JP2009272039A - 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】 導電性に優れ、耐摩耗性、電磁変換特性等に優れた磁気記録媒体とすることができる磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】 二軸配向ポリエステルフィルムからなり、一方の表面Aの表面粗さRa(A)が1.5〜15nmであり、もう一方の表面Bの表面粗さRa(B)が10〜30nmであり、かつ、少なくとも一方の表面比抵抗が1×104〜1×1010Ω/□である磁気記録媒体用ベースフィルムとする。または、導電性ポリマーを含んでなるポリマー層を少なくとも1層以上有する二軸配向ポリエステルフィルムからなり、一方の表面Aの表面粗さRa(A)が1.5〜15nmであり、もう一方の表面Bの表面粗さRa(B)が10〜30nmである磁気記録媒体用ベースフィルムとする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、導電性に優れ、走行耐久性、耐摩耗性、電磁変換特性等に優れた磁気記録媒体を得ることができる二軸配向ポリエステルフィルムに関する。
二軸配向ポリエステルフィルムはその優れた熱特性、寸法安定性、機械特性および表面形態の制御のし易さから各種用途に使用されており、特に磁気記録媒体用などの支持体としての有用性はよく知られている。また、一般には、ビデオ用、コンピューター用の磁気テープがあり、近年、特にデジタルリニアテープ(DLT)、リニアテープオープン(LTO)、QICデータストレージテープ等の固定ヘッドにより長手方向に信号がリニアーにデジタル記録される磁気テープに用いられている。また、上述した磁気テープ用途では、特に機材の軽量化、小型化、長時間記録化のため高密度化の要求が厳しい。大容量化のためには、薄膜化によるテープカートリッジ収容テープ長の増加や、記録信号の高密度化などが有効であり、また、感度(特に高周波領域での出力)を改善するために、磁気記録層の表面が平滑に仕上げられている。また、一般的に、磁気記録媒体は走行性の安定化、帯電の抑制、テープの固定ピンなどによる削れ防止のために背面処理層(バックコート層)が設けられている(例えば、特許文献1〜3)。これら公報では、分散液としてカーボンブラック等の無機顔料の粉末、結合剤としてニトロセルロース、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル系樹脂、メチルエチルケトン等をバックコート成分としたものに、ポリイソシアネートを添加したものを塗剤として、二軸配向ポリエステルフィルムに磁性層を塗布、配向、乾燥して形成する工程と同時あるいは連続的に行う方法と、磁性層を形成した後、再度塗布工程において実施する方法により、背面処理層を形成している。しかしながら、磁気テープ用の磁性層の塗布あるいは背面処理層の塗布は、精度が要求されるために磁性層と背面処理層の塗布を同時あるいは、連続的に実施する方法では、生産性歩留まりが悪化したり、別工程で実施する方法では製造コストが上昇するなどの問題がある。
そこで、この問題を解決するために、カーボンブラック等の導電性フィラーをポリエステルフィルムの製造工程内で塗布延伸法(インラインコーティング法)にて塗布形成する方法(例えば、特許文献4、5)や共押出しにより積層する方法(例えば、特許文献6)が提案されているが、導電性フィラーの粒子が凝集し易いため、均一な導電性層を形成するのが困難であり、得られる平滑性には限界があり、より優れた平滑性が要求させれる場合には、十分対応できないものであった。
また、基材フィルムを浸積させてモノマー重合させて(浸積重合法)、基材フィルム表面に導電性ポリマーを析出させて導電性ポリマー層を形成するといった手法もある(例えば、特許文献7)。しかしながら、このような方法では、特に10μm未満といった薄膜化された基材フィルムでは、導電性ポリマーの形成が難しく、また、オフライン処理であるため生産性の低下や加工コストが増加するといった問題が生じたり、フィルム表面に均一な導電性を持たせることが困難となるといった問題がある。
特開2002−329313号公報 特開2002−329308号公報 特開2002−92847号公報 特開平1−267830号公報 特開平2−67335号公報 特開平7−171932号公報 特開平5−320388号公報
本発明の目的は、上記問題を解決し、二軸配向ポリエステルフィルムの製造工程内で、磁気テープの背面処理層と同等の機能を有したフィルム表面を形成し、導電性、走行耐久性、電磁変換特性等に優れた磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルムを提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、一方の表面Aの表面粗さRa(A)が1.5〜15nmであり、もう一方の表面Bの表面粗さRa(B)が10〜30nmであり、少なくとも一方の表面の表面比抵抗が1×104〜1×1010Ω/□である磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルムを特徴とする。
また、導電性ポリマーを含むポリマー層を少なくとも1層有し、一方の表面Aの表面粗さRa(A)が1.5〜15nmであり、もう一方の表面Bの表面粗さRa(B)が10〜30nmである磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルムを特徴とする。
本発明の磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルムは、磁気記録媒体とする工程において、バックコート層を設ける工程が必要なく、走行耐久性、耐摩耗性、電磁変換特性にすぐれた磁気記録媒体を得ることが可能となる。
本発明に用いられるポリエステルは、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸とジオールを主たる構成成分とするポリエステルであるとよい。芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸等を用いることができ、なかでも好ましくは、テレフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸を用いることができる。脂環族ジカルボン酸としては例えば、シクロヘキサンジカルボン酸などを用いることができる。脂肪族ジカルボン酸としては例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等を用いることができる。これらの酸成分は一種のみ用いてもよく、二種以上併用してもよく、さらには、ヒドロキシエトキシ安息香酸などのオキシ酸等を一部共重合してもよい。
また、ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2’−ビス(4’−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等を用いることができ、なかでも好ましくは、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール等、特に好ましくは、エチレングリコールを用いることができる。これらのジオール成分は一種のみ用いてもよく、二種以上併用してもよい。なかでも、エチレンテレフタレート単位を主たる構成成分とするポリエチレンテレフタレートが好ましい。
また、このポリエステルには、トリメリット酸、ピロメリット酸、グリセロール、ペンタエリスリトール、2,4−ジオキシ安息香酸、ラウリルアルコール、イソシアン酸フェニル等の多官能化合物等の他の化合物を、ポリマーが実質的に線状である範囲内で共重合させてもよい。
本発明のポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、またはこれらの共重合体、及び変性体が好ましい。
本発明における二軸配向ポリエステルフィルムは、本発明の効果を阻害しない範囲内で、その他の各種添加剤、例えば熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワックスなどの有機滑剤などを添加することもできる。
また、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、特に限定されないが、二層以上の積層構造であることが好ましい。単層であると、例えば、磁気記録媒体用として用いる場合、粒子を含有させると表面の突起がそろわず、電磁変換特性や走行性が悪化する場合がある。
本発明の磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルムは、一方の表面Aの表面粗さRa(A)は1.5〜15nmであり、より好ましくは2〜13nmであり、さらに好ましくは3〜10nmである。ここで、表面Aとは磁気テープとする際に磁性層を形成する側の面のことを示す。Ra(A)が1.5nm未満であると、フィルム表面A上に形成される磁性層が平滑すぎて、デジタルリニアテープ(DLT)、リニアテープオープン(LTO)、クオーターインチカセット(QIC)、デジタルビデオカセット(DVC)等のデータ記録装置での磁気記録・再生時に磁気ヘッドによる磁性層の摩耗や、磁気テープ加工工程におけるハンドリング性の低下といった問題を生じやすくなる。また、Ra(A)が15nmを超えると、磁気テープの電磁変換特性が低下してしまう。つまり、Ra(A)を上記範囲内とすることで、磁性層の記録・再生時の磁気ヘッドによる摩耗を極力少なくし、及び磁気記録テープの電磁変換特性を良好に保つことが可能となる。
また、本発明の磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルムの表面Aと反対側の表面Bの表面粗さRa(B)は10〜30nmであり、好ましくは13〜25nm、さらに好ましくは15〜20nmである。ここで、表面Bとは、磁気テープの走行面となる面である。Ra(B)が10nm未満であると、フィルム製造、加工工程等において、搬送ロール等との摩擦係数が大きくなり、工程トラブルを引き起こしたり、磁気テープとして用いる場合に、磁気ヘッドとの摩擦が大きくなり、磁気テープ特性が低下するといった問題が生じ易い。一方、Ra(B)が30nmを超えると、高密度記録の磁気テープとして用いる場合に、磁性面側に走行面側の粗大突起が転写し、磁性面側が粗くなり、電磁変換特性が低下するといった問題が生じ易くなる。
また、本発明の磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルムの表面A、表面BのRaは、内部の粒子の種類、添加量の調整により調整することができる。なお、本発明の二軸配向ポリエステルフィルム中に含まれる粒子の種類、添加量は特に限定されるものではないが、粒子としては、不活性粒子を含有することが好ましい。この際、不活性粒子としては、例えば、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、湿式または乾式シリカ、コロイド状シリカ、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸アルミニウム、アルミナおよびジルコニア等の無機粒子、アクリル酸、スチレン等を構成成分とする有機粒子、ポリエステル重合反応時に添加する触媒等によって析出する、いわゆる内部粒子等を挙げることができる。この中でも、高分子架橋粒子、アルミナ、球状シリカ、ケイ酸アルミニウムが特に好ましい。また、不活性粒子を含有する場合、平均粒径は1〜2,000nmが好ましく、より好ましくは5〜1,000nm、さらに好ましくは10〜500nmである。不活性粒子の平均粒径が1nm未満であると、フィルム表面突起としての役割を果たさないことがある。また、2,000nmを超えると、粗大突起となって脱落しやすくなったりすることがある。また、本発明に用いられる二軸配向ポリエステルフィルムに含有される不活性粒子の含有量は、0.01〜3重量%が好ましく、より好ましくは0.02〜1重量%、さらに好ましくは0.05〜0.5重量%である。不活性粒子の含有量が0.01重量%未満であると、フィルムの走行特性等への寄与が小さくなる。また、3重量%を超えると、凝集して粗大突起となり脱落しやすくなる。
また、本発明では、フィルムの基層部の片側にフィルムの走行性やハンドリング性を良化させる役割を担うフィルム層を薄膜積層した2層構造をとるものが特に好ましい。なお、基層部とは、層厚みにおいて、最も厚みの厚い層のことであり、それ以外の層が積層部である。磁気材料用途で重要とされる弾性率や寸法安定性等の物性は、主に基層部の物性によって決定される。また、この2層構造のフィルムにおける積層部は、不活性粒子の平均粒径d(nm)と積層厚さt(nm)との関係が、0.2d≦t≦10dである場合、均一な高さの突起が得られるため好ましい。
さらに、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムからなる磁気記録媒体用ベースフィルムは、少なくとも一方の表面比抵抗が1×104〜1×1010Ω/□であり、好ましくは1×104〜1×109Ω/□、さらに好ましくは1×104〜1×108Ω/□である。表面比抵抗が1×104Ω/□未満であると、インラインでの工業的製造が困難であり、静電気が発生した際に、一気に放電が起こりMRヘッド等に悪影響を及ぼす原因を生じ易い。一方、1×1010Ω/□を超えると、静電気が溜まりゴミや埃がフィルム表面に付着し易くなり、磁気テープとして使用した際に、ドロップアウトを引き起こす原因にもなる。さらにドロップアウトを低減させるという観点から両面の表面比抵抗が1×104〜1×1010Ω/□であることが好ましい。
また、本発明の磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルムは、導電性ポリマーを含んでなるポリマー層を少なくとも1層有していてもよい。この場合、上記した表面粗さRa(A)およびRa(B)の規定を同時に満足していることが好ましい。導電性ポリマーを含んでなるポリマー層を有していることにより、帯電防止性が向上し、静電気が溜まりゴミや埃のフィルム表面への付着が防止できる。
上記の導電性ポリマーとは、特に限定されないが以下の(A)〜(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂である事が好ましい。
(A)以下の樹脂を含む熱可塑性樹脂(導電性熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂)
熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂
アルカリ金属またはアルカリ土類金属のカチオンとイオン解離可能なアニオンとによって構成されている金属塩類
(B)カーボンブラックを含有するポリエステル樹脂
(C)ポリチオフェンとポリ陰イオンとを含む組成物、および/または、ポリチオフェン誘導体とポリ陰イオンとを含む組成物に架橋剤が含有されてなる樹脂
上記導電性ポリマーを用いることにより、表面比抵抗が上述した範囲となる磁気記録媒体用ベースフィルムを得ることが容易となり、帯電防止性が向上し、静電気が溜まりゴミや埃のフィルム表面への付着防止に効果的である。
本発明において、導電性熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂とは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属であるカチオンおよびイオン解離可能なアニオンとによって構成されている金属塩類を含む熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂のことである。
本発明において用いる熱可塑性ポリエラストマー樹脂は、分子内のハードセグメントとしてポリエステルを、ソフトセグメントとしてガラス転移温度(Tg)の低いポリエーテルまたはポリエステルを用いた、マルチブロックコポリマーである。該熱可塑性ポリエラストマー樹脂の成分としては、ハードセグメントとして、ポリブチレンテレフタレートなどの芳香族系結晶性ポリエステルを、ソフトセグメントとしてポリエーテルを用いたポリエステル/ポリエーテル型、ハードセグメントして、 芳香族系結晶ポリエステルを、ソフトセグメントして脂肪族系ポリエステルを用いたポリエステル/ポリエステル型などが挙げられる。ポリエステル/ポリエーテル型は、例えばテレフタル酸ジメチルと1、4ブタンジオールおよびポリテトラメチレンエーテルグリコールなどを出発原料としてエステル交換反応、重縮合反応によって合成されるものである。また、ポリエステル/ポリエーテル型は、テレフタル酸ジメチルと1、4ブタンジオールおよびε−カプロラクトンなどを出発原料として、エステル交換反応、開環反応によっても合成することができる。また、本発明においては、熱可塑性ポリエラストマー樹脂の成分として、通常の熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂が全て使用でき、1種単独で、あるいは2種以上を併用することができる。
また、本発明において、熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂に含有される金属塩類とは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属であるカチオン、およびイオン解離可能なアニオンとによって構成されている化合物のことである。金属塩類のカチオンであるアルカリ金属またはアルカリ土類金属としては、例えば、Li、Na、K、Mg、Caなどが挙げられる。カチオンとしては、イオン半径の小さいLi、Na、Kが好ましい。また、本発明における金属塩類の構成要素であるイオン解離可能なアニオンとしては、例えば、Cl、Br、F、I、NO3、SCN、Cl4、CF3SO3、BF4、(CF3SO22N、(CF3SO23Cなどが挙げられる。好ましくは、ClO4、CF3SO3、(CF3SO22N、(CF3SO23Cであり、さらに好ましくは(CF3SO22N、(CF3SO23Cである。
上記カチオンおよびアニオンによって構成されている金属塩類は数多くあるが、中でも、LiClO4、NaClO4、Mg(ClO42、KClO4、(CF3SO3)Li、(CF3SO22NLi、(CF3SO22NNa、(CF3SO23CLi、(CF3SO23CNaが好ましい。また、本発明においては、熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂に、上記金属塩類を少なくとも1種以上含有していることが好ましい。
さらに、本発明においては、熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂への金属塩類の配合量としては、熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂100重量部に対し、通常0.001〜3重量部、好ましくは0.3〜2.4重量部である。0.001重量部未満であると、導電性が不十分となりやすい。一方、3重量部を超えると、導電性は変わらず、熱安定性が低下する傾向にある。
また、本発明においては、熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂に、化学式(1)
Figure 2009272039
(式中Xは、炭素数2〜8からなるアルキレン基、芳香族基または脂環式の炭化水素基、R1、R2は炭素数1〜9の直鎖または分岐のアルキル基、A1、A2は炭素数2〜4のアルキレン基、nは1〜7の整数である。)
で表される化合物を含んでいてもよく、金属塩の溶解性、解離安定性の上昇に効果的である。ここで、上記化合物としては、好ましくはアジピン酸ジブトキシエトキシエチルなどが挙げられる。また、導電性熱可塑性ポリエラストマー樹脂への上記化学式(1)で表される化合物の添加量としては、熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂100重量部に対し、通常、0.1〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.3〜8重量部である。0.1重量部未満であると、十分な導電性を得ることが難しく、一方、10重量部を超えると、得られる組成物の粘度が著しく低下し、二軸配向ポリエステルフィルムとした際の寸法安定性が低下したり、強度の低下を招きやすくなる。
本発明においては、導電性熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂を含む熱可塑性樹脂(A)として、例えば、リケンテクノス株式会社製のスタティックマスターが使用でき、中でも、熱可塑性樹脂としてアモルファスPET樹脂を用いているtype「PETG1」(商品名)が使用できる。
また、本発明におけるカーボンブラック含有ポリエステル(B)の導電性ポリマーに用いるカーボンブラックは、帯電防止性を重視する上で、カーボンブラックの製造方法によって表面の化学的構造、多孔度、凝集体構造(ストラクチュア)に工夫をしたいわゆる導電性カーボンブラックを用いればよい。また、該カーボンブラックの平均粒子径は0.01〜0.2μm、ポリエステルへの含有量は10〜50重量%とすることが好ましく、本発明の磁気記録媒体用ベースフィルムの表面Bの表面粗さRa(B)と表面比抵抗が上述した範囲となるように、適宜、含有量を調整するのがよい。本発明に用いるカーボンブラックとしては、特には限定されないが、例えば、新日鉄化学(株)社製のファーネスブラック「ニテロン#10」(商品名)、三菱化成工業社製のカーボンブラック#3170(商品名)等が使用できる。また、本発明におけるカーボンブラック含有ポリエステル(B)に用いるポリエステルとしては、上述したポリエステル樹脂や熱可塑性ポリエステルエラストマーが使用できる。
本発明の熱可塑性樹脂(A)またはカーボンブラック含有ポリエステル(B)の導電性ポリマー層を形成する方法としては、該導電性ポリマーとポリエステルポリマーを押出機を用いた溶融押出しにより口金から吐出して、シート状に形成することが好ましい。
本発明においては、ポリチオフェンとポリ陰イオンからなる組成物および/またはポリチオフェン誘導体とポリ陰イオンからなる組成物に架橋剤が含有してなる樹脂(C)において、ポリチオフェンとポリ陰イオンからなる組成物および/またはポリチオフェン誘導体とポリ陰イオンからなる組成物としては、下記化学式(2)
Figure 2009272039
および/または化学式(3)
Figure 2009272039
で示した化合物を、ポリ陰イオンの存在下で重合することによって得ることができる。化学式(2)において、R3、R4は、それぞれ独立に、水素元素、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、もしくは芳香族炭化水素基を表し、例えば、メチル基、エチル基、メチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、シクロヘキシレン基、ベンゼン基などである。化学式(3)では、nは1〜4の整数である。
本発明においては、化学式(3)で表される構造式からなるポリチオフェンおよび/またはポリチオフェン誘導体を用いることはさらに好ましく、例えば、化学式(3)で、n=1(メチレン基)、n=2(エチレン基)、n=3(プロピレン基)の化合物が好ましい。中でも特に好ましいのは、n=2のエチレン基の化合物、すなわち、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェンである。
本発明においては、ポリチオフェンおよび/またはポリチオフェン誘導体としては、例えば、チオフェン環の3位と4位の位置が置換された構造を有する化合物が例示され、かつ、上記した通り該3位と4位の炭素原子に酸素原子が結合した化合物が例示される。該炭素原子に直接、水素原子あるいは炭素原子が結合したものは、塗液の水性化が容易でない場合がある。
本発明においては、ポリ陰イオンとは、遊離酸状態の酸性ポリマーであり、高分子カルボン酸、あるいは、高分子スルホン酸、ポリビニルスルホン酸などである。高分子カルボン酸としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸が例示され、高分子スルホン酸としては、例えば、ポリスチレンスルホン酸が例示され、特に、ポリスチレンスルホン酸が導電性の点で最も好ましい。なお、本発明においては、遊離酸は、一部が中和された塩の形をとってもよい。これら、ポリ陰イオンを重合時に用いることにより、本来、水に不溶なポリチオフェン系化合物を水分散あるいは水性化しやすく、かつ、酸としての機能がポリチオフェン系化合物のドーピング剤として機能も果たすものと考えられる。
なお、本発明においては、高分子カルボン酸や高分子スルホン酸は、共重合可能な他のモノマー、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレンなどと共重合した形で用いることもできる。
ポリ陰イオンとして用いられる高分子カルボン酸や高分子スルホン酸の分子量は特に限定されないが、塗剤の安定性や導電性の点で、その重量平均分子量は1,000〜1,000,000が好ましく、より好ましくは5,000〜150,000である。本発明の特性を阻害しない程度に、一部、リチウム塩やナトリウム塩などのアルカリ塩やアンモニウム塩などを含んでもよい。中和された塩の場合も、非常に強い酸として機能するポリスチレンスルホン酸とアンモニウム塩は、中和後の平衡反応の進行により、酸性サイドに平衡がずれることが分かっており、これによりドーパントとして作用するものと考えられる。
本発明においては、ポリチオフェン、または、ポリチオフェン誘導体に対して、ポリ陰イオンは、固形分量比で過剰に存在させた方が導電性の点で好ましく、ポリチオフェン、および/またはポリチオフェン誘導体が1重量部に対して、ポリ陰イオンは、1〜5重量部が好ましく、より好ましくは1〜3重量部である。
また、上記したポリチオフェンとポリ陰イオンからなる組成物および/またはポリチオフェン誘導体とポリ陰イオンからなる組成物は、例えば、特開平6−295016号公報、特開平7−292081号公報、特開平1−313521号公報、特開2000−63324号公報、ヨーロッパ特許EP602713号公報、米国特許US5391472号公報等に記載の方法により製造することができるが、これら以外の方法を用いてもよい。
例えば、3,4−ヒドロキシチオフェン−2,5−ジカルボキシエステルのアルカリ金属塩を出発物質として、3,4−エチレンジオキシチオフェンを得たのち、ポリスチレンスルホン酸水溶液にペルオキソ二硫酸カリウムと硫酸鉄と、先に得た3,4−エチレンジオキシチオフェンを導入し、反応させ、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)などのポリチオフェンに、ポリスルホン酸などのポリ陰イオンが複合化した組成物を得ることができる。
本発明における樹脂(C)に用いる架橋剤としては、例えば、メラミン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミドエポキシ化合物、チタンキレート等のチタネート系カップリング剤、オキサゾリン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、メチロール化あるいはアルキロール化した尿素系、アクリルアミド系などを用いることができる。
本発明において、上記架橋剤は、重量平均分子量が好ましくは1,000以下の架橋剤であることが好適である。特に、架橋剤を水溶性で分子量を1,000以下とすることで、ポリチオフェンとポリ陰イオンからなる組成物および/またはポリチオフェン誘導体とポリ陰イオンからなる組成物と架橋剤がより相溶しやすくなり、該樹脂(C)からなる導電性ポリマー層の亀裂を防止し、帯電防止性が向上する。
また、本発明においては、該樹脂(C)に架橋剤が10〜85重量%含有されていることが好ましい。例えば、架橋剤が10重量%未満では樹脂の粘度が極端に高く、フィルム表面に均一な導電性ポリマーを形成することが困難となり、結果的に帯電防止性の悪化を招く場合がある。一方、架橋剤が85重量%を超えると帯電防止性が発現し難くなる。従って、架橋剤を10〜85重量%含有されてなることは、帯電防止性の点でより好ましく、さらに好ましくは25〜75重量%である。
本発明の樹脂(C)の導電性ポリマー層を形成する方法としては、塗布方法としてインラインコーティングが好ましい。インラインコーティング方法は、例えば、溶融押出しされた未延伸フィルムを長手方向の延伸し、一軸延伸されたフィルムに連続的に塗液を塗布した後、幅方向に延伸するのが一般的であるが、幅方向に延伸後に、塗布して、長手方向に延伸する方法、塗布した後、長手方向と幅方向に同時に延伸する方法など各種の方法を用いることができる。また、塗液を塗布する前に、基材フィルムの表面にコロナ放電処理などを施し、該基材フィルム面の濡れ張力を、好ましくは47mN/m以上、より好ましくは50mN/m以上とするのが、基材フィルムとの接着性や塗布性を向上させることができるので好ましい。更に、イソプロピルアルコール、ブチルセロソルブ、N−メチル−2−ピロリドンなどの有機溶媒を塗液中に若干含有させて、濡れ性や基材フィルムとの接着性を向上させることも好適である。さらに、基材フィルムへの塗布の方法は各種の塗布方法、例えば、リバースコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、バーコート法、マイヤーバーコート法、ダイコート法、スプレーコート法などを用いることができる。
また、本発明における導電性ポリマー層の厚みは、0.2〜0.8μmが好ましい。0.2μm未満では磁気記録媒体の走行性が悪くなり、0.8μmを超えると磁気記録媒体の全厚みが厚くなって、1巻当たりのテープ長さが短くなり、記憶容量が小さくなるためである。
また、本発明の磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルムは、長手方向の弾性率Ymが6〜15GPaの範囲であることが好ましく、より好ましくは、7〜14.5GPa、さらに好ましくは8〜14GPaの範囲である。長手方向の弾性率Ymが6GPa未満であると、テープドライブ内での長手方向への張力によって長手方向に伸びやすく、この伸びの変形により幅方向に収縮して、記録トラックがずれるという問題が発生し易い。さらにドロップアウトの多発により、データの保存安定性が悪化したり、電磁変換特性が悪化し易くなる。一方、長手方向の弾性率Ymが15GPaを超えると、テープ破断が起きやすくなったり、幅方向の弾性率が不足し、エッジダメージの原因となる。また、Ymが上記範囲であると、データテープ内での長手方向へかかる張力や、テープ加工工程でかかる熱や張力による長手及び幅方向の寸法変化が抑制でき、データの保存安定性も向上させることができる。
また、本発明の磁気記録媒体用ベースフィルムは、フィルム幅方向の弾性率Ytが4.5〜9GPaの範囲であることが好ましく、より好ましくは5〜8.5GPaの範囲、さらに好ましくは5.5〜8GPaの範囲である。幅方向の弾性率Ytが4.5GPa未満であると、エッジダメージの原因となったりすることがある。一方、幅方向の弾性率Ytが9GPaを超えると、長手方向の弾性率の低下を招いたり、スリット性が悪化することがある。また、幅方向の弾性率Ytを上記範囲とすることは、磁気テープ使用環境の温度、湿度、張力に対する幅方向の寸法変化を抑制する上で有効である。
また、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムにおいて、好ましい熱収縮率はフィルムの使用用途によって大きく異なるが、例えば、磁気記録媒体用として用いる場合は、長手方向の100℃で30分における熱収縮率が、寸法安定性やテープの伸び変形性および保存安定性の観点から、1.2%以下であることが好ましい。より好ましくは、1%以下である。幅方向の100℃で30分における熱収縮率は、テープの保存性および磁気テープ加工工程の安定性の観点から、0.5%以下であることが好ましい。より好ましくは0.3%以下である。
本発明の磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルムは、特に限定されないが、温度50℃、荷重28MPaの条件下で30分経時後のクリープコンプライアンスが、0.11〜0.4GPa-1であることが好ましい。クリープコンプライアンスが0.4GPa-1を超えると、磁気テープの走行時あるいは保存時の張力によって起こる磁気テープの伸び変形や、記録再生時のトラックずれが生じ易くなる。また、0.11GPa-1であると、磁気テープが破断する原因ともなる。クリープコンプライアンスは、さらに好ましくは0.13〜0.35GPa-1、最も好ましくは0.15〜0.30GPa-1の範囲である。
本発明の磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルムの特に好ましい用途は、均一で微細な表面形態を必要とするデーターストレージ用などの高密度磁気記録媒体である。その記録容量としては、好ましくは30GB(ギガバイト)以上、より好ましくは70GB以上、さらに好ましくは100GB以上である。
また、本発明のフィルムの厚みは、2〜8μmが好ましい。より好ましくは3.5〜6.5μm、さらに好ましくは4〜6μmである。
本発明のフィルムの表面A側に磁性層を設けることにより、磁気記録媒体を作製することができる。
磁性層としては、強磁性金属薄膜や強磁性金属微粉末を結合剤中に分散してなる磁性層などが好適な例として挙げられる。強磁性金属薄膜としては、鉄、コバルト、ニッケルやその他の合金等が好ましい。また、強磁性金属微粉末としては、強磁性六方晶フェライト微粉末や、鉄、コバルト、ニッケルやその他の合金等が好ましい。結合剤としては、従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂やこれらの混合物が使用される。熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、マレイン酸、アクリル酸エステル、塩化ビニリデン、アクリルニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、スチレン、ブタジエン、エチレン、ビニルブチラール、ビニルアセタール、ビニルエーテル等を単量単体として含む重合体または共重合体、ポリウレタン樹脂、各種ゴム系樹脂がある。また、熱可塑性樹脂または反応型樹脂としてはフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アクリル系反応樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリウレタンとポリイソシアネートの混合物等が挙げられる。これらの樹脂については朝倉書店発行の「プラスチックハンドブック」に詳細に記載されている。また、種々の電子線硬化型樹脂を使用することも可能である。
磁性層の形成法は、磁性粉を、熱可塑性、熱硬化性あるいは放射線硬化性などの高分子(結合剤)と混練し、塗布、乾燥、カレンダリングを行う塗布法、金属または合金を、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレコーティング法などにより、基材フィルム上に磁性金属薄膜層を直接形成する乾式法のいずれの方式も採用できる。
本発明の磁気記録媒体においては、強磁性金属膜上に保護膜が設けられていてもよい。この保護膜によって、さらに走行耐久性、耐食性を改善することができる。保護膜としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化コバルト、酸化ニッケルなどの酸化物保護膜、窒化チタン、窒化ケイ素、窒化ホウ素などの窒化物保護膜、炭化ケイ素、炭化クロム、炭化ホウ素等の炭化物保護膜、グラファイト、無定型カーボン等の炭素からなる炭素保護膜があげられる。前記炭素保護膜は、プラズマCVD法、スパッタリング法等で作製したアモルファス構造、グラファイト構造、ダイヤモンド構造、もしくはこれらの混合物からなるカーボン膜であり、特に好ましくは一般にダイヤモンドライクカーボンと呼ばれる硬質カーボン膜である。また、この硬質炭素保護膜上に付与する潤滑剤との密着性をさらに向上させる目的で、硬質炭素保護膜表面を酸化性もしくは不活性気体のプラズマによって表面処理してもよい。
本発明の磁気記録媒体は、走行性や削れの点で、表面BのΔμKは0.1以下であることが好ましく、より好ましくは0.06以下、最も好ましくは0.04以下である。
本発明では、磁気記録媒体の走行耐久性および耐食性を改善するため、上記磁性膜もしくは保護膜上に、潤滑剤や防錆剤を付与することが好ましい。
次に本発明の支持体の製造法について具体的に説明するが、かかる例に限定されるものではない。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂を溶融成形したシートを、長手方向と幅方向に逐次二軸延伸および/または同時二軸延伸することにより延伸配向させて得ることができ、二軸延伸を多段階の温度で順次延伸を重ねて、高度に配向させる手法を採用すると好ましい。
以下では、好ましい製造方法として、ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いて逐次二軸延伸法により製造する例について説明する。
まず、本発明で使用するポリエチレンテレフタレートは通常の方法により、即ち、次のいずれかのプロセスで製造される。すなわち、(1)テレフタル酸とエチレングリコールを原料とし、直接エステル化反応によって低分子量のポリエチレンテレフタレートまたはオリゴマーを得、さらにその後の三酸化アンチモンやチタン化合物を触媒に用いた重縮合反応によって高分子量ポリマを得るプロセス、(2)ジメチルテレフタレートとエチレングリコールを原料とし、エステル交換反応によって低分子量体を得、さらにその後の三酸化アンチモンやチタン化合物を触媒に用いた重縮合反応によって高分子量ポリマーを得るプロセス(DMT法)である。ここで、エステル化は無触媒でも反応は進行するが、エステル交換反応においては、通常、マンガン、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、リチウム、チタン等の化合物を触媒に用いて進行させ、またエステル交換反応が実質的に完結した後に、該反応に用いた触媒を不活性化する目的で、リン化合物を添加する場合もある。
上記方法により得られたPETのペレットを180℃で3時間以上、減圧乾燥した後、該ポリマーの融点以上に加熱後、定量的にTダイ口金から吐出させ、高電圧を印加しながら冷却ドラムに密着させて冷却し未延伸フィルムを得る。なお、フィルムを積層する場合には、2台以上の押出機およびマニホールドまたは合流ブロックを用いて、複数の異なるポリマーを溶融積層する。例えば、PETフィルムに導電性熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂を含む熱可塑性樹脂、またはカーボンブラック含有ポリエステルである導電性ポリマーが積層されたフィルムとする場合には、2台の押出機を用いて、積層未延伸フィルムを得る。この場合、一方の押出機には上記乾燥したPETを投入し該ポリマーの融点以上に加熱し、もう一方の押出機には、180℃で3時間以上、減圧乾燥した導電性ポリマーを、該ポリマーの融点以上、好ましくは210〜250℃、より好ましくは220〜240℃の範囲に加熱した後、上記加熱されたPETと導電性ポリマーを共押出し、定量的にTダイ口金から吐出させ、高電圧を印加しながら冷却ドラムに密着させて冷却し積層未延伸フィルムを得る。さらに、この際、各層の厚みは各ポリマーの押出し量により調整することができる。
ここで、厚みむら低減の観点から、該口金のドラフト比(=口金リップ間隙/押し出されたシート厚み)を1〜15とすることが好ましく、更に好ましくは2〜10、より好ましくは2〜8である。また、静電印加法で用いる電極は、通常直径0.15mmワイヤー電極が好ましく、より好ましくは直径0.10mmワイヤー電極、さらに好ましくは断面が矩形で、長手方向に一様な形態を持つテープ状の電極を用いると良い。
続いて、該未延伸フィルムを、二軸延伸し、二軸配向させる。ここでは、最初に長手方向、次に幅方向の延伸を行う逐次二軸延伸法を用いる。延伸温度は、未延伸フィルムを70〜130℃の加熱ロール群で加熱し、長手方向に2.5〜10倍(再縦延伸を行う場合は2.5〜4倍)に1段もしくは多段で延伸し、20〜50℃の冷却ロール群で冷却する。長手方向の延伸速度は5,000〜200,000%/分の範囲で行うのが好ましい。続いて、幅方向の延伸を行う。幅方向の延伸方法としては、例えば、テンターを用いる方法が一般的である。幅方向の延伸倍率は3〜8倍(再縦延伸を行う場合は、3〜4.5倍)、延伸速度は1,000〜10,000%/分、延伸温度は90〜120℃の範囲で行うのが好ましい。さらに、再縦延伸、再横延伸を行う。その場合の延伸条件としては、長手方向の延伸は、80〜170℃の加熱ロール群で、延伸倍率1.2〜2.3倍、幅方向の延伸方法としてはテンターを用いる方法が好ましく、温度150〜230℃、延伸倍率1.2〜2倍で行うのが好ましい。続いて、この延伸フィルムを緊張下または幅方向に弛緩しながら熱処理する。この場合の熱処理温度は、160〜230℃で、時間は0.5〜10秒の範囲で行うのが好ましい。
ここで、導電性ポリマーであるポリチオフェンとポリ陰イオンからなる組成物および/またはポリチオフェン誘導体とポリ陰イオンからなる組成物の基材フィルムへの積層する場合には、塗布方法として、インラインコーティングが好ましい。インラインコーティング方法は、例えば、溶融押出しされた未延伸フィルムを長手方向の延伸し、一軸延伸されたフィルムに連続的に塗液を塗布した後、幅方向に延伸するのが一般的であるが、幅方向に延伸後に、塗布して、長手方向に延伸する方法、塗布した後、長手方向と幅方向に同時に延伸する方法など各種の方法を用いることができる。また、塗液を塗布する前に、基材フィルムの表面にコロナ放電処理などを施し、該基材フィルム面の濡れ張力を、好ましくは47mN/m以上、より好ましくは50mN/m以上とするのが、基材フィルムとの接着性や塗布性を向上させることができるので好ましい。更に、イソプロピルアルコール、ブチルセロソルブ、N−メチル−2−ピロリドンなどの有機溶媒を塗液中に若干含有させて、濡れ性や基材フィルムとの接着性を向上させるこも好適である。さらに、基材フィルムへの塗布の方法は各種の塗布方法、例えば、リバースコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、バーコート法、マイヤーバーコート法、ダイコート法、スプレーコート法などを用いることができる。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
本発明における特性値の測定方法並びに効果の評価方法は次の通りである。
(1)表面粗さRa
小坂研究所製の高精度薄膜段差測定器ET−10を用いて、触針先端半径0.5m、触針荷重5mg、測定長1mm、カットオフ値0.08mmでの中心線平均粗さRaを、フィルム幅方向に走査して、20回測定を行ない、その平均値をとる。
(2)表面比抵抗
常態(温度23℃、湿度65%RH)において、24時間放置後、その雰囲気下でデジタル超高抵抗/微小電流計R8340(アドバンテスト(株)製)を用いて、印加電圧100V、10秒間印加後、測定を行った。単位はΩ/□である。
(3)弾性率
ASTM−D882に規定された方法に従って、オリエンテック(株)製フイルム強伸度自動測定装置“テンシロンAMF/RTA−100”を用いて、幅10mm、試長100mmのサンプルを、温度23℃、湿度65%RH、引張り速度10mm/分の条件で、5回測定を行い、その平均値をとった。
(4)熱収縮率
JIS−C2318に規定された方法に従って、幅10mm、標線間隙約100mmのサンプルを、温度100℃、荷重0.5gで30分間熱処理した。その熱処理前後の標線間隙を(株)テクノニーズ製熱収縮率測定器を用いて測定し、次式より熱収縮率を算出した。
熱収縮率(%)={(L0−L)/L0}×100
L0:加熱処理前の標線間隙
L :加熱処理後の標線間隙
(5)クリープコンプライアンス
二軸配向フィルムを、幅4mm、試長15mmにサンプリングし、真空理工(株)製TMA TM−3000および加熱制御部TA−1500にセットし、50℃、65%RHの条件下に調湿調温し、その時の試料フィルムの長さをL0(μm)とした。その後28MPaの荷重を試料フィルムにかけて、30分間保持した後の試料フィルムの長さをL1(μm)とした。このときの試料フィルムの伸縮量から、次式より、クリープコンプライアンスを算出した。
クリープコンプライアンス(GPa-1)={(L1−L0)/L0}/0.028
なお、測定は5回行い、5回の平均値を採用した。また、ここでいうクリープとは一定応力のもとで歪みが時間と共に増大する現象のことであり、クリープコンプライアンスとはこの歪みと一定応力の比であり、「高分子化学序論(第2版)」((株)化学同人発行)p150に記載されたものである。
(6)フィルム全厚み、及び積層厚み
透過型電子顕微鏡(日立(株)製H−600型)を用いて、加速電圧100kVで、支持体の断面を、超薄切片(RuO4染色)で観察する。その界面の観察結果から、全厚み、及び積層厚みを求める。倍率は判定したい支持体の全厚み、積層厚みによって適宜倍率に設定すればよいが、一般的には全厚み測定には1千倍、積層厚み測定には1万〜10万倍が適当である。
また、2次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて積層厚みを測定することもできる。表層から深さ3,000nmの範囲のフィルム中の不活性粒子の内もっとも高濃度の粒子に起因する元素(M+)と、ポリエステルの炭素元素との濃度比(M+/C+)を、表面から深さ3,000nmまで厚さ方向にSIMSで分析する。表層では不活性粒子に起因する元素濃度は低く、表面から遠ざかるにつれて不活性粒子に起因する元素濃度は高くなる。本発明のフィルムの場合は、一旦極大値となった不活性粒子に起因する元素濃度がまた減少し始める。この濃度分布曲線において、不活性粒子に起因する元素濃度が極大値の1/2まで減少した深さを積層厚みとする。測定条件は次の通りである。
1)測定装置
2次元イオン質量分析装置(SIMS)
西独、ATOMIKA社製 A−DIDA3000
2)測定条件
1次イオン種 :O2+
1次イオン加速電圧:12KV
1次イオン電流 :200nA
ラスター領域 :400μm□
分析領域 :ゲート30%
測定真空度 :5.0×10-9Torr
E−GUN :0.5KV−3.0A
なお、表層から深さ3,000nmの範囲に最も多く含有する不活性粒子が有機高分子粒子の場合はSIMSでは測定し難いので、表面からエッチングしながらXPS(X線光電子分光法)、IR(赤外分光法)などで上記同様のデプスプロファイルを測定し積層厚みを求めることもできる。
(7)ポリマの熱特性
示差走査熱量計として、セイコー電子工業(株)社製のロボットDSC「RDC220」を用いて、データ解析装置として、同社製ディスクステーション「SSC/5200」を用いて、下記条件で比熱測定を行い、JIS K7121に従って融点(Tm)等を決定した。
測定条件
加熱温度:270〜540K(RCS冷却法)
温度校正:高純度インジウム及びスズの融点
温度変調振幅:±1K
温度変調周期:60秒
平均昇温速度:約10mg
試料重量:アルミニウム製開放型容器(33mg)
(8)摩擦係数ΔμK
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの表面A(原料(A1)の層の表面)側に、下記組成の磁性塗料と非磁性下層塗料とをエクストルージョンコーターにより重層塗布(上層は磁性塗料で塗布厚0.2μm、非磁性下層の厚みは1.5μmとした。)し、磁気配向させ、乾燥させる。次いで、小型テストカレンダー装置(スチール/ナイロンロール、5段)で、温度85℃、線圧200kg/cmでカレンダー処理した後、60℃で48時間のキュアリングを施し、磁気記録媒体とした。
(磁性塗料の組成)
・強磁性金属粉末 :100重量部
・変成塩化ビニル共重合体 : 10重量部
・変成ポリウレタン : 10重量部
・ポリイソシアネート : 5重量部
・ステアリン酸 :1.5重量部
・オレイン酸 : 1重量部
・カーボンブラック : 1重量部
・アルミナ : 10重量部
・メチルエチルケトン : 75重量部
・シクロヘキサノン : 75重量部
・トルエン : 75重量部
この磁気記録媒体を1/2インチ幅にスリットし磁気テープとして、テープ走行性試験機を用いて初期の摩擦係数を測定した。測定は下記の条件とした。
測定装置:(株)横浜システム研究所製テープ走行性試験機TBT−300型
試料サイズ:幅1/2インチ、測定長10cm
測定環境:温度25℃、湿度65%RH
ガイドロール:SUS27(6mmφ,表面粗度0.2S)
巻き付け角度:90°
走行速度:3.3cm/s
初期荷重:50g
繰り返し走行回数:50回
そのときの入側張力T1、出側張力T2から次式を用いて摩擦係数μKを算出した。
摩擦係数μK=(2/π)×ln(T1/T2
なお、初期(1回目)の摩擦係数をμK1、50回目の摩擦係数をμK2として、次式によりΔμKを算出した。
ΔμK=μK2−μK1
(9)削れ
上記(8)の評価後に、バックコート面を光学顕微鏡にて×100倍で観察し、摩擦係数の測定による削れ粉を評価した。評価結果は以下の基準で削れを判定した。
○:削れが全くみられない。
△:削れが少しみられる。
×:削れが非常に多くみられる。
(10)ドロップアウト
上記(8)で作成した磁気記録媒体の原反を8mm幅にスリットし、パンケーキを作成した。 このパンケーキから長さ200m分の磁気テープをカセットに組み込んで、カセットテープとした。このカセットテープと市販のカメラ一体型デジタルビデオレコーダーで録画後、1分間再生して画面に現れたブロック状のモザイク個数を数えることによって行った。なの、走行条件は25℃、60%RHである。
◎:データストレージ用磁気記録媒体として十分使用できるレベルである。(モザイク個数が10個以下)
○:データストレージ用磁気記録媒体として十分使用できるレベルである。(モザイク個数が30個以下)
△:デジタル記録方式のVTRテープとして、十分使用できるレベルである。(モザイク個数が50個以下)
×:デジタル記録方式のVTRテープとして、不十分なレベルである。(モザイク個数が51個以上)
(11)磁気テープの電磁変換特性
上記(8)で作成した磁気記録媒体の原反を8mm幅にスリットし、パンケーキを作製した。次いで、このパンケーキから長さ200m分の磁気テープをカセットに組み込んで、カセットテープとした。該磁気テープを市販のHi8用VTR(SONY社製EV−BS3000)を用いて、7MHz±1MHzのC/Nの測定を行った。このC/Nを市販されているHi8用MPビデオテープと比較して、次の通りランク付けした。
◎:+3dB以上のもの
○:+2dB以上、+3dB未満のもの
△:+1dB以上、+2dB未満のもの
×:+1dB未満のもの
実施例1
DMT法による重合を行った。即ち、テレフタル酸ジメチル194重量部とエチレングリコール124重量部に、酢酸マグネシウム4水塩0.1重量部を加え、140〜230℃でメタノールを留出しつつエステル交換反応を行った。次いで、リン酸トリメチル0.05重量部のエチレングリコール溶液、および三酸化アンチモン0.05重量部を加えて5分間撹拌した後、生成した低重合体を30rpmで攪拌しながら、反応系を230℃から290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を0.1kPaまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。3時間重合反応させ所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし常圧に戻して重縮合反応を停止し、重合生成物を冷水中にストランド状に吐出し、直ちにカッティングして固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートのペレットとした。
上記方法により得られた固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレート(PET)について、DSCを用いて熱特性を測定したところ、Tg:82℃、Tm:256℃であった。
このPETを用い、押出機2台(A、B)を用いて、次の方法で製膜を行った。
285℃に加熱された押出機Aには、実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.65のPETに平均粒径0.08μmのシリカ粒子を1重量%含有させた原料(A1)を、180℃で3時間減圧乾燥した後に供給した。また、285℃に加熱した押出機Bには、上記した実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.65のPETに平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレン粒子を1重量%含有させた原料(B1)を、180℃で3時間減圧乾燥した後に供給した。
続いて、原料(A1)をサンドフィルター、1.2μmカットの繊維焼結ステンレス金属フィルターおよび0.8μmカットの繊維焼結ステンレス金属フィルターの順に3段階に濾過し、また、原料(B1)をサンドフィルター、3μmカットの繊維焼結ステンレス金属フィルターの順に2段階で濾過した後、ポリマーの温度が285℃となるようにしてTダイで合流させ口金からシート状に押出した。この時、ドラフト比(=口金リップ間隙/押し出されたシート厚み)は5、LD間(口金リップと冷却ドラムとの距離)は20mmとした。さらに、このシート状押出ポリマを表面温度25℃のキャストドラム上に、テープ状(厚み0.04mm、幅7.2mm)の電極を用いた静電印加法により密着させて冷却固化させ、2層積層した未延伸フィルム(積層厚み比A1/B1=5/1)を作製した。
この得られた未延伸フィルムをロール式延伸機にて、長手方向に2段で、速度20,000%/分、温度70℃から105℃で3.0倍延伸した。このフィルムに空気中でコロナ放電処理を施し、基材フィルムの濡れ張力を55mN/mとしその処理面に下記の導電性ポリマーa1塗液を塗布し、さらに、塗布された延伸フィルムを、テンターを用いて、幅方向に速度2,000%/分、温度100℃で3.0倍延伸した。続いて、ロール式延伸機で長手方向に1段で、温度80℃から140℃で1.7倍に再延伸し、テンターを用いて幅方向に温度170℃で1.5倍再延伸した。定長下で温度220℃で5秒間熱処理した後、幅方向に5%の弛緩処理を行い、積層厚み比(A1+B1)/導電性ポリマーa1=20/1となる厚さ約7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作成した。なお、フィルム厚みは、押出量の調節により所望水準とした。
[導電性ポリマーa1]
塗液a1−(1):ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸からなる複合体と、ポリエステル樹脂を固形分含有量約3%で水に分散させた水性塗液(ナガセケムテック(株)製“デナトロン”#5002RZ)
塗液a1−(2):エポキシ架橋剤として、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル系エポキシ架橋剤(ナガセケムテック(株)製“デナコール”EX−512(分子量約630、エポキシ当量168、水溶率100%)を固形分含有量約3%で水に溶解させた水性塗液
上記した塗液a1−(1)と塗液a1−(2)を固形分重量比で、塗液a1−(1)/塗液a1−(2)=75/25で混合し、その混合液中の固形分を導電性ポリマーa1とした。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa-1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、磁気テープとした際の特性が優れたものであった。
実施例2
実施例1での押し出し機Aに供給する原料(A1)を実施例1と同様にして得た実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.65のPETに平均粒径0.03μmのシリカを0.5重量%含有させたものに、押出機Bに供給する原料(B1)を実施例1と同様にして得た実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.65のPETに平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレンを0.85重量%含有させたものに変更する以外は実施例1と同様にして、厚み7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作成した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa-1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、磁気テープとした際の特性が優れたものであった。
実施例3
実施例1での押し出し機Aに供給する原料(A1)を実施例1と同様にして得た質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.65のPETに平均粒径0.07μmのシリカを0.2重量%含有させたものに、また、押出機Bに供給する原料(B1)を実施例1と同様にして得た実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.65のPETに平均粒径0.2μmの架橋ポリスチレンを1重量%含有させたものに変更する以外は実施例1と同様にして、厚み7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作成した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa-1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、磁気テープとした際の特性が良好なものであった。
実施例4
実施例1での押し出し機Aに供給する原料(A1)を実施例1と同様にして得た質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.65のPETに平均粒径0.1μmの架橋ポリスチレンを0.2重量%含有させたものに、また、押出機Bに供給する原料(B1)を実施例1と同様にして得た実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.65のPETに平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレンを4重量%含有させたものに変更する以外は実施例1と同様にして、厚み7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作成した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa-1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり走行面(表面B)の表面粗さが粗くなっているため、磁気テープとして使用した際に、走行中に蛇行することがあったが、磁気テープとしての使用上は問題ないものであった。
実施例5
実施例1での押し出し機Aに供給する原料(A1)を実施例1と同様にして得た質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.65のPETに平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレンを0.08重量%含有させたものに、また、押出機Bに供給する原料(B1)を実施例1と同様にして得た実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.65のPETに平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレンを2.5重量%含有させたものに変更する以外は実施例1と同様にして、厚み7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作成した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa-1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり走行面(表面B)の表面粗さが若干粗くなっているため、磁気テープとして使用した際に、走行中に時折蛇行することがあったが、、磁気テープとしての使用上は問題ないものであった。
実施例6
ナフタレン−2,6−ジカルボン酸ジメチル100重量部およびエチレングリコール60重量部を、エステル交換触媒として酢酸マンガン四水塩0.03重量部を使用し、150℃から238℃に徐々に昇温しながら120分間エステル交換反応を行った。途中、反応温度が170℃に達した時点で、三酸化アンチモン0.024重量部を添加し、エステル交換反応終了後、リン酸トリメチルをエチレングリコール中で135℃、5時間、1.1〜1.6kg/cm2の加圧下で加熱処理した溶液(燐酸トリメチル換算量で0.023重量部)を添加した。その後、反応生成物を重合反応器に移し、290℃まで昇温し、0.2mmHg以下の高減圧下にて重縮合反応を行って、25℃のo−クロロフェノール溶融で測定した固有粘度が0.61dl/g、DEG共重合量1.0mol%のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのペレットを得た。
上記方法により得られた固有粘度が0.61dl/gのポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)について、DSCを用いて熱特性を測定したところ、Tg:119℃、Tm:261℃であった。
押出機2台(A、B)を用いて、次の方法で製膜を行った。
295℃に加熱された押出機Aには、上記方法で得たPENに平均粒径0.08μmのシリカ粒子を1重量%含有させた原料(A1)を、180℃で3時間減圧乾燥した後に供給した。また、295℃に加熱した押出機Bには、上記方法で得たPENに平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレン粒子を1重量%含有させた原料(B1)を、180℃で3時間減圧乾燥した後に供給した。
続いて、原料(A1)をサンドフィルター、1.2μmカットの繊維焼結ステンレス金属フィルターおよび0.8μmカットの繊維焼結ステンレス金属フィルターの順に3段階に濾過し、また、原料(B1)をサンドフィルター、3μmカットの繊維焼結ステンレス金属フィルターの順に2段階で濾過した後、ポリマーの温度が285℃となるようにしてTダイで合流させ口金からシート状に押出した。この時、ドラフト比(=口金リップ間隙/押し出されたシート厚み)は5、LD間(口金リップと冷却ドラムとの距離)は20mmとした。さらに、このシート状押出ポリマを表面温度25℃のキャストドラム上に、テープ状(厚み0.04mm、幅7.2mm)の電極を用いた静電印加法により密着させて冷却固化させ、2層積層した未延伸フィルム(積層厚み比A1/B1=5/1)を作製した。
この未延伸フィルムをロール式延伸機にて、長手方向に2段で、速度80,000%/分、温度160℃で3.1倍延伸した。このフィルムに空気中でコロナ放電処理を施し、基材フィルムの濡れ張力を55mN/mとしその処理面に実施例1と同様の導電性ポリマーa1塗液を塗布し、さらに、塗布された延伸フィルムを、テンターを用いて、幅方向に速度5,000%/分、温度160℃で4.2倍延伸した。続いて、ロール式延伸機で長手方向に1段で、温度185℃で1.05倍に再延伸し、テンターを用いて幅方向に温度240℃で1.75倍再延伸した。定長下で温度260℃で6秒間熱処理後、幅方向に2%の弛緩処理を行い、積層厚み比(A1+B1)/導電性ポリマーa1=20/1となる厚さ約7μmの積層ポリエステルフィルムを作成した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は8.5GPa、幅方向のヤング率は7.3GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は0.5%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.35GPa-1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、磁気テープとした際の特性が良好であった。
実施例7
実施例1で使用した導電性ポリマーa1を導電性ポリマーa2に変更する以外は、実施例1と同様にして、厚み約7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作成した。
[導電性ポリマーa2]
塗液a2−(1):ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸からなる複合体にフッ素系界面活性剤が添加された固形分含有量約3%の水性塗液(ナガセケムテック(株)製“デナトロン”#5002SZ)
塗液a2−(2):エポキシ架橋剤として、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル系エポキシ架橋剤(ナガセケムテック(株)製“デナコール”EX−512(分子量約630、エポキシ当量168、水溶率100%)を固形分含有量約3%で水に溶解させた水性塗液
上記した塗液a2−(1)と塗液a2−(2)を固形分重量比で、塗液a2−(1)/塗液a2−(2)=10/90で混合し、その混合液中の固形分を導電性ポリマーa2とした。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa-1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、表面Bの表面比抵抗が若干高い値であったが、磁気テープとしての使用は問題ないものであった。
実施例8
実施例1で使用した導電性ポリマーa1を導電性ポリマーa3に変更する以外は、実施例1と同様にして、厚み約7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作成した。
[導電性ポリマーa3]
塗液a3−(1):ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸からなる複合体と、ポリエステル樹脂を固形分含有量約3%で水に分散させた水性塗液(ナガセケムテック(株)製“デナトロン”#5002RZ)
塗液a3−(2):メラミン系架橋剤として、メチロール基型架橋剤(三和ケミカル(株)製 “メカラック”MW12LF(分子量340))を固形分含有量約3%で水に溶解させた水性塗液
上記した塗液a3−(1)と塗液a3−(2)を固形分重量比で、塗液a3−(1)/塗液a3−(2)=50/50で混合し、その混合液中の固形分を導電性ポリマーa3とした。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa-1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、磁気テープとした際の特性が優れたものであった。
実施例9
実施例1と同様にして得たPETを用い、押出機2台(A、B)を用いて、次の方法で製膜を行った。
285℃に加熱された押出機Aには、実質的に不活性粒子を含有しないPETに平均粒径0.07μmのシリカを0.1重量%含有させた原料(A1)を、180℃で3時間減圧乾燥した後に供給した。また、230℃に加熱した押出機Bには、東洋紡積(株)製のポリエーテル/ポリエステル系熱可塑性樹脂ポリエステルエラストマー樹脂「ペルプレンP−40B」(硬度D=31)に新日鐵化学(株)製ファーネスブラック「ニテロン#10」の導電性カーボンブラックを20重量%含有させたものを重量30%含有させたもの(導電性ポリマーb)を原料(B1)とし、180℃で3時間減圧乾燥した後に供給した。
続いて、原料(A1)をサンドフィルター、1.2μmカットの繊維焼結ステンレス金属フィルターおよび0.8μmカットの繊維焼結ステンレス金属フィルターの順に3段階に濾過し、また、原料(B1)をサンドフィルター、3μmカットの繊維焼結ステンレス金属フィルターの順に2段階で濾過した後、Tダイで合流させ口金からシート状に押出した。この時、ドラフト比(=口金リップ間隙/押し出されたシート厚み)は5、LD間(口金リップと冷却ドラムとの距離)は20mmとした。さらに、このシート状押出ポリマを表面温度25℃のキャストドラム上に、テープ状(厚み0.04mm、幅7.2mm)の電極を用いた静電印加法により密着させて冷却固化させ、2層積層した未延伸フィルム(積層厚み比A1/B1=10/1)を作製した。
この得られた未延伸フィルムをロール式延伸機にて、長手方向に2段で、速度20,000%/分、温度70℃から105℃で3.0倍延伸し、さらに、テンターを用いて、幅方向に速度2,000%/分、温度100℃で3.0倍延伸した。続いて、ロール式延伸機で長手方向に1段で、温度80℃から140℃で1.7倍に再延伸し、テンターを用いて幅方向に温度170℃で1.5倍再延伸した。定長下で温度220℃で5秒間熱処理した後、幅方向に5%の弛緩処理を行い、厚さ約7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作成した。なお、フィルム厚みは、押出量の調節により所望水準とした。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa-1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、磁気テープとした際の特性が優れたものであった。
実施例10
押出機Bに供給する導電性ポリマーを、実質的に不活性粒子を含有しないリケンテクノス社製のスタティックマスター「PETG1」(導電性ポリマーc)に平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレンを1重量%含有させた原料(B1)に変更する以外は実施例9と同様に、厚み7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作成した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa-1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、磁気テープとした際の特性が比較的良好なものであった。
実施例11
実施例6と同様にして得たPENを用いて、押出機2台(A、B)を用いて、次の方法で製膜を行った。300℃に加熱された押出機Aには、実施例7で得た実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.61のPENに平均粒径0.08μmのシリカ粒子を1重量%含有させた原料(A1)を、180℃で3時間減圧乾燥した後に供給した。また、230℃に加熱した押出機Bには、実施例10と同様の導電性ポリマーcに平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレンを1重量%含有させた原料(B1)を、180℃で3時間減圧乾燥した後に供給した。
続いて、混合原料(A1)をサンドフィルター、1.2μmカットの繊維焼結ステンレス金属フィルターおよび0.8μmカットの繊維焼結ステンレス金属フィルターの順に3段階に濾過し、また、混合原料(B1)をサンドフィルター、3μmカットの繊維焼結ステンレス金属フィルターの順に2段階で濾過した後、Tダイで合流させ口金からシート状に押出した。この時、ドラフト比(=口金リップ間隙/押し出されたシート厚み)は5、LD間(口金リップと冷却ドラムとの距離)は20mmとした。さらに、このシート状押出ポリマを表面温度25℃のキャストドラム上に、テープ状(厚み0.04mm、幅7.2mm)の電極を用いた静電印加法により密着させて冷却固化させ、2層積層した未延伸フィルム(積層厚み比A1/B1=10/1)を作製した。
速度80,000%/分、温度160℃で3.1倍延伸し、さらに、テンターを用いて、幅方向に速度5,000%/分、温度160℃で4.2倍延伸した。続いて、ロール式延伸機で長手方向に1段で、温度185℃で1.05倍に再延伸し、テンターを用いて幅方向に温度240℃で1.75倍再延伸した。定長下で温度260℃で6秒間熱処理後、幅方向に2%の弛緩処理を行い、厚さ約7μmの積層ポリエステルフィルムを作成した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は8.5GPa、幅方向のヤング率は7.3GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は0.5%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.35GPa-1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、磁気テープとした際の特性が比較的良好なものであった。
比較例1
実施例1での押出機Bに供給する原料(B1)を実施例1と同様にして得た実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.65のPETに平均粒径0.7μmの炭酸カルシウムを0.2重量%含有させたものに変更し、実施例1で使用した導電性ポリマーa1を導電性ポリマーa4に変更する以外は実施例1と同様にして、厚み7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作成した。
[導電性ポリマーa4]
塗液a4−(1):ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸からなる複合体と、ポリエステル樹脂を固形分含有量約3%で水に分散させた水性溶液(ナガセケムテック(株)製“デナトロン”#5002RZ)
塗液a4−(2):エポキシ系架橋剤として、ソルビトールポリグリシジルエーテル系エポキシ架橋剤(ナガセケムテック(株)製“デナコール”EX−614(分子量約550、エポキシ当量167、水溶率78%)を固形分含有量約3%で水に溶解させた水性塗液
上記した塗液a4−(1)と塗液a4−(2)を固形分重量比で、塗液a4−(1)/塗液a4−(2)=30/70で混合し、その混合液中の固形分を導電性ポリマーa4とした。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa-1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表面Bの表面粗さが粗く、表面比抵抗が大きいため、走行中に蛇行しやすく、またほこりが付きやすく、磁気テープとした際の特性が劣ったものとなった。
比較例2
実施例1での押出機Bに供給する原料(B1)を実施例1と同様にして得た実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.65のPETに平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレンを0.6重量%含有させたものに変更する以外は実施例1と同様にして、厚み7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作成した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa-1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表面Bの表面粗さが小さいため、ガイドロールに貼り付きやすく、磁気テープとした際の特性が劣ったものであった。
比較例3
実施例1での押出機Bに供給する原料(B1)を実施例1と同様にして得た実質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.65のPETに平均粒径0.7μmの炭酸カルシウムを0.15重量%含有させたものに変更する以外は実施例1と同様にして、厚み7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作成した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa-1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表面Bの表面粗さが大きいため、磁気テープとした際に、蛇行しやすく、磁気テープとした際の特性が劣ったものであった。
比較例4
実施例1での押し出し機Aに供給する原料(A1)を実施例1と同様にして得た質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.65のPETに平均粒径0.02μmのシリカを0.5重量%含有させたものに変更する以外は実施例1と同様にして、厚み7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作成した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa-1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、磁気テープとした際の特性が劣ったものであった。
比較例5
実施例1での押し出し機Aに供給する原料(A1)を実施例1と同様にして得た質的に不活性粒子を含有しない固有粘度0.65のPETに平均粒径0.3μmのシリカを0.3重量%含有させたものに変更する以外は実施例1と同様にして、厚み7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作成した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa-1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、磁気テープとした際の特性が劣ったものであった。
比較例6
実施例1と同様にして、長手方向に2段で、速度20,000%/分、温度70℃から105℃で3.0倍延伸した後、導電性ポリマーを塗布しない以外は、実施例1と同様にして、厚さ7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作成した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa-1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、導電性ポリマーが積層されていないため、ほこりが付きやすく、またガイドロールにも貼り付きやすいため、磁気テープとした際の特性が劣ったものとなった。
実施例12
押出機の押出量を減少させ未延伸フィルムを作製し、長手方向に延伸したフィルムに空気中で両面にコロナ放電処理を施し、基材フィルムの濡れ張力を55mN/mとし両面に導電性ポリマーa1塗液を塗布し、積層厚み比を導電性ポリマーa1/(A1+B1)/導電性ポリマーa1=1/20/1としたこと以外は実施例1と同様にして厚み6μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作製した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa−1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、両面に導電性ポリマーが塗布してあるため、磁気テープとした際の特性が優れたものであった。
実施例13
押出機Aに平均粒径0.03μmのシリカを0.5重量%含有させた原料(A1)を供給し、押出機Bに平均粒径0.2μmの架橋ポリスチレンを1重量%含有させた原料(B1)を供給し押出機の押出量を増加させたこと以外は実施例12と同様にして厚み8μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作製した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa−1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、両面に導電性ポリマーが塗布してあるため、磁気テープとした際の特性が優れたものであった。
実施例14
押出機Aに平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレンを0.08重量%含有させた原料(A1)を供給し、押出機Bに平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレンを4重量%含有させた原料(B1)を供給しこと以外は実施例12と同様にして厚み6μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作製した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa−1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、両面に導電性ポリマーが塗布してあるため、磁気テープとした際の特性が優れたものであった。
実施例15
長手方向に延伸したフィルムに空気中で両面にコロナ放電処理を施し、基材フィルムの濡れ張力を55mN/mとし両面に導電性ポリマーa3塗液を塗布し、積層厚み比を導電性ポリマーa3/(A1+B1)/導電性ポリマーa3=1/20/1としたこと以外、実施例1と同様にして厚み7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作製した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa−1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、両面に導電性ポリマーが塗布してあるため、磁気テープとした際の特性が優れたものであった。
実施例16
合流ブロックを変更し、3層積層した未延伸フィルム(積層厚み比B1/A1/B1=1/20/1)を作製したこと以外、実施例9と同様にして厚み7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作製した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa−1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、両面に導電性ポリマーを積層してあるため、磁気テープとした際の特性が優れたものであった。
実施例17
押出機の押出量を減少させ、押出機Bに平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレンを0.08重量%含有させた原料(B1)を供給し、合流ブロックを変更し、3層積層した未延伸フィルム(積層厚み比B1/A1/B1=1/10/1)を作製したこと以外、実施例11と同様にして厚み2μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作製した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は8.5GPa、幅方向のヤング率は7.3GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は0.5%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.35GPa−1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、両面に導電性ポリマーを積層してあるため、磁気テープとした際の特性が優れたものであった。
実施例18
長手方向に延伸したフィルムに空気中でA面にコロナ放電処理を施し、基材フィルムの濡れ張力を55mN/mとしA面に導電性ポリマーa1塗液を塗布し、積層厚み比を導電性ポリマーa1/(A1+B1)=1/20としたこと以外、実施例1と同様にして厚み7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作製した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa−1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、A面に導電性ポリマーが塗布してあっても、磁気テープとした際の特性が優れたものであった。
実施例19
押出機Aに平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレンを1重量%含有させた原料(A1)を供給し、押出機Bに導電性ポリマーcに平均粒径0.08μmのシリカ粒子を1重量%含有させた原料(B1)を供給し、合流ブロックを変更し(A面側に導電性ポリマーc層)、2層積層した未延伸フィルム(積層厚み比B1/A1=1/20)を作製したこと以外、実施例10と同様にして厚み7μmの磁気記録媒体用ベースフィルムを作製した。
表1に得られた磁気記録媒体用ベースフィルムの構成・特性、及び磁気テープ特性を示す。また、得られたベースフィルムの長手方向のヤング率は7.5GPa、幅方向のヤング率は5.5GPaであった。長手方向の100℃熱収縮率は1.8%、幅方向の100℃熱収縮率は0.2%であり、長手方向のクリープコンプライアンスは0.25GPa−1であった。
この磁気記録媒体用ベースフィルムは、表1に示したとおり、両面に導電性ポリマーを積層してあるため、磁気テープとした際の特性が優れたものであった。
Figure 2009272039

Claims (5)

  1. 一方の表面Aの表面粗さRa(A)が1.5〜15nmであり、もう一方の表面Bの表面粗さRa(B)が10〜30nmであり、少なくとも一方の表面の表面比抵抗が1×104〜1×1010Ω/□である磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム。
  2. 導電性ポリマーを含むポリマー層を少なくとも1層有し、一方の表面Aの表面粗さRa(A)が1.5〜15nmであり、もう一方の表面Bの表面粗さRa(B)が10〜30nmである磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム。
  3. 導電性ポリマーが、以下の(A)〜(C)からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂である、請求項2に記載の磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム。
    (A)以下の樹脂を含む熱可塑性樹脂
    熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂
    アルカリ金属またはアルカリ土類金属のカチオンとイオン解離可能なアニオンとによって構成されている金属塩類
    (B)カーボンブラックを含有するポリエステル樹脂
    (C)ポリチオフェンとポリ陰イオンとを含む組成物、および/または、ポリチオフェン誘導体とポリ陰イオンとを含む組成物に架橋剤が含有されてなる樹脂
  4. フィルム長手方向の弾性率Ymが6〜15GPaであり、かつ、フィルム幅方向の弾性率Ytが4.5〜9GPaである、請求項1〜3のいずれかに記載の磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルムを用いてなる磁気記録媒体。
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