JP2009220297A - リボンカセット及びこのリボンカセットを用いたプリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】インクリボンが循環して繰り返し使用されても、インクリボンのジャムの発生を低減させるリボンカセット及びこのリボンカセットを用いたプリンタを提供する。
【解決手段】
ドライブギアホルダ10のC字状の両開放端は、それぞれガイドリブ10a、10bとして形成されている。ガイドリブ10a、10bは、ドライブギア23aとアイドラギア23bの噛み合い部を除いて、インクリボン送り方向上流側と、同じく下流側のそれぞれに、インクリボンの搬送をガイドするために形成されている。このガイドリブ10a、10bの外形は、ドライブギア23aの歯先円直径よりも大きく張り出している。
【選択図】図7
【解決手段】
ドライブギアホルダ10のC字状の両開放端は、それぞれガイドリブ10a、10bとして形成されている。ガイドリブ10a、10bは、ドライブギア23aとアイドラギア23bの噛み合い部を除いて、インクリボン送り方向上流側と、同じく下流側のそれぞれに、インクリボンの搬送をガイドするために形成されている。このガイドリブ10a、10bの外形は、ドライブギア23aの歯先円直径よりも大きく張り出している。
【選択図】図7
Description
本発明は、インクリボンに対するインク補給機能を備えたリボンカセット及びこのリボンカセットを用いたプリンタに関する。
用紙などの印字対象の媒体上に任意の文字や図形などを印字する方式としてワイヤドット方式が広く知られている。このワイヤドット方式では、前記印字対象の媒体は、印字ヘッドとプラテンとの間に配置される。また、この印字ヘッドと印字媒体との間には、インクが含浸されたインクリボンが配置される。印字に当っては、印字ヘッドを搭載したキャリアをプラテンに沿って移動させながら、印字ヘッドからニードルと呼ばれるワイヤを突出動作させ、その先端を、インクリボンを介して印字媒体の表面に衝突させ、印字媒体上にドット状の印字を行うものである。
インクリボンは、無端状のもので、インク補給機構を備えたケース内に収納され、リボンカセットを構成している。このリボンカセットは、印字ヘッドと共にキャリア上に搭載され、無端状のインクリボンの一部が印字ヘッドと対向するように配置される。そして、キャリアの移動に伴い、無端状インクリボンをその長さ方向に循環移動させ、新たなインクリボン面が印字ヘッドと対向するように構成している(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
図1は、リボンカセット20の外観を示しており、図2は、その内部構成を示している。リボンカセット20の内部構成部品は、図2で示すように、上面を開放した下部ケース21の内部に配置構成され、その上面は図1で示すように上部ケース28で覆われている。これら各ケース21,28は、本体部21a,28aと、この本体部21a,28aの図示上辺両端からそれぞれ略円弧状に伸びる一対のアーム部21b、21c及び28b、28cを有する。これら一対のアーム部21b、21c及び28b、28cの先端部間は、印字ヘッドと対向する印字部20aとなる。
リボンカセット20は、内蔵された無端状のインクリボン22を印字部20aに循環移動させる。
図2において、下部ケース21の一対のアーム部21b,21cは、無端状のインクリボン22を、印字部20aに対して循環移動させるための往路及び帰路として機能する。下部ケース21の本体部21a内には、無端状のインクリボン22を、キャリアの移動に連動してその長さ方向に送り、循環移動させる駆動機構23や、インクリボン22に対するインク補給機構24が設けられている。インク補給機構24は、駆動機構23の送り動作により印字部20aからアーム部21c(帰路)を通って戻ってきたインクリボン22の印字後の部分にインクを補給する。
駆動機構23は、インクリボン22を挟持するドライブギア23aとアイドラギア23bとを有する。ドライブギア23aはキャリア32の移動に伴って図示右回りに回転するように構成されており、この右回りの回転によりインクリボン22を図示左方のリボン収納室27内に送る。
ドライブギア23aは、インクタンク25の下方に配置されており、インクリボン22の転写ギア26に接触した部分が巻き掛けられ、その図示右回転により、アイドラギア23bと共に、インクが補給されたインクリボン22をリボン収納室27内に送り込むようになっている。
実開平6−42197号公報
特開平5−16506号公報
上述したインクリボン駆動機構23では、インクリボン22を駆動するドライブギア23aはドライブギアホルダ23dに支持され(図8参照)、アイドラギア23bはアイドラギアホルダ23cに支持されている。
従来、図8に示すように、そのドライブギアホルダ23dのドライブギア23aを保持するリブ部の形状は、インクリボン22に干渉しないようにドライブギア23aの歯底円径より小さく設定されている。
ところが、インクリボン送り方向上流側では、例えばインクリボン22がドライブギア23aとドライブギアホルダ23dの隙間23eに入り込み、ジャムが発生することがあった。
また、インクリボン送り方向下流側においても、循環して使用されたインクリボン22に皺ができてくると、アイドラギアホルダ23cとアイドラギア23bのわずかな隙間にインクリボン22が入り込み、ジャムが発生することがあった。
そこで、本発明は、インクリボンが循環して繰り返し使用されても、インクリボンのジャムの発生を低減させるリボンカセット及びこのリボンカセットを用いたプリンタを提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、無端状のインクリボンと、このインクリボンを挟持するドライブギアとアイドラギアとを有し、それらの噛み合い動作により前記インクリボンを、印字ヘッドと対向する印字部との間で長さ方向に循環移動させる駆動機構と、インクを含浸したローラ状のインクタンクおよびこのインクタンクの外周に接する転写ギアを有し、前記インクタンクに含浸されたインクを、前記転写ギアに接する前記インクリボンに補給するインク補給機構と、前記駆動機構及びインク補給機構を覆い、前記インクリボンの、前記印字部に対する循環移動の往路と復路とを構成する一対のアーム部を有するケースとを備え、前記ドライブギアは、前記ドライブギアの歯先円直径よりも大きく張り出して前記インクリボンの搬送をガイドするガイドリブが、前記ドライブギアと前記アイドラギアの噛み合い部を除いて、インクリボン送り方向上流側に形成されたドライブギアホルダで支持されている、ことを特徴とするリボンカセットが提供される。
本発明のリボンカセットにおいては、前記ガイドリブは、インクリボン送り方向下流側にも形成されていることを特徴とする。
また、本発明のリボンカセットにおいては、前記ガイドリブの幅は、前記インクリボンの幅寸法と略同一であることを特徴とする。
また、本発明のリボンカセットにおいては、前記ドライブギアホルダは、断面が略C字状に形成され、C字状の両開放端は、上下方向に繋がっており、C字状の円弧部には、切り込みが形成され、その切り込みと前記ドライブギアが嵌合して、前記ドライブギアを支持していることを特徴とする。
また、本発明のリボンカセットにおいては、前記ドライブギアホルダは、ポリアセタール樹脂製であることを特徴とする。
さらに、本発明のリボンカセットにおいては、前記ドライブギアの歯先円直径と前記アイドラギアの歯底円直径が接し、前記ドライブギアの歯底円直径と前記アイドラギアの歯先円直径が接していることを特徴とする。
また、本発明の別の一態様によれば、無端状のインクリボン、このインクリボンを挟持するドライブギアとアイドラギアとを有し、それらの噛み合い動作により前記インクリボンを、印字ヘッドと対向する印字部との間で長さ方向に循環移動させる駆動機構、インクを含浸したローラ状のインクタンクおよびこのインクタンクの外周に接する転写ギアを有し、前記インクタンクに含浸されたインクを、前記ギアに接する前記インクリボンに補給するインク補給機構、前記駆動機構及びインク補給機構を覆い、前記インクリボンの、前記印字部に対する循環移動の往路と復路とを構成する一対のアーム部を有するケースを有し、前記ドライブギアは、前記ドライブギアの歯先円直径よりも大きく張り出して前記インクリボンの搬送をガイドするガイドリブが、前記ドライブギアと前記アイドラギアの噛み合い部を除いて、インクリボン送り方向上流側に形成されたドライブギアホルダで支持されているリボンカセットと、所定の印字方向に沿って固定配置されたプラテンと対向するように前記印字ヘッドが搭載され、かつ前記リボンカセットの印字部が前記印字ヘッドとプラテンとの間に位置するように装着され、前記プラテンの長さ方向に沿って往復動可能に構成されたキャリアと、前記プラテンとインクリボン及び印字ヘッドとの間に印字対象の媒体を供給し、前記キャリアの移動に関係して、キャリアの移動方向と直交する方向に前記媒体を移動させる媒体送り機構とを備えたことを特徴とするプリンタが提供される。
本発明によれば、インクリボンが循環して繰り返し使用されても、インクリボンのジャムの発生を低減させることができる。
以下、本発明に係るリボンカセット及びこのリボンカセットを用いたプリンタの一実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。リボンカセットの基本的な構成は、上述した例と類似しているので、図面も一部共用して説明する。
図1は、この実施の形態によるリボンカセット20の外観を示しており、図2は、その内部構成を示している。リボンカセット20の内部構成部品は、図2で示すように、上面を開放した下部ケース21の内部に配置構成され、その上面は図1で示すように上部ケース28で覆われている。これら各ケース21,28は、本体部21a,28aと、この本体部21a,28aの図示上辺両端からそれぞれ略円弧状に伸びる一対のアーム部21b、21c及び28b、28cを有している。これら一対のアーム部21b、21c及び28b、28cの先端部間は、後述する印字ヘッドと対向する印字部20aとなる。
リボンカセット20は、プリンタへの適用に当って、図4で示すように、ワイヤドット方式の印字ヘッド31を搭載したキャリア32に装着される。リボンカセット20は、一対のアーム部21b、21c及び28b、28cが印字ヘッド31を包囲している。一対のアーム部21b、21c及び28b、28cの先端部間である印字部20aが、印字ヘッド31のニードルと呼ばれるワイヤが突出する部分と対向するように装着される。リボンカセット20は、後述する内蔵された無端状のインクリボン22を印字部20aに循環移動させる。
キャリア32は、図4で示すように、プリンタの下部ケース33内において、図示横方向に配置されたガイドロッド34により往復動可能に支持されている。キャリア32は、左右に配置された一対のプーリ35,36及びこの間に掛け渡されたタイミングベルト37などから構成される駆動機構により、後述する印字動作に伴って、ガイドロッド34に沿って駆動される。
また、下部ケース33内には、キャリア32に搭載された印字ヘッド31との対向位置に、プラテン39が固定設置されている。
プラテン39は、キャリア32の移動に伴う印字ヘッド31の印字範囲をカバーするため、図示横長に形成されている。プラテン39の下部には、図示されていないが、印字対象の媒体(用紙など)をプラテン39と印字ヘッド31との間に供給する供給ローラが設けられている。供給ローラは、プラテン39の上部に配置された排出ローラ40と共に、媒体送り機構を構成している。
キャリア32には、印字ヘッド31が搭載されており、所定の印字方向に沿って固定配置されたプラテンと対向している。
リボンカセット20は、インクリボン22の一部(印字部20aに位置する部分)が印字ヘッド31とプラテン39との間に位置するように装着されている。さらに、排出ローラ40を有する媒体送り機構は、プラテン39とインクリボン22及び印字ヘッド31との間に印字対象の媒体を供給し、キャリア32の移動に関係して、キャリアの移動方向と直交する方向に媒体を移動させる。
プリンタの下部ケース33に対しては、図3で示すように上部ケース42が開閉可能に設けられる。この上部ケース42の内側には、プリンタの各部を制御するためのプリント基板など、各種の制御部品が設けられている。また、上部ケース42の図示手前側の上面には、操作部43が配置され、各種の制御指令を入力するための複数のスイッチ44が設けられている。上部ケース42の上面部には、印字対象の媒体差込部や印字後の媒体の排出部が設けられている。
ここで、用紙などの媒体は、媒体送り機構により、印字ヘッド31とプラテン39との間に送られる。また、印字ヘッド31と印字媒体との間には、リボンカセット20の印字部20aが位置する。印字部20aには、インクリボン22のインクが含浸された部分が供給されている。印字に当っては、印字ヘッド31を動作させ、ニードルと呼ばれるワイヤを突出動作させる。突出動作したワイヤの先端は、インクリボン22を介して媒体の表面に衝突し、媒体上にドット状の印字を行う。印字ヘッド31の動作に伴い、キャリア32をプラテン34に沿って移動させ、媒体上に任意の文字や図形を描写する。
次に、リボンカセット20の詳細構成を説明する。図2において、下部ケース21の一対のアーム部21b,21cは、無端状のインクリボン22を、印字部20aに対して循環移動させるための往路及び帰路として機能する。下部ケース21の本体部21a内には、無端状のインクリボン22を、キャリア32の移動に連動してその長さ方向に送り、循環移動させる駆動機構23や、インクリボン22に対するインク補給機構24が設けられている。インク補給機構24は、駆動機構23の送り動作により印字部20aからアーム部21c(帰路)を通って戻ってきたインクリボン22の印字後の部分にインクを補給する。
インクリボン22は、無端状のものであるが、その長さは、ケース本体部21a及び一対のアーム部21b,21cからなるリボンの循環経路の長さより充分に長いものである。したがって、インクリボン22の大部分は、ケース本体部21a内の隔壁21dにより形成されたリボン収納室27内に、図示のように折り畳み状態で収納される。
インク補給機構24は、ローラ状のインクタンク25を有する。インクタンク25は、インクが含浸されたスポンジ材などにより円柱状に形成された回転可能なローラ状のものである。インクタンク25は、大きなインク容量を有することが望ましい。そのため、インクタンク25は、軸方向の高さを大きくして体積を増大させ、インク容量を大容量化している。
インクタンク25は、下部ケース21a内の、図2における上部右寄りの部分、すなわち、アーム部21cの根元部近くで、印字部20aからのインクリボン22の帰路に近接した部分に回転可能に設置されている。インクタンク25の図示右側には転写ギア26が回転可能に配置されており、その外周面は、インクタンク25の外周面と接触している。転写ギア26の図示右外周部分には、上下に配置されたガイド部材47,48により、インクリボン22が案内され、接触している。インクリボン22の接触部(印字後の部分)は、転写ギア26によりインクタンク25に含浸されたインクが転写され補給を受ける。なお、転写ギア26の軸芯部内周26aは、ケース側の支軸21eと遊嵌している。したがって、転写ギア26の回転中心は図示左右方向に変位可能であり、インクタンク25との接触圧力を変化できるように構成している。
駆動機構23は、インクリボン22を挟持するドライブギア23aとアイドラギア23bとを有している。ドライブギア23aはキャリア32の移動に伴って図示右回りに回転するように構成されており、この右回りの回転によりインクリボン22を図示左方のリボン収納室27内に送る。
インクリボン22を駆動するドライブギア23aはドライブギアホルダ10に支持され、アイドラギア23bはアイドラギアホルダ23cに支持されている。
図5は、本実施形態に係るリボンカセットのドライブギア23a周辺の拡大図である。アイドラギア23bは、圧縮ばね11のばね力により、ドライブギア23aに圧接され、噛み合っている。図5に示すように、ドライブギア23aの歯先円直径12とアイドラギア23bの歯底円直径15が接し、ドライブギア23aの歯底円直径13とアイドラギア23bの歯先円直径14が接している。
また、図6A、図6Bは、ドライブギアホルダ10の斜視図である。図6A、図6Bに示すように、ドライブギアホルダ10は、断面が略C字状に形成されている。C字状の両開放端は、上下方向に繋がっているが、C字状の円弧部10cには、切り込み10dが形成され、その切り込み10dにドライブギア23aが嵌まり込むように形成され、ドライブギア23aを支持している。
ドライブギアホルダ10のC字状の両開放端は、それぞれガイドリブ10a、10bとして形成されている。すなわち、ガイドリブ10a、10bは、ドライブギア23aとアイドラギア23bの噛み合い部を除いて、インクリボン送り方向上流側と、同じく下流側のそれぞれに、インクリボンの搬送をガイドするために形成されている。このガイドリブ10a、10bの外形は、ドライブギア23aの歯先円直径12よりも大きく張り出して形成されている。ドライブギアホルダ10は、例えばポリアセタール樹脂製とすると好適である。
図7は、ドライブギア23aがドライブギアホルダ10に支持されている様子を示す斜視図である。図7に示されるように、上流側から搬送されて来たインクリボンは、ガイドリブ10aの面を摺りながら、ドライブギア23aとアイドラギア23bの噛み合い部に案内されていく。このとき、ガイドリブ10aがドライブギア23aの歯先円直径12よりも大きく張り出して形成されているので、インクリボン22は比較的大きな曲率を保ちながら、噛み合い部に向けて送り出される。そのため、インクリボン22が、ドライブギア23aとドライブギアホルダ10との間に有る隙間に入り込んで、ジャムが発生することを抑制することができる。
上記ドライブギア23aは、インクタンク25の下方に配置され、インクリボン22の転写ギア26に接触した部分が巻き掛けられている。ドライブギア23aは、その図示右回転により、アイドラギア23bと共に、インクが補給されたインクリボン22を前記リボン収納室27内に送り込む。また、ドライブギア23aは、インクタンク25の外周面に対し、充分に距離をとって配置される。
このように各構成用品を収納した下部ケース21に対しては、図1で示したように、その内部構成用品を覆うために上部ケース28が設けられる。上部ケース28も、下部ケース21に対応して本体部28aと一対のアーム部28b、28cとを有する。本体部28aの上面には、内装されたインクタンク25に対応するタンクカバー部28dが形成されている。
ドライブギア23aは、インクリボン22に生じるたるみを巻き取る巻き取り軸としても用いられる。このため、ドライブギア23aの軸上部には、図1で示すように操作つまみ29が設けられる。操作つまみ29は、上部ケース28の本体部28a上面に、回転操作可能に立設されている。操作つまみ29はタンクカバー部28dの外周面から充分離れて位置する。このため、操作つまみ29は、ケース本体部28a上面に直接的に立設しても、これを摘んで回転操作することができる。
次に、ケース本体部21a内におけるインクリボン22、そのドライブギア23a、インクタンク25、及び転写ギア26の位置関係について詳細に説明する。
インクを含浸したローラ状のインクタンク25は、図2中、破線で示す仮想直線で左右に区分される一方側(図示左側)に設けられ、その円柱形の外周面が、図示のように仮想直線に近い位置関係で配置される。インクタンク25は、その軸芯を中心に回転可能に構成されている。
転写ギア26も、その軸芯を中心に回転可能な円柱状のもので、その外周面は、インクタンク25の外周面と接している。転写ギア26の、インクタンク25との接触部とは反対側(図示右側)の外周面には、インクリボン22が巻き掛けられている。
このような構成のため、入口部47からドライブギア23aまでのインクリボン22の長さは、インクタンクの外周に沿って引き回されるものに比べ大幅に短くなっている。また、この部分のインクリボン22は、ほぼ直線状を成しており、転写ギア部分で90度近くに大きく折れ曲がることはない。
ドライブギア23aまでの距離が短く、ほぼ直線状であるため、インクリボン22にはたるみが生じ難く、たるみに起因するリボンジャムの発生を有効に防止できる。また、ドライブギア23aは、比較的小さな駆動力によりインクリボン22を移動させることができる。さらに、組み立て時の組み立てミスも生じ難くなる。
上記構成において、図1で示すリボンカセットは、図4で示すように、印字ヘッド31が搭載されたキャリア32上に装着される。図3及び図4で示すプリンタに対しては、図示しない外部情報機器から印字情報が入力される。プリンタは印字情報が入力されると、プリント基板などの制御部により、前述した媒体送り機構、キャリア駆動機構、印字ヘッドを動作させ、印字対象の媒体上に所望の文字や図形を印字する。
用紙などの媒体は、排出ローラ40などを有する媒体送り機構により、印字ヘッド31とプラテン39との間に送られ、その印字対象部分を印字ヘッド31と対向させる。印字ヘッド31は、印字情報に基づいてワイヤをプラテン39に向って突出動作させ、その先端を、リボンカセット20の印字部20aに位置するインクリボン22を介して媒体上に衝突させ、媒体上にドット状の印字を行う。また、この印字ヘッド31の動作に連動してキャリア32が移動することで、媒体上に印字情報に基く文字や図形を印字する。
印字動作時、インクリボン20では、ドライブギア23aが、キャリア32の移動に伴って図示右回りに回転するので、無端状のインクリボン22をその長さ方向に沿って、図示右回りに循環移動させる。このためインクリボン22の、印字部20aにおいて印字済の部分(インクが媒体上に転写された部分)は、図2におけるアーム部21c(帰路)を通ってインク補給機構24に送られる。印字部20aには、アーム部21b(往路)を通って、インクリボン22の、印字前の部分が送られ、次の印字に備える。
ここで、ドライブギア23aの回転により無端状のインクリボン22には張力が加わるため、この張力により転写ギア26の回転中心は図示左方に移動し、インクタンク25の外周面に圧接する。このため、インクタンク25に含浸されたインクは、転写ギア26を介して、その外周面に接するインクリボン22に付着し、印字済みの部分にインクを補給する。転写ギア26は、常時はインクタンク25の外周に単に接しているだけであり、インクリボン22に対するインク補給は行われない。これに対し、インクリボン22が送られると、その張力により転写ギア26はインクタンク25の外周面に圧接され、インクリボン22に対するインク補給を行う。
印字動作に伴うインクリボン22の循環移動時のみインクリボン22へのインク補給が行われ、それ以外のときにはインク補給は行われない。このため、インクリボン22に対する過多なインク補給を防止できる。また、インクタンク25に対する圧接時間が、常時圧接する場合に比べ短くなるので、インクタンク25が変形するまでの時間を長くすることができ、良好な印字状態を維持できる。
印字動作時は、ドライブギア23aの回転により無端状のインクリボン22を循環移動させ、インクリボン22のインクが含浸されている部分を、往路を経て印字部20aに循環供給する。印字後の部分は、帰路を経てインク補給機構24へ帰還させ、インク補給後、リボン収納部27に送り込んでいる。この場合、インクリボン22の印字部20aからの帰路からドライブギア23aまでの距離が短く、かつ、ほぼ直線状であるため、インクリボンにたるみが生じ難く、たるみに起因するリボンジャムを防止できる。また、ドライブギア23aの駆動力も比較的小さくてよい。さらに、リボンカセット20の小型化に対しても、インクタンク25の容量を減らすことなく対応することができる。
本実施形態によれば、インクリボンが循環して繰り返し使用されても、インクリボンのジャムの発生を低減させることができる。
なお、本発明は上記の実施形態のそのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
20…リボンカセット、20a…印字部、22…インクリボン、23…駆動機構、23a…ドライブギア、23b…アイドラギア、10,23d…ドライブギアホルダ、23c…アイドラギアホルダ、25…インクタンク、26…転写ギア、21、28…ケース、21a,28a…本体部、21b,21c及び28b,28c…一対のアーム部、31…印字ヘッド、32…キャリア、39…プラテン、40…媒体送り機構を構成する排出ローラ。
Claims (12)
- 無端状のインクリボンと、
このインクリボンを挟持するドライブギアとアイドラギアとを有し、それらの噛み合い動作により前記インクリボンを、印字ヘッドと対向する印字部との間で長さ方向に循環移動させる駆動機構と、
インクを含浸したローラ状のインクタンクおよびこのインクタンクの外周に接する転写ギアを有し、前記インクタンクに含浸されたインクを、前記転写ギアに接する前記インクリボンに補給するインク補給機構と、
前記駆動機構及びインク補給機構を覆い、前記インクリボンの、前記印字部に対する循環移動の往路と復路とを構成する一対のアーム部を有するケースと、
を備え、
前記ドライブギアは、前記ドライブギアの歯先円直径よりも大きく張り出して前記インクリボンの搬送をガイドするガイドリブが、前記ドライブギアと前記アイドラギアの噛み合い部を除いて、インクリボン送り方向上流側に形成されたドライブギアホルダで支持されていることを特徴とするリボンカセット。 - 前記ガイドリブは、インクリボン送り方向下流側にも形成されていることを特徴とする請求項1記載のリボンカセット。
- 前記ガイドリブの幅は、前記インクリボンの幅寸法と略同一であることを特徴とする請求項1または2に記載のリボンカセット。
- 前記ドライブギアホルダは、断面が略C字状に形成され、C字状の両開放端は、上下方向に繋がっており、C字状の円弧部には、切り込みが形成され、その切り込みと前記ドライブギアが嵌合して、前記ドライブギアを支持していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のリボンカセット。
- 前記ドライブギアホルダは、ポリアセタール樹脂製であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のリボンカセット。
- 前記ドライブギアの歯先円直径と前記アイドラギアの歯底円直径が接し、前記ドライブギアの歯底円直径と前記アイドラギアの歯先円直径が接していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のリボンカセット。
- 無端状のインクリボン、このインクリボンを挟持するドライブギアとアイドラギアとを有し、それらの噛み合い動作により前記インクリボンを、印字ヘッドと対向する印字部との間で長さ方向に循環移動させる駆動機構、インクを含浸したローラ状のインクタンクおよびこのインクタンクの外周に接する転写ギアを有し、前記インクタンクに含浸されたインクを、前記転写ギアに接する前記インクリボンに補給するインク補給機構、前記駆動機構及びインク補給機構を覆い、前記インクリボンの、前記印字部に対する循環移動の往路と復路とを構成する一対のアーム部を有するケースを有し、前記ドライブギアは、前記ドライブギアの歯先円直径よりも大きく張り出して前記インクリボンの搬送をガイドするガイドリブが、前記ドライブギアと前記アイドラギアの噛み合い部を除いて、インクリボン送り方向上流側に形成されたドライブギアホルダで支持されているリボンカセットと、
所定の印字方向に沿って固定配置されたプラテンと対向するように前記印字ヘッドが搭載され、かつ前記リボンカセットの印字部が前記印字ヘッドとプラテンとの間に位置するように装着され、前記プラテンの長さ方向に沿って往復動可能に構成されたキャリアと、
前記プラテンとインクリボン及び印字ヘッドとの間に印字対象の媒体を供給し、前記キャリアの移動に関係して、キャリアの移動方向と直交する方向に前記媒体を移動させる媒体送り機構と
を備えたことを特徴とするプリンタ。 - 前記ガイドリブは、インクリボン送り方向下流側にも形成されていることを特徴とする請求項7記載のプリンタ。
- 前記ガイドリブの幅は、前記インクリボンの幅寸法と略同一であることを特徴とする請求項7または8に記載のプリンタ。
- 前記ドライブギアホルダは、断面が略C字状に形成され、C字状の両開放端は、上下方向に繋がっており、C字状の円弧部には、切り込みが形成され、その切り込みに前記ドライブギアが嵌まり込むように形成され、前記ドライブギアを支持していることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載のプリンタ。
- 前記ドライブギアホルダは、ポリアセタール樹脂製であることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載のプリンタ。
- 前記ドライブギアの歯先円直径と前記アイドラギアの歯底円直径が接し、前記ドライブギアの歯底円直径と前記アイドラギアの歯先円直径が接していることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載のプリンタ。
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2008
- 2008-03-13 JP JP2008064370A patent/JP2009220297A/ja active Pending
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