JP2002315518A - 食品用ゲルおよびその製造方法 - Google Patents

食品用ゲルおよびその製造方法

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JP2002315518A
JP2002315518A JP2001122116A JP2001122116A JP2002315518A JP 2002315518 A JP2002315518 A JP 2002315518A JP 2001122116 A JP2001122116 A JP 2001122116A JP 2001122116 A JP2001122116 A JP 2001122116A JP 2002315518 A JP2002315518 A JP 2002315518A
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weight
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Hiroshi Nagasaki
洋 長崎
Takaaki Ito
隆章 伊藤
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Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】味、外観、組織等に及ぼす従来技術の欠点を解
消し、冷凍耐性に優れた食品用ゲルの提供。 【解決手段】15〜65重量%の糖類、アルギン酸塩及
びカルシウム塩を必須成分として含有する食品ゲル。糖
類は単糖及び/又は2種類であり、アルギン酸ナトリウ
ムが0.2〜4重量%及びカルシウム塩が乳酸カルシウ
ム及び/又は塩化カルシウムであり、配合量がカルシウ
ムイオンとして0.1〜0.5重量%である食品用ゲ
ル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷凍耐性に優れた食
品用ゲルおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品用ゲルとしては様々な種類のものが
開発され商品化されている。プリンやゼリーは、その代
表的な食品用ゲルである。現在これら食品用ゲルのほと
んどは0℃〜15℃程度の低温または常温で流通してお
り、アイスクリームや氷菓のような冷凍条件で流通する
食品用ゲルは少ない。
【0003】その理由は、冷凍条件でゼリー等の食品用
ゲルを流通させるとゼリー中の水が氷結し、氷のざらざ
らした食感になってしまったり、ゲルが氷によって破壊
されるためである。このため、冷凍条件で常温と同じよ
うな食感を持つゼリーの流通は少ない。
【0004】新たな食品を求める消費者のニーズは高
く、ゼリーやプリンなど常に目新しい製品の開発が求め
られており、新たな食品として冷凍耐性に優れたゼリー
もいくつか検討されている。また、冷凍耐性に優れたゼ
リーが製造できれば、ゼリーを冷凍状態で流通販売する
ことができ、その賞味期限を大幅に延ばすことができ
る。
【0005】しかし、従来冷凍耐性を改善しようと検討
されたものは一定の条件を満たすものであるが、全ての
条件を満たすものではない。例えば特開平4−2025
0号公報に記載された発明では、複数の糖類を用いる
か、糖と糖アルコールを用い、糖濃度も55%以上にす
るなど、味質の調整に制限が大きい。特開平10−17
9054号公報に記載された発明は、ネイティブジェラ
ンガムを用いたゼリーであるが、白濁してしまう。
【0006】このように冷凍耐性のあるゼリーを製造す
るには、様々な制限を受ける場合が多い。
【0007】また、増粘多糖類を使用した冷菓として特
開2000−197451が知られている。しかし、こ
の発明は増粘剤入りの冷菓(−30℃〜0℃)と水性媒
体(0℃〜40℃)を特定重量比の割合で混合し、流動
性のあるデザートを調製するものである。得られる流動
性デザートは、冷凍耐性のある食品用ゲルとはまったく
異なるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、上記従来技術の欠点を解消し、冷凍耐性に
優れた食品用ゲルおよびその製造方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第1の発明は、15〜65重量%の糖類、アルギン酸
塩およびカルシウム塩を必須成分として含有することを
特徴とする食品用ゲルに関するものである。
【0010】上記課題を解決するための第2の発明は、
15〜65重量%の糖類、アルギン酸塩およびカルシウ
ム塩を必須成分として配合することを特徴とする食品用
ゲルの製造方法に関するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の食品用ゲルは、15〜6
5重量%の糖類、アルギン酸塩およびカルシウム塩を必
須成分として含有することを特徴とするものである。特
定割合の糖類、および特定のゲル化剤を用いることによ
り、冷凍耐性に優れた食品用ゲルとするものである。
【0012】本発明における冷凍耐性とは、−18℃〜
−30℃で冷凍した際、または−18℃〜−30℃で冷
凍後0℃以上で回答した際に、舌にざらつきを感じず、
ゼリー等のゲル特有のなめらかで均一な食感を有するこ
とである。
【0013】本発明において、用いられる糖類は、好ま
しくは単糖および/または2糖類である。単糖類として
は、例えばブドウ糖、果糖、キシロース、マンノース等
を、2糖類としては、例えば砂糖、トレハロース、ラク
トース、マルトース等を挙げることができる。
【0014】本発明において、用いられる糖類の配合量
は、食品用ゲルの全量当たり、15〜65重量%、好ま
しくは15〜35重量%である。15重量%未満では、
凍結したゲルがざらつきを感じるようになり冷凍耐性が
損なわれるため好ましくなく、65重量%を超えると糖
度が高く粘度が著しく上昇してしまうためゲル化が困難
になるため、好ましくない。
【0015】本発明で用いるゲル化剤は、アルギン酸塩
およびカルシウム塩である。本発明におけるアルギン酸
塩とは、コンブ、ワカメなどの褐藻類に属する海藻に含
まれる多糖類であるアルギン酸をイオン交換などで精製
したものである。本発明におけるアルギン酸塩とは、ア
ルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸
カルシウムおよびアルギン酸マグネシウムなどのアルギ
ン酸と金属塩の反応物とアルギン酸をアルカリ溶液に溶
かした溶液またはこの乾燥物をいう。本発明に使用でき
るアルギン酸塩は食品添加物として使用でき、かつカル
シウムイオンと反応してゲルを形成するものであれば制
限を受けなが。特にアルギン酸ナトリウムは現在日本で
唯一食品添加物として認められており、入手しやすい点
で好ましい。アルギン酸塩の配合量は、食品用ゲルの全
量当たり、0.2〜2重量%、好ましくは0.4〜0.
8重量%である。アルギン酸塩の配合量が0.2重量%
未満だとゲル化が困難であり、2重量%を超えると、粘
度が高すぎ、またゲル強度が高すぎるため食するのに適
さないため、好ましくない。
【0016】本発明で用いられるカルシウム塩とは、食
品に添加できるものであれば特に限定されないが、例え
ば乳酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウ
ム等を挙げることができる。カルシウム塩の配合量は、
食品用ゲルの全量当たり、カルシウムイオンとして、
0.1〜1.5重量%、好ましくは0.3〜0.8重量
%である。0.1重量%未満では、アルギン酸塩と反応
しゲルを形成するのに濃度が薄すぎるため、1.5重量
%を超えるとカルシウム塩のえぐ味が強くなり食するの
に適ささないために、好ましくない。
【0017】本発明の食品用ゲルの具体例としては、例
えばゼリー、プリン、ババロア等を挙げることができ
る。
【0018】本発明の目的を阻害しない範囲で、上記の
必須成分以外にヘキサメタリン酸塩等のバッファー剤、
アスパルテーム、アセスルファムカリウム等の高甘味
料、みりん等の調味料、香料、着色料、香辛料、ビタミ
ン等の補助成分を添加してもよい。
【0019】本発明の食品用ゲルの形状は、特に限定さ
れるものではないが、例えば任意のゼリーカップに封入
した形、ゼリーをカットした角状、またはアルギン酸塩
の溶液をカルシウム塩溶液に滴下し粒状に形成したもの
を挙げることができる。
【0020】本発明の食品用ゲルを製造するには、15
〜65重量%の糖類、アルギン酸塩およびカルシウム塩
を必須成分として配合すればよく、公知の食品用ゲルの
製造方法を採用することができる。例えば、水に糖類、
アルギン酸ナトリウムおよびカルシウム塩とその他の補
助成分を加えて加熱溶解し、容器に入れ、冷却すればよ
い。
【0021】
【実施例】実施例1、2 表1に示す割合で、水にゲル化剤、糖類、ヘキサメタリ
ン酸ナトリウムおよび乳酸カルシウムを加え、90℃ま
で加熱攪拌し均一溶液とし、それを容器に入れた。溶液
を充填した容器を10℃まで冷却し、24時間放置し
た。その後、−30℃に冷却して凍結させ、冷凍時の食
感を評価した。また、常温にて1日放置し、解凍後の食
感を評価した。その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1の結果から明らかなように、本発明の
ゼリーは、冷凍しても透明性を失わず、ゼリーの食感が
あり、好ましいものであった。また、解凍後も冷凍前と
同等の食感を有していた。
【0024】比較例2 表2に示す配合割合で、実施例1に準じてゼリーを調製
し、冷凍時および解凍後の評価を行った。その結果を表
2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】表2に示した結果から明らかなように、糖
類を本発明の範囲外で添加した比較例1〜3のゼリー
は、冷凍耐性に劣るものであった。また、アルギン酸ナ
トリウムを含まない比較例4のゼリーも、冷凍耐性に劣
るものであった。
【0027】
【発明の効果】本発明により、冷凍耐性に優れた食品用
ゲルを容易に製造することができ、新しい食感のゼリー
やプリンを提供することができる。
【0028】また、糖濃度を15〜65重量%の範囲で
調整することができ、任意の甘さを有する冷凍耐性に優
れた食品用ゲルを製造することができる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 15〜65重量%の糖類、アルギン酸塩
    およびカルシウム塩を必須成分として含有することを特
    徴とする食品用ゲル。
  2. 【請求項2】 前記糖類が単糖および/または2糖類で
    あることを特徴とする請求項1に記載の食品用ゲル。
  3. 【請求項3】 前記アルギン酸塩がアルギン酸ナトリウ
    ムであることを特徴とする請求項1または2に記載の食
    品用ゲル。
  4. 【請求項4】 前記アルギン酸ナトリウムの配合量が
    0.2〜4重量%であることを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれか1項に記載の食品用ゲル。
  5. 【請求項5】 前記カルシウム塩の配合量がカルシウム
    イオンとして0.1〜1.5重量%であることを特徴と
    する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の食品用ゲ
    ル。
  6. 【請求項6】 前記カルシウム塩が乳酸カルシウムおよ
    び/または塩化カルシウムであることを特徴とする請求
    項1ないし5のいずれか1項に記載の食品用ゲル。
  7. 【請求項7】 15〜65重量%の糖類、アルギン酸塩
    およびカルシウム塩を必須成分として配合することを特
    徴とする食品用ゲルの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記糖類が単糖および/または2糖類で
    あることを特徴とする請求項7に記載の食品用ゲルの製
    造方法。
  9. 【請求項9】 前記アルギン酸塩がアルギン酸ナトリウ
    ムであることを特徴とする請求項7または8に記載の食
    品用ゲルの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記アルギン酸ナトリウムの配合量が
    0.2〜4重量%であることを特徴とする請求項7ない
    し9のいずれか1項に記載の食品用ゲルの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記カルシウム塩の配合量がカルシウ
    ムイオンとして0.1〜1.5重量%であることを特徴
    とする請求項7ないし10のいずれか1項に記載の食品
    用ゲルの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記カルシウム塩が乳酸カルシウムお
    よび/または塩化カルシウムであることを特徴とする請
    求項7ないし11のいずれか1項に記載の食品用ゲルの
    製造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030003205A (ko) * 2002-12-10 2003-01-09 방계룡 염화나트륨으로 처리한 알긴산나트륨을 이용한 겔 식품의제조방법
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KR101861658B1 (ko) 2011-06-30 2018-05-29 (주)아모레퍼시픽 미네랄을 포함하는 겔 조성물

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