JP5589510B2 - 化粧材及び化粧シート - Google Patents
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Description
1. 化粧層の裏面に、少なくとも合成樹脂層及び比重が0.7g/cm3以上である木質ボードが順に積層されている化粧材であって、
(1)前記化粧層の引張弾性率が1000MPa以上であって、
(2)前記合成樹脂層の引張弾性率が450〜1000MPaであり、
(3)前記合成樹脂層の厚さが50〜150μmである
ことを特徴とする化粧材。
2. 前記化粧層は、基材シート、絵柄模様層、透明性樹脂層及び表面保護層が順に積層された積層体である、上記項1に記載の化粧材。
3. 前記化粧層と前記合成樹脂層が熱融着されている、上記項1又は2に記載の化粧材。
4. 比重が0.7g/cm3以上である木質ボードに積層するための化粧シートであって、
前記化粧シートは、化粧層の裏面に合成樹脂層が積層されており、
(1)前記化粧層の引張弾性率が1000MPa以上であって、
(2)前記合成樹脂層の引張弾性率が450〜1000MPaであり、
(3)前記合成樹脂層の厚さが50〜150μmである
ことを特徴とする化粧シート。
以下、本発明の化粧材について詳細に説明する。
本発明の化粧材は、化粧層の裏面に、少なくとも合成樹脂層及び比重が0.7g/cm3以上である木質ボードが順に積層されている化粧材であって、
(1)前記化粧層の引張弾性率が1000MPa以上であって、
(2)前記合成樹脂層の引張弾性率が1000MPa以下であり、
(3)前記合成樹脂層の厚さが50〜150μmであることを特徴とする。
(化粧層)
本発明の化粧材は、引張弾性率が1000MPa以上である化粧層を用いる。引張弾性率が上記した範囲内である化粧層を積層することによって、耐傷性に優れた化粧材を提供することができる。
化粧層は、例えば、上記した基材シート、透明性樹脂層、表面保護層等を公知の方法で積層させて製造すればよい。具体的には、まず、基材シートの一方の面に絵柄模様層(ベタインキ層、柄インキ層)を印刷により形成し、その、絵柄模様層上に2液硬化型ウレタン樹脂等の公知の接着剤層を介して透明性樹脂層をTダイ押出し法等で積層し、さらにその表面に電離放射線硬化型樹脂層等を塗布・乾燥した後、電離放射線を照射して表面保護層を形成する方法等がある。また、表面保護層側からエンボス加工を施すことにより凹凸模様を形成してもよい。
本発明の化粧材は、引張弾性率が1000MPa以下であって、かつ厚さが50〜150μmの合成樹脂層(いわゆるバッカー層)を設ける。上記特定の合成樹脂層を木質ボードと化粧層の間に積層することによって、木質ボードの表面に生じる接着剤由来の凹凸をカバーすることができ、その結果、化粧材表面の平滑性(外観)を保ち、かつ、耐傷性に優れた化粧材を提供することができる。
(木質ボード)
本発明の化粧材は、公知の木質ボードの中でも特に、ハードボード、中密度木質繊維板(MDF)、高密度木質繊維板(HDF)、インシュレーションボード等の繊維板;パーチクルボード等の比重が0.7g/cm3以上である木質ボードを使用する。なかでも、パーチクルボード、MDF又はHDFであることが好ましい。
本発明の化粧材において、木質ボードと化粧シートとを接着する接着剤は限定しないが、作業環境の観点から一般的によく使用されている水性接着剤層を使用した場合でも、木質ボードの表面に発生する凹凸を、上記化粧シートで補うことができる(即ち、前記凹凸を化粧シートによって和らげる(緩衝する)ことができる)。そのため、外観の意匠性に優れた化粧材を提供することができる。
本発明の化粧シートは、前記化粧層の裏面(木質ボードに貼着する側)に合成樹脂層を積層されたものである。積層方法については、合成樹脂層の説明箇所で記載しているので省略する。
(1)前記化粧層の引張弾性率が1000MPa以上であって、
(2)前記合成樹脂層の引張弾性率が1000MPa以下であり、
(3)前記合成樹脂層の厚さが50〜150μmである、という特徴を有しているため、比重が0.7g/cm3以上である木質ボードに積層した場合に、木質ボードが接着材の水分を吸水し、表面に凹凸を生じたとしても、化粧材表面の表面品質が低下しない。また、特定の弾性率及び厚みからなる化粧層と合成樹脂層を使用しているため、耐傷性能にも優れる。
(化粧シートの作製)
0.06mm厚の着色ポリプロピレン(基材シート)を用意した。基材シートの上に、絵柄模様層(2μm)を印刷により形成した。次に、絵柄模様層の上に0.08mm厚の透明性ポリプロピレン系樹脂フィルム(透明性樹脂層)を、ウレタン系ドライラミネート用接着剤を用いて接着した。透明性接着剤層の厚さは3μmであった。次に、透明性樹脂層の上に電離放射線硬化型樹脂からなる透明性表面保護層(15μm)を形成した。次に、透明性表面保護層側からエンボス加工を施した。エンボス加工では、深さ30μm程度の木目導管模様を付与した。
合成樹脂層を含む上記化粧シート(0.22mm)を、中央理化工業製接着剤(BA-10L/BA-11B,6g/尺角)を用いて、(i)MDF(中密度木質繊維板、比重0.80g/cm3)(ii)PB1(パーチクルボード1、比重0.72g/cm3)(iii)PB2(パーチクルボード2、比重0.75g/cm3)のおもて面に貼り合わせた。前記尺角とは、縦303mm×横303mmで表される平面の面積を示す(以下同じ)。ここで、上記化粧シートを(i)の木質ボードと貼り合わせた化粧材を実施例1−(i)とし、(ii)の木質ボードと貼り合わせた化粧材を実施例1−(ii)とし、(iii)の木質ボードと貼り合わせた化粧材を実施例1−(iii)とした。
(i)〜(iii)の木質ボード(サイズ:尺角)に対して3g/尺角の水を塗布し、上記化粧シートをのせて、コールドプレス(常温、プレス圧:1kgf/cm2)を行い、さらに1日間常温にて養生を行った。
合成樹脂層の厚さを0.08mm(80μm)とする以外は、実施例1と同様にして化粧シートを作製し、さらに前記(i)、(ii)又は(iii)の木質ボードを貼り合わせて、それぞれ実施例2−(i)、実施例2−(ii)及び実施例2−(iii)の化粧材を作製した。
合成樹脂層の厚さを0.15mm(150μm)とする以外は、実施例1と同様にして化粧シートを作製し、さらに前記(i)、(ii)又は(iii)の木質ボードを貼り合わせて、それぞれ実施例3−(i)、実施例3−(ii)及び実施例3−(iii)の化粧材を作製した。
合成樹脂層に関して、引張弾性率が800MPaであるポリプロピレンを使用する以外は、実施例2と同様にして化粧シートを作製し、さらに前記(i)、(ii)又は(iii)の木質ボードを貼り合わせて、それぞれ実施例4−(i)、実施例4−(ii)及び実施例4−(iii)の化粧材を作製した。
合成樹脂層に関して、引張弾性率が950MPaであるポリプロピレンを使用する以外は、実施例2と同様にして化粧シートを作製し、さらに前記(i)、(ii)又は(iii)の木質ボードを貼り合わせて、それぞれ実施例5−(i)、実施例5−(ii)及び実施例5−(iii)の化粧材を作製した。
合成樹脂層を使用しない以外は、実施例1と同様にして化粧シートを作製し、さらに前記(i)、(ii)又は(iii)の木質ボードを貼り合わせて、それぞれ比較例1−(i)、比較例1−(ii)及び比較例1−(iii)の化粧材を作製した。
合成樹脂層の厚さを0.2mm(200μm)とする以外は、は、実施例1と同様にして化粧シートを作製し、さらに前記(i)、(ii)又は(iii)の木質ボードを貼り合わせて、それぞれ比較例2−(i)、比較例2−(ii)及び比較例2−(iii)の化粧材を作製した。
合成樹脂層に関して、引張弾性率が1100MPaであるポリプロピレンを使用する以外は、実施例2と同様にして化粧シートを作製し、さらに前記(i)、(ii)又は(iii)の木質ボードを貼り合わせて、それぞれ比較例3−(i)、比較例3−(ii)及び比較例3−(iii)の化粧材を作製した。
合成樹脂層に関して、引張弾性率が1700MPaであるポリプロピレンを使用する以外は、実施例2と同様にして化粧シートを作製し、さらに前記(i)、(ii)又は(iii)の木質ボードを貼り合わせて、それぞれ比較例4−(i)、比較例4−(ii)及び比較例4−(iii)の化粧材を作製した。
化粧層の引張弾性率を800MPaとする以外は、実施例2と同様にして化粧シートを作製し、さらに前記(i)、(ii)又は(iii)の木質ボードを貼り合わせて、それぞれ比較例5−(i)、比較例5−(ii)及び比較例5−(iii)の化粧材を作製した。
実施例1〜5及び比較例1〜5によって得られた化粧材に対して、コールドプレス(常温、プレス圧:1kgf/cm2)を行い養生した。養生後、意匠面の外観を評価した。評価基準は、順に◎、○、△、×、××の5段階評価とした(◎が最も良く、××が最も悪い)。なお、上記△とは、吸水により生じるチップダクの膨潤が表面保護層にまで到達しているが、意匠に対する影響は実質的には無く、実用に適する化粧材であることを示す。上記×とは、吸水により生じるチップダクの膨潤によって意匠が大きく変化し、実用に適さない化粧材であることを示す。
鉛筆引っ掻き硬度試験機にて下記条件で引っ掻き試験を行い、表面凹み傷の発生の有無を評価した。
結果を以下の表2に示す。
Claims (4)
- 化粧層の裏面に、少なくとも合成樹脂層及び比重が0.7g/cm3以上である木質ボードが順に積層されている化粧材であって、
(1)前記化粧層の引張弾性率が1000MPa以上であって、
(2)前記合成樹脂層の引張弾性率が450〜1000MPaであり、
(3)前記合成樹脂層の厚さが50〜150μmである
ことを特徴とする化粧材。 - 前記化粧層は、基材シート、絵柄模様層、透明性樹脂層及び表面保護層が順に積層された積層体である、請求項1に記載の化粧材。
- 前記化粧層と前記合成樹脂層が熱融着されている、請求項1又は2に記載の化粧材。
- 比重が0.7g/cm3以上である木質ボードに積層するための化粧シートであって、
前記化粧シートは、化粧層の裏面に合成樹脂層が積層されており、
(1)前記化粧層の引張弾性率が1000MPa以上であって、
(2)前記合成樹脂層の引張弾性率が450〜1000MPaであり、
(3)前記合成樹脂層の厚さが50〜150μmである
ことを特徴とする化粧シート。
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