JP2009234374A - ランフラットタイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一対のビード部1内に夫々埋設したビードコア6のタイヤ半径方向外側に配置したビードフィラー7と、一対のサイドウォール部2に配置した一対のサイド補強ゴム層8とを備えたランフラットタイヤにおいて、前記ビードフィラー7及び前記サイド補強ゴム層8の少なくとも一方に、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が150,000〜2,000,000で、少なくとも天然ゴム又はポリイソプレンゴムを含むゴム成分(A)100質量部に対し、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が2,000〜10,000の低分子量共役ジエン系重合体(B)0.1〜30質量部と、硫黄3〜10質量部とを配合してなるゴム組成物を用いる。
【選択図】図1
Description
前記ビードフィラーに、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が150,000〜2,000,000で、少なくとも天然ゴム又はポリイソプレンゴムを含むゴム成分(A)100質量部に対し、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が2,000〜10,000の低分子量共役ジエン系重合体(B)0.1〜30質量部と、硫黄3〜10質量部とを配合してなるゴム組成物を用いたことを特徴とする。
前記サイド補強ゴム層に、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が150,000〜2,000,000で、少なくとも天然ゴム又はポリイソプレンゴムを含むゴム成分(A)100質量部に対し、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が2,000〜10,000の低分子量共役ジエン系重合体(B)0.1〜30質量部と、硫黄3〜10質量部とを配合してなるゴム組成物を用いたことを特徴とする。
前記ビードフィラー及び前記サイド補強ゴム層の少なくとも一方に、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が150,000〜2,000,000で、少なくとも天然ゴム又はポリイソプレンゴムを含むゴム成分(A)100質量部に対し、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が2,000〜10,000の低分子量共役ジエン系重合体(B)0.1〜30質量部と、硫黄3〜10質量部とを配合してなるゴム組成物を用いたことを特徴とする。
フィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が2,000〜10,000であることを要し、2,000〜6,000であることが好ましい。該ポリスチレン換算重量平均分子量が2,000未満では、低ロス性能が低下し、ランフラット耐久性が低下する。一方、該ポリスチレン換算重量平均分子量が10,000を超えると、ゴム組成物の加工性が低下する。
乾燥し、窒素置換した800mLの耐圧ガラス容器に、シクロヘキサン300g、1,3-ブタジエン40g、スチレン13g、ジテトラヒドロフリルプロパン0.25mmolを加え、更にn-ブチルリチウム(n-BuLi)0.25mmolを加えた後、50℃で1.5時間重合反応を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。次に、重合反応系に、変性剤として四塩化スズ0.06mmolを速やかに加え、更に50℃で30分間変性反応を行った。その後、重合反応系に、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、重合反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して重合体(A-1)を得た。
乾燥し、窒素置換した800mLの耐圧ガラス容器に、シクロへキサン300g、1,3-ブタジエン40g、ジテトラヒドロフリルプロパン13.2mmolを注入し、更にn-ブチルリチウム(n-BuLi)13.2mmolを加えた後、50℃で1.5時間重合反応を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。その後、重合反応系に、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、重合反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して重合体(B-1)を得た。
n-ブチルリチウム(n-BuLi)の使用量を変えた他は上記重合体(B-1)の製造例と同様にして重合体(B-2)〜(B-4)を合成した。
乾燥し、窒素置換した800mLの耐圧ガラス容器に、シクロへキサン300g、1,3-ブタジエン42.5g、スチレン7.5g、ジテトラヒドロフリルプロパン0.80mmolを注入し、更にn-ブチルリチウム(n-BuLi)26.4mmolを加えた後、50℃で1.5時間重合反応を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。その後、重合反応系に、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、重合反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して重合体(B-5)を得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー[GPC:東ソー製HLC−8020、カラム:東ソー製GMH−XL(2本直列)、検出器:示差屈折率計(RI)]で単分散ポリスチレンを基準として、各重合体のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を求めた。
重合体のミクロ構造を赤外法(モレロ法)で求めた。
表2に示す配合処方のゴム組成物を調製し、該ゴム組成物をビードフィラー7及びサイド補強ゴム層8の双方に用いて、図1に示す構造を有し、サイズが245/40R18のランフラットタイヤを製造した。
上記のようにして調製したゴム組成物に対して、下記の方法で、未加硫ゴムの粘度と粘着性を評価し、また、上記のようにして作製したタイヤに対して、下記の方法で、ランフラット耐久性を評価した。結果を表2に示す。
JIS K6300−1:2001に準拠して、130℃にてムーニー粘度[ML1+4(130℃)]を測定し、比較例1の配合ゴムのムーニー粘度を100として指数表示した。指数値が小さい程、ムーニー粘度が低く、加工性に優れることを示す。
JIS−T9233−3.8.6(2)三橋法(ピクマタック試験)に準じて試験を実施した。各実施例、比較例の試験片として幅15mm、長さ100mmのものを1枚採取した。接着部円盤(直径50mm、厚さ14mm、アルミニウム製)の表面をヘキサンで洗浄し、室温で30分乾燥させた。試料(試験片)を両面テープで貼り付けた。測定装置のスタートボタンを押し、接着部円盤を下げ、試料と接触させた。荷重500gfで30秒間接触の後、30mm/秒で引き上げた。(試験片温度、接着部円盤温度、測定室温度:23℃)接着円盤と試料が離れるときの力の測定を5回行い、その平均値を求めた。比較例1のゴム組成物の値を100として指数表示した。指数値が大きい程、粘着性が高く、加工性に優れることを示す。
各試作タイヤを常圧でリム組みし、内圧230kPaを封入してから38℃の室温中に24時間放置後、バルブのコアを抜き内圧を大気圧として、荷重5.19kN(530kg)、速度89km/h、室温38℃の条件でドラム走行テストを行った。この際の故障発生までの走行距離を測定し、比較例1の故障発生までの走行距離を100として指数表示した。指数値が大きい程、故障発生までの走行距離が長く、ランフラット耐久性に優れることを示す。なお、各例とも、サイド補強ゴム層とビードフィラーの双方に上記ゴム組成物を用いた。
*2 重合体(A-1).
*3 JSR(株)製,BR01,ポリスチレン換算重量平均分子量=550,000.
*4 BASF社製,Koresin.
*5 N-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン.
*6 NS:N-tert-ブチル-2-ベンゾチアジル-スルフェンアミド.
2 サイドウォール部
3 トレッド
4 ラジアルカーカス
4a 折り返しカーカスプライ
4b ダウンカーカスプライ
5 ベルト
6 ビードコア
7 ビードフィラー
8 サイド補強ゴム層
Claims (6)
- サイドウォール部、トレッド、カーカス、ビードコア及びビードフィラーを備えたランフラットタイヤにおいて、
前記ビードフィラーに、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が150,000〜2,000,000で、少なくとも天然ゴム又はポリイソプレンゴムを含むゴム成分(A)100質量部に対し、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が2,000〜10,000の低分子量共役ジエン系重合体(B)0.1〜30質量部と、硫黄3〜10質量部とを配合してなるゴム組成物を用いたことを特徴とするランフラットタイヤ。 - サイドウォール部、トレッド、カーカス及びサイド補強ゴム層を備えたランフラットタイヤにおいて、
前記サイド補強ゴム層に、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が150,000〜2,000,000で、少なくとも天然ゴム又はポリイソプレンゴムを含むゴム成分(A)100質量部に対し、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が2,000〜10,000の低分子量共役ジエン系重合体(B)0.1〜30質量部と、硫黄3〜10質量部とを配合してなるゴム組成物を用いたことを特徴とするランフラットタイヤ。 - サイドウォール部、トレッド、カーカス、ビードコア、ビードフィラー及びサイド補強ゴム層を備えたランフラットタイヤにおいて、
前記ビードフィラー及び前記サイド補強ゴム層の少なくとも一方に、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が150,000〜2,000,000で、少なくとも天然ゴム又はポリイソプレンゴムを含むゴム成分(A)100質量部に対し、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量が2,000〜10,000の低分子量共役ジエン系重合体(B)0.1〜30質量部と、硫黄3〜10質量部とを配合してなるゴム組成物を用いたことを特徴とするランフラットタイヤ。 - 前記ゴム成分(A)が、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム及びイソブチレンイソプレンゴムからなる群から選択される少なくとも一種からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のランフラットタイヤ。
- 前記低分子量共役ジエン系重合体(B)がポリブタジエンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のランフラットタイヤ。
- 前記ゴム組成物が、更にカーボンブラック及び/又はシリカを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のランフラットタイヤ。
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