JP2009246596A - 編集装置及び音響信号処理装置 - Google Patents

編集装置及び音響信号処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009246596A
JP2009246596A JP2008089311A JP2008089311A JP2009246596A JP 2009246596 A JP2009246596 A JP 2009246596A JP 2008089311 A JP2008089311 A JP 2008089311A JP 2008089311 A JP2008089311 A JP 2008089311A JP 2009246596 A JP2009246596 A JP 2009246596A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal processing
configuration
information
component
configuration data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008089311A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5239453B2 (ja
Inventor
Akihiro Miwa
明宏 三輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP2008089311A priority Critical patent/JP5239453B2/ja
Priority to US12/415,866 priority patent/US8135483B2/en
Publication of JP2009246596A publication Critical patent/JP2009246596A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5239453B2 publication Critical patent/JP5239453B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04HBROADCAST COMMUNICATION
    • H04H60/00Arrangements for broadcast applications with a direct linking to broadcast information or broadcast space-time; Broadcast-related systems
    • H04H60/02Arrangements for generating broadcast information; Arrangements for generating broadcast-related information with a direct linking to broadcast information or to broadcast space-time; Arrangements for simultaneous generation of broadcast information and broadcast-related information
    • H04H60/04Studio equipment; Interconnection of studios

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)

Abstract

【目的】 編集装置が生成した信号処理構成のデータを複数機種のミキサエンジンにより容易に共用できるようにする。
【構成】 処理内容をプログラム可能な信号処理部を有するミキサエンジンにおける信号処理の構成を編集する編集装置において、複数のミキサエンジンについて、そのDSPの信号処理用リソースを示すリソース情報を記憶しておくと共に、編集した構成の信号処理を実行させるミキサエンジンの選択を受け付け、その選択された全てのミキサエンジンについてそれぞれ、そのミキサエンジンのリソース情報に従い、実行させる信号処理のコンポーネント及び結線にDSPのリソースを割り当てる処理を行い(S23)、信号処理の構成を示すデータに、どの機種のリソース情報に従って割り当てを行ったかを示すデータ及び各機種に関する割り当て結果を示すデータとを付加するようにした(S25,S30)。
【選択図】 図9

Description

この発明は、音響信号処理装置における信号処理の構成を編集する編集装置及び、その編集装置により編集した信号処理の構成に従って信号処理を行う音響信号処理装置に関する。
従来から、音響信号処理部を、プログラムに従って動作可能なプロセッサを用いて構成すると共に、外部のPC(パーソナルコンピュータ)等のコンピュータを編集装置として機能させ、これを用いて編集した信号処理構成に基づいて音響信号を処理できるようにした音響信号処理装置が知られている。このような音響信号処理装置を本願では、ミキサエンジンと呼ぶ。ミキサエンジンは、PCにより編集された信号処理構成を内部に記憶し、その記憶している信号処理構成に基づいて単独で音響信号の処理を行うことができる。
また、編集装置上における上記信号処理構成の編集については、編集時に信号処理の構成要素となるコンポーネント及びその入出力間の結線状態をディスプレイにグラフィカルに表示させ、視覚的に信号処理の構成が把握し易い状態で編集作業を行うことができるようにすることが行われている。そして、ユーザは、所望の処理コンポーネントを配置し、配置したコンポーネント間の結線を設定することにより、信号処理構成を編集することができる。
このような編集装置及びミキサエンジンについては、例えば特許文献1に記載されている。
特開2005−234801
そして、特許文献1に記載の編集装置は、ユーザのコンパイル指示に応じて、編集した信号処理構成に含まれるコンポーネントや結線に対し、接続されているミキサエンジンのDSP(信号処理部)のリソースを割り当て、その割り当ての情報をミキサエンジンに通知する。そして、ミキサエンジンは、その割り当てに従ってDSPを構成する各プロセッサユニットに、編集装置から通知された割り当て情報に基づいて各コンポーネントや結線に係る処理を実行させるためのマイクロプログラムを形成する。そして、ミキサエンジンは、DSPにそのマイクロプログラムに従った信号処理を実行させることにより、信号処理プロセッサの能力の範囲内で、ユーザが編集装置により編集した信号処理構成に基づく音響信号処理を実行することができる。
ところで、特許文献1に記載した編集装置及びミキサエンジンの場合、音響信号処理装置が実行する信号処理の構成を変更する場合、編集装置においてコンポーネントや結線に対するリソースの割り当てを行うため、必ず編集装置を接続する必要があった。
そしてこのため、編集装置により編集した信号処理構成のデータのみを編集装置と別に持ち歩いて種々の機種のミキサエンジンに設定し、その信号処理構成に従った信号処理を実行させるという考え方がなく、引用文献1に記載の編集装置及びミキサエンジンは、このような運用をする場合に好適な構成ではなかった。
この発明は、このような問題を解決し、処理内容をプログラム可能な信号処理部を有する音響信号処理装置に、編集装置により編集した信号処理構成に従った信号処理を実行させる場合に、編集装置が生成した信号処理構成のデータを複数機種のミキサエンジンにより容易に共用できるようにすることを目的とする。また、ミキサエンジンにおいて、信号処理構成のデータを読み込んで短時間のうちに信号処理を開始することができるようにすることも、目的とする。
上記の目的を達成するため、この発明は、処理内容をプログラム可能な信号処理手段を有する音響信号処理装置が実行する、それぞれ入力端子又は出力端子を有する複数の構成要素と、その構成要素の出力端子と入力端子との間を結ぶ結線とからなる信号処理の構成を編集する編集装置において、上記信号処理の構成を編集するための画面を表示手段に表示させる手段と、上記画面上において、上記構成要素及び各構成要素間の結線の指定を受け付け、その画面の表示内容をその指定に従って変更する手段と、編集された上記信号処理の構成の情報を、その構成に含まれる構成要素及び結線の情報を含む第1の構成データとして記憶する第1の記憶手段と、編集された信号処理を実行する音響信号処理装置が有する信号処理手段の信号処理用リソースを示すリソース情報を、複数の音響信号処理装置について記憶する第2の記憶手段と、上記第2の記憶手段がリソース情報を記憶している音響信号処理装置の中から、任意の数の音響信号処理装置の選択を受け付ける選択受付手段と、上記第2の記憶手段が記憶しているリソース情報に従って、編集された上記信号処理の構成に含まれる各構成要素及び結線と対応する処理に、上記音響信号処理装置の信号処理手段の信号処理用リソースを割り当てると共に、上記構成要素及び結線の情報に加えて、その割り当て内容を示す割当情報及び、どの装置のリソース情報に従ってその割当情報を生成したかを示す機種情報を含む第2の構成データを生成するコンパイル手段とを設け、上記コンパイル手段を、上記選択受付手段が選択を受け付けた全ての音響信号処理装置について、その各装置のリソース情報に従って上記割当情報を個別に生成し、これら全ての割当情報を含む第2の構成データを生成する手段としたものである。
また、上記の編集装置において、上記の選択受付手段に代えて、上記第2の記憶手段がリソース情報を記憶している音響信号処理装置の中から、任意の音響信号処理装置の選択を受け付ける選択受付手段を設け、上記のコンパイル手段に代えて、上記選択受付手段が選択を受け付けた音響信号処理装置のリソース情報に従って上記割当情報を生成し、その割当情報を含む第2の構成データを生成するコンパイル手段を設けてもよい。
また、この発明の音響信号処理装置は、処理内容をプログラム可能な信号処理手段を有し、入力する音響信号に対して上記のいずれかの編集装置が生成した上記第2の構成データに従った信号処理を行って出力する音響信号処理装置において、上記第2の構成データを取得して記憶する構成データ記憶手段と、上記編集装置において信号処理の編集に使用する各構成要素に対応する信号処理を上記信号処理手段に行わせるためのプログラムを記憶するプログラム記憶手段と、上記構成データ記憶手段に記憶している上記第2の構成データのうち1つに基づいて上記信号処理手段における信号処理を制御する制御手段とを設け、上記制御手段に、上記信号処理の制御に使用する第2の構成データに含まれる機種情報に従って、その第2の構成データに含まれる割当情報の中から、自機の信号処理手段の信号処理用リソースを示すリソース情報に従った割り当て内容を示す割当情報を選択する割当情報選択手段と、上記プログラム記憶手段に記憶しているプログラムを利用し、上記割当情報選択手段が選択した割当情報が示す信号処理用リソースを使って上記音響信号処理手段に上記構成データに係る信号処理を行わせるためのプログラムを形成するプログラム形成手段と、そのプログラム形成手段が形成したプログラムを上記信号処理手段に実行させる手段とを設けたものである。
このような音響信号処理装置において、自機の信号処理手段の信号処理用リソースを示すリソース情報を記憶するリソース情報記憶手段と、上記割当情報選択手段が自機の信号処理手段の信号処理用リソースを示すリソース情報に従った割り当て内容を示す割当情報を選択できなかった場合に、上記リソース情報記憶手段が記憶するリソース情報に従って、上記第2の構成データに含まれる上記構成要素及び結線の情報が示す各構成要素及び結線と対応する処理に、自機の信号処理手段の信号処理用リソースを割り当て、その割り当て内容を示す割当情報を生成する第2のコンパイル手段と、上記第2のコンパイル手段が生成した割当情報に基づいて上記プログラム形成手段に上記プログラムの形成を行わせる手段とを設けるとよい。
さらに、上記第2のコンパイル手段が割当情報を生成した場合に、上記信号処理の制御に使用する第2の構成データにその生成した割当情報を追加すると共に、その第2の構成データに含まれる機種情報に自機の情報を追加する手段を設けるとよい。
以上のようなこの発明の編集装置及び音響信号処理装置によれば、処理内容をプログラム可能な信号処理部を有する音響信号処理装置に、編集装置により編集した信号処理構成に従った信号処理を実行させる場合に、編集装置が生成した信号処理構成のデータを複数機種のミキサエンジンにより容易に共用できるようにすることができる。また、ミキサエンジンにおいて、信号処理構成のデータを読み込んで短時間のうちに信号処理を開始することができるようにすることもできる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、図1を用いて、この発明の編集装置の実施形態であるPCとこの発明の音響信号処理装置の実施形態であるミキサエンジンとによって構成した音響信号処理システムであるミキサシステムの構成について説明する。図1はそのミキサシステムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、このミキサシステムは、ミキサエンジン10とPC30とによって構成される。ただし、ミキサエンジン10とPC30とは、それぞれ単独で動作させることも可能である。また、ミキサエンジン10もPC30も、必要に応じて異なる装置を接続して動作させることが可能である。
このうちPC30は、ハードウェアとしては、WindowsXP(登録商標)などのオペレーティングシステム(OS)が動作する公知のPCを用いることができる。
例えば、図1に示すように、CPU31,ROM32,RAM33,表示制御回路34,操作検出回路35,通信インタフェース(I/F)36,HDD(ハードディスクドライブ)37を備え、これらがシステムバス38により接続された構成とすることができる。
そして、CPU31に、ROM32やHDD37に記憶されている適当なプログラムを実行させることにより、上述したアンプ制御装置及びミキサ制御装置としての機能を実現させることができる。
また、表示制御回路34は、ディスプレイ等の表示器34aにおける表示を制御する回路であり、操作検出回路35は、キーボードやマウス等の操作子35aにおける操作を検出する回路である。
PC10は、これらの回路により、ユーザに情報を提示し、またユーザの操作を受け付けることができる。なお、表示器や操作子として、PC10の外部のデバイスを利用するようにしてもよいことはもちろんである。
また、通信I/F106は、ミキサエンジン10を始めとする外部装置との間の通信を行うためのインタフェースである。
以上のようなPC30においては、CPU31に、上記のOS上のアプリケーションプログラムとして適当な編集プログラムを実行させることにより、ミキサエンジン10に実行させる信号処理の構成を編集し、編集した信号処理構成に従って動作させる編集装置として機能させることができる。そして、以下に説明するPC30の動作や機能は、特に断らない限り、この編集プログラムの実行により実現されるものである。
一方、ミキサエンジン10は、CPU11,フラッシュメモリ12,RAM13,表示器14,操作子15,PC入出力部(I/O)16,MIDI(Musical Instruments Digital Interface:登録商標)I/O17,その他I/O18,波形I/O19,信号処理部(DSP)20,カスケードI/O26を備え、これらがCPUバス27によって接続されている。そして、PC30から受信したり、運搬用メモリから読み出したりした信号処理構成のデータに従って、DSP20を制御するためのマイクロプログラムを生成し、そのマイクロプログラムに従ってDSP20を動作させ、入力する音響信号に対して種々の信号処理を施して出力する機能を有する。ここでいう運搬用メモリとは、例えばUSBメモリやSDメモリカード等の、着脱可能な不揮発性メモリである。
CPU11は、ミキサエンジン10の動作を統括制御する制御手段であり、フラッシュメモリ12に記憶された所定のプログラムを実行することにより、各I/O16〜19,26における通信や表示器14における表示を制御したり、操作子15の操作を検出してその操作に従ってパラメータの値を変更したり、PC30から受信したり運搬用メモリから読み出したりした信号処理構成の情報からDSP20を動作させるためのマイクロプログラムを生成してDSP20に設定したりといった処理を行う。
フラッシュメモリ12は、CPU11が実行する制御プログラムや後述するプリセットコンポーネントデータ等を記憶する書き換え可能な不揮発性記憶手段である。
RAM13は、PC30から受信した信号処理構成の情報を所要の形式に変換した後述するコンフィグデータやカレントデータを始めとする種々のデータを記憶させたり、CPU11のワークメモリとして使用したりする記憶手段である。
表示器14は、液晶ディスプレイ(LCD)等によって構成される表示手段である。そして、ミキサエンジン10の現在の状態を示す画面、コンフィグデータに含まれる設定データであるシーンの参照,変更,保存等を行うための画面等を表示する。
操作子15は、キー、スイッチ、ロータリーエンコーダ等によって構成され、ユーザがミキサエンジン10を直接操作してシーンの編集等を行うための操作子である。
PCI/O16は、PC30を接続し通信を行うためのインタフェースであり、例えばUSB(Universal Serial Bus)方式、RS−232C方式、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394方式、Ethernet(登録商標)方式などのインタフェースによる通信を行うことができる。
MIDII/O17は、MIDI規格に従ったデータを授受するためのインタフェースであり、例えば、MIDIに対応した電子楽器あるいはMIDIデータを出力するアプリケーションプログラムを備えたコンピュータ等と通信を行うために用いる。
波形I/O19は、DSP20で処理すべき音響信号の入力を受け付け、また処理後の音響信号を出力するためのインタフェースである。そして、この波形I/O19には、1枚で4チャンネルのアナログ入力が可能なA/D変換ボード,1枚で4チャンネルのアナログ出力が可能なD/A変換ボード,1枚で8チャンネルのデジタル入出力が可能なデジタル入出力ボードを適宜組み合わせて複数枚装着可能であり、実際にはこれらのボードを介して信号の入出力を行う。
カスケードI/O26は、ミキサエンジン10を複数カスケード接続して使用する際に、他のミキサエンジンとの間で、音響信号や制御信号等の授受を行うためのインタフェースである。なお、ミキサエンジン10を複数カスケード接続して使用する場合には、複数のミキサエンジン10を協同的に動作させて一連の音響信号処理を行わせることが可能である。そして、PC30でこのような音響信号処理の構成を編集することもできる。この場合、その構成を示すデータをいずれかのミキサエンジン10に読み込ませると共に、他のミキサエンジン10にも転送させて、各ミキサエンジン10を編集した信号処理構成に従って動作させることができる。
その他I/O18は、上記以外の機器を接続し入出力を行うためのインタフェースであり、例えば外部のディスプレイ、マウス、文字入力用のキーボード、操作パネル等を接続するためのインタフェースが用意される。また、運搬用メモリを接続するためのインタフェースもここに含まれる。
DSP20は、信号処理回路を含み、波形I/O19から入力する音響信号に対し、設定されているマイクロプログラム及びその処理パラメータを定めるカレントデータに従った信号処理を施す信号処理部である。
また、このDSP20及びその周辺の構成は、より詳細には図2に示すものである。
まず、DSP20は、1つのプロセッサによって構成してもよいし、複数のプロセッサを接続して構成してもよいが、ここでは図2に示すように第1乃至第4の4つの信号処理プロセッサ21乃至24を接続して構成している。そして、これらの各信号処理プロセッサ及び波形I/O19とカスケードI/O26とを波形バス25に接続し、処理対象の信号はこの波形バス25を介して転送するようにしている。
また、波形バス25は時分割で24ビットの信号を128チャンネル(ch)伝送可能であり、各chは波形バス25に接続されているいずれかの信号処理プロセッサ又はI/Oの出力から他の信号処理プロセッサ又はI/Oの入力へと信号を伝える信号伝送路として機能する。すなわち、chを出力側と入力側に割り当て、各信号処理プロセッサ及びI/Oの出力が出力先として割り当てられたchに信号を出力し、各信号処理プロセッサ及びI/Oの入力が入力元として割り当てられたchから信号を取り込むことにより、信号を伝送することができるようにしている。
そして、PC30で編集した信号処理構成の各コンポーネントに対応する処理をどの信号処理プロセッサで実行し、各信号処理プロセッサ及びI/O間でのデータの転送にどのchを使うかといった、DSP20における信号処理リソースの割り当ては、基本的にはPC30側で行うが、必要に応じてミキサエンジン10側で行うこともできる。
次に、PC30における信号処理構成の編集方式について説明する。図3は、PC30のディスプレイに表示させる信号処理構成の編集画面の例を示す図である。
ユーザがPC30に上記の編集プログラムを実行させると、PC30はディスプレイに図3に示すようなCAD(Computer Aided Design)画面40を表示させ、ユーザからの編集指示を受け付ける。そして、この画面においては、編集中の信号処理構成を、その構成要素であるDynamicFilter,AutoMixer2,Mixer402等のコンポーネント(A)と、コンポーネントの出力端子(B)と入力端子(C)とを結ぶ結線(D)とによってグラフィカルに表示している。なお、コンポーネントの左側に示した端子が入力端子、右側に示した端子が出力端子である。そして、ミキサエンジン10への入力を示すコンポーネントは出力端子のみを有し、ミキサエンジン10からの出力を示すコンポーネントは入力端子のみを有し、それ以外のコンポーネントは全て入力端子と出力端子の両方を有する。
ユーザは、この画面において、「Component」メニューの操作で表示されるコンポーネントリストの中から信号処理構成に加えたいコンポーネントを選択して画面上に配置し、配置された複数のコンポーネントの任意の出力端子と任意の入力端子との間の結線を指定することにより、信号処理構成を編集することができる。この場合、もちろんCAD画面40の表示内容は編集操作に従って変化させることになる。
そして、このように編集した信号処理構成は、「File」メニューから「Save」を選択することにより、後述するコンフィグデータとして保存することができる。
また、コンポーネントが信号処理構成に新規に配置された場合、そのコンポーネントに関する動作パラメータ(例えばミキサであれば各入力のレベル等)を記憶するための記憶領域がカレントメモリ内に用意されると共にその動作パラメータとして所定の初期値が与えられる。
そして、その後ユーザが各コンポーネントについて設けたパラメータ制御パネルを操作することにより、そのパラメータ記憶領域に記憶された動作パラメータを編集することができる。また、ここで編集した結果のカレントメモリに記憶されたパラメータは、後述するコンフィグデータ中にシーンとして複数保存しておき、編集した信号処理構成に従ってミキサエンジン10に信号処理を行わせる際に任意に呼び出して信号処理動作に反映させることができる。
また、CAD画面40にはコンパイルキー41を設けており、このコンパイルキー41が押下された場合に、その時点での信号処理構成に含まれる各コンポーネント及び結線に対して、ミキサエンジンのDSP等が有する信号処理部の各種能力、すなわち各種リソースの割り当てを行う。この割り当ては、信号処理構成に含まれる各コンポーネントに対する、ミキサエンジンの信号処理用リソース(DSP,処理ステップ,レジスタ,メモリなど)の割り当てや、信号処理構成に含まれる各結線に対する信号伝送用リソース(レジスタ,メモリ,伝送chなど)の割り当てなどを具体的に決定する処理である。
そして、ここで決定する事項としては、各コンポーネント及び結線に対応する処理を、ミキサエンジンが有する信号処理プロセッサのうちどのプロセッサに、1サンプリング期間中のどの処理ステップを使って実行させるか、メモリのどのアドレス範囲をその処理に使用させるか、波形バスのどの伝送ch(又はどのレジスタ)を用いて、あるコンポーネントと対応する処理の終わった波形データを次のコンポーネントと対応する処理を行うプロセッサに渡すか等が考えられる。
このような割り当て処理を、信号処理構成の「コンパイル」と呼ぶことにする。
また、ミキサエンジンの機種や動作モード、オプション構成等によって、利用可能なハードウェア資源が異なるため、CAD画面40においては、コンパイルキー41が押下された際にどの条件をターゲットにしてコンパイルを行うかを選択できるようにしている。
ターゲット表示部42に、現在ターゲットとして選択されている条件が表示されており、図からわかるように、1つだけでなく複数の条件を選択することもできる。変更ボタン43は、ターゲットの選択状態を変更するターゲット選択画面を表示させるためのボタンである。
図4に、ターゲット選択画面の表示例を示す。
この図に示すように、ターゲット選択画面50には、ターゲット候補表示部51及び選択済みターゲット表示部52を設け、ターゲット候補表示部51に、ターゲットとして選択可能な未選択の条件を、選択済みターゲット表示部52に、ターゲットとして現在選択されている条件を表示している。これらの条件は、ここでは、機種と、処理する信号のサンプリング周波数とにより規定している。
例えば、「DME64(48k)」は、DME64という機種のミキサエンジンに、サンプリング周波数が48キロヘルツの音響信号を処理させることを示している。また、「DME64(96k)」は、DME64という機種のミキサエンジンに、サンプリング周波数が96キロヘルツの音響信号を処理させることを示している。同じ機種であっても、処理する信号のサンプリング周波数が異なると、各プロセッサが1サンプリング周期中に実行可能な処理ステップ数が異なるため、信号処理コンポーネントに割り当て可能な処理ステップ数も異なることになる。このため、同じ機種であっても、処理する信号のサンプリング周波数毎に異なる条件を用意しているのである。
また、ターゲット選択画面50においては、ターゲット候補表示部51に表示された条件を指定して追加ボタン53を押下することにより、その条件を選択済みターゲット表示部52に移動させ、ターゲットとして選択された状態にすることができる。逆に、選択済みターゲット表示部52に表示された条件を指定して削除ボタン54を押下することにより、その条件をターゲット候補表示部51に移動させ、選択を解除することができる。
OKボタン55が押下された場合、PC30はターゲット選択画面50においてなされたターゲットの選択を確定させ、ターゲット表示部42の表示に反映させる。
そして、PC30は、コンパイルキー41が押下された場合に、その時点でターゲットとして選択されている全ての条件について、それぞれ個別にコンパイルを行う。そして、コンパイルの結果を示すデータを、コンパイルに用いた条件毎に生成し、信号処理構成のデータとセットにして、アーカイブファイルを生成する。この点については、後に詳述する。
次に、以上のようなミキサシステムにおいて用いる、この発明に関連するデータの構成について説明する。
まず、図5及び図6にPC30側で使用するデータの構成を示す。
PC30のOS上で上記の編集プログラムを実行すると、PC30はその編集プログラムによって規定されるメモリ空間に図5に示すプリセットコンポーネントデータセットを記憶させる。また、機種データベース、DSPリソースデータベース及び図6に示すコンフィグデータも、必要に応じて参照できる位置に記憶させておく。
このうち、プリセットコンポーネントデータセットは、信号処理を編集する際に用いることができるコンポーネントのデータのセットであり、ユーザがカスタマイズできるようにしてもよいが、基本的にはメーカーが供給するものである。そして、データセット全体としてのバージョン管理を行うためのプリセットコンポーネントセットバージョンのデータと、そのデータセットを構成する複数のコンポーネントの各種類毎に用意されたプリセットコンポーネントデータとを含む。
各プリセットコンポーネントデータは、コンポーネントの性質や機能を示す情報であり、コンポーネントを識別するためのプリセットコンポーネントヘッダ、コンポーネントの入力や出力およびコンポーネントが扱うデータや動作パラメータの構成を示す構成情報、ユーザの数値入力操作に応じて上述したカレントメモリにおける各コンポーネントの個別の動作パラメータの値を変更する処理を行うためのパラメータ処理ルーチン、カレントメモリにおける各コンポーネントの動作パラメータを表示用のテキストデータや特性グラフに変換するための表示・編集用処理ルーチンとを含む。
そして、プリセットコンポーネントヘッダには、プリセットコンポーネントの種類を示すプリセットコンポーネントID及びそのバージョンを示すプリセットコンポーネントバージョンの情報を含み、これらによってプリセットコンポーネントを特定することができる。
また、上記の構成情報には、コンポーネントの入出力の構成を示す入出力構成情報やコンポーネントが扱うデータやパラメータの構成を示すデータ構成情報の他、編集画面にコンポーネント自身を表示する際の色や形状及びそのコンポーネントの動作パラメータを編集するためにディスプレイに表示する制御パネルのデザインや制御パネル上のつまみや特性グラフの配置を示すPC用表示データも含む。また、ミキサエンジンのDSP20を動作させて当該コンポーネントに係る信号処理を実現させるためのマイクロプログラムも含む。
なお、マイクロプログラムは、PC30側では特に使用しないが、ミキサエンジン10側でも共通のプリセットコンポーネントデータを利用できるよう、PC側にもマイクロプログラムを含むプリセットコンポーネントデータを記憶させるようにしている。
また、機種データベースは、信号処理構成のコンパイル時に選択可能とする各条件につき、その条件下で信号処理に割り当て可能なDSP20のリソースを示すDSPリソース情報を記憶するデータベースである。ここでは、「機種」という語を用いているが、既に述べたとおり、同じ機種でも、条件によって割り当て可能な信号処理能力が変わる場合もある。従って、1つの機種について複数のDSPリソース情報が存在する場合もある。この機種データベース及び次に説明するDSPリソースデータベースは、編集プログラム又はミキサエンジンのメーカーが用意するデータである。
そして、各DSPリソース情報は、機種名,DSP数,DSPタイプID,波形バスch情報,外部メモリサイズを含む。
このうち機種名は、どの機種に関する情報であるのかを示す情報である。信号のサンプリング周波数やオプション構成等によりDSPリソース情報を区別する必要がある場合には、その情報もここに記載する。
DSP数は、該当機種の信号処理部にいくつの信号処理プロセッサがあるかを示す情報である。そして、DSPタイプIDは、各プロセッサの種類を特定する情報であり、これをキーにDSPリソースデータベースを参照することにより、信号処理部が備える各プロセッサについて、より詳細な情報を得ることができる。なお、信号のサンプリング周波数等の条件により、同じプロセッサでも割り当て可能な能力が異なる場合には、その条件毎に異なるDSPタイプ情報を用意し、異なるIDを付す。
波形バスch情報は、該当機種の信号処理部が備える波形伝送路の種類及び、その波形伝送路が1サンプリング周期中に伝送可能な波形データのch数を示す情報である。波形伝送路の種類としては、パラレルバス、シリアルバス等が考えられる。また、ch数としては、DSPタイプIDを記載したDSPのうち、どのDSPとどのDSPとの間に何chの信号を伝送可能であるかを記載することが考えられる。特定の複数のDSPからなるグループ内で、任意のDSP間に何chの信号を伝送可能であるかを記載することも考えられる。いずれにせよ、実際のDSP間の配線に沿った記載方法を採ればよい。
外部メモリサイズは、各DSPが信号処理に使用可能な、DSPの外部に設けられたメモリのサイズである。
また、DSPリソースデータベースは、ミキエンジンのDSPが備え得る各種の信号処理プロセッサにつき、その信号処理能力を示すDSPタイプ情報を記憶するデータベースである。
そして、各DSPタイプ情報は、DSPタイプID,使用可能ステップ数,内部メモリサイズ,およびプリセットコンポーネント毎の使用ステップ数及び使用メモリ量の情報を含み、各DSPタイプIDの信号処理プロセッサにつき、そのDSPが有するハードウェア資源の内容を示す情報である。
具体的には、使用可能ステップ数は、DSPが1サンプリング周期内に実行可能なステップのうち、信号処理コンポーネントに割り当てて、そのコンポーネントに係る信号処理を実行するために使用できるステップの数である。
内部メモリサイズは、DSPが信号処理に使用可能な、プロセッサ内蔵メモリのサイズである。
使用ステップ数及び使用メモリ量は、DSPに各プリセットコンポーネントと対応する信号処理を実行させる際に必要となる処理ステップ数及びメモリ量を示すデータである。なお、プリセットコンポーネントのバージョンが異なると、そのコンポーネントと対応する処理を実行するためのマイクロプログラムの内容が異なり、実行に必要な処理ステップ数やメモリ量が異なることもある。そこで、このデータは、プリセットコンポーネントのバージョン毎に設ける。
また、同じプリセットコンポーネントと対応する処理であっても、プロセッサの構造が異なると、実行に用いるマイクロプログラムの内容が異なることがある。使用ステップ数及び使用メモリ量の情報を、DSPタイプ毎用意しているのは、このためである。
これらの機種データベースとDSPリソースデータベースがリソース情報であり、これらを記憶するメモリが第2の記憶手段である。
また、各コンフィグデータは、ユーザが編集した信号処理構成の内容を示すデータであり、信号処理構成を編集する場合、PC30のCPUは、コンフィグデータの1つを読み出し、又は新規作成して編集する。編集中のコンフィグデータは、カレントコンフィグデータとして別途記憶される。また、ユーザが編集結果の保存を選択した場合、その時点での信号処理構成及び設定値等が1つのコンフィグデータとして保存される。
そして、各コンフィグデータは、コンフィグデータを識別するためのコンフィグヘッダ、編集された信号処理構成の内容を示すCADデータ、上述した設定データであるシーンを含む。
このうち、コンフィグヘッダには、コンフィグデータを新規に保存する場合にユニークにつけるコンフィグID、コンフィグデータを改変した場合に変更してバージョンを示すコンフィグバージョン、コンフィグデータを作成した編集プログラムのバージョンを示すシステムバージョン、コンパイル時のターゲットとして選択されている条件(機種、サンプリング周期等)の情報等を含む。
また、CADデータには、編集された信号処理構成に含まれる各コンポーネントについてのコンポーネントデータと、それらのコンポーネント間の結線状態を示す結線データとが含まれる。なお、信号処理構成に同じ種類のプリセットコンポーネントが複数含まれる場合には、それら各々に対して別々のコンポーネントデータを用意する。
そして、各コンポーネントデータは、そのコンポーネントがどのプリセットコンポーネントに該当するかを示すコンポーネントID、同じくどのバージョンのプリセットコンポーネントに該当するかを示すコンポーネントバージョン、そのコンポーネントが含まれる信号処理構成においてそのコンポーネントにユニークに付したIDであるユニークID、そのコンポーネントの入力端子や出力端子の数の情報等を含むプロパティデータ、およびPC30側の編集画面で該当するコンポーネントが配置されている位置等を示すPC用表示データを含む。
また、結線データには、編集された信号処理構成に含まれる複数の結線の各結線について、どのコンポーネントのどの出力端子からどのコンポーネントのどの入力端子へ結線が行われているかを示す接続データ、およびPC30側の編集画面におけるその結線の形状や配置を示すPC用表示データを含む。
このCADデータが第1の構成データであり、これを記憶するメモリが第1の記憶手段である。
また、各シーンは、CADデータが示す信号処理構成の各コンポーネントに関するパラメータであるコンポーネントシーンの集合体である。また、各コンポーネントシーンにおけるデータの形式や配列は、CADデータに含まれるそのコンポーネントのコンポーネントIDとコンポーネントバージョンで特定されるプリセットコンポーネントの、プリセットコンポーネントデータ中のデータ構成情報によって定義される。
また、PC30は、コンパイルキー41の押下によりコンパイルの実行が指示された場合、CADデータが示す各コンポーネント及び結線に係る処理をDSPのどのリソースを用いて行うかを具体的に示す割当情報を生成する(コンパイルが一度もされていない場合、コンフィグデータ内に割当情報がないことも有り得る)。
この割当情報は、コンパイル時にターゲットとして選択されていた条件毎に、機種データベース及びDSPリソースデータベースの内容に基づき、DSPのハードウェアリソースをCADデータが示す各コンポーネント及び結線に割り当てることにより生成する。そして、各割当情報は、どの条件に基づいて割り当てを行ったかを示す条件情報と、各コンポーネント及び結線に割り当てたハードウェアリソースを具体的に示す情報とからなる。
このうちコンポーネント割当情報が、コンポーネント1つ分の情報を示すものであり、CADデータが示す各コンポーネントについて設けられる。より具体的には、そのコンポーネントのユニークIDと対応させて、そのコンポーネントに係る信号処理を実行させるDSPのIDを示すDSP番号と、1サンプリング期間中のどのステップを使ってその処理を実行させるかを示す処理ステップ位置と、その処理に際して使用するRAMのアドレス(及びRAMユニットのID)を示す使用RAMアドレスの情報が規定される。
また、結線に割り当てたハードウェアリソースとしては、結線毎に、その結線に係る信号伝送に使用する伝送ch、信号線、あるいはRAMアドレス等を示す。異なるDSPユニットに信号を伝送する場合には伝送chや信号線を用いて行い、同じDSPユニット内に信号を伝送する場合にはRAMの特定のアドレスにデータを書き込んで行うというように、場合によって使用する伝送経路が異なることもある。この場合、使用する伝送路の種類を区別できるように、各結線に割り当てたハードウェアリソースを記載する。
以上がPC30側で使用する主なデータであり、これらのデータは、HDD(ハードディスクドライブ)等の不揮発性記憶手段に記憶させておき、必要な時にRAMに読み出して使用するようにしてもよい。また、コンパイルの実行後には、生成した割当情報を含むコンフィグデータを、tar形式等のアーカイブファイルとしてコンフィグデータとは別に記憶させることができるようにするとよい。特に、このアーカイブファイルを上述の運搬用メモリに記憶させ、外部に持ち運べるようにするとよい。もちろん、何らかの通信経路を介してミキサエンジン10等の外部装置に転送できるようにしてもよい。
このアーカイブファイル又はコンフィグデータが、第2の構成データであり、これを記憶するメモリが第2の記憶手段である。
また、以上のデータ以外にも、PC30においては、現在有効なコンフィグにおける現在有効な設定データであるカレントシーンも記憶している。このカレントシーンを記憶するメモリがカレントメモリである。
そして、カレントシーンの構成は、現在編集中の信号処理構成に含まれる各コンポーネントに関するコンポーネントシーンの集合体となっている。従って、信号処理構成が変更された場合、それに応じてカレントシーンの構成も変更される。また、制御パネル等により信号処理構成の1つのコンポーネントの制御パラメータを編集する際には、このカレントシーン中のそのコンポーネントの制御パラメータを変更して編集を行う。その編集結果は、編集中の信号処理構成を示すコンフィグデータ中に1つのシーンとして保存することができる。
次に、図7にミキサエンジン10側で使用するデータの構成を示す。この図に示すデータは、フラッシュメモリ12又はRAM13に記憶される。
この図に示すように、ミキサエンジン10側にも、主要なデータとして、プリセットコンポーネントデータセットとコンフィグデータとを記憶させている。
このうち、プリセットコンポーネントデータセットは、PC30側に記憶しているデータと全く同じでよい。ただし、PC30側とミキサエンジン10側とでプリセットコンポーネントセットバージョンが異なる場合、プリセットコンポーネントセットに含まれるプリセットコンポーネントの種類やバージョンも、そのバージョンに応じて異なる。しかし、プリセットコンポーネントのIDやバージョンにより、ミキサエンジン10側のプリセットコンポーネントとPC30側のプリセットコンポーネントとの対応関係を把握することができる。
また、図5に示した各プリセットコンポーネントデータのうち、表示・編集用ルーチンの一部やPC用表示データは、ミキサエンジン10側では使用しないので、データ量を圧縮したい場合には取り除いてしまってもよい。しかし、ミキサエンジン10側に存在しても特に問題はない。
また、図5に示したように各プリセットコンポーネントデータはマイクロプログラムを含む。そして、このマイクロプログラムを記憶するメモリがプログラム記憶手段である。
また、コンフィグデータについても、データの形式は、PC30側に記憶しているコンフィグデータと全く同じでよい。図5に示したコンフィグデータには、コンポーネントや結線のPC用表示データ等、ミキサエンジン10側では使用しないデータも含まれるが、これが残っていても特に問題はない。
なお、ミキサエンジン10に記憶されるコンフィグデータは、任意のPC30が生成したアーカイブファイルを、記録媒体から読み出したり、通信経路を介して受信したりし、これを解凍して得ることができる。従って、ミキサエンジン10が記憶しているコンフィグデータの数や内容は、接続されているPC30におけるコンフィグデータと一致するとは限らない。ただし、コンフィグデータについても、IDやバージョンにより、ミキサエンジン10側のデータとPC30側のデータとの対応関係を把握することができる。
このコンフィグデータを記憶するメモリがミキサエンジン10側の構成データ記憶手段である。
なお、ミキサエンジン10は、PC30において編集された信号処理構成に基づいて音響信号を処理するものである。そのため、CPU11は、信号処理に使用するコンフィグデータに基づいてDSP20に実行させるマイクロプログラムを形成するようになっており、そのための作業領域としてマイクロプログラム形成バッファを用意している。
マイクロプログラムの形成処理では、ミキサエンジン10のCPU11が、コンフィグデータ中のCADデータに含まれる各コンポーネントのコンポーネントIDとコンポーネントバージョンにより特定されるプリセットコンポーネントデータから、マイクロプログラムを順次読み出す。
そして、コンフィグデータに含まれる割当情報のうち、これから実行しようとする信号処理の内容に合致する条件(自機の機種、サンプリング周波数等)の割当情報に基づき、読み出した各マイクロプログラムを、適切なDSPに適切なタイミングで実行させることができるように、マイクロプログラム形成バッファに書き込む。このとき、必要に応じて、パラメータの設定や、プログラムの加工を行う。また、結線の割当情報に従い、プラグインプログラム間で適切に信号データが受け渡されるよう、伝送用chや伝送用RAMアドレスの設定を行う。
そして、CADデータに含まれる全てのコンポーネント及び結線について、マイクロプログラムの書き込みや設定が完了すると、DSP20に与えるマイクロプログラムが完成する。
なお、ミキサエンジン10においては、コンフィグデータに適切な割当情報がない場合、マイクロプログラムの生成に先立って、ミキサエンジン10側でCADデータのコンパイルを行うことができるようにしているが、これは必須ではない。
また、ミキサエンジン10は、このコンパイルに使用する情報として、自機が備えるハードウェアリソースに関する情報である自機機種情報と、DSPリソースデータベースとを有している。これらの情報は、図5に示した機種データベース及びDSPリソースデータベースと同じ形式で、ミキサエンジン10の処理能力を示すために必要な情報を記載したものである。
なお、ミキサエンジン10の場合、機種は特定されているが、サンプリング周波数やオプション構成により利用可能なリソースが変化するため、記載すべきDSPリソース情報が複数になる場合もある。
また、図7に示すように、ミキサエンジン10側にも、カレントシーンを設けている。その構成は、信号処理に使用するコンフィグデータに含まれるシーンと同じものである。そして、ユーザの操作により、いずれかのシーンの内容をカレントシーンに記憶させ、そのパラメータを信号処理の内容に反映させることができる。また、操作子15の操作によりカレントシーンの内容を編集することも可能である。
次に、以上説明してきたPC30及びミキサエンジン10が実行する処理について説明する。以下に説明する処理のうち、PC30側の処理はCPU31が編集プログラムを実行することによって行うものであり、ミキサエンジン10側の処理はCPU11が所要の制御プログラムを実行することによって行うものである。
まず、図8に、PC30が編集プログラムの動作中に常に実行しているメイン処理のフローチャートを示す。
CPU31は、ユーザによって編集プログラムの実行が指示されると、図8のフローチャートに示す処理を開始する。そして、この処理によって、ミキサエンジン10において行う信号処理の構成を編集する機能が実現される。
この処理においては、まずステップS1で図3に示したような信号処理構成編集用のCAD画面40を表示し、その後、ステップS2乃至S12で、編集操作、コンパイルキー41の押下、処理構成の保存や呼出の指示、その他の動作指示を受け付けてその指示に従った処理を行う。そして、編集プログラムの終了指示があると、ステップS12からステップS13に進み、CAD画面40を消去して処理を終了する。
このように、編集プログラムは、CPUに、OSからユーザからの操作を始めとする種々のイベントを受け取り、それに応じた動作を行うことにより、ミキサエンジン10において行う信号処理の構成の編集を始めとする種々の機能を実現させるためのものである。しかし、これらの機能を実現するための処理について逐一説明すると説明が煩雑になるため、以下、ユーザが信号処理構成の編集操作を行った場合及びコンパイルキー41を押下した際に実行される処理のみについて説明し、他の処理に関する説明は省略する。
まず、編集操作があった場合(S2のYES)の処理は、ステップS3乃至S5に示すものである。ここでいう編集操作とは、信号処理構成に対するコンポーネントや結線の追加・削除又は変更を指す。そして、この操作があった場合、まず、編集操作に従って、図6に示したカレントコンフィグデータ中のCADデータの内容を変更し(S3)、その後、CAD画面40の表示も編集後の内容に更新する(S4)。さらに、コンポーネントの追加、削除又は変更を行った場合、これに合わせてカレントシーン及びカレントコンフィグデータ中の各シーンについて、コンポーネントシーンの追加、削除又は変更を行うことにより、これらのシーンの構成を変更する(S5)。
また、コンパイルキー41が押下された場合には、図4に示したターゲット選択画面50で選択された各ターゲット条件に従ってカレントコンフィグデータに含まれるCADデータをコンパイルするコンパイル処理を行う(S7)。
図9に、このコンパイル処理のフローチャートを示す。
この処理においてはまず、ステップS21,S27,S28において、ターゲット選択画面50で選択された各ターゲット条件を順次処理対象として指定し、その指定したターゲットについて、ステップS22乃至S26の処理を繰り返す。ステップS22乃至S26の処理は、1つの条件に従ってCADデータのコンパイルを行うための処理である。
具体的には、まず、図5に示した機種データベース及びDSPリソースデータベースを参照し、指定したターゲットに関するDSPリソースの情報を取得する(S22)。その後、コンパイルするCADデータが示す各コンポーネント及び結線に、ステップS22で取得したDSPリソース情報に従ってDSPのリソースを割り当てる(S23)。
DSPが各コンポーネントに関する処理を行うために要するステップ数及びメモリ量は、CADデータに含まれるコンポーネントデータ中のコンポーネントID及びコンポーネントバージョンに基づき、DSPリソースデータベースを検索することにより得られる。従って、この必要ステップ数及びメモリ量に基づき、まだ割り当てていないステップやメモリが十分残っているDSPを、順次コンポーネントに割り当てていけばよい。結線についても、両端のコンポーネントに係る処理をどのDSPで行うかを決定した後で、同じDSP内の伝送か、異なるDSP間での伝送かに応じて、波形バスの伝送chや、信号伝送用のレジスタを割り当てればよい。
なお、割り当てに際し、信号出力元のコンポーネントに係る処理が、信号出力先のコンポーネントに係る処理よりもサンプリング周期内の後のタイミングで行われるような割り当てを行っても、特に問題はない。ただし、この場合、出力元のコンポーネントから出力された信号は、次のサンプリング周期で、出力先のコンポーネントにおいて処理されることになる。このため、処理に1サンプリング周期の遅延が発生することになる。また、波形バスにより信号伝送を行うと、このことによっても処理に2サンプリング周期の遅延が生じる。
そして、以上の割り当てが成功した場合(S24のYES)、すなわち全てのコンポーネント及び結線に対してリソースを割り当てることができた場合、このときのターゲット条件及び割り当て結果を示す割当情報を作成して、カレントコンフィグデータに追加する(S25)。割当情報の形式については、図6に示した通りである。また、割り当てが失敗した場合には、指定されているターゲット条件についてコンパイルエラーが発生したことを記憶する(S26)。この場合には、割当情報の追加は行わない。
なお、信号処理に必要なリソース量が、ターゲット条件における利用可能リソース量と近い場合、合計値としてはターゲット条件におけるDSPリソースの範囲内に収まる場合であっても、割り当てを行う順番によっては、全てのコンポーネントや結線にリソースを割り当てられないことも有り得る。従って、割り当てが失敗した場合でも、何度か順番を変えてリトライを行うようにするとよい。
図4に示したターゲット選択画面50で選択された全てのターゲットについて以上の処理により割当情報の生成又はコンパイルエラーの記憶が完了すると、ステップS28でYESとなる。そして、ステップS29へ進み、コンパイル処理前からカレントコンフィグデータに含まれていた割当情報を削除する。ここで削除する割当情報は、通常は前回のコンパイル処理時に作成されたものである。後に詳述するが、ステップS23での割当実行時に前回コンパイル処理時の割当情報を参照する場合があるため、ここまで残しておくようにしている。ただし、ユーザの選択により、前回コンパイル処理時の割当情報を参照せずにコンパイルできるようにしてもよいことも、後述の通りである。
また、その後、カレントコンフィグデータ中のコンフィグヘッダのうちターゲット条件情報を、割当情報を作成できたターゲット条件を示す情報に変更する(S30)。この時点では、カレントコンフィグデータ中の割当情報は、今回のコンパイル処理においてステップS25で追加されたもののみとなっており、ターゲット条件情報としても、これらの割当情報の生成に使用された条件が記載されることになる。
その後、割当情報の追加されたカレントコンフィグデータをtar形式等のアーカイブファイルとして保存する(S31)。アーカイブファイルの保存先は、着脱可能な不揮発性メモリとするとよいが、HDD等の内蔵メモリでもよい。
以上の後、ステップS26でコンパイルエラーが記憶されていた場合には(S32のYES)、エラーのあったターゲット条件を画面に表示してユーザに通知し(S33)、コンパイル処理を終了して図8の処理に戻る。コンパイルエラーがなかった場合にはそのまま元の処理に戻る。
以上のコンパイル処理において、PC30のCPUがコンパイル手段として機能する。
そして、このコンパイル処理により生成されるアーカイブファイルによれば、使用したターゲット条件を満たすミキサエンジンであれば、どのミキサエンジンに読み込ませても、PC30で編集した信号処理構成に従った信号処理を実行させることができる。すなわち、複数の機種をターゲット条件としてコンパイルを行えば、その複数の機種のミキサエンジンに共通の信号処理を実行させることが可能なアーカイブファイルを作成することができる。
なお、ステップS29で前回コンパイル処理時の割当情報を削除せずに残しておいてもよい。この場合、コンパイル処理で新たに作成された割当情報が以前の割当情報に追加された状態のアーカイブファイルが作成されることになる。従って、ステップS30でも、前回コンパイル処理時のターゲット条件情報を残しておき、新たに作成された割当情報に関するターゲット条件の情報をここに追加するとよい。
また、ステップS23での割り当ては、既にある割当情報を参照せず、コンパイルの度に初めから行うこともできる(バッチコンパイル)。しかし、既にある割当情報を参照し、この割当情報の作成時点から変更された部分だけ割り当てをやり直すようにしてもよい(インクリメンタルコンパイル)。
このとき参照する割当情報は、同じターゲット条件のものである。そして、その割当情報に含まれるコンポーネント及び結線と、コンパイルするCADデータに含まれるコンポーネント及び結線とを比較し、構成が一致している部分については、参照した割当情報の内容をそのまま利用する。コンポーネントについては、ユニークIDで比較し、結線の情報は、両端のコンポーネントが一致する場合のみ利用する。構成が一致しない部分については、参照した割当情報の内容は利用せず、新たに、コンパイルするCADデータに含まれるコンポーネント及び結線に対してリソースの割り当てを行えばよい。
このインクリメンタルコンパイルを行う場合、割当情報のうち前回コンパイル時から変更すべき部分を消して書き直す、という形になる。このため、何度も信号処理構成を変更してコンパイルを行うことを繰り返すと、リソース中に割り当て済みの部分と未割り当ての部分が細切れに混在するフラグメンテーションが起こって割り当ての効率が悪くなってしまうことがある。しかし、バッチコンパイルをして割り当てをやり直すと、同じ信号処理構成なのに各コンポーネントの処理順や割り当て先DSPユニットが変わってしまい、このためコンポーネント間で生じる遅延の量が変わってしまうこともある。従って、この遅延量も含め、編集していない部分については実際にDSPで実行される処理の手順を維持したい場合、インクリメンタルコンパイルが有効であると言える。
このように、バッチコンパイルとインクリメンタルコンパイルには一長一短があるため、どちらの方式を採用するか、ユーザが選択できるようにするとよい。この場合、ターゲット条件毎に選択できるようにしてもよい。
ところで、PC30側で編集した信号処理構成に従った音響信号処理をミキサエンジン10に実行させる場合、図9に示した処理で生成されるアーカイブファイルをミキサエンジン10に読み込ませればよい。ミキサエンジン10側にはアーカイブファイルから必要な情報を読み出して音響信号処理を行うための設定を行う機能を設けている。
図10に、この機能に係る処理のフローチャートを示す。
ミキサエンジン10のCPU11は、外部装置からアーカイブファイルが読み込み指示と共に送信されてきた、アーカイブファイルを記録した運搬用メモリが接続された、その接続された運搬用メモリに記録されている複数のアーカイブファイルの中から1つがユーザに選択されその読み込みが指示された、予めフラッシュメモリ12に記憶しているアーカイブファイル又はコンフィグデータの1つがユーザにより選択されて読み込みが指示された等により、DSP20にアーカイブファイルを読み込むよう指示されたと判断すると、図10のフローチャートに示す処理を開始する。
なお、この処理において、DSP20の処理に反映させるデータがアーカイブファイルであっても、解凍済みのコンフィグデータであっても、解凍処理の有無を除けば同じ処理にて取扱い可能である。また、上記の読込指示は、その読み込んだアーカイブファイルに従った新たな信号処理構成に係る信号処理を実行する指示、と解釈できる場合もある。
そして、図10に示す処理においてはまず、DSP20の処理に反映させるアーカイブファイルを解凍してコンフィグデータを取得する(S41)。そして、そのコンフィグデータ中のコンフィグヘッダのシステムバージョン情報により、自機が備えるプログラムのバージョンと、アーカイブファイルが生成されたPC30における編集プログラムのバージョンとを比較する(S42)。
ここで、編集プログラムの方がバージョンが新しい場合、ミキサエンジン10はコンフィグデータに従った信号処理の実行に必要なプログラムを備えていない可能性があるため、バージョンが不適正と判断し(S42のNO)、その旨を表示器14に表示してユーザに通知する等し(S53)、処理を終了する。
一方、バージョンが同じか自機の方が新しければ、次の処理に進む(S42のYES)。
そして次に、実行しようとする信号処理の条件に合ったターゲット条件の割当情報がコンフィグデータ中にあるか否か判断する(S43)。ここで、信号処理の条件のうち、実行する装置の機種についてはミキサエンジン10側では変更不能である。しかし、機種以外の、サンプリング周波数等の条件は、ミキサエンジン10側で決定できるようにしてもよい。すなわち、予めミキサエンジン10において設定されている値を使用してもよいが、ステップS43の処理の時点で所定の選択肢から選択を受付けるようにしたり、割当情報が存在するものの中から自動又は手動で任意に選択するようにする等が考えられる。
いずれにせよ、ステップS43で適当な割当情報があれば、コンフィグデータからその割当情報を読み出す(S44)。そして、コンフィグデータ中のCADデータに従ってカレントメモリを構築する(S50)と共に、読み出した割当情報及びCADデータに従って、DSP20に実行させるマイクロプログラムをマイクロプログラム形成バッファに生成する(S51)。
その後、生成したマイクロプログラムをDSP20に設定して実行させる(S52)ことにより、コンフィグデータ(に含まれるCADデータ)が示す信号処理構成の信号処理を実行する状態に移行し、処理を終了する。
なお、マイクロプログラムの形成手順については、図7の説明で述べた通りである。また、カレントメモリの内容は、所定のデフォルト値としても、コンフィグデータに含まれるいずれかのシーンの内容を呼び出してもよい。
ここまでの処理のうち、ステップS44ではCPU11が割当情報選択手段として機能し、ステップS51では、CPU11がプログラム形成手段として機能する。
一方、ステップS43で適当な割当情報がなかった場合、処理はステップS45以下に進む。
ここではまず、コンフィグデータ中にCADデータがあるか否か判断する(S45)。この判断は通常YESになるが、何らかの理由で適正なコンフィグデータが得られていない場合、NOになることもある。この場合、その旨をユーザに警告するエラー処理(S53)を行って終了する。
一方、ステップS45でYESであれば、コンフィグデータに含まれるCADデータが示す各コンポーネント及び結線に、自機のリソース情報に従って、図9のステップS23の場合と同様なアルゴリズムでDSP20のリソースを割り当てる(S46)。ここで参照するのは、図7に示した自機機種情報及びDSPリソースデータベースである。また、機種以外の条件については、ステップS43の判断の場合と同様に適宜決定する。
そして、この割り当てが成功した場合、ターゲット条件及び割り当て結果を示す割当情報を作成してCADデータに追加する(S47,S48)。また、コンフィグヘッダ中のターゲット条件情報にも、割り当てに使用したターゲット条件の情報を追加する(S49)。そして、その後ステップS50以下に進み、カレントメモリの構築、マイクロプログラムの生成及び設定を行う。ここで用いる割当情報は、ステップS48で作成したものである。
ここまでの処理のうち、ステップS46乃至S49ではCPU11が第2のコンパイル手段として機能する。
また、ステップS47で割り当て失敗であった場合には、その旨をユーザに警告するエラー処理(S53)を行って終了する。
以上の処理によれば、ミキサエンジン10は、DSP20に、読み出したアーカイブファイル(又はコンフィグデータ、以下特に断らない限り同様)により規定される信号処理構成に従った信号処理を行わせるためのプログラムを形成し、それをDSP20に実行させることができる。従って、以上の処理の後、適当な波形データを波形I/O19から入力することにより、DSP20にアーカイブファイルの内容に従った信号処理を実行させて処理後の波形データの出力を得ることができる。
この場合において、アーカイブファイルに適切なターゲット条件の割当情報が含まれていれば、ミキサエンジン10側でコンパイルをやり直すことはない。従って、いつ読み込ませても、読み込ませる装置の個体が異なる場合でも、同じ条件での処理が可能なミキサエンジンでさえあれば、フラグメンテーションや遅延の発生状況も含めて、全く同じ条件で信号処理を実行させることができる。さらに、ミキサエンジン10側でのコンパイルが必要ないため、ミキサエンジン10は、短時間のうちに信号処理を開始することができる。この効果は、1つのターゲット条件についてのみコンパイルがなされ、コンフィグデータ中に割当情報が1つしかない場合でも、同様に得られるものである。
また、アーカイブファイルを読み込ませる装置によって機種等の処理条件が異なる場合には、フラグメンテーションや遅延の発生状況の一致までは保証できないが、コンポーネントや結線については、同じ条件で信号処理を実行させることができる。
また、アーカイブファイルを、作成時には考慮していなかった機種のミキサエンジンに読み込ませたとしても、ミキサエンジン側で自機のハードウェア構成に合った割当情報を作成できるため、問題なく信号処理を行わせることができる。
また、この割当情報をアーカイブファイルに追加して保存できるようにすれば、以後、同機種のミキサエンジンではコンパイルなしにそのアーカイブファイルを利用できるようになる。もちろん、この割当情報を利用すれば、後で同じ信号処理を実行する際に、フラグメンテーションや遅延の発生状況も含めて、初めにコンパイルを行った時点と同じ条件の信号処理を再現できる。
なお、図10に示した例では、ステップS49で割当情報を追加したCADデータをアーカイブファイルにする処理は示していないが、このようにしてもよいことはもちろんである。また、ステップS41やS49で得られたコンフィグデータをフラッシュメモリ12等に記憶させておき、後でアーカイブファイルとして出力できるようにしてもよい。
以上で実施形態の説明を終了するが、この発明において、装置の構成、具体的な処理内容、表示する画面の内容や用途、データの形式等が、以上説明してきた実施形態において具体的に説明したものに限られないことは、もちろんである。
例えば、コンポーネント及び結線にリソースを割り当てる際に、図9のステップS23の説明で述べた、信号処理の遅延を考慮するようにしてもよい。既に述べたように、DSP20に実行させる信号処理に際しては、結線の前後のコンポーネントをどのDSPでどのタイミングで処理するかに応じて、その結線での信号伝送に異なる量の遅延が生じる。従って、コンパイルをやり直した際に、同じ結線であっても生じる遅延量が変わってしまう場合もある。
これに対し、全ての結線について、遅延量を、生じうる最大の遅延量(ここでは2サンプリング周期)に合わせてしまうようにすれば、このような問題は生じない。このためには、例えば、実際に生じる遅延量の少ない結線について、調整の目標値との差分だけ、遅延を追加すればよい。
ただし、このような自動調整を行うと、追加する遅延の分だけハードウェアリソースを余計に消費することになるため、自動調整の有無はユーザが選択できるようにするとよい。そして、この遅延自動調整有無も、ターゲット条件の項目に含めるようにするとよい。
また、機種、サンプリング周波数、遅延自動調整といったように、ターゲット条件の項目が増えると、その組合せが膨大になり、図4に示したターゲット候補表示部51に、全ての組み合わせを列挙することは難しくなる。
そこで、図11に示すような条件候補設定画面60により、ターゲット条件の候補を登録可能とし、ターゲット選択画面50においては、予め登録された候補から、実際にターゲット条件として使用する条件を選択させるようにすることも考えられる。
また、別の変形として、上述した実施形態における図10のステップS45乃至S49の処理を行う機能、すなわちミキサエンジン10側のコンパイル機能は設けなくてもよい。この場合、ステップS43でNOの場合にはステップS53で適当な割当情報がない旨の警告を行えばよい。PC30側で、予め処理を実行させようとするミキサエンジンに合わせたアーカイブファイルを用意しておけば、このような構成でも全く問題ない。
さらに、このような構成を採る場合、ターゲット条件情報を、コンフィグヘッダだけでなく、アーカイブファイルのヘッダにも記載しておくとよい。このようにすれば、適当な割当情報の有無を解凍前に把握でき、適当な割当情報がない場合には無駄な解凍処理を行わずにエラー処理に進むことができる。
また、別の変形として、ミキサシステムの構成は図1に示したものに限られることはなく、編集装置として、PC30ではなく専用の編集装置あるいは制御装置を用いてもよい。音響信号処理装置も、1台とは限らず、複数台を編集装置に同時に接続するようにしてもよい。また、PCとミキサエンジンとを、全く接続しなくても、この発明の効果は得られる。
また、上述の実施形態におけるミキサエンジン10は、複数のチャンネルストリップを備えたデジタルミキサであってもよい。さらに、PC30とミキサエンジン(又はデジタルミキサ)は、別体ではなく、1つのハウジングに収められた一体の機器であってもよい。その場合、ミキサエンジン(又はデジタルミキサ)のCPU11,RAM13,表示器14,操作子15等と、PC30のCPU31,RAM33,表示器34a,操作子35a等とは、同じハードウェアを共用するようにしてもよい。
また、以上説明してきた実施形態及び変形例の構成は、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて適用可能である。
以上の説明から明らかなように、この発明の編集装置及び音響信号処理装置によれば、処理内容をプログラム可能な信号処理部を有する音響信号処理装置に、編集装置により編集した信号処理構成に従った信号処理を実行させる場合に、編集装置が生成した信号処理構成のデータを複数機種のミキサエンジンにより容易に共用できるようにすることができる。また、ミキサエンジンにおいて、信号処理構成のデータを読み込んで短時間のうちに信号処理を開始することができるようにすることできる。
この発明の編集装置の実施形態であるPCとこの発明の音響信号処理装置の実施形態であるミキサエンジンとによって構成した音響信号処理システムであるミキサシステムの構成を示すブロック図である。 図1に示したDSP及びその周辺の構成をより詳細に示す図である。 図1に示したPCのディスプレイに表示させる信号処理構成の編集画面の例を示す図である。 同じくターゲット選択画面の表示例を示す図である。 この発明に関連するデータのうち、PC側で使用するデータの構成を示す図である。
同じく、PC側で使用する別のデータの構成を示す図である。 同じく、ミキサエンジン側で使用するデータの構成を示す図である。 図1に示したPCにおける、編集プログラム実行中のメイン処理を示すフローチャートである。 図8に示したコンパイル処理の内容を示すフローチャートである。 図1に示したミキサエンジンのCPUが実行する、アーカイブファイルから必要な情報を読み出して音響信号処理を行うための設定を行う処理のフローチャートである。 条件候補設定画面の表示例を示す図である。
符号の説明
10…ミキサエンジン、11…CPU、12…フラッシュメモリ、13…RAM、14…表示器、15…操作子、16…PCI/O、17…MIDII/O、18…その他I/O、19…波形I/O、20…DSP、21〜24…第1〜第4の信号処理プロセッサ、25…波形バス、26…カスケードI/O、27…CPUバス、30…PC、40…CAD画面、41…コンパイルキー、A…コンポーネント、B…出力端子、C…入力端子、D…結線、50…ターゲット選択画面、60…条件候補設定画面

Claims (5)

  1. 処理内容をプログラム可能な信号処理手段を有する音響信号処理装置が実行する、それぞれ入力端子又は出力端子を有する複数の構成要素と、該構成要素の出力端子と入力端子との間を結ぶ結線とからなる信号処理の構成を編集する編集装置であって、
    前記信号処理の構成を編集するための画面を表示手段に表示させる手段と、
    前記画面上において、前記構成要素及び各構成要素間の結線の指定を受け付け、該画面の表示内容をその指定に従って変更する手段と、
    編集された前記信号処理の構成の情報を、該構成に含まれる構成要素及び結線の情報を含む第1の構成データとして記憶する第1の記憶手段と、
    編集された信号処理を実行する音響信号処理装置が有する信号処理手段の信号処理用リソースを示すリソース情報を、複数の音響信号処理装置について記憶する第2の記憶手段と、
    前記第2の記憶手段がリソース情報を記憶している音響信号処理装置の中から、任意の数の音響信号処理装置の選択を受け付ける選択受付手段と、
    前記第2の記憶手段が記憶しているリソース情報に従って、編集された前記信号処理の構成に含まれる各構成要素及び結線と対応する処理に、前記音響信号処理装置の信号処理手段の信号処理用リソースを割り当てると共に、前記構成要素及び結線の情報に加えて、その割り当て内容を示す割当情報及び、どの装置のリソース情報に従ってその割当情報を生成したかを示す機種情報を含む第2の構成データを生成するコンパイル手段とを備え、
    前記コンパイル手段が、前記選択受付手段が選択を受け付けた全ての音響信号処理装置について、その各装置のリソース情報に従って前記割当情報を個別に生成し、これら全ての割当情報を含む第2の構成データを生成する手段であることを特徴とする編集装置。
  2. 処理内容をプログラム可能な信号処理手段を有する音響信号処理装置が実行する、それぞれ入力端子又は出力端子を有する複数の構成要素と、該構成要素の出力端子と入力端子との間を結ぶ結線とからなる信号処理の構成を編集する編集装置であって、
    前記信号処理の構成を編集するための画面を表示手段に表示させる手段と、
    前記画面上において、前記構成要素及び各構成要素間の結線の指定を受け付け、該画面の表示内容をその指定に従って変更する手段と、
    編集された前記信号処理の構成の情報を、該構成に含まれる構成要素及び結線の情報を含む第1の構成データとして記憶する第1の記憶手段と、
    編集された信号処理を実行する音響信号処理装置が有する信号処理手段の信号処理用リソースを示すリソース情報を、複数の音響信号処理装置について記憶する第2の記憶手段と、
    前記第2の記憶手段がリソース情報を記憶している音響信号処理装置の中から、任意の音響信号処理装置の選択を受け付ける選択受付手段と、
    前記第2の記憶手段が記憶しているリソース情報に従って、編集された前記信号処理の構成に含まれる各構成要素及び結線と対応する処理に、前記音響信号処理装置の信号処理手段の信号処理用リソースを割り当てると共に、前記構成要素及び結線の情報に加えて、その割り当て内容を示す割当情報及び、どの装置のリソース情報に従ってその割当情報を生成したかを示す機種情報を含む第2の構成データを生成するコンパイル手段とを備え、
    前記コンパイル手段が、前記選択受付手段が選択を受け付けた音響信号処理装置のリソース情報に従って前記割当情報を生成し、その割当情報を含む第2の構成データを生成する手段であることを特徴とする編集装置。
  3. 処理内容をプログラム可能な信号処理手段を有し、入力する音響信号に対して請求項1又は2に記載の編集装置が生成した前記第2の構成データに従った信号処理を行って出力する音響信号処理装置であって、
    前記第2の構成データを取得して記憶する構成データ記憶手段と、
    前記編集装置において信号処理の編集に使用する各構成要素に対応する信号処理を前記信号処理手段に行わせるためのプログラムを記憶するプログラム記憶手段と、
    前記構成データ記憶手段に記憶している前記第2の構成データのうち1つに基づいて前記信号処理手段における信号処理を制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段が、
    前記信号処理の制御に使用する第2の構成データに含まれる機種情報に従って、該第2の構成データに含まれる割当情報の中から、自機の信号処理手段の信号処理用リソースを示すリソース情報に従った割り当て内容を示す割当情報を選択する割当情報選択手段と、
    前記プログラム記憶手段に記憶しているプログラムを利用し、前記割当情報選択手段が選択した割当情報が示す信号処理用リソースを使って前記音響信号処理手段に前記構成データに係る信号処理を行わせるためのプログラムを形成するプログラム形成手段と、
    該プログラム形成手段が形成したプログラムを前記信号処理手段に実行させる手段とを有することを特徴とする音響信号処理装置。
  4. 請求項3記載の音響信号処理装置であって、
    自機の信号処理手段の信号処理用リソースを示すリソース情報を記憶するリソース情報記憶手段と、
    前記割当情報選択手段が自機の信号処理手段の信号処理用リソースを示すリソース情報に従った割り当て内容を示す割当情報を選択できなかった場合に、前記リソース情報記憶手段が記憶するリソース情報に従って、前記第2の構成データに含まれる前記構成要素及び結線の情報が示す各構成要素及び結線と対応する処理に、自機の信号処理手段の信号処理用リソースを割り当て、その割り当て内容を示す割当情報を生成する第2のコンパイル手段と、
    前記第2のコンパイル手段が生成した割当情報に基づいて前記プログラム形成手段に前記プログラムの形成を行わせる手段とを設けたことを特徴とする音響信号処理装置。
  5. 請求項4記載の音響信号処理装置であって、
    前記第2のコンパイル手段が割当情報を生成した場合に、前記信号処理の制御に使用する第2の構成データにその生成した割当情報を追加すると共に、該第2の構成データに含まれる機種情報に自機の情報を追加する手段を設けたことを特徴とする音響信号処理装置。
JP2008089311A 2008-03-31 2008-03-31 編集装置及び音響信号処理装置 Expired - Fee Related JP5239453B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008089311A JP5239453B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 編集装置及び音響信号処理装置
US12/415,866 US8135483B2 (en) 2008-03-31 2009-03-31 Editing device and audio signal processing device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008089311A JP5239453B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 編集装置及び音響信号処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009246596A true JP2009246596A (ja) 2009-10-22
JP5239453B2 JP5239453B2 (ja) 2013-07-17

Family

ID=41118359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008089311A Expired - Fee Related JP5239453B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 編集装置及び音響信号処理装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8135483B2 (ja)
JP (1) JP5239453B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5158099B2 (ja) * 2008-02-04 2013-03-06 日本電気株式会社 音声ミキシング装置および方法ならびに多地点会議サーバ
US8874245B2 (en) * 2010-11-23 2014-10-28 Inmusic Brands, Inc. Effects transitions in a music and audio playback system
JP6507749B2 (ja) * 2015-03-19 2019-05-08 ヤマハ株式会社 音響信号処理装置及びプログラム
US10474419B2 (en) * 2016-06-03 2019-11-12 Crestron Electronics, Inc. Audio digital signal processor utilizing a hybrid network architecture

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005234801A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Yamaha Corp プログラム及び音響信号処理装置
JP2005252686A (ja) * 2004-03-04 2005-09-15 Yamaha Corp 音響信号処理システム
JP2007251467A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Yamaha Corp 信号処理装置に実行させる信号処理モジュール

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4305307B2 (ja) * 2004-07-13 2009-07-29 ヤマハ株式会社 ミキサ構成をプログラム可能なディジタルミキサ、ミキサ構成編集装置、及び、ディジタルミキサの制御を行う制御アプリケーションプログラム
JP4449865B2 (ja) * 2005-09-05 2010-04-14 ヤマハ株式会社 ディジタル・オーディオ・ミキサ
US7694230B2 (en) * 2005-09-09 2010-04-06 Yamaha Corporation Digital mixer and program

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005234801A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Yamaha Corp プログラム及び音響信号処理装置
JP2005252686A (ja) * 2004-03-04 2005-09-15 Yamaha Corp 音響信号処理システム
JP2007251467A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Yamaha Corp 信号処理装置に実行させる信号処理モジュール

Also Published As

Publication number Publication date
US8135483B2 (en) 2012-03-13
US20090248183A1 (en) 2009-10-01
JP5239453B2 (ja) 2013-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1617580A2 (en) Digital mixer capable of programming the mixer configuration, mixer configuration editing apparatus, and program to control the mixer
JP5239453B2 (ja) 編集装置及び音響信号処理装置
US11295714B2 (en) System and method for music production
JP4192841B2 (ja) ミキサエンジン制御装置及びプログラム
US8175731B2 (en) Apparatus for editing configuration data of digital mixer
JP4457925B2 (ja) 編集装置、音響信号処理システム及びプログラム
JP4135624B2 (ja) 構成要素データの管理方法
JP3988730B2 (ja) プログラム及び音響信号処理装置
JP4767309B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラム
JP4771287B2 (ja) 信号処理装置に実行させる信号処理モジュール
JP6828594B2 (ja) 音信号処理装置、音信号処理方法及びプログラム
JP2009244344A (ja) ポート割り当て装置
JP4193764B2 (ja) 制御装置及びプログラム
JP4029823B2 (ja) プログラム
JP4161961B2 (ja) 編集装置及びプログラム
JP4849155B2 (ja) 編集装置
JP4164820B2 (ja) ディジタルミキサシステム、ミキサ構成作成編集装置、およびミキサ制御プログラム
JP5186825B2 (ja) 電子マニュアル表示装置及びプログラム
JP4192908B2 (ja) 編集装置及びプログラム
JP2005269603A (ja) 音響信号処理システム及びプログラム
JP5928999B2 (ja) 編集装置及びプログラム
JP4164819B2 (ja) ミキサ構成編集装置
JP4164818B2 (ja) ミキサ構成編集装置
JP4462154B2 (ja) 制御装置及びプログラム
JP4774881B2 (ja) 制御装置及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120618

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120710

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120910

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130318

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160412

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5239453

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees