JP2009237003A - プラスチックレンズの製造方法 - Google Patents
プラスチックレンズの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009237003A JP2009237003A JP2008079770A JP2008079770A JP2009237003A JP 2009237003 A JP2009237003 A JP 2009237003A JP 2008079770 A JP2008079770 A JP 2008079770A JP 2008079770 A JP2008079770 A JP 2008079770A JP 2009237003 A JP2009237003 A JP 2009237003A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plastic lens
- light irradiation
- lens
- coat layer
- coating agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Eyeglasses (AREA)
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
Abstract
【解決手段】 プライマーコート層上に光硬化性コーティング剤が被覆された中心部の厚みが薄いレンズにおいて、光照射によりコート層を形成するに際し、最初に光照射を行う直前のレンズ表面温度を30℃以下とし、光照射時のレンズ表面温度を70℃以下とするレンズの製造方法である。
【選択図】図1
Description
最初に光照射を行う直前のプラスチックレンズの表面温度を30℃以下とし、光照射時のプラスチックレンズの表面温度を70℃以下とすることを特徴とするプラスチックレンズの製造方法である。
最初に光照射を行う直前のレンズ表面温度を30℃以下とし、光照射時のレンズ表面温度を70℃以下とするレンズの製造方法である。
本発明において、基材となるプラスチックレンズは、中心部分の厚さ(C)が2mm未満であり、中心部分の厚さ(C)と周縁部分の厚さ(E)との比(C/E)が1以下となるものである。このような中心部の厚みが薄いレンズは、汎用の眼鏡用プラスチックレンズにおける近眼矯正用のレンズとして使用されており、この近眼矯正用のレンズは、マイナスの度数が大きくなるにつれて中心部分の厚さ(C)と周縁部分の厚さ(E)との比(C/E)が1以下で徐々に小さくなる。したがって、本発明は、マイナス度数が大きなプラスチックレンズを使用する場合に、特に顕著な効果を発揮する。なお、中心部分の厚さ(C)の下限は、特に制限されるものではないが、汎用的なものを考慮すると0.1mmである。また、中心部分の厚さ(C)と周縁部分の厚さ(E)との比(C/E)の下限値は、特に制限されるものではないが、0.01である。
本発明においては、中心部分の厚さ(C)が2mm未満であり、中心部分の厚さ(C)と周縁部分の厚さ(E)との比(C/E)が1以下である上記プラスチックレンズの凸面の表面に、ウレタン系樹脂よりなるプライマーコート層を積層し、次いで、該プライマーコート層上に、光硬化性コーティング剤よりなるコート層を積層する場合に適用されるものである。つまり、本発明は、ウレタン系樹脂よりなるプライマーコート層が積層された特定の厚みのプラスチックレンズに、コート層を形成する場合に適用されるものである。以下、中心部分の厚さ(C)が2mm未満であり、中心部分の厚さ(C)と周縁部分の厚さ(E)との比(C/E)が1以下である上記プラスチックレンズの凸面の表面に、ウレタン系樹脂よりなるプライマーコート層が積層されたプラスチックレンズを、単に「プライマーコート層を有するプラスチックレンズ」とする場合もある。
(ウレタン系樹脂よりなるプライマーコート層 (プライマーコート組成物))
本発明において、上記中心部の厚みが薄いレンズの凸面の表面に形成されるプライマーコート層は、ウレタン系樹脂よりなるものである。このプライマーコート層は、硬化してウレタン系樹脂となる化合物、及び有機溶媒等を含むプライマー組成物をプラスチックレンズの表面に被覆した後、該化合物を硬化させることにより形成される。なお、本発明において、ウレタン系樹脂とは、イソシアネート基を有する化合物が反応して樹脂となったものを指す。
(1)トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニール)チオホスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート化合物;トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジエソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシナネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート等の脂肪族イソシアネート化合物など、
(2)上記イソシアネート化合物と活性水素を有する化合物とをイソシアネート基が残るような仕込み比で結合させたポリイソシアネート化合物、或いはポリイソシアネートオリゴマー化合物など、
(3)イオウ若しくはハロゲン基を1種または2種以上含むポリイソシアネート、およびその変性体、具体的には、ビュウレット、イソシアヌレート、アロファネート、カルボジイミドなど
が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせてもよい。
中心部の厚みが薄いレンズの凸面の表面に、ウレタン系樹脂よりなるプライマーコート層を形成する方法は、特に制限されるものではなく、公知の方法を採用することができる。具体的には、上記のような湿気硬化型ウレタン系プライマー組成物を該凸面の表面に塗布した後、該プライマー組成物を硬化させることによりプライマーコート層を積層することができる。
本発明においては、上記方法により得られたプライマーコート層を有するプラスチックレンズの該プライマーコート層上に、光硬化性コーティング剤よりなるコート層を形成する。この光硬化性コーティング剤は、光照射により硬化(重合)する重合性基を有するラジカル重合性単量体(モノマー)を含むものである。
本発明において、光硬化性コーティング剤は、フォトクロミック化合物を含むことができる。
本発明において、上記成分を含む光硬化性コーティング剤は、目的とする用途に応じて組成を決定すればよいが、フォトクロミック化合物を含む場合には、該光硬化性コーティング剤の粘度が、好ましくは25〜1000センチポアズ(25℃における粘度)、より好ましくは100〜500センチポアズ、さらに好ましくは110〜400センチポアズ、特に好ましくは120〜300センチポアズである。光硬化性コーティング剤がフォトクロミック化合物を含む場合、特に、上記粘度範囲を満足することにより、比較的コート層の厚みを厚くすることができるため、良好なフォトクロミック特性を発揮するプラスチックレンズとすることができる。
本発明においては、上記プライマーコート層を有するプラスチックレンズの該プライマーコート層上に、上記光硬化性コーティング剤を被覆する。該被覆方法は特に限定されず公知の被覆(コーティング)方法がなんら制限なく適用できる。具体的には、コーティング剤をスピンコーティング、スプレーコーティング、ディップコーティング、ディップ−スピンコーティング等の方法で塗布する方法が例示される。以下、このレンズを単に「光硬化性コーティング剤を被覆したプラスチックレンズ」とする場合もある。
次いで、本発明においては、上記方法により得られた光硬化性コーティング剤を被覆したプラスチックレンズを、凸面(光硬化性コーティング剤を被覆した面)が上面となるように保持して光照射を行い、コート層を有するプラスチックレンズを製造する。
本発明において、光硬化性コーティング剤を被覆したプラスチックレンズの表面温度は、光照射する前のものは、光硬化性コーティング剤を被覆した後、該レンズ表面の温度が30℃以下となるように、30℃以下の室で放置しておくこともできるし、窒素等のガスを噴きつけ、強制的にレンズの表面温度を30℃以下とすることもできる。
プラスチックレンズ表面に照射される光を遮らずにプラスチックレンズを冷却するために、該プラスチックレンズの裏面、さらには側面に、冷水等の媒体を循環させたチューブなどを接触させて、該プラスチックレンズを冷却する方法が挙げられる。
光照射を行う装置内に冷却したガスを導入する方法、または該装置を水冷などによって冷却することで、該装置内のガスを冷却する方法などが挙げられる。この冷却方法においては、公知のガスを何ら制限なく用いることができるが、酸素を含まない窒素、アルゴン、ヘリウムなどが挙げられるが、製造コストの観点から窒素が最も好ましい。また、この場合、ガスを直接レンズに吹き付けるようにすれば、さらにレンズの冷却を促進することが出来る。
本発明において、光照射を断続的に行う場合、最初に光照射を行ってから、一旦、光照射を停止するまでの第一光照射工程では、当然ことながら、プラスチックレンズの表面温度が70℃以下とならなければならず、好ましくは65℃以下、さらに好ましくは60℃以下とする。なお、第一光照射工程において、プラスチックレンズの表面温度の下限値は、特に制限されるものではなく、光照射を行う直前のプラスチックレンズの表面温度以上であればよい。
本発明においては、光照射を断続的に行うことでプラスチックレンズ表面の冷却を容易にすることができる。そのため、上記第一光照射工程で処理されたレンズを、さらに、レンズの表面温度が70℃以下となる範囲で光照射を行い、十分に光硬化性コーティング剤を硬化させる(第二光照射工程)。第一光照射工程で処理されたプラスチックレンズは、上記の通り、光が当たらない場所で保存することも可能であるが、生産性を考慮すると、第一光照射工程を行った後、保存することなく、第二光照射工程を実施することが好ましい。
本発明おいては、上記のような光照射を行うことにより、生産性よく、外観が良好なコート層を有するレンズを製造することができる。第二光照射工程後のコート層を有するプラスチックレンズにおいても十分、コート層は密着しているが、より品質の安定したプラスチックレンズとするためには、以下の処理を行うことが好ましい。つまり、上記光照射が終了(光照射を断続的に行う場合には第二光照射工程が終了)して得られたコート層を有するプラスチックレンズを、凸面が下面となるように保持し、70℃以上120℃以下の温度でアニール処理することが好ましい。
以上の方法により、光硬化性コーティング剤よりなるコート層を有する高品質なプラスチックレンズを製造することができる。特に、フォトクロミック化合物を含む光硬化性コーティング剤を使用する場合、良好なフォトクロミック特性を発揮させるためには、コート層の厚みは厚い方が好ましい。本発明は、このようにコート層の厚みが比較的厚いものを製造する際に、特に好適に採用できる。具体的に、フォトクロミック化合物を含む光硬化性コーティング剤を使用した場合のコート層の厚みは、フォトクロミック化合物の濃度が低くても充分な発色濃度が得られ、またフォトクロミック特性の耐久性を向上させるためには、10μm以上であることが好ましい。一方、コーティング層の厚さが厚すぎると初期の黄色さも増加するため、該コート層の厚さは10〜100μmであるのが好ましく、20〜50μmであるのがより好ましい。本発明は、このような厚いコート層を形成する場合に特に好適に採用することができる。
TMPT:トリメチロールプロパントリメタクリレート。
EB6A:ポリエステルオリゴマーヘキサアクリレート(ダイセル・ユーシービー社:EB1830)。
GMA:グリシジルメタアクリレート。
9GA:平均分子量532のポリエチレングリコールジアクリレート。
BPEオリゴマー:平均分子量776の2,2−ビス(4−アクリロイルオキシポリエチレングリコールフェニル)プロパン。
化合物1
CGI1870:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンとビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイドの3対7の比の混合物。
LS765:ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート。
竹林化学工業株式会社製湿気硬化型プライマー『タケシールPFR402TP−4』及び酢酸エチルをそれぞれ50質量部となるように調合し、更にこの混合液に対して東レ・ダウコーニング株式会社製レベリング剤『FZ−2104』を0.03質量部添加し、窒素雰囲気下で均一になるまで充分に撹拌し、プライマー組成物を得た。
(光硬化性コーティング剤1)
ラジカル重合性単量体である、上記BPEオリゴマー/9GA/TMPT/EB6A/GMAをそれぞれ40質量部/15質量部/25質量部/10質量部/1質量部の配合割合で配合した。次いでこのようにして得たラジカル重合性単量体の混合物100質量部に対して、上記フォトクロミック化合物として、化合物1を1.7質量部、化合物2を1.1質量部、化合物3を0.2質量部、及び化合物4を0.1質量部加え、十分に混合した後に、重合開始剤であるCGI1870を0.35質量部、安定剤であるLS765を5質量部、シランカップリング剤であるγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランを7質量部、及び東レ・ダウコーニング株式会社製レベリング剤(シリコーン系界面活性剤)『L−7001』を0.1質量部添加し、十分に混合することにより調製した。この光硬化性コーティング剤の25℃の粘度は、180cP(センチポアズ)であった。
光硬化性コーティング剤1において、ラジカル重合性単量体の配合割合を変えた以外は同様に調製し、25℃の粘度が130cPの光硬化性コーティング剤2を製造した。
CR39(アリル樹脂プラスチックレンズ;屈折率=1.50)。
(光硬化性コーティング剤で被覆されたレンズの製造)
中心厚1mm、周縁厚7mmのチオウレタン系樹脂プラスチックレンズ(MR)をアセトンで十分に脱脂し、該レンズの凸面の表面にプライマー組成物をスピンコートした後、室温(23℃)、湿度50%で15分間硬化させることにより、プライマーコート層を有するプラスチックレンズを作製した。なお、プライマーコート層の厚みは7μmであった。このようにして表面にプライマーコート層が積層されたレンズを、プライマーコート層が積層された面(凸面側)を上面にしてレンズを保持し、スピンコートにより光硬化性コーティング剤1を被覆した。この光硬化性コーティング剤1で被覆されたレンズ表面の温度を確認したところ、23℃であった
(第一光照射工程)
次いで、光硬化性コーティング剤1で被覆された凸面が上面となるように、回転可能な治具によりプラスチックレンズを保持し、コールドリフレクターを装備したメタルハライドランプを用いて、窒素ガス雰囲気中で光照射強度が365nmで125mW/cm2の光を15秒間照射した。この間、レンズは回転速度300rpmで回転させていた。光照射終了時のレンズ表面の温度は45℃であった(光照射時のプラスチックレンズの表面温度は45℃を超えていなかった。)。
第一光照射工程で処理したプラスチックレンズを、該レンズの表面温度が25℃となるまで冷却した。次いで、光照射強度が125mW/cm2の光を75秒照射し、光硬化性コーティング剤を硬化させた(コート層を有するレンズを製造した。コート層の厚み40μm)。光照射終了時のレンズ表面温度は、58℃であった(光照射時の温度は58℃を超えていなかった。)。
その後、レンズの凸面を下面にして保持し、さらに110℃で1時間加熱した。これらの方法を行い、10枚のコート層を有するプラスチックレンズ(コート層の厚みは40μm)を製造した。これらのプラスチックレンズは、以下の方法により、密着性、外観を評価した。その結果を表1に示した。
光重合後に、平行に並んだ2本の屋内蛍光灯の反射光を用いて、プラスチックレンズの変形を目視で確認した。評価基準としては、プラスチックレンズの凸面もしくは凹面に屋内蛍光灯を映し、重合前の2本の蛍光灯間の距離を1とした時に、重合後の蛍光灯間の距離が0.98以上1.02未満の範囲で蛍光灯が2本平行に並んでいるもの(熱変形していないもの)を◎、重合後の蛍光灯間の距離が0.95以上0.98未満又は1.02以上1.05未満であり2本の蛍光灯の中央部が重合前に比べてほとんど歪んでいないもの(重合前後でほとんど熱変形していないもの)を○、重合後の蛍光灯間の距離が0.90以上0.95未満又は1.05以上1.10未満であり2本の蛍光灯の中央部がわずかに歪んでいるもの(わずかに熱変形しているもの)を△、重合後の蛍光灯間の距離が0.90未満又は1.10以上でありひどく歪んでいるもの(熱変形しているもの)を×とし、4段階評価とした。◎、○は、評価においては差が生じているが、問題なく両者とも製品として使用できる。
コート層を有するプラスチックレンズに投影機を照射して、その投影面を観察評価した。評価基準は、A:平坦であり凹凸は全く見られない、B:ごくわずかに微細な凹凸が見られる、C:部分的に凹凸が見える、D:均一に凹凸が見える、または基材に影響が見えるとし、4段階で評価した。A、Bは、評価においては差が生じているが、問題なく両者とも製品として使用できる。
光硬化性コーティング剤よりなるコート層を有するプラスチックレンズのコート層側の表面に、先端が鋭利なカッターナイフで1mm×1mmのマス目を100個つけた。続いて、市販のセロハンテープを貼り付けて、次いで、そのセロハンテープを素早く剥がした時のコーティング層の剥がれ状態を目視により確認した。評価(評価後の残存マス目/評価前のマス目で示す。)は、100/100を◎、100/100未満95/100以上を○、95/100未満80/100以上を△、80/100未満50/100以上を▲、50/100未満を×とする5段階評価とした。◎、○は、評価においては差が生じているが、製品として使用するに対して、なんら問題はない。
実施例1において、表1に示す光照射方法を用いたこと以外は実施例1と同様にしてプラスチックレンズを作製し、評価した。評価結果を表1に示した。
実施例1において、表1に示すレンズの厚みが異なるものを用いたこと以外は実施例1と同様にしてプラスチックレンズを作製し、評価した。評価結果を表1に示した。
実施例1において、表1に示すレンズの種類が異なるものを用いたこと以外は実施例1と同様にしてプラスチックレンズを作製し、評価した。評価結果を表1に示した。
実施例1において、光硬化性コーティング剤2を使用した以外は実施例1と同様にして試プラスチックレンズを作製し、評価した。評価結果を表1に示した。
表2に示した光照射方法(2工程に分けずに、連続して光を照射)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、試料を作成、評価した。評価結果を表2に示した。
実施例1において、プライマー組成物をスピンコートした後、40℃の温度、湿度50%の条件下で15分間、加熱処理を行い、プライマーコート層(厚み7μm)を積層した。次いで、実施例1と同じく、光硬化性コーティング剤1をスピンコートにより該プライマーコート層上に被覆した。光硬化性コーティング剤が被覆されたレンズの表面温度は35℃であった。このレンズを実施例1と同様の方法で第一光照射工程、第二光照射工程で処理することにより、コート層(厚み40μm)のプラスチックレンズを製造した。実施例1と同様にして、評価し、評価結果を表2に示した。
実施例1において、表2に示す光照射方法を用いたこと以外は実施例1と同様にしてプラスチックレンズを作製し、評価した。評価結果を表1に示した。
2 プライマーコート層
3 コート層(光硬化性コーティング剤よりなるコート層)
4 プラスチックレンズの中心部分の厚み(C)
5 プラスチックレンズの周縁部分の厚み(E)
Claims (6)
- 中心部分の厚さ(C)が2mm未満であり、中心部分の厚さ(C)と周縁部分の厚さ(E)との比(C/E)が1以下であるプラスチックレンズの凸面の表面に、ウレタン系樹脂よりなるプライマーコート層を積層し、次いで、該プライマーコート層上に、光硬化性コーティング剤を被覆した後、該凸面が上面となるようにプラスチックレンズを保持して光照射を行うことによって、コート層を有するプラスチックレンズを製造する方法であって、
最初に光照射を行う直前のプラスチックレンズの表面温度を30℃以下とし、光照射時のプラスチックレンズの表面温度を70℃以下とすることを特徴とするプラスチックレンズの製造方法。 - 光照射を断続的に行うことを特徴とする請求項1に記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 最初に光照射を行ってから、一旦、光照射を停止するまでの第一光照射工程において、光照射強度と光照射時間との積で表す積算光量が、全積算光量の10%以上40%以下となるように光照射を行うことを特徴とする請求項2に記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 前記第一照射工程において、レンズを回転させながら光照射を行うことを特徴とする請求項3に記載のプラスチックレンズの製造方法。
- 前記プライマーコート層の厚みが0.1〜10μmであるプラスチックレンズを使用することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のプラスチックレンズの製造方法。
- フォトクロミック化合物を含む光硬化性コーティング剤を使用することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のプラスチックレンズの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008079770A JP4986903B2 (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | プラスチックレンズの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008079770A JP4986903B2 (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | プラスチックレンズの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009237003A true JP2009237003A (ja) | 2009-10-15 |
JP4986903B2 JP4986903B2 (ja) | 2012-07-25 |
Family
ID=41251070
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008079770A Active JP4986903B2 (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | プラスチックレンズの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4986903B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011257516A (ja) * | 2010-06-08 | 2011-12-22 | Hoya Corp | 眼鏡レンズの製造方法 |
JP2013033131A (ja) * | 2011-08-02 | 2013-02-14 | Tokuyama Corp | フォトクロミック積層体、及びその製造方法 |
JP2013205597A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-07 | Hoya Corp | フォトクロミック眼鏡レンズの製造方法およびフォトクロミック眼鏡レンズ用製造装置 |
JP2014061664A (ja) * | 2012-09-21 | 2014-04-10 | Hoya Corp | レンズ基板用光照射装置、及びレンズの製造方法。 |
JP2016045298A (ja) * | 2014-08-21 | 2016-04-04 | 大日本印刷株式会社 | 表示装置用前面板およびその製造方法 |
WO2018230513A1 (ja) * | 2017-06-14 | 2018-12-20 | 株式会社トクヤマ | 光学物品用プライマー組成物および積層体 |
JPWO2019181903A1 (ja) * | 2018-03-22 | 2021-03-11 | 株式会社トクヤマ | 被覆層を有するプラスチックレンズの製造方法 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1996023842A1 (fr) * | 1995-02-01 | 1996-08-08 | Mitsui Petrochemical Industries, Ltd. | Composition de resine de revetement durcissable, materiaux et recipients ainsi recouverts et procede de production desdits materiaux et recipients |
WO2003099550A1 (fr) * | 2002-05-27 | 2003-12-04 | Tokuyama Corporation | Procede de fabrication d'article photochromique en couches |
JP2004012857A (ja) * | 2002-06-07 | 2004-01-15 | Tokuyama Corp | プラスチックレンズの製造方法 |
JP2004238556A (ja) * | 2003-02-07 | 2004-08-26 | Dainippon Ink & Chem Inc | 活性エネルギー線硬化型塗料組成物及び硬化皮膜形成方法 |
WO2004078364A1 (ja) * | 2003-03-05 | 2004-09-16 | Tokuyama Corporation | 積層体の製造方法 |
JP2004295114A (ja) * | 2003-03-10 | 2004-10-21 | Tokuyama Corp | フォトクロミック積層体及びその製造方法 |
JP2004354489A (ja) * | 2003-05-27 | 2004-12-16 | Bridgestone Corp | 現像ローラ、その製造方法及び画像形成装置 |
JP2005309410A (ja) * | 2004-03-24 | 2005-11-04 | Tokuyama Corp | フォトクロミック性光学物品及びその製造方法 |
-
2008
- 2008-03-26 JP JP2008079770A patent/JP4986903B2/ja active Active
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1996023842A1 (fr) * | 1995-02-01 | 1996-08-08 | Mitsui Petrochemical Industries, Ltd. | Composition de resine de revetement durcissable, materiaux et recipients ainsi recouverts et procede de production desdits materiaux et recipients |
WO2003099550A1 (fr) * | 2002-05-27 | 2003-12-04 | Tokuyama Corporation | Procede de fabrication d'article photochromique en couches |
JP2004012857A (ja) * | 2002-06-07 | 2004-01-15 | Tokuyama Corp | プラスチックレンズの製造方法 |
JP2004238556A (ja) * | 2003-02-07 | 2004-08-26 | Dainippon Ink & Chem Inc | 活性エネルギー線硬化型塗料組成物及び硬化皮膜形成方法 |
WO2004078364A1 (ja) * | 2003-03-05 | 2004-09-16 | Tokuyama Corporation | 積層体の製造方法 |
JP2004295114A (ja) * | 2003-03-10 | 2004-10-21 | Tokuyama Corp | フォトクロミック積層体及びその製造方法 |
JP2004354489A (ja) * | 2003-05-27 | 2004-12-16 | Bridgestone Corp | 現像ローラ、その製造方法及び画像形成装置 |
JP2005309410A (ja) * | 2004-03-24 | 2005-11-04 | Tokuyama Corp | フォトクロミック性光学物品及びその製造方法 |
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011257516A (ja) * | 2010-06-08 | 2011-12-22 | Hoya Corp | 眼鏡レンズの製造方法 |
JP2013033131A (ja) * | 2011-08-02 | 2013-02-14 | Tokuyama Corp | フォトクロミック積層体、及びその製造方法 |
JP2013205597A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-10-07 | Hoya Corp | フォトクロミック眼鏡レンズの製造方法およびフォトクロミック眼鏡レンズ用製造装置 |
JP2014061664A (ja) * | 2012-09-21 | 2014-04-10 | Hoya Corp | レンズ基板用光照射装置、及びレンズの製造方法。 |
JP2016045298A (ja) * | 2014-08-21 | 2016-04-04 | 大日本印刷株式会社 | 表示装置用前面板およびその製造方法 |
CN110770611A (zh) * | 2017-06-14 | 2020-02-07 | 株式会社德山 | 光学物品用底漆组合物以及层叠体 |
WO2018230513A1 (ja) * | 2017-06-14 | 2018-12-20 | 株式会社トクヤマ | 光学物品用プライマー組成物および積層体 |
KR20200018444A (ko) * | 2017-06-14 | 2020-02-19 | 가부시키가이샤 도쿠야마 | 광학 물품용 프라이머 조성물 및 적층체 |
JPWO2018230513A1 (ja) * | 2017-06-14 | 2020-04-16 | 株式会社トクヤマ | 光学物品用プライマー組成物および積層体 |
JP7116727B2 (ja) | 2017-06-14 | 2022-08-10 | 株式会社トクヤマ | 光学物品用プライマー組成物および積層体 |
KR102493025B1 (ko) * | 2017-06-14 | 2023-01-30 | 가부시키가이샤 도쿠야마 | 광학 물품용 프라이머 조성물 및 적층체 |
US11807769B2 (en) | 2017-06-14 | 2023-11-07 | Tokuyama Corporation | Primer composition for optical articles, and laminate |
CN110770611B (zh) * | 2017-06-14 | 2023-11-07 | 株式会社德山 | 光学物品用底漆组合物以及层叠体 |
JPWO2019181903A1 (ja) * | 2018-03-22 | 2021-03-11 | 株式会社トクヤマ | 被覆層を有するプラスチックレンズの製造方法 |
JP7246373B2 (ja) | 2018-03-22 | 2023-03-27 | 株式会社トクヤマ | 被覆層を有するプラスチックレンズの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4986903B2 (ja) | 2012-07-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU2004218188B2 (en) | Layered product, optical part, processes for producing these, and coating fluid | |
JP4986903B2 (ja) | プラスチックレンズの製造方法 | |
KR100812870B1 (ko) | 광색성 적층체의 제조 방법 | |
JP5738280B2 (ja) | フォトクロミック硬化性組成物 | |
AU2005210427B9 (en) | Layered product and method of producing the same | |
JP4405833B2 (ja) | 積層体、光学部品、これらの製造方法ならびにコーティング液 | |
JP7138161B2 (ja) | 光学物品の製造方法 | |
WO2008001578A1 (fr) | Film photochrome, lentilles photochromes ayant ce dernier et procédé de fabrication d'une lentille photochrome | |
BRPI0215431B1 (pt) | artigo fotocrômico | |
JP6184790B2 (ja) | フォトクロミック硬化性組成物、該組成物を含むコーティング剤、及びフォトクロミック積層体 | |
JP6346183B2 (ja) | 光学物品用光硬化性プライマー組成物の硬化体を含むフォトクロミック積層体及び該積層体の製造方法 | |
JP7246373B2 (ja) | 被覆層を有するプラスチックレンズの製造方法 | |
JPWO2012144460A1 (ja) | フォトクロミック組成物、及び該組成物を使用した光学物品 | |
WO2004050775A1 (ja) | コーティング組成物および光学物品 | |
JP5839116B2 (ja) | 光学層形成用活性エネルギー線硬化型組成物 | |
WO2015072530A1 (ja) | 光学物品用プライマー組成物、該光学物品用プライマー組成物の硬化体を含むフォトクロミック積層体 | |
JP2014056140A (ja) | フォトクロミックレンズの製造方法、及びフォトクロミックコーティング液の前駆体組成物 | |
JP4500696B2 (ja) | 積層体及びその製造方法 | |
JP5773562B2 (ja) | フォトクロミックコーティング液 | |
JP5766001B2 (ja) | フォトクロミック組成物 | |
JP4257075B2 (ja) | プラスチックレンズの製造方法 | |
JP4890326B2 (ja) | フォトクロミックレンズの製造方法 | |
KR20220150275A (ko) | 습기 경화형 폴리우레탄 조성물 및 적층체 | |
JP2004295114A (ja) | フォトクロミック積層体及びその製造方法 | |
JP2004261973A (ja) | 積層体及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101216 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120119 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120403 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120424 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4986903 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511 Year of fee payment: 3 |