JP2003157724A - 導電性フィルム - Google Patents
導電性フィルムInfo
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Abstract
能に優れている導電性フィルムを提供する。 【解決手段】 導電性フィルムは、ポリチオフェン又は
その誘導体と、ポリアルキレングリコール又はその誘導
体とを含む水性塗布液を、ポリエステル等の熱可塑性樹
脂材料から形成されている樹脂フィルムの表面に塗布
し、延伸するとともに乾燥することにより得られる。こ
の導電性フィルムの表面には、ポリチオフェン又はその
誘導体により形成される導電機構を有する電子導電層が
形成されている。また、ポリアルキレングリコール又は
その誘導体により、導電機構が補助されている。このた
め、この電子導電層によって導電性フィルムの表面固有
抵抗率は極めて小さくなり、導電性フィルムは帯電性能
に優れている。
Description
体のベースフィルムとして利用され、表面固有抵抗率が
極めて小さく、帯電防止性能に優れている導電性フィル
ムに関するものである。
形成されている樹脂フィルムは、機械的強度、寸法安定
性、平面性、平滑性、耐熱性、耐薬品性、透明性等にお
いて優れた特性を示すために、磁気記録媒体用、包装
用、写真用等の幅広い用途に使用されている。この樹脂
フィルムは、熱可塑性樹脂材料の未延伸フィルムを延伸
することにより形成されている。
抗率が高いために帯電しやすい。このため、樹脂フィル
ムを加工するときには、その表面に埃等が付着して汚れ
たり、樹脂フィルムの走行性が悪化する等の問題があっ
た。
号公報に示すような樹脂フィルムの改質が行われてい
る。この従来公報においては、樹脂フィルムの表面に、
チオフェン及びチオフェン誘導体の少なくとも一方を重
合して得られる制電性重合体とエチレンオキシド−プロ
ピレンオキシドのブロック共重合体とを含む水性塗布液
を塗布する。そして、水性塗布液が塗布された樹脂フィ
ルムを加熱乾燥することにより得られる導電性フィルム
が示されている。この導電性フィルムの表面には帯電抑
制性を有する電子導電層が形成されている。このため、
導電性フィルムは、電子導電層内の導電機構によって樹
脂フィルムよりも表面固有抵抗率が低下し、帯電が抑制
されている。
導電性フィルムにおいては、インラインコーティングに
よって樹脂フィルムの表面に電子導電層が形成されたと
きには、導電性フィルムの表面固有抵抗率の低下が不十
分となる。このため、帯電が十分に抑制されないという
問題があった。
層が延伸されるときに、電子導電層が導電機構を保持し
た状態でフィルムの延伸に追従することができず、電子
導電層が延伸されるに従い導電機構が壊れるためと考え
られる。
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、表面固有抵抗率が極めて小さく、帯電防止
性能に優れている導電性フィルムを提供することにあ
る。
めに、請求項1に記載の発明の導電性フィルムは、ポリ
チオフェン又はその誘導体と、ポリアルキレングリコー
ル又はその誘導体とを含む水性塗布液を、熱可塑性樹脂
材料から形成されている樹脂フィルムの表面に塗布し、
延伸するとともに、乾燥して得られるものである。
は、請求項1に記載の発明において、前記ポリアルキレ
ングリコールはポリエチレングリコール又はその誘導体
である。
は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記
水性塗布液の塗布厚は、水性塗布液を樹脂フィルムの表
面に塗布し、延伸するとともに乾燥した後において、
0.001〜0.1μmである。
態を詳細に説明する。導電性フィルムは、水性塗布液を
樹脂フィルムの表面に塗布し、延伸するとともに乾燥し
て得られるものである。
誘導体と、ポリアルキレングリコール(以下、PAGと
もいう)又はその誘導体とが含有される。そして、樹脂
フィルムの表面に塗布された後に延伸及び乾燥されるこ
とにより、樹脂フィルムの表面に電子導電層が形成され
るようになっている。この水性塗布液は、水溶液、水分
散液、乳化液等の形態で用いられる。
電層内で導電機構を形成して導電性フィルムの表面固有
抵抗率を低減するために含有される。ここで、ポリチオ
フェンの誘導体の具体例としては、下記の一般式(1)
に示す単位の重合体又はその両末端に下記の一般式
(2)に示すものがそれぞれ結合したもの等が挙げられ
る。
内において好ましくは1〜90重量%、さらに好ましく
は5〜60重量%である。1重量%未満では導電機構を
十分に形成することができない。一方、90重量%を超
えて含有しても、導電機構をそれ以上形成しにくい。
電層内の導電機構を補助することにより、導電性フィル
ムの表面固有抵抗率をより低減するために含有される。
PAGの具体例としては、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール等が挙げられる。これらの中で
も、導電機構を補助する効果が高いことから、ポリエチ
レングリコール又はその誘導体が好ましい。
電層内において好ましくは10重量%以上、さらに好ま
しくは20重量%以上である。10重量%未満では、電
子導電層内の導電機構を補助しにくい。
えるポリプロピレングリコールが含有されるときには、
その含有量は電子導電層内において1重量%未満が好ま
しい。1重量%以上では、ポリプロピレングリコールの
水溶性が不十分で均一な塗膜が得られにくい。一方、常
温で液体である程度に低分子量のPAG又はその誘導体
が含有されるときには、導電性フィルムの電子導電層の
耐久性を向上させるために、PAG又はその誘導体の末
端基(通常は水酸基)との反応性を有する架橋剤を配合
するのが好ましい。
て、ポリスチレンスルホン酸やポリスチレンスルホン酸
塩、バインダー樹脂や架橋剤、少量の溶剤、シリカ等の
無機粒子、ポリスチレン樹脂等の有機粒子、界面活性
剤、酸化防止剤、着色剤、顔料、蛍光増白剤、可塑剤、
有機滑剤、紫外線吸収剤等を含有してもよい。これらそ
の他の添加成分の含有量は、導電性フィルムの常法に従
って決定される。
スルホン酸塩は、電子導電層内の導電機構を補助するこ
とにより、導電性フィルムの表面固有抵抗率をさらに低
減するために含有される。ポリスチレンスルホン酸塩の
重合単位の具体例としては、下記の一般式(3)に示す
ものが挙げられる。尚、下記の一般式(3)において、
Mは1価のカチオン、例えば第4級アンモニウムイオ
ン、アルカリ金属イオン等を示す。このポリスチレンス
ルホン酸塩では、ポリスチレンスルホン酸の各スルホン
酸基から水素イオンが電離して、第4級アンモニウムイ
オンやアルカリ金属イオン等のカチオンが結合すること
により構成されている。
ムとの接着性を向上させるとともに、電子導電層の耐久
性を向上させるために含有される。バインダー樹脂の具
体例としては、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル
樹脂、ビニル樹脂等が挙げられる。一方、架橋剤の具体
例としてはメラミン樹脂、エポキシ樹脂、ブロックイソ
シアネート樹脂、オキサゾリン樹脂等が挙げられる。
子導電層内において好ましくは1〜50重量%である。
1重量%未満では、電子導電層と樹脂フィルムとの接着
性を十分に向上させることができない。一方、50重量
%を超えると、電子導電層内の導電機構を阻害しやす
い。
30重量%、さらに好ましくは2〜20重量%である。
1重量%未満では電子導電層を十分に形成することがで
きない。一方、30重量%を超えると、水性塗布液の粘
度が増加しやすい。
を樹脂フィルムの表面に塗布し、延伸するとともに乾燥
した後において、好ましくは0.001〜0.1μm、
さらに好ましくは0.001〜0.06μmである。
0.001μm未満では、電子導電層が導電機構を十分
に形成することができない。さらに、水性塗布液の塗布
ムラや塗布抜けが発生しやすい。一方、0.1μmを超
えると、導電性フィルムの製造コストが増加しやすい。
さらに、導電性フィルムを透明導電性フィルムとして構
成するときに、透明導電性フィルムの透明性が低下しや
すい。尚、この水性塗布液の塗布厚の範囲は、電子導電
層の厚さの範囲を示す。
ィルムは、熱可塑性樹脂材料により形成されている。熱
可塑性樹脂材料の具体例としては、ポリエステル、ポリ
プロピレン、ナイロン等が挙げられるが、本実施形態で
はポリエステルにより形成された樹脂フィルムについて
説明する。
ボン酸又はそのエステルとグリコールとを含有する原料
から得られるポリエステルのことである。芳香族ジカル
ボン酸の具体例としては、テレフタル酸、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸、イソフタル酸、フタル酸、アジピ
ン酸、セバシン酸、p−オキシエトキシ安息香酸等のオ
キシカルボン酸等が挙げられる。これら芳香族ジカルボ
ン酸は単独で含有してもよいし、二種以上を組み合せて
含有してもよい。
レングリコール、ジエチレングリコール、プロピレング
リコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレン
グリコール等が挙げられる。これらグリコールは単独で
含有してもよいし、二種以上を組み合せて含有してもよ
い。
以上は、エチレンテレフタレート単位、エチレン−2,
6−ナフタレート単位、1,4−シクロヘキサンテレフ
タレート単位又はエチレンイソフタレート単位である。
は0.45〜1.0dl/g、さらに好ましくは0.5
0〜1.0dl/g、最も好ましくは0.52〜0.8
0dl/gである。0.45dl/g未満では、導電性
フィルムを製造するときに生産性が低下しやすい。さら
に、導電性フィルムの機械的強度が低下しやすい。一
方、1.0dl/gを超えると、導電性フィルムを製造
するときに、ポリエステルの溶融押出しが不安定になり
やすい。
滑剤、架橋剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、染料
や顔料等の着色剤、光線遮断剤、紫外線吸収剤等の添加
剤を含有してもよい。即ち、本実施形態の導電性フィル
ムは、着色フィルムや多数の微小泡を含有する発泡フィ
ルムとして構成してもよい。
ムに滑り性を与え、導電性フィルムの取扱い性を向上さ
せるために、炭酸カルシウム等の無機粒子、架橋高分子
粒子等の有機粒子、ポリエステル重合時に生成される析
出粒子等の粒子を含有してもよい。これら粒子は、二種
以上を組み合せて含有してもよいし、同種の粒子で粒径
の異なるものを組み合せて含有してもよい。粒子はポリ
エステルの合成反応中に配合されてもよいし、合成され
たポリエステルに直接配合されてもよい。
5.0μm、さらに好ましくは0.01〜3.0μmで
ある。0.005μm未満では、導電性フィルムの表面
に形成される突起の高さが不十分なために、導電性フィ
ルムに滑り性を十分に与えることができない。一方、
5.0μmを超えると、導電性フィルム表面が粗面化し
やすい。また、導電性フィルムの厚さが薄いときには、
樹脂フィルムの絶縁性が低下しやすい。さらに、粒子が
導電性フィルム表面から脱落しやすくなり、導電性フィ
ルムを使用するときに粉落ちが発生しやすい。
エステルに対して好ましくは30.0重量%以下、さら
に好ましくは0.001〜2.0重量%である。0.0
01重量%未満では、導電性フィルムに対して滑り性改
良効果を十分に与えることができない場合がある。一
方、30.0重量%を超えると、導電性フィルムの機械
的特性が損なわれやすい。
るときには、ポリエステルに粒子を含有しなくてもよ
い。さらに、導電性フィルムが多層フィルムとして構成
されるときには、最表面層である保護層にのみ粒子を含
有してもよい。
ィルムの一軸延伸又は同時二軸延伸、逐次二軸延伸等の
二軸延伸によって製造されている。ここで、逐次二軸延
伸について説明する。
リエステルを冷却ドラムの上で冷却してポリエステルの
未延伸フィルムを作成する。続いて、ポリエステルの未
延伸フィルムを周速差のある一群のロールでフィルムの
長手方向に延伸(縦延伸)する。次に、フィルムをクリ
ップで保持しつつ、フィルムの長手方向に対して直交方
向に延伸(横延伸)する。ここで、縦延伸及び横延伸を
何回かに分割してそれぞれ行ってもよい。また、分割し
てその一部づつを交互に行ってもよい。
抗率は、好ましくは1×108Ω/□以下、さらに好ま
しくは1×100〜1×107Ω/□、特に好ましくは1
×102〜1×105Ω/□である。1×100Ω/□未
満では、導電性フィルムの製造コストが増加しやすい。
一方、1×108Ω/□を超えると、導電性フィルムと
して十分な性能を十分に発揮することができない。
ルムとして構成するときには、透明導電性フィルムの透
明性を示す全光線透過率は、好ましくは80%以上、さ
らに好ましくは85〜95%である。80%未満では、
透明導電性フィルムの透明性が低下しやすい。一方、9
5%を超えると、電子導電層が薄くなるために、導電機
構を十分に形成することができない。
説明する。導電性フィルムを製造するときには、まずポ
リエステル原料を押出し装置に供給し、ポリエステルの
融点以上の温度に加熱してスリット状のダイから溶融シ
ートとして押出す。次に、溶融シートを回転冷却ドラム
上でガラス転移温度以下の温度になるように急冷固化
し、非晶状態の未延伸フィルムを得る。このとき、未延
伸フィルムの平面性を向上させるために、静電印加密着
法や液体塗布密着法等によって、未延伸フィルムと回転
冷却ドラムとの密着性を向上させてもよい。
導電性フィルムを製造する。即ち、まず未延伸フィルム
を縦延伸することにより一軸延伸フィルムを得る。この
とき、延伸温度は好ましくは70〜150℃であり、延
伸倍率は好ましくは2.5〜6倍である。この延伸は一
段階又は二段階以上で行ってもよい。
液を塗布した後に、一軸延伸フィルムを横延伸する。こ
のとき、一軸延伸フィルムを予めガラス転移温度以下に
冷却してもよい。また、90〜150℃に加熱してもよ
い。延伸倍率は好ましくは2.5〜5倍、さらに好まし
くは3.0〜4.5倍である。
とにより導電性フィルムが製造される。このとき、加熱
温度は好ましくは180〜250℃、さらに好ましくは
200〜230℃である。180℃未満では、二軸延伸
フィルムの熱収縮率が大きくなりやすい。一方、250
℃を超えると、フィルム密度が高くなりやすい。さら
に、電子導電層の一部に熱分解が発生しやすい。また、
加熱時間は好ましくは1秒〜5分である。1秒未満で
は、二軸延伸フィルムを十分に加熱することができな
い。一方、5分を超えて加熱しても、二軸延伸フィルム
をそれ以上熱処理しにくい。
は、二軸延伸フィルムの30%以内の伸長又は制限伸縮
を行ってもよい。また、熱処理工程内又は熱処理工程後
に二軸延伸フィルムを長手方向に好ましくは10%以
内、さらに好ましくは5%以内の範囲で緩和処理を行っ
てもよい。10%を超えると、二軸延伸フィルムの長手
方向への熱収縮が発生しやすい。
うな効果が発揮される。 ・ 本実施形態の導電性フィルムによれば、導電性フィ
ルムは、ポリチオフェン又はその誘導体と、ポリアルキ
レングリコール又はその誘導体とを含む水性塗布液を、
ポリエステル等の熱可塑性樹脂材料から形成されている
樹脂フィルムの表面に塗布し、延伸するとともに乾燥す
ることにより得られる。このため、樹脂フィルムの表面
には電子導電層が形成され、この電子導電層内の導電機
構により導電性フィルムの表面固有抵抗率が極めて小さ
い。従って、この導電性フィルムは帯電防止性能に優れ
ている。
ば、ポリアルキレングリコール又はその誘導体をポリエ
チレングリコール又はその誘導体にすることにより、導
電性フィルムの表面固有抵抗率をより低減することがで
きる。従って、この導電性フィルムは帯電防止性能によ
り優れている。
ば、水性塗布液の塗布厚を、水性塗布液を樹脂フィルム
の表面に塗布し、延伸するとともに乾燥した後において
0.001〜0.1μmの範囲にすることにより、電子
導電層が導電機構を十分に形成することができる。さら
に、水性塗布液の塗布ムラや塗布抜けの発生を抑制する
ことができるとともに、導電性フィルムの製造コストを
低減することができる。
ば、導電性フィルムの製造をインラインコーティングで
行うことにより、二軸延伸フィルムの製造と電子導電層
の形成とを同時に行うことができる。さらに、二軸延伸
フィルムを製造する装置とは別に、電子導電層を形成す
るための装置を別途用意する必要がない。このため、導
電性フィルムの製造コストを低減することができる。
ば、樹脂フィルムを透明樹脂フィルムとして構成するこ
とにより、導電性フィルムを包装材等の用途に使用する
ことができる。
ば、樹脂フィルムをポリエステルによって形成すること
により、導電性フィルムは機械的強度、寸法安定性、平
面性、平滑性、耐熱性、耐薬品性、透明性等において優
れた特性を示すことができる。
構成することもできる。 ・ 前記樹脂フィルムを、共押出し積層フィルム等の多
層フィルムとして構成してもよい。このとき、最表面層
は前述の熱可塑性樹脂材料によって構成され、最表面層
以外の層は、ポリエステル等の合成樹脂材料、紙、布等
によって構成されている。
ムとして構成してもよい。即ち、未延伸フィルムの表面
に水性塗布液を塗布した後に、そのフィルムを一軸延伸
フィルムに加工してもよい。
態をさらに具体的に説明する。 (実施例1〜19及び比較例1)実施例1においては、
まず極限粘度が0.65dl/gであり、平均粒径が
2.4μmのシリカ粒子を0.006重量%含有するポ
リエチレンテレフタレートのペレットを180℃で熱風
乾燥結晶化した後に、押出し装置に供給した。続いてポ
リエチレンテレフタレートを280〜300℃で溶融し
てシート状に押出し、静電印加密着法を併用しながら2
0℃に調整された鏡面冷却ドラム上にキャスト及び急冷
し、厚さ約720μmの未延伸フィルムを得た。次に、
この未延伸フィルムを85℃で3.7倍に縦延伸して一
軸延伸フィルムを得た。
して、コロナ処理機を用いて約30W/m2・minで
均一に放電処理を行った。続いて、バーコーター法を用
いて、一軸延伸フィルムの放電処理された面に表1に示
す組成の電子導電層を形成する水性塗布液を6μmの厚
みに塗布した後に、110〜150℃で3.9倍に横延
伸した。さらに、230℃で熱処理し、二軸延伸フィル
ムの厚さ50μm及び電子導電層の厚さ0.016μm
の導電性フィルムを得た。
ては、水性塗布液を表1に示す組成の電子導電層を形成
する水性塗布液にそれぞれ変更するとともに、水性塗布
液の塗布厚を表1に示す電子導電層の厚さになるように
変更した以外は、実施例1と同様にして導電性フィルム
を得た。
は、水性塗布液にはポリチオフェン又はその誘導体とし
てデナトロン#4001(帝国化学産業株式会社製の商
品名)をそれぞれ配合した。また、実施例8及び実施例
10では、ブロックイソシアネートとしてMF−9(第
一工業製薬株式会社製の商品名)をそれぞれ配合した。
(1)に示す単位の重合体の両末端に前述の一般式
(2)に示すものがそれぞれ結合したポリチオフェンの
誘導体と、前述の一般式(3)に示す単位のポリスチレ
ンスルホン酸のアンモニウム塩と、バインダー樹脂とし
てのポリエステルとを含有している。
フェン又はその誘導体を示す。また、塗布厚は電子導電
層の厚さを示す。PEG1は分子量が1000でその末
端がグリシジルのポリエチレングリコールを示し、PE
G2は分子量が2000でその末端が水酸基のポリエチ
レングリコールを示す。一方、PEG3は分子量が60
0でその末端が水酸基のポリエチレングリコールを示
し、PEG4は分子量が20000でその末端が水酸基
のポリエチレングリコールを示す。PPGは分子量が4
00でその末端が水酸基のポリプロピレングリコールを
示す。
数値は、加熱残留測定法によって電子導電層における各
成分の固形分の重量比を測定し、その重量比を重量%と
してそれぞれ示す。
記(1)及び(2)の項目に関し測定を行った。その測
定結果を表1に示す。 (1)表面固有抵抗率 各導電性フィルムにおいて、JIS K 6911及び
JIS K 7194から選ばれる少なくとも一方に基
づいて表面固有抵抗率をそれぞれ測定した。尚、表面固
有抵抗率の数値はΩ/□で示す。また、表1中の「ov
er」は、測定結果が測定可能範囲外であったことを示
す。
づいて全光線透過率を測定した。尚、全光線透過率の数
値は%で示す。
有抵抗率及び全光線透過率において優れた測定結果とな
った。一方、比較例1は、電子導電層がPAG又はその
誘導体を含有しないために、導電性フィルムの表面固有
抵抗率が高い測定結果となった。
思想について以下に記載する。 (1)前記樹脂フィルムが透明樹脂フィルムとして構成
されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載
の導電性フィルム。この構成によれば、導電性フィルム
を包装材等の用途に使用することができる。
テルである請求項1から請求項3及び上記(1)のいず
れか一項に記載の導電性フィルム。この構成によれば、
機械的強度、寸法安定性、平面性、平滑性、耐熱性、耐
薬品性、透明性等において優れた特性を示すことができ
る。
レンスルホン酸又はポリスチレンスルホン酸塩を含有す
る請求項1から請求項3並びに上記(1)及び上記
(2)のいずれか一項に記載の導電性フィルム。この構
成によれば、導電性フィルムの表面固有抵抗率をさらに
低減することができる。
面に塗布した後に、延伸するとともに90〜150℃の
範囲で加熱され、さらに、180〜250℃の範囲で熱
処理されることにより得られる請求項1から請求項3及
び上記(1)から上記(3)のいずれか一項に記載の導
電性フィルム。この構成によれば、透明導電性フィルム
を容易に製造することができるために、製造コストを低
減することができる。
ため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明
の導電性フィルムによれば、表面固有抵抗率が極めて小
さく、帯電防止性能に優れている。
よれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、帯電防止
性能がより優れている。請求項3に記載の発明の導電性
フィルムによれば、請求項1又は請求項2に記載の発明
の効果に加え、導電性フィルムの透明性を向上させるこ
とができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリチオフェン又はその誘導体と、ポリ
アルキレングリコール又はその誘導体とを含む水性塗布
液を、熱可塑性樹脂材料から形成されている樹脂フィル
ムの表面に塗布し、延伸するとともに、乾燥して得られ
ることを特徴とする導電性フィルム。 - 【請求項2】 前記ポリアルキレングリコールはポリエ
チレングリコール又はその誘導体である請求項1に記載
の導電性フィルム。 - 【請求項3】 前記水性塗布液の塗布厚は、水性塗布液
を樹脂フィルムの表面に塗布し、延伸するとともに乾燥
した後において、0.001〜0.1μmである請求項
1又は請求項2に記載の導電性フィルム。
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