JP2009272167A - 電池構造体およびそれを用いたリチウム電池 - Google Patents

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進啓 太田
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Abstract

【課題】 高容量でかつ優れた充放電特性の固体電解質電池を得るための電池構造体を提供する
【解決手段】 本発明は、正極層、緩衝層、固体電解質、負極層が順次積層された形態を含む電池構造体であって、Xがリン(P)、ホウ素(B)の少なくとも1種の元素、Sがイオウ、Yが酸素(O)、窒素(N)の少なくとも1種の元素、a、b、cおよびdの総和が1であり、a/bが1.0以上、cが0.30〜0.55、dが0〜0.30の範囲の数値である時、該固体電解質は不可避不純物を除く化学組成が、式aLi・bX・cS・dYで表されるとともに、固体電解質の密度が2.0g/cm以上である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、固体電解質層を備える電池構造体およびそれを用いたリチウム電池に関する。
携帯機器といった比較的小型の電気機器の電源にリチウムイオン二次電池が利用されている。リチウム電池は、正極層と負極層と、これらの層間でリチウムイオンの伝導を媒介する電解質層とを備える。
このリチウム電池として、正極と負極との間のリチウム伝導に有機電解液を用いない全固体型リチウム電池が提案されている。全固体型リチウム電池は、電解質層として固体電解質層を用いており、電解液の漏れによる安全性の問題や、高温時に電解液がその沸点を超えて揮発することによる耐熱性の問題等有機電解液を用いることによる問題を解消することができる。
一方、固体電解質層を用いた全固体型リチウム電池は、有機電解液を用いたリチウム電池と比較して、容量が低い、すなわち出力特性が悪いという問題がある。そこで、特許文献1では、イオン伝導性に優れるリチウム硫化物系固体電解質が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示されている硫化物系固体電解質は、還元されやすいので、金属リチウムと接触すると分解反応が起こり、抵抗値が高くなるという問題がある。そのため、負極に金属リチウムを使うとサイクル特性が悪くなり、また、負極に金属リチウムを使わない場合は負極電位がリチウムより高いので、電池電圧が小さくなるという問題がある。
特公平06−054687号公報
本発明は、高容量でかつ優れた充放電特性(電流密度が高く、低温でも安定した充放電サイクル性)の固体電解質電池を得るための電池構造体を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、正極層、緩衝層、固体電解質、負極層が順次積層された形態を含む電池構造体であって、Xがリン(P)、ホウ素(B)の少なくとも1種の元素、Sがイオウ、Yが酸素(O)、窒素(N)の少なくとも1種の元素、a、b、cおよびdの総和が1であり、a/bが1.0以上、cが0.30〜0.55、dが0〜0.30の範囲の数値である時、該固体電解質は不可避不純物を除く化学組成が、式aLi・bX・cS・dYで表されるとともに、前記固体電解質の密度が2.0g/cm以上である電池構造体を提供する。
前記緩衝層は、Li−Nbを含有する複合酸化物、Li−Tiを含有する複合酸化物、あるいはLi−Taを含有する複合酸化物のいずれかであることが好ましく、アモルファス構造のLiNbOであれば、更に好ましい。
更に、前記負極層は、融点が300℃以上の金属、金属酸化物、金属硫化物のいずれか一つであることが好ましい。
更に、本発明には、以上述べたいずれかの電池構造体を用いたリチウム電池も含まれる。
本発明によれば、高容量でかつ優れた充放電特性(電流密度が高く、低温でも安定した充放電サイクル性)の固体電解質電池を得るための電池構造体ならびにそれを用いたリチウム電池を提供することができる。
本発明による電池構造体は、正極集電体層、正極層、緩衝層、固体電解質層、負極層、負極集電体層を備える。本発明のリチウム電池は、前記電池構造体を用いたものであって、正極集電体層の上に、正極層、緩衝層、固体電解質層、負極層、負極集電体層が順次積層された構成を有している。
また、本発明のリチウム電池は、絶縁性基板の上に、正極集電体層、正極層、緩衝層、固体電解質層、負極層、負極集電体層が階段状に配されていてもよい。また、本発明のリチウム電池は、絶縁性で耐熱性の基板の上に、正極集電体層、正極層、緩衝層、固体電解質層、負極層、負極集電体層を備え、電池を厚さ方向から見たときに正極層と負極層が重ならない位置に配されており、該両極層の全体を覆うように固体電解質層が配置されていてもよい。
本発明における固体電解質層は、不可避不純物を除く化学組成が、式aLi・bX・cS・dYで表される組成物からなる。ここで、Liはリチウム金属、Xはリン(P)あるいはホウ素(B)の少なくとも1種の元素、Sはイオウ、Yは酸素(O)あるいは窒素(N)の少なくとも1種の元素である。a、b、cおよびdはこれらの元素の含有比率であり、その総和は1(a+b+c+d=1)であり、組成物全体の元素数を1とした時の個々の成分元素の含有比率である。なお、a/bは1.0以上、cは0.30〜0.55、dは0〜0.30の範囲の数値である。a/bは、3.0以下であることが好ましい。a/bが1.0未満である場合は、負極層側でリン(P)またはホウ素(B)の還元により、固体電解質層の分解に起因する高抵抗化が生じやすい。また、3.0を超えるとLiイオン伝導度が低くなり、電池の高抵抗化に繋がる。
前記固体電解質の密度は、2.0g/cm以上であることが必要である。固体電解質の密度が2.0g/cm未満であると、固体電解質に欠陥が含まれていたり、熱負荷や温度変動によって固体電解質に割れが発生して正極層と負極層とが短絡する恐れがある。本発明での固体電解質の密度とは、イオン結合プラズマ分光分析法あるいはX線分光分析法で求めた固体電解質の面積当たりの重量を、断面を電子顕微鏡で観察するかあるいは段差計で求めた固体電解質の厚さで除した値を指す。なお、固体電解質の密度は、その理論密度が上限となる。
固体電解質の厚みは、正極層と負極層とが短絡しない程度に薄い方が好ましい。具体的には、0.1〜10μm、好ましくは0.5〜5μmがよい。
固体電解質の基本組成は、Li−P−S系、Li−B−S系またはこれら両成分系が固溶したものである。成分元素の各含有比率a、b、c、dを上記範囲にすることによって、リチウムイオン伝導率が1×10−4S/cm以上、リチウムイオン輪率が0.9999以上の電池構造体を得ることができる。特に、a/bが1.0以上の時、リチウムイオン伝導率が1×10−3S/cm以上、リチウムイオン輪率が0.9999以上の電池構造体とすることができる。
本発明の電池構造体は、以上の構成にすることによって、固体電解質層全体のリチウムイオン伝導率は低下する。
固体電解質層の形成方法は、固相法や気相堆積法を用いることができるが、気相堆積法が好ましい。気相堆積法としては、例えば、PVD法、CVD法が挙げられる。具体的には、PVD法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、レーザアブレーション法が、CVD法としては、熱CVD法、プラズマCVD法等が挙げられる。いずれの場合でも、固体電解質の密度を2.0g/cm以上とするためには、固体電解質形成時の基板温度を200℃以上とすることが必要である。
以下、本発明の電池構造体およびリチウム電池の固体電解質層以外の各層について説明する。
(正極集電体層)
正極集電体層は、所定の厚さを有する金属製の薄板であり、各層を支持する基板の役割を兼ねている。正極集電体層としては、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、これらの合金、ステンレスから選択される1種が好適に使用できる。また、正極集電体層は、基板上に、PVD法(物理的気相堆積法)、やCVD法(化学的気相堆積法)により、金属膜として形成することができる。特に、所定のパターンの金属膜(集電体)を形成する場合、適宜なマスクを用いることで、容易に所定のパターンの集電体を形成することができる。その他、金属箔を絶縁性の基板に圧着することで、正極集電体層を形成してもよい。
(正極層)
正極層は、リチウムイオンの吸蔵及び放出を行う活物質を含む層である。特に、酸化物、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMn)、オリビン型リン酸リチウム(LiFePO)、またはLiNi0.5Mn0.5、もしくはこれらの混合物を好適に使用することができる。これらの化合物を含む正極層は、その結晶構造を規定することで、リチウムイオン伝導性を向上させることができる。例えば、正極層の活物質として層状岩塩型構造をとる化合物(例えば、LiCoO、LiNiO、LiNi0.5Mn0.5)を採用する場合、当該正極層の面指数の比を(003)/(101)<10とすることが好ましい。
また、正極層には、後述する緩衝層に含まれる化合物が拡散していることが好ましい。例えば、正極層のうち、緩衝層との界面から所定の厚さにおける化合物の濃度を測定すると、緩衝層から正極層への前記化合物の拡散の度合いを特定することができる。
正極層は、さらに導電助剤を含んでいてもよい。導電助剤としては、例えば、アセチレンブラックといったカーボンブラック、天然黒鉛、熱膨張黒鉛、炭素繊維、酸化ルテニウム、酸化チタン、アルミニウムやニッケル等の金属繊維からなるものが利用できる。特に、カーボンブラックは、少量で高い導電性を確保できるので好ましい。
正極層の形成方法としては、PVD法やCVD法などの気相堆積法を使用できる。例えば、蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、レーザアブレーション法等を使用できる。
また、前記正極集電体層と正極層の間に、密着性の向上を目的として、中間層を設けることもできる。中間層は、集電対金属に含まれる元素の酸化物あるいは硫化物が好ましい。あるいは、正極集電体層の上に、スパッタリング法で正極層を1μm程度までの薄さに形成した後、蒸着法で正極層を所定の厚みまで形成することにより、正極集電体層と正極層の密着性を向上させることもできる。
(緩衝層)
緩衝層は、固体電解質層から正極層にリチウムイオンが大量に移動することを防止して、固体電解質層と正極層との界面において電荷の偏りを緩衝し、この界面近傍の固体電解質層に空乏層が生じることを防止する層である。緩衝層は、酸化物からなることが好ましく、Li−Nbを含有する複合酸化物、Li−Tiを含有する複合酸化物、あるいはLi−Taを含有する複合酸化物のいずれかであることが好ましい。具体的には、LiLa(2−x)/3TiO(x=0.1〜0.5)、LiTi12、Li3.6Si0.60.4、Li1.3Al0.3Ti1.7(PO、Li1.8Cr0.8Ti1.2(PO、LiNbO、LiTaO、またはLi1.4In0.4Ti1.6(PO等を用いることが好ましい。これらの化合物のうち、LiNbOはアモルファス状態にすると、リチウムイオン伝導率が向上する。アモルファス状態のLiNbOのリチウムイオン伝導率は、10−5S/cm以上という優れたリチウムイオン伝導性を有する。LiNbOがアモルファス状態であるということを示す指標としては、X線回折において、2θが22〜25°の範囲で、半値幅が5°以下のピークが存在しないことが挙げられる。なお、緩衝層の形成時に上記化合物が結晶構造をとる温度とすると、緩衝層を構成する化合物が正極層に拡散しすぎて、緩衝層がもろくなる虞がある。
正極層に接する緩衝層を構成する化合物は、その一部が正極層中に拡散していることが好ましい。上記化合物の正極層への拡散度合いを調整することで、空乏層の形成を抑制できるとともに、正極層と緩衝層との密着性を向上させることができる。例えば、緩衝層がLiNbOを含有する場合は、正極層のうち、緩衝層との界面から厚さ25nmの点における緩衝層から拡散したNbの濃度を1×10−3原子%以上25原子%以下とすることが挙げられる。なお、Nb濃度は、例えば、SIMS(secondary ion mass spectrometry)などで測定することができ、正極層がLiCoOの場合、測定地点における原子量の比、すなわち、Nb/(Nb+O+Li+Co)のことである。
緩衝層の厚さは、1μm以下であることが好ましい。緩衝層が厚すぎると、リチウム電池の薄型化の障害となる。空乏層の形成を抑制するには、2nm以上の厚みであれば、十分である。より確実に空乏層の形成を抑制するためには、緩衝層の厚さを5nm以上とすればよい。
更に、緩衝層の電子伝導度は、10−5S/cm以下であることが好ましい。電子伝導度をこのようにすることで、緩衝層における分極を抑制し、もって空乏層の形成を抑制することができる。なお、上記の化合物を採用すれば、上記の電子伝導度ほぼ満たす緩衝層とすることができる。
緩衝層は、PVD法あるいはCVD法などの気相堆積法により形成することができる。
(負極層)
負極層は、リチウムイオンの吸蔵及び放出を行う活物質を含む層で構成する。負極層は、リチウム金属あるいはアルミニウム(Al)、シリコン(Si)、錫(Sn)、ビスマス(Bi)、インジウム(In)が挙げられる。また、Li金属とこれらの合金であってもよい。特に、Caを30mol%以上含有したLi−Ca合金、あるいは上記金属のうちLiとIn以外の金属は融点が300℃以上であり、耐熱性に優れる。
このような元素を含有した負極層は、負極層自体に集電体としての機能を持たせることができ、かつリチウムイオンの吸蔵・放出能力が高く好ましい。特に、Siはリチウムを吸蔵・放出する能力がグラファイト(黒鉛)よりも大きく、電池のエネルギー密度を高くすることができる。
また、負極層としてリチウム金属との合金相を用いることで、リチウム金属と合金化した金属とリチウムイオン伝導性の固体電解質層との界面でのリチウムイオンの移動抵抗が低減される効果があり、第1サイクル目の充電初期における合金化した金属の高抵抗化が緩和される。
更に、合金化金属の金属単体を負極層とした場合には、第1サイクル目の充放電サイクルにおいて、充電容量に対して放電容量が大幅に小さくなる問題があるが、予めリチウム金属と合金化金属とを合金化した負極材料を用いることにより、この不可逆容量は殆どなくなる。このことにより、正極活物質量を不可逆容量分だけ余分に充填する必要が無くなり、リチウム電池の容量密度を向上させることができる。
上記した負極層の形成方法は、気相堆積法が好ましい。その他、金属箔を固体電解質層の上に重ねて、プレスあるいは電気化学的手法により固体電解質層上に密着させ、負極層を形成してもよい。
(負極集電体層)
負極集電体層は、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、及びこれらの合金から選択される1種が好適に使用できる。なお、負極集電体層も、正極集電体層と同様に、PVD法やCVD法で形成することができる。
正極集電体として、厚さ50μmのSUS316からなる薄板を用意した。この薄板は各層を支持する基板の役割も兼ねる。電子ビーム蒸着法により、正極集電体の上にLiCoOを基板温度480℃で蒸着して正極層を形成した。正極層の厚さは、1μmであった。エキシマレーザアブレーション法により、正極層の上にLiNbOを蒸着することにより、緩衝層を形成した。緩衝層の厚さは、10nmであった。
エキシマレーザアブレーション法により、前記緩衝層の上に、Li−P−S組成の固体電解質層を形成した。原料として、硫化リチウム(LiS)及び五硫化燐(P)の粉末を用い、固体電解質層におけるLi/Pのモル比が2.0となるように調整した。形成時の基板温度は200℃とした。
固体電解質層を形成する際に、同時にダミー基板を置いて、ダミー基板の上にも同じ固体電解質層を形成した。このダミー基板上に形成した固体電解質層の膜組成をX線分光分析法で調べたところ、Li10Oであり、a/bは2.33、cは0.48、dは0.045であった。また、固体電解質の重量をイオン結合プラズマ分光分析法で、厚みを触針段差計で調べ、固体電解質の密度を計算すると、2.2gcmであった。
前記固体電荷質層の上に、抵抗加熱蒸着法により、CaとLiを蒸着することにより負極層を形成した。Caの含有比率は30mol%であり、負極層の厚みは、5μmであった。この負極層の上にSUS316からなる厚さ50μmの薄板を積層することにより、負極集電体層とした。最後に、これらの積層体の外周を外装材で覆ってリチウム電池を作製した。
このリチウム電池を、100個作製し、0.1mA/cmの定電流密度で、充電終止電圧4.2V、放電終止電圧3.0Vでサイクル充放電試験を実施した。その結果、初期から短絡するものが2個あり、歩留りは98%であった。また、良品については、500サイクル後の放電容量維持率が75〜85%であった。また、500サイクル充放電後の98個を250℃で1時間加熱した後に室温まで冷却し、放電容量を加熱前後で比較したところ、98個すべて加熱後の放電容量の低下率は1%以下であった。
(比較例)
前記基板温度を室温として固体電解質層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、リチウム電池を作製した。固体電解質の組成や密度を実施例1と同様に調べた。固体電解質層の組成はLi10Oであり、a/bは2.33、cは0.48、dは0.045であった。また、密度は、1.9g/cmであった。実施例1と同様に100個の電池を作製し、サイクル充放電試験を実施したところ、初期から短絡するものが35個あり、歩留りは65%で実施例1より低かった。また、500サイクル後の容量維持率は、40〜75%であり、実施例1よりバラツキが大きく、容量維持率も低い結果となった。
以上のように、本発明によれば、高容量かつ優れた充放電特性の固体電解質電池を得るための電池構造体ならびにこれを用いたリチウム電池を提供することができる。

Claims (5)

  1. 正極層、緩衝層、固体電解質、負極層が順次積層された形態を含む電池構造体であって、Xがリン(P)、ホウ素(B)の少なくとも1種の元素、Sがイオウ、Yが酸素(O)、窒素(N)の少なくとも1種の元素、a、b、cおよびdの総和が1であり、a/bが1.0以上、cが0.30〜0.55、dが0〜0.30の範囲の数値である時、該固体電解質は不可避不純物を除く化学組成が、式aLi・bX・cS・dYで表されるとともに、前記固体電解質の密度が2.0g/cm以上であることを特徴とする電池構造体。
  2. 前記緩衝層が、Li−Nbを含有する複合酸化物、Li−Tiを含有する複合酸化物、あるいはLi−Taを含有する複合酸化物のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の電池構造体。
  3. 前記緩衝層がアモルファス構造のLiNbOであることを特徴とする請求項2に記載の電池構造体。
  4. 前記負極層が融点300℃以上の金属、合金、金属酸化物、金属硫化物のいずれか一つであることを特徴とする請求項1に記載の電池構造体。
  5. 請求項1乃至4のいずれかの電池構造体を用いたリチウム電池。
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