JP2009262230A - 曲げ加工装置、曲げ加工方法 - Google Patents

曲げ加工装置、曲げ加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009262230A
JP2009262230A JP2009020246A JP2009020246A JP2009262230A JP 2009262230 A JP2009262230 A JP 2009262230A JP 2009020246 A JP2009020246 A JP 2009020246A JP 2009020246 A JP2009020246 A JP 2009020246A JP 2009262230 A JP2009262230 A JP 2009262230A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bending
ridge line
workpiece
line direction
metal member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009020246A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5478906B2 (ja
Inventor
Takeshi Matsui
健 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2009020246A priority Critical patent/JP5478906B2/ja
Priority to US12/409,922 priority patent/US8256262B2/en
Priority to CN2009101299005A priority patent/CN101549367B/zh
Publication of JP2009262230A publication Critical patent/JP2009262230A/ja
Priority to US13/479,468 priority patent/US8413480B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP5478906B2 publication Critical patent/JP5478906B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D5/00Bending sheet metal along straight lines, e.g. to form simple curves
    • B21D5/01Bending sheet metal along straight lines, e.g. to form simple curves between rams and anvils or abutments
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D5/00Bending sheet metal along straight lines, e.g. to form simple curves
    • B21D5/06Bending sheet metal along straight lines, e.g. to form simple curves by drawing procedure making use of dies or forming-rollers, e.g. making profiles

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Abstract

【課題】 金属部材の曲げ加工における反りとうねりを低減する。
【解決手段】 一対のダイ1とノックアウト金型3にワークWを載せて、パンチ2を下降させることにより、ワークWを箱形状に曲げ加工する。曲げ加工後の内部応力によって発生する反りを低減するために、ノックアウト金型3の表面に、曲げ稜線に平行な方向の、端部の摩擦低減領域の幅が中心部における摩擦低減領域の幅より大きくし、加工時のノックアウト金型各部の摩擦の分布を改善する
【選択図】 図1

Description

本発明は、板状の金属部材に圧力を加えることにより、曲げ加工する曲げ加工装置および方法に関するものである。
従来から、複写機やプリンタ等で使用されるレール等の様々な分野で、板状の金属部材を曲げ加工した部品が使用されている。図11は、一般に使用されている曲げ加工装置の、曲げ加工を開始する前の状態を示す断面図である。図11において、Wは曲げ加工を施される板状の金属部材(ワーク)であり、101a、101bは一対のダイ、102はパンチ、103はノックアウト金型である。ワークWは一対のダイ101a、101bの上に、ダイ101a、101bを橋渡しするように配置される。ワークWの下方でダイ101a、101bとの間にはノックアウト金型103が配置され、パンチ102はワークWを介してノックアウト金型103と逆側に配置されている。パンチ102がダイ101a、101bに対して相対移動しワークWを加圧する際、ノックアウト金型103は、ワークWの受けとなる。ノックアウト金型103は、不図示のバネ部材により、下方からワークWに押し付けられている。パンチ102がダイ101a、101bに対して下降(相対移動)し、しワークWが折り曲げられるに伴って、ノックアウト金型103はバネ部材が縮むことにより下降する。これによりワークWはU字型に折り曲げられる。図11(b)はU字型に折り曲げられたワークWである。
一般に、精密機器に用いられる曲げ部材では、曲げ稜線方向における、高精度な平面度と真直度が求められる。しかしながら、曲げ加工中において、ワークの凹面(パンチ側)には圧縮応力、凸面(ノックアウト金型側)には引っ張り応力が加わるため、曲げ加工による残留応力により、図11(b)の矢印Aで示した方向にワークWが反ることとなる。
このような反りの発生を抑制するため、特許文献1には、下型(ノックアウト金型)を曲げ稜線と平行な方向に複数個に分割する構成が示されている。このような構成の場合、曲げ加工時のワークと下型の曲げ稜線と平行な方向の摩擦力に応じて、各下型が移動することができる。従って、曲げ加工時に発生する曲げ稜線と平行な方向の応力を開放しながら加工できるため、ワークの反りを抑制することができる。
また、特許文献2には、曲げ加工と同時に、ワークの下型(ノックアウト金型)側に、複数の局部的変形部(凹部)を形成する方法が記載されている。このような構成の場合、ワークのノックアウト金型側に加わる引っ張り応力を、局部的変形部を形成することにより加わる圧縮応力により一部相殺させ、ワークの反りを抑制することができる。
特許第3280733号公報 特開2004−74239号公報
近年、複写機やプリンタ等の精密機器の高速高解像度に伴い、より高精度な平面度および真直度を有するレール等が必要となっている。しかしながら、特許文献1に示された方法では、分割した下型の移動により段階的に応力を開放するため、移動する下型がかわる度にワークの応力状態が大きく変化してしまう。従って、連続的な応力の開放を行なうことができない。また機械的な摺動を伴うためそのため、製品ごとの反り量のバラツキも大きくなる。また、曲げ加工装置の構成が複雑となってしまい、装置コストが増してしまう。
また、特許文献2に示された方法では、ワークの反り量は抑制することは可能であるが、ワークの塑性変形による応力は増加している。また、局所的な対策であるため、折り曲げ稜線に沿った応力の分布が非常に複雑となり、ワークが波打ったり、局所的に大きく変形してしまう可能性も有る。
本発明の目的は、曲げ加工における曲げ部材の残留応力に起因する反りやうねりを、簡単かつ効果的に低減することのできる曲げ加工装置及び方法を提供することにある。
本発明は、金属部材を曲げ加工する曲げ加工装置及び方法において、少なくとも1つのダイと、前記金属部材を介してダイと逆側に配置され、前記ダイと相対移動することで前記金属部材を加圧することで曲げ加工するパンチと、前記曲げ加工を行う際に、前記金属部材を受けるノックアウト金型と、を備え、前記金属部材を受ける前記ノックアウト金型の表面の摩擦は、曲げ稜線方向中央部から曲げ稜線方向端部に向けて、連続的もしくは段階的に小さくなっている。
本発明によれば、ノックアウト金型の表面の曲げ稜線と平行な方向の端部の摩擦を、中心部よりも大きくすることで、曲げ加工時のワークの内部応力を制御し、ワークの残留応力による反りを低減することができる。また、複雑な装置を用いる必要がないため、非常に安価で信頼性の高い曲げ加工装置を提供することができる。
本発明者は、前述の曲げ加工によりワークの反りを抑制する為に、曲げ加工によりワークの挙動をシミュレーションを利用して解析した。そこで本発明の実施例を説明する前に、この曲げ加工時にワークの挙動を説明する。
まず、従来の曲げ加工により、ワークWにどのような現象が起きているかを説明する。図9は、曲げ加工の各状態を示した断面図である。なお、符号は図11と同一である。図9(a)は、同じ曲げ加工を開始する前の状態を示している。
図9(b)は、パンチ102によりワークWを曲げはじめた時点の状態を示した断面図である。前述したように、ワークWの凸面には引っ張り応力、凹面には圧縮応力が発生するが、ワークWの稜線方向端部では応力は容易に開放される。すなわち実際にワークWに加わる応力は、ワークWの稜線方向端部は小さく、中央部ほど大きくなる。図10はワークWを曲げ加工した際の、変形による流れ込み状態を示した図である。図10において、応力の開放されるワークWの稜線方向端部の流れ込み量Vsは相対的に少なく、応力の開放されないワークWの中央部の流れ込み量Vcは相対的に大きくなる。従って、図9(b)矢印Yに示したように、ワークWは曲げ稜線の中央部が凸になるように、反ることとなる。
次に、図9(c)は、パンチ102を更に下降させ曲げ加工を進めた時点の状態を示した断面図である。図9(c)に示したように、パンチ102を押し下げるに従って、ワークWとパンチ102の下面との間には隙間が生ずる。この隙間は、図9(c)で示した断面図のワークWの中央部ほど大きくなる。また、この時ワークWは図9(b)における曲げ稜線方向に反ったままの状態を維持している。すなわち、図9(c)の状態でワークWとノックアウト型103は、図9(c)のワーク断面中央部で曲げ稜線方向中央部である部分近辺でのみ接触していることとなる。
次に、図9(d)にパンチ102を更に下降させ曲げ加工を進め、曲げ加工を終了した時点の状態を示した断面図である。図9(c)から図9(d)に移行する際、ワークWとノックアウト型103との接触は、図9(c)の断面中央部から徐々に曲げ稜線方向に拡がっていく。また同時に、曲げ稜線方向中央部から徐々に曲げ稜線方向端部に拡がっていく。すなわち、曲げ変形における材料の流れ込みは、変形が先に開始されるワークWの稜線中央部の流れ込みVcがある程度進んだ後、ワークWがY方向に反っている分遅れてワークWの稜線端部が変形し、流れ込みVsが始まる。すなわち、曲げ加工終了時にはワークWの稜線方向端部には、過度な応力が発生することとなる。その結果、ワークWは、前述の図11(b)に示した矢印B方向に反るだけではなく、大きくうねることとなる。
図1(a)は、本発明における曲げ加工装置の、曲げ加工を開始する前の状態を示す断面図である。図1(a)において、Wは曲げ加工を施される板状の金属部材(ワーク)であり、1a、1bは一対のダイ、2はパンチ、3はノックアウト金型である。ワークWは一対のダイ1a、1bの上に、ダイ1a、1bを橋渡しするように配置される。ワークWの下方でダイ1a、1bとの間にはノックアウト金型3が配置され、パンチ2はワークWを介してノックアウト金型3と逆側に配置されている。パンチ2がダイ1a、1bに対して相対移動しワークWを加圧する際、ノックアウト金型3はワークWの受けとなる。ノックアウト金型3は、不図示のバネ部材により、下方からワークWに押し付けられている。パンチ2が下降しワークWが折り曲げられるに伴って、ノックアウト金型3はバネ部材が縮むことにより下降する。
図1(b)はノックアウト金型3を示した斜視図である。ノックアウト金型3のワークWと接触する表面には、ワークWとの摩擦を低減するための、曲げ稜線に沿って延在する摩擦低減領域である複数の溝3aが形成されている。溝3aは4本形成されており、各溝の幅は、ノックアウト金型3の端部から中央部に向かって徐々に狭くなっている。
実施例1におけるノックアウト金型3を使った曲げ加工において、ワークWにどのような現象が起きているかを説明する。図2は、曲げ加工の各状態を示した断面図である。なお図1と同じ部材には同じ符号を付している。
図2(a)は、曲げ加工を開始する前の状態を示している。
次に、図2(b)は、パンチ2によりワークWを曲げはじめた時点の状態を示した断面図である。なお、ワークWを曲げ加工した際の、変形による材料の流れ込み状態は図10を使って説明する。前述の図9(b)と同様に、ワークWに加わる応力は、ワークWの稜線方向端部は小さく中央部ほど大きくなる。しかしながらノックアウト金型3に設けられた溝3aにより、ワークWとノックアウト金型3の間の摩擦は減少している。これにより、ワークWにおける材料の流れ込み量は増加する。ただし、稜線方向中央部における溝3aの幅は細いため、図9(a)の場合の流れ込み量と大きな変動はない。これに対して稜線方向端部における溝3aの幅は太いため、ワークWとノックアウト金型3の間の摩擦は大きく減少する。これによりワークWの稜線方向端部における材料の流れ込み量Vcは大幅に増加する。すなわち、図9(b)に比べ、ワークWの稜線方向の材料の流れ込み量の差が緩和され、ワークWは曲げ稜線の中央部が凸になる反りは大幅に緩和されることとなる。
次に、図2(c)に、パンチ2を更に下降させ曲げ加工を進めた時点の状態を示した断面図である。図2(c)に示したように、パンチ2を押し下げるに従って、ワークWとパンチ2の下面との間には隙間が生ずる。この隙間は、図2(c)で示したワークWの中央部ほど大きくなる。図3(b)から分るように、この時ワークWは曲げ稜線方向に反ったままの状態を維持している。ただし前述したように、ワークWの曲げ稜線方向の反り量は、図9(b)における反り量よりも大幅に緩和されている。図2(c)の状態では、ワークWとノックアウト型3は、図2(c)の断面中央部で曲げ稜線方向中央部近辺でのみ接触していることとなる。
次に、図2(d)に、パンチ2を更に下降させ曲げ加工を進め、曲げ加工を終了した時点の状態を示した断面図である。図2(c)から図2(d)に移行する際、ワークWとノックアウト型3との接触は、図2(c)の断面中央部から徐々に曲げ稜線方向に拡がっていく。また同時に、曲げ稜線方向中央部から徐々に曲げ稜線方向端部に拡がっていく。すなわち、曲げ変形における材料の流れ込みは、変形が先に開始されるワークWの稜線中央部の流れ込みVcがある程度進んだ後、ワークWがY方向に反っている分遅れてワークWの稜線端部が変形し、流れ込みVsが始まる。すなわち、曲げ加工終了時にはワークWの稜線方向端部にいくほどは、過度な応力が発生することとなる。しかしながら、図2(c)におけるワークWの曲げ稜線方向の反り量は、図9(c)にくらべて大幅に小さい。また、ノックアウト金型3に設けられた溝3aにより、ワークWとノックアウト金型3の間の曲げ両稜線端部の摩擦は小さいため、曲げ稜線端部にかかる応力の大幅に緩和される。この結果、ワークWにおける前述の図11に示した矢印A方向の反り、およびうねりを大幅に緩和することが可能となる。
また実施例1において、ノックアウト金型3の溝3aの幅は、曲げ稜線方向に向かって、連続的に広くなっている。これにより、ワークWがノックアウト金型3と接触する表面全体の摩擦力分布を連続的に制御可能となるため、ワークWに加わる無駄な摩擦力を減少させ、曲げ加工時の各瞬間でのワークWの部分的な変形量を小さくできる。このように、曲げ加工におけるワーク全体の時間的な変形挙動を緻密に制御することで、効果的に反りおよびうねりを低減できる。
(実験例1)
図3(a)に示す、縦15mm、横320mm、厚さ0.8mmに示すワークWを、図1に示す金型を用いて図2に示す方法を使って曲げ加工を行なった。曲げか交互のワークWの外形寸法は、図3(b)に示すように、曲げ高さが5.15mm、長さが320mm、幅が5.15mmとなっている。
図4は、図3に示したワークを加工する際のノックアウト型の断面である。ノックアウト型3には、4本の溝3aが形成されている。図4(a)は、図2におけるB−B断面である。図4(a)はワークWの曲げ稜線端部に対応する部分を示している。図4(b)は、図2におけるC−C断面である。図4(b)はワークWの曲げ稜線中央部に対応する部分を示している。
図4(a)においてに溝3aの幅は0.2mm、深さは0.05mmであり、中心の2本の溝中央部の間隔は2.2mm、外側の溝と中心の溝との溝中央部の間隔は0.6mmである。また図4(b)においてに溝3aの幅は0.1mm、深さは0.05mmであり、中心の2本の溝中央部の間隔は2.2mm、外側の溝と中心の溝との溝中央部の間隔は0.6mmである。ノックアウト金型3の長さは340mmである。加工条件としては、ノックアウト金型圧力の初圧力121.5kgf、終圧力264kgf、パンチ移動速度(加工速度)30mm/secとした。
このような条件で曲げ加工を行った後、ワークWの稜線方向の反り量を測定した。加工サンプル数を15とし、それらの平均反り量と反り量のばらつきを図5に示した。図5から分るように、実験例1におけるワークWの平均反り量は約0.11mmであり、そのばらつきは±約0.03mmであった。これは後述する非核実験例と比べて約半減しており、大幅に改善されていることが分る。
また、実験例1において、市販の動的陽解法によるシミュレーションソフトを使って、ノックアウト金型3上における摩擦応力を解析した。図6(a)は、本発明の反り低減に最も影響を及ぼす、図2(c)の状態における、ワークWの曲げ稜線方向の摩擦応力分布を示すグラフである。図6(a)における横軸である長手方向距離は、0mmおよび350mmは、ワークWの稜線方向の両端部である。この摩擦応力分布は、できるだけフラットであることが望まれる。すなわちフラットであれば、曲げ稜線方向に分布がなくなり、ワークWが曲げ稜線方向の位置に係わらず材料の流れ込み量が一定となる。なお本実験例の場合、3(c)の状態とは、加工開始時から、ノックアウト金型3が最下点から0.5mm上の位置の時であった。
図6(a)から分るように、ワークWの両端部から50mm以上内側の摩擦分布は、ほぼ一定な値を示している。すなわち、ワークWの両端部から50mm以上内側部分における材料の流れ込み量はほぼ一定であり、ほぼ同じ条件で曲げ加工が行なわれていることになる。なお、ワークWの両端部から50mmよりも外側部分の摩擦応力は、高くなっている。しかしながら前述したように、図2(c)から図2(d)に移行する際の、ワークWの両端部の変形量は少ないため、図6(a)からも分るように、結ワークの反りやうねりへの影響は非常に少ないことがわかる。
(比較実験例1)
前述の図9に記載の曲げ加工装置を使って、実験例1と同じ条件で、同じワークに対して曲げ加工を行なった。すなわちノックアウト金型103には溝等の加工はされていない。
実験例1と同様に、ワークWの稜線方向の反り量を測定した。測定には接触式3次元測定機を用いた。加工サンプル数を15とし、それらの平均反り量と反り量のばらつきを図5に示した。図5から分るように、比較実験例1におけるワークWの平均反り量は約0.23mmであり、そのばらつきは±約0.05mmであった。
また、実験例1と同様に、市販の動的陽解法によるシミュレーションソフトを使って、ノックアウト金型3上における摩擦応力を解析した。図6(b)は、図9(c)の状態における、ワークWの曲げ稜線方向の摩擦応力分布である。
図6(b)から分るように、ワークWの両端部から100mmから150mmの間、および200mmから250mmの間の摩擦応力は、他の部分に比べ著しく大きくなっている。図6(b)における摩擦分布のピーク値は、実験例1よりも低くなっている。しかしながら、連続して一定となる領域が短く、ワークの曲げ稜線方向における分布は大きくなっている。すなわち、比較実験例の場合、ワークWの曲げ稜線方向における摩擦応力の変化が大きく、図6(b)からも分るように、ワークのそりやうねりの原因となっている。
なお本発明は、ノックアウト金型表面3の表面の摩擦分布を、曲げ稜線方向中央部を小さく、曲げ稜線方向端部を大きくするものである。従って、溝3aを設ける代わりに、図7(a)に示すように、ノックアウト金型表面に複数の穴3bにより形成される溝状の穴列を複数本形成しても良い。曲げ稜線と平行に配列された穴列を設けて、曲げ稜線方向端部の穴列の幅は、曲げ稜線方向中央部の穴列の幅より大きくして良い。また、その幅は、連続的および段階的に変化させてもよい。あるいは、図7(b)に示すように、ノックアウト金型の表面の一部に、他の部分よりも摩擦の小さい異種金属材を設けても良い。特に、曲げ稜線と平行に表面処理又は異種金属材による摩擦低減領域3cを設けて、その幅を変化させることで、曲げ稜線と平行な方向に摩擦を調整してもよい。また溝形状に限らず、図7(c)に示すように、ノックアウト金型の表面に複数の穴を均一に形成するkとおもできる。そのときの穴径は、曲げ稜線方向中央部に小径の穴3dを設け、曲げ稜線方向端部に大径の穴3eを設けても良い。また、単にノックアウト金型表面3の曲げ稜線方向中央部に表面粗さを大きく、曲げ稜線方向端部の表面粗さを小さくしても効果は有る。
また、実施例1では、ワークWの両端を折り曲げる両曲げの実施例を示したが、図8に示すように、ワークWの片方の端部のみを折り曲げる片曲げの場合も同様の効果を奏する。図8(a)は、曲げ加工装置の、曲げ加工を開始する前の状態を示す断面図である。図8(a)において、Wは曲げ加工を施される板状の金属部材(ワーク)であり、11はダイ、12はパンチ、13はノックアウト金型、14はバックアップヒールである。ワークWは一対のダイ11の上に片持ちになるようにに載置されている。ワークWの下方でダイ11とバックアップヒール14との間にはノックアウト金型13が配置され、ノックアウト金型13とワークWを介して対向する位置にパンチ12が配置されている。ノックアウト金型13はパンチ12によりワークWに加圧する際の受けとなる部材であり、不図示のバネ部材により、下方からワークWに押し付けられている。パンチ12が下降しワークWが折り曲げられるに伴って、ノックアウト金型13はバネ部材が縮むことにより下降する。
図8(b)はノックアウト金型13を示した斜視図である。ノックアウト金型13のワークWと接触する表面には、ワークWとの摩擦を低減するための、曲げ稜線に沿って延在する摩擦低減領域である複数の溝13aが形成されている。溝13aは2本形成されており、各溝の幅は、ノックアウト金型13の端部から中央部に向かって徐々に狭くなっている。図8(c)は、本実施例において成形されたワークWである。ワークWはL字型に折り曲げられている。
実施例1における曲げ加工装置を示す断面図とノックアウト金型を示す斜視図。 実施例1における曲げ加工方法を示す断面図。 実施例1における曲げ加工前のワークと後のワークW。 実験例1における、ノックアウト金型の形状を示した断面図 実験例1及び比較実験例1における、ワークWの反り量を示すグラフ 実験例1及び比較実験例1における、ワークWの摩擦応力を示すグラフ 実験例1の他の実施形態を示した斜視図 実施例2における曲げ加工装置を示す断面図、ノックアウト金型を示す斜視図、及び曲げ加工したワークW。 従来における曲げ加工方法を示す断面図。 曲げ加工によるワークの流れ込み量を示す模式図。 従来の曲げ加工装置を示す断面図、及び曲げ加工したワークW
1a、1b、11、101a、101b ダイ
2、12、102 パンチ
3、13、103 ノックアウト金型
3a、13a 溝
3b 穴列
14 バックアップヒール
W ワーク

Claims (10)

  1. 金属部材を曲げ加工する曲げ加工装置において、
    少なくとも1つのダイと、
    前記金属部材を介してダイと逆側に配置され、前記ダイと相対移動することで前記金属部材を加圧することで曲げ加工するパンチと、
    前記曲げ加工を行う際に、前記金属部材を受けるノックアウト金型と、を備え、
    前記金属部材を受ける前記ノックアウト金型の表面の摩擦は、曲げ稜線方向中央部から曲げ稜線方向端部に向けて、連続的もしくは段階的に小さくなっていることを特徴とする金属部材の曲げ加工装置。
  2. 前記ノックアウト金型の表面には、曲げ稜線方向端部に複数の溝が形成されており、該溝の幅は、曲げ稜線方向中央部から曲げ稜線方向端部に向けて、連続的もしくは段階的に大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の金属部材の曲げ加工装置。
  3. 前記ノックアウト金型の表面には、曲げ稜線方向端部に複数の穴により形成される穴列が複数本形成されており、前記穴列の幅は、曲げ稜線方向中央部から曲げ稜線方向端部に向けて、連続的もしくは段階的に大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の金属部材の曲げ加工装置。
  4. 前記ノックアウト金型の表面には複数の穴が均一に形成されており、前記穴径は、曲げ稜線方向中央部から曲げ稜線方向端部に向けて、連続的もしくは段階的に大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の金属部材の曲げ加工装置。
  5. 前記ノックアウト金型の表面の一部には、他の部分よりも摩擦の小さい異種金属材が用いられており、前記異種金属材の幅は、曲げ稜線方向中央部から曲げ稜線方向端部に向けて、連続的もしくは段階的に大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の金属部材の曲げ加工装置。
  6. すくなくとも1つのダイの上に、金属部材を配置し、該金属部材をパンチにより加圧し曲げ加工を行う曲げ加工方法において、前記曲げ加工を行う際に、前記金属部材を受けるノックアウト金型の表面の摩擦は、曲げ稜線方向中央部から曲げ稜線方向端部に向けて、連続的もしくは段階的に小さくなっていることを特徴とすることを特徴とする金属部材の曲げ加工方法。
  7. 前記ノックアウト金型の表面には、曲げ稜線方向端部に複数の溝が形成されており、該溝の幅は、曲げ稜線方向中央部から曲げ稜線方向端部に向けて、連続的もしくは段階的に大きくなっていることを特徴とする請求項6に記載の金属部材の曲げ加工方法。
  8. 前記ノックアウト金型の表面には、曲げ稜線方向端部に複数の穴により形成される穴列が複数本形成されており、前記穴列の幅は、曲げ稜線方向中央部から曲げ稜線方向端部に向けて、連続的もしくは段階的に大きくなっていることを特徴とする請求項6に記載の金属部材の曲げ加工方法。
  9. 前記ノックアウト金型の表面には複数の穴が均一に形成されており、前記穴径は、曲げ稜線方向中央部から曲げ稜線方向端部に向けて、連続的もしくは段階的に大きくなっていることを特徴とする請求項6に記載の金属部材の曲げ加工方法。
  10. 前記ノックアウト金型の表面の一部には、他の部分よりも摩擦の小さい異種金属材が用いられており、前記異種金属材の幅は、曲げ稜線方向中央部から曲げ稜線方向端部に向けて、連続的もしくは段階的に大きくなっていることを特徴とする請求項6に記載の金属部材の曲げ加工方法。
JP2009020246A 2008-04-01 2009-01-30 曲げ加工装置、曲げ加工方法 Expired - Fee Related JP5478906B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009020246A JP5478906B2 (ja) 2008-04-01 2009-01-30 曲げ加工装置、曲げ加工方法
US12/409,922 US8256262B2 (en) 2008-04-01 2009-03-24 Method and apparatus for bending a metal member
CN2009101299005A CN101549367B (zh) 2008-04-01 2009-04-01 弯曲金属构件的方法和装置
US13/479,468 US8413480B2 (en) 2008-04-01 2012-05-24 Method and apparatus for bending a metal member

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008094535 2008-04-01
JP2008094535 2008-04-01
JP2009020246A JP5478906B2 (ja) 2008-04-01 2009-01-30 曲げ加工装置、曲げ加工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009262230A true JP2009262230A (ja) 2009-11-12
JP5478906B2 JP5478906B2 (ja) 2014-04-23

Family

ID=41115110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009020246A Expired - Fee Related JP5478906B2 (ja) 2008-04-01 2009-01-30 曲げ加工装置、曲げ加工方法

Country Status (3)

Country Link
US (2) US8256262B2 (ja)
JP (1) JP5478906B2 (ja)
CN (1) CN101549367B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013031992A (ja) * 2011-07-06 2013-02-14 Ricoh Co Ltd 曲げ加工部材、レール状部材及び画像形成装置

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6018745B2 (ja) 2011-01-14 2016-11-02 株式会社アマダホールディングス 板材の折曲げ加工方法及び残留応力増減装置
SE535682C2 (sv) * 2011-03-21 2012-11-06 Ssab Technology Ab Förfarande för kallformning av ett plåtstycke genom bockning eller pressformning
KR101243914B1 (ko) * 2011-04-14 2013-03-14 삼성에스디아이 주식회사 전지 팩의 제조 장치
CN104029018B (zh) * 2014-06-13 2016-07-06 福建工程学院 一种铝梯下脚自动化生产线的控制方法
CN104772391B (zh) * 2015-03-19 2017-02-01 柳州市永益机械制造有限公司 卡子冲压模具
CN109675973A (zh) * 2017-10-19 2019-04-26 中铁七局集团西安铁路工程有限公司 一种t梁横隔板联接件弯曲加工装置和加工方法
CN110508646B (zh) * 2019-09-04 2020-11-13 浙江共创机械设备有限公司 一种钣金u形件折弯成形的模具

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6261318U (ja) * 1985-10-02 1987-04-16
JPH0780550A (ja) * 1993-09-16 1995-03-28 Canon Precision Inc 長尺u曲げ加工の高精密プレス装置
JPH10296335A (ja) * 1997-04-25 1998-11-10 Toyota Motor Corp プレス曲げ方法及び装置
JP2000254748A (ja) * 1999-03-10 2000-09-19 Nkk Corp 板厚プレス方法
JP3280733B2 (ja) * 1993-02-15 2002-05-13 株式会社小松製作所 鞍反り低減金型
JP2004074239A (ja) * 2002-08-20 2004-03-11 Ricoh Co Ltd 箱曲げ加工方法及び装置
JP2005177790A (ja) * 2003-12-17 2005-07-07 Nisshin Steel Co Ltd 金属板の曲げ加工方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03280733A (ja) 1990-03-29 1991-12-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置
US5752406A (en) * 1996-10-28 1998-05-19 Dearing; James Michael Flexible coining die
DE60020673T2 (de) * 1999-03-10 2005-11-10 Ishikawajima-Harima Heavy Industries Co., Ltd. Verfahren zum herstellen von warmgewalztem stahlblech
JP2002028731A (ja) * 2000-07-13 2002-01-29 Komatsu Ltd 長尺状部材の曲げ加工方法及び曲げ加工装置
JP4698811B2 (ja) * 2000-10-13 2011-06-08 有限会社タイガー恒産 金属板の折曲装置
CH695668A5 (de) * 2002-03-14 2006-07-31 Goeran Rostroem Mess- und Steuervorrichtung in einer Abkantfpresse.

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6261318U (ja) * 1985-10-02 1987-04-16
JP3280733B2 (ja) * 1993-02-15 2002-05-13 株式会社小松製作所 鞍反り低減金型
JPH0780550A (ja) * 1993-09-16 1995-03-28 Canon Precision Inc 長尺u曲げ加工の高精密プレス装置
JPH10296335A (ja) * 1997-04-25 1998-11-10 Toyota Motor Corp プレス曲げ方法及び装置
JP2000254748A (ja) * 1999-03-10 2000-09-19 Nkk Corp 板厚プレス方法
JP2004074239A (ja) * 2002-08-20 2004-03-11 Ricoh Co Ltd 箱曲げ加工方法及び装置
JP2005177790A (ja) * 2003-12-17 2005-07-07 Nisshin Steel Co Ltd 金属板の曲げ加工方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013031992A (ja) * 2011-07-06 2013-02-14 Ricoh Co Ltd 曲げ加工部材、レール状部材及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
US8413480B2 (en) 2013-04-09
US20120234071A1 (en) 2012-09-20
CN101549367B (zh) 2011-09-21
US20090241630A1 (en) 2009-10-01
CN101549367A (zh) 2009-10-07
US8256262B2 (en) 2012-09-04
JP5478906B2 (ja) 2014-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5478906B2 (ja) 曲げ加工装置、曲げ加工方法
JP2006289496A (ja) 円筒軸とその製造方法
JP4451493B2 (ja) 異形断面条の製造方法
JP5515410B2 (ja) 曲げ加工方法および加工装置
KR20200033892A (ko) 저압 압연으로 금속 기재의 표면 텍스처화를 제어하기 위한 시스템 및 방법
JP5963184B1 (ja) 拘束材およびそれを用いた加工装置,搬送装置
JP6136280B2 (ja) プレス装置、これに用いるプレス金型及びプレス方法
WO2011115244A1 (ja) 板状ワークの成形方法および成形体
JP4923597B2 (ja) 円筒状軸製品の成形方法および成形金型
JP2006239744A (ja) 金属板表面への転写方法
US9662705B2 (en) Processing machine and bending method
JP2013237072A (ja) ロール曲げ成形装置及びロール曲げ方法
JP7236742B2 (ja) 片側異形線材の製造方法
JP2020127959A (ja) 板金部品、板金部品の製造方法及び順送金型
JP2003285120A (ja) 金属製薄板製品の残留応力低減方法および金型装置
JP7218740B2 (ja) 金属部材の製造方法
JP2011110596A (ja) ヘッドレストステーの溝加工方法
KR100727844B1 (ko) 알루미늄 합금 판재의 스프링-백 완화 방법
JP4093486B2 (ja) しごき加工時の損傷評価試験方法および損傷評価試験装置
JP6532258B2 (ja) 成形装置及び成形方法
US20070245796A1 (en) Press die, drawing method, and pressed product
JP2006187800A (ja) 湾曲材製造装置、及び湾曲材製造方法
WO2019077789A1 (ja) 電磁成形装置
JP2020001053A (ja) 曲げ加工方法及び曲げ加工システム
JP2009022973A (ja) 段付き異形断面銅条材の製造方法および製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100201

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20100630

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130521

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130716

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140212

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5478906

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees