JP2010049992A - 端子金具、端子金具への導線の接続方法、及び端子金具への導線の接続構造。 - Google Patents

端子金具、端子金具への導線の接続方法、及び端子金具への導線の接続構造。 Download PDF

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英樹 三浦
Toru Takashima
亨 鷹島
Takayuki Ito
孝之 伊東
Takashi Nagasaka
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Abstract

【課題】巻回した導線に巻き緩みが生ずることを防止する端子金具、端子金具への導線の接続方法、及び端子金具への導線の接続構造の提供。
【解決手段】端子金具5の第一の面5Aの端縁全体にわたって第二の面5Bから第一の面5Aへと向かう方向に第一の面5Aから突出し端子金具5を構成する金属板の一部が変形してなる刃部53が設けられている。刃部53の高さは高いもので略15μm程度である。また、端子金具5の第二の面5Bの端縁は、その全体にわたって第二の面5Bに平行な方向から第一の面5Aへと向かうようなR加工又はC面加工が施された角取部54となっている。導線7には刃部53が芯線に至るまで食い込み、角取部54及び第二の面5Bに対向する導線7の部分は第二の面5B及び角取部54に沿うように角取部54及び第二の面5Bに近接対向配置された状態で継線部6に巻回されている。
【選択図】図5

Description

本発明は端子金具、端子金具への導線の接続方法、及び端子金具への導線の接続構造に関する。
従来、電子部品に用いられる金属端子において導線が巻回され、溶接により金属端子と導線とが電気的に接続される技術がある。例えば特許文献1に示されるように、金属端子に導線を巻回した後に溶接を行うことにより、溶融部を形成して金属端子と導線とを電気的に接続して継線する技術が開示されている。
特開2003−86260号公報
しかし、上記公報記載の従来の技術では、金属端子に導線を巻回してから溶接をするまでの間に、巻回した導線に巻き緩みが生ずることがあった。巻き緩みが生じた状態で溶接や半田付けを行うと、溶接や半田をきれいに行うことができないことがある。そこで本発明は、巻回した導線に巻き緩みが生ずることを防止する端子金具、端子金具への導線の接続方法、及び端子金具への導線の接続構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決する為に本発明は、第一の面と該第一の面に対向配置された第二の面とを有し該第一の面と該第二の面とにそれぞれ交互に対向するようにして螺旋状に導線が巻回される被巻回部を備え、該第一の面は該第一の面に対向する導線の部分の延出方向に交差する方向へそれぞれ延出する一対の第一端縁を有し、該第二の面は該第一端縁と略平行をなす一対の第二端縁を有し、該一対の第一端縁には該第二の面から第一の面へと向かう方向に該第一の面から突出する刃部が該第一端縁に沿って設けられ、該一対の第二端縁は、該第二の面に平行な方向から該第一の面へと向かうようなR加工又はC面加工が施された角取部である端子金具を提供している。
一対の第一端縁には第二の面から第一の面5Aへと向かう方向に第一の面5Aから突出する刃部が第一端縁に沿って設けられているため、導線を巻回することにより導線に刃部を食い込ませることができる。また、一対の第二端縁は、第二の面に平行な方向から第一の面5Aへと向かうようなR加工又はC面加工が施された角取部であるため、導線を巻回することにより第二の面及び角取部に沿うように導線を近接対向配置させることができる。このため、導線への刃部の食い込みによるアンカー効果と、第二の面及び角取部に沿うような導線の近接対向配置による密着性とにより、導線の巻き緩みが生ずることを極力防止することができる。また、端子金具または導線に伝わった熱が端子金具、導線においてそれぞれ伝導し、端子金具と導線との温度差を最小にすることができ、導線と被巻回部とを電気的に継線するための溶接や半田付けを促進させることができる。
また、導線に刃部が食い込んでいるため、導線を巻回方向下流側に引っ張ることにより導線を刃部によって切断することができる。
ここで、該第二の面には該被巻回部を構成する材料の融点よりも低い融点を有する金属からなるめっきが形成されていることが好ましい。第二の面には被巻回部を構成する材料の融点よりも低い融点を有する金属からなるめっきが形成されているため、めっきが形成されていない場合と比較して溶接や半田付けを促進させることができる。
また、該被巻回部は、螺旋状に巻回された導線の該螺旋の進む方向に垂直な面で切った断面が略矩形をなし、該略矩形は対向配置された第一の一対辺と該第一の一対辺に隣接し対向配置された第二の一対の辺とにより規定され、該第一の面、該第二の面は該略矩形の互いに対向する第一の一対の辺をそれぞれなし、該めっきは該略矩形の該第二の一対の辺上に至るまで形成されていることが好ましい。めっきは略矩形の第二の一対の辺上に至るまで形成されているため、より溶接や半田付けを促進させることができる。
また、該めっきは、該刃部に至るまで形成されていることが好ましい。めっきは、刃部に至るまで形成されているため、更に溶接や半田付けを促進させることができる。
また、本発明は、第一の面と該第一の面に対向配置された第二の面とを有し該第一の面と該第二の面とにそれぞれ交互に対向するようにして螺旋状に導線が巻回される被巻回部を備え、該第一の面は該第一の面に対向する導線の部分の延出方向に交差する方向へそれぞれ延出する一対の第一端縁を有し、該第二の面は該第一端縁と略平行をなす一対の第二端縁を有し、該一対の第一端縁には該第二の面から第一の面へと向かう方向に該第一の面から突出する刃部が該第一端縁に沿って設けられ、該一対の第二端縁は、該第二の面に平行な方向から該第一の面へと向かうようなR加工又はC面加工が施された角取部である端子金具の該被巻回部に該導線を巻回することにより、該導線に該刃部を食い込ませると共に、該第二の面及び該角取部に沿うように該導線を近接対向配置させる工程と、該導線の一部であって該被巻回部に巻回されている部分に続く部分を該被巻回部に巻回されている部分から離間する方向に引っ張ることにより該導線を該刃部により切断する工程と、該被巻回部に巻回された導線と該被巻回部の一部とを溶接又は半田で電気的に接続して継線する工程とを有する端子金具への導線の接続方法を提供している。
第一の面5Aと第一の面5Aに対向配置された第二の面とを有し第一の面5Aと第二の面とにそれぞれ交互に対向するようにして螺旋状に導線が巻回される被巻回部を備え、第一の面5Aは第一の面5Aに対向する導線の部分の延出方向に交差する方向へそれぞれ延出する一対の第一端縁を有し、第二の面は第一端縁と略平行をなす一対の第二端縁を有し、一対の第一端縁には第二の面から第一の面5Aへと向かう方向に第一の面5Aから突出する刃部が第一端縁に沿って設けられ、一対の第二端縁は、第二の面に平行な方向から第一の面5Aへと向かうようなR加工又はC面加工が施された角取部である端子金具の被巻回部に導線を巻回することにより、導線に刃部を食い込ませると共に、第二の面及び角取部に沿うように導線を近接対向配置させる工程を行うため、導線への刃部の食い込みによるアンカー効果と、第二の面及び角取部に沿うような導線の近接対向配置による密着性とにより、導線の巻き緩みが生ずることを極力防止することができる。また、端子金具または導線に伝わった熱が端子金具、導線においてそれぞれ伝導し、端子金具と導線との温度差を最小にすることができ、導線と被巻回部とを電気的に継線するための溶接や半田付けを促進させることができる。
また、導線の一部であって被巻回部に巻回されている部分に続く部分を被巻回部に巻回されている部分から離間する方向に引っ張ることにより導線を刃部により切断する工程を行うため、被巻回部に巻回しない不要な導線を簡単に切断することができ、端子金具への導線の接続に際して工程を簡単にすることができる。
また、本発明は、導線と、第一の面と該第一の面に対向配置された第二の面とを有し該第一の面と該第二の面とにそれぞれ交互に対向するようにして螺旋状に導線が巻回される被巻回部を備え、該第一の面は該第一の面に対向する導線の部分の延出方向に交差する方向へそれぞれ延出する一対の第一端縁を有し、該第二の面は該第一端縁と略平行をなす一対の第二端縁を有し、該一対の第一端縁には該第二の面から第一の面へと向かう方向に該第一の面から突出する刃部が該第一端縁に沿って設けられ、該一対の第二端縁は、該第二の面に平行な方向から該第一の面へと向かうようなR加工又はC面加工が施された角取部である端子金具と、を備える端子金具への導線の接続構造であって、該導線は、該刃部が食い込み且つ該第二の面及び該角取部に沿うように近接対向配置された状態で巻回され、該被巻回部に巻回された導線と該被巻回部の一部とは溶接又は半田で電気的に接続されて継線されている端子金具への導線の接続構造を提供している。
導線は、刃部が食い込み且つ第二の面及び角取部に沿うように近接対向配置された状態で巻回されているため、導線への刃部の食い込みによるアンカー効果と、第二の面及び角取部に沿うような導線の近接対向配置による密着性とにより、溶接又は半田付けを行う前、行っている最中、及び行った後において導線の巻き緩みが生ずることを極力防止することができる。また、端子金具または導線に伝わった熱が端子金具、導線においてそれぞれ伝導し、端子金具と導線との温度差を最小にすることができ、導線と被巻回部とを電気的に継線するための溶接や半田付けを行う際に、溶接や半田付けを促進させることができる。
また、導線は、刃部が食い込み且つ第二の面及び角取部に沿うように近接対向配置された状態で巻回されているため、導線巻回の際に被巻回部に巻回しない不要な導線を簡単に切断することができ、端子金具への導線の接続に際して工程を簡単にすることができる。
ここで、螺旋状に巻回された導線の該螺旋の進む方向における該被巻回部の一端には該被巻回部の一部と該導線の一部とが溶接により溶融してなる溶接玉が形成され、該刃部は該溶接玉に接続されていることが好ましい。
螺旋状に巻回された導線の螺旋の進む方向における被巻回部の一端には被巻回部の一部と導線の一部とが溶接により溶融してなる溶接玉が形成され、刃部は溶接玉に接続されているため、溶接の際に形成が促進された溶接玉とすることができる。
以上より本発明によれば、巻回した導線に巻き緩みが生ずることを防止する端子金具、端子金具への導線の接続方法、及び端子金具への導線の接続構造を提供することができる。
本発明の実施の形態による端子金具、端子金具への導線の接続方法、及び端子金具への導線の接続構造を図1から図11に基づき説明する。端子金具及び端子金具への導線の接続構造はコイル部品に設けられており、図1に示されるコイル部品1は、コア2と、端子金具5と導線7とから主に構成されている。
図2に示されるように、コア2は、導線7(図1)が配置されて巻回される巻回部3と、巻回部3の両端に設けられて端子金具5が設置される鍔部4とから構成されている。鍔部4は巻回部3の両端に設置されるが、略同形状であるので一方の鍔部4についてのみ図示し説明する。同様に端子金具5についても、巻回部3の両端の鍔部4に設置されるが、略同形状であるので一方の端子金具5についてのみ図示し説明する。
端子金具5は、図1及び図3に示されるように、導電性の金属板たる銅合金が、打ち抜き・折り曲げ加工されて製造され、実装部51と、基部52と、継線部6とから構成され、鍔部4(図1)に接着剤等により固定されている。端子金具5は金属板からなるため一方の面たる第一の面5Aと、他方の面たる第二の面5Bとを有している。前述のように端子金具5は、打ち抜き加工されて製造されるため、一方の面たる第一の面5Aの端縁全体にわたって、第二の面5Bから第一の面5Aへと向かう方向、即ち、実装部51においては図3の下から上へと向かう方向、基部52及び継線部6においては図3の右上から左下へと向かう方向に第一の面5Aから突出し端子金具5を構成する金属板の一部が変形してなるバリから構成される刃部53が設けられている。従って図5に示されるように、後述の継線部6の第一端縁6E、6Eにおいてもその全体にわたって同様に刃部53が設けられている。第一の面5Aからの刃部53の高さは高いもので略15μm程度である。
また、端子金具5は、打ち抜き加工されて製造されるため、他方の面たる第二の面5Bの端縁は、その全体にわたって第二の面5Bに平行な方向から第一の面5Aへと向かうようなR加工又はC面加工が施された角取部54となっている。従って図5に示されるように、後述の継線部6の第二端縁6F、6Fについてもその全体にわたって同様に角取部54となっている。
また、端子金具5の第二の面5Bには、その全体にわたって端子金具5を構成する銅合金の融点よりも低い融点を有するSnめっきが形成されている。そして、Snめっきは、前述のように端子金具5が打ち抜き加工されて製造されるため、図5に示されるように略矩形をなす後述の継線部6の断面における側面6C、6C及び刃部53に至るまで形成されている。第一の面5A、第二の面5Bは第一の一対の辺をなし、側面6Cは第二の一対の辺をなす。
実装部51は、鍔部4の底面位置に配置され、図示しないハンダペースト等により基板の実装面W(図1)と電気的に接続される。基部52は、実装部51に接続されている。継線部6は、図4に示されるように、基部52から、実装面Wに対して斜め上方になる方向に延出している。斜め上方に継線部6を延出することにより、コイル部品1(図1)の実装面Wからの低背化を図っている。
継線部6は、図3及び図4に示されるように延出方向最先端に位置する溶融部63と、溶融部63の基部52側に位置する第一括れ部61と、第一括れ部61の基部52側に位置するワイヤ渡り部64と、ワイヤ渡り部64と基部52との間に位置する第二括れ部62とから主に構成されている。継線部6は被巻回部に相当する。
第一括れ部61は、継線部6の延出方向と直交する方向の幅が溶融部63及びワイヤ渡り部64に対し幅狭の括れ状に構成されている。第一の面5A、第二の面5Bのそれぞれにおいて第一括れ部61を構成する一対の端縁たる第一端縁6E、6E、一対の端縁たる第二端縁6F、6Fの部分は、ワイヤ渡り部64に近づくに従ってそれぞれ徐々に幅が拡開する曲線形状を成している。継線部6において一対の第一端縁6E、6Eは、第一の面5Aに対向する導線7の部分の延出方向に交差する方向へ延出しており、一対の第二端縁6F、6Fは、第二の面5Bに対向する導線7の部分の延出方向に交差する方向へ延出するとともに第一端縁6E、6Eと略平行をなしている。また第一括れ部61において、図4に示されるように、ワイヤ渡り部64側の位置に絡げ始め位置61Aが規定されており、溶融部63側の位置に絡げ終わり位置61Bが規定されている。
ワイヤ渡り部64は、第一括れ部61に比べて幅広に構成され、ワイヤ渡り部64の輪郭が第一括れ部61の輪郭の曲線形状と連続する曲線形状を成している。ワイヤ渡り部64の輪郭は、図6に示されるように、長円形状を含んで構成されると共にワイヤ渡り部64の最大幅が長円形状の長軸Lの長さになるように構成されている。またワイヤ渡り部64の最大幅は、第一括れ部61に導線7が巻回された状態で、第一括れ部61の幅と導線7の径との和より大きくなるように構成されている。このような構成により、導線7がワイヤ渡り部64を超えてずれることが防がれ、導線7を継線部6に好適に絡げることができる。
第二括れ部62は、ワイヤ渡り部64に対して幅狭の括れ状に構成されている。導線7は、径が略20μm〜50μmの絶縁被覆導線であり、芯線は銅からなり絶縁被覆はウレタンからなる。導線7は図示せぬリール等に巻き取られており、図6に示されるように、ノズル9から延出可能になっている。導線7には、図5に示されるように、継線部6の第一端縁6E、6Eに設けられた刃部53が芯線に至るまで食い込んでおり、刃部53と導線7の芯線とは直接接触している。また、角取部54及び第二の面5Bに対向する導線7の部分は第二の面5B及び角取部54に沿うように角取部54及び第二の面5Bに近接対向配置された状態で継線部6に螺旋状に巻回されており、その一部が角取部54に当接し密着している。
継線部6に巻回された導線7と継線部6の一部とは、溶接により電気的に接続されて継線されている。継線部6の一部と導線7の一部とが溶接により溶融してなる溶接玉6Aは、螺旋状に巻回された導線7の螺旋の進む方向における継線部6の一端、即ち、図10に示される継線部6の左上に形成されており、図11に示されるように刃部53は溶接玉6Aに接続されている。
一対の第一端縁6E、6Eには第二の面5Bから第一の面5Aへと向かう方向に第一の面5Aから突出する刃部53が第一端縁6E、6Eに沿って設けられているため、導線7を巻回することにより導線7に刃部53を食い込ませることができる。また、一対の第二端縁6F、6Fは、第二の面5Bに平行な方向から第一の面5Aへと向かうようなR加工又はC面加工が施された角取部54であるため、導線7を巻回することにより第二の面5B及び角取部54に沿うように導線7を近接対向配置させることができる。このため、導線7への刃部53の食い込みによるアンカー効果と、第二の面5B及び角取部54に沿うような導線7の近接対向配置による密着性とにより、導線7の巻き緩みが生ずることを極力防止することができる。また、端子金具5または導線7に伝わった熱が端子金具5、導線7においてそれぞれ伝導し、端子金具5と導線7との温度差を最小にすることができ、導線7と継線部6とを電気的に継線するための溶接や半田付けを促進させることができる。
また、導線7は、刃部53が食い込み且つ第二の面5B及び角取部54に沿うように近接対向配置された状態で巻回されているため、導線7巻回の際に導線7を巻回方向下流側に引っ張ることにより継線部6に巻回しない不要な導線7を簡単に切断することができ、端子金具5への導線7の接続に際して工程を簡単にすることができる。
また、第二の面5Bには継線部6を構成する材料の融点よりも低い融点を有する金属からなるめっきが形成されているため、めっきが形成されていない場合と比較して後述のように溶接を行う際に溶接を促進させることができる。また、めっきは略矩形の第二の一対の辺上に至るまで形成されているため、より溶接を促進させることができる。更に、めっきは、刃部53に至るまで形成されているため、更に溶接や半田付けを促進させることができる。
また、螺旋状に巻回された導線7の螺旋の進む方向における継線部6の一端には継線部6の一部と導線7の一部とが溶接により溶融してなる溶接玉6Aが形成され、刃部53は溶接玉6Aに接続されているため、溶接の際に形成が促進された溶接玉6Aとすることができる。
上記構成の継線部6に導線7を継線する際の端子金具5への導線7の接続方法では、図6に示されるように、導線7を、図示せぬチャックにより保持した状態で絡げ始め代71を形成して絡げ始め位置61Aまで延出し、絡げ始め位置61Aに沿わせた状態で第一括れ部61回りに二ターン程巻回して絡げ終わり位置61Bまで配線する(第一絡げ工程)。絡げ始め代71は被巻回部に巻回されている部分に続く部分に相当する。第一絡げ工程では、第一括れ部61回りに巻回された導線7が曲線形状に構成された第一括れ部61の最も括れた部分に向かって落ち込んでいく為、導線7を巻締められた状態で巻回することができる。
第一絡げ工程の後に絡げ始め代71を、図6に示されるように、導線7の一部であって継線部6に巻回されている部分から離間する方向、即ち、図6の右上方向に引っ張ることにより、図7に示されるように、絡げ始め位置61A近傍の刃部53で切断し、第一括れ部61に巻回される導線7の絡げ始め端部7Aを規定する(切断工程)。導線7は第一括れ部61に二ターン巻回されている為、絡げ始め代71を切断しても、巻崩れや弛みが発生することは抑制されている。
切断工程の後に、図8に示されるように、導線7を、絡げ終わり位置61Bから絡げ始め位置61Aに向けて、巻回された導線7上に配線する(配線工程)。この配線工程によって絡げ始め位置61Aに配線された導線7を、図9に示されるように、絡げ始め位置61Aで第一括れ部61からワイヤ渡り部64に向かう方向に第一括れ部61回りを巻回し、絡げ始め位置61Aに配線された導線7と第一絡げ工程によって巻回された導線7とによって、絡げ始め端部7Aを狭持する(狭持工程)。配線工程によって絡げ始め位置61Aに配された導線7は、第一括れ部61の最も括れた部分に向かって落ち込んでいく為、配線工程によって絡げ始め位置61Aに配線された導線7と、第一絡げ工程によって巻回された導線7とによって、絡げ始め端部7Aを狭持することになり、絡げ始め端部7Aが緩むことが抑制されている。これらの第一絡げ工程〜狭持工程から、第一絡げ部61及び第一絡げ部61近傍に導線7が絡げられた第一絡げ部6Aが形成される。
第一絡げ部6Aが形成された後に、図10に示されるように、導線7をワイヤ渡り部62に掛け渡し、ワイヤ渡り部62を渡った導線7を第二絡げ部62回りに一ターン以上巻回して第二絡げ部6Bを形成する(第二絡げ工程)。第一括れ部61に巻回された後にワイヤ渡り部64に導線7を掛け渡す際に、長円型の曲線部分に導線7が掛けられるため、導線7がワイヤ渡り部64の掛けられた箇所からずれたとしても、第一絡げ部6Aから第二絡げ部6Bまでの間で導線7に弛みが生じ難くなる。
その後に導線7を巻回部3(図2)に向けて延出し、図1に示されるように、巻回部3回りに導線7を巻回する(導線配置工程)。このような構成を採った場合、継線部6と巻回部3との間の導線7に他の電子部品等が引っ掛けられた際に、導線7により継線部6は巻回部3側へと引っ張られる。よって継線部6が反巻回部3側へと突出することが無く、コイル部品1の実装面積を小さくすることができる。
そして、図示せぬ他端側の金属端子の継線部6にも導線7を絡げた後に、溶融部63と共に第一絡げ部6Aをアーク溶接し、図1及び図11に示されるように溶接玉6Aを形成(溶接工程)して導線7と継線部6とを電気的に接続して継線し接続構造を確立し、端子金具5における継線を完了する。
第一絡げ部6Aは、上述のように弛み等が生じ難く構成されている為、溶接時において、導線7が継線部6から離間することが抑制される。よって第一絡げ部6Aにおいて導線7と継線部6とが好適に溶融し、溶接不良を抑制することができる。またワイヤ渡り部64はその表面積が大きく取られているため放熱性が良くなっている。これにより溶融部63及び第一絡げ部6Aを加熱して溶融させた際に伝達される熱がワイヤ渡り部64で放散され、ワイヤ渡り部64が溶融することが抑制される。よって溶接玉6Aを溶融部63と第一絡げ部6Aのみから構成することができ、常に略均一な溶接玉6Aを形成することが可能になり、溶接後に溶接箇所の切断作業を必要とせずに製造されるコイル部品1の性能を均一化することができ、歩留まりがよいコイル部品1を生産することができる。
本発明は、上記した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、アーク溶接により溶接玉6Aを形成して接続構造を確立し、端子金具5における継線を行ったが、アーク溶接に限定されない。例えばレーザ溶接のような他の溶接方法を用いてもよいし、溶接以外で電気的に接続して罫線する方法、たとえば、半田付け等を用いてもよい。
また、端子金具5は銅合金により構成されたが、これに限定されない。例えば銅により構成されてもよいし、銅、銅合金以外の金属により構成されてもよい。また、めっきはSnめっきにより構成されたが、これに限定されず、被巻回部を構成する材料の融点よりも低い融点を有する金属によりめっきが構成されてもよい。
また、ワイヤ渡り部においては、長円形状で構成したがこれに限らず、略真円形状であってもよい。また導線の径は、第一括れ部に導線が巻回された状態で、導線の径と第一括れ部の幅との和がワイヤ渡り部の最大幅より小さくなる値であればよく、好適には20μm〜100μmの間であれば、何れも良好な結果を得ることができる。
本発明の実施の形態に係る端子金具及び端子金具への導線の接続構造を有するコイル部品の部分正面図。 本発明の実施の形態に係る端子金具及び端子金具への導線の接続構造を有するコイル部品のコアの部分斜視図。 本発明の実施の形態に係る端子金具の斜視図。 本発明の実施の形態に係る端子金具の継線前状態を示す側面図。 本発明の実施の形態に係る端子金具及び端子金具への導線の接続構造を有するコイル部品の継線部を、螺旋状に巻回された導線の螺旋の進む方向に垂直な面で切った断面図。 本発明の実施の形態に係る端子金具への導線の接続方法における第一絡げ工程を示す図。 本発明の実施の形態に係る端子金具への導線の接続方法における切断工程を示す図。 本発明の実施の形態に係る端子金具への導線の接続方法における配線工程を示す図。 本発明の実施の形態に係る端子金具への導線の接続方法における狭持工程を示す図。 本発明の実施の形態に係る端子金具への導線の接続方法における第二絡げ工程、導線配置工程を示す図。 本発明の実施の形態に係る端子金具への導線の接続方法における溶接工程を示す図。
符号の説明
5 端子金具
5A 第一の面
5B 第二の面
6 継線部
6C 側面
6E 第一端縁
6F 第二端縁
7 導線
53 刃部
54 角取部

Claims (7)

  1. 第一の面と該第一の面に対向配置された第二の面とを有し該第一の面と該第二の面とにそれぞれ交互に対向するようにして螺旋状に導線が巻回される被巻回部を備え、
    該第一の面は該第一の面に対向する導線の部分の延出方向に交差する方向へそれぞれ延出する一対の第一端縁を有し、該第二の面は該第一端縁と略平行をなす一対の第二端縁を有し、
    該一対の第一端縁には該第二の面から第一の面へと向かう方向に該第一の面から突出する刃部が該第一端縁に沿って設けられ、
    該一対の第二端縁は、該第二の面に平行な方向から該第一の面へと向かうようなR加工又はC面加工が施された角取部であることを特徴とする端子金具。
  2. 該第二の面には該被巻回部を構成する材料の融点よりも低い融点を有する金属からなるめっきが形成されていることを特徴とする請求項1記載の端子金具。
  3. 該被巻回部は、螺旋状に巻回された導線の該螺旋の進む方向に垂直な面で切った断面が略矩形をなし、該略矩形は対向配置された第一の一対辺と該第一の一対辺に隣接し対向配置された第二の一対の辺とにより規定され、該第一の面、該第二の面は該略矩形の互いに対向する第一の一対の辺をそれぞれなし、
    該めっきは該略矩形の該第二の一対の辺上に至るまで形成されていることを特徴とする請求項2記載の端子金具。
  4. 該めっきは、該刃部に至るまで形成されていることを特徴とする請求項3記載の端子金具。
  5. 第一の面と該第一の面に対向配置された第二の面とを有し該第一の面と該第二の面とにそれぞれ交互に対向するようにして螺旋状に導線が巻回される被巻回部を備え、該第一の面は該第一の面に対向する導線の部分の延出方向に交差する方向へそれぞれ延出する一対の第一端縁を有し、該第二の面は該第一端縁と略平行をなす一対の第二端縁を有し、該一対の第一端縁には該第二の面から第一の面へと向かう方向に該第一の面から突出する刃部が該第一端縁に沿って設けられ、該一対の第二端縁は、該第二の面に平行な方向から該第一の面へと向かうようなR加工又はC面加工が施された角取部である端子金具の該被巻回部に該導線を巻回することにより、該導線に該刃部を食い込ませると共に、該第二の面及び該角取部に沿うように該導線を近接対向配置させる工程と、
    該導線の一部であって該被巻回部に巻回されている部分に続く部分を該被巻回部に巻回されている部分から離間する方向に引っ張ることにより該導線を該刃部により切断する工程と、
    該被巻回部に巻回された導線と該被巻回部の一部とを溶接又は半田で電気的に接続して継線する工程とを有することを特徴とする端子金具への導線の接続方法。
  6. 導線と、
    第一の面と該第一の面に対向配置された第二の面とを有し該第一の面と該第二の面とにそれぞれ交互に対向するようにして螺旋状に導線が巻回される被巻回部を備え、該第一の面は該第一の面に対向する導線の部分の延出方向に交差する方向へそれぞれ延出する一対の第一端縁を有し、該第二の面は該第一端縁と略平行をなす一対の第二端縁を有し、該一対の第一端縁には該第二の面から第一の面へと向かう方向に該第一の面から突出する刃部が該第一端縁に沿って設けられ、該一対の第二端縁は、該第二の面に平行な方向から該第一の面へと向かうようなR加工又はC面加工が施された角取部である端子金具と、を備える端子金具への導線の接続構造であって、
    該導線は、該刃部が食い込み且つ該第二の面及び該角取部に沿うように近接対向配置された状態で巻回され、
    該被巻回部に巻回された導線と該被巻回部の一部とは溶接又は半田で電気的に接続されて継線されていることを特徴とする端子金具への導線の接続構造。
  7. 螺旋状に巻回された導線の該螺旋の進む方向における該被巻回部の一端には該被巻回部の一部と該導線の一部とが溶接により溶融してなる溶接玉が形成され、該刃部は該溶接玉に接続されていることを特徴とする請求項6記載の端子金具への導線の接続構造。
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WO2015011960A1 (ja) * 2013-07-24 2015-01-29 株式会社村田製作所 コイル部品及びその製造方法

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