JP2009263259A - スルホンイミド塩の精製方法 - Google Patents

スルホンイミド塩の精製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオン2次電池等の蓄電素子用の電解質、またはその中間体として有用な物質であるスルホンイミド塩の新規精製法を提供する。
【解決手段】スルホン酸塩とスルホンイミド塩との混合物と、疎水性有機溶媒と水の混合溶媒とを混合・撹拌後、水相を分液して、スルホンイミド塩を精製する。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機イオン伝導体として有用な物質である、スルホンイミド塩の精製方法に関するものである。
スルホンイミド塩は、良好なイオン伝導性、熱安定性、化学的安定性を有しており、中でもスルホンイミドリチウム塩はリチウムイオン2次電池等の蓄電素子用の電解質塩として使用されている。スルホンイミドリチウム塩は、様々な方法で製造されているが、その製造工程において、例えば少量の水が存在すると、スルホン酸リチウム塩が副生する。スルホン酸リチウム塩は、スルホンイミドリチウム塩と比べて伝導度が低く、さらに低電位でのアルミ電極の腐食等が生じることが知られている(例えば、非特許文献1を参照)。このため、電解質塩としてスルホンイミドリチウム塩にスルホン酸リチウム塩が含有した混合物を使用すると、電気伝導度の低下やアルミ電極の腐食等の悪影響を及ぼす可能性があるため、スルホンイミドリチウム塩からスルホン酸リチウム塩を除去する必要がある。
特許文献1〜2には、スルホンイミドリチウム塩の混合物に1,4−ジオキサンを加えて、再結晶することにより、高純度のスルホンイミドリチウム塩を得る方法が開示されている。しかしながら、再結晶操作を繰り返し行うため、操作が煩雑になることや、大量の溶媒を使用しなければならない等、工業的な精製方法とは言い難い。
特許文献3には、スルホンアミドやスルホン酸を含むスルホンイミドのアンモニウム塩の混合物を、水酸化アルカリ金属の水溶液と混合させた後、晶析・濾過により、スルホンイミドのアルカリ金属塩を得る方法が開示されている。しかしながら、スルホンイミドのアンモニウム塩をスルホンイミドのアルカリ金属塩に変換するため、アミンが遊離し、アミン臭に対する作業環境の対策や除害設備等が必要となる。また、スルホンイミドのアルカリ金属塩の晶析を行うために、水酸化アルカリ金属の水溶液の濃度をコントロールしなければならず操作が煩雑である。
特許文献4には、スルホン酸、スルフィン酸等を含むスルホンイミドの有機アンモニウム塩の混合物を、水酸化ナトリウム水溶液でpHを調整した水溶液による洗浄により、これらのスルホン酸、スルフィン酸等を除去する方法が開示されているが、pH調節が必要なため簡便な方法とは言いがたい。また、上記、特許文献3と同様に、スルホン酸、スルフィン酸等を含むスルホンイミドの有機アンモニウム塩をスルホンイミドのアルカリ金属塩に変換するため、アミンが遊離し、アミン臭に対する作業環境の対策や除害設備等が必要となる。
このように、従来のスルホンイミド塩の精製方法は、工業的な方法とは言いがたく、操作性に優れたスルホンイミド塩の精製方法の開発が望まれていた。
米国特許第6248883号明細書 特許第3750179号公報 特許第3874585号公報 特表2005−517735号公報 Chemical Reviews,2004年,104巻,4303−4417頁
本発明は、上記問題点に鑑み、スルホン酸塩を含むスルホンイミド塩の混合物から工業
的でかつ操作性に優れた精製方法により、高純度のスルホンイミド塩を提供することを目的とする。
本発明者らは上記問題を解決すべく鋭意研究を行った結果、少なくともスルホン酸塩を含むスルホンイミド塩の混合物(以下、スルホン酸塩とスルホンイミド塩の混合物と称する)を、ケトン類、エステル類またはエーテル類から選ばれる少なくとも1種の疎水性有機溶媒と水の混合溶媒中で混合・攪拌させた後、スルホン酸塩が抽出される水相を除去し、スルホンイミド塩が抽出される疎水性有機溶媒のみを分取することにより、高純度のスルホンイミド塩が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
1.下記一般式(1)で表されるスルホン酸塩と、下記一般式(2)で表されるスルホンイミド塩との混合物から該スルホンイミド塩を精製する方法であって、
(A)ケトン類、エステル類及びエーテル類から選ばれる少なくとも1種の疎水性有機溶媒と水の二相溶媒中に該混合物を投入・攪拌して、疎水性有機溶媒相中にスルホンイミド塩を抽出する工程、
(B)その後、該二相溶媒から疎水性有機溶媒相のみを分取する工程、
を経ることを特徴とする下記一般式(2)で表されるスルホンイミド塩の精製方法。

RfSOM ・・・ (1)
(Rfは炭素数1から12のフッ素化炭化水素基あるいはその置換体であり、MはMa
、Mb1/2であり、Maはアルカリ金属、Mbはアルカリ土類金属である。)

RfSON(M)SORf ・・・ (2)
(Rfは上記一般式(1)と同一の置換基であり、RfはRfと同一の置換基、またはRfとは異なる炭素数1から12のフッ素化炭化水素基あるいはその置換体であり、Mは上記一般式(1)と同一の金属である。)
2.上記一般式(1)および一般式(2)で、Mがアルカリ金属であることを特徴とする1.に記載のスルホンイミド塩の精製方法。
3.上記一般式(1)および一般式(2)で、Rf、Rfの少なくとも一方が水素置換基を有する炭素数1から12のいずれかの炭素数を有するフッ素化炭化水素基であることを特徴とする、1.または2.に記載のスルホンイミド塩の精製方法。
4.該疎水性有機溶媒が、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、t−ブチルメチルエーテルのいずれかより選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする、1.から3.のいずれかに記載のスルホンイミド塩の精製方法。
本発明によれば、リチウムイオン2次電池の電解質塩、またはその前駆体として有用な物質であるスルホンイミド塩を工業的に安価でかつ操作性良く製造することができる。
以下、本発明について詳細に記述する。
本発明において,上記一般式(1)で表されるスルホン酸塩と、上記一般式(2)で表されるスルホンイミド塩との混合物について説明する。
上記一般式(1)において、Rfは炭素数1から12のフッ素化炭化水素基あるいはその置換体である。また、上記一般式(2)において、Rfは上記一般式(1)と同一の置換基であり、RfはRfと同一の置換基、またはRfとは異なる炭素数1から12のフッ素化炭化水素基あるいはその置換体である。フッ素化炭化水素基とは、分子構
造として直鎖構造、分岐構造、環状構造でも良く、完全フッ素化あるいは部分フッ素化された炭化水素基を示す。さらにその置換基として、a)塩素原子、臭素原子等のハロゲン基、b)エーテル基を含んでいても良い。
Rf、Rfにエーテル結合を含む場合、[エーテル結合の数]/[炭素原子の数]の比は、好ましくは0.5以下であり、より好ましくは0.35以下であり、さらに好ましくは0.25以下である。[エーテル結合の数]/[炭素原子の数]の比が大きすぎると、Rf、Rfの安定性が低下するので好ましくない。
Rf、Rfの具体例としては、
・ペルフルオロ炭化水素基:
CF−、CFCF−、CFCFCF−、CFCF(CF)−、
CFCFCFCF−、CFCF(CF)CF−、
CFCFCF(CF)−、CF(CF−、
CF(CF−、
Figure 2009263259
・水素原子含有フッ素化炭化水素基:
HCF−、HCFCF−、CFCHF−、HCFCFCF−、
CFCHFCF−、CFCFCFH−、HCFCFCFCF−、
CFCFHCFCF−、CFCFCFHCF−、CFCFCFCFH−、
・ハロゲン基含有フッ素化炭化水素基:
ClCF−、BrCF−、ClCFCF−、BrCFCF−、
ClCFCFCFCF−、BrCFCFCFCF−、
ClCFCFClCFCF−、
・エーテル基含有フッ素化炭化水素基:
CFCFHO(CF− CFCFHO(CF
CFCFHO(CF− CFCFHO(CF
CFCFHO(CFCF(CF))O(CF
CFCFHO(CFCF(CF))O(CF
CFCFHO(CFCF(CF))O(CF
CFCFHO(CFCF(CF))O(CF
等が挙げられるが、スルホンイミド塩の合成及び精製のしやすさの観点から、RfおよびRfは、好ましくは炭素数1から8のフッ素化炭化水素基あるいはその置換体であり、より好ましくは炭素数1から6のフッ素化炭化水素基あるいはその置換体であり、特に好ましくは炭素数1から4のフッ素化炭化水素基あるいはその置換体である。
上記一般式(1)および一般式(2)において、Mは同一の金属である。Mは、Ma、またはMb1/2であり、Maはアルカリ金属、Mbはアルカリ土類金属であるが、スルホンイミド塩の精製の観点から、好ましくはアルカリ金属類であり、より好ましくはリチウム、ナトリウム、カリウムであり、特に好ましくはリチウムある。
本発明者らは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を成分とする炭酸塩、炭酸水素塩等の無機塩基化合物の存在下、下記一般式(3)
RfSOX ・・・ (3)
(Rfは上記一般式(1)と同じであり、Xはフッ素原子、又は塩素原子を表す)
で表されるスルホニルハライドと、下記一般式(4)
RfSONH ・・・ (4)
(Rfは上記一般式(2)と同じである)
で表されるスルホンアミドとを接触・攪拌させることにより、上記一般式(2)で表されるスルホンイミド塩が得られることを見出し、該スルホンイミド塩の製造法についてすでに開示している。しかしながら、上記一般式(2)で表されるスルホンイミド塩中に、下記一般式(1)
RfSOM ・・・ (1)
で表されるスルホン酸塩が副生した、スルホン酸塩とスルホンイミド塩との混合物が生成する場合がある。
なぜ、上記一般式(1)で表されるスルホン酸塩が生成するのかは、その反応機構については明らかではないが、反応系中に存在する水分、もしくは反応により生成する水分の影響により、上記一般式(3)で表されるスルホニルハライドと、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を成分とする炭酸塩、炭酸水素塩等の無機塩基化合物とが反応したと推定される。
スルホン酸塩を含むスルホンイミド塩の混合物をリチウムイオン2次電池の電解質として使用した場合、電気伝導度の低下やアルミ集電体の溶解電位低下などの問題が生じるため、スルホン酸塩を除去し、高純度のスルホンイミド塩を製造する必要がある。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、
(A)ケトン類、エステル類及びエーテル類から選ばれる少なくとも1種の疎水性有機溶媒と水の二相溶媒中にスルホン酸塩とスルホンイミド塩との混合物を投入して、混合・攪拌後、静置するとスルホンイミドが抽出された疎水性溶媒相と、スルホン酸塩が抽出された水相の2相に分離し、そこから疎水性溶媒相を分取して濃縮することにより、スルホン酸塩が除去され、高純度のスルホンイミド塩が得られることを見出した。
本発明で使用されるケトン類、エステル類、またはエーテル類から選ばれる疎水性有機溶媒の具体例としては、
ケトン類:メチルイソブチルケトン、メチルイソプロピルケトン、ジイソプロピルケトンジイソブチルケトン、
エステル類:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル
エーテル類:ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル
等が挙げられるが、疎水性有機溶媒に対するスルホンイミド塩の溶解性から、好ましくはメチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、ジイソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテルであり、より好ましくはメチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、t−ブチルメチルエーテルであり、特に好ましくはメチルイソブチルケトン、酢酸エチル、t−ブチルメチルエーテルである。
本発明で使用される疎水性有機溶媒の使用量は、スルホンイミド塩が溶解すれば特に制限されないが、通常、スルホンイミド塩の質量に対して、好ましくは50質量%〜1000質量%であり、より好ましくは80質量%〜800質量%であり、特に好ましくは100質量%〜600質量%である。
本発明では、疎水性有機溶媒と共に水が使用される。疎水性有機溶媒と水の混合質量比(疎水性有機溶媒の質量/水の質量)は、通常、1/100〜10000/100の範囲
で使用されるが、スルホン酸塩を効率よく除去するため、好ましくは10/100〜5000/100の範囲であり、より好ましくは50/100〜2000/100の範囲であり、特に好ましくは100/100〜1000/100の範囲で使用される。
スルホン酸塩とスルホンイミド塩との混合物と、疎水性有機溶媒と水の混合溶媒とを混合・攪拌させる場合、どのような順番で行っても差し支えないが、通常、先に該混合物を疎水性有機溶媒に一旦、溶解させた後に、水を加えて、混合・攪拌する方法、あるいは先に該混合物を水に溶解させた後に、疎水性有機溶媒を加えて、混合・攪拌する方法で行う。
スルホン酸塩とスルホンイミド塩との混合物とを、疎水性有機溶媒と水との混合溶媒に混合・攪拌させる場合の温度は、通常、0℃から100℃であるが、好ましくは5℃から80℃であり、より好ましくは10℃から60℃であり、特に好ましくは20℃から50℃である。
混合・攪拌後、静置すると、有機相と水相の2相に分離する。水相を分液した後、より高純度のスルホンイミド塩を製造する目的で、精製水を新たに加え、混合・攪拌、静置後、水相を除去する操作を複数回行っても差し支えない。
水相を分液した後、有機相を濃縮・乾燥すれば、高純度のスルホンイミド塩が得られる。なお、上記で得られたスルホンイミド塩は、さらに従来公知の晶析、カラムクロマトグラフィー等の精製法を組み合わせて行っても差し支えない。
以上のように、本発明は、スルホン酸塩とスルホンイミド塩との混合物を、疎水性有機溶媒と水との混合溶媒に、混合・撹拌させることにより、リチウムイオン2次電池等の蓄電素子用の電解質として有用な高純度のスルホンイミド塩を効率よく得る技術を提供するものであり、工業的に極めて有用である。
以下実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
種々の物性は、次の方法で測定した。
19F−NMRによる分子構造解析
測定装置:JNM−GSX400型核磁気共鳴装置(日本電子株式会社)
溶媒:重クロロホルム、
基準物質:フレオン−11(CFCl
MALDI−TOF/MSによる構造解析
測定装置:AXIMA CFR plus(島津製作所)、
レーザー:窒素レーザー(337nm)
検出器形式:リニアモード
イオン検出:負イオン(Negative mode)
積算回数:500回
マトリックス:α−シアノ−4−ヒドロキシけい皮酸
[実施例1]
500mLの3口フラスコに、CFSONH (23.0g、0.154mol)
、炭酸ナトリウム(42.0g、0.396mol)、アセトニトリル(200mL)、HCFCFSOCl(40.0g、0.200mol)を加え、60℃で4時間、攪拌した。反応混合物を19F−NMRで測定すると、CFSONHは消失し、過剰分のHCFCFSOClとHCFCFSONaとHCFCFSON(Na)SOCFの生成が確認された。反応混合物中の固形物を濾過して取り除き、その濾液をエバポレーターで減圧濃縮後、さらにその残渣を減圧下、80℃に加熱すると、51.6gの白色固体が得られた。この固体は、19F−NMR(内部標準:C
)から、2.9質量%のHCFCFSONaを含有するHCFCFSON(Na)SOCFであることがわかった。
500mLのガラス製フラスコに、上記で合成した2.9質量%のHCFCFSONaを含有するHCFCFSON(Na)SOCF(41.2g)を入れた後、酢酸エチル250mLを加え、23℃で攪拌した。さらに、純水50mLを加えて、23℃で30分撹拌した後、静置すると、酢酸エチル相と水相に分離した。水相を分液した後、酢酸エチル相に水50mLを加え、上記と同様の操作をさらに2回繰り返した。酢酸エチル相は、孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過後、その濾液をエバポレーターで減圧濃縮後、さらにその残渣を減圧下、100℃に加熱すると、39.0gの白色固体が得られた。この固体は、19F−NMR、MALDI−TOF/MSから、HCFCFSON(Na)SOCFであることがわかり、HCFCFSONaは検出されなかった。
HCFCFSON(Na)SOCF
19F−NMR: −135.9ppm(1F)、−135.8ppm(1F)、−122.6ppm(2F)、−79.1ppm(3F)
MALDI−TOF/MS:312[M−Na]
[実施例2]
500mLのガラス製フラスコに、2.9質量%のHCFCFSOLiを含有するHCFCFSON(Li)SOCF(30.9g)を入れた後、酢酸エチル250mLを加え、23℃で攪拌した。さらに、純水50mLを加えて、23℃で30分撹拌した後、静置すると、酢酸エチル相と水相に分離した。水相を分液した後、酢酸エチル相に水50mLを加え、上記と同様の操作をさらに2回繰り返した。酢酸エチル相は、孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過後、その濾液をエバポレーターで減圧濃縮後、さらにその残渣を減圧下、100℃に加熱すると、29.0gの白色固体が得られた。この固体は、19F−NMR、MALDI−TOF/MSから、HCFCFSON(Li)SOCFであることがわかり、HCFCFSOLiは検出されなかった。
HCFCFSON(Li)SOCF
19F−NMR: −135.8ppm(1F)、−135.7ppm(1F)、−122.7ppm(2F)、−79.0ppm(3F)
MALDI−TOF/MS:312[M−Li]
[実施例3]
500mLのガラス製フラスコに、10質量%のCFSOLiを含有するCFSON(Li)SOCF(27.3g)を入れた後、メチルイソブチルケトン140mLを加え、23℃で攪拌した。さらに、純水60mLを加えて、23℃で30分撹拌した後、静置すると、メチルイソブチルケトン相と水相に分離した。水相を分液した後、再度水60mLを加え、水相を分離し、メチルイソブチルケトン相を得た。メチルイソブチルケトン相は、孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過後、その濾液をエバポレーターで減圧濃縮後、さらにその残渣を減圧下、100℃に加熱すると、24.4gの白色固体が得られた。この固体は、19F−NMR、MALDI−TOF/MSから、CFSON(Li)SOCFであることがわかり、CFSOLiは検出されなかった。
CFSON(Li)SOCF
19F−NMR: −79.3ppm(6F)
MALDI−TOF/MS:280[M−Li]
[実施例4]
500mLのガラス製フラスコに、10質量%のCFSOLiを含有するCFSON(Li)SOCF(27.3g)を入れた後、t−ブチルメチルエーテル140mLを加え、23℃で攪拌した。さらに、純水60mLを加えて、23℃で30分撹拌した後、静置すると、t−ブチルメチルエーテル相と水相に分離した。水相を分液した後、再度水60mLを加え、水相を分離し、t−ブチルメチルエーテル相を得た。t−ブチルメチルエーテル相は、孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過後、その濾液をエバポレーターで減圧濃縮後、さらにその残渣を減圧下、100℃に加熱すると、24.0gの白色固体が得られた。この固体は、19F−NMR、MALDI−TOF/MSから、CFSON(Li)SOCFであることがわかり、CFSOLiは検出されなかった。
CFSON(Li)SOCF
19F−NMR: −79.3ppm(6F)
MALDI−TOF/MS:280[M−Li]
[実施例5]
500mLのガラス製フラスコに、3.0質量%のHCFCFSOKを含有するHCFCFSON(K)SOCF(30.9g)を入れた後、酢酸エチル250mLを加え、23℃で攪拌した。さらに、純水50mLを加えて、23℃で30分撹拌した後、静置すると、酢酸エチル相と水相に分離した。水相を分液した後、酢酸エチル相に水50mLを加え、上記と同様の操作をさらに2回繰り返した。酢酸エチル相は、孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過後、その濾液をエバポレーターで減圧濃縮後、さらにその残渣を減圧下、100℃に加熱すると、29.0gの白色固体が得られた。この固体は、19F−NMR、MALDI−TOF/MSから、HCFCFSON(K)SOCFであることがわかり、HCFCFSOKは検出されなかった。
HCFCFSON(K)SOCF
19F−NMR: −135.8ppm(1F)、−135.7ppm(1F)、−122.7ppm(2F)、−79.0ppm(3F)
MALDI−TOF/MS:312[M−K]
本発明の製造法で得られるスルホンイミド塩は、リチウムイオン2次電池等の蓄電素子用の電解質、またはその中間体として利用できる。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表されるスルホン酸塩と、下記一般式(2)で表されるスルホンイミド塩との混合物から該スルホンイミド塩を精製する方法であって、
    (A)ケトン類、エステル類及びエーテル類から選ばれる少なくとも1種の疎水性有機溶媒と水の二相溶媒中に該混合物を投入・攪拌して、疎水性有機溶媒相中にスルホンイミド塩を抽出する工程、
    (B)その後、該二相溶媒から疎水性有機溶媒相のみを分取する工程、
    を経ることを特徴とする下記一般式(2)で表されるスルホンイミド塩の精製方法。

    RfSOM ・・・ (1)
    (Rfは炭素数1から12のフッ素化炭化水素基あるいはその置換体であり、MはMa
    、Mb1/2であり、Maはアルカリ金属、Mbはアルカリ土類金属である。)

    RfSON(M)SORf ・・・ (2)
    (Rfは上記一般式(1)と同一の置換基であり、RfはRfと同一の置換基、またはRfとは異なる炭素数1から12のフッ素化炭化水素基あるいはその置換体であり、Mは上記一般式(1)と同一の金属である。)
  2. 上記一般式(1)および一般式(2)で、Mがアルカリ金属であることを特徴とする請求項1に記載のスルホンイミド塩の精製方法。
  3. 上記一般式(1)および一般式(2)で、Rf、Rfの少なくとも一方が水素置換基を有する炭素数1から12のいずれかの炭素数を有するフッ素化炭化水素基であることを特徴とする、請求項1または2に記載のスルホンイミド塩の精製方法。
  4. 該疎水性有機溶媒が、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、t−ブチルメチルエーテルのいずれかより選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のスルホンイミド塩の精製方法。
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