をローカルに制御することによって、電力系統10のバンク通過許容電流を抑制する制御が可能となる。また、二次電池44の充放電量が一意に決められない場合でも逐次制御により、目的値まで近づけることが可能となる。さらに同一の電力系統10上に複数の二次電池44が設置されている場合でも、それぞれが独立して電力系統10へ貢献することが可能となる。
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態に係る電力系統制御方法は、図12に示すように、フロー係数作成機能54を備えた電力系統制御装置30と、過負荷即時抑制機能52を備えた二次電池制御システム40とによって実現される点が、第1の実施の形態と異なる。したがって、ここでは、異なる点のみについて説明する。
フロー係数作成機能54は、電力系統10から必要な係数を受信し、その係数に基づいて、二次電池制御システム40の過負荷即時抑制機能52を介して二次電池44を制御する。このような電力系統制御装置30と二次電池制御システム40とによってなされる動作について図13のフローチャートを用いて説明する。なお、図13に示すフローチャートにおいて、図11に示すフローチャートと同一処理を行うステップについては同一のSP番号を付している。
バンク負荷潮流を推定するためには、まず、電流相関式を二次電池制御システム40に予め登録する(SP51)。この電流相関式については、第4の実施の形態で説明した通りである。
次に、過負荷即時抑制機能52は、二次電池44の電力系統連係地点、あるいはその他の電流が測定可能で電流相関式が得られる地点での電流値を検出器42から取得する(SP52)。そして、SP51で登録した電流相関式を用いて、SP52で取得した電流値から、バンク電流の推定値を求める(SP54)。
更に、過負荷即時抑制機能52は、SP54で求められた推定値が、予め登録してある設定値内であるかをチェックする(SP55)。このチェックの結果、推定値が設定値から逸脱している場合(SP55:No)には、以下に説明するSP73の処理を行い、バンクの電流推定値が設定範囲内になった場合(SP55:Yes)には、処理を終了する(SP59)。
一方、電力系統制御装置30のフロー係数作成機能54は、電力系統10からバンク電流を取り込む(SP71)。更に、電力系統10の設備構成(各設備の接続構成と送電線のインピーダンス)から電気の等価回路を作成し、二次電池44の出力量の微小変化に対する送電線潮流あるいは配電線潮流の微小変化の割合である感度定数を要素とする感度行列(以降、「フロー係数」と称す)を作成する(SP72)。
このフロー係数の計算法には、ニュートン・ラプソン法等による厳密計算法や、近似的にアドミタンス行列を用いる方法等種々の方法が考えられ、これらどの方法であってもその動作・機能には変りが無い。なお、フロー係数の詳細については、非特許文献2の特に45〜46頁に詳しく記載されている。本実施の形態では、フロー係数作成機能54は、二次電池44の充放電量に対するバンクでの電流変化量を示すフロー係数を作成し、作成したフロー係数を二次電池制御システム40の過負荷即時抑制機能52へ送信する。この場合、他の二次電池のフロー係数はゼロとする。
尚、本実施の形態では、一箇所の二次電池44で過負荷解消制御するケースを推定して説明しているが、複数の二次電池44で協調制御を行うこともできる。この場合は、予め中央で計算するフロー係数に該二次電池44の分担比率を設けるなどの幾つかの方法が考えられるが、動作においては同様である。
さて、過負荷即時抑制機能52は、SP73において、バンク推定電流値から設定値を減じて得られる抑制量を、SP72にてフロー係数作成機能54から送られたフロー係数で除することによって、二次電池44の充放電量を求める(SP73)。次に、二次電池44の充電量が制御可能量であるかをチェックする(SP74)。そして、二次電池44の充電量が制御可能量である場合(SP74:Yes)には、二次電池44に対して放電制御を行う(SP75)。
SP75の後、SP54、SP55、SP73、SP74、及びSP75までの一連の処理を繰り返し行う場合(SP76:Yes)には、SP54の処理に戻り、そうでない場合(SP76:No)には、処理を終了する。これによって、再度、上記地点での電流を取込み、バンク電流を推定し(SP54)、バンク電流値が設定内になるまで繰り返し一定量放電制御を行う(SP55、SP73、SP74、及びSP75)。
一方、二次電池44の充電量が制御不可であると判定した場合(SP74:No)には、二次電池44の充電量が不足しており制御不可であることを、不足量とともに外部に通知(SP61)する。そして、その後も制御を継続する場合(SP62:Yes)には、SP54の処理に戻り、制御を継続しない場合(SP62:No)には、二次電池44に対して放電制御を行う(SP77)。そして、次回起動時には、二次電池44が、電力系統10への貢献分の放電をしていれば停止する(SP60:Yes)。一方、バンク電流の推定値が設定値を超過しそうな場合(SP60:No)には、SP54の処理に移る。
上述したように、本実施の形態に係る電力系統制御方法によれば、二次電池制御システム40において、電力系統10のバンク通過許容電流を抑制する制御が可能となる。また、フロー係数を用いることによって、二次電池44の充放電量を、一度の計算によって求めることが可能となる。
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態に係る電力系統制御方法は、第2乃至第5の形態に係る電力系統制御方法を、配電線27の張り替え、すなわち配電線27の過負荷を抑制することに適用したものである。したがって、本実施の形態に係る電力系統制御方法を、図5、図8、図10、及び図12にその構成を示す装置と、それら装置の動作を示している図6と図7、図9、図11、及び図13の各フローチャートを用いて説明する。
まず、図5にその構成を示す電力系統制御装置30において、図6と図7におけるSP44の信頼度運用計画計算にて配電線過負荷であれば、配電線過負荷を抑制する目的で、二次電池44の配分計算を実施することで、配電線27の張替え(配電線過負荷抑制)を抑制する二次電池44の最適運転スケジュールを決定することが可能となる。
また、図8にその構成を示す電力系統制御装置30において、図9におけるSP82の信頼度運用制御計算にて配電線過負荷であれば、配電線過負荷を抑制する目的で、二次電池44の配分計算を実施することで、配電線27の張替え(配電線過負荷抑制)を抑制する二次電池44の最適運転スケジュールを決定することが可能となる。
また、図10にその構成を示す二次電池制御システム40において、図10におけるSP51において、二次電池44と接続地点との電流相関式を過負荷逐次抑制機能51に登録するようにする。この電流相関式は、配電線27の過負荷抑制を目的とするものであり、バンク電流の代わりに、配電線27の過負荷抑制を目的として配電線のある地点の電流を取り込む。そして、この地点の電流と、二次電池44の電流との相関をとることによって得られるものである。
そして、二次電池制御システム40の過負荷逐次抑制機能51では、配電線27の過負荷抑制を目的に、SP52で取得した当該地点電流と、SP51で登録した電流相関式とから、SP54において、目的とする配電線27のある地点の電流を推定する。そして、配電線27の電流値が、設定を逸脱していれば二次電池44から一定量の放電を実施することで配電線27の張替え(配電線過負荷抑制)を抑制する二次電池44の最適運転スケジュールを決定することが可能となる。
同様に、図12にその構成を示す二次電池制御システム40において、図13に示すSP51で、バンク電流の代わりに配電線電流とした電流相関式を過負荷即時抑制機能52に登録する一方、電力系統制御装置30のフロー係数作成機能54によって、図13に示すSP72において、同じく二次電池接続地点での配電線電流に対するフォロー係数を作成し、過負荷即時抑制機能52に通知するようにする。
これによって、二次電池制御システム40では、電流相関式を用いることで当該地点電流から配電線電流を推定し、その抑制量から二次電池44の出力量が算出可能となり、配電線27の張替え(配電線過負荷抑制)を抑制する二次電池44の最適運転スケジュールを決定することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、従来は、配電線27の過負荷運用を防止するために配電線27を張替ることや、配電線27の系統構成を変更することで対応してきたのに対して、二次電池44を制御することで、負荷を二次電池44が分担できるようになり、配電線27の張替えを抑制することが可能となる。
(第7の実施の形態)
第7の実施の形態に係る電力系統制御方法は、第2乃至第3の実施の形態に係る電力系統制御方法を、送電線60の送電損失を最小にすることに適用したものである。したがって、本実施の形態に係る電力系統制御方法を、図5及び図8にその構成を示す装置と、それら装置の動作を示している図6と図7、及び図9の各フローチャートを用いて説明する。
まず、図5にその構成を示す電力系統制御装置30において、図6と図7におけるSP44の信頼度運用計画計算にて送電線60の送電損失が、設定値を超過しそうであれば、送電線60の送電損失が最小となるような二次電池44への配分計算を実施することで、送電線60の送電損失を最小とする二次電池44の最適運転スケジュールを決定する。
送電線60の送電損失を最小とする計算方法(ロスミニ計算)は、本実施の形態では限定しないが、例えば図14のフローチャートに示す方法を用いることで実現が可能となる。その処理手順は、次の通りとなる。
まず、監視点の電圧、無効電力、発電機の電圧、無効電力、調相設備(電力用コンデンサ、分路リアクトルなど)の投入状態、負荷時タップ切替変圧器のタップ位置や、送電損失計算の対象となる端子電圧、線路潮流のデータ収集を行う(SP90)。
次に、SP02で取得された二次電池44の充電量と、SP03で設定された仮想発電量とを用いて、発電機の無効出力、調相設備の投入・開放および変圧器タップなどロスミニ計算対象の電圧、調相設備の変化に対する監視点や送電損失対象線路の電圧、無効電力の変化比率を計算する(SP91)。
そして、監視点電圧、連系線無効潮流の許容範囲に収めるために、電力系統10全体の偏差φの大きさを判定する関数として、以下に示す(1)式
φ=ΣΔE ・・・(1)式
ここで、ΔE:i監視点の電圧または無効電力潮流の偏差
を定義し、これを減少させるように調整する(SP92)。
そして、監視点の電圧または無効電力が許容範囲に入ったか、あるいは以下に示す(2)式を満足するようになるまで計算を繰り返す(SP93:No,SP94)。
φold−φnew<ε ・・・(2)式
ここで、ε:十分小さな定数、φold:直前計算で得られた偏差、φnew:新たに計算された偏差である。
そして、監視点の電圧または無効電力が許容範囲に入ったか、あるいは上記(2)式を満足するようになった場合(S93:Yes)には、以下に示す(3)式に従って、送電損失Lが最小になるように計算を行う(SP95)。
L=Σ(P+Q)×R/V ・・・(3)式
ここで、R:抵抗、P:有効電力、Q:無効電力、V:電力である。
さらに、これを監視点の電圧または無効電力潮流が許容範囲を超えないようにしながら、以下に示す(4)式を満足するようになるまでSP95の計算を繰り返す。
old−Lnew<ε ・・・(4)式
ここで、ε:十分小さな定数、Lold:直前計算で得られた損失、Lnew:新たに計算された損失である(SP96:No,SP97)。
そして、上記(4)式を満足するようになった場合(S96:Yes)には、発電計画が決定される。すなわち、これを1日分実施することで、翌日の発電計画が決定する。また、該時間の二次電池44の充放電量が二次電池44の最適運転スケジュールとなる。
その後、図8にその構成を示す電力系統制御装置30の信頼度運用制御機能34によって、上記の計算を調整量に従って定周期(例えば1分程度)で実施し、オンラインにて調整機器を制御する処理を行うとともに、電力系統10への貢献を行う二次電池出力量を二次電池44に対して出力する(SP98)。
その後、次に制御をするタイミングまで時間待ちを行い(SP99)、次のタイミングにおいて再び制御計算を行う場合(SP100:Yes)には、SP90に戻り、上述した処理を繰り返す。一方、制御計算を行わない場合(SP100:No)には、処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、従来は、送電線60の送電ロスを最小とする電力系統を計画し、それに合わせて電力系統の系統構成を変更することで対応してきたことが、二次電池44を制御することで、現在の電力系統10を送電ロスが最小となる系統とすることが可能となる。
(第8の実施の形態)
第8の実施の形態に係る電力系統制御方法は、第2乃至第3の実施の形態に係る電力系統制御方法を、送電線60の混雑解消(送電線過負荷抑制)を抑制することに適用したものである。したがって、本実施の形態に係る電力系統制御方法を、図5及び図8にその構成を示す装置と、それら装置の動作を示している図6と図7、及び図9の各フローチャートを用いて説明する。
すなわち、図5にその構成を示す電力系統制御装置30において、図6と図7におけるSP44の信頼度運用計画計算にて送電線60が過負荷であれば、二次電池44の充電量を仮想発電量として、送電線60の混雑解消(送電線過負荷抑制)を行う二次電池44の最適運転スケジュールを決定する。
また、図8にその構成を示す電力系統制御装置30において、図9におけるSP82の信頼度運用制御計算にて送電線60が過負荷であれば、二次電池44の充電量を仮想発電量として、送電線60の混雑解消(送電線過負荷抑制)を行う二次電池44の最適運転スケジュールを決定する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、従来は、送電線60の過負荷運用を防止するために電力系統の構成を変更することや、発電機の出力量を変更することで対応してきたことが、二次電池44を制御することで、負荷を二次電池44が分担することで、より効果的な送電線60の混雑解消が可能となる。
(第9の実施の形態)
本発明の第9の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30もまた同様に、電力を使用する需要家側に備えられ、需要家に電力を供給する電力系統に接続されるとともに、需要家のために充放電を行う二次電池を使用して、電力系統の潮流制御あるいは系統制御を行う装置であり、図15中に示す中央給電指令所50内に設けられる。
中央給電指令所50は、電力系統制御装置30の他に、通信装置29を備えている。一方、各二次電池21〜24も図示しない通信装置を備えている。中央給電指令所50と各二次電池21〜24とは、これら通信装置を介することによって、制御データや計測データ等のデータ授受を可能としている。例えば、中央給電指令所50が、電力系統制御装置30からの制御データを通信装置29から、各二次電池21〜24の通信装置に向けて送信することにより、各二次電池21〜24が、この制御データに従って負荷周波数制御や過負荷解消制御等が行われるようにしている。
中央給電指令所50の通信装置29と、各二次電池21〜24の通信装置間の通信経路としては、無線であっても、あるいは電力会社が設置している光ファイバーケーブルのような有線であっても良い。
図16は、本実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30の構成例を示すブロック図である。すなわち、本実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30は、制御量演算部311と、記憶部312と、配分量演算部313とを備えている。
制御量演算部311は、通信装置29を介して、各二次電池21〜24から充放電量を取得する。また、電力系統10から、系統内各部の系統状態量(例えば、送電線潮流や周波数等)を取得する。そして、これら取得した情報から、電力系統10の制御に必要な二次電池による合計の制御量(充放電量)を計算する。
記憶部312は、後述するように配分量演算部313が行う配分計算に必要な配分方法、及び各二次電池21〜24の充放電能力である制御余力を記憶している。
配分量演算部313は、制御量演算部311によって計算された合計充放電量を、記憶部312に記憶されている各二次電池21〜24の制御余力を考慮し、記憶部312に格納されている配分方法に従って各二次電池21〜24に配分するための配分計算を行う。この配分計算によって得られた結果が、各二次電池21〜24の出力調整量となる。例えば、負荷周波数制御の目的であれば、周波数の基準値からの逸脱量に応じて、系統定数Kを掛けることで必要調整量を計算する。この計算方法については公知であり、非特許文献1(特に7章)に記載されている。また、特定送電設備の過負荷解消であれば、当該設備の過負荷量に応じた量を一方で増加(放電)、もう一方で減少(充電)させるような調整量となる。これら調整量は、通信装置29を介して、各二次電池21〜24へと送信されるようにしている。
各二次電池21〜24では、このようにして送信された出力調整量を受信する。そして、受信した出力調整量に従って、出力が制御されるようにしている。
次に、以上のように構成した本実施の形態に係る電力系統制御装置30の動作について図17に示すフローチャートを用いて説明する。
すなわち、本実施の形態に係る電力系統制御装置30によって、各二次電池21〜24を制御することによって電力系統10の制御を行う場合には、まず通信装置29によって、各二次電池21〜24からそれぞれの充放電量が取得される。また、電力系統10から、系統内各部の系統状態量が取得される(SP111)。
次に、SP111で取得された情報に基づいて、制御量演算部311によって、電力系統10の制御に必要な全ての二次電池による合計制御量(充放電量)が計算される(SP112)。
そして、配分量演算部313では、制御量演算部311によって計算された合計充放電量が、記憶部312に記憶されている各二次電池21〜24の制御余力によって考慮され、更に記憶部312に格納されている配分方法に従って配分計算されることにより、各二次電池21〜24に配分するための出力調整量がそれぞれ計算される(SP113)。
そして、これら各出力調整量が、通信装置29から、各二次電池21〜24に向けてそれぞれ送信される。これによって、各二次電池21〜24は、この出力調整量に従って、出力が制御される(SP114)。
上述したように、本実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30によれば、従来は、電力会社が保有する電源のみを制御することで、電力系統10を制御していたが、需要家が保有する二次電池21〜24を制御することで、電源を制御するのと同等の効果が得られ、自ら保有する電源のみならず需要家が保有する二次電池21〜24まで制御するので,制御余力は増加し,これまで以上に電力流通設備の制御が容易に可能となる。
(第10の実施の形態)
本発明の第10の実施の形態は、第9の実施の形態の一具体例である。したがって、ここでは、第9の実施の形態と異なる点のみについて説明する。本実施の形態では、配分量演算部313では、記憶部312に記憶された各二次電池21〜24の制御余力を用いて、以下の方法で各二次電池21〜24の出力調整量を計算する。
すなわち、各二次電池21〜24による合計の制御量(充放電量)をX、記憶部312に記憶されている各二次電池21〜24の制御余力をAとすれば、各二次電池21〜24の出力調整量(指令値)Xは、以下に示す(5)式の通りとなる。
=A*X/ΣA ・・・(5)式
ここで、Σは全ての二次電池21〜24の和をとることを意味している。そして、最終的に、上記(5)式に従って得られた各二次電池21〜24のそれぞれの出力調整量が、各二次電池21〜24に対して指令されることになる。
上述したように、本実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30によれば、従来は、電力会社が保有する電源のみを制御することで、電力系統10を制御していたが、需要家が保有する二次電池21〜24をその能力に応じて出力を配分・制御することで、電源を制御するのと同等の効果が得られ、自ら保有する電源のみならず需要家が保有する二次電池21〜24まで制御するので、制御余力は増加し、なおかつ需要家の二次電池21〜24を一部の電池に配分が偏ることなく公平に制御することが可能となる。
(第11の実施の形態)
本発明の第11の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30は、その構成例を図18に示すように、図16に示す第9の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30に、効果演算部314と、記憶部315とを付加した構成としている。したがって、ここでは、第9の実施の形態と異なる点について説明する。
効果演算部314は、各二次電池21〜24の電力系統10に対する制御効果(e:単位量の出力調整による対象制御目標の効果)を計算し、計算結果を記憶部315に記憶させる。制御効果としては、例えば、各二次電池21〜24の電力系統10への感度が相当する。負荷周波数制御の場合、二次電池の設置場所にかかわらず制御効果は一定となり、出力調整量そのものが制御効果となる。すなわち、e=1(単位量)となる。
記憶部315は、効果演算部314で計算された制御効果を記憶する。
配分量演算部313は、制御量演算部311によって計算された合計充放電量Xを、記憶部312に記憶されている各二次電池21〜24の制御余力と、記憶部315に記憶されている各二次電池21〜24の制御効果とを考慮し、記憶部312に格納されている配分方法に従って各二次電池21〜24に配分するための配分計算を行い、各二次電池21〜24の出力調整量を求める。すなわち、配分量演算部313は、記憶部312に記憶された各二次電池21〜24の制御余力rと、記憶部315に記憶された制御効果eとを用いて、以下に示す(6)式に従って各二次電池21〜24の出力調整量Xを求める。
=e*r*X/Σe*r=X*r/Σr ・・・(6)式
ここで、Σは制御可能な全ての二次電池21〜24の和を取ることを意味する。
次に、以上のように構成した本実施の形態に係る電力系統制御装置30を用いて負荷周波数制御を行う場合の動作について図19に示すフローチャートを用いて説明する。
すなわち、本実施の形態に係る電力系統制御装置30によって、各二次電池21〜24を制御することによって電力系統10の負荷周波数制御を行う場合には、まず通信装置29によって、各二次電池21〜24からそれぞれの充放電量が取得される。また、電力系統10から、系統内各部の系統状態量(例えば、送電線潮流や周波数)が取得される(SP121)。
そして、SP121で取得された系統状態量から、制御量演算部311において、電力系統10の制御に必要な二次電池による合計の制御量(充放電量)Xが計算される(SP122)。また、効果演算部314によって、各二次電池21〜24の電力系統10に対する制御効果が計算され、その計算結果が記憶部315に記憶される(SP123)。
次に、配分量演算部313によって、記憶部312に格納されている配分方法に従って、制御量演算部311によって計算された合計充放電量Xを各二次電池21〜24に配分するための配分計算が行われる。この配分計算には、記憶部312に記憶されている各二次電池21〜24の制御余力と、記憶部315に記憶されている各二次電池21〜24の制御効果とが考慮される(SP124)。
そして、これら各出力調整量が、通信装置29から、各二次電池21〜24に向けてそれぞれ送信される。これによって、各二次電池21〜24は、この出力調整量に従って、出力が制御される(SP125)。
次に、以上のように構成した本実施の形態に係る電力系統制御装置30を用いて過負荷解消制御を行う場合の動作について図20に示すフローチャートを用いて説明する。
すなわち、本実施の形態に係る電力系統制御装置30によって、各二次電池21〜24を制御することによって電力系統10の過負荷解消制御を行う場合には、まず通信装置29によって、各二次電池21〜24からそれぞれの充放電量が取得される。また、電力系統10から、系統内各部の系統状態量(例えば、送電線潮流や周波数)が取得される(SP131)。そして、SP131で取得された系統状態量から、制御量演算部311において、電力系統10の制御に必要な全ての二次電池による合計制御量(充放電量)Xが計算される(SP132)。
また、効果演算部314によって、各二次電池21〜24の電力系統10に対する制御効果eが計算され、その計算結果が記憶部315に記憶される(SP133)。過負荷解消制御の場合、各二次電池21〜24の電力系統10に対する制御効果eは、各二次電池21〜24の設置場所により異なる。これは例えば、当該送電線60の潮流感度(二次電池21〜24の出力を単位量変化させたときの当該送電線60の潮流変化量)を計算することによって行われる。
次に、配分量演算部313によって、記憶部312に記憶された各二次電池21〜24の制御余力rが用いられ、絶対的な制御効果eが大きい順に二次電池の出力調整量(指令値)Xを X=rとし(SP134)、e*rの総和が過負荷解消に必要な制御量Xに達するまで繰り返す(SP135〜SP138)。そして、最終的に、この様にして得られた各二次電池の出力調整量Xが各二次電池21〜24に対して指令される(SP139)。
上述したように、本実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30によれば、従来は、電力会社が保有する電源のみを制御することで、電力系統10を制御していたが、需要家が保有する二次電池21〜24をその能力や効果に応じて出力を配分・制御することで、電源を制御するのと同等の効果が得られ、また、需要家が保有する二次電池21〜24を目的とする制御目標に対し、効果が最大となる二次電池から優先的に制御することができるので、最少量の調整で電力流通設備を制御することが可能となる。
また、制御効果eとして、あらかじめ決めた一定の閾値以下の二次電池を制御対象としない事で、制御効果eの小さな二次電池の制御を避ける事ができる。特に、制御効果eが小さいものの、制御余力が大きい二次電池に対しては、e*rが大きくなるため、大きな調整量が配分される可能性を避けることができ、もって、より効果的な制御が可能となる。
(第12の実施の形態)
本発明の第12の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30は、その構成例を図21に示すように、図16に示す第9の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30に、記憶部316を付加した構成としている。したがって、ここでは、第9の実施の形態と異なる点について説明する。
記憶部316は、各二次電池21〜24の制御優先順位を記憶している。
配分量演算部313は、各二次電池21〜24の出力調整量を求める際に、制御量演算部311によって計算された合計充放電量と、記憶部312に記憶されている各二次電池21〜24の制御余力とに加えて、記憶部316に記憶されている各二次電池21〜24の制御優先順位を考慮して、記憶部312に格納されている配分方法に従って各二次電池21〜24に配分するための配分計算を行い、各二次電池21〜24に対する出力調整量を計算する。
次に、以上のように構成した本実施の形態に係る電力系統制御装置30の動作について図22に示すフローチャートを用いて説明する。
すなわち、本実施の形態に係る電力系統制御装置30によって、各二次電池21〜24を制御する場合には、まず通信装置29によって、各二次電池21〜24からそれぞれの充放電量が取得される。また、電力系統10から、系統内各部の系統状態量(例えば、送電線潮流や周波数)が取得される(SP141)。そして、SP141で取得された系統状態量から、制御量演算部311において、電力系統10の制御に必要な二次電池による合計の制御量(充放電量)Xが計算される(SP142)。
次に、配分量演算部313によって、制御量演算部311によって計算された合計充放電量と、記憶部312に記憶されている各二次電池21〜24の制御余力とに加えて、記憶部316に記憶されている各二次電池21〜24の制御優先順位が考慮され、記憶部312に格納されている配分方法に従って各二次電池21〜24に配分するための配分計算が行われる(SP143)。この場合、対象とする制御に対して、制御優先順位の高い二次電池から、記憶部312に記憶された制御余力いっぱいの出力を配分するようにする。これを、配分量の総和が必要な合計制御量に達するまで繰り返す(SP144〜SP147)。そして、この様にして得られた各二次電池21〜24の出力調整量が各二次電池21〜24に対して指令される(SP148)。
上述したように、本実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30によれば、従来は、電力会社が保有する電源のみを制御することで、電力系統10を制御していたが、需要家が保有する二次電池21〜24をその能力に応じて出力を配分・制御することで、電源を制御するのと同等の効果が得られ、また、需要家が保有する二次電池21〜24を優先順位、すなわち制御にかかるコストなど、二次電池を保有する需要家にとっての都合に応じて、目的とする制御目標に対して最適に制御するので、需要家にとっての不都合を最小化する事ができる。あるいは、制御に必要なコストを最少化することができる。
なお、制御優先順位を、電力系統制御装置30から二次電池21〜24を制御するのに要するコストと考えた場合、需要家側の二次電池を単位量調整するのに必要な必要なコストcを用いて、第11の実施の形態で説明したe*rの代わりに、e*r*cを用いることによって、所定の目標を最少のコストで制御することが可能となる.
(第13の実施の形態)
本発明の第13の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30は、その構成例を図23に示すように、図16に示す第9の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30に、制御余力演算部317と、記憶部318と、過負荷余力演算部319とを付加した構成としている。したがって、ここでは、第9の実施の形態と異なる点について説明する。
制御余力演算部317は、記憶部312に記憶された各二次電池21〜24の制御余力を用いて、各二次電池21〜24による制御余力の総和を計算する。
記憶部318は、各二次電池21〜24毎に、例えば図24に示すような過負荷運転時の制御余力と運転可能時間との関係を示すデータを記憶している。
過負荷余力演算部319は、各二次電池21〜24に対して、記憶部318に記憶された過負荷運転時の制御余力の総和を計算する。
配分量演算部313は、制御量演算部311、制御余力演算部317、及び過負荷余力演算部319からの情報を用いて各二次電池21〜24の出力配分計算を行い、各二次電池21〜24に対する出力調整量を決定する。
次に、以上のように構成した本実施の形態に係る電力系統制御装置30の動作について図25に示すフローチャートを用いて説明する。
すなわち、本実施の形態に係る電力系統制御装置30によって、各二次電池21〜24を制御する場合には、まず通信装置29によって、各二次電池21〜24からそれぞれの充放電量が取得される。また、電力系統10から、系統内各部の系統状態量(例えば、送電線潮流や周波数)が取得される(SP151)。そして、SP151で取得された系統状態量から、制御量演算部311において、電力系統10の制御に必要な二次電池による合計の制御量(充放電量)Xが計算される(SP152)。
また、制御余力演算部317によって、記憶部312に記憶された各二次電池21〜24の制御余力が取得される(SP153)。そして、その制御余力を用いて、定格運転時の制御余力の総和が計算される(SP154)。
その後、配分量演算部313では、SP152で計算された合計制御量と、SP154で計算された定格運転時の制御余力とが比較される。そして、SP152で計算された合計制御量が、SP154で計算された定格運転時の制御余力よりも大きい場合(SP155:No)には、この合計制御量が、過負荷余力演算部319によって計算されるi倍過負荷制御余力と比較される(SP156)。
一方、SP157では、過負荷余力演算部319によって、記憶部318に記憶された過負荷運転時の制御余力と運転可能時間との関係を示すデータが用いられ、必要な合計制御量を確保するためのi倍過負荷運転(i=2,3,・・・n)時の制御余力の総和が計算される。
したがって、配分量演算部313で行われるSP156の処理では、SP152で計算された合計制御量と、SP157で計算された2倍過負荷運転時(i=2)の制御余力の総和とが先ず比較される。そして、合計制御量が、2倍過負荷運転時の制御余力よりも小さい場合(SP156:Yes)にはSP158に進む。一方、小さくない場合(SP156:No)にはSP157に進み、過負荷余力演算部319によって、iを2から3にインクリメントした3倍過負荷運転時(i=3)の制御余力の総和が計算される。そして、今度はSP156において、SP152で計算された合計制御量と、SP157で計算された3倍負荷運転時(i=3)の制御余力の総和とが比較される。このようにして、過負荷制御余力の総和が、合計制御量よりも大きくなるまでSP156とSP157の処理を繰り返すことによって、何倍の過負荷運転を行うかが決定される。
その後、配分量演算部313によって、この過負荷運転条件にしたがって各二次電池21〜24に対する出力配分計算が行われる(SP158)。そして、この出力配分計算によって決定された各二次電池21〜24の出力調整量が、各二次電池21〜24に対して指令される(SP159)。
上述したように、本実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30によれば、従来は、電力会社が保有する電源のみを制御することで、電力系統10を制御していたが、需要家が保有する二次電池21〜24をその能力に応じて出力を配分・制御することで、電源を制御するのと同等の効果が得られる。また、需要家が保有する二次電池21〜24の定格運転のみでは必要な制御量が得られないときには過負荷運転まで考慮して出力調整を行うので、目的とする制御目標に対して柔軟に制御することが可能となる。
なお、第9乃至第12の実施の形態で示した電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置では、全ての二次電池21〜24の制御余力の総和が、合計制御量を下回っている場合、いずれの構成でも、出力指令値は制御余力を上回る値になってしまう。このような出力指令値が得られた際、当該二次電池のみ過負荷運転を行う。これにより、必要な合計制御量を確保し、不必要な過負荷運転を行わなくとも済むという効果が得られる。
(第14の実施の形態)
本発明の第14の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30は、その構成例を図26に示すように、図16に示す第9の実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30に、記憶部320と、演算部321とを付加した構成としている。したがって、ここでは、第9の実施の形態と異なる点について説明する。
記憶部320は、図23に示す記憶部318と同様に、各二次電池21〜24毎に、例えば図24に示すような過負荷運転時の制御余力と運転可能時間との関係を示すデータを記憶している。
演算部321は、配分量演算部313によってなされた各二次電池21〜24に対する出力の配分計算結果と、記憶部320に記憶されたデータとを比較して、運転継続時間が最大となる出力調整量を計算する。
次に、以上のように構成した本実施の形態に係る電力系統制御装置30の動作について図27に示すフローチャートを用いて説明する。
すなわち、本実施の形態に係る電力系統制御装置30によって、各二次電池21〜24を制御することによって電力系統10の制御を行う場合には、まず通信装置29によって、各二次電池21〜24からそれぞれの充放電量が取得される。また、電力系統10から、系統内各部の系統状態量が取得される(SP161)。
次に、SP161で取得された情報に基づいて、制御量演算部311によって、電力系統10の制御に必要な二次電池による合計制御量が計算される(SP162)。
そして、配分量演算部313では、制御量演算部311によって計算された合計充放電量が、記憶部312に記憶されている各二次電池21〜24の制御余力を考慮し、更に記憶部312に格納されている配分方法に従って計算されることにより、各二次電池21〜24に配分するための出力がそれぞれ計算され(SP163)、更に、各二次電池21〜24の定格運転時の制御余力を上回った量が計算される(S164)。
次に、演算部321によって、SP163及びSP164の計算結果と、記憶部320に記憶されている過負荷運転時(2倍定格以上の運転)の制御余力と運転可能時間とのデータとが用いられ、以下のようにして配分出力値が修正される。
すなわち、先ず、定格運転時の制御余力を上回った二次電池が選択される(S165)。次に、定格運用を上回った配分出力が最も大きい二次電池の出力超過量の全量又は一部が、過負荷運転継続時間が最も長い二次電池に割り振られる(S166)。更に、この二次電池の運転状態が過負荷運転状態とされるとともに、制御余力が割り振られたものとして修正される(SP167)。そして、超過量が存在しそうな場合(SP168:Yes)には、SP166に戻り、超過量が存在しそうもない場合(SP168:No)には、SP169に進む。
SP169では、例えば2倍定格で運転されている二次電池に対しては、3倍、すなわち、そのひとつ上の過負荷運転で対応できる余力までとし、もし割り振る出力がこの過負荷運転のみで対応できない場合(SP169:No)は、その出力は、その次に長い継続時間の二次電池に割り振られる(SP170)。また、自らの二次電池の過負荷継続時間が最も長い場合は、この二次電池は、自らの1つ上の過負荷運転で対応される。
このようにしてSP169において全ての二次電池の超過量がゼロになった場合(SP169:Yes)に、配分計算を終了する(SP171)。そして、この配分計算の結果に基づいて、二次電池21〜24に配分するための出力調整量がそれぞれ決定され、各二次電池21〜24は、この出力調整量に従って、出力が制御される(SP172)。
次に、上述したような出力調整方法を、図28に示すような制御余力と運転継続時間との関係を持った3つの二次電池(二次電池A、二次電池B、二次電池C)を対象になされる場合を例に具体的に説明する。
前提条件として、必要な合計制御量は120であり、かつ配分量演算部313において、二次電池A、二次電池B、及び二次電池Cの定格運転能力に用いた配分値が、それぞれ60,30,30になったとする。定格運転を考えると、それぞれ40,20,20が定格運転での制御余力を上回っていることになる.
そこで、最も大きい二次電池Aの配分量を過負荷運転で賄うようにする。過負荷運転で最も継続時間が長いのは二次電池Aの2倍定格運転である。そこで、二次電池Aを2倍定格運転とし、40のうちの30を2倍定格で配分する。この時、二次電池Aの2倍定格の制御余力は0、3倍定格の制御余力は30に修正される。更に不足している10を、次に継続時間の長い二次電池Bの2倍定格運転で配分する。この結果、二次電池Bの制御余力は、2倍定格で10、3倍定格で30となる。
次に、二次電池Bで不足している20を過負荷運転で対応する。最も継続時間の長い二次電池は二次電池Bの2倍定格運転でその時の余力は10である。そこで、10を二次電池Bの2倍定格で対応する。この時、二次電池Bの2倍定格の制御余力は0、3倍定格の制御余力は20になる。不足した10は次に継続時間の長い二次電池Aの3倍定格運転で分担する。この結果、二次電池Aの3倍定格の制御余力は20になる。
更に、残った二次電池Cで不足している20を過負荷運転で対応する。最も継続時間の長い二次電池Aの3倍定格運転で制御余力分の20を分担し、その結果、全ての必要制御量が配分される。
すなわち、必要な合計制御量120に対して、二次電池Aは3倍定格運転で80、二次電池Bは2倍定格運転で30、二次電池Cは定格運転で10配分されることになり、この時の運転継続時間は1時間となる。
単純に全ての二次電池を同じ過負荷運転をしようとすると、2倍定格運転では115の制御量しか確保できない。このため、例えば3倍運転で最も継続時間の長い二次電池Aを3倍定格、二次電池B及び二次電池Cを2倍定格で運転すると継続時間は30分で、上記アルゴリズムより継続時間は短くなってしまう。
上述したように、本実施の形態に係る電力系統制御方法を適用した電力系統制御装置30によれば、従来は、電力会社が保有する電源のみを制御することで、電力系統10を制御していたが、需要家が保有する二次電池21〜24をその能力に応じて出力を配分・制御することで、電源を制御するのと同等の効果が得られ、また、需要家が保有する二次電池21〜24の定格運転のみでは必要な制御量が得られないときには過負荷運転まで考慮して、必要な合計制御量を運転継続時間が最大となるように各二次電池に配分できるという効果があるので、できるだけ長い時間、系統制御することが可能となる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明した。本発明によって奏される上述したような作用効果の延長として、更に、需要家の最大需要を抑制したり、あるいは深夜帯の電気料金が安価な電気を用いて二次電池を充電し、電気料金が高価な昼間に放電することによって需要を平準化すること、あるいは余剰電力を電力系統に電力を供給することで、様々な電力系統側への貢献をも可能となる。
なお、本発明は、上記各実施の形態で説明した構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1…二次電池、2…制御装置、3…受電端、5…配電系統、10…電力系統、11〜15…変電所、16…火力発電所、17…水力発電所、18…原子力発電所、21〜24…二次電池、25…開閉器、26…区分開閉器、27…配電線、29…通信装置、30…電力系統制御装置、31…制御機能、32…計画機能、33…信頼度運用計画機能、34…信頼度運用制御機能、40…二次電池制御システム、40a…予定運転スケジュールデータベース、41…遮断器、42…検出器、43…DC/ACコンバータ、44…二次電池、50…中央給電指令所、51…過負荷逐次抑制機能、52…過負荷即時抑制機能、54…フロー係数作成機能、60…送電線、61〜64…需要家、301…取得部、302…決定部、303…制御部、304…表示部、305…系統条件計算部、311…制御量演算部、312,315,316,318,320…記憶部、313…配分量演算部、314…効果演算部、317…制御余力演算部、319…過負荷余力演算部、321…演算部

Claims (8)

  1. 電力を使用する需要家側に備えられ、前記需要家に電力を供給する電力系統に接続されるとともに、前記需要家のために充放電を行う二次電池を使用して、前記電力系統を制御する方法であって、
    前記電力系統の制御に必要な全ての二次電池による合計充放電量を計算することと、
    各二次電池の前記電力系統への感度を各二次電池の電力系統に対する制御効果として計算することと、
    前記計算された合計充放電量を、前記計算された制御効果の大きい順に前記各二次電池に配分するための配分計算を行うことと、
    前記配分計算の結果に基づいて、前記各二次電池を制御することと
    を備えた電力系統制御方法。
  2. 電力を使用する需要家側に備えられ、前記需要家に電力を供給する電力系統に接続されるとともに、前記需要家のために充放電を行う二次電池を使用して、前記電力系統を制御する方法であって、
    前記電力系統の制御に必要な全ての二次電池による合計充放電量を計算することと、
    前記各二次電池の充放電能力を第1の記憶手段に記憶することと、
    前記各二次電池に対して予め定められた優先順位を第2の記憶手段に記憶することと、
    前記計算された合計充放電量を、前記第2の記憶手段に記憶された優先順位の高い二次電池から優先的に、前記第1の記憶手段に記憶された充放電能力いっぱいに配分することによって、前記合計充放電量を、前記各二次電池に配分することと、
    前記配分の結果に基づいて、前記各二次電池を制御することと
    を備えた電力系統制御方法。
  3. 電力を使用する需要家側に備えられ、前記需要家に電力を供給する電力系統に接続されるとともに、前記需要家のために充放電を行う二次電池を使用して、前記電力系統を制御する方法であって、
    前記電力系統の制御に必要な全ての二次電池による合計充放電量を計算することと、
    前記各二次電池の定格運転時の充放電能力を第1の記憶手段に記憶することと、
    前記各二次電池の過負荷運転時の充放電能力を第2の記憶手段に記憶することと、
    前記計算された合計充放電量が、前記第1の記憶手段に記憶された各二次電池の定格運転時の充放電能力の合計値よりも大きい場合には、前記第2の記憶手段に記憶された各二次電池の過負荷運転時の充放電能力の合計値と前記合計充放電量との比較を、過負荷運転の倍数の小さいものから順に各二次電池の過負荷運転時の充放電能力の合計値が前記合計充放電量よりも大きくなるまで繰り返し、各二次電池の過負荷運転時の充放電能力の合計値が前記合計充放電量よりも大きくなった倍数を各二次電池の過負荷運転の倍数として決定し、この決定した倍数の過負荷運転時の充放電能力に基づいて各二次電池に前記合計充放電量を配分することと、
    前記配分の結果に基づいて、前記各二次電池を制御することと
    を備えた電力系統制御方法。
  4. 電力を使用する需要家側に備えられ、前記需要家に電力を供給する電力系統に接続されるとともに、前記需要家のために充放電を行う二次電池を使用して、前記電力系統を制御する方法であって、
    前記電力系統の制御に必要な全ての二次電池による合計充放電量を計算することと、
    前記各二次電池の定格運転時の充放電能力を第1の記憶手段に記憶することと、
    前記各二次電池の過負荷運転時の充放電能力とその継続時間とを第2の記憶手段に記憶することと、
    前記計算された合計充放電量が、前記第1の記憶手段に記憶された各二次電池の定格運転時の充放電能力の合計値よりも大きい場合には、前記第1の記憶手段に記憶された定格運転時の充放電能力と、前記第2の記憶手段に記憶された過負荷運転時の充放電能力とその継続時間とに基づいて、定格運転時の充放電能力を上回った二次電池の出力超過量を最も過負荷運転継続時間の長い二次電池から順に過負荷運転で賄うよう前記各二次電池に割り当てる計算を、前記各二次電池の各々の出力超過量のうち最も大きな出力超過量から順に且つ前記各二次電池の各々の出力超過量が全てゼロになるまで繰り返すことにより、前記合計充放電量を運転継続時間が最も長くなるように各二次電池に配分することと、
    前記配分の結果に基づいて、前記各二次電池を制御することと
    を備えた電力系統制御方法。
  5. 電力を使用する需要家側に備えられ、前記需要家に電力を供給する電力系統に接続されるとともに、前記需要家のために充放電を行う二次電池を使用して、前記電力系統を制御する装置であって、
    前記電力系統の制御に必要な全ての二次電池による合計充放電量を計算する合計計算手段と、
    各二次電池の前記電力系統への感度を各二次電池の電力系統に対する制御効果として計算する感度計算手段と、
    前記合計計算手段によって計算された合計充放電量を、前記感度計算手段によって計算された制御効果の大きい順に前記各二次電池に配分するための配分計算を行う配分計算手段と、
    前記配分計算手段による配分計算の結果に基づいて、前記各二次電池を制御する制御手段と
    を備えた電力系統制御装置。
  6. 電力を使用する需要家側に備えられ、前記需要家に電力を供給する電力系統に接続されるとともに、前記需要家のために充放電を行う二次電池を使用して、前記電力系統を制御する装置であって、
    前記電力系統の制御に必要な全ての二次電池による合計充放電量を計算する合計計算手段と、
    前記各二次電池の充放電能力を記憶する第1の記憶手段と、
    前記各二次電池に対して予め定められた優先順位を記憶する第2の記憶手段と、
    前記合計計算手段によって計算された合計充放電量を、前記第2の記憶手段に記憶された優先順位の高い二次電池から優先的に、前記第1の記憶手段に記憶された充放電能力いっぱいに配分することによって、前記合計充放電量を、前記各二次電池に配分する配分手段と、
    前記配分手段による配分の結果に基づいて、前記各二次電池を制御する制御手段と
    を備えた電力系統制御装置。
  7. 電力を使用する需要家側に備えられ、前記需要家に電力を供給する電力系統に接続されるとともに、前記需要家のために充放電を行う二次電池を使用して、前記電力系統を制御する装置であって、
    前記電力系統の制御に必要な全ての二次電池による合計充放電量を計算する合計計算手段と、
    前記各二次電池の定格運転時の充放電能力を記憶する第1の記憶手段と、
    前記各二次電池の過負荷運転時の充放電能力を記憶する第2の記憶手段と、
    前記合計計算手段によって計算された合計充放電量が、前記第1の記憶手段に記憶された各二次電池の定格運転時の充放電能力の合計値よりも大きい場合には、前記第2の記憶手段に記憶された各二次電池の過負荷運転時の充放電能力の合計値と前記合計充放電量との比較を、過負荷運転の倍数の小さいものから順に各二次電池の過負荷運転時の充放電能力の合計値が前記合計充放電量よりも大きくなるまで繰り返し、各二次電池の過負荷運転時の充放電能力の合計値が前記合計充放電量よりも大きくなった倍数を各二次電池の過負荷運転の倍数として決定し、この決定した倍数の過負荷運転時の充放電能力に基づいて各二次電池に前記合計充放電量を配分する配分手段と、
    前記配分手段によってなされた配分の結果に基づいて、前記各二次電池を制御する制御手段と
    を備えた電力系統制御装置。
  8. 電力を使用する需要家側に備えられ、前記需要家に電力を供給する電力系統に接続されるとともに、前記需要家のために充放電を行う二次電池を使用して、前記電力系統を制御する装置であって、
    前記電力系統の制御に必要な全ての二次電池による合計充放電量を計算する合計計算手段と、
    前記各二次電池の定格運転時の充放電能力を記憶する第1の記憶手段と、
    前記各二次電池の過負荷運転時の充放電能力とその継続時間とを記憶する第2の記憶手段と、
    前記合計計算手段によって計算された合計充放電量が、前記第1の記憶手段に記憶された各二次電池の定格運転時の充放電能力の合計値よりも大きい場合には、前記第1の記憶手段に記憶された定格運転時の充放電能力と、前記第2の記憶手段に記憶された過負荷運転時の充放電能力とその継続時間とに基づいて、定格運転時の充放電能力を上回った二次電池の出力超過量を最も過負荷運転継続時間の長い二次電池から順に過負荷運転で賄うよう前記各二次電池に割り当てる計算を、前記各二次電池の各々の出力超過量のうち最も大きな出力超過量から順に且つ前記各二次電池の各々の出力超過量が全てゼロになるまで繰り返すことにより、前記合計充放電量を運転継続時間が最も長くなるように各二次電池に配分する配分手段と、
    前記配分手段によってなされた配分の結果に基づいて、前記各二次電池を制御する制御手段と
    を備えた電力系統制御装置。
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