JPH11120539A - バックコート層付き支持体及び磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

バックコート層付き支持体及び磁気記録媒体の製造方法

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JPH11120539A
JPH11120539A JP28475897A JP28475897A JPH11120539A JP H11120539 A JPH11120539 A JP H11120539A JP 28475897 A JP28475897 A JP 28475897A JP 28475897 A JP28475897 A JP 28475897A JP H11120539 A JPH11120539 A JP H11120539A
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film
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back coat
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JP28475897A
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Kenji Shima
健治 島
Hidehiko Nakayama
英比古 中山
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 折れ皺の発生や塵埃の付着を防止した磁気記
録媒体の製造に用いられる支持体、並びに良好なカッピ
ングを有することによりヘッドタッチ性に優れ、かつド
ロップアウト等の塗膜欠陥を低減させた磁気記録媒体の
製造方法を提供する。 【解決手段】 フィルムの裏面にバックコート層が設け
られ、該バックコート層が設けられていない側のフィル
ム面の表面電気抵抗が5×1012Ω以下、該バックコー
ト層の表面電気抵抗が1×106 Ω以下であることを特
徴とするバックコート層付き支持体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バックコート層付
き支持体及び磁気記録媒体の製造方法に関し、詳しくは
高密度磁気記録に最適な磁気記録媒体の製造に用いら
れ、フィルムの折れ皺等の発生やフィルムへの塵埃の付
着を防止したバックコート層付き支持体、及び良好なヘ
ッドタッチ性を有し、かつドロップアウト等の塗膜欠陥
を低減させた磁気記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
特に高密度磁気記録媒体においては、記録時間を延長す
るために磁気テープ等の磁気記録媒体の厚みをできる限
り薄くし、大容量化することが指向されている。
【0003】しかし、単に厚みを減らすだけでは、磁気
記録媒体自身の機械的強度が低下し、また磁気ヘッドと
の接触不良による出力の不安定さが生じる。特に、磁気
記録媒体の製造工程において、厚みの薄いフィルムを支
持体として用いた場合に、静電気による走行不良、例え
ば折れ皺が発生したり、塵埃が付着したりするという問
題が生じる。このことが磁気記録媒体を薄型化し、大容
量化する上での障害となっていた。
【0004】一方、磁気記録媒体の製造工程で受ける熱
の影響によって、異なる熱膨張率、熱収縮率、さらに高
分子フィルムからなる支持体中に残存する応力のためカ
ッピング(テープ幅方向の湾曲)が発生する。適度なカ
ッピングが確保されていない場合にはビデオデッキでの
録画、再生過程において正常なヘッド当たり(ヘッドタ
ッチ性)を行うことができなくなり、ノイズの発生、同
期ずれ等の問題が発生する。
【0005】即ち、映像信号をテープに記録し再生する
と、テープのカッピングが磁性層側に凸状の場合は、テ
ープ全巾でヘッドへの当たりが十分にとれ、再生信号レ
ベルが高く安定しているが、逆にテープがフラットから
磁性層側に凹状のカッピングの場合は、テープ中央部の
ヘッドへの当たりが弱く再生信号レベルが低く不安定と
なる。
【0006】また、VTR等でテープを繰り返し走行さ
せると、磁性層側に凸状のカッピングの場合は、テープ
はバックコート層と接触しているポストフランジに常に
規制されて走行するため安定した走行を行うが、逆に磁
性層側に凹状のカッピングの場合は、テープ端部がポス
トフランジを乗り越えてしまい、テープ端部が折れたり
皺になったりしてしまう。これらの特性をより安定にす
るためには、テープのカッピングを磁性層側に凸状とす
ることが必要である。このように磁気記録媒体の製造に
おいて、良好なカッピングを得ることが必要である。
【0007】従って、本発明の目的は、折れ皺の発生や
塵埃の付着を防止した磁気記録媒体の製造に用いられる
支持体、並びに良好なカッピングを有することによりヘ
ッドタッチ性に優れ、かつドロップアウト等の塗膜欠陥
を低減させた磁気記録媒体の製造方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、検討の結
果、磁性層の形成に先立って、フィルムに表面電気抵抗
が低いバックコート層を形成し、かつ良好なカッピング
を得るべく、磁性層形成時の乾燥炉温度より高い温度に
てスリット前に熱処理するすることによって、上記目的
が達成し得ることを知見した。
【0009】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、フィルムの裏面にバックコート層が設けられ、該
バックコート層が設けられていない側のフィルム面の表
面電気抵抗が5×1012Ω以下、該バックコート層の表
面電気抵抗が1×106 Ω以下であることを特徴とする
バックコート層付き支持体を提供するものである。
【0010】また、本発明は、フィルムの裏面にバック
コート層を形成した後、該フィルムの表面に磁性層を設
け、次いで該磁性層形成時の乾燥炉温度より高い温度で
スリット前に熱処理することを特徴とする磁気記録媒体
の製造方法を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明により得られる磁気記録媒体は、支持体を構成す
るフィルムの裏面にバックコート層を設け、これを支持
体として用いる。またフィルムの表面に最上層としての
磁性層を有する。このフィルムと磁性層の間に、磁性又
は非磁性の中間層を設けてもよい。また、本発明により
得られる磁気記録媒体には、上記したフィルム、中間
層、磁性層及びバックコート層以外に、更に、フィルム
と中間層又はバックコート層との間に設けられるプライ
マー層や、長波長信号を使用するハードシステムに対応
してサーボ信号等を記録するために設けられる他の磁性
層等の他の層を設けてもよい。なお、本明細書において
支持体というときには、その内容によってフィルムその
ものをいう場合とバックコート層が付いたフィルムをい
う場合の双方を包含するものとする。
【0012】先ず、支持体を構成するフィルムについて
説明する。本発明において用いられるフィルムは非磁性
であり、通常公知のものを特に制限されることなく用い
ることができるが、具体的には、高分子樹脂からなる可
撓性フィルムやディスク;Cu、Al、Zn等の非磁性
金属、ガラス、磁器、陶器等のセラミック等からなるフ
ィルム、ディスク、カード等を用いることができ、これ
らをフィルムと総称する。
【0013】可撓性フィルムやディスクを形成する高分
子樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポ
リシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエ
チレンビスフェノキシカルボキシレート等のポリエステ
ル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン類、セルロースアセテートブチレート、セルロースア
セテートプロピオネート等のセルロース誘導体、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、或い
はポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリス
ルフォン、ポリエーテル・エーテルケトン、ポリウレタ
ン等が挙げられ使用に際しては、単独若しくは2種以上
併用して用いることができる。
【0014】上記フィルムの厚みは9μm以下が好まし
く、厚みが9μmを超えると磁気記録媒体の薄型化に対
応できない。また、上記フィルム自体の表面電気抵抗は
1×1013Ω以上である。
【0015】本発明では、上記フィルムの裏面にバック
コート層を設け、これを支持体とする。上記バックコー
ト層は、磁気記録媒体の走行性不良を防止するために形
成されるもので、公知のバックコート塗料を特に制限な
く用いて形成することができる。かかるバックコート塗
料は、一般に、非磁性粉末、結合剤及び溶剤を主成分と
してなる。上記バックコート層の厚みは、好ましくは
0.3〜0.8μm、更に好ましくは0.5〜0.6μ
mである。
【0016】上記バックコート塗料に用いられる各成分
について説明すると、上記非磁性粉末としては、非磁性
であれば特に制限されず、粒状又は球状の何れの形状の
ものでもよく、カーボンブラック、酸化チタン、硫酸バ
リウム、炭酸カルシウム、アルミナ、非磁性の酸化鉄等
が好ましく用いられる。
【0017】上記バックコート層には、この種のバック
コート層に通常含有される結合剤、例えば、ポリウレタ
ン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/ポリビニル
アルコール共重合体、ポリアクリルニトリル、ニトリル
ゴム、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、ポリアミド、ポ
リアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポ
リ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、塩化ビニリデ
ン、硝化綿、マレイン酸変性塩化ビニル/酢酸ビニル共
重合体、ニトロセルロース、エチルセルロース等が用い
られる。
【0018】上記バックコート塗料に含有される溶剤と
しては、ケトン系の溶剤、エステル系の溶剤、エーテル
系の溶剤、芳香族炭化水素系の溶剤及び塩素化炭化水素
系の溶剤等が挙げられ、具体的には上記特開昭57−1
62128号公報の第3頁右下欄第17行〜第4頁左下
欄第10行等に記載されている溶剤を用いることができ
る。
【0019】上記結合剤の配合割合は、上記非磁性粉末
100重量部に対して50〜200重量部とすることが
好ましく、70〜150重量部とすることがより好まし
い。また、上記溶剤の配合割合は、上記非磁性粉末10
0重量部に対して80〜500重量部であることが好ま
しく、100〜350重量部であることがより好まし
い。
【0020】このようにして得られた本発明のバックコ
ート層付き支持体は、バックコート層が設けられていな
い側のフィルム面の表面電気抵抗が5×1012Ω以下、
バックコート層の表面電気抵抗が1×106 Ω以下であ
る。このようにフィルムにバックコート層を設けること
によって、バックコート層のみならず、フィルムの表面
電気抵抗も低下する。これらの表面電気抵抗が上記範囲
を超えるとフィルムに折れ皺の発生や磁性層塗布時のフ
ィルムへの塵埃の付着が生じ、得られる磁気記録媒体に
ドロップアウト等の塗膜欠陥が生起する。
【0021】次に、磁性層について説明する。磁性層
は、通常磁気記録媒体の最上層、即ち磁気記録媒体の表
面に存在する層であり、磁性粉末、結合剤び溶剤を主成
分とする磁性塗料を用いて形成することができる。
【0022】上記磁性粉末としては、例えば、γ−Fe
2 3 、Co被着γ−Fe2 3 等の酸化鉄系磁性粉
末、鉄単独又は鉄を主体とする強磁性金属粉末、及び六
方晶系フェライト粉末等が挙げられる。
【0023】上記強磁性金属粉末としては、金属分が5
0重量%以上であり、該金属分の60重量%以上が鉄で
ある強磁性金属粉末が挙げられる。該強磁性金属粉末の
具体例としては、例えばFe、Fe−Co、Fe−N
i、Fe−Al、Fe−Ni−Al、Fe−Co−N
i、Fe−Ni−Al−Zn、Fe−Al−Si等の合
金の粉末が挙げられる。
【0024】上記酸化鉄系及び鉄を主体とする強磁性金
属粉末では、その形状は針状または紡錘状であることが
好ましい。そしてその長軸長は、好ましくは0.05〜
0.25μm、更に好ましくは0.05〜0.2μmで
ある。また、好ましい針状比は3〜20、好ましい粒径
は、X線法で測定した値として、100〜250Åであ
り、好ましい比表面積は30〜70m2 /gである。
【0025】また、上記六方晶系フェライトとしては、
微小平板状のバリウムフェライト及びストロンチウムフ
ェライト並びにそれらのFe原子の一部がTi、Co、
Ni、Zn、V等の原子で置換された磁性粉末等が挙げ
られる。また、該六方晶系フェライト粉末は、好ましい
板径が0.02〜0.09μmであり、好ましい板状比
が2〜7であり、好ましい比表面積が30〜60m2
gである。
【0026】上記磁性粉末の保磁力は、120〜210
kA/mであることが好ましく、特に125〜200k
A/mであることが好ましい。上記範囲内であれば全波
長領域でのRF出力が過不足なく得られ、しかもオーバ
ーライト特性も良好となる。
【0027】また、上記酸化鉄系磁性粉末及び強磁性金
属粉末の飽和磁化は、120〜170Am2 /kgであ
ることが好ましく、特に130〜160Am2 /kgで
あることが好ましい。また、上記六方晶系フェライト粉
末の飽和磁化は、30〜70Am2 /kgであることが
好ましく、特に45〜70Am2 /kgであることが好
ましい。上記範囲内であれば十分な再生出力が得られ
る。
【0028】本発明では、これら磁性粉末の中でも、長
軸長0.15μm以下、且つ比表面積50m2 /g以上
の針状強磁性粉末又は板径0.07μm以下、且つ比表
面積25m2 /g以上の板状強磁性粉末が最も好ましく
用いられる。
【0029】また、上記磁性層の形成に用いられる磁性
塗料に含有される磁性粉末には、必要に応じて希土類元
素や遷移金属元素を含有させることができる。
【0030】本発明においては、上記磁性粉末の分散性
等の向上させるために、該磁性粉末に表面処理を施して
もよい。上記表面処理は、「Characterization of Powd
er Surfaces 」(Academic Press)に記載されている方
法等と同様の方法により行うことができ、例えば上記強
磁性粉末の表面を無機質酸化物で被覆する方法が記載さ
れており、好適に採用することができる。この際、用い
ることができる上記無機質酸化物としては、Al
2 3 、SiO2 、TiO2 、ZrO2 、SnO2 、S
2 3 、ZnO等が挙げられ、使用に際してはこれら
を単独で用いても2種以上を併用してもよい。尚、上記
表面処理は上記の方法以外にシランカップリング処理、
チタンカップリング処理及びアルミニウムカップリング
処理等の有機処理によっても行うことができる。
【0031】上記磁性層の形成に用いられる磁性塗料に
は、非磁性粉末を含有してもよい。このような非磁性粉
末としては、後述する非磁性の中間層に用いられる非磁
性粉末と同様のものが使用される。
【0032】上記磁性層を形成する磁性塗料に用いられ
る上記結合剤としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、
及び反応型樹脂等が挙げられ、使用に際しては単独又は
併用して用いることができる。上記結合剤の具体例とし
ては、塩化ビニル系の樹脂、ポリエステル、ポリウレタ
ン、ニトロセルロース、エポキシ樹脂等が挙げられ、そ
の他にも、特開昭57−162128号公報の第2頁右
上欄第19行〜第2頁右下欄第19行等に記載されてい
る樹脂等が挙げられる。さらに、上記結合剤は、分散性
等向上のために極性基を含有してもよい。
【0033】上記磁性層に用いられる磁性塗料に含有さ
れる溶剤としては、上記バックコート塗料に用いられる
溶剤と同様のものが用いられ、ケトン系の溶剤、エステ
ル系の溶剤、エーテル系の溶剤、芳香族炭化水素系の溶
剤及び塩素化炭化水素系の溶剤等が挙げられる。
【0034】上記結合剤の配合割合は、上記磁性粉末1
00重量部に対して、5〜200重量部が好ましく、5
〜70重量部が更に好ましい。上記溶剤の配合割合は、
上記磁性粉末100重量部に対して80〜500重量部
とすることが好ましく、100〜350重量部とするこ
とが更に好ましい。
【0035】また、上記磁性層の形成に用いられる磁性
塗料には、研磨剤、分散剤、潤滑剤、帯電防止剤、防錆
剤、防黴剤、効黴剤及び硬化剤等の通常の磁気記録媒体
に用いられる添加剤を必要に応じて添加することができ
る。上記添加剤として具体的には、上記特開昭57−1
62128号公報の第2頁左下欄第6行〜第2頁右下欄
第10行及び第3頁左下欄第6行〜第3頁右上欄第18
行等に記載されている種々の添加剤を挙げることができ
る。
【0036】上記磁性層の厚さは0.05〜1μmであ
ることが好ましく、特に0.10〜0.5μmであるこ
とが好ましい。磁性層の厚さが上記範囲内であれば、耐
久性と出力安定性のバランスにおいて優れ好ましい。ま
た、このような薄い磁性層を設ける場合、本発明のよう
な特定の表面電気抵抗を有するバックコート層が予め設
けられた支持体を用いると良好なカッピングが得られ
る。
【0037】磁性塗料を調製するには、例えば、上記磁
性粉末及び上記結合剤を溶剤の一部と共にナウターミキ
サー等に投入し予備混合して混合物を得、得られた混合
物を連続式加圧ニーダー等により混練し、次いで、溶剤
の一部で希釈し、サンドミル等を用いて分散処理した
後、潤滑剤等の添加剤を混合して、濾過し、更にポリイ
ソシアネート等の硬化剤や残余の溶剤を混合する方法等
を挙げることができる。
【0038】次に、磁性層の下に必要に応じて設けられ
る中間層について説明する。上記中間層は、磁性を有す
る層であっても、非磁性の層であってもよい。上記中間
層を設ける目的は、静磁気特性及び表面平滑性の向上に
ある。上記中間層が磁性を有する層である場合には、上
記中間層は磁性粉末を含有する磁性の層(以下、磁性中
間層という)であり、磁性粉末、結合剤及び溶剤を主成
分とする磁性塗料(以下、中間磁性塗料ともいう)を用
いて形成される。一方、上記中間層が非磁性である場合
には、上記中間層は非磁性粉末を含有する層(以下、非
磁性中間層という)であり、非磁性粉末、結合剤及び溶
剤を主成分とする磁性塗料(以下、中間非磁性塗料とも
いう)を用いて形成される。
【0039】上記磁性中間層の形成に用いられる中間磁
性塗料に含有される磁性粉末としては、強磁性粉末が好
ましく用いられ、該強磁性粉末としては軟磁性粉末及び
硬磁性粉末のいずれもが好ましく用いられる。該軟磁性
粉末の種類は特に制限されないが、通常磁気ヘッドや電
子回路等のいわゆる弱電機器に用いられているものが好
ましく、例えば近角聡信著「強磁性体の物理(下)磁気
特性と応用」(裳華房、1984年)第368〜376
頁に記載されているソフト磁性材料(軟磁性材料)を使
用でき、具体的には酸化物軟磁性粉末を使用することが
できる。
【0040】上記酸化物軟磁性粉末の保磁力は、通常
0.00796〜11.94kA/mであり、飽和磁化
は、通常30〜90Am2 /kgである。また金属軟磁
性粉末の保磁力は通常0.001592〜7.96kA
/mであり、飽和磁化は通常50〜500Am2 /kg
である。
【0041】また上記軟磁性粉末の形状は特に制限され
ないが、球状、板状、針状等が挙げられ、その大きさは
5〜800nmであることが好ましい。
【0042】また、上記硬磁性粉末としては、酸化鉄系
磁性粉末、鉄を主体とする強磁性金属粉末、六方晶系フ
ェライト粉末等が挙げられる。上記硬磁性粉末として
は、上記磁性層の形成に用いられる磁性塗料に含有され
る酸化鉄系磁性粉末、強磁性金属粉末及び六方晶系フェ
ライト粉末と同様のものが用いられる。該硬磁性粉末の
保磁力、飽和磁化、形状、比表面積等の物性も、上記磁
性層の形成に用いられる強磁性金属粉末及び六方晶系フ
ェライト粉末の物性と同様である。
【0043】上記中間磁性塗料に含有される磁性粉末に
は、必要に応じて、希土類元素や遷移元素を含有させる
ことができる。また、上記磁性層と同様の表面処理を磁
性粉末に施してもよい。
【0044】上記中間磁性塗料が含有する結合剤及び溶
剤も、上記磁性層の形成に用いられる磁性塗料に含有さ
れる結合剤及び溶剤と同様のものが用いられる。
【0045】上記結合剤の配合割合は、上記磁性粉末1
00重量部に対して、5〜200重量部が好ましく、5
〜70重量部が更に好ましい。上記溶剤の配合割合は、
上記磁性粉末100重量部に対して、80〜500重量
部が好ましく、100〜350重量部が更に好ましい。
【0046】また、上記中間磁性塗料には、必要に応じ
て、上記磁性層の形成に用いられる磁性塗料に添加され
る添加剤を添加することができる。また、上記中間磁性
塗料には、後述する非磁性中間層の形成に用いられる中
間非磁性塗料に含有される非磁性粉末を添加することも
できる。
【0047】上記磁性中間層の厚さは、0.2〜5μm
であることが好ましく、0.5〜4μmであることがよ
り好ましく、特に0.5〜3.5μmであることが特に
好ましい。上記範囲内であると、磁気記録媒体は十分な
曲げ剛性が得られる。
【0048】次に、上記非磁性中間層について説明す
る。非磁性中間層の形成に用いられる中間非磁性塗料に
含有される非磁性粉末としては、例えば、カーボンブラ
ック、グラファイト、酸化チタン、硫酸バリウム、硫化
亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、
酸化カルシウム、酸化マグネシウム、二酸化マグネシウ
ム、二硫化タングステン、二硫化モリブテン、窒化ホウ
素、二酸化錫、二酸化珪素、非磁性の酸化クロム、アル
ミナ、炭化珪素、酸化セリウム、コランダム、人造ダイ
ヤモンド、非磁性の酸化鉄、ザクロ石、ガーネット、ケ
イ石、窒化珪素、炭化モリブテン、炭化ホウ素、炭化タ
ングステン、炭化チタン、ケイソウ土、ドロマイト、樹
脂性の粉末等が挙げられる。これらの中でも非磁性の酸
化鉄、酸化チタン、カーボンブラック、アルミナ、酸化
珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等が好ましく用いられる。
これら非磁性粉末は単独で用いても、2種以上併用して
もよい。
【0049】上記非磁性粉末の形状は、球状、板状、針
状、無定状のいずれでもよく、また、その大きさは、球
状、板状、無定形のものの場合は、5〜200nmであ
ることが好ましく、また、針状のものは、長軸長が20
〜300nmで針状比が3〜20であることが好まし
い。
【0050】尚、上記非磁性粉末の分散性等を向上させ
るために、該非磁性粉末に上記磁性層の形成に用いられ
る磁性塗料に含有される磁性粉末と同様の表面処理を施
すことができる。
【0051】上記中間非磁性塗料が含有する結合剤及び
溶剤も、上記磁性層の形成に用いられる磁性塗料に含有
される結合剤及び溶剤と同様のものが用いられる。
【0052】上記結合剤の配合割合は、上記非磁性粉末
100重量部に対して、5〜200重量部が好ましく、
5〜70重量部が更に好ましい。上記溶剤の配合割合
は、上記非磁性粉末100重量部に対して、80〜50
0重量部が好ましく、100〜350重量部が更に好ま
しい。
【0053】また、上記中間非磁性塗料には必要に応じ
て上記磁性層の形成に用いられる磁性塗料に添加される
添加剤を添加することができる。
【0054】上記非磁性中間層の厚さは、0.2〜5μ
mであることが好ましく、0.5〜4μmであることが
より好ましく、特に0.5〜3.5μmであることが特
に好ましい。上記範囲内であると、磁気記録媒体は十分
な曲げ剛性が得られる。
【0055】本発明の磁気記録媒体は、8mmビデオテ
ープやDATテープ、データストレージ用テープ等の磁
気テープとして好適であるが、フロッピーディスク等の
他の磁気記録媒体としても適用することができる。
【0056】次に、本発明の磁気記録媒体の製造方法に
ついて述べる。本発明の磁気記録媒体の製造方法は、フ
ィルムの裏面にバックコート層を形成した後、該フィル
ムの表面に磁性層を設け、次いで該磁性層形成時の乾燥
炉温度より高い温度でスリット前に熱処理することを特
徴とする。
【0057】本発明では、フィルムの裏面に、バックコ
ート塗料をバックコート層の乾燥厚みが上記した厚みと
なるとなるように塗布し、バックコート層の塗膜を形成
する。次に、バックコート層が裏面に形成されたフィル
ム(支持体)の表面に、中間層を形成する磁性又は非磁
性の中間塗料と磁性層を形成する磁性塗料とを中間層及
び磁性層の乾燥厚みがそれぞれ上記した厚みとなるよう
にウエット・オン・ウエット方式により同時重層塗布を
行い、中間層及び磁性層の塗膜を形成する。即ち、磁性
層は、中間層の湿潤時に塗設・形成されているのが好ま
しい。この際の塗布速度は100〜1000m/sec
とすることが望ましい。
【0058】このように、磁性層の形成に先立って、フ
ィルムの裏面にバックコート層を形成することによっ
て、磁性層形成時の表面電気抵抗を低く抑えて製造装置
を走行させることができる。これにより、フィルムの折
り皺の発生を防ぎ、また磁性層形成時のフィルムへの塵
埃の付着を防止し、フィルムの安定走行によりドロップ
アウト等の磁気記録媒体の塗膜欠陥の発生を低減でき
る。また、フィルム自身が持ち込む塵埃もバックコート
層を磁性層の形成に先立って設けることにより、磁性層
形成後の表面平滑化工程での塵埃の転写を防ぐことがで
きる。
【0059】次いで、得られた塗膜に対して、磁場配向
処理を行った後、乾燥処理を行い巻き取る。この後、カ
レンダー処理を行う。次いで、必要に応じて、例えば、
磁気テープを得る場合には、30〜70℃下にて、3〜
72時間硬化養生処理する。その後、オーブン中で、磁
性層形成時の乾燥炉温度より高い温度、具体的には80
〜120℃、2〜60秒の熱処理を施し、次いで所望の
幅にスリットする。
【0060】上述のような熱処理をスリット前に施すこ
とによって、磁性層側が凸状のカッピングを得ることが
でき、その結果、ヘッドタッチ性に優れる。
【0061】このようにして得られた磁気記録媒体の総
厚は11μm以下であることが望ましく、また媒体厚み
に対するバックコート層の厚みが0.03〜0.15で
あることが好ましく、更に好ましくは0.04〜0.1
2である。
【0062】上記同時重層塗布方法は、特開平5−73
883号公報の第42欄第31行〜第43欄第31行等
に記載されており、中間層を形成する中間塗料が乾燥す
る前に磁性層を形成する磁性塗料を塗布する方法であっ
て、中間層と磁性層との境界面が滑らかになると共に磁
性層の表面性も良好になるため、ドロップアウトが少な
く、高密度記録に対応でき、かつ塗膜(中間層及び磁性
層)の耐久性にも優れた磁気記録媒体が得られる。
【0063】また、磁場配向処理は、中間塗料及び磁性
塗料が乾燥する前に行われ、例えば、本発明により得ら
れる磁気記録媒体が磁気テープの場合には、磁性塗料の
塗布面に対して平行方向に約40kA/m以上、好まし
くは約80〜800kA/mの磁界を印加する方法や、
中間塗料及び磁性塗料が湿潤状態のうちに80〜800
kA/mのソレノイド等の中を通過させる方法等によっ
て行うことができる。
【0064】乾燥処理は、例えば、加熱された気体の供
給により行うことができ、この際、気体の温度とその供
給量を制御することにより塗膜の乾燥程度を制御するこ
とができる。乾燥条件としては、例えば熱風の温度を3
0〜120℃、風速を5〜35m/sec とし、乾燥時間
を1〜60秒間とするのが好ましい。
【0065】また、カレンダー処理は、メタルロール及
びコットンロール若しくは合成樹脂ロール、メタルロー
ル及びメタルロール等の2本のロールの間を通すスーパ
ーカレンダー法等により行うことができる。
【0066】尚、本発明の磁気記録媒体の製造に際して
は、必要に応じ、磁性層表面の研磨やクリーニング工程
等の仕上げ工程を施すこともできる。また、中間塗料及
び磁性塗料の塗布は、通常公知の逐次重層塗布方法によ
り行うこともできる。
【0067】
〔実施例1〕
(塗料の調製)下記の配合成分(硬化剤を除く)を、そ
れぞれニーダーにて混練し、次いで撹拌機にて分散し、
更にサンドミルにて微分散し、1μmのフィルターにて
濾過後、硬化剤を最後に添加して、バックコート塗料、
磁性塗料及び中間塗料をそれぞれ調製した。
【0068】 <バックコート塗料配合> ・カーボンブラック 32重量部 (帯電防止剤、平均一次粒子径0.028μm) ・カーボンブラック 8重量部 (帯電防止剤、平均一次粒子径0.062μm) ・ニッポラン2301(結合剤) 20重量部 〔商品名 日本ポリウレタン工業(株)のポリウレタン〕 ・ポリイソシアネート(硬化剤) 4重量部 〔武田薬品工業(株)製、商品名(D−250N)〕 ・ニトロセルロース 20重量部 ・銅フタロシアニン 5重量部 ・ステアリン酸 0.5重量部 ・メチルエチルケトン 200重量部 ・トルエン 100重量部 ・シクロヘキサノン 150重量部
【0069】 <磁性塗料配合> ・磁性粉末(鉄を主体とする強磁性金属粉末) 100重量部 Fe/Co/Al/Y=62.5/30/4.5/3(重量比) (保磁力:175kA/m、飽和磁化143Am2 /kg、長軸長0.07μm 、結晶サイズ160Å、BET比表面積55m2 /g、水分量1.0%) ・アルミナ(平均粒径0.3μm) 10重量部 ・アルミナ(平均粒径0.2μm) 3重量部 ・カーボンブラック(平均一次粒径18nm) 1.5重量部 ・スルホン酸含有塩化ビニル系樹脂 12重量部 (スルホン酸基含有量1.5×10-4eq/g) ・スルホン酸含有ポリウレタン樹脂 8重量部 (GPC数平均分子量23000、スルホン酸基含有量1.3×10-4eq/g ) ・ミリスチン酸 1.8重量部 ・ブチルステアレート 1.2重量部 ・ポリイソシアネート(硬化剤) 5重量部 〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「コロネートL」〕 ・メチルエチルケトン 150重量部 ・トルエン 50重量部 ・シクロヘキサノン 80重量部
【0070】 〔中間非磁性塗料配合〕 ・酸化チタン 100重量部 (平均粒径35nm、ルチル形、BET比表面積35〜45m2 /g、DBP吸 油量27〜38g/100g、pH6.5〜8.0) ・アルミナ 6重量部 〔住友化学工業(株)製、商品名「AKP−50」〕 ・カーボンブラック 10重量部 〔Columbian Chemicals Company 製、商品名「コンダクテクスSC」〕 ・スルホン酸含有塩化ビニル系樹脂 14重量部 〔日本ゼオン(株)製、商品名「MR−104」〕 ・スルホン酸含有ポリウレタン樹脂 40重量部 〔東洋紡績(株)製、商品名「バイロンUR−8200」〕 ・ポリイソシアネート(硬化剤) 4重量部 〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「コロネートHX」〕 ・ブチルステアレート 2重量部 ・ミリスチン酸 2重量部 ・メチルエチルケトン 84重量部 ・トルエン 56重量部 ・シクロヘキサノン 28重量部
【0071】(バックコート層付き支持体及び磁気記録
媒体の作製)上記配合のバックコート塗料を用い、厚さ
6μmのポリエチレンテレフタレートの裏面に乾燥膜厚
さが0.6μmとなるように塗布し、温度40〜100
℃の熱風が風速15m/secで供給される乾燥炉中に
て約10秒間乾燥した後に巻き取り、バックコート層付
き支持体を得た。このバックコート層付き支持体のフィ
ルム面及び支持体の表面電気抵抗は、表1に示されるよ
うに、6.7×105Ω、3.1×1012Ωであった。
また、表面電気抵抗は下記の方法で測定した。
【0072】<表面電気抵抗>EUROPEAN CO
MPUTER MANUFACTURES ASSOC
IATION(ECMA)の規格集、STANDARD
ECMA−170の”Electrical Res
istance of Surfaces”の項に記載
された測定方法に準じて測定を行った。尚、本方法にお
いては、表面電気抵抗ρは、磁気テープの幅をw、電極
間隔をl、測定抵抗値をrとした際、ρ=rw/lによ
り算出される。
【0073】上記のようにして得られたバックコート層
付き支持体の表面に、磁性塗料及び中間塗料を所定の膜
厚となるように塗布し、中間層厚みが1.7μm、磁性
層厚みが0.15μmとなるようにダイコーターにて同
時重層塗布を行った。次いで、磁性層が湿潤状態から乾
燥状態になる間に、0.5Tのソレノイドにより磁場配
向処理をした。更に、温度40〜110℃の熱風が風速
15m/secで供給される乾燥炉中にて約10秒間程
度乾燥した後、表面平滑化処理を行った。その後、40
〜60℃の環境下にて約1日硬化養生を行い、次いで1
00℃にて1〜5秒間オーブンにて熱処理を施した後、
8mm幅にスリットして、磁気記録媒体としての8ミリ
ビデオテープを作製した。
【0074】〔実施例2〕フィルムの種類およびスリッ
ト前の熱処理温度を変えた以外は、実施例1と同様にし
て磁気記録媒体(8ミリビデオテープ)を作製した。
【0075】〔比較例1〕スリット前に熱処理を行わな
い以外は、実施例1と同様にして磁気記録媒体(8ミリ
ビデオテープ)を作製した。
【0076】〔比較例2〕フィルムの厚みを9.0μ
m、媒体の総厚を12μmとし、フィルムに磁性層を塗
布した後にバックコート層を塗布した以外は、実施例1
と同様にして磁気記録媒体(8ミリビデオテープ)を作
製した。
【0077】〔比較例3〕フィルムの厚みを8.5μ
m、媒体の総厚を11.2μmとした以外は、実施例1
と同様にして磁気記録媒体(8ミリビデオテープ)を作
製した。
【0078】〔比較例4〕媒体の総厚を9.9μmと
し、スリット前の熱処理温度を変えた以外は、実施例1
と同様にして磁気記録媒体(8ミリビデオテープ)を作
製した。
【0079】〔物性・性能評価〕実施例1〜2及び比較
例1〜4で得られた磁気記録媒体(8ミリビデオテー
プ)について、下記の方法によってカッピング量を測定
すると共に、巻き品質とエッジダメージを下記の方法に
よって評価した。その結果を表1に示す。
【0080】<カッピングの測定方法>テンションフリ
ーの状態と、ガラス板を検査試料の上に載せ、検査試料
を平たくのばした状態の、同じ位置のテープ幅を測定
し、その値から曲率を計算し、平面からの推定浮上量を
カッピング量とした。
【0081】<巻き品質> ○:折れ皺が発生しない。 △:折れ皺がやや発生する。 ×:折れ皺が発生する。
【0082】<エッジダメージ> ○:エッジから塗膜の剥離が発生しない。 ×:エッジから塗膜の剥離が発生する。
【0083】
【表1】
【0084】表1に示されるように、実施例1〜2は、
磁性層形成前の表面電気抵抗が低く、カッピングも良好
であるから、折れ皺が発生せず、巻き品質が良好で、ま
たエッジダメージも少ない。これに対して比較例1はカ
ッピングが悪いため、エッジダメージが生じる。また、
比較例2〜4はフィルム面側の電気抵抗が高く、媒体の
総厚も厚すぎるため、磁性層形成時に折れ皺が発生し、
巻き品質に劣る。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のバックコ
ート層付き支持体によって、磁性層形成時の表面電気抵
抗を低く抑えることができ、これによりフィルムの折り
皺の発生を防ぎ、また磁性層形成時のフィルムへの塵埃
付着を防止することができ、フィルムの安定走行により
ドロップアウト等の塗膜欠陥の発生を低減できる。ま
た、フィルム自身が持ち込む塵埃もバックコート層を磁
性層の形成に先立って設けることにより、磁性層形成後
の表面平滑化工程での塵埃の転写を防ぐことができる。
また、本発明の磁気記録媒体の製造方法によって、上記
した効果を有しながら、磁性層側が凸状のカッピングを
得ることができるので、その結果、ヘッドタッチ性に優
れる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムの裏面にバックコート層が設け
    られ、該バックコート層が設けられていない側のフィル
    ム面の表面電気抵抗が5×1012Ω以下、該バックコー
    ト層の表面電気抵抗が1×106 Ω以下であることを特
    徴とするバックコート層付き支持体。
  2. 【請求項2】 上記フィルムの厚みが9μm以下である
    請求項1に記載の支持体。
  3. 【請求項3】 上記フィルム自体の表面電気抵抗が1×
    1013Ω以上である請求項1又は2に記載の支持体。
  4. 【請求項4】 フィルムの裏面にバックコート層を形成
    した後、該フィルムの表面に磁性層を設け、次いで該磁
    性層形成時の乾燥炉温度より高い温度でスリット前に熱
    処理することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記フィルムの裏面にバックコート層を
    形成した後で、磁性層を設ける前の該バックコート層が
    設けられていない側のフィルム面の表面電気抵抗が5×
    1012Ω以下、該バックコート層の表面電気抵抗が1×
    106 Ω以下である請求項4に記載の磁気記録媒体の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 上記媒体厚みに対する上記バックコート
    層の厚みが0.03〜0.15である請求項4又は5に
    記載の磁気記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記フィルムと上記磁性層との間に磁性
    又は非磁性の中間層を有する請求項4、5又は6に記載
    の磁気記録媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】 総厚が11μm以下である請求項4、
    5、6又は7に記載の磁気記録媒体の製造方法。
JP28475897A 1997-10-17 1997-10-17 バックコート層付き支持体及び磁気記録媒体の製造方法 Pending JPH11120539A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009272039A (ja) * 2003-08-06 2009-11-19 Toray Ind Inc 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム

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