JP2009209360A - インクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 多糖類および多糖類誘導体の少なくとも一方が配合されたインクを用いる場合においても、吐出安定性に優れ、かつ、記録品質に優れたインクジェット記録用インクセットを提供する。
【解決手段】 メインインクおよびサブインクを含むインクジェット記録用インクセットであって、前記メインインクは、多糖類および多糖類誘導体の少なくとも一方を含み、前記サブインクは、前記メインインクに含まれる前記多糖類および前記多糖類誘導体の少なくとも一方を分解する酵素を含むことを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、インクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置に関する。
従来から、インクジェットヘッドのノズルの目詰まり防止および粘度調整を目的に、多糖類又はその誘導体が、インクジェット記録用インクに配合されている(例えば、特許文献1参照)。インクジェット記録装置は、通常、20℃〜30℃の室温下で使用される。しかし、地域または季節によっては、インクジェット記録装置が低温下で使用されることがある。低温下の場合、前記多糖類等により、前記インクの粘度が、必要以上に高くなる場合がある。前記インクの粘度が高くなりすぎると、前記インクジェット記録装置において、前記ノズルから適切な量のインクを吐出できないという問題、または、ノズルの目詰まりによる不吐出の問題が、生じることがある。
特開2000−351931号公報
そこで、本発明は、多糖類および多糖類誘導体の少なくとも一方が配合されたインクを用いる場合においても、吐出安定性に優れたインクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のインクジェット記録用インクセットは、メインインクおよびサブインクを含むインクジェット記録用インクセットであって、前記メインインクは、多糖類および多糖類誘導体の少なくとも一方を含み、前記サブインクは、前記メインインクに含まれる前記多糖類および前記多糖類誘導体の少なくとも一方を分解する酵素を含むことを特徴とする。
本発明のインクジェット記録用フルカラーインクセットは、イエローインクセット、マゼンタインクセットおよびシアンインクセットを含むインクジェット記録用フルカラーインクセットであって、
前記イエローインクセットは、前記メインインクおよび前記サブインクに含まれる前記着色剤がイエロー着色剤を含む前記インクセットであり、
前記マゼンタインクセットは、前記メインインクおよび前記サブインクに含まれる前記着色剤がマゼンタ着色剤を含む前記インクセットであり、
前記シアンインクセットは、前記メインインクおよび前記サブインクに含まれる前記着色剤がシアン着色剤を含む前記インクセットであることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法は、被記録媒体にインクセット中のインクを吐出して記録するインクジェット記録方法であって、
前記インクセットとして、前記インクジェット記録用インクセットを使用し、
前記インクの吐出前の前記メインインクの粘度調整工程を有し、
前記粘度調整工程は、
前記メインインクの粘度に関するパラメータが、予め設定された基準値を外れる場合に、前記メインインクに前記サブインクを混合し、前記メインインク中の前記多糖類および前記多糖類誘導体の少なくとも一方を前記サブインク中の前記酵素で分解することにより前記メインインクの粘度を低下させる工程であることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録装置は、被記録媒体にインクセット中のインクを吐出して記録するインクジェット記録装置であって、
メインインク収容部、サブインク収容部、インク調製タンク、インク吐出手段および粘度調整手段を含み、
前記インク調製タンクが、前記メインインク収容部、前記サブインク収容部および前記インク吐出手段と、それぞれ、流路で連結され、
前記メインインク収容部には、前記インクジェット記録用インクセットのメインインクが収容可能であり、
前記サブインク収容部には、前記インクジェット記録用インクセットのサブインクが収容可能であり、
前記粘度調整手段は、パラメータ測定手段およびインク量制御手段を有し、メインインク吐出前の粘度を調整する手段であり、
前記粘度調整手段において、前記パラメータ測定手段により測定されたメインインクの粘度に関するパラメータが、予め設定された基準値を外れる場合に、前記インク量制御手段により、前記インク調製タンク中で、前記メインインクに前記サブインクを混合し、前記メインインク中の前記多糖類および前記多糖類誘導体の少なくとも一方を前記サブインク中の前記酵素で分解することにより前記メインインクの粘度を低下させることを特徴とする。
前述のとおり、本発明では、多糖類および多糖類誘導体の少なくとも一方を含むメインインクと、前記多糖類および前記多糖類誘導体の少なくとも一方を分解する酵素を含むサブインクとを用いる。本発明では、前記メインインクの粘度に関するパラメータが、予め設定された基準値を外れる場合に、前記メインインクに前記サブインクを混合することで前記多糖類および前記多糖類誘導体の少なくとも一方を分解することにより前記メインインクの粘度を低下させることが可能である。このため、本発明では、吐出安定性に優れる。また、本発明では、酵素を含むサブインクを使用するため、例えば、少量のサブインクの使用で、インクの粘度を効果的に下げることが可能である。
図1(A)は、本発明のインクジェット記録方法の一例におけるフローチャートであり、図1(B)は、本発明のインクジェット記録装置の構成の一例を示す概略ブロック図である。 図2(A)は、本発明のインクジェット記録方法の一例におけるフローチャートであり、図2(B)は、本発明のインクジェット記録装置の構成の一例を示す概略ブロック図である。 図3は、実施例1およびコントロール1のインクジェット記録用インクセットの10℃、15℃、20℃、25℃および30℃の各雰囲気温度におけるメインインクに対するサブインクの混合割合とインク粘度との関係を示すグラフである。
本発明のインクジェット記録方法では、前記粘度調整工程において、前記メインインクの粘度に関するパラメータは、例えば、メインインクの粘度自身、雰囲気温度、メインインク温度等があげられ、好ましくは、インクジェットヘッド付近の雰囲気温度である。また、本発明のインクジェット記録装置では、前記粘度調整手段において、前記メインインクの粘度に関するパラメータは、例えば、メインインクの粘度自身、雰囲気温度、メインインク温度等があげられ、好ましくは、インクジェットヘッド付近の雰囲気温度である。
本発明のインクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置において、さらに、前記メインインクおよび前記サブインクが、それぞれ、着色剤を含み、前記メインインクにおける前記着色剤の種類および配合量が、前記サブインクにおける前記着色剤の種類および配合量と同一であることが好ましい。これにより、前記メインインクに前記サブインクを混合しても、インクの色調変化が小さく、記録品質により優れる。
本発明のインクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置において、さらに、前記メインインクおよび前記サブインクが、それぞれ、水を含み、前記メインインクにおける前記水と前記多糖類および前記多糖類誘導体の少なくとも一方以外の各成分の種類および配合量が、前記サブインクにおける前記水と前記酵素以外の各成分の種類および配合量と同一であることが好ましい。これにより、前記メインインクと前記サブインクの各種特性値(表面張力、pH、導電率および密度等)が近似した値となるため、前記メインインクに前記サブインクを混合する場合に、粘度変化のみを考慮すればよく、インクの粘度調整が容易となる。
本発明のインクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置において、前記フルカラーインクセットを使用することが好ましい。
前記フルカラーインクセットにおいて、さらに、ブラックインクセットを含み、
前記ブラックインクセットは、前記メインインクおよび前記サブインクに含まれる前記着色剤がブラック着色剤を含む前記インクセットであることが好ましい。
つぎに、本発明のインクジェット記録用インクセットについて説明する。本発明のインクジェット記録用インクセット(以下、単に「インクセット」と言うことがある)は、メインインクおよびサブインクを含む。
まず、前記メインインクについて説明する。前記メインインクは、多糖類および多糖類誘導体の少なくとも一方(以下、「多糖類等」と言うことがある)を含む。前記メインインクに前記多糖類等を含ませることで、例えば、前記メインインクの粘度を適度なものとし、顔料の分散を安定化させ、インクの定着性を向上させることができる。前記多糖類としては、特に限定されず、例えば、アミロース、アミロペクチン、デンプン、アガロース、ペクチン、キサンタンガム、グアーガム、アルギン酸、ローカストビーンガム、ヒアルロン酸、キチン、ヘパリン、コンドロイチン等があげられる。前記多糖類誘導体としては、特に限定されず、例えば、ヒドロキシプロピルグアーガム、カチオン化グアーガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カチオン化セルロース等があげられる。前記多糖類等は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記メインインク全量に対する前記多糖類等の配合割合(多糖類等配合割合)は、インクジェット記録装置を標準的な雰囲気温度(例えば、20℃〜30℃)下で使用することを想定した場合に、前記メインインクの粘度を適度なものとできる量とすることが好ましい。前記多糖類等配合割合は、前記多糖類等の種類、前記メインインクの組成等に応じて適宜決定されるが、例えば、0.01重量%〜10重量%であり、好ましくは、0.03重量%〜5重量%であり、より好ましくは、0.05重量%〜3重量%である。
前記メインインクは、さらに、着色剤を含むことが好ましい。前記メインインクに含ませる着色剤は、特に限定されず、染料または顔料のいずれであってもよい。また、前記着色剤として、染料および顔料を混合して用いてもよい。
前記染料は、特に限定されず、例えば、直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料等があげられる。前記染料の具体例としては、例えば、C.I.ダイレクトブラック、C.I.ダイレクトブルー、C.I.ダイレクトレッド、C.I.ダイレクトイエロー、C.I.ダイレクトオレンジ、C.I.ダイレクトバイオレット、C.I.ダイレクトブラウン、C.I.ダイレクトグリーン、C.I.アシッドブラック、C.I.アシッドブルー、C.I.アシッドレッド、C.I.アシッドイエロー、C.I.アシッドオレンジ、C.I.アシッドバイオレット、C.I.ベーシックブラック、C.I.ベーシックブルー、C.I.ベーシックレッド、C.I.ベーシックバイオレットおよびC.I.フードブラック等があげられる。前記C.I.ダイレクトブラックとしては、例えば、C.I.ダイレクトブラック17、19、32、51、71、108、146、154および168等があげられる。前記C.I.ダイレクトブルーとしては、例えば、C.I.ダイレクトブルー6、22、25、71、86、90、106および199等があげられる。前記C.I.ダイレクトレッドとしては、例えば、C.I.ダイレクトレッド1、4、17、28、83および227等があげられる。前記C.I.ダイレクトイエローとしては、例えば、C.I.ダイレクトイエロー12、24、26、86、98、132、142および173等があげられる。前記C.I.ダイレクトオレンジとしては、例えば、C.I.ダイレクトオレンジ34、39、44、46および60等があげられる。前記C.I.ダイレクトバイオレットとしては、例えば、C.Iダイレクトバイオレット47および48等があげられる。前記C.I.ダイレクトブラウンとしては、例えば、C.I.ダイレクトブラウン109等があげられる。前記C.I.ダイレクトグリーンとしては、例えば、C.I.ダイレクトグリーン59等があげられる。前記C.I.アシッドブラックとしては、例えば、C.I.アシッドブラック2、7、24、26、31、52、63、112および118等があげられる。前記C.I.アシッドブルーとしては、例えば、C.I.アシッドブルー9、22、40、59、93、102、104、117、120、167、229および234等があげられる。前記C.I.アシッドレッドとしては、例えば、C.I.アシッドレッド1、6、32、37、51、52、80、85、87、92、94、115、180、256、289、315および317等があげられる。前記C.I.アシッドイエローとしては、例えば、C.I.アシッドイエロー11、17、23、25、29、42、61および71等があげられる。前記C.I.アシッドオレンジとしては、例えば、C.I.アシッドオレンジ7および19等があげられる。前記C.I.アシッドバイオレットとしては、例えば、C.I.アシッドバイオレット49等があげられる。前記C.I.ベーシックブラックとしては、例えば、C.I.ベーシックブラック2等があげられる。前記C.I.ベーシックブルーとしては、例えば、C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、24、25、26、28および29等があげられる。前記C.I.ベーシックレッドとしては、例えば、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14および37等があげられる。前記C.I.ベーシックバイオレットとしては、例えば、C.I.ベーシックバイオレット7、14および27等があげられる。前記C.I.フードブラックとしては、例えば、C.I.フードブラック1および2等があげられる。これらの染料は、例えば、鮮明性、水溶性および安定性等の特性に優れる。
前記メインインク全量に対する前記染料の配合割合(染料割合)は、特に限定されず、例えば、0.1重量%〜20重量%である。前記メインインクが安定で、且つ、前記メインインク中に沈殿物を生じることがなければ、前記染料割合を20重量%以上としてもよい。前記染料は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記顔料は、特に限定されず、例えば、カーボンブラック、無機顔料および有機顔料等が使用できる。前記カーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等があげられる。前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄系無機顔料およびカーボンブラック系無機顔料等があげられる。前記有機顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料;フタロシアニン顔料、ペリレンおよびペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料;塩基性染料型レーキ顔料、酸性染料型レーキ顔料等の染料レーキ顔料;ニトロ顔料;ニトロソ顔料;アニリンブラック昼光蛍光顔料;等があげられる。また、その他の顔料であっても水相に分散可能なものであれば使用できる。これら顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブラック1、6および7;C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、15、16、17、55、73、74、75、83、93、94、95、97、98、114、128、129、138、150、151、154、180、185および194;C.I.ピグメントオレンジ31および43;C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、12、15、16、48、48:1、53:1、57、57:1、112、122、123、139、144、146、149、166、168、175、176、177、178、184、185、190、202、221、222、224および238;C.I.ピグメントバイオレット196;C.I.ピグメントブルー1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、22および60;C.I.ピグメントグリーン7および36等があげられる。
前記顔料には、自己分散型顔料等の表面改質を施した顔料が含まれる。前記表面改質を施した顔料とは、前記顔料の表面を特定の官能基で処理した顔料である。
前記メインインク全量に対する前記顔料の配合割合(顔料割合)は、特に限定されず、例えば、所望の印字濃度または色彩等により、適宜決定できる。前記顔料割合は、例えば、1重量%〜20重量%であり、好ましくは、1重量%〜15重量%である。前記顔料は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記メインインクが前記顔料を含む場合、必要に応じて、前記メインインクに分散剤を添加してもよい。前記分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子量ポリウレタン;ポリエステル;カルボニル基またはアミノ基等の顔料に対して強い親和性を示す官能基を含む高分子共重合体;等が好適である。
前記メインインクは、さらに、水を含むことが好ましい。前記水は、イオン交換水または純水であることが好ましい。前記メインインク全量に対する前記水の配合割合は、例えば、10重量%〜90重量%であり、好ましくは、40重量%〜80重量%である。前記水の配合割合は、例えば、他の成分の残部としてもよい。
前記メインインクは、さらに、水溶性有機溶剤を含んでもよい。前記水溶性有機溶剤は、例えば、インクジェットヘッドの先端部におけるインクの乾燥を防止する湿潤剤および被記録媒体上での乾燥速度を調整する浸透剤に分類される。
前記湿潤剤は、特に限定されず、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の低級アルコール;1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペンタントリオール、アルキレングリコール、ポリアルキレングリコール等の多価アルコール;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン;アセトン等のケトン;ジアセトンアルコール等のケトアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル;2−ピロリドン;N−メチル−2−ピロリドン;N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物;ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物;等があげられる。前記アルキレングリコールは、特に限定されず、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブチレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール等があげられる。前記ポリアルキレングリコールは、特に限定されず、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等があげられる。これらの中でも、グリセリン、アルキレングリコール等の多価アルコールが好適である。前記湿潤剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記メインインク全量に対する前記湿潤剤の配合割合(湿潤剤割合)は、特に限定されず、例えば、0重量%〜95重量%であり、好ましくは、10重量%〜80重量%であり、より好ましくは、10重量%〜50重量%である。
前記浸透剤は、特に限定されず、例えば、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールプロピルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコールプロピルエーテル、トリエチレングリコールブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジプロピルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジプロピルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールエチルエーテル、トリプロピレングリコールプロピルエーテル、トリプロピレングリコールブチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジプロピルエーテル、トリプロピレングリコールジブチルエーテル等があげられる。前記浸透剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記インク全量に対する前記浸透剤の配合割合(浸透剤割合)は、特に限定されず、例えば、0重量%〜20重量%である。前記浸透剤割合を前記範囲とすることで、前記インクの記録紙等の被記録媒体への浸透性を、より好適なものとできる。前記浸透剤割合は、好ましくは、0.1重量%〜15重量%であり、より好ましくは、1重量%〜10重量%である。
前記メインインクは、必要に応じて、さらに、従来公知の添加剤を含んでもよい。前記添加剤としては、例えば、界面活性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、pH調整剤、防黴剤等があげられる。前記粘度調整剤は、特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、水溶性樹脂等があげられる。
前記メインインクは、例えば、多糖類等と他の添加成分とを、従来公知の方法で均一に混合し、フィルタ等で不溶解物を除去することにより調製できる。
つぎに、前記サブインクについて説明する。前記サブインクは、前記メインインクに含まれる多糖類等を分解する酵素を含む。前記サブインクは、必要に応じて、前記メインインクの粘度調整のために前記メインインクに混合されるものである。前記酵素は、前記メインインクに含まれる多糖類等の種類に応じて選択される。例えば、前記メインインクに含まれる多糖類等が、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カチオン化セルロース等のセルロース系である場合には、前記酵素として、セルラーゼがあげられる。また、例えば、前記メインインクに含まれる多糖類等が、アミロース、アミロペクチン、デンプン等である場合には、前記酵素として、アミラーゼがあげられる。さらに、例えば、前記メインインクに含まれる多糖類等が、ペクチン等である場合には、前記酵素として、ペクチナーゼがあげられる。
前記サブインク全量に対する前記酵素の配合割合(酵素配合割合)は、前記酵素の種類、前記メインインクに含まれる多糖類等の種類および配合量、前記粘度調整後の所望のインク粘度等に応じて適宜決定されるが、例えば、0.01重量%〜10重量%であり、好ましくは、0.03重量%〜5重量%であり、より好ましくは、0.05重量%〜3重量%である。
前記サブインクは、さらに、着色剤を含むことが好ましい。前記着色剤およびその配合割合は、前述のメインインクにおける着色剤およびその配合割合と同様である。
前記サブインクが前記顔料を含む場合、必要に応じて、前記サブインクに分散剤を添加してもよい。前記分散剤は、前述のメインインクにおける分散剤と同様である。
前記サブインクは、さらに、水を含むことが好ましい。前記水およびその配合割合は、前述のメインインクにおける水およびその配合割合と同様である。
前記サブインクは、さらに、水溶性有機溶剤を含んでもよい。前記水溶性有機溶剤およびその配合割合は、前述のメインインクにおける水溶性有機溶剤およびその配合割合と同様である。
前記サブインクは、必要に応じて、さらに、従来公知の添加剤を含んでもよい。前記添加剤としては、前述のメインインクにおける添加剤と同様である。
前記サブインクは、例えば、酵素と他の添加成分とを、従来公知の方法で均一に混合し、フィルタ等で不溶解物を除去することにより調製できる。
つぎに、本発明のインクジェット記録方法およびインクジェット記録装置について、例を示して説明する。
図1に、本発明のインクジェット記録方法の一例のフローチャート(図1(A))および本発明のインクジェット記録装置の構成の一例の概略ブロック図(図1(B))を示す。
まず、図1(B)に示すように、前記インクジェット記録装置100は、メインインク収容部10と、サブインク収容部20と、インク調製タンク30と、インクジェットヘッド40とを主要な構成部材として含む。インクジェット記録装置100において、前記インクジェットヘッド40が、前記インク吐出手段である。前記インク調製タンク30は、前記メインインク収容部10、前記サブインク収容部20および前記インクジェットヘッド40と、それぞれ、流路で連結されている。前記メインインク収容部10および前記サブインク収容部20には、それぞれ、前記インクジェット記録用インクセットを構成するメインインクおよびサブインクが収容されている。前記インク調製タンク30は、撹拌機を備えていることが好ましい(図示せず)。前記インク調製タンク30は、さらに、インクの粘度や温度を測定する手段を備えていてもよい(図示せず)。本例のインクジェット記録装置100は、さらに、粘度調整手段として、温度測定手段50および2つのインク量制御手段60A、60Bを含む。前記温度測定手段50は、前記インクジェットヘッド40近傍に配置され、前記2つのインク量制御手段60A、60Bと接続している。前記温度測定手段50は、測定した温度を電子信号情報として生成する。前記2つのインク量制御手段60A、60Bは、インク送液ポンプ(図示せず)およびバルブ開閉制御装置(図示せず)を含む。前記温度測定手段50で生成した温度情報は、中央処理装置(CPU)(図示せず)に送信され、前記CPUにおいて、雰囲気温度、インク粘度およびメインインクに対するサブインクの混合割合を記憶する情報記憶手段(図示せず)のデータを基に、メインインクに対するサブインクの混合割合が決定され、前記混合割合情報が、前記2つのインク量制御手段60A、60Bに送信される。そして、前記インク量制御手段60A、60Bにより、メインインクおよびサブインクのそれぞれの流量が決定される。
本例のインクジェット記録方法およびインクジェット記録装置における記録は、例えば、つぎのようにして実施される。
まず、図1(A)および(B)に示すように、前記メインインクの粘度に関するパラメータが、予め設定された基準値を外れるか否かを判断する(ステップS1)。前記メインインクの粘度に関するパラメータが、予め基準値を外れない場合(No)は、後述のようにして、前記メインインクを用いて記録を実施する。前記メインインクの粘度に関するパラメータが、予め設定された基準値を外れる場合(Yes)は、前記メインインクに前記サブインクを混合し、前記メインインク中の前記多糖類等を前記サブインク中の前記酵素で分解することにより前記メインインクの粘度を低下させる(ステップS1−1)。例えば、前記温度測定手段50により測定された雰囲気温度に基づき、前記メインインクの粘度が所定の値以下であるか否かを判断する。前記雰囲気温度に基づきメインインクの粘度を判断する方法は、例えば、予め、雰囲気温度およびインク粘度の関係テーブルを作成し、前記テーブルを前記情報記憶手段に記憶させ、前記テーブルを参照することにより実施できる。前記メインインクの粘度が所定の値以下である場合は、後述のようにして、前記メインインクを用いて記録を実施する。前記メインインクの粘度が前記所定の値を超える場合は、前記メインインクに前記サブインクを混合して前記多糖類等を分解し、前記所定の値以下にインクの粘度を調整する。例えば、前記雰囲気温度がT1であり、温度T1における前記メインインクの粘度が所定の値以下である場合、前記インク調製タンク30には、前記メインインクのみが供給される。一方、温度T1における前記メインインクの粘度が所定の値を超える場合、前記2つのインク量制御手段60A、60Bにより、前記インク調製タンク30に供給される前記メインインクおよび前記サブインクの量が制御される。前記メインインクおよび前記サブインクの量は、前記メインインクおよび前記サブインクの流量を同一として各インクの供給時間を調整することで制御しても、前記メインインクおよび前記サブインクの供給時間を同一として各インクの流量を調整することで制御してもよい。前記インク調製タンク30に供給された前記メインインクおよび前記サブインクが、前記インク調製タンク30内で混合されることで、前記メインインクに含まれる多糖類等が前記サブインクに含まれる酵素により分解され、前記所定の値以下にインクの粘度を調整される。前記所定の値は、前記インクジェットヘッド40からインクを適切な量で吐出できるインク粘度とすればよく、前記インクジェットヘッド40の種類等に応じて適宜決定されるが、例えば、2mPa・s〜10mPa・sである。メインインクに対するサブインクの混合割合は、例えば、予め、雰囲気温度、インク粘度、およびメインインクに対するサブインクの混合割合の関係のテーブルを作成し、前記テーブルを前記情報記憶手段に記憶させ、前記テーブルを参照することにより決定できる。
つぎに、図1(A)および(B)に示すように、前記インク調製タンク30から供給される前記メインインクまたは前記粘度を低下させたインクを前記インクジェットヘッド40により吐出して、記録を実施する(ステップS2)。
なお、この例において、前記温度測定手段に代えて、メインインク温度測定手段を含んでもよい。この場合には、前記雰囲気温度およびインク粘度の関係テーブルに代えて、メインインク温度およびインク粘度の関係テーブルを作成する。
図2に、本発明のインクジェット記録方法のその他の例のフローチャート(図2(A))および本発明のインクジェット記録装置の構成のその他の例の概略ブロック図(図2(B))を示す。図2において、図1と同一部分には、同一符号を付している。図2(B)に示すように、前記インクジェット記録装置200は、前記インク調製タンク30と前記インクジェットヘッド40との間に、インク量調整タンク70を備えている点を除き、図1(B)に示したインクジェット記録装置と同様である。
本例のインクジェット記録方法およびインクジェット記録装置における記録は、例えば、つぎのようにして実施される。
まず、図2(A)および(B)に示すように、前記メインインクの粘度に関するパラメータが、予め設定された基準値を外れるか否かを判断する(ステップS1)。前記メインインクの粘度に関するパラメータが、予め設定された基準値を外れない場合(No)は、前記メインインクのみを前記インク調製タンク30を介して、前記インク量調整タンク70に供給し、貯蔵する(ステップS1−1a)。前記メインインクの粘度に関するパラメータが、予め設定された基準値を外れる場合(Yes)は、前記インク調製タンク30において、前記メインインクに前記サブインクを混合し、前記メインインク中の前記多糖類等を前記サブインク中の前記酵素で分解することにより前記メインインクの粘度を低下させる(ステップS1−1b)。その後、前記粘度を低下させたインクを、前記インク量調整タンク70に供給し、貯蔵する(ステップS1−2b)。例えば、前記温度測定手段50により測定された雰囲気温度に基づき、前記メインインクの粘度が所定の値以下であるか否かを判断する。前記メインインクの粘度が所定の値以下である場合は、前記メインインクのみを前記インク調製タンク30を介して、前記インク量調整タンク70に供給し、貯蔵する。前記メインインクの粘度が前記所定の値を超える場合は、前記インク調製タンク30において、前記メインインクに前記サブインクを混合して前記多糖類等を分解し、前記所定の値以下にインクの粘度を調整する。その後、前記所定の値以下に粘度を調整したインクを、前記インク量調整タンク70に供給し、貯蔵する。
つぎに、図2(A)および(B)に示すように、前記インク量調整タンク70から供給される前記メインインクまたは前記粘度を低下させたインクを前記インクジェットヘッド40により吐出して、記録を実施する(ステップS2)。
本例のインクジェット記録装置200では、前記インク量調整タンク70に、前記粘度を低下させたインクを貯蔵しておくことができるため、安定的に記録を実施できる。
なお、この例において、前記温度測定手段に代えて、メインインク温度測定手段を含んでもよい。この場合には、前記雰囲気温度およびインク粘度の関係テーブルに代えて、メインインク温度およびインク粘度の関係テーブルを作成する。
つぎに、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、下記の実施例によって限定および制限されない。
[実施例1およびコントロール1]
インク組成成分(表1)のうち、自己分散型カーボンブラックを除く成分を、均一に混合しインク溶媒を得た。つぎに、自己分散型カーボンブラックに前記インク溶媒を徐々に加え、均一に混合した。その後、得られた混合物を、東洋濾紙(株)製のセルロースアセテートタイプメンブレンフィルタ(孔径3.00・香jで濾過することで、多糖類誘導体を含むメインインク、前記多糖類誘導体を分解する酵素を含むサブインク1および前記酵素を含まないサブインク2を調製した。前記メインインクおよび前記サブインク1を組み合わせることで、実施例1のインクジェット記録用インクセットを得た。また、前記メインインクおよび前記サブインク2を組み合わせることで、コントロール1のインクジェット記録用インクセットを得た。
Figure 2009209360
表2に示すように、実施例1およびコントロール1のインクジェット記録用インクセットについて、前記メインインクに前記サブインクを混合した後、インク粘度を測定した。前記メインインクへの前記サブインクの混合方法および前記インク粘度の測定方法は、下記のとおりである。
(メインインクへのサブインクの混合方法)
10℃、15℃、20℃、25℃および30℃の各温度に設定した水槽にビーカーを浸し、前記ビーカーに前記メインインクを投入した。ついで、前記メインインクを30分撹拌し、前記メインインクの温度変化を収束させた。つぎに、前記ビーカーにさらに前記サブインクを投入し、1時間撹拌混合した。
(インク粘度測定方法)
10℃、15℃、20℃、25℃および30℃の各温度に設定した回転式B型粘度計(DV−II、BrookField社製)を用いて、前記撹拌混合後のインクの粘度を測定した。
Figure 2009209360
表2および図3に示すように、各温度において、サブインクが酵素を含む実施例1のインクセットでは、サブインクが酵素を含まないコントロール1のインクセットに比べ、メインインクにサブインクを混合することで、インクの粘度が効率よく低下した。特に、10℃および15℃の低温下において、実施例1のインクセットは、コントロール1のインクセットよりも大幅にインクの粘度を低下させることが可能であった。したがって、コントロール1のように、酵素を含まないサブインクを使用すると、インクの粘度を下げるためには、大量のサブインクを必要とする。これに対し、本発明の実施例では、酵素を含むサブインクを使用するため、少量のサブインクの使用で、インクの粘度を効果的に下げることが可能である。
以上のように、本発明のインクジェット記録用インクセットは、吐出安定性に優れたものである。本発明のインクジェット記録用インクセットの用途は、特に限定されず、各種のインクジェット記録に広く適用可能である。
10 メインインク収容部
20 サブインク収容部
30 インク調製タンク
40 インクジェットヘッド
50 温度測定手段
60A、60B インク量制御手段
70 インク量調整タンク
100、200 インクジェット記録装置

Claims (12)

  1. メインインクおよびサブインクを含むインクジェット記録用インクセットであって、
    前記メインインクは、多糖類および多糖類誘導体の少なくとも一方を含み、
    前記サブインクは、前記メインインクに含まれる前記多糖類および前記多糖類誘導体の少なくとも一方を分解する酵素を含むことを特徴とするインクジェット記録用インクセット。
  2. さらに、前記メインインクおよび前記サブインクが、それぞれ、着色剤を含み、
    前記メインインクにおける前記着色剤の種類および配合量が、前記サブインクにおける前記着色剤の種類および配合量と同一である請求項1記載のインクジェット記録用インクセット。
  3. さらに、前記メインインクおよび前記サブインクが、それぞれ、水を含み、
    前記メインインクにおける前記水と前記多糖類および前記多糖類誘導体の少なくとも一方以外の各成分の種類および配合量が、前記サブインクにおける前記水と前記酵素以外の各成分の種類および配合量と同一である請求項1または2記載のインクジェット記録用インクセット。
  4. イエローインクセット、マゼンタインクセットおよびシアンインクセットを含むインクジェット記録用フルカラーインクセットであって、
    前記イエローインクセットは、前記メインインクおよび前記サブインクに含まれる前記着色剤がイエロー着色剤を含む請求項2記載のインクセットであり、
    前記マゼンタインクセットは、前記メインインクおよび前記サブインクに含まれる前記着色剤がマゼンタ着色剤を含む請求項2記載のインクセットであり、
    前記シアンインクセットは、前記メインインクおよび前記サブインクに含まれる前記着色剤がシアン着色剤を含む請求項2記載のインクセットである、
    インクジェット記録用フルカラーインクセット。
  5. さらに、ブラックインクセットを含み、
    前記ブラックインクセットは、前記メインインクおよび前記サブインクに含まれる前記着色剤がブラック着色剤を含む請求項2記載のインクセットである請求項4記載のインクジェット記録用フルカラーインクセット。
  6. 被記録媒体にインクセット中のインクを吐出して記録するインクジェット記録方法であって、
    前記インクセットとして、請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用インクセットを使用し、
    前記インクの吐出前の前記メインインクの粘度調整工程を有し、
    前記粘度調整工程は、
    前記メインインクの粘度に関するパラメータが、予め設定された基準値を外れる場合に、前記メインインクに前記サブインクを混合し、前記メインインク中の前記多糖類および前記多糖類誘導体の少なくとも一方を前記サブインク中の前記酵素で分解することにより前記メインインクの粘度を低下させる工程であることを特徴とするインクジェット記録方法。
  7. 前記粘度調整工程において、前記メインインクの粘度に関するパラメータが、雰囲気温度およびメインインク温度の少なくとも一方である請求項6記載のインクジェット記録方法。
  8. 前記粘度調整工程において、前記雰囲気温度に基づき、前記メインインクに混合する前記サブインクの混合割合を決定する請求項7記載のインクジェット記録方法。
  9. 被記録媒体にインクセット中のインクを吐出して記録するインクジェット記録装置であって、
    メインインク収容部、サブインク収容部、インク調製タンク、インク吐出手段および粘度調整手段を含み、
    前記インク調製タンクが、前記メインインク収容部、前記サブインク収容部および前記インク吐出手段と、それぞれ、流路で連結され、
    前記メインインク収容部には、請求項1記載のインクジェット記録用インクセットのメインインクが収容可能であり、
    前記サブインク収容部には、請求項1記載のインクジェット記録用インクセットのサブインクが収容可能であり、
    前記粘度調整手段は、パラメータ測定手段およびインク量制御手段を有し、メインインク吐出前の粘度を調整する手段であり、
    前記粘度調整手段において、前記パラメータ測定手段により測定されたメインインクの粘度に関するパラメータが、予め設定された基準値を外れる場合に、前記インク量制御手段により、前記インク調製タンク中で、前記メインインクに前記サブインクを混合し、前記メインインク中の前記多糖類および前記多糖類誘導体の少なくとも一方を前記サブインク中の前記酵素で分解することにより前記メインインクの粘度を低下させることを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 前記粘度調整手段において、前記メインインクの粘度に関するパラメータが、雰囲気温度およびメインインク温度の少なくとも一方である請求項9記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記インク量制御手段が、前記メインインクに対する前記サブインクの混合割合を、それぞれの流量により制御するインク流量制御手段である請求項9または10記載のインクジェット記録装置。
  12. さらに、情報記憶手段を有し、
    前記情報記憶手段には、雰囲気温度、前記メインインクの粘度および前記サブインクの混合割合に関するインク混合情報が記憶され、
    前記インク量制御手段において、前記インク混合情報に基づき、前記メインインクに混合する前記サブインクの割合を決定する請求項11記載のインクジェット記録装置。
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