JP2009241643A - エアバッグ装置 - Google Patents

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寿一 梅原
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Abstract

【課題】自動車の座席の乗員の側方に展開するサイドエアバッグ装置について、好ましい特性を容易に実現する。
【解決手段】1個のエアバッグ11の内側を、上下に区画して胸部保護部42と腰部保護部44とを形成する。腰部保護部44を層状に区画して第1腰部保護部51と第2腰部保護部52とを形成する。胸部保護部42と第1腰部保護部51とを連通し、第2腰部保護部52は独立した気室とする。第1のインフレ−タから第1腰部保護部51及び胸部保護部42にガスを供給することにより、エアバッグ11の全体を乗員Aの側方の胸部から腰部まで保護するように広く迅速に膨張展開できる。第2のインフレ−タから第2腰部保護部52にガスを供給することにより、耐力のある腰部を十分な内圧で安定して支持して乗員Aを保護できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、自動車の座席に着席した乗員の側方に展開するエアバッグを備えたエアバッグ装置に関する。
従来、例えば、自動車の座席に着席した乗員の側方にエアバッグを展開し、側面衝突時に乗員を保護する側突用のエアバッグ装置が知られている。
そして、この種のエアバッグ装置として、座席の側部に収納され、乗員とドアとの間に袋状のエアバッグを膨張展開して、乗員の胸部及び腰部を保護するいわゆるサイドエアバッグ装置と呼ばれるエアバッグ装置が知られている。
そして、このようなサイドエアバッグ装置においては、乗員と車体の室内壁との間の薄い空間に広く迅速に膨張展開するとともに、耐力が他の部分より大きい腰部をしっかりと支える特性が好ましい。この点、乗員の側方に広く展開する第1のサイドエアバッグを備えた第1のサイドエアバッグモジュールに加え、乗員の腰部の側方に展開する第2のサイドエアバッグを備えた第2のサイドエアバッグモジュールを備えたエアバッグ装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−330925号公報(図1)
しかしながら、上記従来の構成では、それぞれ形状や容積が異なり展開速度も異なる互いに独立した複数のエアバッグを膨張展開させるため、エアバッグ同士が相互に干渉し易く、一方のエアバッグが他方のエアバッグの展開を妨げることなくそれぞれ円滑に膨張展開させる制御が必ずしも容易でない問題を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、好ましい特性で着席した乗員の側方に膨張展開するエアバッグ装置を提供することを目的とする。
請求項1記載のエアバッグ装置は、車両の室内に配置され、座席に着席した乗員の側部と前記車両の室内壁との間に膨張展開するエアバッグと、このエアバッグにガスを供給するインフレ−タとを具備したエアバッグ装置であって、前記エアバッグは、乗員側に位置する内側基布部と前記室内壁側に位置する外側基布部とを備え、これら内側基布部と外側基布部とによりガスが供給されて膨張展開する袋状の外殻が構成され、この外殻の内側に、膨張展開時に乗員の腰部の側方に位置する腰部保護部と、この腰部保護部の上側に位置する胸部保護部とが区画して形成され、前記腰部保護部は、乗員と前記室内壁との間に、それぞれ前記インフレ−タからガスが供給されて膨張展開する第1の分室と第2の分室とが層状に区画して形成されたものである。
そして、この構成では、インフレ−タから腰部保護部の第1の分室及び胸部保護部にガスを供給することにより、エアバッグが乗員の側方に広く迅速に膨張展開する。また、インフレ−タから腰部保護部の第2の分室にガスを供給することにより、エアバッグが乗員の腰部を十分な内圧で支える。内側基布部と外側基布部とで外殻が構成される1個のエアバッグの内側を上下に区画して胸部保護部と腰部保護部とを形成し、さらに、腰部保護部を層状に区画して第1の分室と第2の分室とを形成したため、エアバッグが円滑に膨張展開する。エアバッグが乗員の側方に広く迅速に膨張展開するとともに乗員の腰部を十分な内圧で支えるとの好ましい特性が容易に実現される。
請求項2記載のエアバッグ装置は、請求項1記載のエアバッグ装置において、第1の分室と胸部保護部との間に、互いに連通する連通部が設けられたものである。
そして、この構成では、インフレ−タから腰部保護部の第1の分室にガスを供給し、この腰部保護部の第1の分室を介して胸部保護部にガスを供給することにより、迅速に十分な内圧で腰部保護部の第1の分室を展開し、次いで、胸部保護部を展開するとの好ましい特性が容易に実現される。
請求項3記載のエアバッグ装置は、請求項1または2記載のエアバッグ装置において、インフレ−タは、第1の分室及び胸部保護部にガスを供給する第1のインフレ−タと、第2の分室にガスを供給する第2のインフレ−タとを備えたものである。
そして、この構成では、複雑な構造のインフレ−タを用いることなく、複数の分室を好ましい特性で展開させることが容易になり、製造コストが低減される。
請求項4記載のエアバッグ装置は、請求項3記載のエアバッグ装置において、第1のインフレ−タは、第2のインフレ−タに先行して起動されるものである。
そして、この構成では、まず、エアバッグが乗員の側方に広く迅速に膨張展開し、その後、内圧を低下させることなく乗員の腰部を十分な内圧で支え続けるとの好ましい特性が容易に実現される。
請求項5記載のエアバッグ装置は、請求項3または4記載のエアバッグ装置において、エアバッグは、折り畳まれて収納された収納位置から、ガスが導入されて車両の前後方向の一方に向けて膨出し、この膨出方向に向けて、第2のインフレ−タ、第1のインフレ−タの順で配置されたものである。
そして、この構成では、複数のインフレ−タを前後に並べて配置することにより、エアバッグ装置の高さ寸法及び幅寸法を小さくすることが可能になり、収納位置への収納が容易になる。
請求項6記載のエアバッグ装置は、請求項1ないし5いずれか一記載のエアバッグ装置において、第2の分室は、第1の分室及び胸部保護部とは気密に区画され、これら第1の分室及び胸部保護部よりも内圧の最大値が大きいものである。
そして、この構成では、エアバッグが乗員の腰部を十分な内圧で支えることが容易になり、インフレ−タの小形化が可能になる。
本発明のエアバッグ装置によれば、内側基布部と外側基布部とで外殻が構成される1個のエアバッグの内側を上下に区画して胸部保護部と腰部保護部とを形成し、さらに、腰部保護部を層状に区画して第1の分室と第2の分室とを形成したため、エアバッグを円滑に膨張展開せることができ、エアバッグが乗員の側方に広く迅速に膨張展開するとともに乗員の腰部を十分な内圧で支えるとの好ましい特性を容易に実現できる。
以下、本発明のエアバッグ装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図1ないし図4において、1はエアバッグ装置で、このエアバッグ装置1は、車両である自動車の室内3の被取付部材である座席(シート)4に取り付けられ、座席4に着座した被保護物である乗員Aと対向物であるドアなどの室内壁6との間にエアバッグ11を膨張展開して乗員Aを保護するいわゆるサイドエアバッグ装置を構成している。なお、各図において、乗員Aはダミーにより示している。また、前後、両側、上下などの方向は、自動車の直進方向を基準とし、図2におけるFが膨出方向としての前方、Uが上方、図1におけるWが外側方である。
そして、このエアバッグ装置1は、ガスが供給されて膨張展開する袋状のエアバッグ11と、このエアバッグ11にガスを供給するインフレータ12と、これらエアバッグ11及びインフレ−タ12を座席4に固定する取付部材である固定具16と、これら部材を収納するカバーである図示しない樹脂製のケース体となどを備え、座席4の背部の側部に設けられた収納位置18に収納され、座席4のフレーム(シートフレーム)4aに固定されている。また、このエアバッグ装置1は、車両に設けられた図示しない制御装置を備え、この制御装置によりインフレ−タ12が制御される。
そして、インフレータ12は、図2及び図3に示すように、互いに独立した第1のインフレ−タ21と第2のインフレ−タ22とを備えている。これら第1及び第2のインフレ−タ21,22は、基本的には同じ構造で、一般的に用いられるものを利用可能であり、略円柱状の本体部21a,22aと、この本体部21a,22aの一端部である下端部から突設されたガス供給部21b,22bとを備えている。また、本体部21a,22aの他端部である上端部には、制御手段に接続され各インフレ−タ21,22を起動させるためのコネクタ21c,22cが設けられている。そして、ガス供給部21b,22bは、ディフューザとも呼ばれるもので、本体部21a,22aの一端部から、本体部21a,22aより径寸法の小さいあるいは本体部21a,22aと略同じ径寸法の円柱状に突設され、周面には、ガス吐出口となる複数の円孔が形成されている。
また、このインフレータ12は、例えばいわゆるハイブリッドタイプで、コネクタ21c,22cに点火信号が流れることにより、本体部21a,22aの内部に充填した推進薬を反応させるとともに、本体部21a,22aの内部のボンベに貯留したガスを開放して、ガス供給部21b,22bから比較的低い温度のガスを噴射する。
そして、これら第1及び第2のインフレ−タ21,22は、ガスを供給する特性(マスフロー)は同様であるが、第1のインフレ−タ21に比べて、第2のインフレ−タ22は、容量が小さく例えば2分の1に設定され、より具体的には、第1のインフレ−タ21が80kpaであるのに対し、第2のインフレ−タ22は、40kpaのものが用いられている。
さらに、これら第1及び第2のインフレ−タ21,22は、制御手段により時間差を有して起動され、例えば、第1のインフレ−タ21の起動後、第2のインフレ−タ22は所定の時間、例えば数マイクロ秒の経過後に起動される。
また、固定具16は、リテーナとも呼ばれるもので、第1及び第2のインフレ−タ21,22に対して、それぞれ独立した第1のリテーナ25及び第2のリテーナ26を備えている。これら第1及び第2のリテーナ25,26は、第1及び第2のインフレ−タ21,22に応じて大きさが異なるものの、基本的には同じ構造で、それぞれ板金を折曲形成したリテーナ本体部27と、このリテーナ本体部27に固着された図4に示す取付手段である一対のボルト28とを備えている。そして、図3に示すように、リテーナ本体部27は、略平板状の基板部27aと、この基板部27aから外側方である表側に一体に延設されたインフレータ保持部27bと、基板部27aの下側部から一体に延設されたガス案内部27cとを備えている。そして、インフレータ保持部27bは、各インフレ−タ21,22のインフレータ12の本体部21a,22aを挿入可能な略円筒状に湾曲され、先端部をボルトやリベットなどの固定具で基板部27aに締め付け固定することにより、各インフレ−タ21,22を固定して保持する。また、ガス案内部27cは、ガス供給部21b,22bから噴射されるガスを案内するもので、リテーナ本体部27の下端部から一体に延設され、すなわち金属板によりガス供給部21b,22bより径寸法の大きい断面円弧状の円筒状に形成され、インフレータ12のガス供給部21b,22bを囲んでいる。また、ボルト28は、リテーナ本体部27の基板部27aに固着され、裏面側に突設されている。
また、エアバッグ11は、1枚あるいは複数枚のパネルとも呼ばれる基布を縫合して構成されている。本実施の形態では、図1ないし図5に示すように、互いに略同型の2枚の内外側の基布として、乗員側に面するメインパネルである内側基布部31と、この内側基布部31の外側方に位置し室内壁6側に面するメインパネルである外側基布部32とを重ね合わせ、これら基布部31,32の外周部近傍を外周縫合線34で縫い合わせて接合することにより、両側面がそれぞれ1枚の連続した基布で構成された扁平な袋体の外殻35が構成されている。そして、この外殻35の後端部を除く部分が、エアバッグ本体部36となり、このエアバッグ本体部36の内側が、ガスが導入されて膨張展開する膨出部36aとなるとともに、エアバッグ本体部36の後端部に基部37が設定され、この基部37の内側が、ガス導入部37aとなっている。また、外殻35の後端部には、インフレ−タ12などを挿入する開口39が設けられている。
さらに、エアバッグ11の内側には、基布による隔壁41が設けられ、この隔壁41により、膨出部36aが上下に区画され、膨張展開時に乗員Aの胸部を中心として、肩部、胸部、腹部の側方に位置する胸部保護部42と、この胸部保護部42の下側に位置し乗員Aの腰部の側方に位置する腰部保護部44とが形成されているとともに、この腰部保護部44が車両の幅方向に層状に区画され、室内3側に位置する第1の分室としての第1腰部保護部51とこの第1腰部保護部51の外側方すなわち室内壁6側に位置する第2の分室としての第2腰部保護部52とが形成されており、合計3個の気室(チャンバー)が設けられている。なお、腰部保護部44の容積は、胸部保護部42の容積より小さく形成されている。
そして、隔壁41は、メインバッフル54、サブバッフル55、及び仕切パネル56の3枚の基布で構成され、メインバッフル54及びサブバッフル55により、膨出部36aが上下に区画され、胸部保護部42と腰部保護部44とが形成されているとともに、仕切パネル56により、腰部保護部44が両側方向に区画され、腰部保護部44が第1腰部保護部51と第2腰部保護部52とに区画されている。また、仕切パネル56は、下側の縁部が外周縫合線34で後端部まで内側基布部31及び外側基布部32と縫い合わされて接合されているとともに、上側の縁部が、中央縫合線59に沿ってメインバッフル54及びサブバッフル55に縫い合わされて接合されている。さらに、メインバッフル54は、一側の縁部が中央縫合線59に沿って仕切パネル56に接合されるとともに、他側の縁部が内側縫合線60で内側基布部31に縫い合わされて接合されている。また、サブバッフル55は、一側の縁部が中央縫合線59に沿って仕切パネル56に接合されるとともに、他側の縁部が外側縫合線61で外側基布部32に縫い合わされて接合されている。
また、これらメインバッフル54及びサブバッフル55は、矩形状の基布で、後端部を基部37に臨ませて、前側に向かって下がるように傾斜し、前端部は外周縫合線34で内側基布部31及び外側基布部32と縫い合わされて接合されている。そして、これらメインバッフル54及びサブバッフル55により、内側基布部31と外側基布部32とが連結され、エアバッグ11の両側方向の展開寸法が規制され、所定の幅寸法で扁平に展開する。
また、メインバッフル54には、上下に貫通する複数の円孔状の通気孔である連通部64が形成されており、この連通部64により、第1腰部保護部51と胸部保護部42とがガスが所定の通気抵抗を有しつつ流通可能に連通されている。
一方、サブバッフル55には、後端部が上側に立ち上げられてインフレ−タ用パネル部55aが形成されている。そして、このサブバッフル55には、連通部は形成されず、後述するエアバッグ装置1の組立状態で、第2腰部保護部52を他の気室すなわち第1腰部保護部51及び胸部保護部42と気密に区画している。なお、ここで、気密とは、エアバッグ11にガスが供給されて膨張展開した状態で、第2腰部保護部52が独立した気室となり、他の気室にガスを供給せず、また、他の気室からガスの供給を受けないことを意味している。
また、このエアバッグ11には、基部37の部分に、上下に対をなし前後4カ所に並んで取付孔66,67,68,69が形成されている。そして、これら取付孔66,67,68,69のうち、前側の2対の取付孔66,67は、内側基布部31を貫通して形成され、後側の2対の取付孔68,69は、内側基布部31及び外側基布部32を貫通して形成されている。さらに、下側の一部あるいは全部の取付孔66,67,68,69は、仕切パネル56の上側部を貫通して形成されている。
また、図示しないが、エアバッグ11の膨出部36aには、必要に応じて展開時の幅寸法を規制する規制部が、例えば内側基布部31と外側基布部32とを縫着して形成されている。さらに、これら内側基布部31と外側基布部32とには、必要に応じて防炎布などとも呼ばれる補強布が重ねて縫い合わされている。
次に、このエアバッグ装置の組み立て工程を説明する。
まず、第1のリテーナ25に第1のインフレ−タ21を取り付けるとともに、第2のリテーナ26に第2のインフレ−タ22を取り付けて、2個のユニットを構成する。そして、第1のリテーナ25に第1のインフレ−タ21を取り付けたユニットを、図5に示すように広げたエアバッグ11の後端の開口39から、メインバッフル54に対向して仕切パネル56の内側基布部31側に挿入し、第1のリテーナ25のボルトを前端の取付孔66,66から外側に引き出す。次いで、第2のリテーナ26に第2のインフレ−タ22を取り付けたユニットをエアバッグ11の後端の開口39からサブバッフル55に対向して仕切パネル56の外側基布部32側に挿入し、第2のリテーナ26のボルトを前から2番目の取付孔67,67から外側に引き出す。次いで、図4に示すように、エアバッグ11の後端部を室内3側に折り返し、前から3番目の取付孔68,68を第2のリテーナ26のボルトに挿入し、前から4番目の取付孔69,69を第1のリテーナ25のボルトに挿入し、図示しないナットなどで固定する。
この状態で、エアバッグ11の後端部まで延びる仕切パネル56と、サブバッフル55のインフレ−タ用パネル部55aとにより、第1のインフレ−タ21のガス供給部21bと第2のインフレ−タ22のガス供給部22bとが気密に区画される。そして、第1のインフレ−タ21のガス供給部21bは、直接には第1腰部保護部51のみに連通する位置にあり、この第1腰部保護部51から連通部64を介して胸部保護部42に連通する。また、第2のインフレ−タ22のガス供給部22bは、第2腰部保護部52のみに連通する位置にある。
そして、このようにインフレータ12及び固定具16と組み合わされたエアバッグ11を所定の形状に小さく折り畳み、さらに、これらエアバッグ11、インフレータ12及び固定具16を必要に応じてケースに収納し、エアバッグ装置1が構成される。そして、このエアバッグ装置1は、座席4の側部の収納位置18に収納され、固定具16の各ボルト28を座席4のフレーム4aなどに固定することにより、自動車の座席4に取り付けられ、すなわち、固定具16を介して、エアバッグ11及びインフレータ12が車体に取り付けられる。さらに、エアバッグ装置1の第1及び第2のインフレ−タ21,22のコネクタ21c,22cを、それぞれ図示しないハーネスを介して車両側に備えられた制御装置に接続する。そして、この制御装置は、CPUを備えるとともに、単数あるいは複数のセンサが接続され、これらセンサにより得られる因子である乗員の状態や衝突の状況に応じて、第1及び第2のインフレ−タ21,22に、所定のタイミングで各インフレ−タ21,22を起動させる点火信号を送る。
そこで、車両が側面衝突などの衝撃を受けると、各センサのセンシング信号に基づき、制御手段は、乗員の保護に適切な状態で第1及び第2のインフレ−タ21,22を同時にあるいは順次起動し、各ガス供給部21b,22bからガスを噴射する。
例えば、乗員Aが平均的な成人男性の体格の場合には、制御装置は、まず、第1のインフレ−タ21を起動し、第1腰部保護部51にガスを供給してこの第1腰部保護部51を膨張展開させるとともに、図1に矢印Gで示すように、この第1腰部保護部51から連通部64を介して胸部保護部42にガスを供給し、胸部保護部42を膨張展開させる。すると、この膨張展開する圧力により、エアバッグ11は、カバーを開いて座席4から突出し、前方に向かって膨張展開する。そして、エアバッグ11は、第1腰部保護部51と胸部保護部42とにより、乗員Aからみて全体が迅速に膨張展開し、すなわち、乗員Aが室内壁6側に移動する前に、乗員Aと室内壁6との間に広く扁平に膨張展開し、一次的に乗員Aを保護する。
次いで、制御装置は、第2のインフレ−タ22を起動し、第2腰部保護部52にガスを供給してこの第2腰部保護部52を膨張展開させる。この時、少なくとも第1腰部保護部51は既に展開しているため、第2腰部保護部52は膨張はしていないものの、第1腰部保護部51に沿って広く展開した状態にあり、ガスが供給されると、円滑に迅速に展開し、十分な反力で一定の時間だけ乗員Aの腰部をしっかりと支え、乗員を保護できる。
このように、本実施の形態によれば、サイドエアバッグ装置について、1個のエアバッグ11の内側を、上下に区画して胸部保護部42と腰部保護部44とを形成し、腰部保護部44を層状に区画して第1腰部保護部51と第2腰部保護部52とを形成するとともに、胸部保護部42と第1腰部保護部51とを連通させ、第2腰部保護部52は独立した気室としたため、インフレ−タ12の第1のインフレ−タ21から腰部保護部44の第1腰部保護部51及び胸部保護部42にガスを供給することにより、エアバッグ11の全体を乗員Aの側方の胸部から腰部まで保護できるように広く迅速に膨張展開させることができる。さらに、インフレ−タ12の第2のインフレ−タ22から腰部保護部44の第2腰部保護部52にガスを供給することにより、エアバッグ11の内圧不足分を満たして主として腰部を保護することにより、腰部を支えるために十分な内圧を所定の時間にわたり容易に確保でき、例えば体格の大きい乗員Aであっても、腰部を安定して支持して乗員Aを保護できる。すなわち、エアバッグ11が乗員Aの側方に広く迅速に膨張展開するとともに乗員Aの耐力のある腰部を十分な内圧で支えるとの好ましい特性を容易に実現できる。
また、1枚の内側基布部31と1枚の外側基布部32とで外殻35が構成される1個の袋状のエアバッグ12の内側を上下に区画して胸部保護部42と腰部保護部44とを形成し、さらに、この腰部保護部44の内側を層状に区画して第1腰部保護部51と第2腰部保護部52とを形成したため、複数のエアバッグを用いる構成や、エアバッグの外部に突出する部分を設ける構成に比べ、エアバッグ12の外部の形状は凹凸が無く滑らかであり、複数のエアバッグの干渉も無いため、エアバッグ11を容易に円滑迅速に膨張展開させることができる。
特に、第2腰部保護部52は、既に膨張展開した第1腰部保護部51に沿って展開した状態でガスが供給されて膨張するため、ガスの圧力を効率良く利用して円滑迅速に膨張展開させることができる。
また、インフレ−タ12は、互いに独立した別体の第1のインフレ−タ21と第2のインフレ−タ22とを備え、第1のインフレ−タ21で第1腰部保護部51及び胸部保護部42にガスを供給し、第2のインフレ−タ22で第2腰部保護部52にガスを供給するようにしたため、いわゆるツインスクイブタイプなどの複雑な構造のインフレ−タを用いることなく、第1腰部保護部51及び第2腰部保護部52などを容易に好ましい特性で展開させることができ、製造コストを低減できる。
また、第1のインフレ−タ21を第2のインフレ−タ22に先行して起動させることにより、まず、エアバッグ11が乗員Aの側方に広く迅速に膨張展開し、その後、内圧を低下させることなく乗員Aの腰部を十分な内圧で支え続けるとの好ましい特性を容易に実現できる。
さらに、衝突速度などの状況や乗員Aの体格などの状態に応じて、制御装置が第2のインフレ−タ22の点火時間を変更させ、例えば起動を遅延させることにより内圧が最大値をとる時間を調整し、好ましい時間に適切な内圧で乗員Aの腰部を支えて保護することができる。
また、第2腰部保護部52は、第1腰部保護部51及び胸部保護部42とは気密に区画し、これら第1腰部保護部51及び胸部保護部42より高いピーク圧に達し、すなわち内圧の最大値を大きくすることにより、エアバッグ11が乗員Aの腰部を十分な内圧で支えることが容易になり、インフレ−タ12を小形化できる。
また、第1腰部保護部51と胸部保護部42との間を区画する隔壁41のメインバッフル54に、これら第1腰部保護部51と胸部保護部42とを互いに連通する連通部64を設けたため、第1のインフレ−タ21から腰部保護部44の第1腰部保護部51にガスを供給し、この腰部保護部44の第1腰部保護部51を介して胸部保護部42にガスを供給することにより、迅速に十分な内圧で腰部保護部44の第1腰部保護部51を展開し、次いで、胸部保護部42を展開するとの好ましい特性を容易に実現できる。
さらに、エアバッグ装置1は、2個の棒状のインフレ−タ21,22を、エアバッグ11の膨出方向である前方に向けて、第2のインフレ−タ22、第1のインフレ−タ21の順で並べて配置したため、エアバッグ装置1の高さ寸法及び幅寸法を小さくすることが可能になり、座席4の背部に設ける収納位置18への収納が容易になる。
なお、上記の実施の形態では、第1腰部保護部51と胸部保護部42との間を区画する隔壁41のメインバッフル54に、これら第1腰部保護部51と胸部保護部42とを互いに連通する連通部64を設け、第1のインフレ−タ21から腰部保護部44の第1腰部保護部51にガスを供給し、この腰部保護部44の第1腰部保護部51を介して胸部保護部42にガスを供給したが、この構成に限られない。例えば、連通部64を設けず、メインバッフル54の後端の縁部に、第1のリテーナ25のガス案内部27cを対向させ、あるいは第1のインフレ−タ21のガス供給部21bを直接に対向させ、この第1のインフレ−タ21から供給されるガスを直接的に腰部保護部44の第1腰部保護部51を及び胸部保護部42に振り分けて同時に供給することもできる。
また、腰部保護部44は、第1腰部保護部51と第2腰部保護部52との2層に区画したが、3層以上の層状に区画して分室を配置することもできる。
また、腰部保護部44を区画する仕切パネル56は、上側に延長し、胸部保護部42についても2層に区画することもできる。
また、インフレータ12は、ハイブリッドタイプの他、燃焼によりガスを供給するいわゆるパイロ式の構成を採ることもできる。
本発明は、例えば、自動車の座席の側部に収納され、乗員とドアとの間に展開して、乗員を保護するいわゆるサイドエアバッグとして用いられる。
本発明のエアバッグ装置の一実施の形態を示す図5のI−I断面相当位置の説明図である。 同上エアバッグ装置を車両に取り付けエアバッグが展開した状態の説明図である。 同上エアバッグ装置の一部を切り欠いた状態の一部の斜視図である。 同上エアバッグ装置の図3のII−II断面相当位置の説明図である。 同上エアバッグ装置のエアバッグを平面上に広げた状態の平面図である。
符号の説明
1 エアバッグ装置
3 室内
4 座席
6 室内壁
11 エアバッグ
12 インフレータ
18 収納位置
21 第1のインフレ−タ
22 第2のインフレ−タ
31 内側基布部
32 外側基布部
35 外殻
42 胸部保護部
44 腰部保護部
51 第1の分室としての第1腰部保護部
52 第2の分室としての第2腰部保護部
64 連通部
F 膨出方向としての前方

Claims (6)

  1. 車両の室内に配置され、座席に着席した乗員の側部と前記車両の室内壁との間に膨張展開するエアバッグと、このエアバッグにガスを供給するインフレ−タとを具備したエアバッグ装置であって、
    前記エアバッグは、乗員側に位置する内側基布部と前記室内壁側に位置する外側基布部とを備え、これら内側基布部と外側基布部とによりガスが供給されて膨張展開する袋状の外殻が構成され、この外殻の内側に、膨張展開時に乗員の腰部の側方に位置する腰部保護部と、この腰部保護部の上側に位置する胸部保護部とが区画して形成され、
    前記腰部保護部は、乗員と前記室内壁との間に、それぞれ前記インフレ−タからガスが供給されて膨張展開する第1の分室と第2の分室とが層状に区画して形成された
    ことを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 第1の分室と胸部保護部との間に、互いに連通する連通部が設けられた
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ装置。
  3. インフレ−タは、第1の分室及び胸部保護部にガスを供給する第1のインフレ−タと、第2の分室にガスを供給する第2のインフレ−タとを備えた
    ことを特徴とする請求項1または2記載のエアバッグ装置。
  4. 第1のインフレ−タは、第2のインフレ−タに先行して起動される
    ことを特徴とする請求項3記載のエアバッグ装置。
  5. エアバッグは、折り畳まれて収納された収納位置から、ガスが導入されて車両の前後方向の一方に向けて膨出し、この膨出方向に向けて、第2のインフレ−タ、第1のインフレ−タの順で配置された
    ことを特徴とする請求項3または4記載のエアバッグ装置。
  6. 第2の分室は、第1の分室及び胸部保護部とは気密に区画され、これら第1の分室及び胸部保護部よりも内圧の最大値が大きい
    ことを特徴とする請求項1ないし5いずれか一記載のエアバッグ装置。
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