JP4093486B2 - しごき加工時の損傷評価試験方法および損傷評価試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、塑性加工、特に金属のしごき加工時に工具等が受ける損傷を再現し、加工性能を評価する方法および装置に関する。
塑性加工の際、一般的に発生する問題の大部分は、摩擦、潤滑、凝着などのトライボロジー的な問題である。しかしながら、トライボロジー的な現象は、様々な因子の組み合わせにより大きく左右されるため、非常に複雑である。そのため、ある加工において、加工条件(たとえば、加工温度、工具への負荷、工具材料、表面処理、潤滑剤、など)が、工具や被加工材などにどのような影響を及ぼすかを判定するためには、実生産と同様な条件下で試験を行う必要がある。
最も信頼性がある試験は実地試験であるが、実地試験は費用と時間がかかる。そのため、これまで、実験室において簡単に短時間で判定できる試験方法が工夫されてきている。特に、熱間鍛造金型の寿命を正確に予測することができる試験方法は、金型の寿命を向上させる目的から必要とされている。
また、熱間鍛造金型の寿命を予測するために、熱−変形連成温度解析や摩耗予測式を用いた算出が行われている。熱−変形連成温度解析では、変形解析と温度解析を微小ステップ毎に交互に行い連成解析をする。そして、この解析に必要な物性値・特性値の一つとして摩擦特性が挙げられる。また、摩耗予測式には、累積摩擦仕事量がパラメータとして含まれている。累積摩擦仕事量は、すべり速度、面圧、摩擦係数の積の累積で表される。したがって、摩擦係数を精度よく定量的に算出することは、金型の寿命を予測する上で特に重要である。
たとえば、しごき加工における損傷評価試験方法として、特許文献1には、中央部に孔が設けられた試験片に潤滑剤を塗布するとともに一対の凹部と凸部を備えた工具により試験片にしごき加工を行う、潤滑剤の性能評価方法が開示されている。特許文献1の方法では、しごき加工中の工具にかかる荷重や、しごき加工後の工具と試験片の表面性状を測定する。また、非特許文献1には、パンチとテーパダイスによりU曲げとしごき加工を行い、ダイス押拡げ力とパンチ力とを測定して摩擦係数を算出する摩擦試験法が記載されている。
特開2003−294727号公報 中村、他4名,「U曲げしごき形摩擦試験機による亜鉛系表面処理鋼板の摩擦特性評価」,塑性と加工,日本塑性加工学会,1993年10月,第34巻,第393号,p.1153−1159
しかしながら、特許文献1では、特定の形状の試験片や、それに合わせた工具を用いなければ、的確な測定をすることができない。また、特許文献1の方法により得られる測定結果は、潤滑剤の違いによる性能差を相対的に評価するものであって、摩擦係数の絶対値を算出するには至っていない。
非特許文献1に記載の方法では、U曲げとしごき加工を同時に行っている。そのため、ダイスを押拡げる力は、U曲げとしごき加工の双方に起因するものである。したがって、ダイスを押拡げる力を測定し算出した摩擦係数は、しごき加工時の摩擦係数を的確に示していない。つまり、非特許文献1では、しごき加工のみに起因する損傷を的確に再現することができない。
そこで、本発明は、しごき加工時に発生する損傷を的確に再現することにより、しごき加工における工具や潤滑剤などの性能を容易に評価できる試験方法および装置を提供することを目的とする。
[しごき加工時の損傷評価試験方法]
本発明のしごき加工時の損傷評価試験方法は、厚さTの板状ワークを幅Wのパンチにより、(2T+W)以上の対向面間隔で対向する少なくとも2つの成形面を有する成形ダイスに押し込んで成形する成形工程と、該成形工程で成形された該板状ワークを該パンチにより、Wより大きく該成形面の対向面間隔より小さい対向面間隔で対向する少なくとも2つのしごきすべり面を有するしごきダイスに押し込んでしごき加工を行うしごき加工工程と、からなり、該しごき加工工程中に発生する損傷を測定することを特徴とする。
本発明のしごき加工時の損傷評価試験方法において、前記しごき加工工程は、前記パンチおよび前記しごきダイスに付加する荷重を測定するしごき荷重測定工程を含むのが望ましい。また、前記しごき加工工程は、前記しごきダイスの温度を測定する温度測定工程を含むのが望ましい。
本発明のしごき加工時の損傷評価試験方法において、前記成形工程は、前記板状ワークを断面U字形状に曲げ変形するU字曲げ加工工程であるのが望ましい。
さらに、前記成形工程の前に、前記しごきダイスに潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布工程、および/または、前記板状ワーク、前記パンチおよび前記しごきダイスのうちいずれか1以上を加熱する加熱工程、を有するのが望ましい。
さらに、前記しごき加工工程の後に前記板状ワークおよび/または前記しごきダイスの表面の性状の評価を行うのが望ましい。
[しごき加工時の損傷評価試験装置]
本発明のしごき加工時の損傷評価試験装置は、対向する少なくとも2つの成形面を有する成形ダイスと、該成形ダイスと同軸的に配置され、対向する少なくとも2つのしごきすべり面を有するしごきダイスと、厚さTの板状ワークを前記成形ダイスおよび前記しごきダイスに押し込み、該成形ダイスで成形し、その後該しごきダイスでしごく、幅Wのパンチと、を有し、前記成形面の対向面間隔は(2T+W)以上であって、前記しごきすべり面の対向面間隔はWより大きく該成形面の対向面間隔より小さいことを特徴とする。
さらに、前記しごきダイスおよび前記パンチに付加する荷重を測定するしごき荷重測定手段を有するのが好ましい。この際、前記荷重測定手段は、ロードセルであるのが好ましい。
本発明のしごき加工時の損傷評価試験装置において、前記しごきすべり面は、テーパ面であるのが好ましい。
前記しごきダイスは、温度測定手段を有するのが好ましい。また、前記しごきダイスは、前記しごきすべり面の対向面間の間隔を調整するスペーサーを有するのが好ましい。
さらに、前記成形ダイスおよび/または前記しごきダイスを加熱する加熱手段を有するのが好ましい。
また、前記パンチは、前記板状ワークを押し込む速度を調整する速度調整手段を有するのが好ましい。
[しごき加工時の損傷評価試験方法]
本発明のしごき加工時の損傷評価試験方法は、成形工程としごき加工工程との2工程からなる。成形工程において板状ワークを予め成形してからしごくので、成形工程で要する力の影響がしごき加工工程に及ばない。その結果、しごき加工工程では、成形工程の影響を排除でき、しごき加工工程に起因して発生するしごきダイスの損傷を再現することができる。
また、本発明のしごき加工時の損傷評価試験方法のしごき加工工程において、パンチおよびしごきダイスに付加する荷重を測定することにより、しごき加工に起因する荷重を測定することができる。その結果、しごき加工における正確な摩擦係数を定量的に算出することができる。
[しごき加工時の損傷評価試験装置]
本発明のしごき加工時の損傷評価試験装置は、成形ダイスと、成形ダイスとは別のしごきダイスと、を有する。成形ダイスとしごきダイスとを別々にしたことにより、成形に要する力の影響が、しごきダイスに及ばない。その結果、成形ダイスからしごきダイスへの影響を排除でき、しごきに起因して発生するしごきダイスの損傷を再現することができる。
また、本発明のしごき加工時の損傷評価試験装置がパンチおよびしごきダイスに付加する荷重を測定するしごき荷重測定手段を有すれば、しごき加工に起因する荷重を測定することができる。さらに、しごきダイスのしごきすべり面がテーパ面であれば、パンチおよびしごきダイスに付加する荷重の測定値から、正確な摩擦係数を直接算出することができる。
そして、しごきすべり面の対向面間隔を調整するスペーサ、成形ダイスやしごきダイスを加熱する加熱手段、パンチの押し込み速度を調整する速度調整手段、等により、摩擦を引き起こす要因となる複数の摩擦因子をそれぞれ独立に任意に設定することができる。その結果、実際の生産工程と同等の損傷を再現することができる。
すなわち、本発明のしごき加工時の損傷評価試験方法および損傷評価試験装置によれば、しごき加工に関して信頼性の高い正確な評価が可能となる。たとえば、ある加工条件下において黒鉛系潤滑剤の摩擦係数はμ=0.1であることが知られているが、本発明の試験方法および試験装置を同様の加工条件の下で用い、黒鉛系潤滑剤の摩擦係数を算出した場合、ほぼ0.1の正確な計算結果を得ることができる。
以下に、本発明のしごき加工時の損傷評価試験方法、および、しごき加工時の損傷評価試験装置を実施するための最良の形態を、図1および図2を用いて説明する。
[しごき加工時の損傷評価試験方法]
本発明のしごき加工時の損傷評価試験方法は、成形工程と、しごき加工工程と、からなる。そして、しごき加工工程中に発生する損傷を測定する。
成形工程は、厚さTの板状ワークを幅Wのパンチにより、(2T+W)以上の対向面間隔で対向する少なくとも2つの成形面を有する成形ダイスに押し込んで成形する工程である。
成形工程は、成形面の対向面間隔が(2T+W)以上であるので、板状ワークに対してしごきは行われない。そのため、成形工程は、曲げ成形や絞り成形からなる成形であるのが望ましい。特に、板状ワークの断面U字形状曲げ変形するU字曲げ加工工程であるのが望ましい。そして、成形工程後の板状ワークは、U字形状や円筒状であって、対向する2以上の壁面部を有する形状に成形される。
しごき加工工程は、成形工程で成形された板状ワークを上記パンチにより、Wより大きく成形ダイスの成形面の対向面間隔より小さい対向面間隔で対向する少なくとも2つのしごきすべり面を有するしごきダイスに押し込んでしごき加工を行う工程であって、成形工程の後行われる。
また、しごきダイスは、成形ダイスと同軸的に配置されているのがよい。成形ダイスとしごきダイスとが同軸的に配置されていることにより、同一のパンチを用いて成形工程としごき加工工程とを連続的に行うことができる。
しごき加工工程は、しごきすべり面の対向面間隔がWより大きく該成形面の対向面間隔より小さいため、成形工程で成形された板状ワーク(壁面部)は、その外側面部にしごき変形を受ける。しごき加工により、板状ワークの壁面部は、板厚が薄くなる。
しごき加工工程では、成形工程において板状ワークが予め成形されているので、成形工程で要する力の影響、たとえば、成形により生じるパンチやダイスへの荷重が、しごき加工工程に及ばない。具体的には、成形工程により壁面部が形成された一定の形状で、その外側面部にしごき加工が施されるため、しごき加工工程ではしごく力に起因する荷重のみがパンチおよびダイスへ定常的に作用する。したがって、しごき加工工程では成形工程の影響が排除され、しごきダイスはしごき加工に起因して発生する損傷のみを受ける。つまり、しごき加工時に発生する損傷を的確に再現することが可能となる。
しごき加工工程は、パンチおよびしごきダイスに付加する荷重を測定するしごき荷重測定工程を含むのが望ましい。本発明のしごき加工時の損傷評価試験方法において荷重測定工程で測定される荷重は、しごき加工のみに起因して発生する荷重である。そして、測定された荷重を用いて算出される摩擦係数(算出方法は後述)は、しごき加工のみに起因する正確な値である。
また、しごき加工工程は、しごきダイスの温度を測定する温度測定工程を含むのが望ましい。温度測定工程において、しごき加工中のダイス内の温度を定量的に捉えることにより、しごきダイスの寿命を予測する上で主要な要因となるダイス温度を経時的に測定することができる。
なお、本発明のしごき加工時の損傷評価試験装置において、試験片である板状ワークは、その厚さがTでほぼ一定であれば、特に限定はない。たとえば、成形工程がU字曲げ成形であれば、帯状であるのが望ましい。また、成形工程が絞り成形であれば、円板状であるのが望ましい。なお、帯状の板状ワークを用いれば、板状ワークの長さを変えることにより、しごきすべり面との接触時間やすべり距離を任意の条件に設定するのが容易である。
さらに、しごきダイス等(板状ワークや各ダイス)に任意の潤滑剤を塗布することにより、潤滑剤に関する性能評価が可能となる。また、しごきダイス等を所望の温度まで加熱することにより、実際の生産工程と同等の損傷を再現することができる。そのため、本発明のしごき加工時の損傷評価試験方法は、さらに、成形工程の前に、しごきダイスに潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布工程を有するのが望ましい。また、さらに、板状ワーク、パンチおよびしごきダイスのうちいずれか1以上を加熱する加熱工程を有するのが望ましい。
さらに、しごき加工工程の後に板状ワークおよび/またはしごきダイスの表面の性状の評価を行うのが望ましい。成形工程において板状ワークが予め成形されているので、しごき加工工程では、成形工程の影響が排除され、しごき加工に起因して発生する損傷のみを受ける。その結果、しごき加工時に発生する板状ワークの変形状態やしごきダイス表面のしごき痕などを的確に評価することが可能となる。また、表面の性状を評価する方法としては、目視による観察の他、表面粗さ計による測定や、画像分析などが挙げられる。
なお、本発明のしごき加工時の損傷評価試験方法は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、他の工程を追加してもよい。
[しごき加工時の損傷評価試験装置]
本発明のしごき加工時の損傷評価試験装置は、成形ダイスと、しごきダイスと、パンチと、からなり、板状ワークを被加工材(試験片)として塑性加工を行う装置である。
成形ダイスは、対向する少なくとも2つの成形面を有する。成形面とは、板状ワークを成形する際に板状ワークと接触する面である。また、成形面の対向面間隔とは、成形ダイスの対向する面の各部のうち最も対向面間隔の狭い間隔を指す。成形ダイスは、少なくとも2つの成形面を有する形態であればよく、たとえば、対向する2つの成形面を有する成形ダイスであればU字曲げ加工に代表される曲げ加工を行うことができるし、対向する形成面が無数にある成形ダイス、すなわち、円筒形の中空部を有する成形ダイスであれば深絞り加工に代表される絞り加工を行うことができる。
しごきダイスは、成形ダイスと同軸的に配置され、対向する少なくとも2つのしごきすべり面を有する。しごきすべり面とは、板状ワークをしごく際に板状ワークと接触する面である。また、しごきすべり面の対向面間隔とは、しごきダイスの対向する面の各部のうち最も対向面間隔の狭い間隔を指す。また、しごきダイスは、少なくとも2つのしごきすべり面を有する形態であればよく、通常、しごきダイスと成形ダイスとは、ほぼ同様の形態である。つまり、対向する2つの成形面を有する成形ダイスを用いる場合には、対向する2つのしごきすべり面を有するしごきダイスを用いる。
パンチは、幅がWであって、厚さTの板状ワークを成形ダイスおよびしごきダイスに押し込み、成形ダイスで成形し、その後しごきダイスでしごく。しごきダイスは、成形ダイスと同軸的に配置されるので、同一のパンチで板状ワークに成形としごきを行うことができる。
成形ダイスの成形面の対向面間隔は、(2T+W)以上である。また、しごきダイスのしごきすべり面の対向面間隔は、Wより大きく成形面の対向面間隔より小さい。ここで、図1は、本発明のしごき加工時の損傷評価試験装置の一例を示した軸方向断面図である。図1の装置は、凹部を有するダイベース4と、ダイベース4の凹部に固定され成形面11を有する形成ダイス1と、形成ダイス1と同軸的に配置されしごきすべり面21を有するしごきダイス2と、幅Wのパンチ3と、からなる。図1では、厚さTの板状ワーク5をパンチ3により成型ダイス1へ押し込み、次にしごきダイス2へ押し込む。
成形ダイス1の成形面11の対向面間隔は、図1のDf で示される。Df は、(2T+W)以上であるため、厚さTの板状ワーク5に対してしごきは行われない。そして、成形後の板状ワーク5’には壁面部51が形成され、一方の壁面部51の外側面から他方の壁面部51の外側面までの幅は、成形面11の対向面間隔Df と同じとなる。また、しごきダイス2のしごきすべり面の対向面間隔は、Di で示される。Di は、Wより大きいが成形面の対向面間隔Df より小さいため、成形ダイス1で成形された板状ワーク5’の壁面部51は、しごかれる。
なお、成形ダイスが円筒形の中空部を有する成形ダイスである場合は、パンチの幅はパンチの直径、対向面間隔は成形ダイスの中空部の径のうち最も狭い部分の直径、に相当する。しごきダイスも同様である。また、この際、板状ワークは円板状である。
本発明のしごき加工時の損傷評価試験装置は、成形ダイスとしごきダイスとが別々のダイスからなる。そのため、成形に要する力の影響が、しごきダイスに及ばない。具体的には、成形ダイスとしごきダイスとが別々のダイスからなるため、しごきダイスによりしごく際には、しごく力に起因する荷重のみがパンチおよびしごきダイスへ定常的に作用する。その結果、成形ダイスからしごきダイスへの影響を排除でき、しごきに起因して発生するしごきダイスの損傷のみを再現することができる。
さらに、しごきダイスおよびパンチに付加する荷重を測定するしごき荷重測定手段を有するのが好ましい。成形ダイスとしごきダイスとが別々のダイスからなるため、板状ワークをしごく際に、しごく操作のみに関する荷重を測定することができる。その結果、測定された荷重を用いて算出される摩擦係数(算出方法は後述)は、しごきにのみ起因する正確な摩擦係数である。
荷重測定手段は、しごきダイスおよびパンチに付加する荷重を測定できる手段であれば、特に限定はない。荷重を測定する各種センサ類を用いたり、歪ゲージなどの歪検出素子をしごきダイスに貼付し変形量から荷重を算出してもよいが、荷重測定手段はロードセルであるのが好ましい。
なお、しごきダイスのしごきすべり面がテーパ面であれば、パンチおよびしごきダイスに付加する荷重の測定値から、正確な摩擦係数を直接算出することができる。図2は、図1の断面図のうち、しごきすべり面21の部分拡大図である。成形された板状ワーク5’をしごく際、しごきすべり面21には、軸方向(パンチの押し込み方向)にかかるしごき荷重LI と、軸方向と垂直にかかるしごき開き荷重LE が付加する。しごきすべり面が軸方向から角度θ傾いたテーパ面であると、摩擦係数μは、下記の[数1]の数式から算出される。
Figure 0004093486
上記方法により摩擦係数μが定量的に算出できるので、しごき加工に対する定量的な性能評価が可能となる。また、正確な摩擦係数μは、熱−変形連成温度解析や摩耗予測式に用いられ、しごきダイスの寿命を的確に予測することができる。
さらに、本発明のしごき加工時の損傷評価試験装置に以下に説明する手段を設けることにより、摩擦を引き起こす要因となる複数の摩擦因子を独立に設定することができる。摩擦条件は、摩擦因子により大きく左右される。各摩擦因子を個々に設定し、操作中の摩擦条件を一定とすることにより、実際の生産工程と同等の損傷をしごきダイスに対して再現することができる。
ここで、摩擦因子とは、摩擦を引き起こす要因となる物性値や特性値であり、板状ワークの温度、しごきすべり面をすべるすべり速度、すべり距離、しごきすべり面との接触時間、しごきダイスの温度、面圧(しごき率:板状ワークの厚さの減少率)などである。
しごきダイスは、温度測定手段を有するのが好ましい。温度測定手段により、しごく際のダイス内の温度を定量的に捉えることにより、しごきダイスの寿命を予測する上で主要な要因となるダイス温度を経時的に測定することができる。
しごきダイスは、しごきすべり面の対向面間の間隔を調整するスペーサーを有するのが好ましい。スペーサの厚さを調整することにより、しごきすべり面の対向面間隔を任意に調整することができるので、摩擦因子のうち面圧を任意に設定することができる。
また、成形ダイスおよび/またはしごきダイスを加熱する加熱手段を有するのが好ましい。加熱手段は、その形態に特に限定はないが、発熱体を配設することにより各ダイスを加熱・保温可能なダイベースであるのが好ましい。加熱手段により、摩擦因子のうちしごきダイス内の温度さらには板状ワークの温度を、操作中において一定に保つことができる。特に、多数の板状ワークに対して繰り返して試験を行う場合においても、個々の板状ワークに対して同一の温度条件で試験が可能である。
また、パンチは、板状ワークを押し込む速度を調整する速度調整手段を有するのが好ましい。速度調整手段により、摩擦因子のうちすべり速度を任意に設定することができる。さらに、板状ワークの大きさ(長さや直径)によりすべり距離を任意に設定することができ、すべり速度とすべり距離とを調整することにより接触時間を任意に設定することができる。
上記の各手段によれば、摩擦因子を任意に設定でき、実際の生産工程と同等の損傷をしごきダイスに対して再現することができる。その結果、実際の生産工程でのしごきダイスの性能(しごきダイスの材質、表面処理、潤滑剤など)を定量的に評価することが可能となる。
なお、本発明のしごき加工時の損傷評価試験装置は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、他の構成を追加してもよい。また、本発明のしごき加工時の損傷評価試験装置は、上記のしごき加工時の損傷評価試験方法に用いる試験装置として好適である。
以下に、本発明のしごき加工時の損傷評価試験方法およびその試験装置の実施例を、図3〜図10を用いて説明する。
本実施例のしごき加工時の損傷評価試験装置(以下、試験装置と記載)は、ダイベース40に配置された対向する2つの成形ダイス10と対向する2つのしごきダイス20と、パンチ30と、からなる。図3は、本実施例の試験装置を模式的に示した斜視図であるが、本実施例の試験装置は同様の構成が左右対称に対向して配置されるため、片側だけを示している。なお、図3において、形成ダイス10は一点鎖線、しごきダイス20は点線、ダイベース40は実線で示した。
ダイベース40は、しごきダイス20を保持する凹部42と、凹部42に保持されたしごきダイス20の上に成形ダイス10を保持する断面L字形状の固定面41を有する。また、ダイベース40には、15本の棒状のヒータ(図示せず)が配設されており、500℃までの加熱が可能である。
しごきダイス20を図4に示す。図4は、しごきダイス20の断面図であって、<断面1>は図3のX-X'方向、<断面2>は図3のY-Y'方向の断面図である。なお、X-X'方向およびY-Y'方向と直交する方向をZ-Z'方向とする。Z-Z'方向は、本実施例の試験装置の軸方向であって、板状ワーク50(後述)は、図3のZ方向にパンチ30により押し込まれる。
しごきダイス20は、55mm×40mm×30mm(寸法はX-X',Y-Y',Z-Z'方向の順に記載。以下同様。)であって、浸硫窒化処理を施した熱間ダイス鋼DAC10(内部硬さ50HRC,表面粗さ6.3Rz)からなる。しごきダイス20のX-X'方向の一端面(X'側)は2つのテーパ面22,23からなり、テーパ面22,23が交わった部分はX-X'方向に突出している。テーパ面22,23は、Z-Z'方向に対して14°の傾きをもつ。
また、しごきダイス20は、他端面(X側)からX'方向へと伸びる断面半円形の空間部24を有する。空間部24は、その先端に3つの孔241,242,243(φ0.35)を有する。孔241,242,243は、テーパ面22と直交する方向に伸びる孔であり、それぞれテーパ面22から孔241,242,243の先端までの深さが1.0mm,0.5mm,2.0mmの位置まで伸びている。孔241,242,243の先端には、それぞれCA熱電対が配設されており、各深さ位置での温度測定が可能である。
しごきダイス20は、テーパ面22,23が突出するように、ダイベース40の凹部42に保持される(図3)。この際、テーパ面22が上向きとなるように保持される。すなわち、テーパ面22が、しごきすべり面22となる。
さらに、しごきダイス20は、その他端面側に配置された、任意の幅×40mm×30mmのスペーサ25とともにダイベース40に保持される。
成形ダイス10は、54.5mm×100mm×50mmであって、浸硫窒化処理を施した熱間ダイス鋼DAC10からなる。成形ダイス10のX'側面は、曲率半径が10mmの曲面からなる隅部12と、隅部12と面続きでX方向に入り込んだテーパ面13を有する。
また、成形ダイス10は、Z-Z'方向に貫通した複数の孔(図示せず)を有する。この孔は、成形ダイス10をダイベース40に固定する際に用いられる。
成形ダイス10は、隅部12が突出するようにダイベース40の固定面41に固定されることにより、しごきダイス20の上部に載置される(図3)。すなわち、隅部12からなる面が、成形面12となる。また、成形ダイス10は、固定具(図示せず)と上記複数の孔を用いてダイベース40に固定される。
そして前述したように、本実施例の試験装置は左右対称の構成を有し、本実施例の試験装置全体のX-X'方向の断面は、図5で示される。すなわち、成形ダイス10およびしごきダイス20は互いに同軸的に配置され、対向する2つの成形面12の対向面間隔はDf 、対向する2つのしごきすべり面22の対向面間隔はDi である(図5(1)参照)。そして、本実施例の試験装置では、Df >Di とする。なお、しごきすべり面22の対向面間隔Di は、スペーサ25のX-X'方向の幅を選択することにより任意に変更することができる。
パンチ30は、熱間ダイス鋼DAC10からなり、10mm×40mm×90mmの先端部31(すなわち幅W=10mm)を有する。パンチ30は、Z-Z'方向に移動可能な状態で対向する一対のダイスの中央に配置される。パンチ30の他端部には、パンチ30をZ方向に加圧する油圧シリンダ(図示せず)が設置される。なお、油圧シリンダにより、パンチ30は、最大加圧17tonf、最大変位250mm、最大速度300mm/sで加圧が可能である。
(試験例1)
上記の試験装置を用い、条件A〜Cの潤滑剤を用いてしごき加工を1回行ったときの摩擦係数の変化の測定、および、試験後のしごきダイスの表面性状の評価を行った。
試験片として、60mm×20mm×10mmの構造用炭素鋼S45C製のみがき平形鋼である板状ワーク50(すなわち厚さT=10mm)を準備した(図5(1)参照)。板状ワーク50は、高周波誘導加熱装置により43秒間で1280℃まで昇温して加熱した。なお、板状ワーク50の温度測定には、板状ワーク50に溶着したCA熱電対を用いた。
また、しごきダイス20のしごきすべり面22に、潤滑剤を塗布した。一対のしごきダイス20は、試験装置から取り外され、ホットプレートに載置して300℃に加熱した。そのままの状態で、潤滑剤スプレー装置により、テーパ面22,23に対し0.5秒間スプレー塗布を行った。なお、スプレー条件を変えて、3種類の潤滑条件を設定した。各スプレー条件およびスプレー後のしごきすべり面22の観察結果(目視により観察)を表1に示す。
Figure 0004093486
なお、条件Aと条件Bとでは用いられた潤滑剤の種類は同じであるが、条件Aでは潤滑剤が十分な量で付着しており、条件Bよりも表面状態が良好であった。
そして、しごき率が30%となるようにスペーサ25で調整してから、潤滑剤を塗布されたしごきダイス20および成形ダイス10をダイベース40に設置した。その結果、成型面12の対向面間隔Df は30mm、しごきすべり面22の対向面間隔Di は24mmとなった。その後、しごきダイス20および成形ダイス10を、ダイベース40の棒状ヒータにより300℃に加熱した。また、パンチ30は、30℃とした。
上記のようにして準備された試験装置と板状ワーク50を用い、U字曲げ加工およびしごき加工を行った。この手順を、図5を用いて説明する。
(1)板状ワークを試験装置(成形ダイス10上)に載置した。この際、板状ワーク50は、対向する各ダイス10の中央に位置するようにした。
(2)パンチ30をすべり速度190mm/sで押し込み、板状ワーク50に対してU字曲げ加工をおこなった(U字曲げ加工工程)。板状ワーク50は、対向する2つの側壁部52を有する断面U字形状体(板状ワーク50’とする)に変形した。
(3)引き続き、U字曲げ加工された板状ワーク50’に対し、しごき加工を行った(しごき加工工程)。しごき加工により、側壁面52の外側面がしごかれた。なお、しごき加工工程中の板状ワークの温度(試験温度)は、1200℃であった。また、試験例1の試験条件を表2に示す。
(1)〜(3)の各工程において、パンチ30に付加する荷重LF ,LI およびしごきダイス20に付加する荷重LE を測定した。荷重LF ,LI およびLE は、ロードセル(図示せず)により測定した。そして、測定結果を図6に示す。なお、図6のグラフAは条件A、グラフBは条件B、グラフCは条件Cの潤滑条件による測定結果を示している。また、LF は曲げ荷重、LI はしごき荷重、LE はしごき開き荷重、である。なお、各グラフにおいて「変位/mm」とは、パンチ30の先端の変位である。90mmの位置でパンチ30の先端と板状ワーク50とが接触し、135mmの位置でしごき加工工程が開始され、175mmの位置で板状ワーク50がしごきダイス20から離れる。
また、図6に示す測定値を用いて[数1]に記載の数式によりしごき加工工程中の摩擦係数μを計算した(なお、θ=14°である)。計算結果を図7に示す。
条件AおよびB(共に白色系潤滑剤)では、しごき加工工程の初期の段階では付着量の多い条件Aの摩擦係数μの方が小さいが、しごき距離の増加と共にμが増加し、条件AとBとでほぼ同程度のμの値となった。しごき加工の進行に伴い、条件Aで付着させた潤滑剤がしごきすべり面から徐々に剥ぎ取られたためと考えられる。また、条件C(黒鉛系潤滑剤)は、他の条件よりも摩擦係数μが低い値を示した。
すなわち、本試験例によれば、潤滑剤の種類や付着量の差が摩擦に及ぼす影響を、定量的に確認することができた。
さらに、試験後のしごきダイス20の表面性状の評価を行った。しごきダイス20の表面状態を、図8に示す。なお、試験後の板状ワーク50は、所望のU字形状に加工されており、Y-Y'方向の幅が試験前の20mmに対して、試験後では23mm(最大幅)であった。
(試験例2)
本試験例では、しごき加工工程中の板状ワークの温度を1080℃とした他は、試験例1と同様に試験を行った。なお、潤滑剤は、表1の条件Cとした。
そして、しごき加工工程中のしごきダイス20の温度を、孔241〜243に配設されたCA熱電対を用いて経時的に測定した。図9に測定結果を示す。図9において、点線で示されているのは1.0mm(孔241)、実線で示されているのは0.5mm(孔242)、太い実線で示されているのは2.0mm(孔243)、の深さにおける測定結果である。
温度測定結果によれば、しごきすべり面22からの深さが0.5mmのしごきダイス内部では、約0.2秒の接触時間で、約200℃の温度上昇がみとめられた。なお、接触時間は、しごきダイスの出口部(テーパ面22,23の突出部)と板状ワークとの実際の接触時間である。
(試験例3)
試験例3−I〜IVでは、接触時間、すべり速度、しごき加工工程中の板状ワークの温度(試験温度)、摩擦係数、を変更して、試験2と同様な試験を行い、しごきダイスの温度上昇量に対する各摩擦因子の寄与を評価した。また、しごきダイスの温度は、しごきすべり面22から0.5mmの深さ(孔242)での測定値を用いた。
なお、試験例3−I〜IVの試験条件において、黒鉛潤滑剤の摩擦係数がμ=0.1となることが既に知られている。
(試験例3−I)
すべり速度を140mm/sまたは190mm/sとし、接触時間を変化させて試験を行った。なお、接触時間は、板状ワーク50の長さを50〜80mmの範囲で用い、すべり距離を変更することにより変化させた。図10のIに、接触時間に対するしごきダイスの温度上昇量を示す。接触時間は、しごきダイスの温度に大きく影響することがわかった。
(試験例3−II)
長さ50〜80mmの範囲の板状ワーク50を用い、接触時間が0.22秒または0.42秒となるように、すべり速度を変化させて試験を行った。図10のIIに、すべり速度に対するしごきダイスの温度上昇量を示す。すべり速度は、しごきダイスの温度に影響することがわかった。
(試験例3−III)
すべり速度、すべり距離、接触時間、を表2の値に設定し、試験温度を変化させて試験を行った。図10のIII に、試験温度に対するしごきダイスの温度上昇量を示す。試験温度は、しごきダイスの温度への影響が小さいことがわかった。通常、試験温度が低いほど板状ワークからの伝熱量は少なくなるが、面圧(しごき率)の影響により摩擦熱の発熱量が多かったために、試験温度が低い場合においてもしごきダイスの温度が上昇したのだと考えられる。
(試験例3−IV)
すべり速度、すべり距離、接触時間、を表2の値に設定し、摩擦係数を変化させ(潤滑剤の有無による)て試験を行った。図10のIVに、摩擦係数に対するしごきダイスの温度上昇量を示す。摩擦係数は、しごきダイスの温度に影響することがわかった。
なお、十分な塗布量の黒鉛系潤滑剤(摩擦係数μ=0.1)を用いた場合には、摩擦係数はほぼ0.1を示した。すなわち、本実施例の測定装置は、しごき加工工程中の摩擦条件を正確に再現することができた。
Figure 0004093486
本発明のしごき加工時の損傷評価試験装置の一例を示す軸方向断面図である。 本発明のしごき加工時の損傷評価試験装置の一例を示す断面図であって、図1の部分拡大図である。 実施例のしごき加工時の損傷評価試験装置を模式的に示した斜視図である。 実施例のしごき加工時の損傷評価試験装置のしごきダイスを模式的に示した断面図であって、<断面1>は図3のX-X'方向、<断面2>は図3のY-Y'方向の断面図である。 実施例のしごき加工時の損傷評価試験装置を模式的に示したX-X'方向の断面図であって、(1)は試験前、(2)はU字曲げ加工工程、(3)はしごき加工工程を示す。 試験例1における加工中の変位−荷重グラフであって、Aは条件A、Bは条件B、Cは条件Cの潤滑条件での測定結果を示すグラフである。 試験例1のしごき加工工程中における摩擦係数μの変化を示すグラフである。 試験例1の試験後の各しごきダイスの表面性状を示す図面代用写真であって、Aは条件A、Bは条件B、Cは条件Cで潤滑剤を塗布したしごきダイスの表面性状を示す。 試験例2の試験結果をまとめたグラフであって、しごき加工工程中のしごきダイスの温度変化を経時的に示すグラフである。 試験例3の試験結果をまとめたグラフであって、しごきダイスの温度上昇量に対する各摩擦因子の寄与を示すグラフである。
符号の説明
1,10:成形ダイス
11,12:成形面
2,20:しごきダイス
21、22:しごきすべり面
3,30:パンチ
4,40:ダイベース
5,50:板状ワーク

Claims (15)

  1. 厚さTの板状ワークを幅Wのパンチにより、(2T+W)以上の対向面間隔で対向する少なくとも2つの成形面を有する成形ダイスに押し込んで成形する成形工程と、
    該成形工程で成形された該板状ワークを該パンチにより、Wより大きく該成形面の対向面間隔より小さい対向面間隔で対向する少なくとも2つのしごきすべり面を有するしごきダイスに押し込んでしごき加工を行うしごき加工工程と、
    からなり、該しごき加工工程中に発生する損傷を測定することを特徴とするしごき加工時の損傷評価試験方法。
  2. 前記しごき加工工程は、前記パンチおよび前記しごきダイスに付加する荷重を測定するしごき荷重測定工程を含む請求項1記載のしごき加工時の損傷評価試験方法。
  3. 前記しごき加工工程は、前記しごきダイスの温度を測定する温度測定工程を含む請求項1または2に記載のしごき加工時の損傷評価試験方法。
  4. 前記成形工程は、前記板状ワークを断面U字形状に曲げ変形するU字曲げ加工工程である請求項1〜3のいずれかに記載のしごき加工時の損傷評価試験方法。
  5. さらに、前記成形工程の前に、前記しごきダイスに潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布工程を有する請求項1〜4のいずれかに記載のしごき加工時の損傷評価試験方法。
  6. さらに、前記成形工程の前に、前記板状ワーク、前記パンチおよび前記しごきダイスのうちいずれか1以上を加熱する加熱工程を有する請求項1〜5のいずれかに記載のしごき加工時の損傷評価試験方法。
  7. さらに、前記しごき加工工程の後に前記板状ワークおよび/または前記しごきダイスの表面の性状の評価を行う請求項1〜6のいずれかに記載のしごき加工時の損傷評価試験方法。
  8. 対向する少なくとも2つの成形面を有する成形ダイスと、
    該成形ダイスと同軸的に配置され、対向する少なくとも2つのしごきすべり面を有するしごきダイスと、
    厚さTの板状ワークを前記成形ダイスおよび前記しごきダイスに押し込み、該成形ダイスで成形し、その後該しごきダイスでしごく、幅Wのパンチと、
    を有し、前記成形面の対向面間隔は(2T+W)以上であって、前記しごきすべり面の対向面間隔はWより大きく該成形面の対向面間隔より小さいことを特徴とするしごき加工時の損傷評価試験装置。
  9. さらに、前記しごきダイスおよび前記パンチに付加する荷重を測定するしごき荷重測定手段を有する請求項8記載のしごき加工時の損傷評価試験装置。
  10. 前記荷重測定手段は、ロードセルである請求項9記載のしごき加工時の損傷評価試験装置。
  11. 前記しごきすべり面は、テーパ面である請求項8〜10のいずれかに記載のしごき加工時の損傷評価試験装置。
  12. 前記しごきダイスは、温度測定手段を有する請求項8〜11のいずれかに記載のしごき加工時の損傷評価試験装置。
  13. 前記しごきダイスは、前記しごきすべり面の対向面間の間隔を調整するスペーサーを有する請求項8〜12のいずれかに記載のしごき加工時の損傷評価試験装置。
  14. さらに、前記成形ダイスおよび/または前記しごきダイスを加熱する加熱手段を有する請求項8〜13のいずれかに記載のしごき加工時の損傷評価試験装置。
  15. 前記パンチは、前記板状ワークを押し込む速度を調整する速度調整手段を有する請求項8〜14のいずれかに記載のしごき加工時の損傷評価試験装置。
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