JP2009234995A - 皮膚外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】変色乃至汚着を可能な限り低減させて、製品として実用性の高い皮膚外用剤、特に防臭化粧料を提供すること。
【解決手段】特定のMQレジンをその表面に被覆した抗菌性ゼオライトを含有する皮膚外用剤において、皮膚外用剤全量に対して、当該抗菌性ゼオライトの含有量が2〜10質量%であり、さらに、エタノールを40〜93質量%含有し、グリセリンを5〜30質量%含有することを特徴とする皮膚外用剤である。本発明の皮膚外用剤はロールオンタイプの製品として好ましく利用される。
【選択図】なし

Description

本発明は抗菌性ゼオライトを含有する皮膚外用剤に関する。さらに詳しくは、抗菌性ゼオライトを含有する皮膚外用剤において、抗菌性ゼオライトによる変色乃至衣服への汚着を可能な限り低減した皮膚外用剤、特には防臭化粧料に関する。
抗菌性ゼオライトの粉末は防腐剤や消臭剤として化粧料や医薬部外品等の皮膚外用剤に配合されている。
例えば、抗菌性ゼオライトを配合した抗菌性スプレー用組成物(特許文献1)や防臭化粧料(特許文献2)が開発されている。
さらに、耐変色性を改良した防臭化粧料として、抗菌性ゼオライトにシリコーンを配合した技術が開示されている(特許文献3)。
防臭化粧料(制汗化粧料、消臭化粧料とも称される)は、不快な体臭の発散や分泌を防止若しくは抑制するため、あるいは発散や分泌成分を消滅させるために用いられる化粧料である。この製品形態としては、一般に、化粧水、クリーム、パウダー、スチックあるいはエアゾール等として利用されている。
上述した特許文献1〜3に開示された防臭化粧料は、抗菌性ゼオライトの殺菌作用を利用した防臭方法である。しかしながら、抗菌性ゼオライトによる防臭化粧料は、塗布後に変色し、衣類へ汚着しやすく、洗濯後に衣類に汚れが残るという欠点があった。したがって、変色乃至汚着防止効果に優れ、かつ使用感にも優れ、良好な防臭効果を有する防臭化粧料の開発が望まれている。
これに対して、抗菌性ゼオライトをMQレジンで被覆することにより、その変色や汚着を少なくし、そして使用感及び防臭効果にも優れた皮膚外用剤が、本願出願人により開発されてはいる(特許文献4)。
特開昭63−250325号公報 特開平8−26956号公報 特開平8−92051号公報 特開2007−210931号公報
しかしながら、本願出願人により開発された上記特許文献4記載の発明では、腋等の身体に塗布した皮膚外用剤が衣服に二次付着し易く、その結果、衣服の汚着という観点からは、高い実用性を有する商品として未だ充分とは言えない。特に、他の化粧用原料と共にMQレジンで被覆処理した抗菌性ゼオライトを製剤に配合した場合には、なおさらその傾向が強い。
一方、ロールオンタイプの製品は、一般に腋等の身体の一部分に塗布し易いという利点を有するものの、スプレータイプの製品に比べて、使用に際してロール部をカバーするキャップを外して使用するため、ロール部に存在する皮膚外用剤が光や腋の汗の影響を受けて変色し易いという致命的な問題点を有している。
したがって、変色し易い抗菌性ゼオライトを配合する皮膚外用剤を、ロールオンタイプの製品とし、その実用性に極めて優れた商品にまで完成させることに対しては、技術的に多くの困難が伴っていた。
本発明者らは上述の観点に鑑み、抗菌性ゼオライトを含有する皮膚外用剤において、変色乃至汚着を可能な限り低減させ、実用性に極めて優れた商品を開発すべく鋭意研究を重ねたところ、特定のMQレジンが被覆された抗菌性ゼオライトを含有する皮膚外用剤において、当該抗菌性ゼオライトの含有量が2〜10質量%であり、さらにエタノールを40〜93質量%含有し、さらにグリセリンを5〜30質量%含有することを特徴とする皮膚外用剤においては、
(1)使用時に光や汗による影響を受けて、そのロール部に変色が発生しやすいロールオンタイプの容器に充填した場合であっても、その変色に問題が少ないこと
(2)身体に塗布された皮膚外用剤の衣服への二次付着が少なく、よって衣服に付着した場合の汚着を低減できること
(3)そして、たとえ衣服に皮膚外用剤が二次付着して汚着した場合であっても、その汚着が洗濯により落ち易いこと
(4)一方、皮膚外用剤の塗布後の白浮きが目立たないこと
(5)さらには、べたつかずさらっとした使用感の観点からも問題なく優れていること
を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の本来の目的は、変色乃至汚着を可能な限り低減させ、実用性にも極めて優れた、抗菌性ゼオライト配合の皮膚外用剤を提供することにある。
すなわち、本発明は、下記平均式(1)で表されるMQレジンが被覆された抗菌性ゼオライトを含有する皮膚外用剤において、
皮膚外用剤全量に対して、当該抗菌性ゼオライトの含有量が2〜10質量%であり、さらにエタノールを40〜93質量%含有し、さらにグリセリンを5〜30質量%含有することを特徴とする皮膚外用剤を提供するものである。
Figure 2009234995
(1)
式中、Rは一価炭化水素基であり、nは1〜5の数である。
また、本発明は、前記MQレジンのM/Qモル比が0.7〜1.0であって、当該MQレジンの抗菌性ゼオライトに対する被覆量が抗菌性ゼオライトに対して0.5〜10質量%であることを特徴とする上記の皮膚外用剤を提供するものである。
また、本発明は、前記抗菌性ゼオライトに含有される抗菌性金属イオンが、銀イオン、銅イオン、亜鉛イオンから選ばれる一種もしくは二種以上であることを特徴とする上記の皮膚外用剤を提供するものである。
さらに、本発明は、前記皮膚外用剤が、さらに増粘剤を含有し、ロールオンタイプ容器に充填したことを特徴とする上記の皮膚外用剤を提供するものである。
本発明の効果は下記の通りである。したがって、本発明によれば、ロールオンタイプの製品として好ましく利用できて、実用性に極めて優れた抗菌目的の皮膚外用剤を提供することが可能となる。
(1)ロールオンタイプの容器に充填した場合でもロール部の変色が少ない。
(2)塗布された身体から衣服への二次付着が少ないので、よって衣服に付着した場合の汚着を低減できる。
(3)もしも衣服に二次付着して汚着した場合であっても、それによる汚着は衣服を洗濯することによって落ち易いので、実用上の問題とならない。
(4)皮膚外用剤中の抗菌性ゼオライト粉末による塗布後の白浮きを抑制できる。
(5)べたつかずさらっとしており、使用感の観点からも問題なく優れている。
<本願発明者らが得た基礎的知見>
抗菌性ゼオライト粉末を配合する皮膚外用剤においては、基剤中の液体成分量を少なくすると、塗布後に皮膚上でゼオライト粉末が白浮きするという現象が起きてしまう。
一方、だからと言って、基剤中の液体成分量を多くすると、身体に塗布した際に衣服への二次付着が容易に生じてしまう。そして、白浮きを抑えるためには液体成分の配合量を多くすることが必要となるが、そうすると、衣服への二次付着が起こりやすくなり、二次付着した成分は汗や光によってその汚着度がますます高くなってしまう。
本願発明者らは、本発明を想到する過程に上記の知見を得て、互いに相反する技術課題を解決し、そして汚着に対する対策として、その洗浄性(すなわち洗濯による汚着の落ちやすさ)を向上させる必要と要求があることを見出した。
以下に詳述する本発明は、このような困難な技術的課題を見事に解決した発明である。
<MQレジンが被覆された抗菌性ゼオライト>
本発明に用いる抗菌性ゼオライトは、ゼオライトのイオン交換可能な部分に抗菌性金属イオンを保持しているゼオライトの粉末が使用される。すなわち、ゼオライトのイオン交換可能なイオンの一部又は全部が抗菌性金属で置換されたゼオライトの粉末である。本発明においては、抗菌性金属イオンと共にアンモニウムイオンで置換されたゼオライトも好ましい。
ゼオライトは天然ゼオライト及び合成ゼオライトのいずれでもよい。ゼオライトは、一般に三次元骨格構造を有するアルミノシリケートであり、一般式としては、XM2/nO・Al23・YSiO2・ZH2Oで表示される。この一般式において、Mはイオン交換可能なイオンを表し、通常は1または2価の金属イオンである。nは(金属)イオンの原子価である。X及びYはそれぞれ金属酸化物、シリカ係数、Zは結晶水の数を表示している。
ゼオライトの具体例としては、例えば、A−型ゼオライト、X−型ゼオライト、Y−型ゼオライト、T−型ゼオライト、高シリカゼオライト、ソーダライト、モルデナイト、アナルサイム、クリノプチロライト、チャバサイト、エリオナイト等を挙げることができる。これらのゼオライトのイオン交換容量は、A−型ゼオライト7meq/g、X−型ゼオライト6.4meq/g、Y−型ゼオライト5meq/g、T−型ゼオライト3.4meq/g、ソーダライト11.5meq/g、モルデナイト2.6meq/g、アナルサイム5meq/g、クリノプチロライト2.6meq/g、チャバサイト5meq/g、エリオナイト3.8meq/gである。いずれも抗菌性金属イオンやアンモニウムイオンでイオン交換するに十分な容量を有している。
ゼオライト中のイオン交換可能なイオンは、例えば、ナトリウムイオン、カルシウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオン等である。また、これらのイオンに置換される抗菌性金属イオンは、例えば、銀、銅、亜鉛、水銀、錫、鉛、ビスマス、カドミウム、クロム、又はタリウムのイオンであり、好ましくは銀、銅又は亜鉛のイオン、さらに好ましくは銀イオンである。
抗菌性金属イオンは、抗菌性の観点からは、ゼオライト中に0.1〜15質量%含有されていることが好ましい。例えば、銀イオン0.1〜15質量%及び銅イオン又は亜鉛イオンを0.1〜8質量%含有する抗菌性ゼオライトが好ましい。一方、アンモニウムイオンは、ゼオライト中に20質量%まで含有させることができるが、ゼオライトの変色を有効に防止するという観点から、ゼオライト中に0.5〜5質量%がより好ましく、0.5〜2質量%がさらに好ましい。なお、質量%とは110℃乾燥基準のゼオライト中の質量百分率である。
本発明において抗菌性ゼオライトは市販品を使用できる。抗菌性ゼオライトの製造方法としては、例えば、下記の如く調製される。すなわち、予め調製した銀イオン、銅イオン、亜鉛イオン等の抗菌性金属イオンを含有する混合水溶液にゼオライトを接触させて、ゼオライト中のイオン交換可能なイオンと上記イオンとを置換させる。接触は、10〜70℃、好ましくは40〜60℃で3〜24時間、好ましくは10〜24時間バッチ式又は連続式(例えば、カラム法)によって行うことができる。なお、上記混合水溶液のpHは3〜10好ましくは5〜7に調整することが適当である。該調整により、銀の酸化物等のゼオライト表面又は細孔内への析出を防止できるので好ましい。また、混合水溶液中の各イオンは、通常いずれも塩として供給される。例えば、銀イオンは、硝酸銀、硫酸銀、過塩素酸銀、酢酸銀、ジアンミン銀硝酸塩、ジアンミン銀硫酸塩等であり、銅イオンは、硝酸銅(II)、過塩素酸銅、酢酸銅、テトラシアノ銅酸カリウム、硫酸銅等であり、亜鉛イオンは硝酸亜鉛(II)、硫酸亜鉛、過塩素酸亜鉛、チオシアン酸亜鉛、酢酸亜鉛等であり、水銀イオンは、過塩素酸水銀、硝酸水銀、酢酸水銀であり、錫イオンは、硫酸錫等、鉛イオンは硫酸鉛、硝酸鉛等であり、ビスマスイオンは、塩化ビスマス、ヨウ化ビスマス等であり、カドミウムイオンは、過塩素酸カドミウム、硫酸カドミウム、硝酸カドミウム、酢酸カドミウムであり、クロムイオンは、過塩素酸クロム、硫酸クロム、硫酸アンモニウムクロム、硝酸クロム等であり、タリウムイオンは、過塩素酸タリウム、硫酸タリウム、硝酸タリウム、酢酸タリウム等を用いることができる。
ゼオライト中の抗菌性金属イオンの含有量は、前記混合水溶液中の各イオン(塩)濃度を調整することによって、適宜制御することができる。例えば、抗菌性ゼオライトが銀イオンを含有する場合、前記混合水溶液中の銀イオン濃度を0.002M/l〜0.15M/lとすることによって、適宜、銀イオン含有量0.1〜5質量%の抗菌性ゼオライトを得ることができる。また、抗菌性ゼオライトがさらに銅イオン、亜鉛イオンを含有する場合、前記混合水溶液中の銅イオン濃度は0.1M/l〜0.85M/l、亜鉛イオン濃度は0.15M/l〜1.2M/lとすることによって、適宜、銅イオン含有量0.1〜8質量%、亜鉛イオン含有量0.1〜8質量%の抗菌性ゼオライトを得ることができる。抗菌性ゼオライトは、上記の混合水溶液以外に、各イオンを単独で含有する水溶液を用い、各水溶液とゼオライトとを逐次接触させることによって、イオン交換することもできる。各水溶液中の各イオンの濃度は、前記混合水溶液中の各イオン濃度に準じて定めることができる。
イオン交換が終了したゼオライトは、十分に洗浄した後乾燥する。乾燥は105℃〜115℃又は減圧(1〜30Torr)下において70〜90℃で行うことが好ましい。
なお、錫、ビスマス等適当な水溶性塩類のないイオンや有機イオンのイオン交換は、アルコールやアセトン等の有機溶媒溶液を用いて難溶性の塩基性塩が析出しないように反応させることができる。
抗菌性ゼオライトの粉末の平均粒径は10μm以下であることが好ましい。さらに好ましくは0.1〜5μmある。また、平均粒径がこの範囲である場合に、その粒度分布において粒径が15μmを超えるものが20質量%以下であることが好ましい。
本発明に用いるMQレジンとは、SiO2単位(Q単位)と、R3SiO1/2単位(M単位)とからなる部分的に架橋した有機シリコーン樹脂であり、平均式(1)に示される構造を有し、そのM/Qモル比は0.7〜1.0のものである。
Figure 2009234995
(1)
式中、Rは一価炭化水素基であり、nは1〜5の数である。
MQレジンは、従来より、撥水剤等としてファンデーション、アイクリーム、乳液、クリーム、サンスクリーン等の化粧品原料として単独で使用される他、化粧料用粉体の表面処理剤としても使用されている(特許第3378590号等)。
本発明に用いるMQレジンは、一般的には、(CH33SiCl、(CH33SiOSi(CH33、(CH33SiOH等のM単位を有するオルガノシロキサンと、水ガラス、オルソアルキルシリケート、アルキルポリシリケート等のシリケート類とを、有機溶媒中で、水、酸を添加して加水分解、縮合を行った後、中和、洗浄、溶媒除去等の工程を経て得られる。
本発明に用いるMQレジンのM/Qモル比は0.7〜1.0である。これは、M/Qモル比が1.0を超えるとMQレジンの吸着性が低下し、良好な被覆ができないことから十分な変色防止効果が得られないためであり、また0.7より小さくなると皮膜に好ましくないべたつきを生じるためである。
また、本発明に用いるMQレジンの分子量は特に限定されないが、500〜10000の間にあることが好ましい。これは、分子量が500未満であると処理した粉末が凝集しやすいという欠点があり、10000を超えるとMQレジンの有機溶媒に対する溶解性が低下し粉体表面に均一に被覆できないという欠点があるためである。
本発明は、上記抗菌性ゼオライトの表面を上記MQレジンで被覆した抗菌性ゼオライトを皮膚外用剤に配合する。MQレジンの被覆方法は特に限定されない。例えば、抗菌性ゼオライトをヘンシェルミキサー等で攪拌しながら溶媒に溶解したMQレジンを添加混合後、溶媒を除去、乾燥することによって得られる。使用する溶媒は、MQレジンが溶解する揮発性有機溶媒であり、例えば、デカメチルシクロペンタシロキサン、2−プロパノール、n−ヘキサン、シクロヘキサン等が例示される。
MQレジンの抗菌性ゼオライトに対する被覆量は、抗菌性ゼオライトに対して、質量比で0.5質量%以上であり、好ましくは0.5〜10質量%である。MQレジンの被覆量が0.5質量%未満では抗菌性ゼオライトの変色防止効果が不十分であり、10質量%を超えるとごわつき等の好ましくない使用感触が生じるためである。
<MQレジンで被覆処理された抗菌性ゼオライトの含有量>
MQレジンで被覆処理された抗菌性ゼオライトは、皮膚外用剤に2〜10質量%配合される。すなわち、本発明の皮膚外用剤は、MQレジンで表面処理された抗菌性ゼオライトを2〜10質量%含有することを特徴とする。好ましくは、皮膚外用剤全量に対して3〜7質量%である。
<エタノール及びグリセリンとそれらの含有量>
本発明の皮膚外用剤は、皮膚外用剤全量に対して、エタノールを40〜93質量%含有し、さらにグリセリンを5〜30質量%含有することを特徴とする。さらに好ましい含有量は、皮膚外用剤全量に対して、エタノールが50〜80質量%であり、グリセリンが5〜20質量%である。
本発明の皮膚外用剤は、上記した必須構成成分の他に通常皮膚外用剤に用いられる他の成分、例えば下記に例示する成分の一種又は二種以上を必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲にて適宜配合し、常法により製造することが出来る。
特に好ましい皮膚外用剤の製品としては、防臭を目的とした防臭化粧料、制汗化粧料、消臭化粧料であり、後述するロールオンタイプの容器に充填された製品である。
<任意配合成分>
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
液体油脂としては、例えば、アボカド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、硬化ヤシ油、パーム油、パーム核油、モクロウ核油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウとしては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ホホバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、セレシン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、スクワレン、ワセリン等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等が挙げられる。
エステル油としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。また、POE(14)POP(7)ジメチルエーテル、POE(9)POP(2)ジメチルエーテル、POE(14)POP(7)ジメチルエーテル、POE(10)POP(10)ジメチルエーテル、POE(6)POP(14)ジメチルエーテル、POE(15)POP(5)ジメチルエーテル、POE(25)POP(25)ジメチルエーテル、POE(9)POB(2)ジメチルエーテル、POE(14)POB(7)ジメチルエーテル、POE(10)POP(10)ジエチルエーテル、POE(10)POP(10)ジプロピルエーテル、POE(10)POP(10)ジブチルエーテル等のアルキレンオキシド誘導体、コハク酸ジエトキシエチル、マロン酸ジエトキシエチル、ジネオペンタン酸トリプロピレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、C8〜C12アルキルベンゾエート、ドデシルベンゾエート等のアルキルベンゾエート等が挙げられる。
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等)、環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、メチルトリメチコン、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE−ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE−ラウリル硫酸ナトリウム等);N−アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ラウリルメチルタウリンナトリウム等);リン酸エステル塩(POE−オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE−ステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N−アシルグルタミン酸塩(例えば、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POE−アルキルエーテルカルボン酸;POE−アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α−オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N'−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POE−アルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE−ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノステアレート、POE−ソルビタンモノオレート、POE−ソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビットモノラウレート、POE−ソルビットモノオレエート、POE−ソルビットペンタオレエート、POE−ソルビットモノステアレート等);POE−グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE−グリセリンモノステアレート、POE−グリセリンモノイソステアレート、POE−グリセリントリイソステアレート等のPOE−モノオレエート等);POE−脂肪酸エステル類(例えば、POE−ジステアレート、POE−モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE−アルキルエーテル類(例えば、POE−ラウリルエーテル、POE−オレイルエーテル、POE−ステアリルエーテル、POE−ベヘニルエーテル、POE−2−オクチルドデシルエーテル、POE−コレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POP−アルキルエーテル類(例えば、POE・POP−セチルエーテル、POE・POP−2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POP−モノブチルエーテル、POE・POP−水添ラノリン、POE・POP−グリセリンエーテル等);テトラPOE・テトラPOP−エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POE−ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE−ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE−硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE−ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE−ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POE−プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE−アルキルアミン;POE−脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
天然の水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子{例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸};微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);その他(例えば、魚由来コラーゲン、魚由来ゼラチン、コムギタンパク、シルクタンパク等)等が挙げられる。
半合成の水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等が挙げられる。
合成の水溶性高分子としては、例えば、ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等);アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等);ポリエチレンイミン;カチオンポリマー等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸AlMg(ビーガム)、ラポナイト、無水ケイ酸等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては下記化合物が挙げられる。
(1)安息香酸系紫外線吸収剤
例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステルなど。
(2)アントラニル酸系紫外線吸収剤
例えば、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレートなど。
(3)サリチル酸系紫外線吸収剤
例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレートなど。
(4)ケイ皮酸系紫外線吸収剤
例えば、オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート) 、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−アルファ−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメートなど。
(5)トリアジン系紫外線吸収剤
例えば、ビスレゾルシニルトリアジン。
さらに具体的には、ビス{〔4−(2−エチルヘキシロキシ)−2−ヒドロキシ〕フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス{4−(2−エチルヘキシロキシカルボニル)アニリノ}1,3,5−トリアジン。
2,4−ビス−{〔4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−2ヒドロキシ〕−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン。
(6)その他の紫外線吸収剤
例えば、3−(4'−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー、3−ベンジリデン−d,l−カンファー、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2,2'−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニルベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オンなど。ジモルホリノピリダジノンなどのピリダジン誘導体。オクトクリレン。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸等が挙げられる。
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6−ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キミルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等);グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE−テトラハイドロフルフリルアルコール;POP−ブチルエーテル;POP・POE−ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP−グリセリンエーテル;POP−グリセリンエーテルリン酸;POP・POE−ペンタンエリスリトールエーテル、ポリグリセリン等が挙げられる。
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D−グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D−エリトロース、D−エリトルロース、D−トレオース、エリスリトール等);五炭糖(例えば、L−アラビノース、D−キシロース、L−リキソース、D−アラビノース、D−リボース、D−リブロース、D−キシルロース、L−キシルロース等);六炭糖(例えば、D−グルコース、D−タロース、D−ブシコース、D−ガラクトース、D−フルクトース、L−ガラクトース、L−マンノース、D−タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2−デオキシ−D−リボース、6−デオキシ−L−ガラクトース、6−デオキシ−L−マンノース等);アミノ糖(例えば、D−グルコサミン、D−ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D−グルクロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸、D−ガラクツロン酸、L−イズロン酸等)等が挙げられる。
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α−トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビンガム、サクシノグルカン、カロニン酸等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ−アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
pH調製剤としては、例えば、乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム、コハク酸−コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
ビタミンとしては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、Eおよびその誘導体、パントテン酸およびその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミンテトラキス(2−ヒドロキシイソプロピル)ジオレイン酸塩、エチレンジアミンテトラポリオキシプロピレン、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸ナトリウム(二水塩)、エチレンジアミン四酢酸カルシウムナトリウム、エデト酸、エデト酸三ナトリウム、エデト酸二カリウム二水塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、エデト酸四ナトリウム二水塩、エデト酸四ナトリウム四水塩等が挙げられる。
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、フェノキシエタノール等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、ユキノシタ抽出物、アルブチン、トラネキサム酸、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩、L−アスコルビン酸グルコシド、4−メトキシサリチル酸カリウム等);各種抽出物(例えば、緑茶、ウーロン茶、紅茶、プアール茶、クワ、クララ、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、チオタウリン、ヒポタウリン等);殺菌剤(例えば、安息香酸及びその塩類、イソプロピルメチルフェノール、ウンデシレン酸及びその塩類、ウンデシレン酸モノエタノールアミド、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンザトニウム、塩化アルキルジアミノエチルグリシン、塩化クロルヘキシジン、オルトフェニルフェノール、グルコン酸クロルヘキシジン、クレゾール、クロラミンT、クロルキシレノール、クロルクレゾール、クロルフェネシン、クロロブタノール、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、サリチル酸及びその塩類、1,3−ジメチロール−5,5−ジメチルヒダントイン、臭化アルキルイソキノリニウム、臭化ドミフェン、ソルビン酸及びその塩類、チモール、チラム、デヒドロ酢酸及びその塩類、トリクロサン、トリクロロカルバニリド、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルフェノール、ハロカルバン、ピロガロール、フェノール、ヘキサクロロフェン、2−メチル−4−イソチアゾリンー3−オン、NN"−メチレンビス(N'−(3−ヒドロキシメチルー2.5−ジオキソ−4−イミダゾリジニルウレア、ラウロイルサルコシンナトリウム、レゾルシン、ヒノキチオール等)、制汗剤(パラフェノールスルホン酸亜鉛、硫酸アルミニウムカリウム、クロロヒドロキシアルミニウム等が挙げられる。
本発明の皮膚外用剤の製品形態は特に限定されない。例えば、スプレータイプ、ロールオンタイプ、スチックタイプ、ミストタイプ、ジェル・クリームタイプ等が挙げられる。スプレータイプの場合には、エアゾール缶やディスペンサー等のスプレー容器に、液化ガス等の噴射剤と共に常法により充填して製造される。ロールオンタイプの場合には、ロールオン容器に常法により充填して製造される。スチックタイプの場合は、液体成分を固形化するのに適切な増粘剤やワックス類等を配合し、常法により容器に充填して成型して製造される。ミストタイプの場合には、ミスト状ディスペンサー容器に常法により充填して製造される。ジェル・クリームタイプの場合には、チューブ容器もしくは広口クリームジャー容器に常法により充填して製造される。
本発明の好ましい製品形態は、ロールオンタイプの容器に充填したものである。本発明においては、皮膚外用剤の変色という観点から見れば、使用時にロール部が光や汗の影響を受けて変色し易いロールオンタイプの製品として利用されることに、本発明の意義が存在する。
そして、ロールオンタイプの製品は、腋などの身体の一部分に塗布し易いという利点も有している。
本発明の皮膚外用剤をロールオンタイプ容器に充填可能なロールオン製剤に調製するためには、任意の増粘剤により皮膚外用剤(液体)の粘度を20mPa・s以上に増粘する必要がある。その理由は塗布時にロールオン部からの垂れ落ちが懸念されるためである。
なお、増粘した系では、皮膚外用剤に、グリセリン以外の保湿剤及び油分を配合すると、汚着洗浄性が低下する傾向にあるにもかかわらず、グリセリンを配合した本発明では高い洗浄効果を維持できることが判明した。
本発明の皮膚外用剤は、ロールオンタイプ容器に充填した場合でも、そのロール部分においての変色は実用上の問題が生じない。
次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。本発明はこれによって限定されるものではない。配合量は特に断りのない限り全量に対する質量%である。
〔実施例に使用したMQレジン被覆抗菌性ゼオライトの製造例〕
抗菌性ゼオライトの粉末 (銀・アンモニウム担持ゼオライト、商品名:セラメディックAJ10N)50gを、小型粉砕機に入れ、攪拌しながら溶媒に溶解した処理剤を添加した。添加後、約3分攪拌し、得られた粉末を乾燥機中120℃、24時間乾燥した。なお、用いたMQレジンは、M単位:(CH33SiO1/2と、Q単位:SiO2とからなるトリメチルシロキシケイ酸である。
「表1」に示す処方で、粉末ローションタイプの制汗ローションを調製し、以下に示す効果を試験した。その結果を「表2」に示す。
Figure 2009234995
*1:グリセリンは、化粧料原料としては保湿剤として公知である。したがって、比較例では、グリセリン以外の他の保湿剤や油分を、実施例のグリセリンの代わりに配合して試験をして、本発明の効果におけるグリセリンの特異性を評価した。
<洗浄除去効果>
1:表1に示す処方で、各成分を配合したローション状製剤を調整する。
2:これを、白色綿布(JIS規格染色堅ろう度試験用添付白布)に一定量(0.06g/cm2)塗布する。
3:2の布に人工汗(水to100wt%、塩化ナトリウム0.8wt%、酢酸0.5wt%、リン酸2ナトリウム12水塩0.8wt%)を0.012g/cm2滴下する。
4:3の布を日光に暴露(10分)した後、通常の衣類用洗剤を使用して洗濯機により洗濯する。
5:3の布の汚着(変色)の度合いを、目視により評価する。
<洗浄性評価基準>
上記の日光暴露後の汚着(変色)と比較して、下記のように評価した。
◎:汚着(変色)していないと認められる
○:ほとんど汚着(変色)していないと認められる
△:汚着(変色)が認められる
×:明確に汚着(変色)が認められる
<白浮き評価方法と評価基準>
下腕部3×3cm範囲に各処方を0.5mL塗布し、30分乾燥させた際の白浮き具合を目視により評価した。
○:ほとんど白浮きしていないと認められる
△:白浮きが認められる
×:明確に白浮きが認められる
<塗布後のべたつきの評価方法と評価基準>
塗布直後のべたつきについて、官能評価にて確認した。
○:さらさら感がある。
△:若干べたつき感が残る。
×:かなりべたつきが残る
Figure 2009234995
以上の結果から、本発明においては、グリセリンを5〜30質量%配合することにより、衣服汚着の洗浄性が大きく改善し、かつ、塗布後の白浮きとべたつきを抑制することが分かった。
「さらに増粘剤を含有させて、ロールオンタイプ容器に充填する実施例」
ロールオンタイプ容器に充填可能な皮膚外用剤(すなわちロールオン製剤となる皮膚外用剤)を製造する際は、塗布時にロールオン部からの垂れ落ちが懸念される。したがって皮膚外用剤の液体部の粘度を増粘剤により20mPa・s以上に調整する必要がある。
その結果、グリセリン以外の保湿剤及び油分を配合すると、増粘した系では洗浄性が低下する傾向にあるにもかかわらず、グリセリンを配合した系では高い洗浄効果を維持できることが判明した。
以下、ヒドロキシプロピルセルロースを用いて増粘させた「表3」の処方において、洗浄性の評価を行った。その結果を「表4」に示す。
Figure 2009234995
*1:グリセリンは、化粧料原料としては保湿剤として公知である。したがって、比較例では、グリセリン以外の他の保湿剤や油分を、実施例のグリセリンの代わりに配合して試験をして、本発明の効果におけるグルセリンの特異性を評価した。
Figure 2009234995
以上の実施例の結果より、MQレジンで被覆処理された抗菌性ゼオライトを2〜10質量%配合した皮膚外用剤において、エタノールを60〜93質量%、グリセリンを5〜30質量%配合することにより、衣服への二次付着及び白浮きを抑え、さらに衣服へ二次付着してしまった場合も洗濯によりその汚着を容易に洗浄できる皮膚外用剤が完成した。
また、本発明の配合可能な成分として、一般的な化粧料用原料を汚着の洗浄除去効果を損なわない範囲で任意に配合することが可能である。
以下に本発明の皮膚外用剤のその他の実施例を挙げる。
<ロールオン消臭剤>
エタノール 50 質量%
デカメチルシクロペンタシロキサン 10
グリセリン 10
MQレジン被覆抗菌性ゼオライト 10
ヒドロキシプロピルセルロース 0.5
酸化亜鉛 2
精製水 残余
製造方法:精製水およびエタノールに増粘剤を加え溶解する。ここに各原料を混合し粉末を分散する。ロールオンタイプの容器に充填する。
<ロールオン消臭剤>
エタノール 55 質量%
グリセリン 15
MQレジン被覆抗菌性ゼオライト 4
キサンタンガム 0.05
硫酸アルミニウムカリウム 2
オクタン酸セチル 1
メチルトリメチコン 3
PEG−10ジメチコン 0.5
1,3−ブチレングリコール 1.5
香料 0.1
精製水 残余
製造方法:精製水およびエタノールに増粘剤を加え溶解する。ここに各原料を混合し粉末を分散する。ロールオンタイプの容器に充填する。
<デオドラントジェル>
エタノール 50 質量%
グリセリン 15
MQレジン被覆抗菌性ゼオライト 10
架橋型N,N−ジメチルアクリルアミド−2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体 2
シリカ 2
パラフェノールスルホン酸亜鉛 0.5
精製水 残余
製造方法:精製水およびエタノールに増粘剤を加え溶解する。ここに各原料を混合し粉末を分散する。チューブ容器に充填する。
<デオドラントミスト>
エタノール 80 質量%
グリセリン 10
MQレジン被覆抗菌性ゼオライト 2
酸化チタン 2
ソルビタンモノステアレート 0.5
精製水 残余
製造方法:精製水およびエタノールに増粘剤を加え溶解する。ここに各原料を混合し粉末を分散する。ミストディスペンサー容器に充填する。
本発明の皮膚外用剤は、抗菌性ゼオライトによる変色乃至汚着を低減する。したがって、変色を防止する必要性から見れば、塗布時に光や汗により変色が発生しやすいロールオンタイプの製品として好ましく利用される。
さらに、本発明の皮膚外用剤は、塗布後に、身体から衣服への二次付着が少ない。したがって、衣服に二次付着した場合の光や汗による汚着を低減できる。また、衣服に二次汚着した場合であっても、その汚着が洗濯により落ち易い。
一方、塗布した際の白浮きやべたつきと言った実用上の問題もなく、本発明の皮膚外用剤は、製品として極めて高い実用性を有しており、市場における商品価値が大きい。

Claims (4)

  1. 下記平均式(1)で表されるMQレジンが被覆された抗菌性ゼオライトを含有する皮膚外用剤において、
    皮膚外用剤全量に対して、当該抗菌性ゼオライトの含有量が2〜10質量%であり、さらにエタノールを40〜93質量%含有し、さらにグリセリンを5〜30質量%含有することを特徴とする皮膚外用剤。
    Figure 2009234995
    (1)
    式中、Rは一価炭化水素基であり、nは1〜5の数である。
  2. 前記MQレジンのM/Qモル比が0.7〜1.0であって、当該MQレジンの抗菌性ゼオライトに対する被覆量が抗菌性ゼオライトに対して0.5〜10質量%であることを特徴とする請求項1記載の皮膚外用剤。
  3. 前記抗菌性ゼオライトに含有される抗菌性金属イオンが、銀イオン、銅イオン、亜鉛イオンから選ばれる一種もしくは二種以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の皮膚外用剤。
  4. 前記皮膚外用剤が、さらに増粘剤を含有し、ロールオンタイプ容器に充填したことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の皮膚外用剤。
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