JP2009234142A - 防湿化粧シートおよびそれを用いた化粧板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 両側の温湿度環境に大きな差がある場所に用いても、また、長期間使用された場合や、不可抗力的に外力が加わった場合にも、反りを防止すると共に、剥がれや浮きが生じることがなく、また、木質系基材に容易に積層することができ、さらに光沢性に優れると共に深みのある意匠性に優れた防湿化粧シートおよびそれを用いた化粧板を提供することである。
【解決手段】 合成樹脂製基材層の一方の面側に透明蒸着層が積層された蒸着シートの蒸着層側の面に、紙層の一方の面に印刷層が形成されてなる印刷紙が、前記印刷層を前記蒸着層側に位置するようにして接着剤層を介して積層されていることを特徴とする防湿化粧シート。
【選択図】 図1

Description

本発明は、木質系基材に積層する防湿化粧シートおよびそれを用いた化粧板に関し、さらに詳しくは、環境温湿度の変化による木質系基材の吸湿や放湿によって生じる反りを防止すると共に、印刷再現性がよく、意匠性に優れた防湿化粧シートおよびそれを用いた化粧板に関するものである。
従来から、木材合板、中密度繊維板(MDF)、ハードボード、パーティクルボード等の木質系基材の表面に化粧シートを積層した化粧板がドア、引き戸、間仕切り等の表面材として用いられている。木質系基材は、その含水率が外気条件下における木質系基材の平衡含水率より小さい場合には、化粧板の化粧シートを積層していない面から吸湿、吸水し、この面を膨張させ、また、反対に木質系基材の含水率が、外気条件下における木質系基材の平衡含水率より大きい場合には、放湿、放水して収縮させるのに対し、化粧シートを積層した面は吸放湿、吸放水が殆どないために、化粧板の化粧シートを積層した面と木質系基材が表出した面との膨張率または収縮率が異なり、化粧板に反りが発生し、商品価値を落とす結果となる。
そこで、化粧板の反りを防止する化粧シートとして、紙層/合成樹脂層/紙層からなる基材が用いられるようになり、紙層としては紙に樹脂を混抄した樹脂混抄紙や紙に樹脂を含浸した樹脂含浸紙などの紙間強度を向上させた、いわゆる紙間強化紙が用いられ、また、合成樹脂層としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレンに代表されるような防湿性を有するポリオレフィン系樹脂が用いられ、さらに、いずれか一方の紙層の表面に、たとえば、木目模様等の絵柄を印刷した印刷層を設け、さらに該印刷層が形成された面全面に表面保護層を設けてなるものが用いられるようになってきた。
しかし、上記した表面保護層/印刷層/紙層/合成樹脂層/紙層からなる化粧シートは、印刷層を設ける紙層表面の平滑度が200〜350秒程度であり、印刷再現性が悪く意匠性において満足できるものではなく、この解決が強く要望された。
上記問題を解決する一つの技術として、紙層/合成樹脂層/紙層を製造する方法を特定することにより、紙層の表面の平滑度を向上させ、この表面の平滑度を向上させた紙層面に印刷することで、印刷再現性がよく意匠性に優れた化粧シートが開示されている(たとえば、特許文献1参照)
この特許文献1に開示された技術は、確かに印刷再現性を良くして意匠性に優れるものとすることができるものであるが、印刷する基材が樹脂混抄紙や紙間強化紙であり、平滑度を向上させるにしても限度があるものであり、また、防湿性能という点から見ると、紙層/合成樹脂層/紙層からなる化粧シートはドア、引き戸、間仕切りなど、両側の環境温湿度に大きな差がある場所、あるいは、長期間使用された場合や、不可抗力的に外力が加わった場合などにおいては、反りを生じるという問題や紙層の層間から剥離する虞があるという問題がある。
しかしながら、基材が紙層/合成樹脂層/紙層からなる化粧シートは、基材が合成樹脂製シートからなる化粧シートに比べて、木質系基材に積層して化粧板とする際には、通常、業界で広く使用されている木工用接着剤で容易に積層することができるという長所もある。
特開2001−171063号公報
そこで本発明は、両側の温湿度環境に大きな差がある場所に用いても、また、長期間使用された場合や、不可抗力的に外力が加わった場合にも、反りを防止すると共に、剥がれや浮きが生じることがなく、また、木質系基材に容易に積層することができ、さらに光沢性に優れると共に深みのある意匠性に優れた防湿化粧シートおよびそれを用いた化粧板を提供することである。
本発明者は、上記課題を達成するために、請求項1記載の本発明の防湿化粧シートは、合成樹脂製基材層の一方の面側に透明蒸着層が積層された蒸着シートの蒸着層側の面に、紙層の一方の面に印刷層が形成されてなる印刷紙が、前記印刷層を前記蒸着層側に位置するようにして接着剤層を介して積層されていることを特徴とするものである。
また、請求項2記載の本発明は、請求項1記載の防湿化粧シートにおいて、前記合成樹脂製基材層の他方の面に表面保護層が形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項3記載の本発明の化粧板は、請求項1、2のいずれかに記載の防湿化粧シートが木質系基材の一方の面に前記紙層を前記木質系基材側に位置するようにして木質系基材用接着剤層を介して積層されていることを特徴とするものである。
本発明の防湿化粧シートおよびそれを用いた化粧板は、合成樹脂製基材層の一方の面側に蒸着層が積層された蒸着シートを備えた構成からなるために、紙層/合成樹脂層/紙層からなる化粧シートおよびそれを用いた化粧板に比べて格段に優れた防湿性能を有し、両側の温湿度環境に大きな差がある場所に用いても、また、長期間使用された場合や、不可抗力的に外力が加わった場合にも、反りを防止すると共に、剥がれや浮きが生じることがないという効果を奏し、また、本発明の防湿化粧シートおよびそれを用いた化粧板は、紙層に印刷層を形成した印刷紙の前記印刷層を透明な蒸着シートを介して見るために、光沢性に優れると共に深みのある意匠を表現することができ、また、本発明の防湿化粧シートは、蒸着層側の面に接着剤層を介して積層された印刷紙の紙層が表出する構成からなるために、木質系基材との積層が容易であり、化粧板とする際の加工適性に優れるという効果を奏するものである。
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳述する。
図1は本発明にかかる防湿化粧シートの一実施例を図解的に示す層構成図、図2は本発明にかかる化粧板の一実施例を図解的に示す層構成図であり、図中の1は防湿化粧シート、2は化粧板、10は合成樹脂製基材層、11は透明蒸着層、12は接着剤層、13は印刷層、14は紙層、15は木質系基材用接着剤層、16は木質系基材、Vは蒸着シート、Pは印刷紙をそれぞれ示す。
図1は本発明にかかる防湿化粧シートの一実施例を図解的に示す層構成図であって、防湿化粧シートは合成樹脂製基材層10の一方の面に透明蒸着層11が積層された蒸着シートVの前記蒸着層側の面に、紙層14の一方の面に印刷層13が形成されてなる印刷紙が、前記印刷層13を前記蒸着層側に位置するようにして接着剤層12を介して積層されているものである。
図2は本発明にかかる化粧板の一実施例を図解的に示す層構成図であって、化粧板2は図1に示した防湿化粧シート1を前記合成樹脂製基材層10が表出するように木質系基材用接着剤層15を介して木質系基材16に積層したものである。
図1、2に示す本発明の防湿化粧シートおよび化粧板は、防湿性能や意匠性に優れると共に、防湿化粧シートを木質系基材に積層して化粧板とする際も、木工系接着剤や木工系製造装置で対応することができ、加工適性においても優れるという効果を奏するものである。
次に、本発明の防湿化粧シート1および化粧板2を構成する諸材料について説明する。まず、前記合成樹脂製基材層10としては、ポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−プロピレン共重合体,エチレン−ビニルアルコール共重合体,あるいは、これらの混合物等のオレフィン系熱可塑性樹脂、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート,ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合体,ポリカーボネート,ポリアリレート等のエステル系熱可塑性樹脂、ポリメタアクリル酸メチル,ポリメタアクリル酸エチル,ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系熱可塑性樹脂、あるいは、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂等の非ハロゲン系熱可塑性樹脂などを挙げることができる。前記合成樹脂製基材層10は、一軸ないし二軸方向に延伸したシートであっても、未延伸であってもよいが、後述する透明蒸着層11が少なくとも一方の面に形成される基材となることから、機械的強度が強く、寸法安定性に優れるなどの理由から二軸方向に延伸したシートが好ましい。前記合成樹脂製基材層10の厚さとしては、概ね9〜25μmが適当である。また、前記合成樹脂製基材層10の必要な面には必要に応じてコロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理等の易接着処理が施されているものである。
また、透明蒸着層11としては、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムに代表される無機酸化物の薄膜からなる無機酸化物蒸着層であり、この蒸着層11は真空蒸着法、プラズマ活性化化学反応蒸着法等の周知の蒸着法で、上記した合成樹脂製基材層10の少なくとも一方の面に薄膜形成される。この透明蒸着層11は、たとえば、フラッシュドア加工の際に行われる高周波を使用して接着を行う場合などにも適している。また、前記透明蒸着層11のガスバリアー性を一層向上させる目的で、前記透明蒸着層11上(前記接着剤層13が当接する側の面)にポリビニルアルコールあるいはポリビニルアルコールに酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムに代表される無機酸化物を添加した組成物をロールコート法、グラビアコート法等の周知の塗布方法でポリビニルアルコール層あるいは前記組成物層を塗布形成してもよいものである。
また、紙層14としては、建材用プリント用紙(建材用薄葉紙)、純白紙、あるいは、合成樹脂を混抄させて層間強度を強化した樹脂混抄紙や樹脂を含浸して層間強度を強化した樹脂含浸紙などの紙間強化紙等を挙げることができ、坪量としては概ね23〜100g/m2が適当である。なお、上記した各種紙は必要に応じて必要な面にコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の適宜の易接着処理を施してもよいものである。
次に、前記紙層14の一方の面に印刷層13を形成して印刷紙Pとする前記印刷層13について説明する。前記印刷層13としては、グラビア印刷法、オフセット印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷法でインキを用いて形成することができ、たとえば、木目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、幾何学模様、文字、記号、線画、各種抽象模様等の絵柄印刷層および/ないし隠蔽性を有するベタ柄印刷層からなる。前記印刷層13を形成するインキとしては、ビヒクルとして塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、イソシアネートとポリオールとからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、ポリアミド樹脂等を1種ないし2種以上混合して用い、これに顔料、溶剤、各種補助剤等を加えてインキ化したものを用いることができ、環境問題を考慮すると、ポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等の1種ないし2種以上混合した非塩素系のビヒクルが適当であり、より好ましくはポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリアミド系樹脂等の1種ないし2種以上混合したものである。
また、前記透明蒸着層11と前記印刷紙Pとを積層する接着剤層12としては、ポリオール成分とイソシアネート成分からなる2液硬化型ポリウレタン系接着剤を用いて周知の塗布手段で形成すればよい。前記ポリオール成分としては、ポリエステルポリオール、ポリエステルポリウレタンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルポリウレタンポリオール等を挙げることができ、イソシアネート成分としては、TDI、MDI、HDI、PIDI、XDI等のジイソシアネートおよびこれらを出発原料とする変性体を挙げることができ、ロールコート法やグラビアコート法等の適宜の塗布手段を用いて形成すればよいものである。塗布量としては、1〜20g/m2であり、好ましくは1〜5g/m2である。
また、図示はしないが、前記防湿化粧シート1および化粧板2に要求される耐擦傷性、耐摩耗性、耐汚染性、耐水性、耐候性等の表面物性を付与するために前記合成樹脂製基材層10の他方の面(表出面)に表面保護層を設けてもよいものである。この表面保護層を形成する樹脂としては、周知の熱硬化型樹脂や紫外線あるいは電子線で硬化する電離放射線硬化型樹脂を用いて形成するのが適当であり、表面保護層の塗布量としては、固形分で概ね1〜20g/m2の範囲である。
次に、前記防湿化粧シート1と後述する木質系基材16とを積層する木質系基材用接着剤層15について説明する。前記木質系基材用接着剤層15は、防湿化粧シート1と木質系基材16とを積層するために用いる層であり、前記木質系基材層用接着剤層15を形成する接着剤としては、たとえば、熱可塑性樹脂系、熱硬化型樹脂系、ゴム(エラストマー)系等のいずれのタイプの接着剤であってもよいものである。これらは公知のもの、ないし、市販品を適宜選択して使用することができる。熱可塑性樹脂系接着剤としては、たとえば、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール(ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等)、シアノアクリレート、ポリビニルアルキルエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ニトロセルロース、酢酸セルロース、熱可塑性エポキシ、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体等を挙げることができる。また、熱硬化型樹脂系接着剤としては、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド、ポリベンツイミダゾール、ポリベンゾチアゾール等を挙げることができる。また、ゴム系接着剤としては、天然ゴム、再生ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ポリスルフィドゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、ステレオゴム(合成天然ゴム)、エチレンプロピレンゴム、ブロックコポリマーゴム(SBS、SIS、SEBS等)等を挙げることができる。また、木質系基材16の表面色を隠蔽して意匠性を向上させる目的で、前記木質系基材用接着剤層15は顔料等により着色してもよいものである。
また、木質系基材15としては、木材合板、パーティクルボード、中密度繊維板(MDF)、高密度繊維板(HDF)等の木質系基材やフラッシュ構造からなる基材を挙げることができる。
次に、本発明について、以下に実施例を挙げて更に詳しく説明する。
一方の面にアルミナ蒸着層が形成されると共に、蒸着層面にポリビニルアルコールが塗布形成された12μm厚さの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、12μm厚さの蒸着PETフィルムと呼称する)の蒸着層側の面に、ポリエステルポリオールを主剤とし、硬化剤としてイソシアネートを添加した2液硬化型接着剤をウエット状態で3〜4g/尺2塗布すると共に乾燥し、該接着剤面に、別途用意した30g/m2の紙間強化紙〔王子特殊紙(株)製:Uフレックス30(商品名)〕の一方の面に硝化綿系樹脂を主体とし、硬化剤としてイソシアネートを添加した2液硬化型樹脂をビヒクルとする印刷インキを用いて、ベタ柄からなるベタ柄印刷層を印刷形成すると共に、硝化綿系樹脂をビヒクルとする印刷インキを用いて木目模様からなる絵柄印刷層とをグラビア印刷法で印刷形成した印刷紙を前記紙間強化紙が表出するように積層した本発明の防湿化粧シートを作製した。次に、3mm厚さの中密度繊維板(MDF)に酢酸ビニル系接着剤をウエット状態で7〜8g/尺2塗布し、乾燥した後に、該塗布面に前記防湿化粧シートをPET面が表出するようにロールラミネート機で積層して本発明の化粧板を作製した。
[比較例1]
一方の面にそれぞれコロナ放電処理を施した23g/m2の紙間強化紙〔王子特殊紙(株)製:Fix23(商品名)〕と30g/m2の紙間強化紙〔王子特殊紙(株)製:Uフレックス30(商品名)〕をコロナ放電処理面が対向するようにして40μm厚さのポリエチレン樹脂にてサンドイッチラミネーションを行い、紙間強化紙(23g/m2)/ポリエチレン(40μm)/紙間強化紙(30g/m2)の印刷基材を作製した。次に、前記印刷基材の紙間強化紙(30g/m2)面に硝化綿系樹脂を主体とし、硬化剤としてイソシアネートを添加した2液硬化型樹脂をビヒクルとする印刷インキを用いて、ベタ柄からなるベタ柄印刷層を印刷形成すると共に、硝化綿系樹脂をビヒクルとする印刷インキを用いて木目模様からなる絵柄印刷層とをグラビア印刷法で印刷形成した後、前記印刷層面全面に、主剤としてアクリルポリオール系樹脂に、硬化剤としてイソシアネートを添加した2液硬化型樹脂をグラビア印刷法で塗布して透明な表面保護層を形成した比較例とする防湿化粧シートを作製した。次に、3mm厚さの中密度繊維板(MDF)に酢酸ビニル系接着剤をウエット状態で7〜8g/尺2塗布し、乾燥した後に、該塗布面に前記防湿化粧シートを表面保護層が表出するようにロールラミネート機で積層して比較例とする化粧板を作製した。
上記で作製した実施例1、および、比較例1の防湿化粧シートおよび化粧板について、透湿度、平面引張強度、表面意匠性(表面光沢性・奥行き感)を下記する評価方法で評価し、その結果を表1に纏めて示した。
Figure 2009234142
〔評価方法〕
・透湿度:
JIS Z 0208「防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)」に準拠し
て実施例1、および、比較例1の防湿化粧シートを測定して透湿度を算出した。
透湿度の単位は、g/m2・24hrである。
・平面引張強度:
JAS合板 平面引張試験に準拠して測定して平面引張強度を算出した。なお、
評価に供した化粧板は、上記で作製した化粧板を24時間コールドプレスしたもの
を用い、化粧板を5cm角にカットし、底辺が2cm角の金属治具を防湿シート面
にシアノアクリレート系接着剤にて貼り、24時間常温(約23℃)養生した後、
カッターナイフにて金属治具に沿ってMDFにまで達する切り込みを入れ、測定試
験機器により試験片に対して垂直面方向に引っ張り、その際の剥離界面を目視観察
して評価すると共に引張強度を測定した。
測定単位は、N/cm2である。
・表面意匠性:
目視評価にて表面光沢性に優れ、奥行き感のある意匠を良として○印で示し、表
面光沢性はあるものの奥行き感に欠ける意匠を不良として×印で示して評価した。
表1からも明らかなように、本発明の防湿化粧シートおよび化粧板はアルミナ蒸着層を設けたことにより、透湿度性能の向上が見られ、環境温湿度の変化により発生する化粧板の反りを防止することができるという効果が期待できるのみならず、防湿化粧シートとMDFとの間の接着強度を向上させることができ、両側の温湿度環境に大きな差がある場所に用いても、また、長期間使用された場合や、不可抗力的に外力が加わった場合にも、反りを防止すると共に、防湿化粧シートの剥がれや浮きの生じることがないという優れた効果が期待できる。さらに、本発明の防湿化粧シートおよびそれを用いた化粧板は、紙層に印刷層を形成した印刷紙の前記印刷層を透明な蒸着シートを介して見るために、表面光沢性に優れると共に深みのある意匠(奥行き感のある意匠)を表現することができるという効果を奏する。
本発明にかかる防湿化粧シートの一実施例を図解的に示す層構成図である。 本発明にかかる化粧板の一実施例を図解的に示す層構成図である。
符号の説明
1 防湿化粧シート
2 化粧板
10 合成樹脂製基材層
11 透明蒸着層
12 接着剤層
13 印刷層
14 紙層
15 木質系基材用接着剤層
16 木質系基材
V 蒸着シート
P 印刷紙

Claims (3)

  1. 合成樹脂製基材層の一方の面側に透明蒸着層が積層された蒸着シートの蒸着層側の面に、紙層の一方の面に印刷層が形成されてなる印刷紙が、前記印刷層を前記蒸着層側に位置するようにして接着剤層を介して積層されていることを特徴とする防湿化粧シート。
  2. 前記合成樹脂製基材層の他方の面に表面保護層が形成されていることを特徴とする請求項1記載の防湿化粧シート。
  3. 請求項1、2のいずれかに記載の防湿化粧シートが木質系基材の一方の面に前記紙層を前記木質系基材側に位置するようにして木質系基材用接着剤層を介して積層されていることを特徴とする化粧板。
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