JP2009232845A - 固形状インスタントゼリーミックス - Google Patents

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Abstract

【課題】嚥下困難者が水分を摂取するためのゼリー状食品、詳細には口腔や咽頭への付着が小さく、食塊形成性が良好なゼリー状食品を、加熱工程や冷却工程を経ることなく簡便に調製できる固形状インスタントゼリーミックスを提供する。
【解決手段】アルギン酸ナトリウム、中性不溶・難溶カルシウム塩及び中性可溶カルシウム塩を含有し、中性不溶・難溶カルシウム塩1質量部に対する中性可溶カルシウム塩の含有量が0.05〜2.5質量部となるように固形状インスタントゼリーミックスを調製する。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルギン酸ナトリウム、並びに特定量の中性不溶・難溶カルシウム塩及び中性可溶カルシウム塩を含有することを特徴とする固形状インスタントゼリーミックスに関する。詳細には、嚥下困難者用の水分補給や、薬剤などの服用に適したインスタントゼリーミックスであり、室温程度の冷水にだまになることなく分散、溶解し、速やかにゲル化することができるインスタントゼリーミックスに関する。このインスタントゼリーミックスを使用して得られたゼリーは、口腔や咽頭への付着性が低く、また食塊形成性が良好であり、嚥下困難者の水分補給や薬剤などの服用に適している。
高齢者人口の増加に伴い、飲食物の摂取に障害を有する、いわゆる咀嚼・嚥下困難者が増加している。咀嚼・嚥下困難者は、咀嚼・嚥下に関与する神経の障害や筋肉の衰えなどにより、固形状の食品を細かくかみ砕いたり、かみ砕いた固形物(食塊)や薬剤などの粉体、水などの液体をうまく飲み込めない場合がある。特に嚥下困難者は、食塊、粉体や液体が胃や腸に入らず、気管へ流れ込む(誤嚥)場合があり、かかる誤嚥は、高齢者の死因として多いものの一つである誤嚥性肺炎の原因となりやすい。特に、ヒトの生命維持活動に必要不可欠な水分は、通常は飲料水やお茶として気軽に摂取できるが、嚥下困難者の場合は、誤嚥という生命に関わるリスクを伴う。
これに対し、誤嚥を生じやすい食品を適度にゲル化あるいは増粘させ、咽頭相の通過速度を低下させることで誤嚥を防止する補助食品が検討されている。しかし、食品を適度にゲル化させるための補助食品の多くは、調製時に熱をかける必要があり、短時間で調製できない、加熱するための器具等が必要で、ベットサイドなどで調製することができない、更には調理時の火傷等の原因になる可能性があり、簡便性および安全性が必ずしも高いとはいえない。一方、水分摂取は日常、常時行う必要があるため、簡便かつ安全に嚥下困難者が水分を摂取できるような手段の開発が急務である。
水分摂取を目的とした、ready−to−use型の嚥下困難者用水分補給ゼリーも上市されているが、高齢者(嚥下困難者の多くが該当する)にとって常時携帯するには重く、使用場面が限定される。更に、障害の程度に応じて物性(食感)を任意に調整することができないため、汎用性に欠けるという問題がある。
ゲル化すれば、どんな場合でも嚥下が容易になる訳ではない。食感面で特に重要になるのは口腔や咽頭への付着性である。咀嚼・嚥下困難者は筋肉の衰えなどから食塊を咽頭から食道へ送り込む機能が低下しており、特に付着性が大きい食品はスムースに咽頭相を通過することができない。従って、嚥下したときに咽頭に食塊がへばりつかないよう、口腔や咽頭への付着性が少ないことが重要である。一方、嚥下困難者の水分補給を容易にするために、作業性(操作性)と食感の両面から、様々な方法が検討・開示されている。具体的には、アミラーゼと増粘多糖類(ジェランガム、アルギン酸ナトリウムまたはカラギナン)もしくは寒天を配合してなる、摂食・嚥下適性の高い物性を付与するための、澱粉性食品用品質改良剤(特許文献1)、誤嚥防止のため咀嚼・嚥下困難者の食物に添加される糊料であって、カチオン含量が6.0重量%以下に抑えられたジェランガムを主原料とし、冷水に水和させて用いる糊料(特許文献2)、同じく誤嚥防止のための咀嚼・嚥下困難者の食物に添加される糊料であって、ジェランガム、カラギナン、アルギン酸ナトリウム等の中から選ばれた少なくとも一種を含有することを特徴とする糊料(特許文献3)等が開示されている。
しかし、特許文献1は澱粉性食品の品質改良剤に関するものであり、水分補給のために水等を容易に摂取するための技術については何ら開示されておらず、特許文献2では冷水に水和させて用いる糊料であることが開示されているが、アルギン酸ナトリウムを使用するとの記載はない。特許文献3では使用できる糊料としてアルギン酸ナトリウムが例示の一つとしてあげられているが、実施例においてアルギン酸ナトリウムを使用した処方等は開示されておらず、更にアルギン酸ナトリウムと特定のカルシウム塩を用いて作業性(操作性)と食感に優れた嚥下困難者用ゼリーを調製する方法等については一切の記載も示唆もされていない。加えて、上述の技術では、増粘多糖類・糊料の溶解に加熱が必要であったり、加熱が不要であったとしても室温程度の冷水では水和・膨潤が遅く、短時間で所望の物性や食感を付与することができず、作業性(操作性)で更なる改善が必要であった。また、口腔や咽頭への付着性が高く、飲み込み時に喉や食道にへばりつきやすいため、食感面での改良も必要であった。
一方、アルギン酸及び各種カルシウム塩を用いた技術としては、アルギン酸ナトリウムと第三リン酸カルシウムとを含有してなるシェイク用即席ゲル化粉末(特許文献4)、アルギン酸塩、カルシウムイオンを供給する塩及びキレート剤を含有してなることを特徴とするゼリー(特許文献5)、別々に包装されたアルギン酸ナトリウム含有溶液と、カルシウム塩含有溶液とからなるゲル化剤(特許文献6)、アルギン酸を含有する中性ゲル状食品用ベース(特許文献7)がある。また、特許文献8にはアルギン酸ナトリウムと無水第二リン酸カルシウムとを含有してなることを特徴とするゲル化粉末が、特許文献9には、液状食品を嚥下するのにこれを凝固させるためのキットであり、アルギン酸ナトリウムを含む溶液と、カルシウム溶液とを対にしてなる嚥下補助食品が開示されている。
しかし、特許文献4〜9にはカルシウム塩の溶解度に着目し、溶解度が異なるカルシウム塩を特定配合比で組み合わせることについて何ら教えるところはない。特許文献5には、カルシウムイオンを供給し得る原料として、可溶性、不溶性または難溶性のカルシウム塩のいずれでもかまわないこと、各種カルシウム塩が例示されており、それらの中から1種または2種以上を組み合わせて使用することが望ましいことが記載されているが、実施例では、pH6以上で不溶性もしくは難溶性である、無水リン酸カルシウムやリン酸水素カルシウム2水和物、並びに可溶性カルシウムである乳酸カルシウムが各々単独で使用されているに過ぎない。同様にして、特許文献9にはカルシウム溶液に用いる「カルシウム」として、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、醗酵L型酢酸カルシウム、合成乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、第一リン酸カルシウム、リンゴ酸カルシウム等をはじめとした各種カルシウム塩の1種または2種以上を使用できることが記載されている。しかし、特許文献9の実施例においてもカルシウム塩は単独で使用されており、中性不溶・難溶カルシウム塩及び中性可溶カルシウム塩を特定配合量で併用することはおろか、溶解度が異なるカルシウム塩を併用して使用することすら何ら具体的記載はない。
特許文献5や8の実施例で使用されている不溶性もしくは難溶性カルシウム塩を用いてゼリーを調製した場合は、カルシウムイオンの溶出に時間がかかるため、ゲル化速度が遅く、調製時に時間がかかるといった問題点があった。更に、経時的にゲル強度が増加するため、咀嚼・嚥下困難者の喫食に適したゲル強度を有する時間が限られるなど、咀嚼・嚥下困難者やその介護者にとって扱いにくいものであった。一方、特許文献5などに記載されている可溶性カルシウム塩を用いてゼリーを調製した場合は、急激に部分的なゲルを形成するため、均一なゲルを調製すること自体が困難であった。
また、特許文献4や6に記載されている技術は製剤が2剤化されているため、2剤化に応じた製造ラインが必要となる、製造時に個別包装をする必要がある、嚥下困難者やその介護者などがインスタントゼリーを調製する際に二重の開封が必要になるなど、利便性に欠けるものであった。同様にして、特許文献6及び7に記載されているゲル化剤や食品用ベースは液状形態であるが、溶液形態のゲル化剤は、粉末品に比較して食品への必要添加量が増加するため、最終ゼリーの容量が増大しやすい、また持ち運ぶ際にかさばるなど利便性に欠けるものであった。また、液状形態のゲル化剤は水分含量が高いため、菌の繁殖防止も考慮する必要があった。更に特許文献9に開示されている技術はLMペクチンを主剤として使用する技術であり、アルギン酸塩を単独で使用した場合は均一なゲルを調製することはできなかった。
特開2007−228834号公報 特許第3524359号公報 特開2003−265140号公報 特開2007−151545号公報 特開平08−154601号公報 特開2006−333803号公報 特開2005−160384号公報 特開2003−79325号公報 特開2000−325041号公報
アルギン酸ナトリウムは固形状態で室温の液状食品に溶解し、カルシウム塩と反応してゲルを形成するため、ゲルを形成するための冷却が不溶であるという点で、インスタントゲル化剤の基盤となりうる。しかし、アルギン酸ナトリウムを用いてゲルを調製する場合、ゲルの形成速度が速すぎると不均一でざらついた食感となり、逆にゲルの形成速度が遅すぎると調製に時間がかかり、いずれの場合も嚥下困難者のみならず、その介護者にとっての利便性に欠ける。
本発明では、嚥下困難者やその介護者が特別な調理設備を有することなく、ベットサイドで簡便かつ短時間に、嚥下困難者の喫食に適したゼリーを調製可能な固形状のインスタントゲル化剤を提供することを目的とする。
このような状況に鑑み、本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、アルギン酸ナトリウムに加えて、中性不溶・難溶カルシウム塩及び中性可溶カルシウム塩のような、異なる溶解度を有するカルシウム塩を特定配合比で併用することにより、室温の水やお茶に添加するといった極めて簡便な製造工程且つ短時間で、嚥下困難者の水分補給や薬剤の服用に適した物性を有するゼリー状食品を調製できることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は下記項目1〜7にあげる固形状インスタントゼリーミックスおよびゼリーに関する。
項1.アルギン酸ナトリウム、中性不溶・難溶カルシウム塩及び中性可溶カルシウム塩を含有し、中性不溶・難溶カルシウム塩1質量部に対する中性可溶カルシウム塩の含有量が0.05〜2.5質量部であることを特徴とする、固形状インスタントゼリーミックス。
項2.中性不溶・難溶カルシウム塩が、リン酸一水素カルシウム、リン酸三カルシウム、クエン酸カルシウム、炭酸カルシウム、焼成カルシウム、未焼成カルシウム及びそれらの水和物からなる群から選ばれる1種又は2種以上である、項1に記載の固形状インスタントゼリーミックス。
項3.中性可溶カルシウム塩が、塩化カルシウム及び/又は乳酸カルシウム(水和物を含む)である項1又は2に記載の固形状インスタントゼリーミックス。
項4.中性不溶・難溶カルシウム塩がリン酸一水素カルシウムであり、中性可溶カルシウム塩が、塩化カルシウム及び/または乳酸カルシウム(水和物を含む)である、項1〜3のいずれかに記載の固形状インスタントゼリーミックス。
項5.酸を含む、項1〜4のいずれかに記載の固形状インスタントゼリーミックス。
項6.さらにキサンタンガム、グァーガム及びカラギナンからなる群から選ばれる1種以上を含む、項1〜5のいずれかに記載の固形状インスタントゼリーミックス。
項7.インスタントゼリーミックスが、嚥下・介護食用インスタントゼリーミックスである項1〜6のいずれかに記載の固形状インスタントゼリーミックス。
さらに本発明は、上記固形状インスタントゼリーミックスを用いた、項8記載のインスタントゼリーの製造方法に関する;
項8.項1〜7のいずれかに記載の固形状インスタントゼリーミックスを液状食品に添加することを特徴とする、インスタントゼリーの製造方法。
従来では加熱処理工程や冷却工程を必要としていた嚥下困難者用の補助食品を、極めて簡便な工程及び短時間で調製することができる。詳細には、常温程度の水、お茶等の液状食品に本発明の固形状インスタントゼリーミックスを直接添加し撹拌するのみで、だまを生じることなく容易に分散・溶解し、嚥下に適した物性、特に口腔や咽頭に対する付着性の低いゼリーを調製することが可能となる。例えば、水、お茶等の飲料に本発明の固形状インスタントゼリーミックスを添加し、手攪拌等の緩い攪拌条件で攪拌し、3分間程度静置するのみで、加熱や冷却を必要とせず、口腔や咽頭に対する付着性が少なく、食塊形成性に優れ、嚥下に適した物性と食感を有する水分補給ゼリーを簡単に調製することができる。更に、本発明に係るインスタントゼリーミックスは、粉末、顆粒、錠剤形態といった固形状で手軽に持ち運びができ、利便性に優れると共に、ゼリーミックスの量を調整するのみで、ゼリーの物性や食感を調整でき、嚥下困難者やその介護者が嚥下障害の程度に応じて最適なゼリーを調製することができる。また、本発明のインスタントゼリーミックスは固形状であるため、液状形態のゼリーミックスに比較して保存性にも優れる。更に、本発明の固形状インスタントゼリーミックスを用いて調製されたゼリーはフレーバーリリースにも優れる。
本発明における固形状インスタントゼリーミックスは、アルギン酸ナトリウム、中性不溶・難溶カルシウム塩、及び中性可溶カルシウム塩を含有し、中性不溶・難溶カルシウム塩1質量部に対する中性可溶カルシウム塩の含有量が0.05〜2.5質量部であることを特徴とする。
本発明で使用するアルギン酸ナトリウムは、通常、食品添加物として使用されているものを使用できる。詳しくは、増粘、ゲル化、安定などの目的で食品添加物として使用されるものであり、コンブ、ワカメ、ヒジキなどの褐藻類から抽出した多糖類のアルギン酸をナトリウム塩に変換したものである。アルギン酸は2種類のウロン酸から構成される直鎖状の多糖類である。アルギン酸の構成単位(モノマー)はβ−D−マンヌロン酸(M)とα−L−グルロン酸(G)である。アルギン酸ナトリウムは冷水に溶解し、更にカルシウムなどの二価カチオンと容易にイオン交換してゲルを形成するが、β−D−マンヌロン酸(M)とα−L−グルロン酸(G)との配合割合を示すM/G比によってゲル化特性が異なる。一般的にM/G比が高い(すなわちMリッチな)ほど、弾力性のあるしなやかな食感のゲルを形成し、M/G比が低い(すなわちGリッチな)ほど、硬くて、脆い食感のゲルを形成する。本発明で用いるアルギン酸ナトリウムは、最終ゼリーとして求められる物性や食感に応じていずれのM/G比のものを使用することができるが、好ましくはM/G比が0.5〜1程度のものを好適に用いることができる。かかるアルギン酸ナトリウムは商業的に入手可能であり、例えば三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製の「ゲルアップ[商標]J−4191」、「ゲルアップ[商標]J−4357」、および「ゲルアップ[商標]J−4358」を挙げることができる。
本発明で使用するアルギン酸ナトリウムは、最終食品であるゼリー100質量部に対し、0.01〜10質量部、好ましくは0.05〜5質量部となるようにインスタントゼリーミックス中に配合することが好ましい。アルギン酸ナトリウムの添加量が上記範囲より少ないと十分に液状食品をゲル化させることができず、添加量が多いと均一なゲルの調製が困難となり、調製されたゼリーも嚥下に不向きなかたくて脆い食感になるため好ましくない。
本発明で用いる中性不溶・難溶カルシウム塩とは、水に容易に溶解しないカルシウム塩で、中性域(pH5.0〜9.0)で、20℃の水への溶解度が200mg/100g水分中より少ないものを意味し、このような溶解度のものであれば、特に限定されず、通常、食品添加物として使用されているものであればよい。具体的には、リン酸一水素カルシウム、クエン酸カルシウム、焼成(うに殻、貝殻、骨、造礁サンゴ、乳性、卵殻)カルシウム、未焼成(貝殻、骨、サンゴ、真珠層、卵殻)カルシウム、炭酸カルシウム、およびそれらの水和物から選ばれる1種又は2種以上から選択することができる。好ましくはリン酸一水素カルシウム及び/又はクエン酸カルシウム、更に好ましくはリン酸一水素カルシウムである。なお、リン酸一水素カルシウムは水和物、無水物のいずれを使用しても構わないが、水和物を使用することが好ましい。
中性可溶カルシウム塩とは、中性域(pH5.0〜9.0)で水に容易に溶解するカルシウム塩であり、具体的には、20℃の水への溶解度が3000mg/100g水分中以上のものであれば特に限定されず、通常、食品添加物として使用されているものであればよい。中性可溶カルシウム塩としては、例えば、乳酸カルシウム、塩化カルシウム、グルコン酸カルシウム(これらの水和物を含む)を使用することができ、本発明ではこれら単独或いは適宜混合して使用することができる。好ましくは乳酸カルシウムである。なお、乳酸カルシウムは水和物、無水物のいずれを使用しても構わないが、水和物を使用することが好ましい。
通常、中性可溶カルシウム塩は水などに直ちに溶解するため、当該中性可溶カルシウム塩を含有した水溶液を調製し、そこへアルギン酸ナトリウムを添加して瞬時にゲル化させる場合(例えば、人工いくらの製造方法)や、瞬時に皮膜ゲルを形成させる場合に使用されることが多い。一方、中性不溶・難溶カルシウム塩は、有機酸と併用することで徐々にアルギン酸にカルシウムイオンを供給し、ゆっくりと時間をかけて均一なゲルを調製する場合に使用されることが多い。そのため、双方の相反する用途から、これまで溶解度の異なるカルシウム塩をあえて併用することは考慮されてこなかった。実際、従来開示されている技術は、中性可溶カルシウム塩とアルギン酸ナトリウムを併用した技術や、中性不溶・難溶カルシウム塩とアルギン酸ナトリウムを併用した技術であり、溶解度の異なる二種類のカルシウム塩を併用しようという試みはなされていない。かかる従来技術の中、本発明ではあえて溶解度の異なる上記二種類のカルシウム塩を、中性不溶・難溶カルシウム塩1質量部に対し、中性可溶カルシウム塩の含有量が0.05〜2.5質量部といった特定配合比となるように併用することにより、短時間で嚥下困難者の喫食に適した物性を有するゼリーを調製できることを見出して本発明を完成した。
本発明では、中性不溶・難溶カルシウム塩1質量部に対して、中性可溶カルシウム塩を0.05〜2.5質量部使用する。ここで、中性不溶・難溶カルシウム塩1質量部に対する中性可溶カルシウム塩の含有量が0.05質量部未満となるとゲル自体を形成できない、もしくはゲルの形成に長時間を要し、インスタントゼリーミックスとしての用途をなさない。一方、中性不溶・難溶カルシウム塩1質量部に対する中性可溶カルシウム塩の含有量が2.5質量部を超えると急激に部分的なゲルを生じ、均一なゲルを形成することができない。
中でも、最終食品であるゼリーのpHが3以上5未満の酸性である場合は、インスタントゼリーミックス中のカルシウム塩の含量が、中性不溶・難溶カルシウム塩1質量部に対し、中性可溶カルシウム塩が0.05〜1.5質量部であることがより好ましい。更に好ましくは、中性不溶・難溶カルシウム塩1質量部に対する中性可溶カルシウム塩が0.1〜1.5質量部である。一方、最終食品のゼリーのpHが5以上7以下の中性である場合は、中性不溶・難溶カルシウム塩1質量部に対し、中性可溶カルシウム塩が0.75〜2.5質量であるとより好ましい。更に好ましくは、中性不溶・難溶カルシウム塩1質量部に対する、中性可溶カルシウム塩が0.8〜2質量部である。
本発明に係るインスタントゼリーミックスにおける上記中性不溶・難溶カルシウム塩、及び中性可溶カルシウム塩の添加量は、アルギン酸1質量部に対する総カルシウム塩(無水物換算)が0.01〜10質量部、好ましくは0.05〜5質量部となるように添加することが好ましい。アルギン酸ナトリウムに対するカルシウム塩の添加量が0.01質量部未満であると、本願発明の効果を十分に得られるほどにゲルを形成できず、カルシウム塩の割合が10質量部より多くなると嚥下に不向きなかたくて脆い食感になり、いずれの場合も好ましくない。
本発明の固形状インスタントゼリーミックスは、最終的にアルギン酸ナトリウム、中性不溶・難溶カルシウム塩及び中性可溶カルシウム塩が各々含有されていれば特に限定されず、各種方法によって調製することが可能である。また、本発明のインスタントゼリーミックスでいう固形状とは、粉末状、顆粒状、固体状、半固体状の各種形態を包含する。好ましくは粉末若しくは顆粒状である。これらは液状形態のインスタントゼリーミックスに比べ、軽く携帯性に優れる他、水分含量が低いため菌などが繁殖することなく保存性にも優れる。
本発明の固形状インスタントゼリーミックスの調製方法の具体例としては、(1)リボンミキサーやVブレンダーを用いてアルギン酸ナトリウム、中性不溶・難溶カルシウム塩及び中性可溶カルシウム塩各々を粉体で混合する方法、(2)粉体で混合し、プレス機で圧縮することにより打錠し、錠剤状にする方法、及び(3)粉体で混合し、造粒、顆粒化して使用する方法等などが挙げられる。中でも(3)に係る方法を用いて調製することにより、分散、溶解性が向上するため好ましい。また、中性不溶・難溶カルシウム塩を水等に添加しておき、後にアルギン酸ナトリウム、中性可溶のカルシウム塩、および酸を含むインスタントゼリーミックスを添加し、溶液中で混合する二剤化の形態として使用することもできる。
本発明のインスタントゼリーミックスには、上記のアルギン酸ナトリウム、中性不溶・難溶カルシウム塩及び中性可溶カルシウム塩に加えて、キサンタンガム、グァーガム及びカラギナンからなる群から選ばれる1種以上を併用することができる。これらの増粘多糖類を併用することにより、食塊形成性(喫食時のまとまり感)が向上し、咀嚼・嚥下困難者の喫食に優れたゼリーを調製することが可能である。
本発明におけるキサンタンガムとは、Xanthomonas campesrtisが産生する発酵多糖類である。キサンタンガムは、β−1,4−D−グルカンを主鎖骨格とし、主鎖中のグルコース1分子おきにα−D−マンノース、β−D−グルクロン酸、β−D−マンノースからなる側鎖が結合した酸性多糖類であり、主鎖に結合したマンノースはC6位がアセチル化され、末端のマンノースはピルビン酸とアセタール結合している場合がある。本発明では、アセチル基含量が通常よりも低いあるいはアセチル基を含まないキサンタンガム、及びピルビン酸含量が通常よりも低いあるいはピルビン酸を含まないキサンタンガムも使用することができる。商業的に入手可能なキサンタンガム製品として、例えば三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製の「ビストップ[商標]D−3000−C」などを挙げることができる。
本発明のキサンタンガムの添加量としては、アルギン酸ナトリウム100質量部に対して、1〜100質量部、より好ましくは、5〜50質量部が望ましい。キサンタンガムの量が少なすぎると充分な食塊形成性の向上効果が得られず、多くなると、得られたゼリーの口腔や咽頭への付着性が増し、フレーバーリリースも悪くなるためである。
本発明おけるグァーガムとは、マメ科植物の種子を原料とする多糖類であり、β-1,4-D-マンナンの主鎖骨格に側鎖としてD-ガラクトースがα-1,6結合した、いわゆるガラクトマンナン類に属するものであり、構成糖の比率が、マンノース:ガラクトース=2:1(平均)である。商業的に入手可能なグァーガム製品として、例えば三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の「ビストップ[商標]D−2029」などを上げることができる。
本発明のグァーガムの添加量としては、アルギン酸ナトリウム100質量部に対して、1〜100質量部、より好ましくは、5〜50質量部が望ましい。グァーガムの量が少なすぎると充分な食塊形成性の向上効果が得られず、多くなると、得られたゼリーの口腔や咽頭への付着性がまし、フレーバーリリースも悪くなるためである。
カラギナンは、紅藻類海藻から抽出,精製される天然高分子物質で、分子量100,000〜500,000のガラクトース,3,6アンヒドロガラクトースを主成分とする多糖類である。分子内の半エステル型の硫酸基は、他の天然ガム質等には見られないカラギナン特有のものである。一般的にカラギナンとして市販されているものは、イオタタイプ、カッパタイプ及びラムダタイプのものがあり、基本的には、以下化1の式に示す三成分の組み合わせとその比率や結合する金属イオンの種類により、各種カラギナン製剤が上市されている。
Figure 2009232845
本発明では、いずれのカラギナンも使用することができるが、中でも上記カラギナンのうちのラムダカラギナン(化1下段)、及び上記カッパカラギナン(化1上段)の分子構造中にイオタカラギナン(化1中段)の構造を一部有することを特徴とするカッパ2カラギナン(κ2カラギナン)を使用することが好ましい。商業的に入手可能なカラギナン製品として、例えば三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の「カラギニンCSL−2(F)」を挙げることができる。本発明のカラギナンの添加量としては、アルギン酸ナトリウム100質量部に対して、1〜75質量部、より好ましくは3〜50質量部が望ましい。カラギナンの量が少なすぎると充分な食塊形成性の向上効果が得られず、多くなると、得られたゼリーの口腔や咽頭への付着性が増し、フレーバーリリースも悪くなるためである。
また、本発明では、酸を使用することが好ましい。本発明の酸としては、水に溶解した際に酸として働くもので、通常、食品添加物として使用されているものであれば、その使用範囲において使用することができる。酸としては、例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、グルコン酸、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、グルコノデルタラクトン、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、氷酢酸、酢酸ナトリウム、DL-酒石酸、L-酒石酸、DL-酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、フマル酸、DL-リンゴ酸、リンゴ酸ナトリウム、メタ燐酸塩類等を挙げることができる。好ましくは、クエン酸、グルコン酸、グルコノデルタラクトン及びDL−リンゴ酸からなる群から選ばれる1種以上である。酸の添加量としては、液状食品にインスタントゼリーミックスを添加した際にpHが1〜6、好ましくはpH3〜6になるように添加するのが好ましい。酸の種類や量を調整することにより、インスタントゼリーミックスにおける中性不溶・難溶カルシウムのリリース(水や液体食品への溶解性)をコントロールし、ゲル化の速度やゼリーの食感を調整することが可能である。
本発明では、咀嚼・嚥下困難者の喫食に適した、より均一なゲルを形成するために、アルギン酸ナトリウムと中性不溶・難溶カルシウム塩及び中性可溶カルシウム塩に加え、キレート剤を併用することが好ましい。キレート剤としては、クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウムなどの各種有機酸塩や、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム等の無機酸塩を挙げることができる。キレート剤は使用するカルシウム塩の種類によっても適宜調整することが可能であるが、好適な添加量として、インスタントゼリーミックス中、0.01〜10質量部を例示することができる。
本発明の固形状インスタントゼリーミックスの液状食品に対する添加量は、求められるゼリーの物性や食感に応じて任意に調整することができる。一例として、水をゲル化する場合、水100mlに対し、本発明のインスタントゼリーミックスを2〜20g添加して30秒程度、手撹拌などの攪拌の後、3分程度静置すれば、本発明に係るインスタントゼリーを得ることができる。また、本発明のインスタントゼリーミックスは、液状食品に添加することで嚥下に適した物性、食感を有するゼリーとなる。液状食品としては、水(ミネラルウォーター、水道水)、お茶等を挙げることができ、好ましくは水、中でもカルシウム含量が少なく、ゲル化に影響を及ぼさない軟水を使用することが好ましい。また、本発明のインスタントゼリーミックスを用いて調製されたゼリーは、水分補給や栄養補給用のゼリーとしての使用はもちろんの事、薬や漢方を服用する際の補助剤(オブラートゼリー等)としても好適に使用することができる。
なお、本発明のインスタントゼリーミックスには、上記の成分の他に、食品の分野で広く用いられている糖類、甘味料、高甘味度甘味料、乳原料、増粘多糖類(糊料)、起泡性素材、酸味料、調味料、中和剤、カラメル、色素、香料、果汁、ピューレ、保存料、エキス、漢方粉末や薬剤、pH調整剤、洋酒、食物繊維、鉄や亜鉛などの微量元素、ビタミン、その他ミネラル類、ゼリービーズや数mm角にカットした果実、柑橘系果実のさのう等も、本発明の効果を損なわない範囲で任意に添加することができる。
糖類としては、例えばショ糖、異性化糖、乳糖、麦芽糖、ブドウ糖、果糖、転化糖、水飴、粉末水飴、還元麦芽水飴、トレハロース、パラチノース、D−キシロース、オリゴ糖等の糖類;キシリトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、ラクチトール等の糖アルコール類等を例示することができる。また、高甘味度甘味料としては、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム等を例示することができる。
本発明の内容を以下の実施例及び比較例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。また、特に記載のない限り「部」とは「質量部」、「%」は質量%を意味する。文中「*」印のものは三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製、文中「※」印のものは三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標であることを示す。
実験例1 インスタントゼリーの調製(1)
表1に示す処方に従って実施例1及び比較例1〜3のインスタントゼリーミックスを調製した(単位:質量部)。詳細には、インスタントゼリーミックス中のガム部(アルギン酸ナトリウム、LM−ペクチン、寒天、ゼラチン)及びデキストリンを、流動層造粒機を用い、粉体混合物500gに対してバインダー液として脱イオン水250gを噴霧して造粒し、ガム部(顆粒品)を調製した。調製したガム部(顆粒品)を表1に示す処方に従って、砂糖、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、リン酸一水素カルシウム、乳酸カルシウム、ビタミンC及び粉末レモン香料と粉体混合することにより固形状インスタントゼリーミックスを調製した(実施例1、比較例1〜3)。
Figure 2009232845
注1)リン酸一水素カルシウム2水和物を使用した。
注2)乳酸カルシウム5水和物を使用した。
実施例1及び比較例1〜3のインスタントゼリーミックスを使用し、インスタントゼリーを調製し、10分後のインスタントゼリーの外観、食感、かたさ及び付着性を評価した。詳細には、20℃に調整したイオン交換水を200mlビーカーに90ml量りとり、スパーテルで撹拌しながら、実施例1及び比較例1〜3のインスタントゼリーミックスを10gずつ添加した。スパーテルで30秒間撹拌(約4回転/秒)したのち、容器(プリンカップ、直径約6cm、高さ約4cm、容量90ml)に充填し、20℃で10分間静置し、インスタントゼリーを調製した。かたさ(ゲル強度)の測定は、厚生労働省特別用途食品「高齢者用食品」の測定法に準じて、テクスチャーアナライザーを用い、プランジャー:直径20mmの円柱形、圧縮速度:10mm/秒、クリアランス:5mmで行った。同様にして、付着性を厚生労働省特別用途食品「高齢者用食品」の測定法に準じて測定した。詳細には、テクスチャーアナライザーを用い、TPAによる二回連続圧縮により測定した。TPAは、プランジャー:直径20mmの円柱形、圧縮速度:10mm/秒、クリアランス:5mmで行った。結果を表2に示す。
Figure 2009232845
表2の結果に示されるように、寒天、ゼラチンを使用した比較例2及び3においては、インスタントゲル化剤としての機能を発揮せず、ゲル化させることができなかった。また、LMペクチンを使用した比較例1は、口にへばり付く食感で、フレーバーリリースも悪かった。それに対し、本発明の実施例1は、口にへばりつかず、みずみずしい食感であり、嚥下に適した食感であった。更にフレーバーリリースも良好であった。
実験例2 インスタントゼリーの調製(2)
表3の処方に従ってインスタントゼリーミックスを調製した。詳細には、アルギン酸ナトリウム製剤を、流動層造粒機を用い、粉体混合物500gに対してバインダー液として脱イオン水150gを噴霧して造粒した(アルギン酸ナトリウム顆粒品)。調製したアルギン酸ナトリウム顆粒品を表3に示す処方に従って、粉糖、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、リン酸一水素カルシウム、乳酸カルシウム及びデキストリンを粉体混合することにより固形状インスタントゼリーミックスを調製した(実施例2〜4、比較例4〜5)。
Figure 2009232845
注3)アルギン酸ナトリウム含有製剤(アルギン酸ナトリウム6.1%、クエン酸三ナトリウム4.8%、ショ糖5.1%及びデキストリン84%含有製剤)を使用した。
実施例2〜4及び比較例4〜5のインスタントゼリーミックスを使用し、インスタントゼリーを調製し、10分後のインスタントゼリーのゲル化の有無、付着性及び食塊形成性(まとまりやすさ)を評価した。詳細には、20℃に調整したイオン交換水を200mlビーカーに90ml量りとり、スパーテルで撹拌しながら、実施例2〜4及び比較例4〜5のインスタントゼリーミックスを10gずつ添加した。スパーテルで30秒間撹拌(約4回転/秒)したのち、容器(プリンカップ、直径約6cm、高さ約4cm、容量90ml)に充填し、インスタントゼリーを調製した。付着性は、実験例1と同様の方法にて測定した。結果を表4に示す。
Figure 2009232845
<評価基準>
ゲル化の有無:均一なゲルが形成されたものを◎、一部ゲルが形成されたものを△、ゲルが形成されなかったものを×として評価した。
食塊形成性:食塊形成性が良く、飲み込みやすいものから順に、+++>++>+>±>−(食塊形成性なし)の5段階で評価した。
表4より、アルギン酸ナトリウムと、中性難溶・不溶カルシウム塩1質量部に対し、中性可溶カルシウム塩及びを0.125〜1.25質量部含有したインスタントゼリーミックス(実施例2〜4)は、水に添加して手撹拌といった弱い撹拌条件で撹拌するのみでアルギン酸ナトリウムがダマになることなく溶解し、1〜4分程度静置するのみで、均一なゲルを調製することができた。更には、その付着性も189〜239N/mと小さく、食塊形成性も良好であり、咀嚼・嚥下困難者の喫食に適した物性を有していた(実施例2〜4)。一方、カルシウム塩として、中性難溶・不溶カルシウム塩のみ用いた比較例4は、粘性のある液体となり、ゼリー自体を調製することができなかった。また、中性難溶・不溶カルシウム塩に対し、中性可溶カルシウム塩の添加量が多かった(中性難溶・不溶カルシウム塩1質量部に対し、中性可溶カルシウム塩3.125質量部)比較例5は、上部にのみ気泡を含んだゲル層が形成され、極めて不均一なゲルとなってしまった。
実験例3 インスタントゼリーの調製(3)
表5の処方に従ってインスタントゼリーミックスを調製した。詳細には、アルギン酸ナトリウム製剤を、流動層造粒機を用い、粉体混合物500gに対してバインダー液として脱イオン水150gを噴霧して造粒した。調製したアルギン酸ナトリウム顆粒品を表5に示す処方に従って、粉糖、グルコノデルタラクトン、リン酸一水素カルシウム、乳酸カルシウム及びデキストリンを粉体混合することにより固形状インスタントゼリーミックスを調製した(実施例5〜7、比較例6〜7)。
Figure 2009232845
実施例5〜7及び比較例6〜7のインスタントゼリーミックスを使用し、インスタントゼリーを調製し、10分後のインスタントゼリーのゲル化の有無、付着性及び食塊形成性(まとまりやすさ)を評価した。詳細には、20℃に調整したイオン交換水を200mlビーカーに90ml量りとり、スパーテルで撹拌しながら、実施例5〜7及び比較例6〜7のインスタントゼリーミックスを10gずつ添加した。スパーテルで30秒間撹拌(約4回転/秒)したのち、容器(プリンカップ、直径約6cm、高さ約4cm、容量90ml)に充填し、インスタントゼリーを調製した。付着性の測定は、容器に充填後、20℃で10分間静置したゼリーを、実験例1と同様の方法にて測定した。結果を表6に示す。
Figure 2009232845
表6より、アルギン酸ナトリウムと、中性難溶・不溶カルシウム塩1質量部に対し、中性可溶カルシウム塩及びを0.8〜2質量部含有したインスタントゼリーミックスは、水に添加して手撹拌といった弱い撹拌条件で撹拌するのみでアルギン酸ナトリウムがダマになることなく溶解し、2〜5分程度静置するのみで、均一なゲルを調製することができた。更には、その付着性も154N/m以下と小さく、食塊形成性も良好であり、咀嚼・嚥下困難者の喫食に適した物性を有していた(実施例5〜7)。一方、カルシウム塩として、中性難溶・不溶カルシウム塩のみ用いた比較例6は、増粘するのみであり、ゼリー自体を調製することができなかった。また、中性難溶・不溶カルシウム塩に対し、中性可溶カルシウム塩の添加量が多かった(中性難溶・不溶カルシウム塩1質量部に対し、中性可溶カルシウム塩3質量部)比較例7は、上部にのみ気泡を含んだゲル層が形成され、極めて不均一なゲルとなってしまった。以上からも、中性不溶・難溶カルシウム塩及び中性可溶カルシウム塩の添加量のバランスが重要であることが見て取れる。
実験例4 インスタントゼリーの調製(4)
表7に示す処方に従って実施例8〜9のインスタントゼリーミックスを調製した。詳細には、アルギン酸ナトリウム製剤を、流動層造粒機を用い、粉体混合物500gに対してバインダー液として脱イオン水150gを噴霧して造粒した。調製したアルギン酸ナトリウム顆粒品を表7に示す処方に従って、粉糖、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、リン酸一水素カルシウム、乳酸カルシウム及びデキストリンを粉体混合することにより固形状インスタントゼリーミックスを調製した(実施例8〜9)。
Figure 2009232845
実施例8〜9のインスタントゼリーミックスを使用し、インスタントゼリーを調製し、10分後のインスタントゼリーのゲル化の有無、付着性及び食塊形成性(まとまりやすさ)を評価した。詳細には、20℃に調整したイオン交換水を200mlビーカーに90ml量りとり、スパーテルで撹拌しながら、実施例8〜9のインスタントゼリーミックスを10gずつ添加した。スパーテルで30秒間撹拌(約4回転/秒)したのち、容器(プリンカップ、直径約6cm、高さ約4cm、容量90ml)に充填し、インスタントゼリーを調製した。付着性の測定は、容器に充填後、20℃で10分間静置したゼリーを、実験例1と同様の方法にて測定した。結果を表8に示す。
Figure 2009232845
表8より、アルギン酸ナトリウムと、中性難溶・不溶カルシウム塩1質量部に対し、中性可溶カルシウム塩及びを0.1〜0.5質量部含有したインスタントゼリーミックス(実施例8、9)は、水に添加して手撹拌といった弱い撹拌条件で撹拌するのみでアルギン酸ナトリウムがダマになることなく溶解し、1〜4分程度静置するのみで、均一なゲルを調製することができた。更には、その付着性も251N/m以下と小さく、食塊形成性も良好であり、咀嚼・嚥下困難者の喫食に適した物性を有していた。
実験例5 インスタントゼリーの調製(5)
アルギン酸ナトリウムに加え、各種増粘多糖類(キサンタンガム、グァーガム、カラギナン(ラムダタイプ))を併用してインスタントゼリーミックスを調製した。詳細には、表9に示す処方に従って原料を粉体混合し、流動層造粒機を用い、粉体混合物500gに対してバインダー液として脱イオン水150gを噴霧して造粒し、固形状インスタントゼリーミックス(顆粒品)を調製した(実施例10〜16)。
Figure 2009232845
注4)ビストップ※D-3000-C*
注5)ビストップ※D-2029*
注6)カラギニン CLS-2*
実施例10〜16のインスタントゼリーミックスを使用し、インスタントゼリーを調製し、10分後のインスタントゼリーの外観、食塊形成性及びフレーバーリリースに関して評価を行った。詳細には、20℃に調整したイオン交換水を200mlビーカーに90ml量りとり、スパーテルで撹拌しながら、実施例10〜16のインスタントゼリーミックスを10gずつ添加した。スパーテルで30秒間撹拌(約4回転/秒)したのち、容器に充填してインスタントゼリーを調製した。容器に充填後、20℃で10分間静置した際のインスタントゼリーの外観、食塊形成性及びフレーバーリリースの3項目について官能評価した。結果を表10に示す。
Figure 2009232845
<評価基準>
外観 :外観が良好なものから+++++>++++>+++>++>+の5段階で評価した。
食塊形成性:食塊形成性が良好なものから+++++>++++>+++>++>+の5段階で評価した。
フレーバーリリース:フレーバーリリースが良好なものから+++++>++++>+++>++>+の5段階で評価した。
表10の結果に示されるように、実施例10〜16のインスタントゲル化剤を用いて調製されたゼリーはいずれも外観、食塊形成性及びフレーバーリリースに優れたゼリーであった。中でも、実施例10は無色透明で、フレーバーリリースが良く、口腔や咽頭への付着性もほとんどない、嚥下困難者に適した食感であった。実施例11〜16においては、外観とフレーバーリリースは実施例10の方が優れているものの、実施例10に比較して食塊形成性が更に向上し、嚥下困難者の喫食に最適な物性を有していた。
実験例6 インスタントゼリーの調製(6)
表11に示す処方に従って実施例17及び実施例18のインスタントゼリーミックスを調製した。詳細には、アルギン酸ナトリウム製剤を、流動層造粒機を用い、粉体混合物500gに対してバインダー液として脱イオン水150gを噴霧して造粒した。調製したアルギン酸ナトリウム顆粒品を表11に示す処方に従って、粉糖、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、リン酸一水素カルシウム、乳酸カルシウム、スクラロース、粉末リンゴ香料、漢方粉末、ビタミンミックス及びデキストリンと粉体混合することにより固形状インスタントゼリーミックスを調製した(実施例17〜18)。
Figure 2009232845
注7)ビタミンミックス(ビタミンCとして32%、ナイアシンとして4%、パントテン酸として2%、α−トコフェロールとして3%、ビタミンB1として0.4%、ピリドキシンとして0.5%、ビタミンB2として0.4%、ビタミンAとして0.2%、葉酸として0.09%、ビタミンDとして0.002%、ビタミンB12として0.001%、デキストリン57.4%含有製剤)を使用した。
実施例17及び18のインスタントゼリーミックスを使用し、インスタントゼリーを調製し、10分後のインスタントゼリーの食感に関して評価を行った。詳細には、20℃に調整したイオン交換水を200mlビーカーに90ml量りとり、スパーテルで撹拌しながら、実施例17及び18のインスタントゼリーミックスを10gずつ添加した。スパーテルで30秒間撹拌(約4回転/秒)したのち、容器に充填してインスタントゼリーを調製した。容器に充填後、20℃で10分間静置した際のインスタントゼリーの食感に注目し官能評価した。
実施例17及び実施例18とも、口腔や咽頭に対する付着性もほとんどなく、食塊形成性も良好であり、嚥下困難者の喫食に適した食感のインスタントゼリーであった。更に、漢方粉末、ビタミン特有の味を気にすることもなく、飲みやすいものであった。
実験例7 インスタントゼリーの調製(7)
表12に示す処方に従って実施例19のインスタントゼリーミックスを調製した。詳細には、アルギン酸ナトリウム製剤を、流動層造粒機を用い、粉体混合物500gに対してバインダー液として脱イオン水150gを噴霧して造粒した。調製したアルギン酸ナトリウム顆粒品を表12に示す処方に従って、粉糖、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、リン酸一水素カルシウム、乳酸カルシウム、スクラロース、粉末リンゴ香料及びデキストリンと粉体混合することにより固形状インスタントゼリーミックス(実施例19)を調製した。
Figure 2009232845
実施例19のインスタントゼリーミックスを使用して、インスタントゼリーを2部調製し、薬や漢方を服用する際の補助剤(オブラートゼリー)としての用途を検討した。詳細には、20℃に調整したイオン交換水を200mlビーカーに90mlずつ量りとり、スパーテルで撹拌しながら、実施例19のインスタントゼリーミックスを10gずつ添加した。スパーテルで30秒間撹拌(約4回転/秒)したのち、容器に充填してインスタントゼリーを2部調製した。容器に充填後、20℃で10分間静置した各々のインスタントゼリーに、漢方粉末1.2g(実施例20)及びビタミンミックス注7)を1g(実施例21)ずつ添加、撹拌してクラッシュゼリー状のインスタントゼリーを得た。
実施例20及び実施例21のインスタントゼリーは共に、口腔や咽頭に対する付着性もほとんどない上、咀嚼困難者であっても飲み込みやすい食塊形成性を有し、嚥下困難者に適した物性を有するインスタントゼリーであった。また、本発明のインスタントゼリー(実施例19)を用いることにより、粉末が飛散することなく、また、漢方粉末やビタミン特有の味を気にすることなく、漢方及びビタミンを摂取することができた(実施例20、21)。かかるように、本発明のインスタントゼリーは水分補給などの用途の他、薬や漢方を服用する際の補助剤(オブラートゼリー等)としての使用にも適している。
加熱や冷却のような特別な製造工程を経ることなく、数分間という極めて短時間で嚥下困難者用の水分補給ゼリー、オブラートゼリー等のゼリー状食品を調製することができる。

Claims (8)

  1. アルギン酸ナトリウム、中性不溶・難溶カルシウム塩及び中性可溶カルシウム塩を含有し、中性不溶・難溶カルシウム塩1質量部に対する中性可溶カルシウム塩の含有量が0.05〜2.5質量部であることを特徴とする、固形状インスタントゼリーミックス。
  2. 中性不溶・難溶カルシウム塩が、リン酸一水素カルシウム、リン酸三カルシウム、クエン酸カルシウム、炭酸カルシウム、焼成カルシウム、未焼成カルシウム及びそれらの水和物からなる群から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1に記載の固形状インスタントゼリーミックス。
  3. 中性可溶カルシウム塩が、塩化カルシウム及び/又は乳酸カルシウム(水和物を含む)である請求項1又は2に記載の固形状インスタントゼリーミックス。
  4. 中性不溶・難溶カルシウム塩がリン酸一水素カルシウム(水和物を含む)であり、中性可溶カルシウム塩が、塩化カルシウム及び/または乳酸カルシウム(水和物を含む)である、請求項1〜3のいずれかに記載の固形状インスタントゼリーミックス。
  5. 酸を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の固形状インスタントゼリーミックス。
  6. さらにキサンタンガム、グァーガム及びカラギナンからなる群から選ばれる1種以上を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の固形状インスタントゼリーミックス。
  7. インスタントゼリーミックスが、嚥下・介護食用インスタントゼリーミックスである請求項1〜6のいずれかに記載の固形状インスタントゼリーミックス。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の固形状インスタントゼリーミックスを液状食品に添加することを特徴とする、インスタントゼリーの製造方法。
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