JP2009273354A - 圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリ及びその製造方法 - Google Patents

圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コネクタに設けられたターミナルと、これに連結されるコイルのワイヤとの間に、保護コーティング部が形成されたフィールドコイルアセンブリを提供する。
【解決手段】コア22に設けられ、ワイヤが巻線されて吸引磁束を発生させるコイルと、前記コア22の一側に設けられ、内部には、前記ワイヤの一端と電気的に連結されるターミナルが設けられ、電源を供給されるコネクタ30とを備える圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリにおいて、前記ワイヤの一端と前記ターミナルの連結部分には、前記連結部分が外部に露出することを防止する保護コーティング部が形成されることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリ及びその製造方法に係り、より詳しくは、コネクタに設けられたターミナルと、これに連結されるコイルのワイヤとの間に、保護コーティング部が形成された圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリ及びその製造方法に関する。
圧縮機用電磁クラッチは、電源供給の際に、巻線されたコイルの電磁気誘導により磁場を形成する電気装置である。電磁クラッチによって形成された磁力のため、圧縮機駆動軸のディスクがプーリーの摩擦面側に吸引され、動力的に連結されることによって、エンジンにより回転するプーリーの駆動力が、圧縮機駆動軸のディスクに伝達される。これにより、電磁クラッチは、コイルに対する電源の印加の有無に応じて、圧縮機に対する動力を断続し、空調装置の冷房システムの作動を制御する。
図1は、従来の技術による圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリの構成を示す斜視図であり、図2は、従来の技術による圧縮機用電磁クラッチを構成するコネクタの要部の構成を示す平面図である。
図1,2によると、圧縮機用電磁クラッチは、エンジンのクランク軸に駆動ベルト(図示せず)で連結され、側面に摩擦面を有するプーリー(図示せず)と、前記プーリーに内蔵され、圧縮機のハウジング(図示せず)に支持されると共に、電源の印加により吸引磁束を発生させるフィールドコイルアセンブリ1と、フィールドコイルアセンブリ1により発生する吸引磁束を用いて、ディスク(図示せず)が前記プーリーの摩擦面に密着し、エンジンの動力を圧縮機の駆動軸に伝達するディスク及びハブ組立体(図示せず)とを備えて構成される。
フィールドコイルアセンブリ1の骨格を形成する胴体部2の内部には、コイルが設けられるが、前記コイルは、ワイヤが巻線されてリング状となる。胴体部2の一側にはコネクタ10が結合される。コネクタ10は、外部から電源を供給され、これをターミナル15を介して胴体部2の内部に伝達し、フィールドコイルアセンブリ1が磁場を形成させる。
コネクタ10の外観及び骨格は、ハウジング11によって形成される。
ハウジング11は、合成樹脂のような絶縁性材質からなる。ハウジング11の一側には、相対物との結合のために結合部13が形成され、結合部13の他側には、ターミナル15がその一部を突出して設けられている。
この際、図2に示すように、ハウジング11の内部には、ダイオードD及び抵抗Rのような電装物が設置される。ダイオードD及び抵抗Rは、コネクタ10内でサージ吸収回路を形成するものであり、ターミナル15と電気的に連結される。
コネクタ10の製造過程をみると、先ず、ターミナル15がハウジング11に一体に形成されるようにインサート射出される。すなわち、金型組立体の内部にターミナル15を挿入した状態でハウジング11を射出し、ハウジング11にターミナル15が固定された状態で製造される。
このような状態で、ハウジング11の内部に、ダイオードD及び抵抗Rが挿入される。この際、ダイオードD及び抵抗Rは、ターミナル15の一端と連結されるように組み立てられ、ハウジング11の内部にエポキシ樹脂Eのような熱硬化性樹脂が注入され、ダイオードD及び抵抗Rが固定される。
次に、コネクタ10に胴体部2の内部から延長されるワイヤWが連結される。より正確には、ターミナル15の一端に形成された結合部15’にワイヤWが挟まれた状態で、結合部15’が締められると、ワイヤWが結合部15’に固定される。
この際、ワイヤWは、胴体部2の内部に設けられたコイル(図示せず)から延長されるものであり、コイルを構成するワイヤの一部であると考えてもよい。
ワイヤWとターミナル15の連結部分には、カバーCが設けられてもよい。カバーCは、ワイヤWとターミナル15の連結部分を外部から保護するためのものであり、別個物で構成され、ワイヤWとターミナル15の連結部分を遮蔽する。
これにより、ターミナル15とワイヤWが電気的に連結され、コネクタ10を介して伝達される電源が、ワイヤWを介してコイルに伝達される。
最近、本出願人は、ワイヤWをアルミニウムで製造する技術を開発した。ワイヤWの材質としては、ターミナル15の材質と同じ銅材質を使用せず、より軽くてかつ相対的に安価なアルミニウムを用いてコイルが製造されるものである。
しがしながら、上記のような従来技術には、以下のような問題点があった。
ワイヤWの材質がターミナル15の材質と異なると、ターミナル15とワイヤWとの間に、異種金属接触腐蝕、すなわち、ガルバニック腐蝕
が生じるようになる。このようなガルバニック腐蝕は、外気に露出している2つの異種金属間の電位差により発生する電子の移動から誘発されるものであり、両金属間の電位差が大きく、または水分に露出する場合にさらに容易に発生する。
銅とアルミニウムとの間は、活性化程度の差が大きく、フィールドコイルアセンブリは、酸素が容易に供給され、温度及び湿度が比較的に高い環境である車両内部で用いられるので、ターミナル15とワイヤWとの間には、ガルバニック腐蝕が容易に生じるという問題点があった。
これを解決するために、上述のように、ターミナル15とワイヤWの結合部分を別のカバーCで遮蔽してもよいが、カバーCは、別物であり、カバーCとコネクタ10との間の隙間に水分が浸透し、ターミナル15とワイヤWとの間にガルバニック腐蝕が生じる可能性がある。
また、このようなガルバニック腐蝕は、ターミナル15とワイヤWとの間に断線をもたらし、結果として、圧縮機用電磁クラッチの動作信頼性を落とすという問題点があった。
特開平09-327147号公報
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、コネクタに設けられたターミナルと、これに連結されるコイルのワイヤとの間に、保護コーティング部が形成されたフィールドコイルアセンブリを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、コア(22)に設けられ、ワイヤWが巻線されて吸引磁束を発生させるコイルと、前記コア(22)の一側に設けられ、内部には、前記ワイヤWの一端と電気的に連結されるターミナル(50)が設けられ、電源を供給されるコネクタ(30)とを備える圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリにおいて、前記ワイヤWの一端と前記ターミナル(50)の連結部分には、前記連結部分が外部に露出することを防止する保護コーティング部(80)が形成されることを特徴とする。
前記保護コーティング部(80)は、紫外線硬化塗料またはエポキシ系樹脂塗料を塗布して形成されることを特徴とする。
前記ワイヤWは、アルミニウムからなり、また、前記ターミナル(50)は、銅または銅合金からなることを特徴とする。
前記ワイヤWの一端と前記ターミナル(50)の連結部分に該当する前記コネクタ(30)の一側には、遮蔽部(90)が形成されることを特徴とする。
また、本発明は、インサート射出により、内部にターミナル(50)が設けられた前記コネクタ(30)を製造する段階と、前記ターミナル(50)にワイヤWを連結する段階とを含んで圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリを製造する方法であって、前記ターミナル(50)とワイヤWの結合部分に保護コーティング部(80)を形成する段階と、前記コネクタ(30)と前記コイルが結合された状態で、樹脂材でモールドして遮蔽部(90)を形成する段階と、を含むことを特徴とする。
前記保護コーティング部(80)を形成する段階は、紫外線硬化塗料を塗布し、紫外線を照射してなることを特徴とする。
前記保護コーティング部(80)を形成する段階は、エポキシ系樹脂塗料を塗布してなることを特徴とする。
本発明によると、フィールドコイルアセンブリを構成するコネクタのターミナルとコイルの連結部分との間に保護コーティング部が形成される。これにより、ターミナルとコイルの連結部分が水分や空気に露出しないようになり、ターミナルとコイルとの間のガルバニック腐蝕が防止され、結果としてフィールドコイルアセンブリの動作信頼性及び耐久性が向上する効果がある。
また、コネクタに遮蔽部が設けられ、保護コーティング部と一緒に、二重でターミナルとコイルの連結部分を遮蔽するようになるので、このようなフィールドコイルアセンブリの動作信頼性及び耐久性がさらに確実に保障される。
さらに、フィールドコイルアセンブリを構成するコネクタを作るための既存の製造過程に、保護コーティング部形成工程が追加できる。したがって、既存の製造工程をそのまま活用することができ、大きな追加費用無しに、ターミナルとコイルの連結部分を保護することができるという効果がある。
従来の技術による圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリの構成を示す斜視図である。 従来の技術によるフィールドコイルアセンブリを構成するコネクタの構成を示す平面図である。 本発明による圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリの好適な実施例の構成を示す斜視図である。 本発明の実施例を構成するコネクタ及びこれに連結されたコイルのワイヤの構成を示す斜視図である。 本発明の実施例によって、圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリを製造する過程を順次に示す作業状態図である。 本発明の実施例によって、圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリを製造する過程を順次に示す作業状態図である。 本発明の実施例によって、圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリを製造する過程を順次に示す作業状態図である。 本発明の実施例によって、圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリを製造する過程を順次に示す作業状態図である。 本発明の実施例によって、圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリを製造する過程を示すフローチャートである。
以下、添付した図面に基づき、本発明の好適な実施例について詳述する。
図3は、本発明による圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリの好適な実施例の構成を示す斜視図であり、図4は、本発明の実施例を構成するコネクタ及びこれに連結されたコイルのワイヤの構成を示す斜視図である。
図3,4によると、圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリの外観及び骨格を形成するコア22には、ボビン(図示せず)が設置され、ボビンには、コイル(図示せず)が設けられる。また、ボビンには、コイルを挟んで固定カバー(図示せず)が結合され、コイルを支持する。
コイルは、その内部にワイヤWが巻線されてなるものであり、略リング状に形成される。コイルの一側には、相違した極を有する2本のワイヤWがそれぞれ引き出されて形成される。引き出されたワイヤWの一端は、後述するターミナル50との連結のためのものである。本実施例において、ワイヤWは、アルミニウム材質からなる。
コア22の一側には、コネクタ30が設けられる。コネクタ30は、一種の電気連結具として、相対コネクタ(図示せず)と連結され、外部の電源をコイルに伝達する役割をする。図4に示すように、コネクタ30は、ハウジング31からなり、ハウジング31は、合成樹脂のような絶縁性材質の射出成形によって形成される。
ハウジング31の外面には、射出溝35が凹設される。射出溝35は、ハウジング31の射出過程で、その内部に組み立てられる、後述する電装物60、70が遊動することを防止するためのものである。より正確には、射出金型には、射出溝35を形成するためのコア(図示せず)が設けられ、コアによって、電装物60、70の位置が固定される。
図4には、1つの射出溝35が示されているが、これに限定されず、ハウジング31の上面及び下面に多数個形成されてもよい。
ハウジング31の一側には、固定突起37が設けられる。固定突起37は、コネクタ30をフィールドコイルアセンブリ20のコア22に固定させるためのものである。このため、固定突起37は、図示のようにハウジング31の後端に一対で設けられる。
図4に示すように、ハウジング31の内部には、ターミナル50が設けられる。ターミナル50は、外部の電源を、フィールドコイルアセンブリ20の内部の巻線されたコイルに伝達するためのものであり、電気伝導性の良好な金属材質からなる。ターミナル50は、ハウジング31の内部に一対で設けられる。本実施例では、ターミナル50は、銅または黄銅のような銅合金からなる。
ターミナル50の骨格は、バー状の胴体51によって形成され、その両端52、55は、それぞれコネクタ(図示せず)及びコイルのワイヤWと連結される。
この際、ターミナル50の胴体51には、結合スロット56が形成される。結合スロット56は、胴体51の一部が切り欠かれて形成されるものであり、後述する電装物60、70のリード線62、72が結合される部分である。本実施例において、結合スロット56は、胴体51の一部を貫通した形態で形成されるが、これに限定されるものではない。
すなわち、結合スロット56の一側に該当する胴体51の一部が切り欠かれ、ターミナル50と外部が連通して形成されてもよい。
結合スロット56の一側には、スロットブリッジ57が設けられる。スロットブリッジ57は、結合スロット56が切り欠かれる過程で形成されるものであり、結合スロット56を横切って設けられる。すなわち、結合スロット56とスロットブリッジ57との間には、電装物60、70のリード線62、72が通過可能な所定の空間が形成される。
ターミナル50の一端には、結合部58が設けられる。結合部58は、ワイヤWとの電気的連結のためのものであり、その間にワイヤWが挿入可能な所定の空間が形成される。すなわち、結合部58にワイヤWが挿入された状態で、結合部58が締められることにより、ワイヤWがターミナル50に固定される。
ターミナル50には、電装物60、70が電気的に連結される。電装物60、70は、コネクタ30にサージ吸収回路を構成するためのものであり、放電素子60と残留磁場除去素子70で構成される。本実施例では、放電素子60と残留磁場除去素子70は、それぞれダイオード及び抵抗で構成されるが、これに限定されるものではない。また、サージ吸収回路は、ダイオード60のみで構成されてもよい。ダイオード60及び抵抗70は、それぞれ対をなすターミナル50に電気的に連結される。
ダイオード60及び抵抗70には、リード線62、72が設けられる。リード線62、72は、ターミナル50との電気的な連結のためのものであり、一側に長く延長されて形成される。より正確には、リード線62、72の一端65、75が、ターミナル50のスロットブリッジ57によって、結合スロット56に固定されることにより、ダイオード60及び抵抗70とターミナル50との間が電気的に連結される。
ターミナル50の結合部58とワイヤWが結合される部分には、保護コーティング部80が形成される。保護コーティング部80は、ターミナル50の結合部58とワイヤWを取り囲む一種の膜であり、ターミナル50とワイヤWの連結部分が、水分や空気に露出することを防止する役割をする。
好ましくは、保護コーティング部80は、紫外線硬化塗料(UV塗料)をコートして形成される。紫外線硬化塗料は、一定の波長の紫外線に露出すると、極めて短時間内に塗膜が硬化する塗料を指し、このような紫外線硬化塗料を用いたコーティングは作業速度が速く、耐腐蝕性及び絶縁性、また耐熱性に優れるという長所を有する。
もちろん、保護コーティング部80は、必ずしも紫外線硬化塗料を塗布して形成されるものではなく、シリコンやエポキシ系樹脂塗料を始めとしたその他の多様なホットメルト系樹脂を用いて形成されてもよい。
Figure 2009273354
このような保護コーティング部80による腐蝕防止の効果について、実験を通じて調べた結果を表1に示す。
本実験は、本発明の実施例によるフィールドコイルアセンブリを48時間の間浸水した後、漏れ電流を測定した値を、従来技術によるフィールドコイルアセンブリと比較したものである。フィールドコイルアセンブリの防水性及び絶縁性に優れるほど、漏れ電流値が小さくなるので、これにより、保護コーティング部80の効果が分かる。本実験は、計5回にわたって行われる。
本実験によると、従来技術によるフィールドコイルアセンブリ、すなわち、保護コーティング部80が設けられていないフィールドコイルアセンブリに比べて、本発明の実施例によるフィールドコイルアセンブリの漏れ電流が平均的に1/30に過ぎないことが分かる。これは、本発明の実施例によるフィールドコイルアセンブリの防水性及び絶縁性が、保護コーティング部80が設けられていないフィールドコイルアセンブリに比べて、飛躍的に改善されたことを意味する。すなわち、保護コーティング部80によって、ワイヤW及びターミナル50の連結部分がさらに確実に保護されることを示すものである。
図3に示すように、ターミナル50とワイヤWの結合部分に該当するハウジング31の一側には、遮蔽部90が形成される。遮蔽部90は、ターミナル50とワイヤWが結合され、その間に保護コーティング部80が形成された後、射出成形により形成されるものであり、露出した状態であったターミナル50とワイヤWの結合部分を遮蔽するようになる。
これは、ターミナル50とワイヤWの連結部分を保護コーティング部80と一緒に二重で絶縁し、水分や空気への露出をさらに確実に遮断するためのものである。
以下、本発明による圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリ及びその製造方法によって、フィールドコイルアセンブリが製造される過程について説明する。
図5乃至図8は、本発明の実施例によって、圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリを製造する過程を順次示す作業状態図であり、図9は、本発明の実施例によって、圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリを製造する過程を示すフローチャートである。
これによると、先ず、ハウジング31の射出成形に先立って、ターミナル50とサージ吸収回路を構成する電装物60、70が組み立てられる。より正確には、ダイオード60と抵抗70のリード線62、72が、それぞれターミナル50の結合スロット56に整列される。この際、結合スロット56が多数個形成される場合は、リード線62、72は、多数個の結合スロット56をそれぞれ横切るように整列される。
このような状態で、ターミナル50のスロットブリッジ57がリード線62、72の方向に加圧されて塑性変形される。この際、スロットブリッジ57を変形させる工程は、プレス金型を用いて行われてもよい。
このようにスロットブリッジ57を加圧して塑性変形すると、リード線62、72は、スロットブリッジ57と結合スロット56との間に圧着されて堅固に固定される。このような様子を図5に示す。
次に、ダイオード60及び抵抗70とターミナル50の組立体が射出金型の内部に位置すると、インサート射出によって、ハウジング31が製造される(S100)。
より正確には、ターミナル50及びサージ吸収回路を構成する電装物60、70の組立体が、ハウジング31を形成するための金型組立体内のキャビティに位置された状態で、溶融樹脂を注入してコネクタ30が製造される。このような様子を図6に示す。
このように製造されたコネクタ30は、フィールドコイルアセンブリ20のコア22に設けられたコイルに連結される(S110)。
すなわち、ターミナル50の結合部58が、コイルを構成するワイヤWの引き出された一端と連結される。この際、ワイヤWがターミナル50の結合部58間に挿入された状態で、結合部58が塑性変形すると、ワイヤWがターミナル50に堅固に連結される。このような様子を図7に示す。
次に、ターミナル50とワイヤWの結合部分に紫外線硬化塗料が塗布される。また、紫外線硬化塗料が塗布された部分に紫外線が照射されると、紫外線硬化塗料が硬化される(S120)。この際、紫外線硬化塗料は、比較的に短時間内に硬化するので、作業時間が短縮される。このようになると、ターミナル50とワイヤWの結合部分には、保護コーティング部80が形成される。この様子を図8に示す。
これにより、保護コーティング部80によって、ターミナル50とワイヤWの結合部分が取り囲まれるので、結合部分に水分が浸透し、または結合部分が外気に露出することが防止され、ワイヤWとターミナル50の材質が異なっても、両者間にガルバニック腐蝕の生じることが防止される。
最後に、コネクタ30とコイルが連結された状態で、インサート射出(モールディング)されると、コネクタ30の一側に遮蔽部90(図3参照)が形成される(S130)。遮蔽部90は、コネクタ30のターミナル50とコイルのワイヤWが連結される部分に形成され、保護コーティング部80と一緒に、二重でターミナル50とワイヤWの連結部分を保護する役割をする。
このように組み立てられたフィールドコイルアセンブリ20には、コネクタ30を介して外部から電源が供給される。すなわち、コネクタ30のターミナル50と相対コネクタのターミナルが電気的に連結され、同時にターミナル50は、ワイヤWと連結されることにより、外部の電源がコイルに伝達される。
この際、ワイヤWとターミナル50は、相異なる材質、すなわち、アルミニウムと銅からなるが、ワイヤWとターミナル50の連結部分には保護コーティング部80が形成され、両者間にガルバニック腐蝕の生じることが防止される。もちろん、遮蔽部90もまた、ターミナル50とワイヤWの連結部分に水分が浸透することを一緒に防止する。
また、外部の電源がコイルに伝達されることにより、ワイヤWが巻線されたコイルは、磁気誘導により磁場を形成し、それによる磁力を用いて、プーリーの摩擦面側に圧縮機駆動軸のディスクが吸引されて動力的に連結される。このようになると、エンジンによって回転するプーリーの駆動力が圧縮機に伝達され、圧縮機が作動する。
上述した2つの実施例では、2種のコネクタ30をそれぞれ挙げて説明しているが、これに限定されるものではなく、フィールドコイルアセンブリ20を構成するコイルと連結されるその他の多様な形状のコネクタ30に適用され得る。
20 フィールドコイルアセンブリ
22 コア
30 コネクタ
31 ハウジング
35 射出溝
50 ターミナル
60 ダイオード、電装物
70 抵抗、電装物
80 保護コーティング部
90 遮蔽部

Claims (7)

  1. コア(22)に設けられ、ワイヤWが巻線されて吸引磁束を発生させるコイルと、
    前記コア(22)の一側に設けられ、内部には、前記ワイヤWの一端と電気的に連結されるターミナル(50)が設けられ、電源を供給されるコネクタ(30)とを備える圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリにおいて、
    前記ワイヤWの一端と前記ターミナル(50)の連結部分には、前記連結部分が外部に露出することを防止する保護コーティング部(80)が形成されることを特徴とする圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリ。
  2. 前記保護コーティング部(80)は、紫外線硬化塗料またはエポキシ系樹脂塗料を塗布して形成されることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリ。
  3. 前記ワイヤWは、アルミニウムからなり、また、前記ターミナル(50)は、銅または銅合金からなることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリ。
  4. 前記ワイヤWの一端と前記ターミナル(50)の連結部分に該当する前記コネクタ(30)の一側には、遮蔽部(90)が形成されることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリ。
  5. インサート射出により、内部にターミナル(50)が設けられた前記コネクタ(30)を製造する段階と、前記ターミナル(50)にワイヤWを連結する段階とを含んで圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリを製造する方法であって、
    前記ターミナル(50)とワイヤWの結合部分に保護コーティング部(80)を形成する段階と、
    前記コネクタ(30)と前記コイルが結合された状態で、樹脂材でモールドして遮蔽部(90)を形成する段階と、
    を含むことを特徴とする圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリの製造方法。
  6. 前記保護コーティング部(80)を形成する段階は、紫外線硬化塗料を塗布し、紫外線を照射してなることを特徴とする請求項5に記載の圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリの製造方法。
  7. 前記保護コーティング部(80)を形成する段階は、エポキシ系樹脂塗料を塗布してなることを特徴とする請求項5に記載の圧縮機用電磁クラッチのフィールドコイルアセンブリの製造方法。
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