JP2009252564A - マイクロ波処理装置 - Google Patents

マイクロ波処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009252564A
JP2009252564A JP2008099894A JP2008099894A JP2009252564A JP 2009252564 A JP2009252564 A JP 2009252564A JP 2008099894 A JP2008099894 A JP 2008099894A JP 2008099894 A JP2008099894 A JP 2008099894A JP 2009252564 A JP2009252564 A JP 2009252564A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
unit
oscillation
frequency
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008099894A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5286898B2 (ja
Inventor
Kenji Yasui
健治 安井
Tomotaka Nobue
等隆 信江
Yoshiharu Omori
義治 大森
Makoto Mihara
誠 三原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2008099894A priority Critical patent/JP5286898B2/ja
Publication of JP2009252564A publication Critical patent/JP2009252564A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5286898B2 publication Critical patent/JP5286898B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/64Heating using microwaves
    • H05B6/66Circuits
    • H05B6/68Circuits for monitoring or control
    • H05B6/688Circuits for monitoring or control for thawing
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/64Heating using microwaves
    • H05B6/70Feed lines
    • H05B6/705Feed lines using microwave tuning
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B2206/00Aspects relating to heating by electric, magnetic, or electromagnetic fields covered by group H05B6/00
    • H05B2206/04Heating using microwaves
    • H05B2206/044Microwave heating devices provided with two or more magnetrons or microwave sources of other kind

Abstract

【課題】加熱中に被加熱物のインピーダンスが大きく変化しても反射電力を小さく保ち高い加熱効率を維持する。
【解決手段】発振部2a,2b、電力分配部3a,3b、増幅部5a〜5d、被加熱物を収納する加熱室10、加熱室10の壁面に配置されマイクロ波発生部の出力が伝送されそのマイクロ波を加熱室10内に放射供給する給電部8a〜8d、給電部から電力増幅部に反射される電力を検出する電力検出部6a〜6dを備え、電力検出部6a〜6dによって検出される反射電力が所定の値を超えると周波数特性を再測定し、様々な被加熱物また、加熱中のインピーダンスの変化に対して反射電力を最小に抑制し高効率な加熱を実現させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体素子を用いて構成したマイクロ波発生部を備えたマイクロ波処理装置に関するものである。
従来より、マイクロ波発生装置として一般的に用いられるマグネトロンに代えて、半導体素子を用いたマイクロ波発生装置が提案されてきた。半導体素子を用いたマイクロ波発生装置によれば、小型でかつ安価な構成でマイクロ波の周波数を容易に調整することができる。このように、半導体素子を用いたマイクロ波発生装置を備える高周波加熱装置が特許文献1に記載されている。
特許文献1の高周波加熱装置においては、所定の周波数帯域でマイクロ波の周波数が掃引され、反射電力が最小値を示すときのマイクロ波の周波数が記憶される。そして、記憶された周波数のマイクロ波が加熱室内のアンテナから放射され、対象物が加熱される。これにより、電力変換効率が向上する。
特開昭56−096486号公報
半導体素子は放熱部材が接触した状態で用いられる。反射電力により半導体素子が発熱した場合、放熱部材により放熱が行われる。
しかしながら、マイクロ波の周波数が掃引される際に非常に大きい反射電力が発生すると、その反射電力により発生する熱が放熱部材の放熱能力を超える場合がある。この場合、半導体素子が破損するおそれがある。また、被加熱物を加熱する過程において被加熱物を含む加熱室のインピーダンスは被加熱物の温度によって大きな変化を伴うため、加熱前後における反射電力の発生状況は大きな差異を持つことが容易に推測され、加熱前の周波数特性に基づいて加熱する周波数を選択すると加熱中の効率を高く維持することができないという課題がある。
本発明の目的は、電力変換効率を向上させるとともに、反射電力によるマイクロ波発生装置の破損を防止できるマイクロ波処理装置を提供することである。
前記従来の課題を解決するために、本発明のマイクロ波処理装置は、被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を複数に分配して出力する電力分配部と、前記電力分配部の出力をそれぞれ電力増幅する複数の電力増幅部と、前記電力増幅部の出力を前記加熱室に供給する複数の給電部と、前記給電部から前記電力増幅部に反射する電力を検出する電力検出部と、前記発振部の発振周波数と前記電力増幅部を制御する制御部とを備え、前記給電部は前記加熱室を構成する壁面に配置するとともに、前記電力検出部の検出する反射電力が所定の値を超えると一時加熱動作を中断し、前記電力増幅部の出力電力を減じて前記発振部の発振周波数を所定区間掃引し、前記電力検出部によって検出される反射電力が最小となる周波数にした後に加熱動作を再開する構成としたものである。
これによって、制御部は電力切換部を制御することによって対となる給電部を任意に構成できるため給電部が加熱室内に放射するマイクロ波を効率よく被加熱物に吸収させることができ、またマイクロ波放射を異なる複数の給電部から行うことで異なる方向から被加
熱物に直接的にマイクロ波を入射させることができ、電力切換部によって給電部の対を切換えることによって被加熱物へのマイクロ波の照射状況を変化させることができるので、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を所望の状態に加熱することができる。
本発明のマイクロ波処理装置は、加熱中に電力検出部によって検出される反射電力が所定の値を超えるといったん加熱動作を中断し、電力増幅部の出力を小さくして周波数を掃引し反射電力が小さくなる周波数を選択して、再度新たに選択した周波数で加熱動作を再開することで、被加熱物の温度変化によって被加熱物を含む加熱室のインピーダンスが大きく変化しても常に反射電力が小さい状態で加熱動作ができるので、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を効率よく所望の状態に加熱するマイクロ波処理装置を提供することができる。
第1の発明は、被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を複数に分配して出力する電力分配部と、前記電力分配部の出力をそれぞれ電力増幅する複数の電力増幅部と、前記電力増幅部の出力を前記加熱室に供給する複数の給電部と、前記給電部から前記電力増幅部に反射する電力を検出する電力検出部と、前記発振部の発振周波数と前記電力増幅部を制御する制御部とを備え、前記給電部は前記加熱室を構成する壁面に配置するとともに、前記電力検出部の検出する反射電力が所定の値を超えると一時加熱動作を中断し、前記電力増幅部の出力電力を減じて前記発振部の発振周波数を所定区間掃引し、前記電力検出部によって検出される反射電力が最小となる周波数にした後に加熱動作を再開する構成とすることにより、多様な被加熱物の形状・種類・量に対して常に反射電力が少ない状態で加熱することができ、かつ、加熱中に被加熱物を含む給電部から見たインピーダンスが大きく変化しても再度加熱周波数を設定する動作をすることにより被加熱物を所望の状態に効率よく加熱することができる。
第2の発明は、特に第1の発明の発振部を少なくとも2つ以上有するとともに、各々の電力検出部において検出される反射電力が所定の値を超えると、その電力検出部に接続される発振部の出力を減じて前記発振部の発振周波数を所定区間掃引し、前記電力検出部によって検出される反射電力が最小となる周波数にした後に前記発振部の出力を所定値に復帰させ加熱動作を再開する構成とすることにより、多様な被加熱物の形状・種類・量に対して常に反射電力が少ない状態で加熱することができ、かつ、加熱中に被加熱物を含む給電部から見たインピーダンスが大きく変化しても再度加熱周波数を設定する動作をすることにより被加熱物を所望の状態に効率よく加熱することができるとともに、周波数再設定時において、反射電力が所定値を超えていない発振部は加熱動作を継続するため、加熱時間が長くなることを防止することができる。
第3の発明は、特に第2の発明の電力検出部に周波数検出手段を設け、前記電力検出部によって検出される反射電力を周波数成分ごとに検出する構成とすることにより、周波数再設定時において加熱動作を継続している発振部によって電力検出部に反射電力として検出される成分と周波数再設定動作を行っている発振部によって検出される反射電力を分離してインピーダンス特性を測定し、反射電力が少ない周波数を最適に設定することができる。
第4の発明は、特に第2ないし第3の発明の発振部の出力を減じて前記発振部の発振周波数を掃引する際、所定出力で動作している発振部の発振周波数と一致しないように周波数挿引する構成とすることにより、周波数再設定時において加熱動作を継続している発振部によって電力検出部に反射電力として検出される成分と周波数再設定動作を行っている発振部によって検出される反射電力を分離してインピーダンス特性を測定し、反射電力が
少ない周波数を最適に設定することができる。
第5の発明は、特に第1から第4の発明の電力分配部の出力に各々位相可変部を設け、前記位相可変部によって給電部から放射されるマイクロ波の位相を制御するとともに、電力検出部によって検出される反射電力が所定の値を超えない範囲で前記位相可変部によって前記マイクロ波の位相を制御する構成とすることにより、多様な被加熱物の形状・種類・量に対して常に反射電力が少ない状態で加熱することができ、かつ、加熱中に被加熱物を含む給電部から見たインピーダンスが大きく変化しても再度加熱周波数を設定する動作をすることにより被加熱物を所望の状態に効率よく加熱することができるとともに位相可変部によって発生するマイクロ波の位相を変化させることで、加熱室内でマイクロ波が集中する位置を変化させることができ被加熱物を全体的に加熱ムラが少ない状態に加熱することができる。
第6の発明は、特に第5の発明の位相可変部が位相を可変する可変幅が所定の値よりも小さくなると発振部の出力を減じて前記発振部の発振周波数を所定区間掃引し、前記電力検出部によって検出される反射電力が最小となる周波数にした後に前記発振部の出力を所定値に復帰させ加熱動作を再開する構成とすることにより、多様な被加熱物の形状・種類・量に対して常に反射電力が少ない状態で加熱することができ、かつ、加熱中に被加熱物を含む給電部から見たインピーダンスが大きく変化しても再度加熱周波数を設定する動作をすることにより被加熱物を所望の状態に効率よく加熱することができるとともに位相可変部によって発生するマイクロ波の位相を変化させることで、加熱室内でマイクロ波が集中する位置を変化させることができ被加熱物を全体的に加熱ムラが少ない状態に加熱することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施形態におけるマイクロ波処理装置の構成図である。
図1において、マイクロ波発生部は半導体素子を用いて構成した発振部2a,2b、発振部2a,2bの出力を2分配する電力分配部3a,3bと、電力分配部3a,3bそれぞれの出力を増幅する半導体素子を用いて構成した電力増幅部5a〜5dと、電力増幅部5a〜5dによって増幅されたマイクロ波出力を加熱室10内に放射する給電部8a〜8dと、電力分配部3a,3bと電力増幅部5a〜5dを接続するマイクロ波伝送路に挿入され入出力に任意の位相差を発生させる位相可変部4a〜4dと、電力増幅部5a〜5dと給電部8a〜8dを接続するマイクロ波伝送路に挿入され給電部8a〜8dから反射する電力を検出する電力検出部6a〜6dと、電力検出部6a〜6dと、電力検出部6a〜6dによって検出される反射電力に応じて発振部2a,2bの発振周波数と位相可変部4a〜4dの位相量および電力切換部7を制御する制御部12とで構成している。
また、本発明のマイクロ波処理装置は、被加熱物を収納する略直方体構造からなる加熱室10を有し、加熱室10は金属材料からなる左壁面、右壁面、底壁面、上壁面、奥壁面および被加熱物11を収納するために開閉する開閉扉(図示していない)と、被加熱物11を載置する載置台から構成し、供給されるマイクロ波を内部に閉じ込めるように構成している。そして、マイクロ波発生部の出力が伝送されそのマイクロ波を加熱室10内に放射供給する給電部8a〜8dが加熱室10を構成する壁面に配置されている。本実施の形態では位相差を制御する際に制御的に対となる給電部を対向構成の左壁面と右壁面の略中央にそれぞれ給電部8aと給電部8bとを配置し、加熱室10の上壁面と底面の略中央にそれぞれ給電部8cと給電部8dとを配置した構成を示している。この給電部の配置は本
実施の形態に拘束されるものではなくいずれかの壁面に複数の給電部を設けてもよいし、対向面ではない例えば右壁面と底壁面のような隣接する組合せで対となる給電部を構成してもかまわない。
電力増幅部5a〜5dは、低誘電損失材料から構成した誘電体基板の片面に形成した導電体パターンにて回路を構成し、各増幅部の増幅素子である半導体素子を良好に動作させるべく各半導体素子の入力側と出力側にそれぞれ整合回路を配している。
各々の機能ブロックを接続するマイクロ波伝送路は、誘電体基板の片面に設けた導電体パターンによって特性インピーダンスが略50Ωの伝送回路を形成している。
電力分配部3aおよび電力分配部3bは、例えばウィルキンソン型分配器のような出力間に位相差を生じない同相分配器であってもよいし、ブランチライン型やラットレース型のような出力間に位相差を生じる分配器であってもかまわない。この電力分配部3a,3bによって各々の出力には発振部2a,2bから入力されたマイクロ波電力の略1/2の電力が伝送される。
また、位相可変部4a〜4dは、印加電圧に応じて容量が変化する容量可変素子を用いて構成し、各々の位相可変範囲は、0度から略180度の範囲としている。これによって位相可変部4a〜4dより出力されるマイクロ波電力の位相差は0度から±180度の範囲を制御することができる。
また、電力検出部6a〜6dは、加熱室8側から電力増幅部5a〜5d側にそれぞれ伝送するいわゆる反射波の電力を抽出するものであり、電力結合度をたとえば約40dBとし、反射電力の約1/10000の電力量を抽出する。この電力信号はそれぞれ、検波ダイオード(図示していない)で整流化し、コンデンサ(図示していない)で平滑処理し、その出力信号を制御部12に入力させている。
制御部12は、使用者が直接入力する被加熱物の加熱条件あるいは加熱中に被加熱物の加熱状態から得られる加熱情報と電力検知部6a〜6dよりの検知情報に基づいて、マイクロ波発生部の構成要素である発振部2aおよび発振部2bと電力増幅部5a〜5dのそれぞれに供給する駆動電力の制御や位相可変部4a〜4dに供給する電圧を制御し、加熱室10内に収納された被加熱物を最適に加熱する。
また、マイクロ波発生部には主に電力増幅部5a〜5dに備えた半導体素子の発熱を放熱させる放熱手段(図示していない)を配する。
以上のように構成されたマイクロ波処理装置について、以下その動作、作用を説明する。
まず被加熱物を加熱室10に収納し、その加熱条件を操作部(図示していない)から入力し、加熱開始キーを押す。加熱開始信号を受けた制御部12の制御出力信号によりマイクロ波発生部が動作を開始する。制御部12は、駆動電源(図示していない)を動作させて発振部2aおよび2bに電力を供給する。この時、発振部2a,2bの初期の発振周波数は、たとえば2400MHzに設定する電圧信号を供給し、発振が開始する。
発振部2a,2bを動作させると、その出力は電力分配部3a、3bにて各々略1/2分配され、4つのマイクロ波電力信号となる。以降、駆動電源を制御して電力増幅部5a〜5dを動作させる。
そしてそれぞれのマイクロ波電力信号は並列動作する電力増幅部5a〜5d、電力検知部6a〜6dを経て給電部8a〜8dにそれぞれ出力され加熱室10内に放射される。このときの各電力増幅部はそれぞれ100W未満、たとえば50Wのマイクロ波電力を出力する。
加熱室10内に供給されるマイクロ波電力が被加熱物に100%吸収されると加熱室10からの反射電力は0Wになるが、被加熱物の種類・形状・量が被加熱物を含む加熱室10の電気的特性を決定し、マイクロ波発生部の出力インピーダンスと加熱室10のインピーダンスとに基づいて、加熱室10側からマイクロ波発生部側に伝送する反射電力が生じる。
電力検出部6a〜6dは、マイクロ波発生部側に伝送する反射電力を検出し、その反射電力量に比例した信号を検出するものであり、その検出信号を受けた制御部12は、反射電力が極小値となる発振周波数および位相差の選択を行う。この周波数、位相差の選択に対して、制御部12は、位相可変部4a〜4dによって生じる位相差を0度の状態で発振部2aおよび発振部2bの発振周波数を初期の2400MHzから例えば1MHzピッチで高い周波数側に変化させ、周波数可変範囲の上限である2500MHzに到達する。
この操作を行うことで制御部12は発振部2a,2bの発振周波数に対する反射電力の配列を得ることができる。制御部12はこの反射電力が最も小さくなる発振部2a,2bの条件で制御するとともに発振出力を入力された加熱条件に対応した出力が得られるように制御する。これにより、各増幅部5a〜5dはそれぞれ所定のマイクロ波電力を出力する。そして、それぞれの出力は給電部8a〜8dに伝送され加熱室10内に放射される。
位相可変部4a〜4dは加熱開始から所定の変化量で時々刻々その位相を変化させる。位相可変部4a〜4dによって位相を変化させることによって加熱室10内で給電部8a〜8dが放射するマイクロ波が干渉する位置を変化させることができるので加熱室10内に載置された被加熱物11の位置に応じて干渉位置を制御することで被加熱物11を均等もしくは局部的に加熱することができる。
このように動作することで様々な形状・大きさ・量の異なる被加熱物に対しても反射電力が最も小さくなる条件で加熱を開始することができ、電力増幅部5a〜5dに備えられた半導体素子が反射電力によって過剰に発熱することを防止でき熱的な破壊を回避することができる。
図3は加熱動作中における制御的に対となっている位相可変部4a,4bの位相差および発振部2の発振周波数の制御例を示すフローチャート図である。別の対である位相可変部4c,4dも同様の制御をするためここでは代表して一方の対である位相可変部4a,4bの制御フローについて説明する。はじめにある周波数fで発振部2が発振している状態でΔf(例えば0.1MHz)発振周波数をずらした状態に制御(ステップ102)し、そのときの反射電力を計測する(ステップ103)。制御部12はこの反射電力と前回(発振周波数を変化させる前に)計測した反射電力を比較し、反射電力が減少していればΔfをそのままの値とし(ステップ106)、反射電力が増加していればΔfの符号を逆にする(ステップ108)。この操作によって発振周波数の変化に対して反射電力が常に減少する方向で制御することができる。
しかしながら上記のような動作を継続していても加熱動作の進行によって被加熱物11の温度が上昇してくると、被加熱物11の周波数特性が初期に計測した特性と加熱途中の特性に大きな差を生じる可能性がある。特に冷凍されていた被加熱物11が融解したり、温度上昇によって被加熱物11から水蒸気を発生させたりし始めるとその周波数特性には
大きな変化を生じることが予想される。この場合、初期に測定した周波数近傍とは離れた周波数で反射電力がより小さくなる可能性がある。
本実施の形態では反射電力が所定の値を超えて大きくなると、一旦加熱動作を中断し、発振部2a,2bの出力を減じて周波数の選択動作を再度行い、加熱途中での被加熱物11の周波数特性を測定することで、加熱途中の被加熱物11の周波数特性に対応した加熱周波数を選択する。このように動作することによって加熱動作の進行によって周波数特性が大きく変化しても、反射電力を低く抑えて効率的な加熱ができ、また、反射電力が少ない状態で動作を継続できるため電力増幅部5a〜5dに備えられた半導体素子の熱損失をすくなくすることができ、高い信頼性を得ることが可能となる。
また、上記では発振部2a,2bをともに加熱動作停止させる説明をしたが、反射電力が大きくなった一方の発振部のみを加熱中断し、周波数の再選択動作をさせても同様の効果を発揮できる。このとき、電力検出部6a〜6dは検出される反射電力の周波数とその周波数における反射電力値をそれぞれ別々に検出できるよう構成しておくと周波数再設定時における反射電力の小さい周波数の選択が容易になる。図3は一方の発振部たとえば2aは通常加熱状態の出力を維持し、他方の発振部2bが加熱中に周波数再選択の動作になった状態を想定している。このとき周波数再選択動作を行っている発振部2bにつながっている給電部8c、8dから放射されるマイクロ波は通常加熱動作時よりも小さい値となるが、電力検出部6c,6dで検出される反射電力としては8a,8bから放出されるマイクロ波が給電部8cあるいは給電部8dへ到達することによっても検出される。
給電部8a,8bからは通常加熱動作中のマイクロ波が放出されているため給電部8a,8bから給電部8c,8dへ到達するマイクロ波も自ずと大きくなることが予想される。このため、周波数と反射電力値を分離せずに検出すると図3(b)のように大きな値が常に検出され、周波数に対する反射電力の変化量が検出しづらくなるが、周波数と反射電力値を分離して検出することによって図3(a)のように反射電力の周波数特性にメリハリをつけることができ、反射電力が極小値あるいは最小値を示す周波数を検出することが容易になる。
また、位相可変部4a,4bは加熱動作中に一定の変化幅ΔΦでその位相差を時々刻々変化させていく(ステップ101)。この位相可変部4a,4bによって生じる位相差Φによって加熱室10内でのマイクロ波の干渉位置が変化するため被加熱物11を均等もしくは局部的に加熱することができる。
このように制御することで、加熱動作中においても電力検出部6a,6bは加熱室10からの反射電力を検出できるので、制御部12がこれを判断し、発振周波数および位相差を時々刻々微調整し常に反射電力が低い状態を維持できるのでさらに半導体素子の発熱を低く抑えることが可能となり、加熱効率を高く維持できるので短時間での加熱を図ることができる。あるいは、許容する反射電力を所定の値に定めその許容する反射電力の範囲において制御部12は時間的に位相可変部4a,4bの位相差と発振部2の発振周波数を変化させることもできる。このような動作をすることで加熱室10内でのマイクロ波の伝播状態を時間的に変化させることができるので、被加熱物の局所加熱を解消し、加熱の均一化を図ることも可能である。
なお、上記の説明では、位相可変部4a,4bを2つ挿入した例で説明したが、電力分配部3aのいずれかの出力にのみ挿入し、その位相変化幅を0度から360度となるように構成することもできる。
以上のように、本発明に係るマイクロ波処理装置は、複数の給電部を有しマイクロ波を放射する給電部を切換制御したり、動作中の給電部間のマイクロ波の位相差を変化させる装置を提供できるので、電子レンジで代表されるような誘電加熱を利用した加熱装置や生ゴミ処理機、あるいは半導体製造装置であるプラズマ電源のマイクロ波電源などの用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるマイクロ波処理装置の構成図 同マイクロ波処理装置の制御例を示すフローチャート 同マイクロ波処理装置の電力検出部の周波数特性を示す図(a)、周波数と反射電力値を分離して検出した場合の周波数特性を示すグラフ(b)、周波数と反射電力値を分離せずに検出した場合の周波数特性を示すグラフ
符号の説明
2a、2b 発振部
3a、3b 電力分配部
4a〜4d 位相可変部
5a〜5d 電力増幅部
6a〜6d 電力検出部
8a〜8d 給電部
10 加熱室
11 被加熱物
12 制御部

Claims (6)

  1. 被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を複数に分配して出力する電力分配部と、前記電力分配部の出力をそれぞれ電力増幅する複数の電力増幅部と、前記電力増幅部の出力を前記加熱室に供給する複数の給電部と、前記給電部から前記電力増幅部に反射する電力を検出する電力検出部と、前記発振部の発振周波数と前記電力増幅部を制御する制御部とを備え、前記給電部は前記加熱室を構成する壁面に配置するとともに、前記電力検出部の検出する反射電力が所定の値を超えると一時加熱動作を中断し、前記電力増幅部の出力電力を減じて前記発振部の発振周波数を所定区間掃引し、前記電力検出部によって検出される反射電力が最小となる周波数にした後に加熱動作を再開する構成としたマイクロ波処理装置。
  2. 少なくとも2つ以上の発振部を有するとともに、各々の電力検出部において検出される反射電力が所定の値を超えると、その電力検出部に接続される発振部の出力を減じて前記発振部の発振周波数を所定区間掃引し、前記電力検出部によって検出される反射電力が最小となる周波数にした後に前記発振部の出力を所定値に復帰させ加熱動作を再開する構成とした請求項1に記載のマイクロ波処理装置。
  3. 電力検出部に周波数検出手段を設け、前記電力検出部によって検出される反射電力を周波数成分ごとに検出する構成とした請求項2に記載のマイクロ波処理装置。
  4. 発振部の出力を減じて前記発振部の発振周波数を掃引する際、所定出力で動作している発振部の発振周波数と一致しないように周波数挿引する構成とした請求項2または3に記載のマイクロ波処理装置。
  5. 電力分配部の出力に各々位相可変部を設け、前記位相可変部によって給電部から放射されるマイクロ波の位相を制御するとともに、電力検出部によって検出される反射電力が所定の値を超えない範囲で前記位相可変部によって前記マイクロ波の位相を制御する構成とした請求項1から4のいずれか1項に記載のマイクロ波処理装置。
  6. 位相可変部が位相を可変する可変幅が所定の値よりも小さくなると発振部の出力を減じて前記発振部の発振周波数を所定区間掃引し、前記電力検出部によって検出される反射電力が最小となる周波数にした後に前記発振部の出力を所定値に復帰させ加熱動作を再開する構成とした請求項5に記載のマイクロ波処理装置。
JP2008099894A 2008-04-08 2008-04-08 マイクロ波処理装置 Active JP5286898B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008099894A JP5286898B2 (ja) 2008-04-08 2008-04-08 マイクロ波処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008099894A JP5286898B2 (ja) 2008-04-08 2008-04-08 マイクロ波処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009252564A true JP2009252564A (ja) 2009-10-29
JP5286898B2 JP5286898B2 (ja) 2013-09-11

Family

ID=41313078

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008099894A Active JP5286898B2 (ja) 2008-04-08 2008-04-08 マイクロ波処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5286898B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011103182A (ja) * 2009-11-10 2011-05-26 Panasonic Corp マイクロ波処理装置
KR20120082031A (ko) * 2009-11-10 2012-07-20 고지 엘티디. 에너지를 제어하기 위한 장치 및 방법
WO2021166562A1 (ja) * 2020-02-21 2021-08-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 高周波処理装置

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56134491A (en) * 1980-03-26 1981-10-21 Hitachi Netsu Kigu Kk High frequency heater
JPH07288433A (ja) * 1994-04-20 1995-10-31 Nec Corp 電力増幅装置
JP2000340550A (ja) * 1999-03-25 2000-12-08 Toshiba Corp プラズマ処理方法、プラズマ処理装置およびプラズマモニタリング装置
JP2000357583A (ja) * 1999-06-15 2000-12-26 Mitsubishi Electric Corp 電子レンジ
JP2006000659A (ja) * 2004-06-17 2006-01-05 Samsung Electronics Co Ltd ミリ波を用いた無血血糖測定装置及び方法
JP2007317458A (ja) * 2006-05-25 2007-12-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd マイクロ波利用装置
JP2008066292A (ja) * 2006-08-08 2008-03-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd マイクロ波処理装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56134491A (en) * 1980-03-26 1981-10-21 Hitachi Netsu Kigu Kk High frequency heater
JPH07288433A (ja) * 1994-04-20 1995-10-31 Nec Corp 電力増幅装置
JP2000340550A (ja) * 1999-03-25 2000-12-08 Toshiba Corp プラズマ処理方法、プラズマ処理装置およびプラズマモニタリング装置
JP2000357583A (ja) * 1999-06-15 2000-12-26 Mitsubishi Electric Corp 電子レンジ
JP2006000659A (ja) * 2004-06-17 2006-01-05 Samsung Electronics Co Ltd ミリ波を用いた無血血糖測定装置及び方法
JP2007317458A (ja) * 2006-05-25 2007-12-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd マイクロ波利用装置
JP2008066292A (ja) * 2006-08-08 2008-03-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd マイクロ波処理装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011103182A (ja) * 2009-11-10 2011-05-26 Panasonic Corp マイクロ波処理装置
KR20120082031A (ko) * 2009-11-10 2012-07-20 고지 엘티디. 에너지를 제어하기 위한 장치 및 방법
KR101588079B1 (ko) 2009-11-10 2016-01-22 고지 엘티디. 에너지를 제어하기 위한 장치 및 방법
WO2021166562A1 (ja) * 2020-02-21 2021-08-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 高周波処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5286898B2 (ja) 2013-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5167678B2 (ja) マイクロ波処理装置
JP5142364B2 (ja) マイクロ波処理装置
JP5286905B2 (ja) マイクロ波処理装置
JP5400885B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP4935188B2 (ja) マイクロ波利用装置
JP5262250B2 (ja) マイクロ波処理装置
WO2010134307A1 (ja) マイクロ波加熱装置及びマイクロ波加熱方法
JP2008108491A (ja) マイクロ波処理装置
JP5169371B2 (ja) マイクロ波処理装置
JP2009252346A5 (ja)
JPWO2009050893A1 (ja) マイクロ波加熱装置
JP5127038B2 (ja) 高周波処理装置
JP5195255B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP2014049276A (ja) マイクロ波処理装置
JP4839994B2 (ja) マイクロ波利用装置
JP5286898B2 (ja) マイクロ波処理装置
JP2010092795A (ja) マイクロ波処理装置
JP2009181728A (ja) マイクロ波処理装置
JP5217993B2 (ja) マイクロ波処理装置
JP2010080185A (ja) マイクロ波加熱装置
JP2008146966A (ja) マイクロ波発生装置およびマイクロ波加熱装置
JP5286899B2 (ja) マイクロ波処理装置
JP5195008B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP5444734B2 (ja) マイクロ波処理装置
JP2011129341A (ja) マイクロ波処理装置源

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110324

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20110413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120808

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121016

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20121213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130520

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5286898

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151