JP2009253036A - 半導体メモリ - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体装置のプロセスマージンを向上できる。
【解決手段】本発明の例の半導体メモリは、同一の配線層内に設けられる2つのビット線BL1,BL2と、メモリセルアレイ内に設けられるアクティブ領域AA2と、アクティブ領域AA2と交差する2つのワード線WL1,WL2と、ゲートがワード線WL1,WL2にそれぞれ接続されアクティブ領域AA2上に設けられる第1及び第2のトランジスタTr1,Tr2と、ビット線BL2とトランジスタTr1のソース/ドレインとに接続される第1の抵抗性記憶素子MTJ1と、ビット線BL2とトランジスタTr2のソース/ドレインとに接続される第2の抵抗性記憶素子MTJ2と、ビット線BL1と2つのトランジスタTr1,Tr2の共有ノードに接続され、ワード線WL1,WL2間に配置される配線層M2とを具備し、アクティブ領域AA2はメモリセルアレイの一端から他端まで延在する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、メモリセルに抵抗性記憶素子を利用した半導体メモリに係り、例えば、磁気ランダムアクセスメモリに関する。
近年、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)やPRAM(Phase change Random Access Memory)などの記憶素子に抵抗性素子を利用した半導体メモリが注目されている。MRAMは、不揮発性、高速動作、高集積性、高信頼性を兼ね備えるという特長を持つため、SRAM(Static RAM)やDRAM(Dynamic RAM)などを置き換え可能な半導体メモリとして期待され、開発が進められている。MRAMは、MTJ(Magnetic Tunnel Junction)と呼ばれる2つの強磁性体の間に絶縁膜を挟みこんだ構造の磁気抵抗素子を用いている。MTJ素子は、一方の強磁性体層(固定層)の磁化方向が固定され、且つ、他方の強磁性層(記録層)の磁化方向が自由に反転可能されることによって、記憶素子として機能されている。
MRAMの書き込み方式として偏極スピン電流注入による磁化反転を利用した、いわゆる、スピン注入型MRAMが注目され開発が進められている(例えば、特許文献1参照)。この方式では、スピン注入磁化反転に必要な電流量(反転しきい値電流)はMTJ素子(磁気抵抗素子)を流れる電流密度で規定されているため、MTJ素子の面積を縮小するにつれて、反転しきい値電流は減少する。つまり、反転しきい値電流もスケーリングされるため、スピン注入型MRAMは、大容量の半導体メモリを実現可能な技術として期待されている。
スピン注入型MRAMの書き込み動作は、MTJ素子に反転しきい値電流以上の書き込み電流を流すことで行われ、そのデータはMTJ素子を流れる書き込み電流の方向によって決定される。例えば、一般的な1Tr+1MTJ型のメモリセルでは、MTJ素子の一端が第1のビット線に接続され、MTJ素子の他端がMIS(Metal-Insulator- Semiconductor)トランジスタの一方のソース/ドレインに接続され、MISトランジスタの他方のソース/ドレインは第2のビット線に接続されている。このような接続構成のメモリセルにおいて、第1及び第2のビット線は異なる配線層に形成されているため、DRAMなどの他の半導体メモリと比べて、ビット線を形成するための配線層が多く、プロセスコストが大きい、チップ作製に要する工期が長い、などの問題点がある。
その1つとして、プロセスマージンの問題がある。1つのメモリセル又は2つのメモリセルから構成される1つのセル群のそれぞれは、1つのアクティブ領域内に設けられている。そのため、アクティブ領域は、その周囲が素子分離領域に取り囲まれた島状の構造となっている。この島状のアクティブ領域はプロセスマージンの確保が困難であった。
米国特許第5695864号公報
本発明は、プロセスマージンの向上が可能な半導体装置を提供する。
本発明の例に関わる半導体メモリは、同一の方向に延び、同一の配線層内に設けられ、互いに隣接する第1及び第2のビット線と、前記第1及び第2のビット線と同一の方向に延び、メモリセルアレイ内に設けられるアクティブ領域と、前記アクティブ領域と交差する方向に延び、互いに隣接する第1及び第2のワード線と、前記アクティブ領域内に設けられる第1及び第2のソース/ドレイン拡散層と、前記第1及び第2のソース/ドレイン拡散層間の前記アクティブ領域表面に設けられる第1のゲート絶縁膜と、前記第1のワード線に接続され前記第1のゲート絶縁膜上に設けられる第1のゲート電極とを有する第1のトランジスタと、前記第1のトランジスタと共有される前記第2のソース/ドレイン拡散層と、前記アクティブ領域内に設けられる第3のソース/ドレイン拡散層と、前記第2及び第3のソース/ドレイン拡散層間の前記アクティブ領域表面に設けられる第2のゲート絶縁膜と、前記第2のワード線に接続され前記第2のゲート絶縁膜上に設けられる第2のゲート電極とを有する第2のトランジスタと、前記第2のビット線に接続される一端と、前記第1のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第1のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第2のビット線下に設けられる第1の抵抗性記憶素子と、前記第2のビット線に接続される一端と、前記第3のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第3のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第2のビット線下に設けられる第2の抵抗性記憶素子と、前記第1のビット線と前記第2のソース/ドレイン拡散層とに接続され、前記第1及び第2のビット線間をまたがって前記第1及び第2のワード線間に配置される中間配線層と、を具備し、前記アクティブ領域はストライプ状の構造を有し、前記メモリセルアレイ内の一端から他端まで延在していることを備える。
本発明の例に関わる半導体メモリは、同一の方向に延び、互いに隣接して同一の配線層内に設けられる第1及び第2のビット線と、前記第1及び第2のビット線と同一の方向に延び、互いに隣接して半導体基板内に設けられる第1及び第2のアクティブ領域と、前記第1及び第2のアクティブ領域と交差する方向に延び、互いに隣接する第1及び第2のワード線と、前記第2のアクティブ領域内に設けられる第1及び第2のソース/ドレイン拡散層と、前記第1及び第2のソース/ドレイン拡散層間の前記第2のアクティブ領域表面に設けられる第1のゲート絶縁膜と、前記第1のワード線に接続され前記第1のゲート絶縁膜上に設けられる第1のゲート電極とを有する第1のトランジスタと、前記第1のトランジスタと共有される前記第2のソース/ドレイン拡散層と、前記第2のアクティブ領域内に設けられる第3のソース/ドレイン拡散層と、前記第2及び第3のソース/ドレイン拡散層間の前記第2のアクティブ領域表面に設けられる第2のゲート絶縁膜と、前記第2のワード線に接続され前記第2のゲート絶縁膜上に設けられる第2のゲート電極とを有する第2のトランジスタと、前記第2のビット線に接続される一端と、前記第1のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第1のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第2のビット線下に設けられる第1の抵抗性記憶素子と、前記第2のビット線に接続される一端と、前記第3のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第3のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第2のビット線下に設けられる第2の抵抗性記憶素子と、前記第1のビット線と前記第2のソース/ドレイン拡散層とに接続され、前記第1及び第2のワード線間に前記第1及び第2のアクティブ領域上方にまたがって配置される第1の中間配線層と、前記第1及び第2のアクティブ領域と交差する方向に延び、互いに隣接する第3及び第4のワード線と、前記第1のアクティブ領域内に設けられる第4及び第5のソース/ドレイン拡散層と、前記第4及び第5のソース/ドレイン拡散層間の前記第1のアクティブ領域表面に設けられる第3のゲート絶縁膜と、前記第3のワード線に接続され前記第3のゲート絶縁膜上に設けられる第3のゲート電極とを有する第3のトランジスタと、前記第3のトランジスタと共有される前記第5のソース/ドレイン拡散層と、前記第1のアクティブ領域内に設けられる第6のソース/ドレイン拡散層と、前記第5及び第6のソース/ドレイン拡散層間の前記第1のアクティブ領域表面に設けられる第4のゲート絶縁膜と、前記第4のワード線に接続され前記第4のゲート絶縁膜上に設けられる第4のゲート電極とを有する第4のトランジスタと、前記第1のビット線に接続される一端と、前記第4のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第4のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第1のビット線下に設けられる第3の抵抗性記憶素子と、前記第1のビット線に接続される一端と、前記第6のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第6のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第1のビット線下に設けられる第4の抵抗性記憶素子と、前記第2のビット線と前記第5のソース/ドレイン拡散層とに接続され、前記第1及び第2のアクティブ領域上方にまたがって前記第3及び第4のワード線間に配置される第2の中間配線層と、を具備し、前記第1及び第2のアクティブ領域は、ストライプ状の構造を有していることを備える。
本発明の例に関わる半導体メモリは、同一の方向に延び、互いに隣接して同一の配線層内に設けられる第1及び第2のビット線と、前記第1及び第2のビット線と同一の方向に延び、互いに隣接して半導体基板内に設けられる第1及び第2のアクティブ領域と、前記第1及び第2のアクティブ領域と交差する方向に延び、互いに隣接する第1及び第2のワード線と、前記第2のアクティブ領域内に設けられる第1及び第2のソース/ドレイン拡散層と、前記第1及び第2のソース/ドレイン拡散層間の前記第2のアクティブ領域表面に設けられる第1のゲート絶縁膜と、前記第1のワード線に接続され前記第1のゲート絶縁膜上に設けられる第1のゲート電極とを有する第1のトランジスタと、前記第1のトランジスタと共有される前記第2のソース/ドレイン拡散層と、前記第2のアクティブ領域内に設けられる第3のソース/ドレイン拡散層と、前記第2及び第3のソース/ドレイン拡散層間の前記第2のアクティブ領域表面に設けられる第2のゲート絶縁膜と、前記第2のワード線に接続され前記第2のゲート絶縁膜上に設けられる第2のゲート電極とを有する第2のトランジスタと、前記第2のビット線に接続される一端と、前記第1のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第1のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第2のビット線下に設けられる第1の抵抗性記憶素子と、前記第2のビット線に接続される一端と、前記第3のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第3のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第2のビット線下に設けられる第2の抵抗性記憶素子と、前記第1のビット線と前記第2のソース/ドレイン拡散層とに接続され、前記第1及び第2のワード線間に前記第1及び第2のアクティブ領域上方にまたがって配置される第1の中間配線層と、前記第1及び第2のビット線と同一の配線層内に設けられ、前記第1及び第2のビット線と同一の方向に延在し、前記第2のビット線と隣接する第3のビット線と、前記第1乃至第3のビット辺と同一の方向に延び、前記第2のアクティブ領域に隣接して前記半導体基板内に設けられる第3のアクティブ領域と、前記第1乃至第3のアクティブ領域と交差する方向に延在し、互いに隣接する第3及び第4のワード線と、前記第3のアクティブ領域内に設けられる第4及び第5のソース/ドレイン拡散層と、前記第4及び第5のソース/ドレイン拡散層間の前記第3のアクティブ領域表面に設けられる第3のゲート絶縁膜と、前記第3のワード線に接続され前記第3のゲート絶縁膜上に設けられる第3のゲート電極とを有する第3のトランジスタと、前記第3のトランジスタと共有される前記第5のソース/ドレイン拡散層と、前記第3のアクティブ領域内に設けられる第6のソース/ドレイン拡散層と、前記第5及び第6のソース/ドレイン拡散層間の前記第3のアクティブ領域表面に設けられる第4のゲート絶縁膜と、前記第4のワード線に接続され前記第4のゲート絶縁膜上に設けられる第4のゲート電極とを有する第4のトランジスタと、前記第3のビット線に接続される一端と、前記第4のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第4のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第3のビット線下に設けられる第3の抵抗性記憶素子と、前記第3のビット線に接続される一端と、前記第6のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第6のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第3のビット線下に設けられる第4の抵抗性記憶素子と、前記第2のビット線と前記第5のソース/ドレイン拡散層とに接続され、前記第3及び第4のワード線間に前記第2及び第3のアクティブ領域上にまたがって配置される第2の中間配線層と、を具備し、前記第1乃至第3のアクティブ領域は、ストライプ状の構造を有していることを備える。
本発明によれば、プロセスマージンの向上が可能な半導体装置を提供できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の例を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
1. 概要
本発明の実施形態は、抵抗性記憶素子を用いた半導体メモリ、例えば、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)に関する。
本実施形態の半導体メモリは、メモリセルの両端に接続されるビット線対が同一の配線層内に設けられる半導体メモリであって、メモリセル又はセル群が設けられるアクティブ領域がストライプ状であることを特徴とする。
このアクティブ領域は、複数のメモリセル又はセル群が設けられるメモリセルアレイ内において、メモリセルアレイの一端から他端まで延在し、これが延在する方向に配列される複数のセル群(メモリセル)で共有される。
この構造によれば、本実施形態の半導体基板表面領域は、複数のアクティブ領域と複数の素子分離領域とが交互に隣接するラインアンドスペースのパターンになり、従来のような素子分離領域に周囲が取り囲まれた島状のアクティブ領域からなる半導体基板表面領域と比較して、プロセスマージンの確保が容易になる。
したがって、本発明の実施形態によれば、プロセスマージンの向上が可能な半導体メモリを提供できる。
2. 実施形態
以下、図面を参照し、本発明の第1乃至第3の実施形態について説明する。尚、本発明の各実施形態においては、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)を例に説明するが、それに限定されるものではない。例えば、結晶相変化を利用した記憶素子を用いるPRAM(Phase change Random Access Memory)や、電圧を印加することにより抵抗値が大きく変化する記憶素子を用いるRRAM(Resistive Random Access Memory)でも良い。
[1] 第1の実施形態
図1乃至図9を参照して、本発明の第1の実施形態に係る半導体メモリについて、説明する。
(1) 回路構成
図1及び図2を用いて、本発明の第1の実施形態に係る半導体メモリ(MRAM)のメモリセルアレイの回路構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るMRAMの1セル群の等価回路を図示している。図1に示すように、MRAMの1つのメモリセルMCは、スイッチ素子としての1つのMISトランジスタと抵抗性記憶素子としての1つの磁気抵抗素子(MTJ素子)からなる、いわゆる1Tr+1MTJ型で構成されている。1つのセル群G1は、隣接する2つメモリセルMCで構成されている。
セル群G1の具体的な回路構成は、次の通りである。第1のMTJ素子MTJ1の一端は第1のMISトランジスタTr1の電流経路の一端に接続され、第1のMTJ素子MTJ1の他端は第2のビット線BL2に接続される。第1のMISトランジスタTr1の電流経路の他端はノードn1に接続され、第1のMISトランジスタTr1のゲートは第1のワード線WL1に接続される。第2のMTJ素子MTJ2の一端は第2のMISトランジスタTr2の電流経路の一端に接続され、第2のMTJ素子MTJ2の他端は第2のビット線BL2に接続される。第2のMISトランジスタTr2の電流経路の他端はノードn1に接続され、第2のMISトランジスタTr2のゲートは第2のワード線WL2に接続される。そして、第1及び第2のMISトランジスタTr1,Tr2が繋がるノードn1は第1のビット線BL1に接続される。
図2は、本実施形態に係るMRAMのメモリセルアレイの等価回路を図示している。図2に示すように、本実施形態のメモリセルアレイ100Aは、複数のセル群によって構成され、X方向に隣接するセル群が鏡像関係をなし、Y方向に隣接するセル群が並進関係をなすように配置されている。ここで、鏡像関係とは、隣り合うセル群がビット線の延在する方向(X方向)に対して線対称な関係や、あるセル群に対しそれに隣接した他のセル群がY方向に反転した関係であることを意味する。並進関係とは、並進対象である関係を意味する。
以下、メモリセルアレイ100Aの構成について、より具体的に説明する。尚、図2のセル群G1は、図1のセル群G1と同様の構成であるため詳細な説明は省略する。
図2のメモリセルアレイ100Aにおいて、セル群G1とX方向において隣接するセル群G2は、次のような回路構成となる。第3のMTJ素子MTJ3の一端は第3のMISトランジスタTr3の電流経路の一端に接続され、第3のMTJ素子MTJ3の他端は第1のビット線BL1に接続される。第3のMISトランジスタTr3の他端はノードn2に接続され、第3のMISトランジスタTr3のゲートはワード線WL3に接続される。第4のMTJ素子MTJ4の一端は第4のMISトランジスタTr4の電流経路の一端に接続され、第4のMTJ素子MTJ4の他端は第1のビット線BL1に接続される。第4のMISトランジスタTr4の電流経路の他端はノードn2に接続され、第4のMISトランジスタTr4のゲートは第4のワード線WL4に接続される。そして、第3及び第4のMISトランジスタTr3,Tr4が繋がるノードn2は第2のビット線BL2に接続される。
したがって、X方向に隣接するセル群G1,G2は互いに同じビット線対BL1,BL2に接続されるが、このビット線対BL1,BL2とメモリセルとの接続関係が互いに逆になっている。即ち、セル群G1では、共有ノードn1が第1のビット線BL1に接続されるのに対し、セル群G2では、共有ノードn2が第2のビット線BL2に接続される。このように、X方向に隣接するセル群G1,G2は鏡像関係を成している。
尚、セル群G2のX方向に隣接するセル群G3は、セル群G3と鏡像関係を成し、セル群G1と同様の構成でビット線対BL1,BL2に接続されている。さらに、セル群G3のX方向に隣接するセル群G4は、セル群G3と鏡像関係を成し、セル群G2と同様の構成となっている。したがって、メモリセルアレイ1AのX方向においては、セル群G1と同様の構成のセル群とセル群G2と同様の構成のセル群とが交互に配置された構成となる。
セル群G1とY方向において隣接するセル群G5は、次のような回路構成となる。第9のMTJ素子MTJ9の一端は第9のMISトランジスタTr9の電流経路の一端に接続され、第9のMTJ素子MTJ9の他端は第4のビット線BL4に接続される。第9のMISトランジスタTr9の電流経路の他端はノードn5に接続され、第9のMISトランジスタTr9のゲートは第1のワード線WL1に接続される。第10のMTJ素子MTJ10の一端は第10のMISトランジスタTr10の電流経路の一端に接続され、第10のMTJ素子MTJ10の他端は第4のビット線BL4に接続される。第10のMISトランジスタTr10の電流経路の他端はノードn5に接続され、第10のMISトランジスタTr10のゲートは第2のワード線WL2に接続される。そして、第9及び第10のMISトランジスタTr9,Tr10が繋がるノードn5は第3のビット線BL3に接続される。
したがって、Y方向に隣接するセル群G1,G5は、同じワード線WL1,WL2を共有し、ビット線対BL1,BL2間のセル群G1とビット線対BL3,BL4間のセル群G5とが同一の向きに配置されている。このため、メモリセルアレイ100AのY方向において、共有ノードn1が接続されたビット線BL1、MTJ素子MTJ1,MTJ2が接続されたビット線BL2、共有ノードn5に接続されたビット線BL3、MTJ素子MTJ9,MTJ10が接続されたビット線BL4が順に配置されている。つまり、メモリセルアレイのY方向においては、共有ノードが接続されたビット線とMTJ素子が接続されたビット線とがY方向に沿って交互に配置された構成となる。このように、Y方向に隣接するセル群G1,G5は並進関係を成している。
このメモリセルアレイ100Aにおいて、各ビット線BL1〜BL4の両端には、ドライバ/シンカ(図示せず)がそれぞれ接続され、各ワード線WL1〜WL8には、ワード線ドライバ(図示せず)がそれぞれ接続されている。
(2) 構造
図3乃至図5を用いて、図2に示されるメモリセルアレイ100Aの構造について説明する。図3は、図2のメモリセルアレイ100Aのレイアウトを示す平面図である。図4は図2のA−A線に沿う断面図であり、図5は図2のB−B線に沿う断面図である。尚、各セル群の構成部材はほぼ同一であるため、以下では、セル群G1の構造を主な例として、説明する。
図3乃至図5に示すように、メモリセルアレイ100Aは半導体基板1内に設けられている。
第1乃至第4のビット線BL1〜BL4はメモリセルアレイ100A内の同一の配線層内に設けられ、同一の方向(例えば、X方向)に延在されている。そして、2つのビット線が互いに隣接して配置されている。
第1乃至第4のワード線WL1〜WL4は、メモリセルアレイ100A内の同一の配線層内に設けられ、ビット線BL1,BL2の延在方向と交差する方向(例えば、Y方向)に延在されている。そして、2つのワード線が互いに隣接して配置されている。
メモリセルアレイ100A内において、半導体基板1表面領域は、複数の素子分離領域STIと、2つの素子分離領域STIによってそれぞれ挟み込まれた第1乃至第4のアクティブ領域AA1〜AA4から構成されている。素子分離領域STI及びアクティブ領域AA1〜AA4はビット線BL1〜BL4の延在方向と同じ方向(X方向)に、メモリセルアレイ100A内の一端から他端まで延在されている。アクティブ領域AA1〜AA4は層間絶縁膜10を介してビット線BL1〜BL4下方にそれぞれ配置されている。
図3に示すように、複数のセル群G1〜G5のそれぞれは、T字型の平面構造(破線で囲まれた領域)でレイアウトされている。そして、セル群を構成する1つのメモリセルの
セルサイズは8F(Fは最小加工寸法)となる。尚、図3乃至図5においては、複数のセル群を半導体基板1(メモリセルアレイ)内に配列させた例を示しているが、それに限定されず、1つのセル群G1のみが半導体基板1(メモリセルアレイ)内の一端から他端まで延在する1つのアクティブ領域AA2内に設けられても良いのはもちろんである。
以下、図3乃至図5と共に、図6乃至図8を用いて、ビット線−ワード線間の各配線層の構造について、段階的に説明する。
図6は、ビット線BL1〜BL4が設けられる配線層のレイアウトを示している。図4、図5及び図6に示すように、ビット線BL1〜BL4は、Y方向に互いに隣接して配置されている。このように、1つのセル群に接続されるビット線対を同一の配線層内に設けることで、メモリセル面積が増大することなく、プロセスコストを低減できる。
図4及び図6に示すように、セル群G1が有する第1及び第2のMTJ素子MTJ1,MTJ2は、第2のビット線BL2に直接接触して設けられる。セル群G2が有する第3及び第4のMTJ素子MTJ3,MTJ4は、第1のビット線BL1に直接接触して設けられる。セル群G3が有する第5及び第6のMTJ素子MTJ5,MTJ6は、セル群G1と同様にビット線BL2に直接接触して設けられ、セル群G4が有する第7及び第8のMTJ素子MTJ7,MTJ8は、セル群G2と同様に、ビット線BL1に直接接触して設けられる。また、セル群G5が有する第9及び第10のMTJ素子MTJ9,MTJ10は、第3のビット線BL3に直接接触して設けられる。尚、MTJ素子MTJ1〜MTJ10とビット線BL1〜BL4との間に、電極若しくはコンタクトが設けられても良い。
これらのMTJ素子MTJ1〜MTJ10は、磁化方向が固定された固定層(ピンド層)と、データに応じて磁化方向が変化する記録層(フリー層)と、固定層と記録層との間に設けられた非磁性層(例えば絶縁層)とを含んで構成される。固定層及び記録層は強磁性層であり、固定層の磁化方向は固定層に接触して設けられる反強磁性層(ピン層)によって固定される。非磁性層はトンネルバリアとして機能する。
MTJ素子MTJ1〜MTJ10は、非磁性層を1層有するシングルジャンクション構造でもよいし、非磁性層を2層有するダブルジャンクション構造でもよい。シングルジャンクション構造のMTJ素子は、記録層がビット線に接触し、固定層が半導体基板1側に配置されるボトムピンタイプでもよいし、固定層がビット線に接触し、記録層が半導体基板1側に配置されるトップピンタイプでもよい。ダブルジャンクション構造のMTJ素子は、第1の固定層と、第2の固定層と、第1及び第2の固定層間に設けられた記憶層と、第1の固定層と記録層との間に設けられた第1の非磁性層と、第2の固定層と記録層との間に設けられた第2の非磁性層とを有する。
MTJ素子MTJ1〜MTJ10の平面形状は、図示される正方形状に限定されない。例えば、MTJ素子の平面形状は、長方形状、楕円状、円状、六角形状、菱型状、平行四辺形状、十字型状、ビーンズ型(凹型)状などでもよい。また、MTJ素子MTJ1〜MTJ10における固定層及び記録層の磁化方向は、膜面に対して垂直方向に向く垂直磁化型でもよいし、膜面に対して平行方向に向く平行磁化型でもよい。また、MTJ素子の代わりに、相変化や抵抗値変化を利用した抵抗性記憶素子を用いても良い。
図7は、ビット線BL1〜BL4が設けられる層とワード線WL1〜WL8が設けられる層との間に位置する中間配線層のレイアウトを示している。図4、図5及び図7に示すように、MTJ素子MTJ1,MTJ2下には中間配線層M1が設けられ、MTJ素子MTJ1,MTJ2と中間配線層M1とは、ビアコンタクトV1を介してそれぞれ電気的に接続されている。ビアコンタクトV1は、例えば、MTJ素子MTJ1,MTJ2の下部電極としても機能する。
また、X方向に隣接する2つの中間配線層M1の間には、引き出し配線となる中間配線層M2が設けられる。以下では、この中間配線層M2のことを引き出し配線層M2と呼ぶ。引き出し配線層M2はY方向に延在し、あるビット線下からそれと隣接するビット線下まで引き出される。例えば、図5に示すように、セル群G1においては、引き出し配線層M2は、ビット線BL2下からビット線BL1下までY方向に引き出され、ビアコンタクトV2を介してビット線BL1に接続される。これと同様に、各セル群G2〜G5が有する引き出し配線層M2はそれぞれ、2つのビット線間(2つのアクティブ領域間)をまたがるように配置される。そして、引き出し配線層M2は、1つのビット線対のうち、各セル群のMTJ素子が接続されないビット線に、ビアコンタクトV2を介して接続される。
そのようなビット線対と引き出し配線層との接続関係において、セル群G1のビアコンタクトV2はビット線BL1下に設けられ、セル群G2のビアコンタクトV2はビット線BL2下に設けられる。また、セル群G3のビアコンタクトV2はセル群G1と同様にビット線BL1下に設けられ、セル群G4のビアコンタクトV2はセル群G2と同様にビット線BL2下に設けられる。このように、X方向に隣接する各セル群G1〜G4のビアコンタクトV2は、2つのビット線BL1,BL2間をX方向に沿ってジグザグに配置されている。
図8は、複数のワード線WL1〜WL8及び半導体基板1表面領域のレイアウトを示している。図4、図5及び図8に示すように、半導体基板1表面領域は、X方向に延在する複数の素子分離領域STIと、2つの素子分離領域STIに挟み込まれている複数のアクティブ領域AA1〜AA4とから構成されている。この素子分離領域STI内には、図4に示すように、例えば、STI(Shallow Trench Isolation)構造の素子分離絶縁膜5が埋め込まれ、これによって、Y方向に隣接するアクティブ領域AA1〜AA4が電気的に分離されている。アクティブ領域AA1〜AA4はストライプ状の構造を有し、これらはX方向(ビット線の延在方向)に沿ってメモリセルアレイ内の一端から他端まで延在している。尚、本実施形態で述べるストライプ状の構造とは、任意の一方向に沿って延在する直線状の構造のことである。
ワード線WL1〜WL8はY方向に延在し、X方向に延在するアクティブ領域AA1〜AA4と交差している。セル群G1の第1及び第2のワード線WL1,WL2は、第1のコンタクトC1と第2のコンタクトC2との間にそれぞれ配置される。これと同様に、他のセル群に接続される各ワード線WL3〜WL8のそれぞれも、2つのコンタクトC1,C2との間に配置されている。このようなワード線WL1〜WL8及びコンタクトC1,C2のレイアウトにおいては、2つのワード線WL1,WL2間に1つの引き出し配線M2が配置されたレイアウトとなる。
上述のように、本実施形態における1つのメモリセルは、1Tr+1MTJ型の構成を有している。このメモリセルを構成するMISトランジスタTr1〜Tr10は、アクティブ領域AA1〜AA4とワード線WL1〜WL8とが交差する箇所にそれぞれ設けられる。
セル群G1において、第1及び第2のMISトランジスタTr1,Tr2は、第2のビット線BL2下方の第2のアクティブ領域AA2上に設けられる。MISトランジスタTr1,Tr2は、アクティブ領域AA2表面上に設けられた絶縁膜2Aをゲート絶縁膜とし、そのゲート絶縁膜2A上に設けられたゲート電極3A、アクティブ領域AA2(半導体基板1)内に設けられるソース/ドレイン拡散層4A,4Bとを有する。
ゲート電極3AはY方向に延在され、Y方向に隣接する複数のMISトランジスタで共有される。ゲート電極3Aは、第1及び第2のワード線WL1,WL2としてそれぞれ機能する。
ソース/ドレイン拡散層(第1及び第3のソース/ドレイン拡散層)4Aは、層間絶縁膜10内に埋め込まれたコンタクトC1に接続される。そして、ソース/ドレイン拡散層4Aは、コンタクトC1、中間配線層M1及びビアV1を介して、ソース/ドレイン拡散層4A上方にそれぞれ位置するMTJ素子MTJ1,MTJ2と接続される。
ソース/ドレイン拡散層(第2のソース/ドレイン拡散層)4Bは、ワード線WL1,WL2間のアクティブ領域AA2内に設けられる。ソース/ドレイン拡散層4BはトランジスタTr1,Tr2で共有され、このソース/ドレイン拡散層4Bがセル群G1の共有ノードn1となっている。ソース/ドレイン拡散層4Bは、コンタクトC2を介して、引き出し配線層M2に接続される。そして、上述のように、セル群G1においては、引き出し配線層M2はビット線BL1に接続される。
セル群G2においては、第3及び第4のMISトランジスタTr3,Tr4は、第1のアクティブ領域AA1上に設けられる。MISトランジスタTr3,Tr4は、アクティブ領域AA1表面上のゲート絶縁膜2A上、ゲート絶縁膜2A上に設けられたゲート電極3A、アクティブ領域AA1(半導体基板1)内に設けられるソース/ドレイン拡散層4A,4Bとを有する。
ゲート電極3BはY方向に延在され、Y方向に隣接する複数のMISトランジスタで共有される。ゲート電極3Bは、第3及び第4のワード線WL3,WL4としてそれぞれ機能する。
ソース/ドレイン拡散層(第4及び第6のソース/ドレイン拡散層)4Aは、層間絶縁膜10内に埋め込まれたコンタクトC1に接続される。そして、ソース/ドレイン拡散層4Aは、コンタクトC1、中間配線層M1及びビアV1を介して、ソース/ドレイン拡散層4A上方にそれぞれ位置するMTJ素子MTJ3,MTJ4と接続される。
ソース/ドレイン拡散層(第5のソース/ドレイン拡散層)4Bは、ワード線WL3,WL4間のアクティブ領域AA1内に設けられる。ソース/ドレイン拡散層4BはトランジスタTr3,Tr4で共有され、このソース/ドレイン拡散層4Bがセル群G2の共有ノードn2となっている。ソース/ドレイン拡散層4Bは、コンタクトC2を介して、引き出し配線層M2に接続される。そして、上述のように、セル群G2においては、引き出し配線層M2はビット線BL2に接続される。
第3のセル群G3においては、第5及び第6のMISトランジスタTr5,Tr6は、第1のセル群G1と同一の構成で第2のアクティブ領域AA2上に設けられ、第4のセル群G4においては、第7及び第8のMISトランジスタTr7,Tr8は、第2のセル群G2と同一の構成で第1のアクティブ領域AA1上に設けられる。また、セル群G1のY方向に隣接する第5のセル群においては、第9及び第10のMISトランジスタTr9,Tr10は第4のアクティブ領域AA4上に設けられ、第1及び第2のMISトランジスタTr1,Tr2とゲート電極3A(ワード線WL1,WL2)を共有している。
このように、アクティブ領域AA1〜AA2がストライプ状になると、絶縁膜によるX方向のアクティブ領域の素子分離は成されないため、X方向に配列されるセル群のうち、並進関係にあるセル群、例えば、第1のセル群G1と第3のセル群G3は同じのアクティブ領域AA2上に、MISトランジスタTr1,Tr2,Tr5,Tr6を有する。
また、同じアクティブ領域にMISトランジスタが設けられる2つのセル群(例えば、セル群G1,G3)の間を、それらのセル群G1,G3とは接続されない2つのワード線WL3,WL4(ゲート電極3B)が通過する。このようなワード線が通過する箇所において、本実施形態では、2つのワード線WL3,WL4間のアクティブ領域内に、拡散層(不純物領域)4Cが設けられている。
本発明の第1の実施形態に係るMRAMは、メモリセル及びセル群が設けられるアクティブ領域がX方向に延在するストライプ状の構造であることを特徴とする。
本実施形態のように、アクティブ領域AA1〜AA4をそれぞれストライプ状にすると、半導体基板1表面領域は、各アクティブ領域AA1〜AA4が2つの素子分離領域STIに挟み込まれた、いわゆる、ラインアンドスペースパターンとなる。
ここで、図8及び図9を用いて、本発明の実施形態と他の技術との比較を行う。図9はアクティブ領域のレイアウトの一例を示す平面図であり、図9においても、図6及び図7に示す構造と同様の配線層を設けることで、図2に示すメモリセルアレイを構成できる。
図9に示す例では、アクティブ領域AA’は、1つのセル群毎にそれぞれ分離され、素子分離領域に取り囲まれた島状の構造となっている。図9に示すように、アクティブ領域AA’が島状構造であると、Y方向及びX方向に隣接するアクティブ領域AA間のプロセスマージンを考慮して、アクティブ領域AA’のサイズ設計、パターンニングや加工を実行しなければならない。
一方で、本発明の実施形態に係るMRAMのアクティブ領域AAは、図8に示すようにX方向に延在されたストライプ状の構造であり、メモリセルアレイ内のY方向において、複数のアクティブ領域AA1〜AA4と複数の素子分離絶縁領域STIとが交互に設けられた構成となっている。このようなラインアンドスペースのパターンは、Y方向に隣接するアクティブ領域間のみを考慮して、サイズ設計、パターニング及び加工を実行すればよい。
それゆえ、図8に示すように、1つのアクティブ領域をストライプ状の構造にすることで、図9に示す構造と比較してプロセスマージンを向上できる。
したがって、本発明の第1の実施形態の半導体メモリによれば、その製造工程におけるプロセスマージンを向上できる。
(3) 製造方法
図4乃至図8を用いて、本発明の第1の実施形態に係るMRAMの製造方法について、説明する。
はじめに、図4、図5及び図8に示すように、半導体基板1内に第1導電型のウェル領域(図示せず)が形成された後、例えばSTI構造を有するX方向に延在する複数の溝が、半導体基板1内に形成され、その溝内に素子分離絶縁膜5(例えば、シリコン酸化膜)が埋め込まれる。これによって、半導体基板1表面領域には、X方向に延在する複数の素子分離領域STIと、Y方向に隣接する2つの素子分離領域に挟み込まれた複数のアクティブ領域AA1〜AA4とが形成される。つまり、アクティブ領域AA1〜AA4はX方向に延在するストライプ状の構造を成し、半導体基板1表面領域はアクティブ領域AA1〜AA4(ラインパターン)と素子分離領域STI(スペースパターン)からなるラインアンドスペースパターンの構造となる。
このアクティブ領域AA1〜AA4の加工(溝の形成)の際には、アクティブ領域AA1〜AA4のそれぞれがX方向に延在するストライプ状の構造であるため、Y方向のプロセスマージンのみを考慮して、パターニング及びエッチングを実行できる。
そして、アクティブ領域AA1〜AA4(半導体基板1)表面上に、絶縁膜2A,2Bが形成される。半導体基板1表面領域上に、例えば、ポリシリコンから成るゲート電極材がCVD(Chemical Vapor Deposition)法により堆積される。そして、そのポリシリコンは、例えば、Y方向に延在するようにフォトリソグラフィー技術によってパターニングされ、RIE(Reactive Ion Etching)法によって加工される。これによって、ワード線WL1〜WL8として機能するゲート電極3A,3Bがゲート絶縁膜2A,2B上に形成される。このゲート電極3A,3BはY方向に延在するため、X方向に延在するアクティブ領域AA1〜AA4と交差する。
この後、第1導電型と逆の導電型(第2導電型)のソース/ドレイン拡散層4A,4Bが、例えば、イオン注入法により、ゲート電極(ワード線)3A,3Bをマスクとして自己整合的に、アクティブ領域AA1〜AA8内に形成される。これによって、メモリセルMCを構成する各MISトランジスタTr1〜Tr10が形成される。尚、ソース/ドレイン拡散層4A,4Bがワード線(ゲート電極)に対して自己整合的に形成される場合、第1及び第2のワード線WL1,WL2間の第1及び第3のアクティブ領域AA1,AA3内、第3及び第4のワード線WL3,WL4間の第2及び第4のアクティブ領域AA2,AA4内に、拡散層(不純物領域)4Cが同時に形成される。
続いて、形成されたゲート電極3A,3Bを覆うように、半導体基板1上に層間絶縁膜が形成される。そして、第1及び第2のコンタクトC1,C2がソース/ドレイン拡散層4A,4Bにそれぞれ接続されるように、層間絶縁膜内に埋め込まれる。
次に、図4、図5及び図7に示すように、層間絶縁膜上及びコンタクトC1,C2上に、例えばアルミや銅、タングステンなどのメタル材がCVD法で堆積された後、フォトリソグラフィー技術及びRIE法を用いて、中間配線層M1がコンタクトC1上に形成される。これと同時に、引き出し配線層M2がコンタクトC2上に形成される。この引き出し配線層M2は、2つのワード線間(例えば、ワード線WL1,WL2間)で、2つのアクティブ領域(例えば、アクティブ領域AA1,AA2)をまたがるようにパターニングされて、形成される。
そして、中間配線層M1、引き出し配線層M2及び層間絶縁膜上に、新たな層間絶縁膜が形成される。
続いて、図4、図5及び図6に示すように、中間配線層M1に接触するように、ビアコンタクトV1が層間絶縁膜内に埋め込まれる。そして、ビアコンタクトV1上にMTJ素子MTJ1〜MTJ10が形成される。また、ビアコンタクトV2が引き出し配線M2と接触するように層間絶縁膜内に埋め込まれる。
その後、層間絶縁膜10上に、例えば、アルミや銅などのメタル材がCVD法により形成され、このメタル材はフォトリソグラフィー技術及びRIE法によって加工される。これによって、ビット線BL1〜BL4が、第1のビット線BL1はビアV2に接続されるように形成され、第2のビット線BL2はMTJ素子MTJ1〜MTJ10に接続されるように形成される。ビット線BL1〜BL4は、例えば、アクティブ領域AA1〜AA4と上下に重なる位置に配置されるように、形成される。
このように、ビット線対を同一配線層内に同時に形成することによって、メモリセル面積を増大させることなく、プロセスコストの低減とチップ作製工期の短縮とを図ることができる。
以上のように、本実施形態の製造方法では、メモリセル及びセル群が形成されるアクティブ領域は、ストライプ状の構造となるように形成される。そのため、メモリセルアレイの半導体基板表面領域は、アクティブ領域と素子分離領域とから成るラインアンドスペースパターンとなり、そのパターンニング及び加工は容易になる。
したがって、本発明の第1の実施形態によれば、プロセスマージンを向上できる半導体メモリを提供できる。
(4) 動作
以下、本発明の第1の実施形態に係るMRAMにおいて、図2に示すメモリセルアレイ100Aに対する書き込み/読み出し方法について、説明する。例えば、MRAMでは、トンネル磁気抵抗効果(Tunneling Magneto Resistive Effect)を利用して、データを判別している。トンネル磁気抵抗効果とは、MTJ素子の固定層及び記録層の磁化方向が平行となった場合と反平行となった場合とで、強磁性層に挟まれた非磁性層(トンネルバリア膜)のトンネル抵抗値が変化することである。固定層及び記録層の磁化方向が平行となった場合、MTJ素子の抵抗値は低くなり、磁化方向が反平行となった場合にはMTJ素子の抵抗値は高くなる。このMTJ素子の抵抗値の高低によって、“1”又は“0”データが判別される。
本実施形態のMRAMの書き込み方式には、例えば、スピン注入磁化反転技術が採用される。スピン注入による磁化反転は、固定層の磁気モーメントによってスピン偏極された電子(スピン偏極電子と呼ぶ)を記録層に注入し、そのスピン偏極電子と記録層内の電子との交換相互作用によるスピン角運動量の移動によって、記憶層を磁化反転させることで行われる。即ち、書き込み電流を固定層から記録層へ、又は、記録層から固定層へ流し、記録層の磁化方向と固定層の磁化方向を反平行状態(例えば、“0”データ)、又は、平行状態(例えば、“1”データ)にして、データが書き込まれる。
このように、MTJ素子の両端に電位差を印加して磁化反転しきい値電流以上の書き込み電流を流すことで記録層の磁化方向を反転させ、書き込み電流の流れる向きに応じて固定層及び記録層の磁化方向を平行又は反平行にし、MTJ素子の抵抗値を変化させることで“1”、“0”データの書き込みが行われる。
メモリセルアレイ100Aを構成する各メモリセルMCの書き込み/読み出し動作は、例えば、次のように実行される。複数のワード線WL1〜WL8の中から、データの書き込み/読み出しの対象となるメモリセルが属する1つのワード線が選択され、そのワード線に接続されたMISトランジスタがオン状態となる。そして、複数のビット線BL1〜BL8の中から、書き込み/読み出しの対象となるメモリセルが接続される1つのビット線が選択される。
書き込み動作の際には、選択されたメモリセルが接続されているビット線対において、選択された一方のビット線及び他方のビット線のそれぞれに接続された2つのドライバ/シンカ間に、書き込み電流が流される。それによって、“1”又は“0”データが、上記スピン注入方式により、選択されたメモリセル内のMTJ素子に書き込まれる。
読み出し動作の際には、選択されたメモリセルが接続されているビット線対において、一方のビット線及び他方のビット線のそれぞれに接続された2つのドライバ/シンカ間に、読み出し電流が流される。そして、読み出し電流に基づいて、選択されたメモリセル内のMTJ素子のトンネル抵抗値の値が判別されることによって、選択されたメモリセルのデータが読み出される。
尚、上述の製造方法のように、MISトランジスタTr1〜Tr10のソース/ドレイン拡散層4A,4Bが、製造工程の削減及び簡略化のため、ゲート電極(ワード線WL1〜WL8)をマスクとして半導体基板1全面にイオン注入を行って、自己整合的に形成される場合がある。この場合、アクティブ領域上のセル群に接続されないワード線が、そのアクティブ領域上を通過する箇所において、2つのワード線間のアクティブ領域内に、メモリセル(セル群)の動作に寄与しない拡散層(不純物領域)4Cが形成される。
すると、図4に示すように、セル群G2のワード線WL3,WL4がゲート電極3Bとなり、絶縁膜2Bがゲート絶縁膜となり、拡散層4A,4Cがソース/ドレイン領域となって、寄生トランジスタTr’がアクティブ領域AA2上に形成される。
しかし、上述のように、MRAMの動作においてワード線は1本ずつ選択されるため、2つの寄生トランジスタTr’のうち少なくとも1つは常にオフ状態となる。それゆえ、本実施形態において、寄生トランジスタTr’と接続されるMTJ素子MTJ2,MTJ5に対する誤書き込み又は誤読み出しが発生することはない。
[2] 第2の実施形態
図10及び図11を参照して、本発明の第2の実施形態に係るMRAMについて説明する。尚、本実施形態において、各セル群のレイアウトに関しては、第1の実施形態と同様であるため、図3を用いて、説明する。また、第1の実施形態と共通する部分に関しては共通の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
第1の実施形態で述べたように、複数のアクティブ領域AA1〜AA4はX方向に延びるストライプ状の構造を有するため、Y方向に延びる複数のワード線WL1〜WL8と交差する。そのため、メモリセルアレイの製造工程において、アクティブ領域AA1〜AA4とワード線WL1〜WL8とが交差する複数の箇所に、メモリセルMCを構成するスイッチング素子用のMISトランジスタTr1〜Tr10だけではなく、寄生トランジスタも同時に形成されてしまう。
上述のように、これらの寄生トランジスタは、少なくとも1つはオフ状態であるため、MRAMの動作に大きな影響を及ぼさない。しかし、1つの寄生トランジスタがオン状態となる場合は有り、また、メモリセル及びセル群の微細化が進むにつれて、短チャネル効果が顕著になると、寄生トランジスタのスナップバック耐性やカットオフ特性が十分保証されなくなることが懸念される。
同じアクティブ領域上に異なるセル群のMISトランジスタが設けられているため、第1の実施形態に係るMRAMでは、スナップバック耐性やカットオフ特性が保証されないと、書き込み/読み出し動作時の書き込み/読み出し電流が、迂回電流となって寄生トランジスタのチャネル領域を経由し、選択セルと同じアクティブ領域内の非選択セルに流入する可能性がある。このため、非選択セルに対する誤書き込みや誤読み出しなど、MRAMの動作不良が発生する可能性がある。
本発明の第2の実施形態に係るMRAMにおいては、スイッチ素子としてのMISトランジスタを必要としないアクティブ領域とワード線との交差箇所、例えば、図10に示される第2のアクティブ領域AA2と第3及び第4のワード線WL3,WL4(ゲート電極3B)の交差箇所や、図11に示される第1のアクティブ領域AA1と第1及び第2のワード線WL1,WL2(ゲート電極3A)の交差箇所において、2つのワード線間に位置するアクティブ領域内に、ソース/ドレイン拡散層4A,4Bと反対の導電型の不純物領域7を設けることを特徴とする。
これによって、本実施形態のMRAMは、ワード線がアクティブ領域上を通過する箇所において、寄生トランジスタが形成されない構造となる。
本実施形態のように、ソース/ドレイン拡散層4A,4Bの導電型(第2導電型)がN型の場合には、ワード線WL3,4間の不純物領域7はP型であるため、その領域7の導電型は半導体基板1又は半導体基板1内のウェル領域(図示せず)の導電型(第1導電型)と同じでよい。この場合、ソース/ドレイン拡散層の形成工程において、例えば、図12に示すように第1導電型の不純物領域7が設けられる領域に、斜線で図示するようにマスク20が形成され、イオン注入が半導体基板1に対して実行される。これによって、ソース/ドレイン拡散層4A,4Bの導電型と反対の導電型の不純物領域7が形成される。
それゆえ、例えば、図10に示すように、ワード線WL3,WL4(ゲート電極3B)と第2のアクティブ領域AA2との交差箇所は、N型のソース/ドレイン拡散層4AとP型の半導体基板1(不純物領域7)とからなる2つのPN接合、即ち、2つのダイオードが形成された構造となり、そのカソード同士が接続された構成となる。このため、書き込み/読み出し電流の迂回電流が、アクティブ領域内を通過し、同じアクティブ領域内に設けられる非選択セルへ注入されるのを抑制できる。
したがって、本発明の第2の実施形態によれば、プロセスマージンを向上できるとともに、動作不良を抑制できる半導体メモリを提供できる。
[3] 第3の実施形態
図13及び図14を参照して、本発明の第3の実施形態に係るMRAMについて、説明する。尚、第1及び第2の実施形態と共通する部分に関しては共通の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
(1) 回路構成
図13を用いて、本発明の第3の実施形態に係るMRAMのメモリセルアレイの回路構成について、説明する。
1つのセル群が図1に示す回路構成とされる場合、図13に示すメモリセルアレイ100Bのような回路構成でも、複数のセル群を接続することも可能である。図13に示すメモリセルアレイ100Bにおいて、X方向に隣接するセル群、Y方向に隣接するセル群、斜め方向に隣接するセル群のいずれもが並進関係を成している。
以下、本実施形態のメモリセルアレイ100Bを構成するセル群G1〜G5の回路構成について、説明する。尚、セル群G1の回路構成は、第1及び第2の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
セル群G1とX方向において隣接するセル群G3は、次のような回路構成となる。第5のMTJ素子MTJ5の一端は第5のMISトランジスタTr5の電流経路の一端に接続され、第5のMTJ素子MTJ5の他端は第2のビット線BL2に接続される。第5のMISトランジスタTr5の電流経路の他端はノードn3に接続され、第5のMISトランジスタTr5のゲートはワード線WL5に接続される。第6のMTJ素子MTJ6の一端は第6のMISトランジスタTr6の電流経路の一端に接続され、第6のMTJ素子MTJ6の他端は第2のビット線BL2に接続される。第6のMISトランジスタTr6の電流経路の他端はノードn3に接続され、第6のMISトランジスタTr6のゲートは第6のワード線WL6に接続される。そして、第5及び第6のMISトランジスタTr5,Tr6が繋がるノードn3は第1のビット線BL1に接続される。
したがって、X方向に隣接するセル群G1,G3は、互いに同じビット線対BL1,BL2に接続され、このビット線対BL1,BL2との接続関係が同じになっている。即ち、セル群G1の共有ノードn1及びセル群G3の共有ノードn3はともに第1のビット線BL1に接続されている。このように、X方向に隣り合うセル群G1,G3は並進関係を成している。
セル群G1とY方向において隣接するセル群G5は、次のような回路構成となる。第9のMTJ素子MTJ9の一端は第9のMISトランジスタTr9の電流経路の一端に接続され、第9のMTJ素子MTJ9の他端は第4のビット線BL4に接続される。第9のMISトランジスタTr9の電流経路の他端はノードn5に接続され、第9のMISトランジスタTr9のゲートは第1のワード線WL1に接続される。第10のMTJ素子MTJ10の一端は第10のMISトランジスタTr10の電流経路の一端に接続され、第10のMTJ素子MTJ10の他端は第4のビット線BL4に接続される。第10のMISトランジスタTr10の電流経路の他端はノードn5に接続され、第10のMISトランジスタTr10のゲートは第2のワード線WL2に接続される。そして、第9及び第10のMISトランジスタTr9,Tr10が繋がるノードn5は第3のビット線BL3に接続される。
したがって、Y方向に隣接するセル群G1,G5は、同じワード線WL1,WL2を共有し、ビット線対BL1,BL2間のセル群G1とビット線対BL3,BL4間のセル群G5とが同一の向きに配置されている。このため、メモリセルアレイ100BのY方向において、共有ノードn1が接続されたビット線BL1、MTJ素子MTJ1,MTJ2が接続されたビット線BL2、共有ノードn5に接続されたビット線BL3、MTJ素子MTJ9,MTJ10が接続されたビット線BL4が順に配置されている。つまり、メモリセルアレイのY方向においては、共有ノードが接続されたビット線とMTJ素子が接続されたビット線とがY方向に沿って交互に配置された構成となる。このように、Y方向に隣接するセル群G1,G5は並進関係を成している。
セル群G1と斜め方向に隣接するセル群G2は、次のような回路構成となる。第3のMTJ素子MTJ3の一端は第3のMISトランジスタTr3の電流経路の一端に接続され、第3のMTJ素子MTJ3の他端は第3のビット線BL3に接続される。第3のMISトランジスタTr3の電流経路の他端はノードn2に接続され、第3のMISトランジスタTr3のゲートは第3のワード線WL3に接続される。第4のMTJ素子MTJ4の一端は第4のMISトランジスタTr4の電流経路の一端に接続され、第4のMTJ素子MTJ4の他端は第3のビット線BL3に接続される。第4のMISトランジスタTr4の電流経路の他端はノードn2に接続され、第4のMISトランジスタTr4のゲートは第4のワード線WL4に接続される。そして、第3及び第4のMISトランジスタTr3,Tr4が繋がるノードn2は第2のビット線BL2に接続される。
したがって、斜め方向に隣接するセル群G1,G2は、ビット線対BL1,BL2間のセル群G1とビット線対BL2,BL3間のセル群G2とが同一の向きになるように配置されている。ここで、セル群G1,G2はビット線BL2を互いに共有し、このビット線BL2にはセル群G1のMTJ素子MTJ1,MTJ2及びセル群G2の共有ノードn2が接続されている。このように、斜め方向に隣接するセル群G1,セル群G2は並進関係を成している。
尚、斜め方向に隣接するセル群G1,G2やセル群G2,G3はワード線を互いに共有しない。このため、セル群G2で用いられるワード線WL3,WL4は、セル群G1,G3間を通過しているだけであって、セル群G1,G3のいずれにも繋がらない。
(2) 構造
図14は、本発明の第3の実施形態に係るMRAMのメモリセルアレイ100Bのレイアウトを示す平面図である。尚、本実施形態におけるX方向及びY方向に沿う断面構造は、第1の実施形態に示す断面構造(図4及び図5)、又は、第2の実施形態に示す断面構造(図10及び図11)のいずれかと同一の構造となるため、詳細な説明は省略する。
また、図14に示されるように、セル群G1,G3,G5のレイアウト及び構成は、図3と同様である。そのため、本実施形態では、セル群G1,G3,G5の説明は省略し、セル群G1の斜め方向に隣接するセル群G2の構成のみを説明する。
セル群G2が有する第3及び第4のMTJ素子MTJ3,MTJ4は、第3のビット線BL3下に設けられる。また、セル群G2が有する第3及び第4のMISトランジスタTr3,Tr4は第3のアクティブ領域上に配置される。第3のMISトランジスタTr3のソース/ドレイン拡散層(第4のソース/ドレイン拡散層)4Aは、MTJ素子MTJ3下方のアクティブ領域AA3内に設けられ、中間配線層(図示せず)及びビアコンタクト(図示せず)を介して、MTJ素子MTJ3に接続される。第4のMISトランジスタTr4のソース/ドレイン拡散層(第6のソース/ドレイン拡散層)4Aは、MTJ素子MTJ4下方のアクティブ領域AA3内に設けられ、中間配線層(図示せず)及びビアコンタクト(図示せず)を介して、MTJ素子MTJ4に接続される。
2つのMISトランジスタTr3,Tr4が共有するソース/ドレイン拡散層(第5のソース/ドレイン拡散層)4Bは、コンタクトC2を介して引き出し配線層M2に接続される。引き出し配線層M2は、ビアコンタクトV2を介して第2のビット線BL2に接続されている。
MISトランジスタTr3,Tr4のゲート電極はY方向に延在し、セル群G2のY方向に隣接するセル群間で共有される。つまり、MISトランジスタTr3,Tr4のゲート電極は第3及び第4のワード線WL3,WL4として機能する。このワード線WL3,4は、X方向に隣接している2つのセル群G1,G3間を通過し、アクティブ領域AA1,AA2と交差している。
セル群G4は、それのX方向に隣接して配置されるセル群G2と実質的に同じ構成を有し、ビット線BL2,BL3、第7及び第8のMTJ素子MTJ7,MTJ8に接続されている。セル群G4が有する第7及び第8のMISトランジスタTr7,Tr8は、アクティブ領域AA3上に配置され、そのゲート電極が第7及び第8のワード線WL7,WL8に接続される。2つのMISトランジスタTr7,Tr8が共有するソース/ドレイン拡散層4Bはアクティブ領域AA3内に設けられ、その拡散層4Aは引き出し配線層M2を介して、ビット線BL2に接続されている。
MISトランジスタTr7のソース/ドレイン拡散層4Aは、第7のMTJ素子MTJ7に接続される。また、MISトランジスタTr8のソース/ドレイン拡散層4Aは、第8のMTJ素子MTJ8に接続される。2つのMTJ素子MTJ7,MTJ8はビット線BL3下に設けられ、そのビット線BL3に直接接続されている。
X方向に隣接しているセル群G2とセル群G4との間には、ワード線WL4,WL5が通過している。
図14に示すメモリセルアレイ100Bのレイアウトにおいても、1つのメモリセルの
セルサイズは8Fとなる。
本実施形態に係るMRAMは、第1及び第2の実施形態と同様に、メモリセル及びセル群が設けられるアクティブ領域AA1〜AA4がストライプ状の構造を有することを特徴とする。そのため、半導体基板1表面領域はラインアンドスペースのパターンとなり、アクティブ領域のパターニング及び加工が容易になる。
したがって、本発明の第3の実施形態においても、プロセスマージンの向上が可能な半導体メモリを提供できる。
尚、本実施形態のMRAMにおけるメモリセルアレイ100Bの製造方法は、第1及び第2の実施形態に示すメモリセルアレイ100Aとほぼ同一であるため、説明は省略する。また、本実施形態のMRAMにおけるメモリセルアレイ100Bの書き込み/読み出し動作は、第1及び第2の実施形態に示すメモリセルアレイ100Aの動作とほぼ同一であるため、説明は省略する。
3. その他
本発明の例は、プロセスマージンの向上が可能な半導体メモリを提供できる。
本発明の例の半導体メモリとして、MRAMを例に各実施形態を説明したが、それに限定されるものではない。例えば、磁気抵抗素子の代わりに他の抵抗性記憶素子、例えば結晶相変化を利用した記憶素子を用いたPRAMや、電圧の印加により抵抗値が大きく変化することを利用した記憶素子を用いたReRAMにも適用可能である。これらの場合においても、本発明の各実施形態で述べた効果と同様の効果が得られる。
本発明の例は、上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、各構成要素を変形して具体化できる。また、上述の実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を構成できる。例えば、上述の実施形態に開示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよいし、異なる実施形態の構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の実施形態に係るMRAMの1セル群の等価回路図。 本発明の第1の実施形態に係るMRAMのメモリセルアレイの等価回路図。 本発明の第1の実施形態に係るMRAMのメモリセルアレイのレイアウト図。 図3のA−A線に沿う断面図。 図3のB−B線に沿う断面図。 メモリセルアレイのレイアウトを段階的に説明するための平面図。 メモリセルアレイのレイアウトを段階的に説明するための平面図。 メモリセルアレイのレイアウトを段階的に説明するための平面図。 第1の実施形態に係るMRAMに対する比較例を示す図。 第2の実施形態に係るMRAMにおける、図3のA−A線に沿う断面図。 第2の実施形態に係るMRAMにおける、図3のB−B線に沿う断面図。 第2の実施形態に係るMRAMの製造工程の一工程を示す工程図。 本発明の第3の実施形態に係るMRAMのメモリセルアレイの等価回路図。 本発明の第3の実施形態に係るMRAMのメモリセルアレイのレイアウト図。
符号の説明
1:半導体基板、2A,2B:ゲート絶縁膜、3A,3B:ゲート電極(ワード線)、4A,4B,4C:ソース/ドレイン拡散層、5:素子分離絶縁膜、7:第1導電型領域、10:層間絶縁膜、M1:中間配線層、M2:引き出し配線、C1,C2:コンタクト、V1,V2:ビア、AA:アクティブ領域、STI:素子分離領域、BL1〜BL8:ビット線、WL1〜WL8:ワード線、G1〜G5:セル群、MC:メモリセル、MTJ1〜MTJ10:MTJ素子、Tr1〜Tr10:MISトランジスタ。

Claims (5)

  1. 同一の方向に延び、同一の配線層内に設けられ、互いに隣接する第1及び第2のビット線と、
    前記第1及び第2のビット線と同一の方向に延び、メモリセルアレイ内に設けられるアクティブ領域と、
    前記アクティブ領域と交差する方向に延び、互いに隣接する第1及び第2のワード線と、
    前記アクティブ領域内に設けられる第1及び第2のソース/ドレイン拡散層と、前記第1及び第2のソース/ドレイン拡散層間の前記アクティブ領域表面に設けられる第1のゲート絶縁膜と、前記第1のワード線に接続され前記第1のゲート絶縁膜上に設けられる第1のゲート電極とを有する第1のトランジスタと、
    前記第1のトランジスタと共有される前記第2のソース/ドレイン拡散層と、前記アクティブ領域内に設けられる第3のソース/ドレイン拡散層と、前記第2及び第3のソース/ドレイン拡散層間の前記アクティブ領域表面に設けられる第2のゲート絶縁膜と、前記第2のワード線に接続され前記第2のゲート絶縁膜上に設けられる第2のゲート電極とを有する第2のトランジスタと、
    前記第2のビット線に接続される一端と、前記第1のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第1のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第2のビット線下に設けられる第1の抵抗性記憶素子と、
    前記第2のビット線に接続される一端と、前記第3のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第3のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第2のビット線下に設けられる第2の抵抗性記憶素子と、
    前記第1のビット線と前記第2のソース/ドレイン拡散層とに接続され、前記第1及び第2のビット線間をまたがって前記第1及び第2のワード線間に配置される中間配線層と、を具備し、
    前記アクティブ領域はストライプ状の構造を有し、前記メモリセルアレイ内の一端から他端まで延在していることを特徴とする半導体メモリ。
  2. 同一の方向に延び、互いに隣接して同一の配線層内に設けられる第1及び第2のビット線と、
    前記第1及び第2のビット線と同一の方向に延び、互いに隣接して半導体基板内に設けられる第1及び第2のアクティブ領域と、
    前記第1及び第2のアクティブ領域と交差する方向に延び、互いに隣接する第1及び第2のワード線と、
    前記第2のアクティブ領域内に設けられる第1及び第2のソース/ドレイン拡散層と、前記第1及び第2のソース/ドレイン拡散層間の前記第2のアクティブ領域表面に設けられる第1のゲート絶縁膜と、前記第1のワード線に接続され前記第1のゲート絶縁膜上に設けられる第1のゲート電極とを有する第1のトランジスタと、
    前記第1のトランジスタと共有される前記第2のソース/ドレイン拡散層と、前記第2のアクティブ領域内に設けられる第3のソース/ドレイン拡散層と、前記第2及び第3のソース/ドレイン拡散層間の前記第2のアクティブ領域表面に設けられる第2のゲート絶縁膜と、前記第2のワード線に接続され前記第2のゲート絶縁膜上に設けられる第2のゲート電極とを有する第2のトランジスタと、
    前記第2のビット線に接続される一端と、前記第1のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第1のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第2のビット線下に設けられる第1の抵抗性記憶素子と、
    前記第2のビット線に接続される一端と、前記第3のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第3のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第2のビット線下に設けられる第2の抵抗性記憶素子と、
    前記第1のビット線と前記第2のソース/ドレイン拡散層とに接続され、前記第1及び第2のワード線間に前記第1及び第2のアクティブ領域上方にまたがって配置される第1の中間配線層と、
    前記第1及び第2のアクティブ領域と交差する方向に延び、互いに隣接する第3及び第4のワード線と、
    前記第1のアクティブ領域内に設けられる第4及び第5のソース/ドレイン拡散層と、前記第4及び第5のソース/ドレイン拡散層間の前記第1のアクティブ領域表面に設けられる第3のゲート絶縁膜と、前記第3のワード線に接続され前記第3のゲート絶縁膜上に設けられる第3のゲート電極とを有する第3のトランジスタと、
    前記第3のトランジスタと共有される前記第5のソース/ドレイン拡散層と、前記第1のアクティブ領域内に設けられる第6のソース/ドレイン拡散層と、前記第5及び第6のソース/ドレイン拡散層間の前記第1のアクティブ領域表面に設けられる第4のゲート絶縁膜と、前記第4のワード線に接続され前記第4のゲート絶縁膜上に設けられる第4のゲート電極とを有する第4のトランジスタと、
    前記第1のビット線に接続される一端と、前記第4のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第4のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第1のビット線下に設けられる第3の抵抗性記憶素子と、
    前記第1のビット線に接続される一端と、前記第6のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第6のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第1のビット線下に設けられる第4の抵抗性記憶素子と、
    前記第2のビット線と前記第5のソース/ドレイン拡散層とに接続され、前記第1及び第2のアクティブ領域上方にまたがって前記第3及び第4のワード線間に配置される第2の中間配線層と、
    を具備し、
    前記第1及び第2のアクティブ領域は、ストライプ状の構造を有していることを特徴とする半導体メモリ。
  3. 同一の方向に延び、互いに隣接して同一の配線層内に設けられる第1及び第2のビット線と、
    前記第1及び第2のビット線と同一の方向に延び、互いに隣接して半導体基板内に設けられる第1及び第2のアクティブ領域と、
    前記第1及び第2のアクティブ領域と交差する方向に延び、互いに隣接する第1及び第2のワード線と、
    前記第2のアクティブ領域内に設けられる第1及び第2のソース/ドレイン拡散層と、前記第1及び第2のソース/ドレイン拡散層間の前記第2のアクティブ領域表面に設けられる第1のゲート絶縁膜と、前記第1のワード線に接続され前記第1のゲート絶縁膜上に設けられる第1のゲート電極とを有する第1のトランジスタと、
    前記第1のトランジスタと共有される前記第2のソース/ドレイン拡散層と、前記第2のアクティブ領域内に設けられる第3のソース/ドレイン拡散層と、前記第2及び第3のソース/ドレイン拡散層間の前記第2のアクティブ領域表面に設けられる第2のゲート絶縁膜と、前記第2のワード線に接続され前記第2のゲート絶縁膜上に設けられる第2のゲート電極とを有する第2のトランジスタと、
    前記第2のビット線に接続される一端と、前記第1のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第1のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第2のビット線下に設けられる第1の抵抗性記憶素子と、
    前記第2のビット線に接続される一端と、前記第3のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第3のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第2のビット線下に設けられる第2の抵抗性記憶素子と、
    前記第1のビット線と前記第2のソース/ドレイン拡散層とに接続され、前記第1及び第2のワード線間に前記第1及び第2のアクティブ領域上方にまたがって配置される第1の中間配線層と、
    前記第1及び第2のビット線と同一の配線層内に設けられ、前記第1及び第2のビット線と同一の方向に延在し、前記第2のビット線と隣接する第3のビット線と、
    前記第1乃至第3のビット辺と同一の方向に延び、前記第2のアクティブ領域に隣接して前記半導体基板内に設けられる第3のアクティブ領域と、
    前記第1乃至第3のアクティブ領域と交差する方向に延在し、互いに隣接する第3及び第4のワード線と、
    前記第3のアクティブ領域内に設けられる第4及び第5のソース/ドレイン拡散層と、前記第4及び第5のソース/ドレイン拡散層間の前記第3のアクティブ領域表面に設けられる第3のゲート絶縁膜と、前記第3のワード線に接続され前記第3のゲート絶縁膜上に設けられる第3のゲート電極とを有する第3のトランジスタと、
    前記第3のトランジスタと共有される前記第5のソース/ドレイン拡散層と、前記第3のアクティブ領域内に設けられる第6のソース/ドレイン拡散層と、前記第5及び第6のソース/ドレイン拡散層間の前記第3のアクティブ領域表面に設けられる第4のゲート絶縁膜と、前記第4のワード線に接続され前記第4のゲート絶縁膜上に設けられる第4のゲート電極とを有する第4のトランジスタと、
    前記第3のビット線に接続される一端と、前記第4のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第4のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第3のビット線下に設けられる第3の抵抗性記憶素子と、
    前記第3のビット線に接続される一端と、前記第6のソース/ドレイン拡散層に接続される他端とを有し、前記第6のソース/ドレイン拡散層の上方の前記第3のビット線下に設けられる第4の抵抗性記憶素子と、
    前記第2のビット線と前記第5のソース/ドレイン拡散層とに接続され、前記第3及び第4のワード線間に前記第2及び第3のアクティブ領域上にまたがって配置される第2の中間配線層と、
    を具備し、
    前記第1乃至第3のアクティブ領域は、ストライプ状の構造を有していることを特徴とする半導体メモリ。
  4. 前記第3及び第4のワード線と前記第2のアクティブ領域とが交差する箇所において、前記第3及び第4のワード線間の前記第2のアクティブ領域内に、ソース/ドレイン拡散層の導電型と逆の導電型の不純物領域が設けられることを特徴とする請求項2又は3に記載の半導体メモリ。
  5. 前記第1及び第2の抵抗性記憶素子のそれぞれは、磁化方向が固定された固定層と、磁化方向が可変な記録層と、前記固定層及び前記記録層の間に設けられた非磁性層とを有するトンネル磁気抵抗素子であることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の半導体メモリ。
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