JP2009247299A - 筒状リールシート及び釣り竿 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 固定側のフード部7をシートボディ10の膨出部10bの内部にリール5の脚部5aを収納する脚取付部5Aと、その脚取付部を含むシートボディ10の外周面に被嵌されるカバー体13とで構成し、可動側のフード部8をシートボディ10に装着される後カバー体12と後カバー体12内に収納されてスライド移動する脚押さえ体13とで構成する。脚押さえ体13に螺合してスライド駆動するナット体15を前記シートボディに装着し、ナット体15を後カバー体12と協働してシートボディ10の軸線方向に移動不能に固定するストッパー体をシートボディ10に取付け、固定側のフード部7からストッパー体16までの外周面を段差無く滑らかに繋がる状態に構成してある。
【選択図】 図2
Description
ド部を備えてある筒状リールシート及び釣り竿に関する。
ルシート(公報内番号:2)に、フード部としての移動フード(公報内番号:3)とフー
ド部としての固定フード(公報内番号:5)を備えるとともに、シートボディに形成した
螺子部(公報内番号:2a)にナット(公報内番号:4)を螺着して、ナットを螺進移動
させることによって、移動フードをリールシートの軸線方向にスライド移動可能に構成す
るものがある(特許文献1)。
したがって、シートボディの外周面と大径膨出部の外周面との間には、大きな段差部分が形成されている。このために、実際の釣り操作時において、リール脚部とリールシートとを伴握りする場合には、手指がこの段差部に掛かることとなり、手が圧迫感を受け、長時間の使用で痛くなる等の不都合を生ずるものであった。
ことによって、手が圧迫感を受けがたく、長時間の使用でも痛くなりにくいリールシート
を提供する点にある。
請求項1に係る発明の特徴構成は、竿体の所定箇所に装着されるシートボディに、リールの一方の脚部を保持する固定側のフード部と前記リールの他方の脚部を保持する可動側のフード部とを備え、
前記固定側のフード部を前記シートボディの一部を膨出形成しその膨出部の内部にリールの一方の脚部を収納する脚取付部と、その脚取付部を含む前記シートボディの外周面に形成された取付用の座面に被嵌されるカバー体とで構成し、
前記可動側のフード部をシートボディに装着されるフード体とフード体内に収納され前記脚部を押さえるべく待機位置よりスライド移動する脚押さえ体とで構成し、
前記脚押さえ体に螺合してその脚押さえ体をスライド駆動するナット体を前記シートボディに装着し、
前記ナット体を前記フード体と協働して前記シートボディの軸線方向に移動不能に固定するストッパー体を前記シートボディに取付け、
前記固定側のフード部の前記カバー体の縁部の外周面と前記シートボディの外周面との接続部位、前記フード体の縁部の外周面と前記シートボディの外周面との接続部位、前記フード体、前記ナット体、前記ストッパー体の各接続部位を、段差のない又は少ない状態で滑らかに繋がる状態に構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
可動側のフード部では、ナット体を前記シートボディの軸線方向に移動不能に固定し、脚押さえ体を移動させてリールの脚部を固定保持する点と、脚押さえ体をフード体に収納する点とを採用した。これによって、固定状態にあるフード体とナット体によって移動する脚押さえ体を被覆することができ、従来のように、ネジ部が表出することがなく、かつ、フード体やナット体が移動不能に構成されているので、ナット体の外周面をシートボディの外周面より大径に形成する必要性は少なく、フード体及びナット体との境界面に外周面径の違いによる段差が形成されることがない。
一方、固定側のフード部においても、リールの一方の脚部を保持する脚取付部を補強す
るカバー体を設けるに、前記カバー体の縁部の外周面と前記シートボディの外周面との接続部位を段差のない又は少ない状態で滑らかに繋がる状態に形成してある。
このような構成によって、固定側のフード部と可動側のフード部とに手指をかけてリールの脚部を握る際に、手を圧迫することが少なくなる。
以上のように、可動側のフード部ではネジ部が表出せずナット体を移動不能に構成し、この可動側のフード部の構成に対応させて固定側のフード部においてもシートボディの外周面との接続部位を段差のない又は少ない状態で滑らかに繋がる状態に形成することによって、可動側のフード部及び固定側のフード部において何れにおいても手指を圧迫するような突出するものがなく、長時間の釣りであっても、快適に操作を続けることができる。
請求項2に係る発明の特徴構成は、請求項1に係る発明において、前記フード体を、前
記シートボディに凹入形成した取付用の座面に装着されるカバー体と、前記フード体の軸
芯を挟んで前記脚押さえ体存在側とは180°反対側に、前記ナット体に近づく程穏やかに傾斜しながら径方向外側に膨出する膨出部を形成してあるスリーブ体とで構成し、前記スリーブ体を前記カバー体と前記ナット体とに隣接する状態で配置し、
前記スリーブ体の縁部の外周面と前記カバー体及び前記ナット体の縁部の外周面との接続部位を段差のない滑らかに繋がる状態に構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
膨出部を形成することによって、リールの脚部とリールシートとを伴握りする場合に、
この膨出部に手指が引っ掛かって、魚の強い引きがあっても釣り竿の握り部が手から擦り
抜けて行くことが少ない。
上記のような効果を奏する膨出部を形成するに、脚押さえ体を収納し主としてリールの脚部の保持機能を担うカバー体とは別個の部品として構成することによって、機能分担を図ることができ、その機能を発揮するに適した部品構成とすることができるのである。
このように、フード体をカバー体とスリーブ体とで構成したが、前記カバー体の外周面と前記スリーブ体の外周面との接続部位を段差のない又は少ない状態で滑らかに繋がる状態に構成してある。このことによって、リール脚部とリールシートとを伴握りする場合に、手指がこの接続部位に掛かることとなっても、段差を感じることが少なく、手が違和感や圧迫感を感ずることも少なく、かつ、長時間の使用であっても痛くなることは少ない。
請求項3に係る発明の特徴構成は、前記固定側のフード部の前記カバー体の端部と前記ストッパー体の端部に装飾リングを装備し、前記装飾リングの内周面径を前記竿体の外周面径と同一か又は大径に形成し、前記装飾リングの外周面と前記カバー体の端部の外周面、及び、前記装飾リングの外周面と前記ストッパー体の端部の外周面との接続部位を段差のない滑らかに繋がる状態に構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
それに対して、このような装飾リングを設けることによって、リールシートの端部の内周面と竿体の外周面との間に間隙が大きくなることが少なく、糸を巻き付け樹脂塗料を塗布する作業を行う必要がなくなった。
このような機能を担った装飾リングを、前記装飾リングの外周面と前記カバー体の端部の外周面、及び、前記装飾リングの外周面と前記ストッパー体の端部の外周面との接続部位が段差のない滑らかに繋がる状態に構成してある。
このことによって、リール脚部とリールシートとを伴握りする場合に、手指がこの接続部位に掛かることとなっても、段差を感じることが少なく、手が違和感や圧迫感を感ずることも少なく、かつ、長時間の使用であっても痛くなることは少ない
請求項4に係る発明の特徴構成は、請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の筒状リールシートを備えた釣り竿である点にあり、その作用効果は次の通りである。
リール脚部とリールシートとを伴握りする場合に、手が違和感や圧迫感を感ずることがなく、かつ、長時間の使用であっても痛くなることは少ないので、釣り竿の操作も軽快に行うことができ、仕掛けの投入、巻上げ操作を軽快に行うことのできる釣り竿を提供できるに至った。
上記のような構成を採ることによって、種々の外径を有する元竿3に対して幅広く適合性を確保でき、筒状リールシート4を単独で販売することが容易になる。
また、元竿3の外径に対する適合性が高いので、元竿3の竿尻から竿先側の任意の間隔位置に筒状リールシート4を位置固定することが容易に行え、釣り人の好みに対応した設置形態を容易に採ることができる。
従来、このような機能を担うものは、樹脂製のクッション材として別部品として構成され、リールの脚部を押さえ支持していた金属製の可動フードの内周面に接着固定されていた。しかし、可動フードの内周面に取り付ける作業が煩雑でかつ使用が長期に亘ると剥がれやすくなる欠点があった。
しかし、上記のように、クッション部材として機能するものをシートボディの一部として一体形成することが可能になったので、従来の欠点が解消できている。
ここに、浅い削り代部分10cを、前カバー体11を取り付けるための取付用の座面と称する。
このように、スピニングリール5の前脚部5aを取り付ける脚取付部10Bにおける外周面を段差のない滑らかな面に形成できたので、釣り操作時に、元竿3とスピニングリール5とを伴握りする釣り人の人指し指等が脚取付部10Bに掛かることとなるが、その部分が滑らかな面に形成してあるので、違和感が少なく釣り人の指が痛くならず、握りやすくなる。
ここに、前カバー体11と脚取付部10Bとで、固定側のフード部7を構成する。このフード部7が保持する対象となるリールとしては、スピニングリール以外に両軸受リールであってもよい。
つまり、従来、筒状のシートボディ10の竿先端、竿尻端においては、元竿3の外周面とシートボディ10の竿先端等の開口縁との間に内外径の相違により半径方向で間隙が存在する場合には、元竿3の外周面に取付用の糸を巻き付けてその間隙を埋め巻き付けた糸とシートボディ10の端部とに亘って樹脂塗料を塗って固める作業形態を採っていた。そうすると、糸を巻き付ける作業と樹脂塗料を塗布する作業が大変になっていた。
断面が円弧状に盛り上がっている円弧状受止面10eの左右両端位置には、平坦面が形成してあり、リール脚5Aの左右両端及び脚押さえ体13の両端脚部13Cを受け止めることのできる平坦受止面10fに形成してある。
平坦受止面10fにおける竿尻端部10Dに対応した部分10hにおいては、二つの部分に区分けされており、竿先側の部分が広い幅の矩形部分であり、竿尻側の部分が狭い幅の矩形部分に形成されている。
この点による作用効果については後述する。
以上、シートボディ10としては、中央部にスリットが切られていてその部分で筒状となっていないもの、或いは、両端において下側部分が欠けているために筒状を呈していないものも含むものである。
まず、後カバー体12の取付について説明する。図4から図6に示すように、後カバー体12は、薄い肉厚の筒状体であって、断面形状は、図7に示すように、下半部分12Aが円弧状を呈しており、その上方は、半径が下半部分12Aの半径の何倍にも大きな略直線状の部分12Bとなっており、左右直線状部分12Bの上方には、下半部分12Aの半径より大きく直線状部分12Bの半径より小さな半径を有する上端部12Cが形成されている。
前記脚押さえ体13が挿入された空間は、リール脚5Aを挿入保持する空間でもあり、前記空間の竿先端に挿入開口部を形成してある。
したがって、脚押さえ体13を収納するために、直線状部分12Bと上端部12Cとが図示した形状を維持するものであっても、中間取付部10Cの下半部分を薄肉に形成することによって下半部分12Aの形状を小さくできるので、後カバー体12の構造をコンパクトなものにできる。
そうすると、この部分に指を回してリール脚5Aとリールシート4とを伴握りする釣り人に採って握り易く、かつ、この薄い肉部分の形状も任意なものにできる。
したがって、図6に示すように、後カバー体12は、その取付座面に外嵌被着された状態で、取付座面をピッタリ覆う筒状体に形成され、その取付座面に被着された状態で前記段差10pより突出しないように、薄い金属で構成されている。金属材料としては、ステンレス、チタン、アルミニュウム等が採用される。ただし、金属以外の材料を使用する場合には、周方向に強化繊維を配置した樹脂材を使用することも可能である。この場合には、熱可塑性樹脂以外に熱硬化性樹脂のエポキシ等の使用可能である。これによって、金属を使用する場合に比べて軽量化等を図ることができる。
所定位置に装着されたスリーブ体14は、後カバー体12の竿尻端と段差無く繋がる状態で取り付けられており、リールシート4を握り込む釣り人に、違和感や手の痛みを与えることはない。
このような構成によって、リールシート4とリール脚5Aとを伴握りする釣り人の手にスリーブ体14の外面の膨出部14cが当接して抜止機能を発揮して、釣り竿Aが強く引かれても手から擦り抜けることが抑制される。
ここに、脚押さえ体13とその脚押さえ体13を被覆してガイドする後カバー体12とでフード部を構成する。
また、ナット体に手が触れるところから、仕掛けを投入する際等に竿を振ると同時にナット体を緩め操作するところからナット体が釣り操作の途中で緩みを生じたり、ナット体を可動フードとともに移動させる必要から、ナット体とネジ部との咬合状態は比較的甘く設置されており、ナット体がネジ部に螺合した状態であっても、多少ナット体にガタツキが生ずる等の欠点があった。
図2〜図6に示すように、装飾リング17は、外周面に大径部17aと小径部17bを有しており、小径部17bをストッパー体16の竿尻開口端の内周面に密着する状態で装着され、大径部17aと小径部17bとの段差部分をストッパー体16の竿尻端に当接させて、位置決めされるものである。大径部17aはストッパー体16の外周面と段差の無い状態で繋がるように、同一外径に設定されている。装飾リング17はストッパー体16に接着固定される。
(1) 可動側のフード部8を竿先側に、固定側のフード部7を竿元側に配置する構成でもよい。
(2) フード体を後カバー体12とスリーブ体14とに分割構成する必要はなく、後カバー体12とスリーブ体14とを一体形成してもよい。
(3) スリーブ体14に膨出部14cを設ける必要はない。
(4) 上記リールシート4を適用する釣り竿Aとしては、前記した投げ竿だけでなく、磯竿、船竿等に使用してもよい。
5 スピニングリール(リール)
5a 前脚部(一方の脚部)
5b 後脚部(他方の脚部)
7 固定側のフード部
8 可動側のフード部
10 筒状のシートボディ
10B 脚取付部
10b 膨出部
10c 削り代部分(取付用の座面)
11 前カバー体
12 後カバー体(フード体)
13 脚押さえ体
14 スリーブ体
14c 膨出部
15 ナット体
16 ストッパー体
17 装飾リング
Claims (4)
- 竿体の所定箇所に装着されるシートボディに、リールの一方の脚部を保持する固定側の
フード部と前記リールの他方の脚部を保持する可動側のフード部とを備え、
前記固定側のフード部を前記シートボディの一部を膨出形成しその膨出部の内部にリー
ルの一方の脚部を収納する脚取付部と、その脚取付部を含む前記シートボディの外周面に
形成された取付用の座面に被嵌されるカバー体とで構成し、
前記可動側のフード部をシートボディに装着されるフード体とフード体内に収納され前
記脚部を押さえるべく待機位置よりスライド移動する脚押さえ体とで構成し、
前記脚押さえ体に螺合してその脚押さえ体をスライド駆動するナット体を前記シートボ
ディに装着し、
前記ナット体を前記フード体と協働して前記シートボディの軸線方向に移動不能に固定
するストッパー体を前記シートボディに取付け、
前記固定側のフード部の前記カバー体の縁部の外周面と前記シートボディの外周面との接続部位、前記フード体の縁部の外周面と前記シートボディの外周面との接続部位、前記フード体、前記ナット体、前記ストッパー体の各接続部位を、段差のない又は少ない状態で滑らかに繋がる状態に構成してある筒状リールシート。 - 前記フード体を、前記シートボディに凹入形成した取付用の座面に装着されるカバー体と、前記フード体の軸芯を挟んで前記脚押さえ体存在側とは180°反対側に、前記ナット体に近づく程穏やかに傾斜しながら径方向外側に膨出する膨出部を形成してあるスリーブ体とで構成し、前記スリーブ体を前記カバー体と前記ナット体とに隣接する状態で配置し、
前記スリーブ体の縁部の外周面と前記カバー体及び前記ナット体の縁部の外周面との接続部位を段差のない滑らかに繋がる状態に構成してある請求項1記載の筒状リールシート。 - 前記固定側のフード部の前記カバー体の端部と前記ストッパー体の端部に装飾リングを装備し、前記装飾リングの内周面径を前記竿体の外周面径と同一か又は大径に形成し、前記装飾リングの外周面と前記カバー体の端部の外周面、及び、前記装飾リングの外周面と 前記ストッパー体の端部の外周面との接続部位を段差のない滑らかに繋がる状態に構成してある請求項1又は2記載の筒状リールシート。
- 請求項1〜請求項3のうちのいずれか一つに記載の筒状リールシートを備えた釣り竿。
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