JP5286905B2 - マイクロ波処理装置 - Google Patents

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    • H05B2206/044Microwave heating devices provided with two or more magnetrons or microwave sources of other kind

Description

本発明は、半導体素子を用いて構成したマイクロ波発生部を備えたマイクロ波処理装置に関するものである。
従来から、マイクロ波発生装置として一般的に用いられるマグネトロンに代えて、半導体素子を用いたマイクロ波発生装置が提案されてきた。半導体素子を用いたマイクロ波発生装置によれば、小型でかつ安価な構成でマイクロ波の周波数を容易に調整することができる。このように、半導体素子を用いたマイクロ波発生装置を備える高周波加熱装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の高周波加熱装置においては、所定の周波数帯域でマイクロ波の周波数が掃引され、反射電力が最小値を示すときのマイクロ波の周波数が記憶される。そして、記憶された周波数のマイクロ波が加熱室内のアンテナから放射され、対象物が加熱される。これにより、電力変換効率が向上する。
特開昭56−096486号公報
しかしながら上記の方法では加熱室内に放射されるマイクロ波が常に同じ場所同じ位相から放射されるため被加熱物を加熱する際に被加熱物の特定の場所が常にマイクロ波が強く照射され、また別の部位では常にマイクロ波の照射が不足し、被加熱物全体としてみると加熱のムラが強く現れるため被加熱物を均一に仕上げることができない、また、逆に局所的に加熱したい場合においてはその部分をうまく制御することができないという課題がある。
本発明の目的は、電力変換効率を向上させるとともに、被加熱物を加熱ムラなく均一に加熱すること、または、使用者が意図して局所的な加熱ができるマイクロ波処理装置を提供することである。
前記従来の課題を解決するために、本発明のマイクロ波処理装置は、被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を複数に電力分配する電力分配部と、前記電力分配部から出力されるマイクロ波電力をそれぞれ電力増幅する複数の電力増幅部と、前記複数の電力増幅部の出力を前記加熱室に各々供給する複数の給電部と、前記複数の給電部から前記電力増幅部に反射するマイクロ波電力を検出する複数の電力検出部と、前記複数の給電部のいずれか1つからマイクロ波を放射するように接続を切り換える複数の給電切換部を備えるマイクロ波発生部と、前記発振部の発振周波数と前記複数の電力増幅部と前記複数の給電切換部を制御する制御部とを有し、前記複数の給電切換部は前記電力検出部によって検出される反射電力が最小となる給電部を選択するとともに、前記電力分配部の
出力に位相可変部を設け、前記電力増幅部に供給するマイクロ波電力に位相差を生じさせ、前記電力検出部によって検出される反射電力があらかじめ定めた所定の値以下となる範囲で前記位相可変部において位相差を生じさせるとともに、前記位相可変部における位相差の可変幅があらかじめ定めた所定の値以下となると、前記発振部の発振周波数を再度設定しなおす構成としたものである。
これによって、被加熱物の形状・種類・量などによらず反射電力が少ない状態でマイクロ波電力を被加熱物に照射することができる。
また、本発明のマイクロ波処理装置は、被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を複数に電力分配する電力分配部と、前記電力分配部から出力されるマイクロ波電力をそれぞれ電力増幅する複数の電力増幅部と、前記複数の電力増幅部の出力を前記加熱室に各々供給する複数の給電部と、前記複数の給電部から前記電力増幅部に反射するマイクロ波電力を検出する複数の電力検出部と、前記複数の給電部のいずれか1つからマイクロ波を放射するように接続を切り換える複数の給電切換部を備えるマイクロ波発生部と、前記発振部の発振周波数と前記複数の電力増幅部と前記複数の給電切換部を制御する制御部とを有し、前記複数の給電切換部は前記電力検出部によって検出される反射電力が最小となる給電部を選択するとともに、前記電力分配部の出力に位相可変部を設け、前記電力増幅部に供給するマイクロ波電力に位相差を生じさせ、前記電力検出部によって検出される反射電力があらかじめ定めた所定の値以下となる範囲で前記位相可変部において位相差を生じさせるとともに、前記位相可変部における位相差の可変幅があらかじめ定めた所定の値以下となると、前記発振部の発振周波数および前記給電部の組み合わせを選択しなおす構成としたものである。
これにより、複数の給電部から放射されるマイクロ波の合成によってマイクロ波による電界の強弱を作ることができる。
本発明のマイクロ波処理装置は、複数の給電部のうち反射電力が最小となる給電部を選択し、その給電部からマイクロ波の照射を行うので、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を効率よく所望の状態に加熱するマイクロ波処理装置を提供することができる。
第1の発明は、被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を複数に電力分配する電力分配部と、前記電力分配部から出力されるマイクロ波電力をそれぞれ電力増幅する複数の電力増幅部と、前記複数の電力増幅部の出力を前記加熱室に各々供給する複数の給電部と、前記複数の給電部から前記電力増幅部に反射するマイクロ波電力を検出する複数の電力検出部と、前記複数の給電部のいずれか1つからマイクロ波を放射するように接続を切り換える複数の給電切換部を備えるマイクロ波発生部と、前記発振部の発振周波数と前記複数の電力増幅部と前記複数の給電切換部を制御する制御部とを有し、前記複数の給電切換部は前記電力検出部によって検出される反射電力が最小となる給電部を選択するとともに、前記電力分配部の出力に位相可変部を設け、前記電力増幅部に供給するマイクロ波電力に位相差を生じさせ、前記電力検出部によって検出される反射電力があらかじめ定めた所定の値以下となる範囲で前記位相可変部において位相差を生じさせるとともに、前記位相可変部における位相差の可変幅があらかじめ定めた所定の値以下となると、前記発振部の発振周波数を再度設定しなおす構成とすることにより、反射電力が少ない状態で効率よく被加熱物を加熱するとともに異なった方向からマイクロ波を照射することができるのでさまざまな形状・種類・量が異なった被加熱物に対応して加熱の仕上がり具合を向上することができる。また、加熱室内において照射したマイクロ波の電界が強い位置を位相差を制御することによって変化させることができるので、被加熱物の加熱の仕上
がり具合を向上することができる。また、反射電力が所定の値以下に制御できるのでマイクロ波発生部に備えた電力増幅部に過度な熱的な負担をかけることなく動作させることができるので、特に電力増幅部に備えた半導体素子の熱的な損傷を防止することができる。さらに、常に加熱中の位相差の制御幅をある値以上に保って加熱することができるので照射したマイクロ波の電界が強い位置を変化させることができる範囲を広く取ることができるので被加熱物の加熱の仕上がり具合を向上することができる。
第2の発明は、被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を複数に電力分配する電力分配部と、前記電力分配部から出力されるマイクロ波電力をそれぞれ電力増幅する複数の電力増幅部と、前記複数の電力増幅部の出力を前記加熱室に各々供給する複数の給電部と、前記複数の給電部から前記電力増幅部に反射するマイクロ波電力を検出する複数の電力検出部と、前記複数の給電部のいずれか1つからマイクロ波を放射するように接続を切り換える複数の給電切換部を備えるマイクロ波発生部と、前記発振部の発振周波数と前記複数の電力増幅部と前記複数の給電切換部を制御する制御部とを有し、前記複数の給電切換部は前記電力検出部によって検出される反射電力が最小となる給電部を選択するとともに、前記電力分配部の出力に位相可変部を設け、前記電力増幅部に供給するマイクロ波電力に位相差を生じさせ、前記電力検出部によって検出される反射電力があらかじめ定めた所定の値以下となる範囲で前記位相可変部において位相差を生じさせるとともに、前記位相可変部における位相差の可変幅があらかじめ定めた所定の値以下となると、前記発振部の発振周波数および前記給電部の組み合わせを選択しなおす構成とすることにより、反射電力が少ない状態で効率よく被加熱物を加熱するとともに異なった方向からマイクロ波を照射することができるのでさまざまな形状・種類・量が異なった被加熱物に対応して加熱の仕上がり具合を向上することができる。また、加熱室内において照射したマイクロ波の電界が強い位置を位相差を制御することによって変化させることができるので、被加熱物の加熱の仕上がり具合を向上することができる。また、反射電力が所定の値以下に制御できるのでマイクロ波発生部に備えた電力増幅部に過度な熱的な負担をかけることなく動作させることができるので、特に電力増幅部に備えた半導体素子の熱的な損傷を防止することができる。さらに、加熱中に被加熱物の特性が大きく変化しても給電部の組み合わせを再度選択しなおすことによって反射電力が少なく、位相差の可変幅がおおきい条件で加熱を再開することができ、被加熱物を効率的にかつ仕上がり具合よく加熱することができる。
第3の発明は、特に第1または第2の発明のマイクロ波処理装置において、複数のマイクロ波発生部を有し、各々独立にマイクロ波の発振周波数を選択する構成とすることにより、それぞれのマイクロ波発生部から異なった周波数でマイクロ波を照射できるため各々のマイクロ波発生部の周波数に応じた制御ができ、より広範な被加熱物の種類・形状・量に対応した加熱制御をすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施形態におけるマイクロ波処理装置の構成図である。
図1において、マイクロ波発生部は半導体素子を用いて構成した発振部2a、2b、発振部2a、2bの出力を複数に分配する電力分配部3aおよび3bと、分配部3a、3bそれぞれの出力を増幅する半導体素子を用いて構成した電力増幅部5a〜5dと、電力増幅部5a〜5dによって増幅されたマイクロ波出力を加熱室10内に放射する給電部8a〜8gと、電力分配部3a、3bと電力増幅部5a〜5dを接続するマイクロ波伝送路に挿入され入出力に任意の位相差を発生させる位相可変部4a〜4dと、電力増幅部5a〜
5dと給電部8a〜8dを接続するマイクロ波伝送路に挿入され給電部8a〜8hから反射する電力を検出する電力検出部6a〜6dと、給電部8a〜8hと電力検出部間に挿入され給電部8a〜8hの切換を行う給電切換部7a〜7dと、電力検出部6a〜6dによって検出される反射電力に応じて発振部2aおよび2bの発振周波数と位相可変部4a〜4hの位相量を制御する制御部12とで構成している。
また、本発明のマイクロ波処理装置は、被加熱物を収納する略直方体構造からなる加熱室10を有し、加熱室10は金属材料からなる左壁面、右壁面、底壁面、上壁面、奥壁面および被加熱物11を収納するために開閉する開閉扉(図示していない)と、被加熱物11を載置する載置台から構成し、供給されるマイクロ波を内部に閉じ込めるように構成している。そして、マイクロ波発生部の出力が伝送されそのマイクロ波を加熱室10内に放射供給する給電部8a〜8hが加熱室10を構成する壁面に配置されている。本実施の形態では給電部の切換を給電部8a、8bの組、給電部8c、8dの組、給電部8e、8fの組、給電部8g、8hの組というように2つの給電部を切り換える様に作図しているが、2つの切換にとどまらずさらに多数の給電部を配し、切換えられるように構成してもなんら差し支えはない。
また、位相差を制御してマイクロ波の電界強度を制御するために給電部8a〜8dを左壁面に、給電部8f〜8hを右壁面にそれぞれ配置した構成を示している。
この給電部8a〜8hの配置は本実施の形態に拘束されるものではなく、位相差を生じさせる給電部8a〜8hを異なった壁面(例えば対向面あるいは隣接する壁面)に配置して構成してもかまわないし、給電部8a〜8hをすべて同一の壁面上に配列して構成してもかまわない。また、図1では図面配置の関係上、給電部8a、8b、給電部8c、8d、給電部8e、8f、給電部8g、8hはそれぞれ2つの給電部として作図しているが、さらに多数に電力分配させて3つの給電部をそれぞれ並べてもよいし、それぞれ4つに分配して正方形の各頂点に給電部が配置されるように、同一壁面内で2次元的に配列してもよい。
電力増幅部5a〜5dは、低誘電損失材料から構成した誘電体基板の片面に形成した導電体パターンにて回路を構成し、各増幅部の増幅素子である半導体素子を良好に動作させるべく各半導体素子の入力側と出力側にそれぞれ整合回路を配している。
各々の機能ブロックを接続するマイクロ波伝送路は、誘電体基板の片面に設けた導電体パターンによって特性インピーダンスが略50Ωの伝送回路を形成している。
電力分配部3aおよび3bは、例えばウィルキンソン型分配器のような出力間に位相差を生じない同相分配器であってもよいし、ブランチライン型やラットレース型のような出力間に位相差を生じる分配器であってもかまわない。この電力分配部3a、3bによって各々の出力には発振部2a、2bから入力されたマイクロ波電力を略等分割した電力が伝送される。
また、位相可変部4a〜4dは、印加電圧に応じて容量が変化する容量可変素子を用いて構成し、各々の位相可変範囲は、0度から略180度の範囲としている。これによって位相可変部4a〜4dより出力されるマイクロ波電力の位相差は0度から±180度の範囲を制御することができる。
また、電力検出部6a〜6dは、加熱室8側から電力増幅部(5a〜5d)側にそれぞれ伝送するいわゆる反射波の電力を抽出するものであり、電力結合度をたとえば約40dBとし、反射電力の約1/10000の電力量を抽出する。この電力信号はそれぞれ、検
波ダイオード(図示していない)で整流化し、コンデンサ(図示していない)で平滑処理し、その出力信号を制御部12に入力させている。
また、給電切換部7a〜7dはそれぞれの給電切換部に接続された給電部のうちいずれか1つの給電部に選択的にマイクロ波電力を伝送するように回路を切り換える様に構成されており、例えばマイクロ波スイッチなどのようなマイクロ波を伝送しても損失を生じないような素子で構成されている。
制御部12は、使用者が直接入力する被加熱物の加熱条件あるいは加熱中に被加熱物の加熱状態から得られる加熱情報と電力検知部6a〜6dよりの検知情報に基づいて、マイクロ波発生部の構成要素である発振部2aおよび2bと電力増幅部5a〜5dのそれぞれに供給する駆動電力の制御や位相可変部4a〜4dに供給する電圧ならびに給電切換部7a〜7dに制御信号を送り給電部8a〜8hの切換を制御し、加熱室10内に収納された被加熱物を最適に加熱する。
また、マイクロ波発生部には主に電力増幅部5a〜5dに備えた半導体素子の発熱を放熱させる放熱手段(図示していない)を配する。
以上のように構成されたマイクロ波処理装置について、以下その動作、作用を説明する。
まず被加熱物を加熱室10に収納し、その加熱条件を操作部(図示していない)から入力し、加熱開始キーを押す。加熱開始信号を受けた制御部12の制御出力信号によりマイクロ波発生部が動作を開始する。制御部12は、駆動電源(図示していない)を動作させて発振部2aおよび2bに電力を供給する。この時、発振部2a、2bの初期の発振周波数は、たとえば2400MHzに設定する電圧信号を供給し、発振が開始する。
発振部2a、2bを動作させると、その出力は電力分配部3a、3bにて各々等分配され、4つのマイクロ波電力信号となる。以降、駆動電源を制御して電力増幅部5a〜5dを動作させる。
そしてそれぞれのマイクロ波電力信号は、並列動作する電力増幅部5a〜5d、電力検出部6a〜6dを経て、給電部8a〜8dにそれぞれ出力され加熱室10内に放射される。このときの各電力増幅部はそれぞれ100W未満、たとえば50Wのマイクロ波電力を出力する。このとき給電切換部7a〜7dはそれぞれ給電部8a、8c、8e、8gからマイクロ波が放射されるように給電部を切り換えている。
加熱室10内に供給されるマイクロ波電力が被加熱物に100%吸収されると、加熱室10からの反射電力は0Wになるが、被加熱物の種類・形状・量が被加熱物を含む加熱室10の電気的特性を決定し、マイクロ波発生部の出力インピーダンスと加熱室10のインピーダンスとに基づいて、加熱室10側からマイクロ波発生部側に伝送する反射電力が生じる。
電力検出部6a〜6dは、マイクロ波発生部側に伝送する反射電力を検出し、その反射電力量に比例した信号を検出するものであり、その検出信号を受けた制御部12は、反射電力が極小値となる発振周波数および位相差の選択を行う。この周波数、位相差の選択に対して、制御部12は、位相可変部4a〜4dによって生じる位相差を0度の状態で発振部2aおよび2bの発振周波数を初期の2400MHzから例えば1MHzピッチで高い周波数側に変化させ、周波数可変範囲の上限である2500MHzに到達する。この操作を行うことで制御部12は発振部2a、2bの発振周波数に対する反射電力の配列を得る
ことができる。
次に給電切換部7bは給電部を8dに切り換えて、今度は発振周波数をその上限である2500MHzから2400MHzに順次変化させ、同様に発振周波数に対する反射電力の配列を得る。さらに今度は給電切換部8aが給電部を8bに切り換えて同じように反射電力の配列を得る。このように給電部を順次切り換えてそれぞれの給電部の組み合わせにおける発振周波数に対する反射電力の配列を完成させる。制御部12はこの反射電力が最も小さくなる発振部2a、2bの条件および給電部の組み合わせで制御するとともに発振出力を入力された加熱条件に対応した出力が得られるように制御する。
これにより、各電力増幅部5a〜5dはそれぞれ所定のマイクロ波電力を出力する。そして、それぞれの出力は給電部8a〜8hに伝送され加熱室10内に放射される。なお、上記の説明では周波数の変化ステップを1MHz刻みとして説明しているが、組み合わせの数が増えると給電部の組み合わせを選択する時間がながくなるためもっと大きな値(例えば10MHz刻み)で変化ステップを設定し、組み合わせの選択時間を短縮することもできる。
このように動作することで様々な形状・大きさ・量の異なる被加熱物に対しても反射電力が最も小さくなる条件で加熱を開始することができ、電力増幅部5a〜5dに備えられた半導体素子が反射電力によって過剰に発熱することを防止でき熱的な破壊を回避することができる。
位相可変部4a〜4dはたとえば加熱開始から所定の変化量で時々刻々その位相を変化させる。位相可変部4a〜4dによって位相を変化させることによって加熱室10内で給電部8a、8cおよび給電部8e、8gが放射するマイクロ波が干渉する位置を変化させることができる。このため位相差を制御することによって加熱室10内に載置された被加熱物11の位置・形状に応じて干渉位置を制御することで被加熱物11を均等もしくは局部的に加熱することができる。制御部12は位相差を制御している間も反射電力の変化を常に監視しており、反射電力があらかじめ定めた所定の値以上になると位相差の変化方向を逆向きにして位相差を制御し続ける。
この動作をすることである範囲内の位相差で振り子のように位相差を制御することができ、位相差が変化することで被加熱物11の加熱部位を変化させて仕上がり具合を向上することができるようになる。また、被加熱物11の種類や量によっては加熱中に周波数に対する反射電力の特性が大きく変化して位相差を制御できる範囲が狭くなってしまうことが予想される。このような状態になっても、位相差を制御できる範囲が所定の範囲以下になると前述の周波数に対する反射電力の特性を測定したステップを再度実行することによって、被加熱物11の状況に応じた給電部の組み合わせおよび発振周波数の再設定を行うことができるので効率のよい加熱を継続することが可能となる。
図2は加熱動作中における制御的に組となっている位相可変部4a、4bの位相差および発振部2aの発振周波数の制御例を示すフローチャートである。別の組である位相可変部4c、4dも同様の制御をするためここでは代表して一方の対である位相可変部4a、4bの制御フローについて説明する。はじめにある周波数fで発振部2aが発振している状態でΔf(例えば0.1MHz)発振周波数をずらした状態に制御(ステップ102)し、そのときの反射電力を計測する(ステップ103)。制御部12はこの反射電力と前回(発振周波数を変化させる前に)計測した反射電力を比較し、反射電力が減少していればΔfをそのままの値とし(ステップ106)、反射電力が増加していればΔfの符号を逆にする(ステップ108)。この操作によって発振周波数の変化に対して反射電力が常に減少する方向で制御することができる。
また、位相可変部4a、4bは位相可変部4aの位相を基準として位相可変部4bは位相差φとなるようにマイクロ波の位相を制御する。このように変化させることで前述したように給電部8a、8cから放射されるマイクロ波の電界の合成によって電界が強めあう位置・方向を制御し被加熱物に効率的にまた、均一にマイクロ波を照射することができる。また、加熱動作中に一定の変化幅ΔΦでその位相差を時々刻々変化させていく(ステップ101)。この位相可変部4a、4bによって生じる位相差Φによって上述したように加熱室10内でのマイクロ波の干渉位置が変化するため被加熱物11を均等もしくは局部的に加熱することができる。また、逆に電力検出部6a、6bによって検出される反射電力が小さい位相差を重点的に制御することも可能である。この動作をすることによって反射電力が小さいすなわち被加熱物にマイクロ波が効率よく吸収されている状態を継続することができる。
このように制御することで、加熱動作中においても電力検出部6a〜6dは加熱室10からの反射電力を検出できるので、制御部12がこれを判断し、発振周波数および位相差を時々刻々微調整し常に反射電力が低い状態を維持できるのでさらに半導体素子の発熱を低く抑えることが可能となり、加熱効率を高く維持できるので短時間での加熱を図ることができる。あるいは、許容する反射電力を所定の値に定めその許容する反射電力の範囲において制御部12は時間的に位相可変部4a、4b及び4c、4dの位相差と発振部2a、2bの発振周波数を変化させることもできる。
このような動作をすることで加熱室10内でのマイクロ波の伝播状態を時間的に変化させることができるので、被加熱物の局所加熱を解消し、加熱の均一化を図ることも可能である。また、前述の位相差の変化範囲が所定の範囲よりも狭くなってしまうと、一旦加熱動作を中断し、給電部および発振周波数の選択を再度実行するように制御部12によって制御してもよい。このように制御することによって加熱することで被加熱物11の周波数特性が加熱前と大きく変化してしまっても再び加熱に適した条件で加熱することができるので電力増幅部5a〜5dの熱的な負担を増加させることなく効率的な被加熱物11の加熱を行うことができる。
以上のように、本発明にかかるマイクロ波処理装置は複数の給電部を有しマイクロ波を放射する給電部を切換制御したり、動作中の給電部間のマイクロ波の位相差を変化させたりする装置を提供できるので、電子レンジで代表されるような誘電加熱を利用した加熱装置や生ゴミ処理機、あるいは半導体製造装置であるプラズマ電源のマイクロ波電源などの用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるマイクロ波処理装置の構成図 同マイクロ波処理装置の制御例を示すフローチャート
2a、2b 発振部
3a、3b 電力分配部
4a〜4d 位相可変部
5a〜5d 電力増幅部
6a〜6d 電力検出部
7a〜7d 給電切換部
8a〜8h 給電部
9a、9b マイクロ波発生部
10 加熱室
11 被加熱物
12 制御部

Claims (3)

  1. 被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を複数に電力分配する電力分配部と、前記電力分配部から出力されるマイクロ波電力をそれぞれ電力増幅する複数の電力増幅部と、前記複数の電力増幅部の出力を前記加熱室に各々供給する複数の給電部と、前記複数の給電部から前記電力増幅部に反射するマイクロ波電力を検出する複数の電力検出部と、前記複数の給電部のいずれか1つからマイクロ波を放射するように接続を切り換える複数の給電切換部を備えるマイクロ波発生部と、前記発振部の発振周波数と前記複数の電力増幅部と前記複数の給電切換部を制御する制御部とを有し、前記複数の給電切換部は前記電力検出部によって検出される反射電力が最小となる給電部を選択するとともに、前記電力分配部の出力に位相可変部を設け、前記電力増幅部に供給するマイクロ波電力に位相差を生じさせ、前記電力検出部によって検出される反射電力があらかじめ定めた所定の値以下となる範囲で前記位相可変部において位相差を生じさせるとともに、前記位相可変部における位相差の可変幅があらかじめ定めた所定の値以下となると、前記発振部の発振周波数を再度設定しなおす構成としたマイクロ波処理装置。
  2. 被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を複数に電力分配する電力分配部と、前記電力分配部から出力されるマイクロ波電力をそれぞれ電力増幅する複数の電力増幅部と、前記複数の電力増幅部の出力を前記加熱室に各々供給する複数の給電部と、前記複数の給電部から前記電力増幅部に反射するマイクロ波電力を検出する複数の電力検出部と、前記複数の給電部のいずれか1つからマイクロ波を放射するように接続を切り換える複数の給電切換部を備えるマイクロ波発生部と、前記発振部の発振周波数と前記複数の電力増幅部と前記複数の給電切換部を制御する制御部とを有し、前記複数の給電切換部は前記電力検出部によって検出される反射電力が最小となる給電部を選択するとともに、前記電力分配部の出力に位相可変部を設け、前記電力増幅部に供給するマイクロ波電力に位相差を生じさせ、前記電力検出部によって検出される反射電力があらかじめ定めた所定の値以下となる範囲で前記位相可変部において位相差を生じさせるとともに、前記位相可変部における位相差の可変幅があらかじめ定めた所定の値以下となると、前記発振部の発振周波数および前記給電部の組み合わせを選択しなおす構成としたマイクロ波処理装置。
  3. 複数のマイクロ波発生部を有し、各々独立にマイクロ波の発振周波数を選択する構成とし
    た請求項1または2に記載のマイクロ波処理装置。
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