JP2011103182A - マイクロ波処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体素子を用いてマイクロ波を発生するマイクロ波処理装置においてアイソレータを用いずに簡単な構成で半導体素子を破壊から保護するマイクロ波加熱制御シーケンスを用いた加熱処理装置を提供する。
【解決手段】本加熱に入る前に半導体素子が全反射しても破壊しない程度の微小電力で透過波/反射波検出手段1において透過電力信号Vfと反射電力信号Vrの比が最小となるプリサーチ探索をISMバンド内全域において実施しFminを得る。本加熱後はFminの近辺の所定範囲を所定の掃引幅で適宜プリサーチし反射波周波数を更新し反射波最小点のドリフトを補正することにより反射波から半導体素子を保護する信頼性の高いマイクロ波処理装置をアイソレータ無しで提供するものである。
【選択図】図7

Description

本発明は、半導体素子を用いて構成したマイクロ波発生部を備えた加熱処理装置に関するものである。
従来のマイクロ波処理装置は、一般には電子レンジに代表されるようにマイクロ波発生手段にマグネトロンと称される真空管を用いている。
電子レンジに用いられているマグネトロンは、自身の構造によって発振周波数が決定され、その決定された周波数を意図的に可変することはできない。マグネトロンに周波数可変機能を付帯させる技術は存在するが、高価であり、一般ユーザー向けの製品に搭載することは難しい。
近年の半導体技術の進歩により、マグネトロンの性能に匹敵あるいはその性能を凌駕するマイクロ波発生手段の実用化が可能になってきた。そして半導体素子を用いたマイクロ波発生手段は、広帯域の周波数に対応したマイクロ波を容易に出力させることができる。
また、被加熱物はマイクロ波処理に伴ってその性状が変化するため、被加熱物を収納する加熱室に供給したマイクロ波は、被加熱物への吸収度合が変化して加熱室からマイクロ波発生手段側にマイクロ波が反射する現象もドリフトを有することとなる。この反射電力は半導体素子内で熱消費することから半導体素子の熱破壊を抑制する意味で、反射電力の制御は重要な課題である。
従来のこの種のマイクロ波処理装置はアイソレータを用い反射波の影響を排除することが一般的であった(例えば、特許文献1参照)。容易に反射波を排除することができ半導体素子を破壊しない構成となっていた。
特開2006−128075号公報
鈴木清著「マイクロ波回路の基礎」啓学出版、1971年6月25日.P163
しかしながら、アイソレータは非常に高価で嵩のとる部品であり、機器の大型化や経済性の観点から従来の非常に反射波に対して堅牢で安価なマグネトロンを使ったマイクロ波処理装置が専らユーザーに対して購入しやすく利便性の高いものであった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、透過波/反射波を制御部で検知し反射波最低周波数を素早く検知しその選択した最低反射度合いとなる周波数で加熱することで半導体素子が破壊しない信頼性が高く経済性に優れたマイクロ波処理装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、被加熱物を本加熱開始する前に給電部から入力される反射波の大部分がパワーユニットに戻ってきても半導体が破壊しない程度の低出力で所要周波数バンド内をきめ細かく周波数掃引し反射度合いを検出し最低反射度合いとなる反射波最低周波数を決定するプリサーチを行った後本来の加熱に進行する。
しかし加熱が進行すると被加熱物への吸収度合いが変化して最低反射度合いとなる周波数もドリフトして徐々に変化していく。すなわち加熱開始前に選択した周波数と異なってくるのである。そのままの選択周波数で加熱すると反射波で半導体が破壊してしまう可能性がる。
従って、加熱途上で適宜プリサーチを実施して最適な最低反射度合いとなる周波数に変更することが必要であるが、全バンド内を掃引するとプリサーチに要する時間が長くなり、加熱に有効でないプリサーチ期間が長時間を占めてくるため、最初に決定した最低反射度合いとなる周波数の近傍を所定掃引幅に限定して掃引し動作周波数を変更して反射波を低減し全加熱時間に占めるプリサーチ時間の総和時間の比率を大幅に短縮するものである。
これによって、被加熱物が加熱の進行によってその物性が変わり電波の吸収度合いが変化して最低反射度合いとなる周波数が移動しても半導体が反射波によって破壊することを回避することがでるとともに、出力を極端に低減する本加熱中に適宜実施されるプリサーチ期間(加熱にはほとんど有効でない)を短縮することができる。
その結果、反射電力の大きい本加熱出力時にもアイソレータを用いずパワーユニットの半導体素子を破壊から回避するとともに加熱のトータル時間を僅かに伸ばす程度の犠牲で適正な仕上がりで加熱処理することができるようになる。
本発明のマイクロ波処理装置は、本加熱中にも適宜プリサーチを短時間で実施し透過/反射の比率からどれだけ反射が多くかえっているか検知しつつ最低反射度合い周波数(最低反射周波数と呼ぶ)を探索決定する。
従って本加熱中の被加熱物の温度上昇に伴う物性変化に応じた最適の周波数で本加熱し常時反射を低く抑えることができるため、アイソレータを用いずともパワーユニットの半導体素子が加熱中に反射波で破壊するのを防止することができるとともに加熱に寄与しないプリサーチ期間を短縮できることから加熱の高速化が実現できる。
本発明のマイクロ波処理装置の要部回路ブロック図 本発明のマイクロ波処理装置の要部構成断面図 本発明の電力増幅するパワーユニットのシステムブロック図 本発明のマイクロ波処理装置の給電部の高周波出力シーケンス図 本発明のマイクロ波処理装置のプリサーチのプロセスを示す機能説明図 従来のマイクロ波処理装置の加熱進行に伴うプリサーチの実施状態の一例を示すタイミングチャート 本発明のプリサーチのプロセスを示す機能説明図 本発明の実施の形態1の加熱進行に伴うプリサーチの実施状態の一例を示すタイミングチャート 本発明の実施の形態2の加熱進行に伴うプリサーチの実施状態の一例を示すタイミングチャート 本発明の実施の形態2の加熱進行に伴うプリサーチの実施状態の一例を示すタイミングチャート 本発明の実施の形態3におけるマイクロ波処理装置の要部回路ブロック図 本発明の実施の形態3におけるマイクロ波処理装置の要部構成断面図 本発明の実施の形態4におけるマイクロ波処理装置の要部回路ブロック図
第1の発明は、被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、発振部の出力を半導体素子で電力増幅するパワーユニットと、パワーユニットから伝播される電力でパワーユニット方向にはね返ってくるマイクロ波電力と透過するマイクロ波電力を検出する透過波/反射波検出手段と、透過波/反射波検出手段から透過してきたマイクロ波電力を加熱室内に放射する給電部と、透過波/反射波検出手段の出力を受け発振部の発振周波数を制御するとともに発振部の出力レベルを制御するとともに、被加熱物を加熱開始する前に給電部から戻る反射波が極度に大きくなってもパワーユニットの半導体素子が破壊しない程度の低出力で所定周波数バンド内を短い掃引幅できめ細かく掃引し最低反射度合いとなる周波数を決定するプリサーチ期間と実際に被加熱物を加熱する本加熱期間は最初に選択した最低反射度合いとなる周波数の近傍を短い所定掃引幅に限定した範囲で適宜プリサーチを実行し最適周波数再選択を行う制御部とを備えたものである。
これにより、定格出力の大きい本加熱中でも反射波の極めて少ない最低反射周波数で動作させることを維持することができ半導体素子が加熱中に反射波により破壊されることを防止することができるとともに被加熱物の加熱に有効でない本加熱中のプリサーチも短縮できトータルの加熱時間の短縮を図ることができる。
第2の発明は、本加熱中一定インターバルでプリサーチを繰り返すことによって最低反射周波数を維持するもので、極めて簡単なシーケンスでパワーユニットの本加熱中での半導体素子を破壊から回避することができるとともに加熱に有効でないプリサーチ時間の削減を図ることができる。
第3の発明は、本加熱実施後、反射波を監視し所定値を超えるとプリサーチを再度実施するシーケンスで最低反射周波数を選択するものである。これにより、常時反射波を監視し所定値を超えるとプリサーチを実施するためややシーケンスが複雑で制御部の責務に負担がかかるが確実にある限度値以下の反射状態を維持できるため半導体素子が本加熱中に反射波で破壊するのを防止することができるとともに加熱に有効でないプリサーチ時間の削減を図ることができる。
第4の発明は、本加熱中プリサーチを適宜実行しても反射波がなお大きい時には給電部から放射される電力を調整し減定格化するものである。これにより、最低周波数を選択しても依然反射レベルが高いという負荷条件においても反射波を低減させパワーユニットの半導体素子が本加熱中に反射波で破壊するのを防止することができるとともに加熱に有効でないプリサーチ時間の短縮を図ることができる。
第5の発明は、発振部の後段に電力分配部を備え複数のパワーユニットに電力を分配し複数の給電部へ電力を供給するものである。これにより、複数の給電口からマイクロ波を照射する構成とするもので、マイクロ波を加熱室の内部で空間合成することにより複数分散給電により筐体とオーブンの空間を有効に活用して構成部品を配置することができるとともに反射波を低減させパワーユニットの半導体素子が本加熱中に反射波で破壊するのを防止することができかつ、加熱に有効でないプリサーチ時間の短縮を図ることができる。
第6の発明は、複数のパワーユニットに供給するマイクロ波電力の位相を可変する位相可変部を備えるものである。これにより、複数の給電口からマイクロ波を照射しかつ給電
口間の位相差を可変することが可能となり、それにより自在な電磁界分布をつくりだすことができ被加熱物の種々箇所を選択的に加熱しかつ反射波による半導体素子の破壊を防止するとともに反射波を低減させパワーユニットの半導体素子が本加熱中に反射波で破壊するのを防止することができかつ、加熱に有効でないプリサーチ時間の短縮を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるマイクロ波処理装置の要部ブロック図である。
図1において構成要素について説明する。発振部3は2400MHz〜2500MHzの帯域の元信号を発振する。パワーユニット4は発振部3からのマイクロ波電力を増幅する機能を有し半導体素子を用いて構成した。
ここまでの部品はマイクロ波帯の電力フローであるが、パワーユニット4に入力される電力は0dBmの微小電力となっている。パワーユニット4は略60dBで、透過波/反射波検出手段1を通じて給電部5に供給される電力は略1000Wとなる。
透過波/反射波検出手段1はパワーユニット4への出力を透過するとともに透過信号Pfと反射電力信号Prを創出する。電源部6はPFC機能付絶縁型AC−DCコンバータからなりパワーユニット4の電源Vdd、GNDの直流電源を創出する。
制御部2は透過波/反射波検出手段1からの信号Pf、Prを受け発振部3の周波数を変化させる制御信号や出力電力を変化させる制御信号を発振部3に送出するとともにシステム全体の制御を行なう。パワーユニット4の詳細については別図面で後述する。
また、本発明のマイクロ波処理装置の概略構成を示す図2を用いて説明する。被加熱物15を収納する略直方体構造からなる加熱室7を有し、加熱室7は金属材料からなる壁面および被加熱物15を収納するために開閉する開閉扉(図示していない)と、被加熱物15を載置する載置台17にて構成され、供給されるマイクロ波を内部に閉じ込めるようになっている。載置台17はセラミック系の材料でマイクロ波は低損失で透過する。
図1及び図2を用いて電波が照射される構成を説明する。パワーユニット4で発生したマイクロ波出力が透過波/反射波検出手段1を通じて伝播され給電部5から加熱室7内に照射される。透過波/反射波検出手段1は加熱室7の底面(加熱室外)に配され加熱室7の底面に穿った小径開口から加熱室7の底面(加熱室内)に配された給電部5に連結されている。
マイクロ波出力はパワーユニット4から透過波/反射波検出手段1を経由して給電部5に伝えられる。アンテナたる給電部5から照射されたマイクロ波出力は加熱室7の内部に固定された載置台16の上に載置された被加熱物15に吸収され誘電加熱が発生する。
次にパワーユニット4について図3を用いて説明する。低誘電損失材料から構成した誘電体基板の片面は一面に形成した導電体パターンでもう片面は導電対の線路パターンにて回路を構成するいわゆるマイクロストリップ線路の構成をとる。
制御部2から出力された微弱なマイクロ波出力は各増幅部(前段プリアンプ8、中段プ
リアンプ9、後段プリアンプ10)で略40dB程度で増幅させ略10Wの電力まで増幅される。この部分をドライバー段11と称している。
出力段12は大きな入力電力を増幅するためかなり大きな半導体チップを有する半導体素子が必要となり、ファイナルアンプA13とファイナルアンプB14の並列接続で略20dBのゲインを必要とする。ここでは出力段12がその機能を司る。マイクロ波パワー半導体素子を良好に動作させるべく各半導体素子の入力側と出力側にそれぞれ整合回路(図示していない)を配している。
図4、図5を用いてプリサーチについて説明する。本加熱は高周波出力Pmaxである。ここではオーブン庫内に照射される電力は略1000Wで最大出力である。従って、反射の少ない周波数ポイントで加熱を行わなければ、反射波でパワーユニットの半導体素子が一瞬にして破壊してしまう。
従って調理開始後のtp間は大きな反射が返って来ても半導体素子が破壊しないようなPpreという微弱な高周波出力で許容バンド(2400MHz〜2500MHz)まで掃引し反射最小周波数を選択する。そしてその周波数に固定して本加熱でPmax、Pmid、Pminのような大きな高周波出力を出力する。
さらに詳細にプリサーチの実施方法を示したのが図5である。許容バンド2400MHz〜2500MHzまでをt1、t2、t3・・・、tn−1、tnというように小刻みに掃引していく、このケースではtx時点で反射最小周波数Fminを検出することができる。このようにして許容バンド内の反射最小周波数を検出することができる。
この操作は制御部が司ることになるが、マイコンを用いると比較的部品点数も少なく、正確な検知が可能になる。マイコンはA/D機能を用いて透過波/反射波検出手段1の出力をA/D変換して測定点数や信号処理に費やされる時間にもよるが仮に5msecで1個の信号処理が完遂でき、2400MHzから2500MHzまで0.5Hzごとに信号処理を実行すると仮定すると100÷0.5で200ステップの信号処理を行う必要がある。
上述のように5msec/ステップとすると全バンド幅掃引に1秒を要することになり、総加熱時間からの割合から考える時間的ロスは無視できそうである。例えばごはん1杯の再加熱(70℃仕上げ)が50秒程度かかることになるので1秒とういう時間的ロスは左程加熱時間の遅延に影響しないとも考えられる。
しかし食品の反射最小周波数は加熱が進行するに従い変化する。例えば、温度上昇に伴う被加熱物の物性変化(誘電率、誘電正接等)、形状の変化(膨らんだりしぼんだり)、含水率の変化等である。従って、加熱初期に実施したプリサーチでの反射最小周波数が加熱終了まで固定しているということはまず考えられない。従って、加熱途中で刻々と反射最小周波数は変化するものである。
従って、加熱が進行するに伴い、プリサーチを適宜実施していく必要がある。図6を用いてそのプロセスを説明する。加熱開始初期に第1のプリサーチ期間を設ける。さらに本加熱期間にも適宜プリサーチを実施し最低反射周波数を追尾していく必要がある。
これを前述したごはん1杯の再加熱で考えると、実際に加熱している時間約50秒に対しプリサーチの時間を1秒とするとプリサーチが5回で5×1秒で加熱に有効でない時間が5秒かかってしまい実際の加熱時間に対して余分に5秒を要する事になる。約10%の時間延長になってしまう。
本発明はこの課題を克服し時間遅延を極力抑えることを考案したものである。以下本発明の詳細な特徴を説明する。その特徴となるプリサーチの実施方法を示したのが図7である。許容バンド2400MHz〜2500MHzまでをt1、t2、t3・・・、tn−1、tnというように小刻みに掃引していく、このケースではtx時点で反射最小周波数Fminを検出することができる。このようにしてTpre時間かけて許容バンド内の反射最小周波数を検出することができる。
このシーケンスは本加熱前に実施する第1回目のプリサーチの事例である。例えば1ステップの信号処理に費やされる時間を5msecとして0.5Hz刻みで処理した場合上述したように1秒とういう時間的ロスが発生する。
ここで反射最小周波数Fminの所在を知ることが出来るので本加熱中はこのFmin周辺のある限られたゾーンだけ反射波最小数端数を探索をすればFminの移動を検出することができる。Fminの両サイドに関して夫々n個サンプリングする。従って2n+1の本加熱時の掃引周波数幅Tactの範囲だけ測定すれば最低反射周波数は検出できる。但しnについては実験によって決定する必要がある。
上で例にあげた5msecで1ステップの信号処理が完遂でき、0.5Hzごとに信号処理を実行すると仮定する。Tactの期間を仮に21ステップとすると、上述のように5msec/ステップから計算すると21×5msec≒0.1secの時間的ロスとなり左程加熱時間の遅延に影響しないとも考えられる。
これを前述したごはん1杯の再加熱を例にとって考察する。加熱に寄与しない時間を算出する。本加熱前のプリサーチの時間は1秒要する。さらに本加熱時のプリサーチが5回と仮定して5×0.1秒で1.5秒を要する。合計すると1.5秒である。
すなわち実際の加熱時間に対して余分に1.5秒を要する事になる。ごはん1杯の正味の加熱時間は約50秒であるから上述した加熱に寄与しない時間1.5秒を加算すると51.5秒であり、時間延長比率は約3%である。従って加熱時間を顕著に延長させるものではない。本加熱前のプリサーチで選択した最低反射周波数近辺を細かくプリサーチしているため最低反射周波数を見逃してしまうことはない。
このタイミングチャートを表わしたものが図8である。図6と比較すれば顕著だが、本加熱時間のプリサーチ時間が極端に短くなっていることがわかる。
しかし、被加熱物の物性の変化具合によっては、このような本加熱中のプリサーチを施しても反射波を抑制できない場合がある。その場合においてもパワーユニットの半導体素子を破壊させない方法について図4を用いて説明する。反射最小周波数を補正しても、なおリミットVr/Vfを超える場合はPmax出力を減じPmid出力とする。
これによって出力レベルは小さくなり加熱速度という点での犠牲はともなうが、反射波はてきめんに減少する。それでもまだリミットVr/Vfを超える場合はさらにPminまでパワーを減じ反射波レベルを低く抑えパワーユニットの半導体素子を破壊から保護することができる。また、Vr/Vfが低くなった場合はリミットVr/Vfまで出力をアップさせることも当然可能である。
従って信頼性の高いマイクロ波処理装置を提供することができる。本事例では2水準の低高周波出力レベルをもつが、より多水準化してリミットVr/Vfにより近い大きな高周波出力を得ることも可能である。
(実施の形態2)
これを実施する効果に関して図9を用いて説明する。この場合は一定インターバルtcで連続的にプリサーチを実施するという簡単なシーケンスである。t1、t2、t3、t4、t5、t6・・・と時間経過に伴って随時プリサーチをかけていく。こうすることによって反射最小周波数が変化しても、再度プリサーチを実施することによってVr/Vfが低い値に維持されていることがわかる。
制御部にとっても単純なシーケンスのため責務負担は軽くて済む。このように反射が少ない状態を維持できるため高周波出力は最大定格であっても反射波は低くパワーユニットの半導体素子にダメージを与えることはなくアイソレータを用いず反射に対する信頼性を確保することができる。本加熱中は過去の最低反射周波数Fmin近傍の狭い範囲を最低反射周波数探索するため実効的な加熱時間の延びを極力低減することができる。
また更に反射波レベルを低く抑える手段に関して図10を用いて説明する。この場合反射波に対してリミットVr/Vfを設定し、それを超過するとプリサーチを実施して反射最小周波数を補正していくものである。
リミットVr/Vfに達するごとにt1、t2、t3、t4というようにプリサーチを実施することによってVr/VfはリミットVr/Vf以下の低い値で維持できるため高周波出力は最大定格であっても反射波は低くパワーユニットの半導体素子にダメージを与えることはなくアイソレータを用いず反射に対する信頼性を確保することができる。
また、本加熱中は過去の最低反射周波数Fmin近傍の狭い範囲を最低反射周波数探索するため実効的な加熱時間の延びを極力低減することができる。
しかし、被加熱物の物性の変化具合によっては、このような本加熱中のプリサーチを施しても反射波を抑制できない場合がある。その場合においてもパワーユニットの半導体素子を破壊させない方法について図4を用いて説明する。
反射最小周波数を補正しても、なおリミットVr/Vfを超える場合はPmax出力を減じPmid出力とする。これによって出力レベルは小さくなり加熱速度という点での犠牲はともなうが、反射波はてきめんに減少する。それでもまだリミットVr/Vfを超える場合はさらにPminまでパワーを減じ反射波レベルを低く抑えパワーユニットの半導体素子を破壊から保護することができ信頼性の高いマイクロ波処理装置を提供することができる。
本事例では2水準の低高周波出力レベルをもつが、より多水準化してリミットVr/Vfにいり近い大きな高周波出力を得ることも可能である。また、本加熱中は過去の最低反射周波数Fmin近傍の狭い範囲を最低反射周波数探索するため実効的な加熱時間の延びを極力低減することができる。
(実施の形態3)
ここでは発振部3の後段に電力分配部17を備え複数のパワーユニットに電力を分配し複数の給電部からマイクロ波を照射する構成としている。図11に基づいて構成を説明する。ここではパワーユニットが扱う電力に限度があるため、複数のパワーユニットから給電し1つのパワーユニットが扱う電力を小さくし、空間合成して所望の高周波出力を得ようとするものである。出力段12の利得は17dBと小さくできる。
電力分配部17は小電力系統の発振部後段に配する。電力分配部17は、例えばウィル
キンソン型分配器のような出力間に位相差を生じない同相分配器であってもよいし、ブランチライン型やラットレース型のような出力間に位相差を生じる分配器であってもかまわない。また電力分配部17によってパワーユニット4a、4bには発振部3から入力されたマイクロ波電力の略1/2の電力が伝播される。パワーユニット以降は透過波/反射波検出手段1a、1b、給電部5a、5bと2つの系列で電力が伝送される。
次にパワーユニット複数分散給電することによるメリットについて図12を用いて説明する。ここではパワーユニト4aと透過波/反射波検出手段1aを製品の外郭たるボディー19と加熱室7の空間に配している。もう一方の側面にはパワーユニト4bと透過波/反射波検出手段1bを製品の外郭たるボディー19と加熱室7の空間に配している。
この部位は従来デッドスペースとして存在していた部分であり、本発明のように分散型にすることによって、このデッドスペースに部品を配することができ、ひいては機械室実効容積を大幅に削減できるため、外形体積は同じでも加熱質容積を従来よりも大きくすることができるため置き場所を取らず、加熱室7を大きくすることができ大きな被加熱物15を収納できるという使用者にとっては大きな利便性を提供することができる。
しかも実施の形態1で示したように反射波に対する耐性も向上しているため様々な複数給電配置に対して反射波を低く抑制しパワーユニット4a、4bの半導体素子の破壊を阻止する信頼性の高いマイクロ波処理装置を提供することができる。また、本加熱中は過去の最低反射周波数Fmin近傍の狭い範囲を最低反射周波数探索するため実効的な加熱時間の延びを極力低減することができる。
(実施の形態4)
図13を用いて位相差制御を用いたマイクロ波処理装置について説明する。位相可変器18a、18bを用いて各給電部間の位相を変えることを行っている。電力分配部17で2分配した系統の後段に位相可変部18a、18bを設けている。その後段については実施の形態3と同様のため説明を割愛する。
また位相可変部18a、18bは、印加電圧に応じて容量が変化する容量可変素子を用いて構成し、各々の位相可変範囲は、0度から略180度の範囲としている。これによって位相可変部18a、18bより出力されるマイクロ波電力の位相差は0度から±180度の範囲を制御することができる。
またこの位相可変部18a、18bを用いると給電部間の位相差を可変することにより自在な電磁界分布をつくりだすことができ被加熱物の種々箇所を選択的に加熱することができ加熱ムラのない加熱仕上げを実現することができる。
しかも実施の形態1、2で示したように反射波に対する抑制効果も向上しているため様々な複数給電配置に対して反射波を低く抑制しパワーユニット4a、4bの半導体素子の破壊を阻止する信頼性の高いマイクロ波処理装置を提供することができる。また、本加熱中は過去の最低反射周波数Fmin近傍の狭い範囲を最低反射周波数探索するため実効的な加熱時間の延びを極力低減することができる。
以上のように、本発明にかかる加熱処理装置は、種々被加熱物においても反射波による半導体素子の破壊を阻止することができるので、電子レンジで代表されるような誘電加熱を利用した加熱装置や生ゴミ処理機、あるいは半導体製造装置であるプラズマ電源のマイクロ波電源などの用途にも適用できる。
1 透過波/反射波検出手段
2 制御部
3 発振部
5 給電部

Claims (6)

  1. 被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を半導体素子で電力増幅するパワーユニットと、前記パワーユニットから伝播される電力で前記パワーユニット方向にはね返ってくるマイクロ波電力と透過するマイクロ波電力を検出する透過波/反射波検出手段と、前記透過波/反射波検出手段から透過してきたマイクロ波電力を前記加熱室内に放射する給電部と、前記透過波/反射波検出手段の出力を受け前記発振部の発振周波数を制御するとともに前記発振部の出力レベルを制御する制御部を備え、前記制御部は被加熱物を加熱開始する前に前記給電部から戻る反射波が極度に大きくなっても前記パワーユニットの半導体素子が破壊しない程度の低出力で所定周波数バンド内を短い掃引幅できめ細かく掃引し最低反射度合いとなる周波数を決定するプリサーチ期間と実際に被加熱物を加熱する本加熱期間を設けるとともに加熱進行後は最初に選択した最低反射度合いとなる周波数の近傍を短い所定掃引幅に限定した範囲で適宜プリサーチを実行し最適周波数再選択を行い半導体素子が加熱中の反射波により破壊されることを防止する構成としたマイクロ波処理装置。
  2. 本加熱実施後、一定インターバルでプリサーチを繰り返す構成とした請求項1に記載のマイクロ波処理装置。
  3. 本加熱実施後、反射波を監視し所定値を超えるとプリサーチを再度実施する構成とした請求項1に記載のマイクロ波処理装置。
  4. プリサーチを適宜実行しても反射波がなお大きい時には給電部から放射される電力を調整しパワーユニットの半導体素子が加熱中に反射波で破壊するのを防止するする構成とした請求項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロ波処理装置。
  5. 発振部の後段に電力分配部を備え複数のパワーユニットに電力を分配し複数の給電部からマイクロ波を照射する構成とした請求項1〜4のいずれか1項に記載のマイクロ波処理装置。
  6. 複数のパワーユニットに供給するマイクロ波電力の位相を可変する位相可変部を備える構成とした請求項1〜5のいずれか1項に記載のマイクロ波処理装置。
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