JP2008240416A - 防音床材 - Google Patents

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Abstract

【課題】木質合板の裏面に裏溝を有し、木質基材のおもて面に化粧シートが積層されている防音床材であって、反り等の経時的な変形が抑制されている防音床材を提供する。
【解決手段】木質合板とそのおもて面に積層された化粧シートと前記木質合板の裏面に積層された緩衝材とを有する防音床材であって、(1)前記木質合板は、木質単板を3枚以上且つ奇数枚積層してなり、厚さが6〜12mmであり、裏面からおもて面に向けて、前記木質合板の厚さに対して60〜80%深さの溝加工が施されており、(2)前記木質単板のうち、前記化粧シートに最も近い表層単板は、厚さが1.4mm以上である、ことを特徴とする防音床材。
【選択図】図1

Description

本発明は、防音床材に関する。
従来、木質床板の下面にプラスチックシート、ゴムシート、フェルト、繊維板等の弾性緩衝材を接着一体化してなる防音床材が広く利用されている(特許文献1、2等)。
近年では、木材資源の保護及び有効利用のため、木質床板として一枚板を用いることは減ってきており、木質単板を積層してなる木質合板や中密度繊維板(いわゆるMDF)が汎用されてきている。
防音床材には、防音性(遮音性)を向上させるために、木質床板の裏面に縦溝や横溝が設けられる場合が多い。このような溝は一般に裏溝と呼ばれ、防音性向上と共に下地への追従性を高めることにも寄与する。また、防音床材には、意匠性を高めるために表面部に化粧シートを積層して用いる場合が多い。
上記の如く、木質床板の裏面に裏溝を有し、おもて面に化粧シートを有する防音床材は、経時的に防音床材が変形(特に化粧シート側が凸状になる山反り変形)を起こすという問題がある。この問題は特に木質床板を木質合板から構成する場合において顕著である。
上記防音床材の変形は、歩行性能や意匠性に影響を与えるため、経時変形が抑制された防音床材を開発することが望まれている。
特開昭63−233161号公報 特開平11−210212号公報
本発明は、上記従来技術の問題を解決するものであり、木質合板の裏面に裏溝を有し、木質基材のおもて面に化粧シートが積層されている防音床材であって、反り等の経時的な変形が抑制されている防音床材を提供することを主な目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、特に木質合板を構成する表層単板(化粧シートに近い側)の厚さを特定範囲に限定することによって上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の防音床材に関する。
1. 木質合板とそのおもて面に積層された化粧シートと前記木質合板の裏面に積層された緩衝材とを有する防音床材であって、
(1)前記木質合板は、木質単板を3枚以上且つ奇数枚積層してなり、厚さが6〜12mmであり、裏面からおもて面に向けて、前記木質合板の厚さに対して60〜80%深さの溝加工が施されており、
(2)前記木質単板のうち、前記化粧シートに最も近い表層単板は、厚さが1.4mm以上である、ことを特徴とする防音床材。
2. 前記表層単板は、厚さが1.5〜2mmである、上記項1に記載の防音床材。
3. 前記表層単板は、含水率が10重量%以下である、上記項1又は2に記載の防音床材。
4. 前記木質単板は、隣接する木質単板の繊維質方向が略直交するように積層されている、上記項1〜3のいずれかに記載の防音床材。
以下、本発明の防音床材について詳細に説明する。
本発明の防音床材は、木質合板とそのおもて面に積層された化粧シートと前記木質合板の裏面に積層された緩衝材とを有し、
(1)前記木質合板は、木質単板を3枚以上且つ奇数枚積層してなり、厚さが6〜12mmであり、裏面からおもて面に向けて、前記木質合板の厚さに対して60〜80%深さの溝加工が施されており、
(2)前記木質単板のうち、前記化粧シートに最も近い表層単板は、厚さが1.4mm以上である、ことを特徴とする。
上記本発明の防音床材は、特に表層単板の厚さが1.4mm以上であるために経時的な変形(特に山反り)が抑制されている。このような変形抑制は、表層単板の含水率を10重量%以下に制御した場合にはより確実に得られる。そのため、本発明の防音床材は、長期使用しても防音性や歩行感に劣化が生じ難い。
木質合板
木質合板としては、木質単板を3枚以上且つ奇数枚積層してなり、厚さが6〜12mmであるものを用いる。上記厚さは特に8〜10mm程度が好ましい。なお、木質合板は、複数の木質単板を接着剤で一体化させて得る場合が多いが、接着剤層の厚さは木質単板の厚さと比べて極めて薄いため、木質合板の厚さは実質的に木質単板の厚さの合計である。
本発明では、木質合板は、木質単板を3枚以上且つ奇数枚積層して得る。木質単板の積層枚数は3枚以上で奇数枚であれば良いが、特に3枚又は5枚が好ましく、一般に5枚が用いられる場合が多い。木質単板としては、一般に木質合板作製に用いられるもので良く、針葉樹単板又は広葉樹単板の中から幅広く選択できる。
上記木質単板は、例えば、緩衝材に近い下層単板を1枚目とし、奇数枚目の厚さを全て同じ厚さとし、且つ、偶数枚目の厚さを全て同じ厚さとすることができる。その他、木質単板の厚さを、芯層(中心層)を中心として対称となるように配置するなど、配置態様は適宜設定できる。
また、木質単板を積層する際は、隣接する木質単板の繊維質方向(木目方向)が略直交するように積層することが好ましい。つまり、木質単板を5枚積層する場合には、1枚目、3枚目、5枚目の繊維質方向が同じとなり、2枚目、4枚目の繊維質方向がそれらとは略直交するように積層することが好ましい。このような態様で積層することにより、繊維質方向に起因する反りの発生を緩和することができる。
本発明では、木質単板のうち、化粧シートに最も近い表層単板はその厚さを1.4mm以上とする。このように規定することにより、木質合板に裏溝を施す場合でも、効果的に経時的な変形(反り等)を防止できる。表層単板の厚さは1.4mm以上であれば良く、特に1.5〜2mm程度が好ましい。なお、木質合板を、木質単板を接着剤とともに熱圧プレスすることにより得る場合には、一般に熱圧プレス時に最大10%程度厚さが減少し得る。よって、熱圧プレスを採用する場合には、プレス条件と厚さの減少度を考慮して、原料の木質単板を用意する必要がある。即ち、熱圧プレスを用いる場合には、プレス後の表層単板の厚さが1.4mm以上となるように、プレス時の厚さ減少度を考慮して原料の木質単板を選択する必要がある。
また、本発明では、木質単板の含水率は10重量%以下が好ましく、8重量%以下がより好ましい。特に表層単板の含水率は10重量%以下が好ましく、8重量%以下がより好ましい。含水率を低くすることにより、水分に基づく変形を抑制することができる。なお、本明細書における含水率は、ケット式含水率計により測定した値である。
本発明では、木質合板の裏面からおもて面に向けて、合板の厚さに対して60〜80%深さの溝加工(いわゆる裏溝加工)が施されている。裏溝の深さは特に70〜80%程度が好ましい。このような裏溝は、防音性を向上させるほか、下地への追従性を高める役割も有する。裏溝加工の態様は、深さ以外は限定的ではなく、例えば、縦溝、横溝、又はこれらの組み合わせなど、防音性に応じて設定できる。なお、防音性の観点からは日本建築学会の遮音性能基準における軽量衝撃源遮音等級において、少なくともLL45の規定を満たすように設定(溝態様、溝幅、溝ピッチ等)することが好ましい。
上記木質合板は、例えば、所定の木質単板を接着剤を介して熱圧プレスすることにより作製する。接着剤としては限定されず、木工用の酢酸ビニルエマルション系の接着剤;尿素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂又はそれらの変性樹脂接着剤;イソシアネート系接着剤、合成ゴム系接着剤等が挙げられる。
熱圧プレスは、接着剤を介して積層した積層体を一回(ワンショット)の熱圧で成形一体化することが好ましい。熱圧プレスは、例えば、表面が平坦な上下二つの熱圧盤の間に積層体を挟んでプレスする。熱圧条件としては、例えば、熱圧圧力:8〜20kgf/cm、熱圧盤温度:110〜150℃、熱圧時間:1〜10分であり、これらの範囲内において木質単板及び接着剤の種類などを考慮して適宜最適の条件を選択すれば良い。また、熱圧プレス後、木質合板の裏面に溝加工を施すとともに木質合板の側面にサネハギ加工を施しても良い。溝加工は、例えば、ギャングソーを用いて行える。また、サネハギ加工は、テノーナ等を用いて行うことができ、オスザネ及びメスザネの片方又は両方を設けることにより、防音床材を連結して使用することも可能となる。
緩衝材
木質合板の裏面には、緩衝材が積層されている。緩衝材は防音床材の下地への追従性を高めるほか、これ自体が吸音性を有する場合には、防音効果も発揮する。緩衝材としては、防音床材の分野で従来用いられているものがそのまま使用できる。例えば、天然ゴム;エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム等の合成ゴム;ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン等の合成樹脂を発泡させたもののほか、インシュレーションボードや、グラスウールマット、合成樹脂製不織布、フェルト等の繊維質のものがある。
緩衝材の厚さは限定的ではないが、一般に3〜6mm程度である。
緩衝材は、例えば、接着剤を用いて木質合板の裏面に積層すれば良い。接着剤としては前記のものが使用できる。
化粧シート
化粧シートとしては限定されないが、例えば、基材シート上に絵柄層(ベタインキ層・柄インキ層)、透明性樹脂層及び表面保護層を順に有するものが好ましい。
基材シートとしては、1)薄紙,上質紙,クラフト紙,和紙,チタン紙,樹脂含浸紙,紙間強化紙等の紙、2)木質繊維,ガラス繊維,石綿,ポリエステル繊維,ビニロン繊維,レーヨン繊維等からなる織布又は不織布、3)ポリオレフィン,ポリエステル,ポリアクリル,ポリアミド,ポリウレタン,ポリスチレン等の合成樹脂製シート、の1種又は2種以上の積層体が挙げられる。
基材シートの厚さは、20〜300μm程度が好ましい。基材シートは、着色又は非着色でもよい。また、表面にコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の表面処理が施されていてもよい。
絵柄層は、柄インキ層/ベタインキ層から構成される。絵柄層は、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷等の印刷法により形成できる。柄インキ層の模様は、例えば、木目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、幾何学模様、文字、記号、線画、各種抽象模様等が挙げられる。ベタインキ層は、着色インキのベタ印刷により得られる。絵柄層は、柄インキ層及びベタインキ層の片方又は両方から構成される。
絵柄層に用いるインキとしては、ビヒクルとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等を1種又は2種以上混合して用い、これに顔料、溶剤、各種補助剤等を加えてインキ化したものが使用できる。この中でも、環境問題、被印刷面との密着性等の観点より、ポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリアミド系樹脂等の1種又は2種以上の混合物が好ましい。
透明性樹脂層は、透明性の樹脂層であれば特に限定されず、例えば、透明性の熱可塑性樹脂により好適に形成できる。
具体的には、軟質、半硬質又は硬質ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル等が挙げられる。上記の中でも、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が好ましい。
透明性樹脂層は、着色されていてもよい。この場合は、熱可塑性樹脂に着色剤を添加すればよい。着色材としては、絵柄層で用いる顔料又は染料が使用できる。
透明性樹脂層には、充填剤、艶消し剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、ラジカル捕捉剤、軟質成分(例えば、ゴム)等の各種の添加剤を含めてもよい。
表面保護層は、化粧シートに要求される耐擦傷性、耐摩耗性、耐水性、耐汚染性等の表面物性を付与するために設けられる。この表面保護層を形成する樹脂としては、熱硬化型樹脂又は電離放射線硬化型樹脂等の硬化型樹脂が好ましい。特に、電離放射線硬化型樹脂は高い表面硬度、生産性等の観点から好ましい。
熱硬化型樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂(2液硬化型ポリウレタンも含む)、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。
上記樹脂には、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤を添加することができる。例えば、硬化剤としてはイソシアネート、有機スルホン酸塩等が不飽和ポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂等に添加でき、有機アミン等がエポキシ樹脂に添加でき、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物、アゾイソブチルニトリル等のラジカル開始剤が不飽和ポリエステル樹脂に添加できる。
熱硬化型樹脂で表面保護層を形成する方法としては、例えば、熱硬化型樹脂の溶液をロールコート法、グラビアコート法等の塗布法で塗布し、乾燥・硬化させる方法が挙げられる。溶液の塗布量としては、固形分で概ね5〜30μm、好ましくは5〜20μm程度である。
電離放射線硬化型樹脂は、電離放射線の照射により架橋重合反応を生じ、3次元の高分子構造に変化する樹脂であれば限定されない。例えば、電離放射線の照射により架橋可能な重合性不飽和結合又はエポキシ基を分子中に有するプレポリマー、オリゴマー及びモノマーの1種以上が使用できる。例えば、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート等のアクリレート樹脂;シロキサン等のケイ素樹脂;ポリエステル樹脂;エポキシ樹脂などが挙げられる。
電離放射線としては、可視光線、紫外線(近紫外線、真空紫外線等)、X線、電子線、イオン線等があるが、この中でも、紫外線、電子線が望ましい。
紫外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯の光源が使用できる。紫外線の波長としては、190〜380nm程度できる。
電子線源としては、例えば、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が使用できる。電子線のエネルギーとしては、100〜1000keV程度が好ましく、100〜300keV程度がより好ましい。電子線の照射量は、2〜15Mrad程度が好ましい。
電離放射線硬化型樹脂は電子線を照射すれば十分に硬化するが、紫外線を照射して硬化させる場合には、光重合開始剤(増感剤)を添加することが好ましい。
ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合の光重合開始剤は、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、ミヒラーケトン、ジフェニルサルファイド、ジベンジルジサルファイド、ジエチルオキサイト、トリフェニルビイミダゾール、イソプロピル−N,N−ジメチルアミノベンゾエート等の少なくとも1種が使用できる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル、フリールオキシスルホキソニウムジアリルヨードシル塩等の少なくとも1種が使用できる。
光重合開始剤の添加量は特に限定されないが、一般に電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部程度である。
電離放射線硬化型樹脂で保護層を形成する方法としては、例えば、電離放射線硬化型樹脂の溶液をグラビアコート法、ロールコート法等の塗布法で塗布すればよい。溶液の塗布量としては、固形分として概ね5〜30μm、好ましくは5〜20μm程度である。
電離放射線硬化型樹脂から形成された表面保護層に、耐擦傷性、耐摩耗性をさらに付与する場合には、無機充填材を配合すればよい。無機充填材としては、例えば、粉末状の酸化アルミニウム、炭化珪素、二酸化珪素、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、マグネシウムパイロボレート、酸化亜鉛、窒化珪素、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化鉄、窒化硼素、ダイアモンド、金剛砂、ガラス繊維等が挙げられる。
無機充填材の添加量としては、電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して1〜80重量部程度である。
各層の積層は、例えば、基材シートの一方の面に絵柄層(ベタインキ層、柄インキ層)を順に印刷により形成後、絵柄層上に2液硬化型ウレタン樹脂等の公知のドライラミネーション用接着剤を介して透明性樹脂層をドライラミネーション法、Tダイ押出し法等で積層し、さらに表面保護層を形成する方法により行える。
表面保護層側からエンボス加工を施すことにより凹凸模様を形成してもよい。凹凸模様は、加熱プレス、ヘアライン加工等により形成できる。凹凸模様としては、導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等が挙げられる。
化粧シートは、例えば、接着剤を用いて木質合板の裏面に積層すれば良い。接着剤としては木質合板の欄で記載したものが使用できる。
本発明の防音床材は、特に表層単板の厚さが1.4mm以上であるために経時的な変形(特に山反り)が抑制されている。このような変形抑制は、表層単板の含水率を10重量%以下に制御した場合にはより確実に得られる。そのため、本発明の防音床材は、長期使用しても防音性や歩行感に劣化が生じ難い。
以下に実施例及び比較例を示して本発明をより詳しく説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
木質単板(ラワン材)を5層積層することにより木質合板を作製した。接着剤としては酢酸ビニルエマルション:尿素樹脂=1:0.5(重量比)の接着剤を用いた。詳細には、緩衝材に近い方から1枚目、3枚目、5枚目(表層単板)の厚さを1.7mmとし、2枚目、4枚目の厚さを同じとし、木質合板の厚さを9.4mmとした。これらは熱圧プレスによって一体成形した(前記単板、合板の厚さはプレス後の厚さである)。表層単板の含水率は8重量%とした。他の木質単板の含水率も8重量%とした。木質合板の大きさは、幅145mm、長さ900mmとした。木質合板の裏面には、幅1.5mm、深さ6.3mm(合板厚さの67%深さ)、ピッチ12mmの横溝を施した。
木質合板の裏面には、厚さ5mmのポリエステル不織布(ダイニック製)を緩衝材として貼り合わせた。
木質合板のおもて面には、木目導管模様の化粧シート(0.6mm厚)を中央理化工業製接着剤(BA−10L/BA−11B=100/2.5(重量比)、塗布量9g/尺)を介して貼り付けた。
これにより、防音床材(図1参照)を作製した。
実施例2
表層単板の含水率を12重量%とした以外は、実施例1と同様にして防音床材を作製した。
比較例1
緩衝材に近い方から1枚目、3枚目、5枚目(表層単板)の厚さを1.3mmとし、表層単板の含水率を12重量%とした以外は、実施例1と同様にして防音床材を作製した。
試験例1
実施例及び比較例で作製した防音床材の経時的な変形(反り量)を測定した。詳細には、各防音床材を100サンプルずつ作製し、作製72時間以上経過後、無作為に抽出した各50サンプルの反り矢高量を測定した。化粧シート側が凸状である場合を山反りとし、その場合には化粧シート中央部の矢高量を反り量とした。他方、化粧シート側が凹状である場合を谷反りとし、その場合には化粧シート両端部の矢高量の和を2で割ったものを反り量(マイナス)とした。最大反り量、最小反り量及び平均反り量の結果を下記表1に示す。反り量の目標基準値(合格値)は、平均反り量で15mm以下である。
なお、各防音床材の防音性も確認したところ、いずれの防音床材も日本建築学会の遮音性能基準における軽量衝撃源遮音等級においてLL45を満たしていた。
Figure 2008240416
防音床材の構造の一例を示す断面図である。

Claims (4)

  1. 木質合板とそのおもて面に積層された化粧シートと前記木質合板の裏面に積層された緩衝材とを有する防音床材であって、
    (1)前記木質合板は、木質単板を3枚以上且つ奇数枚積層してなり、厚さが6〜12mmであり、裏面からおもて面に向けて、前記木質合板の厚さに対して60〜80%深さの溝加工が施されており、
    (2)前記木質単板のうち、前記化粧シートに最も近い表層単板は、厚さが1.4mm以上である、ことを特徴とする防音床材。
  2. 前記表層単板は、厚さが1.5〜2mmである、請求項1に記載の防音床材。
  3. 前記表層単板は、含水率が10重量%以下である、請求項1又は2に記載の防音床材。
  4. 前記木質単板は、隣接する木質単板の繊維質方向が略直交するように積層されている、請求項1〜3のいずれかに記載の防音床材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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