JP2009252378A - Memsスイッチ - Google Patents

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JP2009252378A
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Yoshiki Hayazaki
嘉城 早崎
Takaaki Yoshihara
孝明 吉原
Takeo Shirai
健雄 白井
Chomei Matsushima
朝明 松嶋
Hiroshi Kawada
裕志 河田
Yosuke Hagiwara
洋右 萩原
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Abstract

【課題】可動接点と両固定接点との間の寄生容量を低減できるMEMSスイッチを提供する。
【解決手段】ベース基板1と、ベース基板1の厚み方向の一表面側に形成され固定接点35,35を有する一対の信号線34,34と、ベース基板1の上記一表面側に一端部が固定され他端部に両固定接点35,35に接離する可動接点25が設けられた可動板部21とを備える。可動板部21は、ベース基板1の厚み方向において可動接点25と両固定接点35,35とが重ならず可動接点25と両固定接点35,35との間の距離が規定距離となるようにベース基板1側とは反対側に凸となる湾曲した形状に形成されており、可動板部21におけるポスト部22以外の部位がばね部26を構成する。駆動手段は、圧電駆動型アクチュエータ4と静電駆動型アクチュエータ5とで構成され、可動板部21のばね部26を変形させることで可動接点25を両固定接点35,35に接離させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、MEMS(micro electro mechanical systems)スイッチに関するものである。
従来から、高周波信号伝送用のMEMSスイッチとして、静電駆動型アクチュエータを利用したMEMSスイッチが各所で研究開発されている(例えば、特許文献1,2参照)。
ここにおいて、上記特許文献1に開示されたMEMSスイッチは、図5に示すように、矩形板状のガラス基板からなるベース基板1’と、ベース基板1’の厚み方向の一表面側に固定された2つの支持部22’,22’に帯板状の可撓部23’,23’を介して上記厚み方向へ変位可能に支持され可動接点25’が設けられた可動板部21’を有する構造体部2’と、ベース基板1’の上記一表面上に形成され可動接点25’が接離する固定接点35’,35’を有する一対の信号線34’,34’とを備え、可動接点25’が両固定接点35’,35’に近づく向きに可動接点25’を変位させる駆動手段として可動板部21’に設けられた可動電極51’およびベース基板1の上記一表面上に形成され可動電極51’に対向配置された固定電極52’を有し可動電極51’と固定電極52’との間に電圧を印加したときに可動接点25’が両固定接点35’,35’に近づく向きに可動接点25’を変位させる静電駆動型アクチュエータを備えている。なお、図5に示した構成のMEMSスイッチでは、固定電極52’上に、固定電極52’と可動電極51’との短絡を防止するとともにスティッキングを防止するための絶縁膜53’が形成されている。また、図5に示した構成のMEMSスイッチは、上述の構造体部2’がシリコン基板を用いて形成されている。
また、上記特許文献2に開示されたMEMSスイッチは、図6(a),(b)に示すように、矩形板状のベース基板1”と、ベース基板1”の一表面側に形成され固定接点35”,35”を有する一対の信号線34”,34”と、ベース基板1”の上記一表面側においてベース基板1”に固定された支持部22”に支持され平面視において両信号線に直交する形で配置された可動板部21”と、可動板部21”に設けられ一対の固定接点35”,35”に接離する可動接点25”と、可動板部21”の先端部からベース基板1”側へ突設され支持部22”に対向する面側に可動電極51”が形成された可動電極保持部151”と、ベース基板1”の上記一表面から突設され可動電極51”に対向する固定電極52”が形成された固定電極保持部152”と、可動電極保持部151”に対して固定電極保持部152”側とは反対側において可動電極保持部151”から離間して配置されベース基板1”の上記一表面に固定されたポスト部122”と、可動板部21”の先端部とポスト部122”との間に介在する一対のばね部125”,125”とを備えている。したがって、可動電極51”と固定電極52”との間に電圧を印加することによって、図6(c)に示すように可動電極51”が固定電極52”に接触するとともに可動板部21”がベース基板1”側に凸となる形で変形し、可動接点25”が両固定接点35”,35”に接触する。
特許第3852224号公報 特開2001−291463号公報
ところで、図5に示した構成のMEMSスイッチでは、ベース基板1’の厚み方向において重なる可動接点25’と両固定接点35’,35’との間の距離を大きくして寄生容量を低減することでアイソレーション特性を向上できるが、可動電極51’と固定電極52’との間の距離も大きくなるので、所望の駆動距離を確保するために必要な駆動電圧が大きくなり、消費電力が増加してしまう。
これに対して、図6に示した構成のMEMSスイッチでは、ベース基板1”の厚み方向における可動接点25”と両固定接点35”,35”との間の距離とは別に、可動電極51”と固定電極52”との間の距離を設定することができるが、可動接点25”と両固定接点35”,35”との間の距離が大きくなると可動接点25”の変位を大きくするために可動電極51”と固定電極52”との間の距離を大きくする必要があるので、駆動電圧の低電圧化が難しかった。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、可動接点と両固定接点との間の寄生容量を低減できるMEMSスイッチを提供することにある。
請求項1の発明は、ベース基板と、ベース基板の厚み方向の一表面側に形成され固定接点を有する一対の信号線と、ベース基板の前記一表面側に一端部が固定され他端部に両固定接点に接離する可動接点が設けられた可動板部と、可動接点が両固定接点に近づくように可動板部を動かす駆動手段とを備え、可動板部は、ばね部を有し、前記厚み方向において可動接点と両固定接点とが重ならず可動接点と両固定接点との間の距離が規定距離となるようにベース基板の前記一表面側に設けられ、駆動手段は、可動板部のばね部を変形させることで可動接点を両固定接点に接離させることを特徴とする。
この発明によれば、可動板部が、ばね部を有し、ベース基板の厚み方向において可動接点と両固定接点とが重ならず可動接点と両固定接点との間の距離が規定距離となるようにベース基板の前記一表面側に設けられ、駆動手段が、可動板部のばね部を変形させることで可動接点を両固定接点に接離させるので、可動接点と両固定接点との間の寄生容量を低減でき、アイソレーション特性を向上できる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記駆動手段は、前記可動板部に設けられた可動電極と前記ベース基板に設けられた固定電極とを有する静電駆動型アクチュエータからなることを特徴とする。
この発明によれば、前記可動接点と前記両固定接点との間の寄生容量を低減でき、且つ、所望の接圧を確保することが可能となる。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記駆動手段は、前記可動板部に積層された下部電極と下部電極における前記可動板部側とは反対側の圧電層と圧電層における下部電極側とは反対側に設けられた上部電極とを有する圧電駆動型アクチュエータからなることを特徴とする。
この発明によれば、前記可動接点と前記両固定接点との間の寄生容量を低減でき、且つ、駆動電圧の低電圧化を図れる。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記駆動手段は、前記可動板部に設けられた可動電極と前記ベース基板に設けられた固定電極とを有する静電駆動型アクチュエータと、前記可動板部に積層された下部電極と下部電極における前記可動板部側とは反対側の圧電層と圧電層における下部電極側とは反対側に設けられた上部電極とを有する圧電駆動型アクチュエータとからなることを特徴とする。
この発明によれば、駆動電圧の低電圧化を図りつつ所望の接圧を確保することが可能となる。
請求項1の発明では、可動接点と両固定接点との間の寄生容量を低減でき、アイソレーション特性を向上できるという効果がある。
(実施形態1)
以下、本実施形態のMEMSスイッチについて図1を参照しながら説明する。
本実施形態のMEMSスイッチは、矩形板状のベース基板1と、ベース基板1の厚み方向の一表面側に形成され固定接点35,35を有する一対の信号線34,34と、ベース基板1の上記一表面側に一端部が固定され他端部に両固定接点35,35に接離する可動接点25が設けられた可動板部21とを備えている。
また、本実施形態のMEMSスイッチは、可動接点25が両固定接点35,35に近づくように可動板部21を動かす駆動手段として、可動板部21に積層された下部電極41と下部電極41における可動板部21側とは反対側の圧電層42と圧電層42における下部電極41側とは反対側に設けられた上部電極43とを有する圧電駆動型アクチュエータ4と、可動板部21に設けられた可動電極51とベース基板1に設けられた固定電極52とを有する静電駆動型アクチュエータ5とを備えている。
また、本実施形態のMEMSスイッチは、ベース基板1の上記一表面側に、ベース基板1との間に可動板部21、固定接点35,35を有する一対の信号線34,34、圧電駆動型アクチュエータ4および静電駆動型アクチュエータ5を収納する形で気密的に接合されたカバー(図示せず)を備えている。したがって、可動接点25と両固定接点35,35との間に異物が侵入するのを防止できて可動接点25と両固定接点35,35との接触信頼性を向上させることができる。なお、ベース基板1とカバーとの接合方法としては、ベース基板1およびカバーそれぞれの周部の全周に亘って接合用金属層を形成しておき、接合前に互いの接合表面へアルゴンのプラズマ若しくはイオンビーム若しくは原子ビームを真空中で照射して各接合表面の清浄化・活性化を行ってから、接合表面同士を接触させ、常温下で直接接合する常温接合法を採用しているが、常温接合法に限らず、AuSnや半田などの低融点共晶材料を用いた接合法や、陽極接合法、ガラスフリットを用いた接合法などを採用してもよい。
ベース基板1は、シリコン基板10と、シリコン基板10の一表面側に形成されたシリコン酸化膜からなる絶縁膜11とで構成されており、当該絶縁膜11上に固定接点35,35を有する一対の信号線34,34、静電駆動型アクチュエータ5の固定電極52などが形成されている。ここにおいて、ベース基板1には、一対の固定接点35,35、下部電極41、上部電極43、固定電極52それぞれに電気的に接続される貫通孔配線(図示せず)が厚み方向に貫設されており、ベース基板1の他表面側に、各貫通孔配線それぞれと電気的に接続された外部接続用電極(図示せず)が形成されている。なお、ベース基板1としては、ガラス基板やセラミック基板などを用いてもよい。また、本実施形態では、固定電極52がグランド電極を兼ねている。
ベース基板1は、上記一表面の長手方向の一端部において上述の一対の信号線34,34が短手方向に沿った一直線上に形成されている。ここで、各固定接点35,35は、各信号線34,34と連続一体に形成されている。
各固定接点35,35および各信号線34,34の材料としては、Auを採用しているが、Auに限らず、例えば、Au,Ni,Cu,Pd,Rh,Ru,Pt,Ir,Osの群から選択される1種あるいはこれらの合金を採用してもよい。
圧電駆動型アクチュエータ4は、圧電層42の圧電材料として、鉛系圧電材料の一種であるPZTを採用し、下部電極41の材料として、Ptを採用し、上部電極43の材料としてAuを採用しているが、これらの材料は特に限定するものではない。ここで、圧電駆動型アクチュエータ4は、上部電極43と圧電層42との接触面積を規定する開口部44aを有する絶縁膜44が形成されており、上部電極43および絶縁膜44は可動板部21におけるベース基板1側とは反対の表面に沿ってベース基板1の上記一表面上まで延設されており、可動板部21の上記一端部であり上記一表面に立設されたポスト部22を補強している。なお、絶縁膜44は、シリコン酸化膜により構成されているが、シリコン酸化膜に限らず、例えば、シリコン窒化膜や、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜との積層膜により構成してもよい。
圧電層42の圧電材料は、鉛系圧電材料であれば、PZTに限らず、例えば、PZTに不純物を添加したものや、PMN−PZTなどを採用してもよい。また、圧電層42の圧電材料は、鉛系圧電材料に限らず、例えば、鉛フリーのKNN(K0.5Na0.5NbO)や、KN(KNbO)、NN(NaNbO)、KNNに不純物(例えば、Li,Nb,Ta,Sb,Cuなど)を添加したものでもよい。ここで、圧電層42の圧電材料として、上述の鉛系圧電材料や、KNN,KN,NNなどを採用すれば、AlNやZnOなど採用する場合に比べて圧電定数が大きいので、可動板部21の変位を大きくすることができる。また、圧電層42の材料として、KNN,KN,NNなどを採用すれば、鉛フリーになるので、環境負荷を低減できる。なお、本実施形態の圧電駆動型アクチュエータ4は、ユニモルフ型であるが、バイモルフ型としてもよい。
一方、静電駆動型アクチュエータ5の可動電極51は、上述の圧電駆動型アクチュエータ4の下部電極41により構成されており、可動電極51と固定電極52との間に電圧を印加したときに可動電極51と固定電極52との間に発生する静電力によって両固定接点35,35に近づく向きに可動接点25を変位させる。ここにおいて、ベース基板1の上記一表面側には、固定電極52を覆う絶縁膜53が形成されている。なお、固定電極52の材料としては、Auを採用しているが、固定電極52の材料は特に限定するものではない。また、絶縁膜53は、シリコン酸化膜により構成しているが、シリコン酸化膜に限らず、例えば、シリコン窒化膜でもよい。
可動板部21は、ノンドープのポリシリコンにより形成されているが、可動板部21の材料はノンドープのポリシリコンに限らず、例えば、SiやSiOなどを採用してもよい。また、可動接点25の材料としては、Auを採用しているが、Auに限らず、例えば、Au,Ni,Cu,Pd,Rh,Ru,Pt,Ir,Osの群から選択される1種あるいはこれらの合金を採用してもよい。
ところで、可動板部21は、ベース基板1の厚み方向において可動接点25と両固定接点35,35とが重ならず可動接点25と両固定接点35,35との間の距離が規定距離となるようにベース基板1の上記一表面側に設けられている。ここで、本実施形態のMEMSスイッチは、上述の圧電駆動型アクチュエータ4および静電駆動型アクチュエータ5により可動板部21を駆動することで可動接点25の側面25a,25aを固定接点35,35の側面35a,35aに接触させるようになっている。ここにおいて、可動接点25は、平面視形状が台形状に形成されており、一対の信号線34,34の並設方向に交差する両側面25a,25aそれぞれが、固定接点35,35において一対の信号線34,34の並設方向に交差する側面35a,35aに接触するようになっている。なお、可動接点25の厚み寸法は、各固定接点35,35の厚み寸法と同じ値に設定してあり、可動接点25が両固定接点35,35に接触して両固定接点35,35間を短絡した状態で可動接点25の表面(ベース基板1の厚み方向に直交する表面)と両固定接点35,35の表面(ベース基板1の厚み方向に直交する表面)とが略面一となるようにしてある。
可動板部21は、ベース基板1の厚み方向において可動接点25と両固定接点35,35とが重ならず可動接点25と両固定接点35,35との間の距離が規定距離となるようにベース基板1側とは反対側に凸となる湾曲した形状に形成されており、可動板部21におけるポスト部22以外の部位がばね部26を構成している。ここで、上述の圧電駆動型アクチュエータ4と静電駆動型アクチュエータ5とで構成される駆動手段は、可動板部21のばね部26を変形させることで可動接点25を両固定接点35,35に接離させる(なお、図1(c)中の矢印は可動接点25の変位方向を示している)。要するに、駆動手段は、可動板部21を伸張させることで可動接点25を両固定接点35,35に接触させる。
ここにおいて、駆動手段により、可動接点25が両固定接点35,35から上記規定距離だけ離れた状態(図2(a))から可動接点25を両固定接点35,35に接触する状態(図2(b))に変位させる際に、圧電駆動型アクチュエータ4による駆動力(=〔圧電力〕−〔ばね部26の復元力〕)でばね部26を伸張させてばね部26の撓みを小さくすることにより可動接点25を両固定接点35,35に近づけた後で、圧電駆動型アクチュエータ4による駆動力と静電駆動型アクチュエータ5による駆動力(〔静電力〕−〔ばね部26の復元力〕)とでばね部26を更に伸張させてばね部26の撓みを小さくすることにより可動接点25を両固定接点35,35に接触させるようにすれば、上記規定距離を大きくするとともにベース基板1の厚み方向における可動接点25と両固定接点35,35との重なりをなくす(可動接点25と両固定接点35,35との互いの厚み方向における重なりをなくす)ことで可動接点25と両固定接点35,35との間の寄生容量を低減してアイソレーション特性を向上させながらも、駆動電圧の低電圧化を図れる。
ところで、上述のMEMSスイッチの製造にあたっては、マイクロマシニング技術などを利用すればよく、例えば、上記各貫通孔配線および上記各外部接続用電極を形成したベース基板1の上記一表面側に固定電極52を形成してから、絶縁膜33を形成し、その後、ベース基板11の上記一表面側に可動板部21を形成するための犠牲層(例えば、Cu層)を形成してから、可動板部21の基礎となるノンドープのポリシリコン層をCVD法などにより成膜してから、当該ポリシリコン層をリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用してパターニングすることで可動板部21を形成し、その後、ベース基板1の上記一表面側の所定領域に固定接点35,35を有する一対の信号線34,34を無電解めっき法などにより形成し、その後、一対の信号線34,34を保護する保護膜を形成してから、下部電極41の基礎となる第1の金属層(例えば、Pt層)をスパッタ法などにより形成し、続いて、圧電層42の基礎となる圧電材料層(例えば、PZT層、KNN層など)をスパッタ法、CVD法、ゾルゲル法などにより形成した後、圧電材料層および第1の金属層をパターニングすることで圧電層42および下部電極41を形成し、その後、絶縁膜44の基礎となる絶縁層(例えば、SiO層)をCVD法などにより形成してからパターニングすることで開口部44aを有する絶縁膜44を形成し、続いて、上部電極43の基礎となる第2の金属層(例えば、Au層)をスパッタ法や蒸着法などにより形成してパターニングすることで上部電極43を形成し、その後、上記犠牲層をエッチング除去することにより可動板部21とベース基板1との間に間隙を形成し、更にその後、ベース基板1と上記カバーとを接合すればよい。なお、上述のMEMSスイッチの製造にあたっては、ベース基板1と上記カバーとを接合する接合工程が終了するまでウェハレベルで各工程を行うようにして、接合工程の後にダイシングを行うようにすればよい。
以上説明した本実施形態のMEMSスイッチによれば、可動板部21が、ばね部26を有し、ベース基板1の厚み方向において可動接点25と両固定接点35,35とが重ならず可動接点25と両固定接点35,35との間の距離が規定距離となるようにベース基板1の上記一表面側に設けられ、駆動手段が、可動板部21のばね部26を変形させることで可動接点25を両固定接点35,35に接離させるので、可動接点25と両固定接点35,35との間の寄生容量を低減でき、アイソレーション特性を向上できる。また、本実施形態のMEMSスイッチでは、駆動手段が、可動板部21に設けられた可動電極51とベース基板1に設けられた固定電極52とを有する静電駆動型アクチュエータ5と、可動板部21に積層された下部電極41と下部電極41における可動板部21側とは反対側の圧電層42と圧電層42における下部電極41側とは反対側に設けられた上部電極43とを有する圧電駆動型アクチュエータ4とで構成されているので、駆動電圧の低電圧化を図りつつ所望の接圧を確保することが可能となる。
(実施形態2)
本実施形態のMEMSスイッチの基本構成は実施形態1と略同じであって、実施形態1では可動板部21を湾曲させていたのに対して、図3に示すように、可動板部21を湾曲させずに厚み方向に貫通する細長の矩形状のスリット27を設けて2つの平面視L字状のばね部26,26を形成し、ガラス基板からなるベース基板1の一表面に可動板部21との間に間隙を形成するための凹所12を形成してある点などが相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態における可動板部21は、平面視において信号線34,34の並設方向における幅寸法が一対の信号線に近づくにつれて段階的に狭くなる形状に形成されており、ポスト部22に近く幅の一番広い部位に上記並設方向に沿ったスリット27を設けることで2つの平面視L字状のばね部26,26を形成してある。しかして、ばね部26,26が変形することで可動接点25がベース基板1の上記一表面に沿って両固定接点35,35へ近づく向きに変位可能となっている。なお、本実施形態における可動板部21は、シリコン基板を用いて形成されており、ポスト部22がベース基板1の上記一表面上に形成された金属膜(例えば、Au膜など)からなる導体パターン14に接合され電気的に接続されている。
また、本実施形態では、可動接点25が両固定接点35,35に近づくように可動板部21を動かす駆動手段として、静電駆動型アクチュエータ5のみを備えており、静電駆動型アクチュエータ5の構造が実施形態1とは相違している。
本実施形態における静電駆動型アクチュエータ5では、固定電極52が、可動板部21のうち幅寸法が2番目に広い部位における信号線34,34側の側面に対向して設けられている。ここで、固定電極52は、平面視形状が櫛形状に形成されており、櫛骨部52aがベース基板1の凹所12の信号線34,34側の周部において信号線34,34の並設方向に沿って形成された金属膜(例えば、Au膜)からなる導体パターン13に接合され電気的接続され、櫛骨部52aにおける可動板部21の上記側面との対向面には多数の固定櫛歯片52aが上記並設方向に列設されている。一方、可動電極51は、可動板部21のうち幅寸法が2番目に広い部位により構成されており、上記側面には、固定櫛歯片52bにそれぞれ対向する多数の可動櫛歯片51bが上記並設方向に列設されている。ここで、各固定櫛歯片52bと各可動櫛歯片51bとは互いに離間している。したがって、上述の導体パターン13,14間に電圧を印加することにより可動電極51と固定電極52との間に発生する静電力によって可動接点25を両固定接点35,35へ近づく向きに変位させるとともに各ばね部26,26を変形させることができる。
ところで、本実施形態のMEMSスイッチの製造にあたっては、例えば、ガラス基板からなるベース基板1の上記一表面上に両導体パターン13,14の基礎となる金属膜をスパッタ法などにより成膜してから、当該金属膜をフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用してパターニングすることで各導体パターン13,14が形成し、その後、凹所12をサンドブラスト加工などにより形成する。一方、可動板部21の基礎となるシリコン基板を適宜加工してから可動接点25をめっき法などにより形成し、不要部分を研磨してから、上述の各導体パターン13,14および凹所12が形成されたベース基板1と接合し、その後、ベース基板1の上記一表面上に固定接点35,35を有する一対の信号線34,34をめっき法などにより形成し、更にその後、ベース基板1と上記カバーとを接合すればよい。上述の説明から明らかなように、本実施形態のMEMSスイッチは、バルクマイクロマシニング技術を利用して形成してあり、可動電極51と固定電極52との対向面積を大きくできるので、表面マイクロマシニング技術を利用して形成する場合に比べて、可動電極51と固定電極52との間に電圧を印加したときに発生する静電力を大きくすることができる。なお、上述のMEMSスイッチの製造にあたっては、ベース基板1と上記カバーとを接合する接合工程が終了するまでウェハレベルで各工程を行うようにして、接合工程の後にダイシングを行うようにすればよい。
以上説明した本実施形態のMEMSスイッチによれば、可動板部21が、ばね部26,26を有し、ベース基板1の厚み方向において可動接点25と両固定接点35,35とが重ならず可動接点25と両固定接点35,35との間の距離が規定距離となるようにベース基板1の上記一表面側に設けられ、上記駆動手段が、可動板部21のばね部26,26を変形させることで可動接点25を両固定接点35,35に接離させるので、可動接点25と両固定接点35,35との間の寄生容量を低減でき、アイソレーション特性を向上できる。
また、本実施形態のMEMSスイッチによれば、上記駆動手段が静電駆動型アクチュエータ5により構成されているので、可動接点25と両固定接点35,35との間の寄生容量を低減でき、且つ、所望の接圧を確保することが可能となる。
(実施形態3)
本実施形態のMEMSスイッチの基本構成は実施形態1と略同じであって、実施形態1では可動板部21を湾曲させていたのに対して、図4に示すように、可動板部21を湾曲させずに厚み方向に貫通する細長の矩形状のスリット27をポスト部22の近くに設けて2つのばね部26,26を形成してある点、ベース基板1がガラス基板により構成されている点などが相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のMEMSスイッチでは、ばね部26,26が変形することで可動接点25が両固定接点35,35へ近づく向きに変位可能となっている。
また、本実施形態では、可動接点25が両固定接点35,35に近づくように可動板部21を動かす駆動手段として、圧電駆動型アクチュエータ4のみを備えており、圧電駆動型アクチュエータ4がスリット27におけるポスト部22側とは反対側の周部に形成されている点が実施形態1とは相違している。したがって、圧電駆動型アクチュエータ4の下部電極41と上部電極43との間に電圧を印加することによって可動接点25を両固定接点35,35へ近づく向きに変位させるとともに各ばね部26,26を変形させることができる。
ところで、上述のMEMSスイッチの製造にあたっては、マイクロマシニング技術などを利用すればよく、例えば、上記各貫通孔配線および上記各外部接続用電極を形成したベース基板1の上記一表面側に可動板部21を形成するための所定形状の犠牲層(例えば、Cu層)を形成してから、可動板部21の基礎となるノンドープのポリシリコン層をCVD法などにより成膜し、その後、下部電極41の基礎となる第1の金属層(例えば、Pt層)をスパッタ法などにより形成し、続いて、圧電層42の基礎となる圧電材料層(例えば、PZT層、KNN層など)をスパッタ法、CVD法、ゾルゲル法などにより形成した後、圧電材料層および第1の金属層をパターニングすることで圧電層42および下部電極41を形成し、その後、絶縁膜44の基礎となる絶縁層(例えば、SiO層)をCVD法などにより形成してからパターニングすることで開口部44aを有する絶縁膜44を形成し、その後、上記ポリシリコン層をリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用してパターニングすることで可動板部21を形成し、その後、上部電極43の基礎となる第2の金属層(例えば、Au層)をスパッタ法や蒸着法などにより形成してパターニングすることで上部電極43を形成し、続いて、ベース基板1の上記一表面側に固定接点35,35を有する一対の信号線34,34を所定領域にめっきにより形成するためのレジスト層を形成してから、めっき法により固定接点35,35を有する一対の信号線34,34を形成し、レジスト層を除去してから、犠牲層を除去し、更にその後、ベース基板1と上記カバーとを接合すればよい。上述の説明から明らかなように、本実施形態のMEMSスイッチは、表面マイクロマシニング技術を利用して形成してあり、圧電駆動型アクチュエータ4の駆動力によるばね部26,26の変形量を大きくすることができる。なお、上述のMEMSスイッチの製造にあたっては、ベース基板1と上記カバーとを接合する接合工程が終了するまでウェハレベルで各工程を行うようにして、接合工程の後にダイシングを行うようにすればよい。
以上説明した本実施形態のMEMSスイッチによれば、可動板部21が、ばね部26,26を有し、ベース基板1の厚み方向において可動接点25と両固定接点35,35とが重ならず可動接点25と両固定接点35,35との間の距離が規定距離となるようにベース基板1の上記一表面側に設けられ、上記駆動手段が、可動板部21のばね部26,26を変形させることで可動接点25を両固定接点35,35に接離させるので、可動接点25と両固定接点35,35との間の寄生容量を低減でき、アイソレーション特性を向上できる。
また、本実施形態のMEMSスイッチによれば、上記駆動手段が圧電駆動型アクチュエータ4により構成されているので、可動接点25と両固定接点35,35との間の寄生容量を低減でき、且つ、駆動電圧の低電圧化を図れる。
実施形態1のMEMSスイッチを示し、(a)は要部概略斜視図、(b)は要部概略断面図、(c)は要部概略平面図である。 同上のMEMSスイッチの動作説明図である。 実施形態2のMEMSスイッチを示す要部概略斜視図である。 実施形態3のMEMSスイッチを示し、(a)は要部概略斜視図、(b)は要部概略断面図である。 従来例のMEMSスイッチの概略分解斜視図である。 他の従来例のMEMSスイッチを示し、(a)は概略平面図、(b)は概略断面図、(c)は動作説明図である。
符号の説明
1 ベース基板
4 圧電駆動型アクチュエータ
5 静電駆動型アクチュエータ
21 可動板部
25 可動接点
25a 側面
26 ばね部
34 信号線
35 固定接点
35a 側面
41 下部電極
42 圧電層
43 上部電極
51 可動電極
52 固定電極

Claims (4)

  1. ベース基板と、ベース基板の厚み方向の一表面側に形成され固定接点を有する一対の信号線と、ベース基板の前記一表面側に一端部が固定され他端部に両固定接点に接離する可動接点が設けられた可動板部と、可動接点が両固定接点に近づくように可動板部を動かす駆動手段とを備え、可動板部は、ばね部を有し、前記厚み方向において可動接点と両固定接点とが重ならず可動接点と両固定接点との間の距離が規定距離となるようにベース基板の前記一表面側に設けられ、駆動手段は、可動板部のばね部を変形させることで可動接点を両固定接点に接離させることを特徴とするMEMSスイッチ。
  2. 前記駆動手段は、前記可動板部に設けられた可動電極と前記ベース基板に設けられた固定電極とを有する静電駆動型アクチュエータからなることを特徴とする請求項1記載のMEMSスイッチ。
  3. 前記駆動手段は、前記可動板部に積層された下部電極と下部電極における前記可動板部側とは反対側の圧電層と圧電層における下部電極側とは反対側に設けられた上部電極とを有する圧電駆動型アクチュエータからなることを特徴とする請求項1記載のMEMSスイッチ。
  4. 前記駆動手段は、前記可動板部に設けられた可動電極と前記ベース基板に設けられた固定電極とを有する静電駆動型アクチュエータと、前記可動板部に積層された下部電極と下部電極における前記可動板部側とは反対側の圧電層と圧電層における下部電極側とは反対側に設けられた上部電極とを有する圧電駆動型アクチュエータとからなることを特徴とする請求項1記載のMEMSスイッチ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102142335A (zh) * 2010-12-24 2011-08-03 东南大学 一种射频开关

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