JP2009218425A - コイル部品及び巻線端末の接続固定方法 - Google Patents

コイル部品及び巻線端末の接続固定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009218425A
JP2009218425A JP2008061527A JP2008061527A JP2009218425A JP 2009218425 A JP2009218425 A JP 2009218425A JP 2008061527 A JP2008061527 A JP 2008061527A JP 2008061527 A JP2008061527 A JP 2008061527A JP 2009218425 A JP2009218425 A JP 2009218425A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
terminal
winding
holding
metal fitting
wire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008061527A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Yamaguchi
賢一 山口
Norio Sato
則夫 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2008061527A priority Critical patent/JP2009218425A/ja
Publication of JP2009218425A publication Critical patent/JP2009218425A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)
  • Coil Winding Methods And Apparatuses (AREA)

Abstract

【課題】リッツ線や撚り線、パラレル線からなる巻線端末を端子に絡げることなく端子に固定可能とし、巻線端末を端子に絡げることにより生じる問題点を解消する。
【解決手段】リッツ線、撚り線又はパラレル線からなる二次巻線30Bは、ボビン11の巻胴部12に施されて端末が直線状ピン端子18Bに沿って引き出され、直線状ピン端子18Bに対して回転しないように取り付けられた金具42によって保持される。金具42は、直線状ピン端子18Bが挿通する筒状部と、前記筒状部の所定の面から側方に延長して二次巻線30B端末を囲むように折り曲げられた巻線端末保持部とを有する。二次巻線30B端末と直線状ピン端子18Bとが直線状ピン端子18B先端側から溶着される。
【選択図】図1

Description

本発明は、大電流用チョークコイルやトランス(例えば、共振型電源に用いられる共振トランス)等として用いられるコイル部品及び巻線端末の接続固定方法に関する。
薄型TV等に使用される電源部のチョークコイルやトランスは大電流が流れるため、複数本の線を束ねて線径を太くしたリッツ線や撚り線、パラレル線が巻線に用いられる。従来、その巻線端末は端子に絡げてはんだ付けを行うのが一般的である。ここで、ボビンの端子台から下方に伸びる端子ピンに巻線端末を絡げてその端子を基板のスルーホールに挿入する構成であると、絡げ部分の高さが端子に余分に必要となり製品低背化の妨げとなる。これを解決するために、ボビンの端子台から下方に伸びる部分と水平に伸びる部分とを有するLピン型の端子を用い、この端子の水平部分に巻線端末を絡げてはんだ付けをする構造が知られている(下記特許文献1参照)。
特開平8−213256号公報
特許文献1に記載の発明は、プリント基板上に搭載されるトランス等の部品から水平に延びるからげ端子に線材をからげて固定する際の作業性を向上する技術に関し、絡げ端子の遊端部に切り込み線を形成して該切り込み線内に線材を差し込んで挟圧保持し得るように構成したものである(段落[0005]参照)。これにより、絡げ後の線材の弛みや絡げ作業中の断線等が生じることなく、ワンタッチで絡げ端子に線材を接続固定(仮止め)することが可能になるとしている(段落[0009]参照)。
リッツ線や撚り線、パラレル線等の巻線端末を端子に絡げる構造の場合、下記の課題がある。
(1) 巻線端末の線径が太いため、はんだ付けの際に隣接した絡げ部分同士が短絡(ショート)し易く、品質、信頼性の低下が生じ、はんだ付けの作業性も悪い。これを防ぐために隣接する端子ピン間の距離を大きくとると、製品の小型化を妨げる。
(2) リッツ線や撚り線、パラレル線等の巻線端末を端子に絡げた状態でその端子先端側からはんだ付けをするとき、巻線端末の外周面が主としてはんだで濡れることになって巻線端末断面にはんだを十分に浸透させることが難しく、巻線端末の銅と端子とはんだとの合金層が形成しにくい。したがって、作業性や品質面で問題がある。
(3) 巻線端末を端子に絡げる際、作業性の観点からあらかじめ巻線端末を切断しておくのが一般的である。この場合、長さに余裕を持たせて巻線端末を切断する必要があるため捨て線が生じ、線材が無駄になりやすい。
(4) 特許文献1に記載の発明では、絡げ端子は専用形状であり、巻線端末の径が変更になった場合等には同じ絡げ端子を使用できず、端子の標準化が困難である。
(5) 特許文献1に記載の発明では絡げ端子の切り込みに巻線端末を圧入するが、太いリッツ線や撚り線、パラレル線等を圧入することは困難であり、また切り込みの大きくした専用の絡げ端子が必要で好ましくない。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、リッツ線や撚り線、パラレル線からなる巻線端末を端子に絡げることなく端子に固定可能とし、巻線端末を端子に絡げることにより生じる問題点を解消することのできるコイル部品、及び巻線端末の接続固定方法を提供することにある。
本発明の第1の態様は、コイル部品である。このコイル部品は、
巻胴部と、前記巻胴部両側にそれぞれ形成された鍔部と、少なくとも1つの前記鍔部に形成された端子台と、前記端子台から突出した端子部とを有するボビンと、
前記ボビンの前記巻胴部に施されて端末が前記端子部に沿って引き出されている、リッツ線、撚り線又はパラレル線からなる巻線と、
前記端子部に対して回転しないように取り付けられ、前記巻線端末を保持する金具とを備え、
前記金具は、前記端子部が挿通する筒状部と、前記筒状部の所定の面から側方に延長して前記巻線端末を囲むように折り曲げられた巻線端末保持部とを有し、前記巻線端末と前記端子部とが溶着されている。
第1の態様のコイル部品において、前記端子部は角ピン又は平ピン形状であり、前記筒状部は角筒又は平筒形状であるとよい。
第1の態様のコイル部品において、前記巻線端末保持部は、略コの字形の部分を有するように2カ所で折り曲げられているとよい。
この場合、前記巻線端末保持部は、略コの字形の底面が先端側の側面よりも幅狭であるとよい。
第1の態様のコイル部品において、前記筒状部は、前記端子部と前記巻線端末との間の一部が切り欠かれているとよい。
本発明の第2の態様は、巻線端末の接続固定方法である。この方法は、
巻胴部と、前記巻胴部両側にそれぞれ形成された鍔部と、少なくとも1つの前記鍔部に形成された端子台と、前記端子台から突出した端子部とを有するボビンを用い、
筒状部及び巻線端末保持部を有する金具の前記筒状部に前記端子部を挿通することにより、前記金具を前記端子部に対して回転しないように取り付ける金具取付工程と、
リッツ線、撚り線又はパラレル線からなる巻線を前記ボビンの前記巻胴部に施す巻線工程と、
前記筒状部の所定の面から側方に延長して所定位置で折り曲げられた前記巻線端末保持部と前記筒状部との隙間に位置するように前記巻線端末を引き出す引出工程と、
前記巻線端末保持部を前記所定位置よりも先端側で折り曲げて前記巻線端末を囲んで保持する保持工程と、
前記巻線端末と前記端子部とを溶着する溶着工程とを有する。
第2の態様の方法において、前記端子部は角ピン又は平ピン形状であり、前記筒状部は角筒又は平筒形状であるとよい。
第2の態様の方法において、
前記巻線端末保持部は、前記所定位置から先端側で幅が狭い第1の部分と、前記第1の部分よりも先端側に位置し前記第1の部分よりも幅が広い第2の部分とを有し、
前記保持工程は、前記第1の部分と前記第2の部分との境界部分で前記巻線端末保持部を折り曲げるものであるとよい。
第2の態様の方法において、前記筒状部は前記隙間に臨む切欠部を有するとよい。
第2の態様の方法において、前記隙間は、前記巻線端末を仮固定できる程度に狭い寸法であるとよい。
第2の態様の方法において、前記溶着がはんだ付け、アーク溶接又はレーザー溶接であるとよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、端子部に対して回転しないように取り付けた金具の巻線端末保持部によって端子部の側方で巻線端末を囲んで保持するので、巻線端末を端子に絡げる必要がない。したがって、巻線端末を端子に絡げることにより生じる問題点を解消することが可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、本発明の実施の形態に係る横型コイル部品10の組立説明図であり、(A)は上方から見た斜視図、(B)は下方から見た斜視図である。横型コイル部品10は、本実施の形態では大電流用トランスとして構成される。横型コイル部品10は、ボビン11と、一次巻線30Aと、二次巻線30Bと、金具42を備える。ボビン11は、巻胴部12と、鍔部14A,14Bと、中鍔15と、端子台16A,16Bと、端子部としての直線状ピン端子18A,18Bとを有する。
巻胴部12は横向きの筒状であり、巻胴部12両側に鍔部14A,14Bがそれぞれ形成され、巻胴部12中間に中鍔15が形成されている。鍔部14A,14Bには端子台16A,16Bがそれぞれ一体に形成される。端子台16A,16Bにはそれぞれ直線状ピン端子18A,18Bが所定数だけ植設される(図1では、直線状ピン端子18Aが5つ、直線状ピン端子18Bが7つの場合を例示)。直線状ピン端子18A,18Bは、例えば銅又は銅合金(真鍮や燐青銅等)であり、端子台16A,16Bからそれぞれ巻胴部12軸方向外側に突出した角ピン形状である。
一次巻線30A及び二次巻線30Bは巻胴部12に施され、一次巻線30Aは単線の絶縁被覆線からなり、二次巻線30Bは大電流に適したリッツ線、撚り線又はパラレル線からなる。図1では一次巻線30A及び二次巻線30Bがともに1本巻きである場合を例示している。一次巻線30Aは、単線の絶縁被覆線からなるものとしているので、従来と同様に直線状ピン端子18Aにからげる構成を採用する。一方、二次巻線30Bは、リッツ線、撚り線又はパラレル線からなるもの(径が大きい)としているため、金具42によって保持する構成とする。以下、金具42について説明する。
図2は、図1に示される金具42の形状説明図である。ここでは、平面図(図2(C))及び正面図(図2(E))を主に参照する。金具42は、銅又は銅合金(真鍮や燐青銅等)からなり、筒状部45と、巻線端末保持部48とを有する。筒状部45は側面の一部が切欠46となっている角筒状である。筒状部45に直線状ピン端子18Bを挿通することにより、金具42は直線状ピン端子18Bに対して回転しないように取り付けられる。巻線端末保持部48は、筒状部45の所定の面から側方に延長して所定位置で略直角に折り曲げられたものであり、この折り曲げられた面と切欠46が形成された筒状部45の一面とが二次巻線30B端末を仮固定できる程度に狭い隙間47を隔てて対向している。巻線端末保持部48は、前記所定位置から先端側で幅が狭い第1の部分51と、第1の部分51よりも先端側に位置し第1の部分51よりも幅が広い第2の部分52とを有する。これにより、第1の部分51の先端側で巻線端末保持部48を折り曲げやすくしている。また、巻線端末保持部48において、前記所定位置よりも基部側(筒状部45側)の面も、第1の部分51よりも幅が広くなっている。以下、直線状ピン端子18Bに取り付けられた金具42による二次巻線30B端末の保持方法について説明する。
図3は、図2に示される金具42によって二次巻線30B端末を保持する工程の模式的説明図である。金具42は、筒状部45が上となるように直線状ピン端子18Bに取り付けられる。二次巻線30B端末は、巻線端末保持部48の折曲面と筒状部45との隙間47に位置するように直線状ピン端子18Bに沿って直線状ピン端子18Bの下方に引き出される(図3(A)→(B)→(C))。そして第1の部分51の先端側で巻線端末保持部48を折り曲げて巻線端末保持部48を略コの字形とすることにより、二次巻線30B端末が金具42に保持される(図3(C)→(D))。なお、この状態で、略コの字形の底面は、先端側の側面よりも幅狭となっている。
以下、図1ないし3も参照しながら、ボビン11に二次巻線30Bを施して二次巻線30B端末を直線状ピン端子18Bに接続固定する手順について説明する。
・金具取付工程… 金具42の筒状部45に直線状ピン端子18Bを挿通することにより、金具42を直線状ピン端子18Bに対して回転しないように取り付ける。
・巻線工程… リッツ線、撚り線又はパラレル線からなる二次巻線30Bをボビン11の巻胴部12に施す。
・引出工程… 巻線端末保持部48の折曲面と筒状部45との隙間47に位置するように二次巻線30B端末(一端及び他端)を端子台16B下方を経由して直線状ピン端子18Bに沿って直線状ピン端子18B下方に引き出す。
・保持工程… 巻線端末保持部48を第1の部分51の先端側で折り曲げて、二次巻線30B端末を囲んで保持する。
・切断工程… 直線状ピン端子18B先端側で二次巻線30B端末の余剰部分を切断する。
・溶着工程… 切断された二次巻線30B端末の先端側(つまり直線状ピン端子18B先端側)から二次巻線30B端末と直線状ピン端子18Bとをはんだ付けする。
図4は、図1に示される横型コイル部品10にカバー58と一対のE型コア60A,60Bを装着した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は正面図である。上記溶着工程の後、本図に示されるように、ボビンにカバー58が装着され、E型コア60A,60Bの中脚が巻胴部12内側に挿入され、側脚同士は突き合わされる。
図5は、横型コイル部品10を基板に実装した状態の断面図である。上記溶着工程の後、本図に示されるように直線状ピン端子18A,18Bは斜め上方に折り曲げられ、さらにその先端側で基板の実装面に対して垂直となる部分を有するように折り曲げられて、この垂直部分が基板1のスルーホール2に挿入される。なお、本図に示される実装方法に替えて通常の表面実装としてもよい。つまり、基板に落とし込み用の角穴を空け、直線状ピン端子18A,18Bを基板面上の導体パターンに接続させてもよい。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) 直線状ピン端子18Bに取り付けた金具42によってリッツ線、撚り線又はパラレル線からなる二次巻線30B端末を一体的に保持することとしているので、線径の大きな巻線端末を従来のように端子ピンに絡げる必要がない。したがって、はんだ付けの際に隣接した絡げ部分同士が短絡(ショート)して品質、信頼性の低下が生じるリスクが小さく、はんだ付けの作業性も良い。また隣接する端子間の距離を大きくとる必要もなくなり、製品の小型化に有利である。
(2) 二次巻線30B端末と直線状ピン端子18Bとを金具42で一体的に保持した結果、二次巻線30B端末は直線状ピン端子18Bと同方向を向くこととなり、従来の絡げ構成と比較して直線状ピン端子18B先端側からはんだ付けをするときに二次巻線30B端末断面にはんだを十分に浸透させることが容易となる。したがって、二次巻線30B端末の銅と直線状ピン端子18Bとはんだとの合金層が形成しやすくなり、作業性や品質面で有利である。また、合金層を目視で確認しやすく、品質が安定する。
(3) 金具42の筒状部45に角ピン形状の直線状ピン端子18Bを挿通するので、金具42は直線状ピン端子18Bに対して回転せず、作業性が良い。また、金具自体が回転防止用の形状となっているため、ボビン側で金具の回転防止に配慮する必要がなく、一般的なボビンを用いることが可能で好都合である。
(4) 二次巻線30B端末と直線状ピン端子18Bとを金具42で一体的に保持してから二次巻線30B端末の線材を切断するので、従来のようにからげ作業の作業性の観点からあらかじめ巻線端末を切断しておく必要がなくなり、これに伴う捨て線による線材の無駄が減少する。
(5) 直線状ピン端子18A,18Bは汎用のもので足り、特許文献1に記載の発明のように絡げ端子が専用形状である場合と比較して、巻線端末の径が変更になった場合等にも同じ端子を使用可能で、端子の標準化に有利である。
(6) 二次巻線30B端末と直線状ピン端子18Bとを金具42で一体的に保持する構成としているので、特許文献1に記載の発明のように絡げ端子の切り込みに巻線端末を圧入する必要がなく、線形の大きなリッツ線や撚り線、パラレル線等を圧入する困難性がなくなる。また切り込みの大きくした専用の絡げ端子を用いる必要もない。
(7) 直線状ピン端子18Bに取り付けた金具42の隙間47に二次巻線30B端末を仮固定して巻線端末保持部48を折り曲げることで二次巻線30B端末を直線状ピン端子18Bの下方に保持することができ、従来のように巻線端末を端子に絡げる構成と比較して作業性が良い。ここで、巻線端末と端子ピンとを細線を巻き付けて固定する方法が特開平8−51043号公報(特に図6及び図7)に開示されているものの、細線を巻き付ける作業性が悪く、金具を用いた本実施の形態の作業性の良さは明らかである。
(8) 直線状ピン端子18Bに二次巻線30B端末を固定するので、製品の低背化に有利である。すなわち、ボビンの端子台から下方に伸びる端子ピンに巻線端末を絡げてその端子を基板のスルーホールに挿入する構成と比較して、絡げ部分の高さやはんだの高さの影響を受けなくて済み、スタンドオフを小さくすることにより製品高さを低くできる構造となっている。
(9) 従来のように巻線端末を端子に絡げる構成と比較して、絡げ部分がほどけたり巻線端末がばらけたりする不都合が少なく、二次巻線30B端末を直線状ピン端子18Bに接続固定する作業性が良い。
(10) 絡げ作業を不要としたことで、治具を用いることにより自動巻線機(例えばNC巻線機)に対応することができる。
(11) 金具42の巻線端末保持部48は、筒状部45の所定の面から側方に延長して所定位置で略直角に折り曲げられたものであり、この折り曲げられた面と切欠46が形成された筒状部45の一面とが二次巻線30B端末を仮固定できる程度に狭い隙間47を隔てて対向している。このため、二次巻線30B端末は隙間47に適度な圧力で挟まれることとなり、上記保持工程で第1の部分51の先端側で巻線端末保持部48を折り曲げるときに二次巻線30B端末が隙間47から外れることが防止され、作業性が良い。また、切欠46の部分にもはんだが流れ込むため、二次巻線30B端末と直線状ピン端子18Bとの間の抵抗を小さくすることができる。
(12) 巻線端末保持部48の第1の部分51は、第1の部分51よりも先端側に位置する第2の部分52よりも幅が狭いため、第1の部分51の先端側で巻線端末保持部48を折り曲げやすい。このため、上記保持工程での折り曲げ位置を一定にしやすい。また、第1の部分51と第2の部分52との境界に二次巻線30B端末が引っかかり、二次巻線30B端末が隙間47から外れることが防止され、作業性が良い。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各工程には請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
実施の形態ではコイル部品としてボビン巻軸方向が横向きである横型コイル部品を例に説明したが、変形例ではコイル部品はボビン巻軸方向が縦向きである縦型コイル部品(図6に例示)であってもよい。この場合も、実施の形態と同様に金具によってリッツ線、撚り線又はパラレル線からなる巻線端末を保持することができる。
実施の形態では二次巻線30Bが1本巻である例を説明したが、変形例では二次巻線30Bを2本巻以上の複数本巻として電流容量をさらに増大させてもよい。このとき、各巻線端末を別々の直線状ピン端子18Bに分散させて固定してもよいし、1つの直線状ピン端子18Bに複数の巻線端末を固定してもよい。この点、従来のように巻線端末を端子に絡げる構成であると1端子につき1巻線端末しか固定できないため、本実施の形態は従来技術と比較して設計の自由度が高いといえる。
実施の形態では直線状ピン端子18A,18Bが角ピン形状である場合を示したが、変形例ではそれを平ピン形状や断面が楕円ピンとしてもよい。この場合、ピン形状に合わせて金具42の筒状部45の形状も平筒(板状の平ピンを囲む扁平な角筒)や楕円筒形状とする。
実施の形態で示したはんだ付けは溶着の例示であり、変形例でははんだ付けに替えてアーク溶接又はレーザー溶接による溶着としてもよい。この場合も二次巻線30B端末と直線状ピン端子18Bとを直線状ピン端子18B先端側から溶着する。
実施の形態では一次巻線30Aは単線の絶縁被覆線からなり直線状ピン端子18Aにからげる構成としたが、一次側にも大電流が流れる場合は、一次巻線30Aもリッツ線、撚り線又はパラレル線からなる巻線として本実施の形態で示した方法によって直線状ピン端子18Aに金具42を用いて固定してもよい。
実施の形態では横型コイル部品10を大電流用トランスとして構成したが、変形例では例えば大電流用チョークコイルとして構成してもよい。
実施の形態では直線状ピン端子を用いる場合を説明したが、変形例ではLピン端子を用い、Lピン端子の水平部に実施の形態と同様に巻線端末を固定してもよい。
本発明の実施の形態に係る横型コイル部品の組立説明図であり、(A)は上方から見た斜視図、(B)は下方から見た斜視。 図1に示される金具の形状説明図。 図2に示される金具によって二次巻線端末を保持する工程の模式的説明図。 図1に示される横型コイル部品にカバーと一対のE型コアを装着した状態を示す説明図であり、(A)は平面図、(B)は正面図。 横型コイル部品を基板に実装した状態の断面図。 実施の形態の変形例に係る縦型コイル部品の説明図。
符号の説明
10 横型コイル部品
11 ボビン
12 巻胴部
14A,14B 鍔部
15 中鍔
16A,16B 端子台
18A,18B 直線状ピン端子
30A 一次巻線
30B 二次巻線
42 金具
45 筒状部
46 切欠
47 隙間
48 巻線端末保持部
51 第1の部分
52 第2の部分
60A,60B E型コア

Claims (11)

  1. 巻胴部と、前記巻胴部両側にそれぞれ形成された鍔部と、少なくとも1つの前記鍔部に形成された端子台と、前記端子台から突出した端子部とを有するボビンと、
    前記ボビンの前記巻胴部に施されて端末が前記端子部に沿って引き出されている、リッツ線、撚り線又はパラレル線からなる巻線と、
    前記端子部に対して回転しないように取り付けられ、前記巻線端末を保持する金具とを備え、
    前記金具は、前記端子部が挿通する筒状部と、前記筒状部の所定の面から側方に延長して前記巻線端末を囲むように折り曲げられた巻線端末保持部とを有し、前記巻線端末と前記端子部とが溶着されている、コイル部品。
  2. 請求項1に記載のコイル部品において、前記端子部は角ピン又は平ピン形状であり、前記筒状部は角筒又は平筒形状である、コイル部品。
  3. 請求項1又は2に記載のコイル部品において、前記巻線端末保持部は、略コの字形の部分を有するように2カ所で折り曲げられている、コイル部品。
  4. 請求項3に記載のコイル部品において、前記巻線端末保持部は、略コの字形の底面が先端側の側面よりも幅狭である、コイル部品。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のコイル部品において、前記筒状部は、前記端子部と前記巻線端末との間の一部が切り欠かれている、コイル部品。
  6. 巻胴部と、前記巻胴部両側にそれぞれ形成された鍔部と、少なくとも1つの前記鍔部に形成された端子台と、前記端子台から突出した端子部とを有するボビンを用い、
    筒状部及び巻線端末保持部を有する金具の前記筒状部に前記端子部を挿通することにより、前記金具を前記端子部に対して回転しないように取り付ける金具取付工程と、
    リッツ線、撚り線又はパラレル線からなる巻線を前記ボビンの前記巻胴部に施す巻線工程と、
    前記筒状部の所定の面から側方に延長して所定位置で折り曲げられた前記巻線端末保持部と前記筒状部との隙間に位置するように前記巻線端末を引き出す引出工程と、
    前記巻線端末保持部を前記所定位置よりも先端側で折り曲げて前記巻線端末を囲んで保持する保持工程と、
    前記巻線端末と前記端子部とを溶着する溶着工程とを有する、巻線端末の接続固定方法。
  7. 請求項6に記載の方法において、前記端子部は角ピン又は平ピン形状であり、前記筒状部は角筒又は平筒形状である、巻線端末の接続固定方法。
  8. 請求項6又は7に記載の方法において、
    前記巻線端末保持部は、前記所定位置から先端側で幅が狭い第1の部分と、前記第1の部分よりも先端側に位置し前記第1の部分よりも幅が広い第2の部分とを有し、
    前記保持工程は、前記第1の部分と前記第2の部分との境界部分で前記巻線端末保持部を折り曲げるものである、巻線端末の接続固定方法。
  9. 請求項6から8のいずれかに記載の方法において、前記筒状部は前記隙間に臨む切欠部を有する、巻線端末の接続固定方法。
  10. 請求項6から9のいずれかに記載の方法において、前記隙間は、前記巻線端末を仮固定できる程度に狭い寸法である、巻線端末の接続固定方法。
  11. 請求項6から10のいずれかに記載の方法において、前記溶着がはんだ付け、アーク溶接又はレーザー溶接である、巻線端末の接続固定方法。
JP2008061527A 2008-03-11 2008-03-11 コイル部品及び巻線端末の接続固定方法 Pending JP2009218425A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008061527A JP2009218425A (ja) 2008-03-11 2008-03-11 コイル部品及び巻線端末の接続固定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008061527A JP2009218425A (ja) 2008-03-11 2008-03-11 コイル部品及び巻線端末の接続固定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009218425A true JP2009218425A (ja) 2009-09-24

Family

ID=41189998

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008061527A Pending JP2009218425A (ja) 2008-03-11 2008-03-11 コイル部品及び巻線端末の接続固定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009218425A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017169044A1 (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 ソニー株式会社 コイル部品、電子部品および電子機器
CN107342160A (zh) * 2016-05-02 2017-11-10 田渊电机株式会社 电磁感应器及电磁感应器的制造方法
CN107887137A (zh) * 2017-12-29 2018-04-06 乐清市红星辰电子有限公司 一种线圈接线端子、线圈及接线方法
JP2020191383A (ja) * 2019-05-22 2020-11-26 古河電気工業株式会社 トランス及びトランスの製造方法
JP7510848B2 (ja) 2020-11-04 2024-07-04 Tdk株式会社 コイル装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01156523A (ja) * 1987-12-14 1989-06-20 Murata Mach Ltd 紡績機におけるドラフト装置
JPH0320005A (ja) * 1989-05-16 1991-01-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd コイル部品
JPH04334006A (ja) * 1991-05-09 1992-11-20 Tokyo Electric Co Ltd 電磁機器の巻線端末処理方法
JPH06310359A (ja) * 1993-04-26 1994-11-04 Techno Excel Kk 導線と端子の接続方法
JP2009105342A (ja) * 2007-10-25 2009-05-14 Tdk Corp 横型コイル部品及びボビン、並びに巻線端末の接続固定方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01156523A (ja) * 1987-12-14 1989-06-20 Murata Mach Ltd 紡績機におけるドラフト装置
JPH0320005A (ja) * 1989-05-16 1991-01-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd コイル部品
JPH04334006A (ja) * 1991-05-09 1992-11-20 Tokyo Electric Co Ltd 電磁機器の巻線端末処理方法
JPH06310359A (ja) * 1993-04-26 1994-11-04 Techno Excel Kk 導線と端子の接続方法
JP2009105342A (ja) * 2007-10-25 2009-05-14 Tdk Corp 横型コイル部品及びボビン、並びに巻線端末の接続固定方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017169044A1 (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 ソニー株式会社 コイル部品、電子部品および電子機器
CN108780694A (zh) * 2016-03-28 2018-11-09 索尼公司 线圈部件、电子部件和电子设备
JPWO2017169044A1 (ja) * 2016-03-28 2019-02-07 ソニー株式会社 コイル部品、電子部品および電子機器
US11538623B2 (en) 2016-03-28 2022-12-27 Sony Corporation Coil component, electronic component, and electronic apparatus
CN107342160A (zh) * 2016-05-02 2017-11-10 田渊电机株式会社 电磁感应器及电磁感应器的制造方法
CN107342160B (zh) * 2016-05-02 2020-12-15 田渊电机株式会社 电磁感应器及电磁感应器的制造方法
CN107887137A (zh) * 2017-12-29 2018-04-06 乐清市红星辰电子有限公司 一种线圈接线端子、线圈及接线方法
JP2020191383A (ja) * 2019-05-22 2020-11-26 古河電気工業株式会社 トランス及びトランスの製造方法
JP7510848B2 (ja) 2020-11-04 2024-07-04 Tdk株式会社 コイル装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7449986B2 (en) Planar coil component, method for winding end connection thereof and resonance transformer
JP2009105342A (ja) 横型コイル部品及びボビン、並びに巻線端末の接続固定方法
JP2010073519A (ja) 電磁接触器のコイルユニットおよびその組立方法
KR102273354B1 (ko) 전자유도기 및 전자유도기의 제조 방법
JP4483820B2 (ja) コイル部品の製造方法
JP2009218425A (ja) コイル部品及び巻線端末の接続固定方法
JP4584040B2 (ja) コイル用端子
JP2004521517A (ja) トランス
JP2003068531A (ja) インダクタ及びインダクタの製造方法
WO2007086412A1 (ja) 巻線部品
JPH073113U (ja) 誘導電磁器
JP2012119554A (ja) コイル部品の製造方法及びコイル部品
JPH1169690A (ja) 端子ピン付き捲き線部品
JP7490346B2 (ja) コイル装置
JP4506878B2 (ja) コイル部品およびコイル部品の製造方法
JP2999928B2 (ja) 導線の端子への固定方法
JP2010049992A (ja) 端子金具、端子金具への導線の接続方法、及び端子金具への導線の接続構造。
JP4423938B2 (ja) 面実装部品の端子部構造
CN218957482U (zh) 线圈架及线圈组件及继电器
JP5212751B2 (ja) コイル部品及び端子電極の実装構造
JP2000124037A (ja) 部品の端子構造
JP2007049105A (ja) 細いエナメル線のからげ処理
JP2022071555A (ja) コイル装置およびその製造方法
JP2015061006A (ja) コイル部品の製造方法
JP2005109422A (ja) インダクタ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101124

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110316