JP2009240456A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

ドラム式洗濯機 Download PDF

Info

Publication number
JP2009240456A
JP2009240456A JP2008089192A JP2008089192A JP2009240456A JP 2009240456 A JP2009240456 A JP 2009240456A JP 2008089192 A JP2008089192 A JP 2008089192A JP 2008089192 A JP2008089192 A JP 2008089192A JP 2009240456 A JP2009240456 A JP 2009240456A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clothes
washing tub
rotation speed
tub
washing machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008089192A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4906770B2 (ja
Inventor
Yasuhiro Matsui
康博 松井
Shinji Ueno
真司 上野
Mari Kurosawa
真理 黒澤
Shizuo Yamaoka
静夫 山岡
Isao Hiyama
功 桧山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Appliances Inc
Original Assignee
Hitachi Appliances Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Appliances Inc filed Critical Hitachi Appliances Inc
Priority to JP2008089192A priority Critical patent/JP4906770B2/ja
Publication of JP2009240456A publication Critical patent/JP2009240456A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4906770B2 publication Critical patent/JP4906770B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】
よりほぐし運転を促進し、脱水工程における異常振動の少ないドラム式洗濯機ならびドラム式洗濯乾燥機を提供することを目的とする。
【解決手段】
洗濯機筐体内で弾性支持される水槽と、前記水槽内に回転可能に設けられ衣類を収容する洗濯槽と、前記洗濯槽を回転させるモータと、前記モータを回転させて行う脱水工程とを備えたドラム式洗濯機において、前記脱水工程は、前記衣類が前記洗濯槽に張り付く直前の回転速度付近で回転速度を変化させる期間を有し、前記期間の回転速度変化は、その前後の期間の回転速度変化より緩やかであることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、ドラム式洗濯機ならびドラム式洗濯乾燥機の防振技術に関する。
一般的なドラム式洗濯機は、洗濯機筐体内で弾性支持された水槽と、この水槽内で回転軸を水平に対して0〜30°程度傾斜して回転可能に設けられた洗濯槽と、水槽の後部に設け、この洗濯槽を回転駆動するモータとで構成され、衣類の開口部を筐体前面に設けている。
この洗濯槽内に衣類を入れて洗濯する。この洗濯後の衣類を干す、もしくは乾燥させる前に、衣類から水分をできるだけ取り除く必要がある。そこで、この洗濯槽の側面にはたくさんの小さな穴があいており、洗濯槽を高速に回転させ、遠心脱水を行っている。遠心脱水を行うにあたり、洗濯槽内に均等に衣類を分散できないと大きな遠心力が発生し、異常振動となる。そこで、衣類を均等に張り付けるために様々な提案がなされている。
たとえば、特開2005−342273号公報には、衣類が洗濯槽内壁に張り付かないタンブリングされる第一の回転速度で回転させ、その回転速度の変動を検知し、その回転速度の変動量が所定値より小さくなったときに、洗濯槽の回転速度を上昇させるドラム式洗濯機が開示されている。
特開2005−342273号公報
しかしながら、特許文献1にも記されているように、ほぐれ方(衣類の移動状況)は衣類の量や布質にも依存するので、ほぐしがうまくいかない場合がある。ほぐしがうまくいかないと衣類を洗濯槽内壁に均等に張りつけることができなく、異常振動を起こしかねない。
そこで、本発明は、よりほぐし運転を促進し、脱水工程における異常振動の少ないドラム式洗濯機ならびドラム式洗濯乾燥機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、洗濯機筐体内で弾性支持される水槽と、前記水槽内に回転可能に設けられ衣類を収容する洗濯槽と、前記洗濯槽を回転させるモータと、前記モータを回転させて行う脱水工程とを備えたドラム式洗濯機において、前記脱水工程は、前記衣類が前記洗濯槽に張り付く直前の回転速度付近で回転速度を変化させる期間を有し、前記期間の回転速度変化は、その前後の期間の回転速度変化より緩やかであることを特徴とする。
本発明によれば、ほぐし運転においては、回転速度を緩やかに変化させることで、さまざまな衣類の状態に対してほぐしを促進することができ、衣類を均一に洗濯槽の内面に張り付かせることが可能になる。これにより、洗濯機の脱水時における異常振動の発生を極力少なくすることができる。
(実施例1)
以下、本発明の実施例について、図1,図2を用いて説明する。図1は本発明のドラム式洗濯機の内部の側面図である。図2は本発明のドラム式洗濯機の内部の正面図である。この発明はドラム式洗濯機に限らず、ヒータやファン等の乾燥装置を搭載したドラム式洗濯乾燥機にも適用可能である。
洗濯機の筐体1前面には洗濯物の投入口があり、扉9が設けられている。扉9を開閉することで、洗濯物を出し入れする。また、筐体1の内側には、水平より0〜30°投入口側を上にして傾斜し、投入口側が開口した円筒状の水槽2が配置されている。投入口と水槽2の開口部は蛇腹状のゴム質のベローズ10でつながれており、洗濯物の出し入れ時に洗濯物が筐体1内に落ちないようになっている。水槽2の内側には、多数の孔が空けられ一端が開口した円筒状の洗濯槽3が、回転可能に設けられている。洗濯槽3の底面中心には回転軸11が締結され、この回転軸11は水槽2の底面の中心を、水密にシールされかつ回転可能な状態で貫通している。水槽2の後部底面にはフランジ12が固定され、このフランジ12には洗濯槽3を回転駆動するモータ13が固定される。そして洗濯槽3の回転軸11はこのモータ13の回転軸に締結されている。こうして、洗濯槽3は水槽2の後部に設けられたモータ13により水槽2内を左右どちら回りにも回転でき、洗濯槽3を回転させながら、洗い・すすぎ・脱水が行われる。洗濯槽3を40r/min程度の回転速度で左右交互に5〜20秒間ずつ回転させ、衣類を洗濯槽3の上から下にたたきつけることで、洗濯を行う。また、洗濯槽3を一方向に600r/min以上の高速回転をさせることで、遠心力により衣類に含まれた水を水槽3の外に吹飛ばし、脱水をする。脱水時の振動を低減させるために、洗濯槽3の前部に流体バランサ14が固定されている。流体バランサ14は中空のリングの中に塩水が入っており、脱水時に衣類の片寄りの反対側に塩水が集まり、衣類の片寄り打ち消し、振動を低減する効果がある。
洗濯槽3およびモータ13が取り付けられている水槽2は、その下部から筐体1の底面へのびるサスペンション4が取り付けられている。サスペンション4はほぼ左右対称の位置で、水槽2の鉛直線に対して60度以内の範囲に取り付けられ、弾性的に水槽2を支持している。
また、水槽2の前方下部には重量のバランスを取るための錘15が取り付けられている。このため、水槽2の重心は洗濯槽の回転軸より下方に位置する。
また、筐体1の内部上面の中央付近より補助ばね16で水槽2の上部後方を、補助ばね17で水槽2の上部前方を引っ張っている。これらの補助ばね16,17のばね定数は前記サスペンション4のばねに比べて小さい。また、補助ばね16のばね定数は補助ばね17のばね定数に比べて同じもしくは若干大きいばね定数となっている。また、補助ばね16は補助ばね17より長い。補助ばね16,17を取り付ける筐体1の位置はほぼ同じ位置であるが、ばね同士の接触を避けるため、若干左右にずらしている。
また、水槽2の振動を検知する振動センサ5が水槽2の下部に設けられている。
筐体1の上部には、給水ユニット18があり、洗い・すすぎ時に使用する水は、筐体1の上部に設けた給水口19,給水バルブ20,洗剤ケース21,蛇腹状のホース22を通過して水槽2内部に注がれる。また、洗い・すすぎ後の水および脱水時の水は、水槽2の下部に設けた排水バルブ23および排水ホース24を通過して排水される。
また、水槽2の前方の開口部付近に洗濯槽3内を写す第一のカメラ25、第二のカメラ26を距離を離して固定する。洗濯槽が傾斜していると、衣類は後ろに溜まり易い。後ろに溜まった衣類の動きを見れるように前側から後ろ側を写すようにカメラを配置する。また、2つのカメラを用いることによりステレオカメラとし扱い、2つの画像の位置のずれ量から、映し出されたものの前後方向の位置まで検出することができる。本実施例ではカメラ25,26を水槽2に固定したが、扉9に固定してもよい。扉9には開口部とほぼ同じ径の透明のガラスでできた凸部があり、そのガラスの内側にカメラを固定する。このようにすることで、カメラが水にぬれることを防ぐことが出来る。また、カメラが映し出す方向は真後ろではなく、ななめ後ろ方向とし、洗濯槽の胴部を写してもよい。胴部を写すことで、衣類が厚く重なっているところとそうでないところを判定することができ、衣類の偏りが把握できる。
このようなドラム式洗濯機の動作を制御する回路基板27を筐体1下部前側に配置する。この回路基板27にはマイコン28およびモータ駆動回路29が搭載されている。図3のようにマイコン28にはモータの回転速度検知手段31,振動センサ5,第一のカメラ25,第二のカメラ26,時間を刻むクロック32からの出力が入力されている。こられの情報を元にモータ駆動回路に指示し、モータ13を駆動させる。
このようなドラム式洗濯機の脱水開始時の運転制御のフローチャートを図4に、このフローチャートによる回転速度の変化を図5に示す。脱水起動を開始し(S1)、洗濯槽3の回転速度を上昇させる(S2)。このとき、1秒間に10r/minずつの割合(10r/min/s)で回転数を上昇させる。回転速度が52r/minに達するまで上昇させる(S3)。この回転速度は洗濯槽3内の衣類が完全には洗濯槽の内壁に張り付かない程度の回転速度である。この回転速度に達したら回転速度の変化率を変え、衣類のほぐしを促進させる。衣類が完全に張り付く回転速度は、衣類の量により異なるため、このほぐしを促進させ始める回転速度は、衣類の量によりそれぞれ設定するほうが望ましい。まず、このほぐしを促進させる時間の計測をはじめる(S4)。そのあと、回転速度を1秒間に0.5r/minずつの割合(0.5r/min/s)でゆっくりと低下させる(S5)。この回転速度の変化率は脱水開始時の回転速度の変化率より小さくする。(このようにすることでほぐしが促進されるが、この理由については後で述べる。)このほぐしを促進させる時間が所定の時間(本実施例では10秒)以内かどうか確認する(S6)。所定の時間(10秒)に達したら、ほぐしを終了させ、衣類が洗濯槽3の内壁に完全に張り付く速度でかつ共振回転速度よりも低い回転速度である100r/minまで1秒間に15r/minずつの割合(15r/min/s)で急速に上昇させる(S9)。このときの回転速度の変化率はほぐしを促進させる区間の回転速度変化より大きくする。その後、振動センサ5により振動を検出し(S10)、その振動が小さければ(S11)、高速回転させ、脱水を行う。振動センサで検出した振動が大きければ、異常振動につながると判断し、回転速度を低下させる(S12)。このとき、衣類のほぐれを促すように、回転速度を上昇させるときより急激に回転速度を低下させる(図5では点線で示す)。本実施例では1秒間に30r/minずつの割合(30r/min/s)で急激に低下させる。衣類が洗濯槽3の内壁から剥がれ落ちる程度まで回転速度が低くなったら、また回転速度を上昇させ(S2)、脱水を起動し直す。
また、ほぐしを促進させる時間が所定の時間(本実施例では10秒)以内なら回転速度を緩やかに変化させた状態でほぐれ具合の検知を行う(S7)。(ほぐれ検知については後で述べる。)このほぐしを促進させる時間は、洗濯槽を正転・反転動作をさせて洗濯ならびにすすぎを行う際の一方向に回している時間以下とする。洗濯ならびにすすぎの時に一方向の回している時間は5〜20秒程度ある。これはあまり長く一方向に回転させ続けると、衣類が絡んでしまうからである。よって、ほぐしを促進させる時間についても同様に、長い時間回しすぎると逆に絡んでしまうので、20秒以下とし、本実施例では10秒とした。また、布量によって衣類の動き方が異なるため、衣類の量によりほぐしを促進させる時間はそれぞれ設定するほうが望ましい。
ほぐしを促進させる時間において、ほぐれ検知により衣類があらかじめ設定されている所定のほぐれ度合いまでほぐれていると判断したら、所定の時間に達していなくても衣類を洗濯槽3の内壁に張り付かせるように高回転へ1秒間に15r/minずつの割合(15r/min/s)で急速に上昇させる(S8)(図5では破線で示す)。このようにすることで、脱水時間の短縮が図れるとともに、一度ほぐれた状態から再び絡んだ状態に戻ってしまうことを防ぐことができる。
このように本実施例の脱水開始時の運転制御には、すくなとも次の3つの区間がある。衣類が完全に張り付かない状態でほぐしを促進させる40〜70r/minにおいて緩やかに回転速度を変化させる区間(期間)であり、この区間の回転速度より低い第一の区間と、衣類を張り付ける回転速度が高い第三の区間がある。この第二の区間では第一の区間および第三の区間より緩やかに回転速度を変化させる。この第二の区間でほぐれ検知を行い、衣類がほぐれているならば、所定の時間に達してなくても第三の区間に移行するようにする。このように衣類のほぐれを促進させ、衣類がほぐれたら高速に立ち上げることで、洗濯槽の内壁に均等に張り付き易くなり、脱水時の異常振動の発生を防止できる。本実施例では第三の区間の速度変化は第一の区間の速度変化より大きくなっているが、第一の区間の速度変化より小さい、もしくは同じでもかまわない。また、本実施例では第二の区間の速度変化は速度を低下させるほうに変化させたが、速度を緩やかに上昇させてもかまわない。
次にほぐれ検知について図6〜図8を用いて説明する。図6,図7は洗濯槽3内における衣類33の状態を示す。図8はほぐれ検知のフローチャートである。
洗濯槽3をゆっくり回転させると、洗濯槽3の内壁に固定されたバッフル34により衣類33は持ち上げられが、ある程度持ち上げられると重力により落下するという状態を繰り返す。衣類33がほぐれている場合、衣類33が内壁に完全に張り付かない回転速度で右回りに回転させていると、図6のように左上方から衣類33が一つずつ内壁からはがれ、一つずつ右下の内壁に張り付いていく。しかし、衣類33がほぐれていないと図7のように衣類33A,33B同士がくっついており、衣類が一つずつはがれずに、衣類がたくさんあるところと衣類がほとんどないところが出来る。このような状態から高速回転に移行した場合、衣類がほぐれていないところが、そのまま洗濯槽内壁に張り付けられ、不釣合いとなり、異常振動を引き起こしやすい。そこで、このような衣類33の状態を第一、二のカメラ25,26で撮影し、それらの画像を解析することでほぐれたかどうかを判定する。先にも述べたが、第一,二のカメラ25,26による2つの画像を比較し、2つの画像のずれから奥行き方向の位置も判定することができる。2つの画像の中で、ずれが大きいところは手前側にあり、ずれが小さいところは奥側にあると判定できる。径方向だけでなく、奥行き方向の衣類の状態も把握することができ、より正確にほぐれ状況を検知することが出来る。
また、別な手段として、回転速度の変動で判定する。衣類がほぐれていなく、衣類が固まっているところは、衣類がほとんどないところに較べて重い。重い部分を持ち上げると負荷が大きくなり回転速度が低下する。また、重い部分が下側に移動するときには逆に洗濯槽をより回転させようと働き、回転速度が増加する。このように、衣類がほぐれていないと、回転速度の変動が大きくなるので、この回転速度の変動を元に判定する。この変動を求める時間間隔はあまり長くすると衣類がほぐれた状態になったにもかかわらず、また固まった状態に戻ってしまうかも知れないので、洗濯槽の回転の半周期〜1周期程度が望ましい。また、衣類の量により慣性モーメントが異なるので、判定するときの閾値となる回転速度の変動量は布量によりそれぞれ設定することが望ましい。
このようなほぐれ検知手段を用いたほぐれ検知のフローチャートを図8に示す。図8に示すように、ほぐれ検知はドラム内の衣類の様子を第一のカメラ25および第二のカメラ26で撮り(S22,S23)、その画像をデジタル処理し(S24)、衣類の状態を解析し、変に固まった衣類がないかどうかを判定する(S25)。固まった衣類があれば、ほぐれていないと判定する(S29)。逆に固まった衣類がないときにはさらに、回転速度からその変動を検出し(S26)、それが所定値以下の場合(S27)、ほぐれている(S28)と判定する。逆に回転速度の変動が所定値以上の場合はほぐれていない(S29)と判定する。
本実施例では第一のカメラ25,第二のカメラ26および回転速度の変動の3つの手段を用いて、ほぐれ検知を行っているが、この内一つだけの手段によるほぐれ検知でもかまわない。また、モータを回転させる電流は回転速度とほぼ同期しているため、モータの電流の変化でもかまわない。
次に、第二の区間におけるほぐしを促進させる動作について図7,図9〜図11を用いて説明する。図7,図9は洗濯槽3内における衣類33の状態を示す。図7のように衣類がほぐれておらず、固まった衣類がある場合、それをほぐすためにはくっついている衣類をはがす必要がある。図7に示す衣類33Aと衣類33Bはくっついているが、これらをはがすには図9のように内側にある衣類33Bをできるだけ手前に落とし、外側にある衣類33Aを出来るだけ遠くに飛ばすことが望ましい。そこで図10に示す模式図のように内側と外側の衣類が離れる距離Lについて検討した。洗濯槽が回転していると衣類には遠心力と重力が作用している。衣類の重力が遠心力に打ち勝つ時点から方物線を描くように放り出されたそれぞれの衣類の動きを計算した。この距離Lは回転速度および内側の衣類33Bの径方向の位置により変化する。外側の衣類33Aの位置を洗濯槽3の中心から半径300mmとし、内側の衣類の位置を中心から半径270mmの場合と、240mmの場合について計算した結果を図11に示す。どちらの場合についても、回転速度を45〜54r/minに変化させたときの衣類が分離する距離Lを計算した。
この図より、どちらの曲線も極大値があり、回転速度が小さすぎても高すぎても距離Lは小さくなってしまうことがわかる。また極大値となる回転速度は270mmの場合は49.5r/min付近であり、240mmの場合は50.7r/min付近である。距離Lが最大となる回転速度は衣類の径方向の位置でも異なることがわかる。より効果的にほぐすためには、この距離Lが最大となる回転速度で回転させることが必要である。図11の結果から内側の衣類が270mmのときに50.7r/minで回していても効果的にほぐしを行うことが出来ない。内側の衣類が270mmのときには49.5r/minで回したほうがより効果的である。逆に衣類が240mmのときには49.5r/minで回すより50.7r/minで回したほうがよりほぐれが促進される。よって、効果的にほぐしを促進ためには、分離したい衣類の位置により回転速度を設定して回転させることが重要である。
しかし、実際には内側の衣類が径方向のどの位置にあるかは、衣類の量,衣類の絡み具合によりまちまちである。そのため、あらかじめ効果的な回転速度に設定することは困難である。また、固まった衣類が1箇所だけでなく、複数箇所あった場合には、かならずしも、同じ径のところに固まった衣類があるわけでないので、それぞれの固まった衣類に合った効果的な回転数で回転させたほうが望ましい。そのためには回転速度は一定にせずにゆっくりと変化させる。ほぐし効果がある回転速度付近で長い時間回転させるためにゆっくりと変化させる。また、回転速度を緩やかに変化させないと、ほぐれているにも関わらず、回転速度の変化が大きく表れ、ほぐれていないと判定してしまい、回転速度の変動によるほぐれ検知ができなくなる。このようゆっくりと回転速度を変化させることで、さまざまな衣類の状況に対して、かならず最大の効果を発揮する回転速度で回転させることができ、固まった衣類の分離が起こりやすくなり、ほぐしが促進されるとともに、ほぐしの判定も可能になる。
以上のように、本実施例によれば、衣類が洗濯槽の内壁に完全に張り付かない回転速度において、その回転速度を緩やかに変化させ、さまざまな衣類の状態に対してほぐしを促進させる。この動作の間にほぐれを検知し、ほぐれたと判断したら回転速度を急速に上昇させることで、衣類を均一に洗濯槽の内面に張り付かせ、異常振動の発生を防ぐことができる。
本実施例のドラム式洗濯機の内部を示す側面図。 本実施例のドラム式洗濯機の内部を示す正面図。 本実施例のドラム式洗濯機の制御基盤の構成。 脱水運転制御のフローチャート。 脱水の回転速度の変化。 洗濯槽内の衣類がほぐれた状態。 洗濯槽内の衣類がほぐれていない状態。 ほぐれ検知のフローチャート。 洗濯槽内の衣類をほぐしている状態。 洗濯槽内の衣類をほぐしている状態の模式図。 回転速度と衣類が分離する距離の関係図。
符号の説明
1 筐体
2,3 洗濯槽
5 振動センサ
13 モータ
25 第一のカメラ
26 第二のカメラ
33 衣類

Claims (5)

  1. 洗濯機筐体内で弾性支持される水槽と、前記水槽内に回転可能に設けられ衣類を収容する洗濯槽と、前記洗濯槽を回転させるモータと、前記モータを回転させて行う脱水工程とを備えたドラム式洗濯機において、
    前記脱水工程は、前記衣類が前記洗濯槽に張り付く直前の回転速度付近で回転速度を変化させる期間を有し、前記期間の回転速度変化は、その前後の期間の回転速度変化より緩やかであることを特徴とするドラム式洗濯機。
  2. 請求項1において、
    前記衣類が前記洗濯槽に張り付く直前の回転速度付近で回転速度を変化させる期間を所定の時間に設定する手段と、前記衣類のほぐれ具合を検知する手段と、
    前記ほぐれ具合が所定のほぐれ度合いに達したとき、前期所定時間に拘わらず、前記回転速度を上昇させる手段とを備えたことを特徴とするドラム式洗濯機。
  3. 請求項2において、
    前記洗濯槽の前側から前記洗濯槽内を写すカメラを有し、
    前記衣類のほぐれ具合を検知する手段は、前記カメラの映像から衣類のほぐれ具合を検知することを特徴とするドラム式洗濯機。
  4. 請求項2において、
    前記洗濯槽の回転速度を検出する手段を有し、
    前記衣類のほぐれ具合を検知する手段は、前記回転速度の所定時間の変動量を求め、前記変動量によりほぐれ具合を検知することを特徴とするドラム式洗濯機。
  5. 請求項3又は請求項4において、
    前記所定時間、洗い又はすすぎで繰り返される洗濯槽の正転逆転動作の1方向の回転時間以下とすることを特徴とするドラム式洗濯機。
JP2008089192A 2008-03-31 2008-03-31 ドラム式洗濯機 Expired - Fee Related JP4906770B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008089192A JP4906770B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 ドラム式洗濯機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008089192A JP4906770B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 ドラム式洗濯機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009240456A true JP2009240456A (ja) 2009-10-22
JP4906770B2 JP4906770B2 (ja) 2012-03-28

Family

ID=41303110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008089192A Expired - Fee Related JP4906770B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 ドラム式洗濯機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4906770B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018514311A (ja) * 2015-04-30 2018-06-07 青島海爾洗衣机有限公司QingDao Haier Washing Machine Co.,Ltd. 洗濯機の制御方法及び洗濯機
JP2020199010A (ja) * 2019-06-07 2020-12-17 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 洗濯機および洗濯機の異常診断方法
CN112144229A (zh) * 2019-06-28 2020-12-29 青岛海尔滚筒洗衣机有限公司 滚筒洗衣机的脱水振动检测方法及滚筒洗衣机
CN112144224A (zh) * 2019-06-28 2020-12-29 青岛海尔滚筒洗衣机有限公司 洗衣机的护色洗涤方法及洗衣机
CN114174579A (zh) * 2019-07-26 2022-03-11 三星电子株式会社 洗衣机及其控制方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10201987A (ja) * 1997-01-21 1998-08-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 洗濯機
JP2004049631A (ja) * 2002-07-22 2004-02-19 Toshiba Corp ドラム式洗濯機
JP2005204968A (ja) * 2004-01-23 2005-08-04 Toshiba Corp ドラム式洗濯機
JP2007075321A (ja) * 2005-09-14 2007-03-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 洗濯機
JP2007236759A (ja) * 2006-03-10 2007-09-20 Tosei Denki Kk 回転式洗濯脱液乾燥機、および回転ドラムによる遠心脱液方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10201987A (ja) * 1997-01-21 1998-08-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 洗濯機
JP2004049631A (ja) * 2002-07-22 2004-02-19 Toshiba Corp ドラム式洗濯機
JP2005204968A (ja) * 2004-01-23 2005-08-04 Toshiba Corp ドラム式洗濯機
JP2007075321A (ja) * 2005-09-14 2007-03-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 洗濯機
JP2007236759A (ja) * 2006-03-10 2007-09-20 Tosei Denki Kk 回転式洗濯脱液乾燥機、および回転ドラムによる遠心脱液方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018514311A (ja) * 2015-04-30 2018-06-07 青島海爾洗衣机有限公司QingDao Haier Washing Machine Co.,Ltd. 洗濯機の制御方法及び洗濯機
JP2020199010A (ja) * 2019-06-07 2020-12-17 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 洗濯機および洗濯機の異常診断方法
JP7245725B2 (ja) 2019-06-07 2023-03-24 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 洗濯機および洗濯機の異常診断方法
CN112144229A (zh) * 2019-06-28 2020-12-29 青岛海尔滚筒洗衣机有限公司 滚筒洗衣机的脱水振动检测方法及滚筒洗衣机
CN112144224A (zh) * 2019-06-28 2020-12-29 青岛海尔滚筒洗衣机有限公司 洗衣机的护色洗涤方法及洗衣机
CN112144229B (zh) * 2019-06-28 2023-08-25 青岛海尔洗涤电器有限公司 滚筒洗衣机的脱水振动检测方法及滚筒洗衣机
CN114174579A (zh) * 2019-07-26 2022-03-11 三星电子株式会社 洗衣机及其控制方法
US11959216B2 (en) 2019-07-26 2024-04-16 Samsung Electronics Co., Ltd. Washing machine and control method thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP4906770B2 (ja) 2012-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2260136B1 (en) A method for processing laundry, and a laundry processing device
WO2012114716A1 (ja) ドラム式洗濯機
KR20060049526A (ko) 드럼식 세탁기
JP2009189677A (ja) ドラム式洗濯機
JP2008061856A (ja) ドラム式洗濯機およびドラム式洗濯乾燥機
JP2006311885A (ja) ドラム式洗濯機
JP4906770B2 (ja) ドラム式洗濯機
JP2006311884A (ja) ドラム式洗濯機におけるアンバランス位置検知方法及びアンバランス位置検知可能なドラム式脱水機
JP6139161B2 (ja) 洗濯機
JP5784532B2 (ja) 洗濯機
JP7126068B2 (ja) ドラム式洗濯機
JP7061755B2 (ja) ドラム式洗濯機
JP5003737B2 (ja) ドラム式洗濯機
JP7274139B2 (ja) 洗濯機
JP2013013603A (ja) 洗濯機
JP2012170676A (ja) ドラム式洗濯機
JP4921104B2 (ja) ドラム式洗濯機
JP2007167175A (ja) 洗濯機
JP2021045430A (ja) 洗濯機
JP2000342884A (ja) 洗濯機
JP2008104494A (ja) ドラム式洗濯機
JP5331644B2 (ja) 洗濯機
JP4830919B2 (ja) ドラム式洗濯機
JP2011229689A (ja) 洗濯機
JP2013188332A (ja) 洗濯機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110920

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111213

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120110

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150120

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees