JP2000108495A - インクジェット画像記録方法およびインクジェット用インク - Google Patents
インクジェット画像記録方法およびインクジェット用インクInfo
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Abstract
ト画像記録方法およびそれに用いることができるインク
ジェット用インクを提供する。 【解決手段】 顔料、水溶性有機溶媒および水を含有す
るインクジェット用インクによる画像記録方法におい
て、記録画像面と記録媒体との間の静摩擦係数を、0.
4以上0.75未満とする。記録媒体上の画像部領域
に、潤滑物質を供給する。潤滑物質を、少なくとも画像
部領域に、画像記録の前または後に供給する。顔料、水
溶性有機溶媒および水を含有するインクジェット用イン
クに、潤滑物質を添加して用いる。
Description
像記録方法およびそれに用いることができるインクジェ
ット用インクに関する。さらに詳しく言うと、本発明
は、記録画像面と記録媒体との間の静摩擦係数を一定範
囲とすることにより、記録画像の定着性を向上させたイ
ンクジェット画像記録方法およびそれに用いることがで
きるインクジェット用インクに関する。
ら液体あるいは溶融固体インクを吐出し、紙、布、フィ
ルム等に記録を行う、所謂インクジェット方式のプリン
ターは、小型で安価、静寂性等の種々の利点を有してい
る。特に、黒色の単色プリンターは、レポート用紙、コ
ピー用紙等の所謂普通紙上に良好な印字品質を得ること
ができるプリンターとして市販されている。このインク
ジェット方式のプリンターの普及に伴い、インクの改善
に関する検討が種々なされている。インクジェットプリ
ンターに使用されるインクに関しては、特に、(1)紙
上で滲み、かぶりのない、高解像度、高濃度で均一な画
像が得られること、(2)ノズル先端でのインク乾燥に
よる目詰まりが発生せず、常に吐出応答性、吐出安定性
が良好であること、(3)紙上においてインクの速乾性
が良いこと、(4)画像の堅ろう性が良いこと、(5)
長期保存安定性が良いこと、の5つの観点から検討がな
されており、これらの要求を満足するインクを提供すべ
く従来より多くの提案がなされている。
染料インクが主流であるが、染料が水溶性ゆえに耐水性
や耐光性に問題があり、画像の保存安定性に関して、必
ずしも満足が得られていなかった。一方、色材に顔料を
用いたインク(以下、顔料インクと略記する)は、耐水
性や耐光性の向上という目的を達成することができるた
め、非常に有望であり、多くの提案が為されており一部
では実用化されている。しかし、印字された記録紙上の
顔料は、指や紙による擦れに対する定着性(所謂ラブレ
ジスタンス)が弱く、汚れ(スマッジ)の問題を有してい
る。この問題を解決する手段として、特開平4−184
62号公報には、成膜性の高いエマルションをインクに
添加する方法、特開平8−48922号公報には、放射
線により硬化するエマルションをインクに添加し、印字
後に化学反応によってエマルションを硬化させる方法、
特開平6−264017号公報には、親水性と疎水性を
有するオリゴマーをインクに添加する方法、特開昭55
−65269号公報には、界面活性剤をインクに添加す
る方法が開示されている。
エマルションを添加する方法は、成膜による画像保護を
目的としているため、定着強度向上のために多量のエマ
ルションを添加することが必要になり、強い成膜作用に
よるノズル目詰まり等のインクジェットの信頼性の低下
を誘発しやすい。また、上記の印字後に化学反応によっ
てエマルションを硬化させる方法は、定着性に関しては
効果を発揮しているが、材料選択に厳しい制約があり、
設計自由度の点で汎用性が低い。また、上記のオリゴマ
ーを添加する方法は、浸透と成膜により画像を保護する
方法であり、定着強度向上に多量のオリゴマーの添加を
必要とする上、ノズルの目詰まり等によりインクジェッ
トの信頼性が低下したり、記録紙への浸透性が高く印字
品質が劣化するため、定着強度と画質の両立には至って
いない。また、上記の界面活性剤により浸透を制御して
定着強度を向上する方法も、印字品質が悪化したり、光
学濃度の低下が発生し、定着強度と画質の両立ができて
いない。
解決し、記録画像の定着性を向上させたインクジェット
画像記録方法およびそれに用いることができるインクジ
ェット用インクを提供することを目的とする。
の結果、顔料、水溶性有機溶媒および水を含有するイン
クジェット用インクによる画像記録方法において、記録
画像面と記録媒体との間の静摩擦係数を0.4以上0.7
5未満とすることにより、上記課題を解決することがで
きることを見出した。さらに、画像部領域上に潤滑物質
を供給することにより、上記の静摩擦係数を得ることが
できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の画像記録方法は、顔料、水溶性有機溶媒および
水を含有するインクジェット用インクによる画像記録方
法であって、記録画像面と記録媒体との間の静摩擦係数
が0.4以上0.75未満であることを特徴とする。静摩
擦係数を上記範囲内にするためには、画像記録の後また
は前に潤滑物質を画像部領域に供給するか、または潤滑
物質を含有するインクジェット用インクを用いて画像記
録を行なうことが好ましい。
おおよそ次のようなものと推測される。すなわち、不溶
性顔料を分散剤により分散したインクや、顔料を親水化
して直接分散したインクは、顔料そのものが溶解したわ
けではなく、顔料粒子が存在している。この粒子は、印
字された時、記録紙上に残り、光学濃度に寄与している
が、一方で粒子であるため、力学的な摩擦に対し、脱落
を起こす。さらに、顔料粒子は溶媒が記録紙に浸透する
ため、顔料が密接に接触し合い、凝集を起こして塊とし
て存在するため、脱落しやすくなっている。本発明にお
いては、印字面の静摩擦係数を制御することにより、擦
れに対し記録画像面が滑るため、顔料粒子の脱落が少な
くなり、定着強度が向上すると考えられる。特に静摩擦
係数を0.75未満にすると記録画像表面の滑りが大幅
に改善されて、擦れに対する顔料の脱落が少なくなる。
質を画像部領域に供給することにより、記録画像面の静
摩擦係数を制御する。従来技術では、インク中にポリマ
ー、エマルション、界面活性剤を添加し、成膜作用や浸
透作用で定着強度を向上させていたが、画像面を保護で
きる成膜作用を得るためには、エマルションやポリマー
を多量に添加する必要があり、インクジェットの信頼性
低下をもたらしていた。また、浸透作用を有する界面活
性剤等を添加する場合には、印字品質の劣化や光学濃度
低下が発生していた。本発明の1好適実施態様において
は、潤滑物質を画像部領域に印字後に供給するため、こ
のような制約を受けない。また、潤滑物質をインク中に
添加して供給する場合でも、少量の添加で潤滑物質が機
能するため、信頼性の低下や浸透による印字品質の劣化
や光学濃度の低下を引き起こすことがなく、定着強度と
印字品質・光学濃度の両立を達成することができる。静
摩擦係数は、0.75以上になると、印字面の摩擦によ
り、顔料の脱落が発生し、印字物の汚れを生じてしま
う。また、静摩擦係数を0.4未満にするためには、被
記録面同士の摩擦係数より低くしなければならず、潤滑
物質の選択が困難になる。また、静摩擦係数が0.4未
満の場合の定着強度改善効果は、0.4以上の場合と大
きく変わらないため、その必要もない。
給は、インクジェット画像記録方式において、顔料イン
クによる印字の前、印字の後、または印字と同時に行な
うことが好ましい。例えば、事前に、記録媒体の少な
くとも印字側面に供給する、画像形成の直前に、記録
媒体の少なくとも画像部領域に供給する、画像形成の
後または画像形成と同時に、記録媒体の少なくとも画像
部領域に供給する、等の方法がある。これらの方法の中
でも、印字後または印字と同時に供給する方法は、画質
劣化等の影響を与えにくいため好ましい。また、本発明
における潤滑物質の記録媒体への供給は、潤滑物質を含
有する顔料インクにより印字を行なうこともできる。こ
れらの方法により記録画像面に潤滑物質を供給して、記
録画像面と記録媒体との間の静摩擦係数を0.4以上0.
75未満の範囲に制御することにより、印字面の擦れに
対する定着強度を改善することができる。
は、潤滑物質の形態によって好ましい方法がある。例え
ば、潤滑物質が粒状固体や常温固体物の場合は、流動浸
漬法、静電煙霧法、溶射法、静電乾式吹き付け法、散布
法等を使用することができる。また、印字物通過の時の
み開く網目構造の簡易装置により散布する方法を採用す
ることもできる。また、潤滑物質が常温固体であるが昇
温により溶融する物質の場合は、熱溶融型の転写装置に
より塗布することができる。潤滑物質が固体の場合に
は、画像形成後インクが充分乾燥する前に供給すると固
体物の付着がよくなり、効果的な場合もある。また、粒
状固体や常温固体を分散・乳化し液体として使用するこ
ともできる。また、潤滑物質が液体または分散・乳化し
た液体である場合には、インクジェット方式、ローラー
塗布、例えば多孔質体ローラーに含浸させローラー塗
布、スプレーによる塗布等を使用することができる。潤
滑物質の供給方法は、これらに限定されず、これら以外
のいずれの方法も採用することができる。また、潤滑物
質の供給は記録画像面の画像部領域のみに供給すること
も、非画像部領域を含めた記録画像面全体に供給しても
よい。以下、潤滑物質の供給方法を、潤滑物質をインク
ジェット用インクとは別に供給する場合と、潤滑物質を
含有するインクジェット用インクにより潤滑物質を供給
する場合とに分けて、説明する。
別に供給する場合]本発明における潤滑物質としては、
粒状固体、高級アルコール及び高級脂肪酸の誘導体、動
植物油、合成油、高級脂肪酸変性四級アンモニウム塩、
高級アルキルアミン塩、シロキサンまたはパーフルオロ
アルキルを付加した物質からなる群から選ばれる物質が
挙げられる。
体、例えば、二硫化モリブテン、黒鉛、軽質炭酸カルシ
ウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫
化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウ
ム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、
合成非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、リ
トポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシ
ウム、水酸化マグネシウム等の無機粒子、スチレン系樹
脂微粒子、アクリル系樹脂微粒子、マイクロカプセル、
尿素樹脂微粒子、ポリエチレンやポリプロピレンあるい
はこれらを含む共重合体等のオレフィン系ポリマー微粒
子、PTFE等のフッ素系ポリマー微粒子、シリコン系樹脂
微粒子、ナイロン微粒子、メラミン樹脂微粒子等の有機
樹脂微粒子が挙げられるが、これらに限定されない。こ
れらの樹脂微粒子は、乳化重合、懸濁重合、分散重合に
より合成された粒子や、機械力で粉砕した粒子、機械力
で液中に分散作製した粒子、気相重合で作製された粒子
であることが好ましい。また、常温で水にほとんど溶解
しない澱粉粒子を用いることもできる。さらに、合成ポ
リマー粒子を用いることもでき、特に、オレフィン系ポ
リマー微粒子、フッ素系ポリマー微粒子、シリコン系樹
脂微粒子、ナイロン微粒子、PTFE等の低表面エネル
ギーの粒状固体は好ましい。これらの粒状固体は、一種
を単独で用いても、二種以上を混合して用いてもよい。
に供給することも、水性媒体中に分散させて水性分散液
として供給することもできるが、比重の高い無機粒子は
粉体のまま散布/塗布して使用することが望ましい。最
も好ましい供給方法は散布による方法である。
る場合に用いる分散剤としては、種々の界面活性剤、例
えば、低度硫化油、アルキルベンゼンスルフォン酸カル
シウム、高級アルコール硫酸エステル塩、ドデシルベン
ゼンスルフォン酸塩、脂肪酸のナトリウム塩等のアニオ
ン界面活性剤、脂肪酸モノグリセライド、高級アルコー
ルのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールの
エチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール脂
肪酸エステル等のノニオン界面活性剤等が挙げられる。
また、一般分散剤として、スチレンアクリル酸塩、スチ
レンマレイン酸塩、スチレンメタクリル酸塩等を用いる
ことができる。また、これらの塩としては、アルカリ金
属、モノエタノールアミン、ジエタノールアミントリエ
タノールアミン等のアルコールアミン類、アンモニウム
イオン、スルフォニウムイオン、オキソニウムイオン、
スチボニウムイオン、スタンノニウム、ヨードニウム等
のオニウム化合物等の塩基性物質との塩を用いることが
できる。これらの分散剤の粒状固体に対する比率は、重
量比で、粒状固体:分散剤=10:8〜10:0.5の
範囲とすることが好ましい。
販のものを用いることができ、例えば、コロイドミル、
フロージェットミル、スラッシャーミル、ハイスピード
ディスパーザー、ボールミル、アトライター、サンドミ
ル、サンドグラインダー、ウルトラファインミル、アイ
ガーモーターミル、ダイノーミル、パールミル、アジテ
ータミル、コボルミル、3本ロール、2本ロール、エク
ストリューダー、ニーダー、マイクロフルイダイザー、
ラボラトリーホモジナイザー、超音波ホモジナイザー等
が挙げられる。
塩、重クロム酸塩、次亜塩素酸塩、過硫酸アンモニウ
ム、過酸化水素、オゾン等の酸化剤による酸化処理、カ
ップリング剤による処理、ポリマーグラフト化処理、プ
ラズマ処理等の公知の処理方法により処理して使用する
ことができる。さらに、新たに発明された方法により、
粒状固体に親水性官能基を導入して自己分散型粒状固体
として使用することもできる。また、粒状固体を分散・
乳化した市販の水性分散体やエマルションを使用するこ
とも可能である。そのような例としては、コロイダルシ
リカ、ベーマイト、擬ベーマイト等のアルミナゾルやコ
ロイダルアルミナ、アルミニウム酸化物またはその水和
物等、非成膜性のポリマーコロイドで、低表面エネルギ
ーであるNET−HO(シリコン系樹脂エマルション:
NIKKOL CHEMICALS社製)、ポリフロン
D−1・D−2、ルブロンLDW−10・LDW−40
(フッ素系樹脂エマルション:ダイキン工業(株)製)
等が挙げられ、これらの中でも、NET−HO、ポリフ
ロンD−1・D−2、ルブロンLDW−10・LDW−
40は特に好ましい。
径は、0.01〜7μmとすることが好ましい。0.01
μmでは紙上で顔料粒子間に粒子が入りこみやすく、添
加した効果が得られにくい。また、7μm以上では、記
録画像上に異物として視覚上判別できるようになり、画
質悪化を招いてしまう。また、粒状固体の粒子径が顔料
の一次粒径より大きい場合は、摩擦係数を下げる効果が
高く好ましい。なお、分散体の粒子径の測定は、一般市
販の遠心沈降方式、レーザー回折方式(光散乱方式)、E
SA方式、キャピラリー方式、電子顕微鏡方式、動的光
散乱法を利用したマイクロトラックUPA 9340
(Leeds & Northrup社製)等により行な
うことができ、動的光散乱法を利用したマイクロトラッ
クUPA 9340による測定は特に好ましい。
量に対する粒状固体の固形分量は、0.1〜10重量%
とすることが好ましく、1〜5重量%とすることがより
好ましい。0.1重量%以下では摩擦係数を下げる効果
が得られず、10重量%を超えると保存安定性を阻害す
るため望ましくない。
には、必要に応じて有機溶媒、高分子成分、界面活性
剤、pH調整剤、ハイドロトロピー剤、キレート化剤、包
接化合物、酸化剤、酸化防止剤、還元剤、酵素、殺菌
剤、消泡剤、研磨剤、その他添加剤を添加することがで
きる。
の誘導体としては、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミ
ド、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩等、ワックス状
高級アルコールやその誘導体、一価及び二価のアルコー
ルの脂肪酸エステルであるワックス類、例えば、キャデ
リラワックスやカルナバロウワックス等の植物系ワック
ス、みつろうやラノリン等の動物系ワックス、モンタン
ワックス等の鉱物系ワックス、パラフィンワックス等の
石油ワックス、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成
炭化水素ワックス類、モンタンワックス誘導体やパラフ
ィンワックス誘導体等の変性ワックス、硬化ひまし油誘
導体等の水素化ワックス、無水フタル酸イミド等や多価
アルコールの脂肪酸エステル類、例えば、グリセリン脂
肪族エステル、ベタインエリスリット脂肪族エステル、
ソルビタン脂肪族エステル等が挙げられる。
溶融型の転写装置等により記録画像面に塗布したり、粒
状固体の状態で散布することができる。また、常温で液
状である場合には、そのままで、または溶媒、添加剤等
と共に塗布することにより使用することができる。ま
た、これらは乳化して水性エマルションとして使用する
こともできる。使用することができる乳化剤は、ステア
リン酸ナトリウム、オレイル酸ナトリウム、ラウリル硫
酸ナトリウム等の石鹸類や高級アルコールのエチレンオ
キサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサ
イド付加物、ポリオキシエチレンアルキルエーテール等
の界面活性剤、ポリエチレングリコール型非イオン界面
活性剤が挙げられる。エマルションにする方法は、可溶
化(転相)乳化法、自然乳化法、コロイドミルやホモジ
ナイザーやホモミキサーや膜乳化法等の乳化装置による
強制乳化法等、公知のいずれの方法も用いることができ
る。これらの乳化剤の高級アルコール、高級脂肪酸また
はそれらの誘導体に対する好ましい比率は、高級アルコ
ール、高級脂肪酸またはそれらの誘導体によって異なる
が、重量比で高級アルコール、高級脂肪酸、またはそれ
らの誘導体:乳化剤=10:10〜10:0.5程度と
なるように用いることが好ましい。
天然油でも合成油であってもよい。動物油としては、魚
油、鯨油、牛脂、豚脂等が挙げられ、植物油としては、
アマニ油、キリ油、ゴマ油、ナタネ油、ツバキ油、オリ
ーブ油、ヒマシ油、ヤシ油等が挙げられる。また、合成
油としては、テトラアルキルオルトシリケート等のシリ
ケートエステル系合成油、ネオペンタルグリコール、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスルトール等のネオ
ペンチルポリオールエステル系合成油、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレン
グリコールメチルエーテル、ブトキシプロピレングリコ
ールメチルエーテル等のポリグリコール系合成油、環状
ポリジメチルシロキサン、トリフルオルプロピルメチル
ポリシロキサン等のハロシリコーン系合成油、フルオロ
カーボン、ポリクロルトリフルオルエチレン等のハロカ
ーボン系合成油、ポリエーテル系合成油、ジメチルシリ
コーン、メチルフェニルシリコーン、メチルハイドロジ
ェンシリコーンやアルキル、アミノ、エポキシ、ポリエ
ーテル、高級脂肪酸等との変性シリコーン等のシリコー
ン系合成油等が挙げられる。
油、シリコーン油およびこれらの変性物は好ましい。ま
た、供給方法は先に挙げたいずれの方法でもよいが、特
にローラー塗布が好ましい。これらの油脂は、一種を単
独で用いることもできるが、二種以上を混合して用いる
こともできる。また、油はそのまま用いることもできる
が、粒状固体を混合し使用してもよい。また、ポリエチ
レングリコール型非イオン界面活性剤や低度硫化油等で
乳化して、水性エマルションとして使用することもでき
る。エマルションにする方法としては、先の粒状固体に
関して説明した方法を使用することができる。乳化剤の
油脂に対する好ましい比率は、重量比で、概ね、油脂:
乳化剤=10:10〜10:0.5の範囲である。
0.01〜7μmとすることが好ましい。0.01μm未
満となると、紙上で顔料粒子間に粒子が入りこみやす
く、添加した効果が得られにくい。また、7μmを超え
ると、記録画像上に異物として視覚上判別できるように
なり画質悪化を招いてしまう。また、粒子径が顔料の一
次粒径より大きい場合は、摩擦係数を下げる効果が高
く、好ましい。なお、粒径の測定には、粒状固体の分散
体の測定の場合と同一の装置を使用することができる。
〜30重量%とすることが好ましく、1〜10重量%と
することがより好ましい。0.1重量%未満となると、
摩擦係数を下げる効果が得られず、30重量%を超える
と保存安定性を阻害するので望ましくない。
アルキルアミン塩としては、アルキルトリメチルアンモ
ニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、
高級脂肪酸と低級アミンとの変性物等の高級アルキル第
四級アンモニウム塩、高級アルキルアミンのエチレンオ
キサイド付加物等の高級アルキルアミン塩が挙げられ
る。これらは、一般にカチオン界面活性剤として分類さ
れているものを転用することも可能である。
付加した物質としては、ポリシロキサンポリオキシエチ
レン等を付加させた物質、ポリエーテル親水化ジメチル
シロキサン、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフ
ルオロアルキルスルフォン酸、オキシエチレンパーフル
オロアルキルエーテル等が挙げられる。
高級アルキルアミン塩、シロキサンまたはパーフルオロ
アルキルを付加した物質は、水溶化して液体として使用
することができ、上記物質の全液体重量に対する添加量
は、0.001重量%〜10重量%の範囲とすることが
好ましく、0.002〜7重量%の範囲とすることがよ
り好ましい。0.001重量%未満となると添加の効果
が得られない。また、10重量%を超えると塗布時の気
泡が記録画像に残ることが多くなり好ましくない。ま
た、液体として使用する場合には、上記潤滑物質の他
に、必要に応じて有機溶媒、高分子成分、界面活性剤、
pH調整剤、ハイドロトロピー剤、キレート化剤、包接
化合物、酸化剤、酸化防止剤、還元剤、酵素、殺菌剤、
消泡剤、研磨剤、およびその他の添加剤を添加すること
ができる。
インクとは別に供給する場合に用いるインクジェット用
インクは、顔料/水溶性有機溶媒/水を必須成分とする
ものであり、必要に応じて潤滑物質、高分子分散剤、界
面活性剤、pH調整剤、ハイドロトロピー剤、キレート
化剤、包接化合物、酸化剤、酸化防止剤、還元剤、酵
素、殺菌剤、消泡剤、研磨剤、その他添加剤を含有する
ことができる。なお、潤滑物質をインクジェット用イン
クとは別に供給する場合に用いるインクジェット用イン
ク中に、当該潤滑物質を補助的に含有させることもでき
る。潤滑物質をインクジェット用インクとは別に供給す
る場合に用いるインクジェット用インクの組成、材料の
種類、含有量、物理的性質等の条件は、潤滑物質を含有
しないことを除いて、下記する潤滑物質を含有するイン
クジェット記録用インクと同一とすることができる。
ンクにより潤滑物質を含有する場合]潤滑物質をインク
ジェット用インク中に含有させて用いる場合の潤滑物質
は、上記したインクジェット用インクと別に潤滑物質を
供給する場合と同じものを使用することができる。すな
わち、粒状固体、高級アルコール、高級脂肪酸、および
これらの誘導体、油脂の分散体(コロイド)またはエマ
ルション、油脂、高級アルキル第四級アンモニウム塩、
高級アルキルアミン塩の水溶液、シロキサンまたはパー
フルオロアルキルを付加した物質等を用いることがで
き、これらの中から選択した一種を単独で用いても、二
種以上を混合して用いてもよい。
化・水溶液)にして、インク中に添加して使用すること
が好ましい。例えば、粒状固体の場合は分散体とし、高
級アルコール、高級脂肪酸およびこれらの誘導体、油脂
はエマルションとして用いることができる。
0〜500nmとすることが好ましく、50〜500n
mとすることがより好ましい。10nm未満となると紙
上で顔料粒子間に粒子が入り込みやすく、添加した効果
が得られにくい。また、500nmを超えると、ヘッド
内の目詰まりを引き起こす二次障害の発生が多くなり、
好ましくない。また、粒子径が顔料の一次粒径より大き
い場合には、摩擦係数を下げる効果が大きいので、好ま
しい。分散体またはエマルションの粒径の測定は、一般
市販の遠心沈降方式、レーザー回折方式(光散乱方
式)、ESA方式、キャピラリー方式、電子顕微鏡方式
等により行なうことができ、動的光散乱法を利用したマ
イクロトラックUPA 9340(Leeds & No
rthrup社製)による測定が特に好ましい。
滑物質の分散質量は、0.1〜10重量%が好ましく、
1〜5重量%がより好ましい。0.1重量%未満となる
と摩擦係数を下げる効果が得られず、10重量%を超え
るとヘッドの目詰まりを引き起こしたり、噴射安定性を
阻害するため望ましくない。市販の樹脂エマルションを
使用することも可能であり、例えば、非成膜性のポリマ
ーコロイドで且つ低表面エネルギーであるNET−HO
(シリコン系樹脂エマルション、NIKKOL CHE
MICALS)、ポリフロンD−1・D−2、ルブロン
LDW−10・LDW−40(フッ素系樹脂エマルショ
ン:ダイキン工業社製)等は好ましい。
添加量は、全インク重量に対して、0.001重量%〜
7重量%の範囲が好ましく、0.002〜5重量%の範
囲がより好ましい。0.001重量%以下では添加の効
果が得られず、7重量%を超えると、光学濃度の低下、
分散安定性の阻害が発生し好ましくない。
化水素油、シリコーン油とこれらの変性物や多価アルコ
ールの脂肪酸エステル類、例えば、グリセリン脂肪族エ
ステル、ベタインエリスリット脂肪族エステル、ソルビ
タン脂肪族エステル等のエマルションは好ましい。
顔料は、亜鉛華、チタン白、酸化クロム、酸化鉄、アル
ミナホワイト、カドミウム黄、硫化亜鉛、ジンククロメ
ート、黄鉛、硫酸バリウム、塩基性硫酸鉛、炭酸カルシ
ウム、鉛白、群青、珪酸カルシウム、マンガン紫、コバ
ルト紫、紺青、カーボンブラック等の無機顔料、マダレ
ーキ、コチニールレーキ、ナフトールグリーンB、ナフ
トールグリーンY、ナフトールエローS、パーマネント
レッド4R、ハンザエルー、ベンジジンエロー、リソー
ルレッド、レーキレッドC、レーキレッドD、ブリリア
ントカーミン6B、ボルドー10B、フタロシアニンブ
ルー、フタロシアニングリーン、スカイブルー、ローダ
ミンレーキ、メチルバイオレットレーキ、キノリンエロ
ーレーキ、ピーコックブルーレーキ、チオインジゴマル
ーン、アリザリンレーキ、キナクリドンレッド、ベリレ
ンレッド、アニリンブラック、ジオキサジンバイオレッ
ト、有機蛍光顔料、イソインドリノンエロー等の有機顔
料、酸化コバルト、γ−酸化鉄、金属鉄粉、バリウムフ
ェライト等のマグネタイト、フェライト等の磁性体や超
常磁性体、その他プラスチックピグメントや金属光沢顔
料等が挙げられるが、これらに限定されず、使用する色
相に合わせて適宜選択することができる。また、顔料の
他に公知の染料を1種類以上混合して使用することもで
きる。4色のフルカラーの印字画像を得る場合の顔料
を、商品名及びC.Iピグメント番号で例示すると、下
記の通りとなるが、これらに限定されるものではない。
ラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等の
カーボンブラック顔料、例えばRaven7000、R
aven5750、Raven5250、Raven5
000 ULTRAII、Raven3500、Rave
n2000、Raven1500、Raven125
0、Raven1200、Raven1190ULTR
AII、Raven1170、Raven1255、Ra
ven1080(以上、コロンビア社製)、Regal
400R、Regal330R、Regal660R、
Mogul L、Black Pearls L、Bla
ck Pearls 1300、Monarch 70
0、Monarch 800、Monarch 880、
Monarch 900、Monarch 1000、M
onarch 1100、Monarch 1300、M
onarch 1400(以上、キャボット社製)、C
olor Black FW1、Color Black
FW2、Color Black FW2V、Color
Black 18、Color Black FW20
0、Color Black S150、Color B
lack S160、Color Black S170、
Printex35、PrintexU、Printe
xV、Printex140U、Printex140
V、Special Black 6、Special
Black 5、Special Black 4A、S
pecial Black4(以上、デグッサ社製)、
No.25、No.33、No.40、No.47、No.
52、No.900、No.2300、MCF−88、M
A600、MA7、MA8、MA100(以上、三菱化
学社製)等が挙げられるが、これらに限定されない。
nt Blue−1、C.I.Pigment Blue
−2、C.I.Pigmet Blue−3、C.I.
Pigment Blue−15:3、C.I.Pig
ment Blue−15:34、C.I.Pigme
nt Blue−16、C.I.Pigment Blu
e−22、C.I.Pigment Blue−60等
が挙げられるが、これらに限定されない。
ent Red 5、C.I.Pigment Red
7、C.I.Pigment Red 12、C.I.P
igment Red 48、C.I.Pigment
Red 48:1、C.I.Pigment Red 5
7、C.I.Pigment Red 112、C.I.
Pigment Red 122、C.I.Pigmen
t Red 123、C.I.Pigment Red 1
46、C.I.Pigment Red 168、C.
I.Pigment Red 184、C.I.Pigm
ent Red 202等が挙げられるが、これらに限定
されない。
Yellow−1、C.I.Pigment Yell
ow−2、C.I.Pigment Yellow−
3、C.I.Pigment Yellow−12、
C.I.Pigment Yellow−13、C.
I.Pigment Yellow−14、C.I.P
igment Yellow−16、C.I.Pigm
ent Yellow−17、C.I.Pigment
Yellow−73、C.I.Pigment Yel
low−74、C.I.Pigment Yellow
−75、C.I.Pigment Yellow−8
3、C.I.Pigment Yellow−93、
C.I.Pigment Yellow−95、C.
I.Pigment Yellow−97、C.I.P
igment Yellow−98、C.I.Pigm
ent Yellow−114、C.I.Pigmen
t Yellow−128、C.I.Pigment Y
ellow−129、C.I.Pigment Yel
low−151、C.I.Pigment Yello
w−154等が挙げられるが、これらに限定されない。
また、公知の顔料の他、新たに合成された顔料を用いる
こともできる。
て使用することもできる。表面処理の例としては、エタ
ノール、プロパノール等のアルコール類による表面処
理、界面活性剤処理、酸性基や塩基性基を置換する顔料
誘導体処理、顔料表面を他物質で被覆する顔料被覆反応
処理、縮合反応やグラフト反応により置換基を導入する
表面化学反応処理、シラン系カップリング剤、チタネー
ト系カップリング剤、ジルコネート系カップリング剤、
アルミネート系カップリング剤等で表面処理をするカッ
プリング反応処理、プラズマ反応処理、CVD処理等が
挙げられる。
方法や新たに発明された方法によって、水中に自己分散
可能な顔料を調製し、使用することもできる。このよう
な方法としては、硝酸、過マンガン酸塩、重クロム酸
塩、次亜塩素酸塩、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、
オゾン等の酸化剤による酸化処理、カップリング剤によ
る処理、ポリマーグラフト化処理、プラズマ処理等が挙
げられる。
可能な顔料として、市販の親水処理された顔料を使用す
ることもできる。このような市販の親水処理顔料として
は、例えば、MICROJET BLACK CW−1
(オリエント化学工業(株)製)、CAB−O−JET
200、CAB−O−JET300(キャボット社製)
等が挙げられる。表面処理された顔料に含まれる水に対
する可溶化基は、ノニオン性、カチオン性、アニオン性
のいずれでも可能であるが、主にスルホン酸、カルボン
酸、水酸基、リン酸が望ましい。スルホン酸、カルボン
酸、リン酸の場合は、そのまま遊離酸の状態でも用いる
ことが可能であるが、水溶性を高めるために、塩基性の
物質または化合物との塩の状態として使用することが好
ましい。塩を形成する塩基性の物質または化合物化合物
としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカ
リ金属類、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリエ
チルアミン等の脂肪族アミン類、モノメタノールアミ
ン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアル
コールアミン類、アンモニア等が挙げられる。これらの
中でも、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ
金属類が好ましい。これは、アルカリ金属類は強電解質
であり、酸性基の解離を促進する効果が大きいためと考
えられる。
有機および無機不純物の含有量が少ないものが好まし
い。一般に市販されている顔料は、不純物の含有量が多
いので、精製品を使用することが望ましい。不純物の除
去は、例えば、水洗浄や、限外濾過膜法、イオン交換処
理、活性炭、ゼオライト等による吸着等の方法で行うこ
とができる。インク中における顔料の不純物に由来する
無機物の濃度は、ノズル目詰まりの防止のために、50
0ppm以下とすることが好ましく、300ppm以下
とすることがより好ましい。また、カルシウム、鉄、珪
素、マグネシウムは特に目詰まりを誘発するため、それ
ぞれ30ppm以下とすることが好ましく、20ppm
以下とすることがより好ましく、10ppm以下とする
ことが特に好ましい。
れる顔料は、有効な光学濃度を得ることおよび顔料の凝
集固化防止の観点から、インクジェット用インクの全重
量に対して、0.5〜20重量%であることが好まし
く、2〜10重量%であることがより好ましい。0.5
重量%未満となると、十分な光学濃度が得られない。ま
た、20重量%を超えると、光学濃度上昇に寄与しなく
なり、ヘッド目詰まりが生じやすく、また保管安定性が
低下しやすくなるため好ましくない。
得るために小さいほど望ましく、10nm〜100nm
が好ましく、10nm〜60nmがより好ましく、10
nm〜40nmが特に好ましい。なお、一次粒径の測定
は、電子顕微鏡やガスまたは溶質による吸着法、空気流
通法、X線小角散乱法等により行うことができる。本発
明の実施例における一次粒径は、電子顕微鏡により測定
した値である。
詰まりを防止するために小さいことが望まれ、10nm
〜300nmが好ましく、10nm〜200nmがより
好ましく、10〜150nmが特に好ましい。潤滑物質
が粒状固体である場合の顔料の一次粒径および分散粒径
は、粒状固体より小さいことが好ましい。分散粒径の測
定は、一般市販の遠心沈降方式、レーザー回折方式(光
散乱方式)、ESA方式、キャピラリー方式、電子顕微
鏡方式等により行うことができるが、動的光散乱法を利
用したマイクロトラックUPA 9340(Leeds
&Northrup社製)による測定が特に好ましい。
m以上の顔料の粒子数は、顔料凝集やヘッドフィルター
の目詰まり防止及び保存安定性の向上のために、極力少
なくすることが望ましく、7.5×104個以下が好まし
く、5.0×104個以下がより好ましく、2.5×10
4個以下がより好ましい。0.5μm以上の粒子数は、A
ccusizer(米国PARTICLE SIZIN
G SYSTEMS社製)により測定することが好まし
い。
分である水溶性有機溶媒は、ノズル部における固化を防
止するものとして、多価アルコール類およびそのアルキ
ルエーテル類等の誘導体類を使用することができる。こ
れらの例としては、グリセリン、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、(2(2ブトキシエトキシ)エタノール)、ジエチ
レングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコー
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ブチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、チオジグリコ
ール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ペ
ンタンジオール、ヘキサントリオール、トリメチロール
プロパン等が挙げられる。また、メチルアルコール、エ
チルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、ヘキシルアルコ
ール、ベンジルアルコール等のアルコール類、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、ア
セトン、ジアセトンアルコール等のケトン、ケトアルコ
ール類、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、
ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノン等の高沸点含窒素溶媒、
ジメチルスルフォキシド、ジエチルスルフォキシド、ス
ルフォラン、チオジエタノール等の含硫黄溶媒、グルコ
ース、マルトース、アミロース(デキストリン)、セル
ロース、アルギン酸ナトリウム等の糖類及びその誘導
体、アラビアゴム等が挙げられるが、これらに限定され
ない。
使用してもよいが、2種以上を混合して使用することも
できる。水溶性有機溶媒のインク全重量に対する含有量
は1〜50重量%とすることが好ましい。1重量%以下
では、保湿作用の効果がなく、50重量%を超えるとイ
ンクの粘度増加によりインクの噴射が不安定になる。
水は、不純物混入を防止するために、イオン交換水、超
純水、蒸留水、限外濾過水等を使用することが好まし
い。
は、表面張力の調整による噴射安定性制御や、印字時の
浸透性(乾燥時間)の制御等を行なう目的で、インク中
に界面活性剤を添加することもできる。界面活性剤は、
ノニオン、アニオン、カチオンまたは両性界面活性剤の
いずれでもよい。
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソ
ルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン/ポリオ
キシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミ
ド、アセチレングリコール誘導体(サーフィノール)等
が挙げられる。
ンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸
塩、アルキルナフタリンスルホン酸塩のホルマリン縮合
物、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル
塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級アルコー
ルエーテルの硫酸エステル塩及びスルホン酸塩、高級ア
ルキルスルホンアミドのアルキルカルボン酸塩、スルホ
コハク酸塩、そのエステル塩、アルキル亜リン酸塩、ア
ルキルリン酸塩、アルキルフォスフォン酸塩及びエステ
ル、高級アルコールリン酸エステル塩等が挙げられる。
二、第三級のアミン塩、第四級アンモニウム塩等が挙げ
られ、両性界面活性剤としては、ベタイン、スルホベタ
イン、サルフェートベタイン等が挙げられる。その他、
ポリシロキサンポリオキシエチレン付加物等のシリコー
ン系界面活性剤、パーフルオロアルキルカルボン酸、パ
ーフルオロアルキルスルフォン酸、オキシエチレンパー
フルオロアルキルエーテル等のフッ素系界面活性剤、天
然またはバイオサーファクタント類のレシチン、スピク
リスポール酸、ラムノリピド、サポニン、コール酸塩等
を用いることもできる。
ることができるが、2種以上を混合して用いることもで
きる。これらの界面活性剤のインクジェット用インクに
おける含有量は、全インク重量に対して、0.001〜
7重量%の範囲が好ましく、0.005〜2重量%の範
囲がより好ましく、0.005〜1重量%の範囲がさら
に好ましい。0.001重量%未満となると、添加効果
が発揮されず、7重量%を超えると、浸透作用が強くな
りすぎ、顔料が紙に浸透して有効な光学濃度が得られな
くなる。
合は、顔料粒子表面と結合する疎水部と親水部からなる
高分子分散剤を使用することができる。このような高分
子分散剤の例としては、顔料粒子表面と結合する疎水
部とSO3H基を有する親水部からなる親水性モノマー
成分の単独重合体またはその塩、疎水性モノマー成分
とSO3H基を有する親水性モノマー成分との共重合体
またはその塩、疎水性モノマー成分の単独重合体また
は2種以上の疎水性モノマー成分の共重合体をスルフォ
ン化による親水化処理をして得られた重合体またはその
塩、疎水部とH3PO4基を有する親水部からなる親水
性モノマー成分の単独重合体またはその塩、疎水性モ
ノマー成分とH3PO4基を有する親水性モノマー成分と
の共重合体またはその塩、疎水部とCOOH基を有す
る親水部からなる親水性モノマー成分の単独重合体また
はその塩、疎水性モノマー成分とCOOH基を有する
親水性モノマー成分との共重合体またはその塩、また
は、これらに、その他の成分を必要に応じて共重合する
こともできる。共重合体は、ランダム、グラフト、ブロ
ック等いずれの構造であってもよい。
とSO3H基やH3PO4基やその他成分を有する分散剤
とを併用することもできる。多色印字する場合は、イン
ク間の滲み防止や単色印字における定着性改善のため
に、COOH基またはその塩を含む分散剤が有効であり
好ましい。塩としては、アルカリ金属、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミントリエタノールアミン等の
アルコールアミン類、アンモニウムイオン、スルフォニ
ウムイオン、オキソニウムイオン、スチボニウムイオ
ン、スタンノニウム、ヨードニウム等のオニウム化合物
等の塩基性物質との塩が挙げられるが、これらに限定さ
れない。
しては、α、β−エチレン性不飽和カルボン酸及びその
脂肪族アルコールエステル、アクリル酸、アクリル酸誘
導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体、マレイン
酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導
体、フマル酸、フマル酸誘導体等が挙げられ、これらの
中でも、アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル
酸、メタクリル酸誘導体は好ましい。
スチレン誘導体、ビニルトルエン、ビニルトルエン誘導
体、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、ブタ
ジエン、ブタジエン誘導体、イソプレン、イソプレン誘
導体、エチレン、エチレン誘導体、プロピレン、プロピ
レン誘導体、アクリル酸のアルキルエステル、メタクリ
ル酸のアルキルエステル等が挙げられ、これらの中で
も、スチレン、スチレン誘導体、アルキルアクリレー
ト、アルキルメタクリレート(アルキル基のC数は1〜
10が好ましく、1〜6が好ましい)が好ましい。
リルアミド、アクリルアミド誘導体、ジメチルアミノエ
チルメタクリレート、エトキシエチルメタクリレート、
ブトキシエチルメタクリレート、エトキシトリエチレン
メタクリレート、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、
アルキルエーテルやメトキシポリエチレングリコールメ
タクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート
等のポリオキシエチレンを含む成分、ヒドロキシメチル
メタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ビ
ニルアルコール等の水酸基を含む成分等が挙げられる。
ク粘度との関係から、重量平均分子量で3,000以上
20,000以下が好ましい。重量平均分子量は、光散
乱法、X線小角散乱法、沈降平衡法、拡散法、超遠心法
や各種クロマトグラフィー、例えばGPC法により測定
することができる。本発明における分子量は、GPC法
により測定したポリエチレングリコール換算の値であ
る。高分子分散剤の分子量が3,000未満となると、
分散性、分散安定性の低下を引き起こす。20,000
を超えると、インクの増粘を起こし、ヘッド目詰まり、
噴射特性の悪化を引き起こす。
ンクにおける含有量は、インクジェット用インク全量に
対して、0.002重量%〜10重量%の範囲が好まし
く、0.003〜8重量%の範囲がより好ましい。0.0
02重量%未満となると、分散効果がなく、10重量%
を超えると、浸透作用により光学濃度の著しい低下があ
り、好ましくない。
成分の分散剤中の比率は、0.1モル%〜100モル%
の範囲が好ましく、30モル%〜100モル%の範囲が
より好ましい。また、COOH基またはその塩を有する
分散剤の対応酸化は、100〜800が好ましく、15
0〜800がより好ましい。
率は、顔料の粒径、比表面積、表面構造等によって異な
るが、概ね、重量比で顔料:分散剤が10:8〜10:
0.5の範囲とすることが好ましい。
る分散機は、市販のいずれのものも使用することができ
る。例えば、コロイドミル、フロージェットミル、スラ
ッシャーミル、ハイスピードディスパーザー、ボールミ
ル、アトライター、サンドミル、サンドグラインダー、
ウルトラファインミル、アイガーモーターミル、ダイノ
ーミル、パールミル、アジテータミル、コボルミル、3
本ロール、2本ロール、エクストリューダー、ニーダ
ー、マイクロフルイダイザー、ラボラトリーホモジナイ
ザー、超音波ホモジナイザー等が挙げられ、これらを単
独で用いても、組み合せて用いてもよい。あるいは、所
定の溶媒、水、高分子分散剤を混合した後、顔料を添加
して、分散機を用いて分散させることもできる。また、
無機不純物の混入を防ぐために、分散媒体を使用しない
分散方法を用いることが好ましく、そのような方法とし
ては、マイクロフルイダイザーや超音波ホモジナイザー
等を用いる方法が挙げられる。なお、分散効果を高める
ために、分散に使用する水溶液を脱気、脱泡することが
好ましい。また、分散時のpHは9以下であることが好
ましい。
他の添加剤として、ハイドロトロピー剤、例えば、酪酸
ナトリウム、サリチル酸ナトリウム等のカルボン酸塩、
トルエンスルホン酸ナトリウム等の芳香族スルホン酸
塩、エチルアルコール等の低級アルコール、尿素、アセ
トアミド等、キレート化剤、例えば、エチレンジアミン
テトラ酢酸(EDTA)、イミノ二酢酸(IDA)、エ
チレンジアミン−ジ(o−ヒドロキシフェニル酢酸)
(EDDHA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ジヒドロ
キシエチルグリシン(DHEG)、trans−1,2
−シクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)、ジエ
チレントリアミン−N,N,N’,N’’,N’’,−
五酢酸(DTPA)、グリコールエーテルジアミン−
N,N,N’,N’−四酢酸(GEDTA)等、包接化
合物として、例えば、尿素、チオ尿素、デスオキシコー
ル酸、ビス−(N,N’−テトラメチレンベンジジ
ン)、シクロファン、シクロデキストリン等、好ましく
は、尿素、シクロデキストリンを含有することができ
る。
には、酸化剤、酸化防止剤、還元剤、酵素、殺菌剤、消
泡剤、研磨剤、その他添加剤を必要に応じて添加するこ
とができる。
は、必要に応じてpH調整を行うこともでき、pHは、
7〜10が好ましい。pHが10を越えるとヘッド材料
の腐蝕や溶解、剥離等の悪影響があり、pHが7未満と
なると、ヘッド目詰まりが悪化する。pHを調整剤とし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチ
ウム、硫酸ナトリウム、酢酸塩、乳酸塩、安息香酸塩、
トリエタノールアミン、アンモニア、2−アミノ−2−
メチル−1−プロパノール(AMP)、リン酸アンモニ
ウム、リン酸ナトリウム、リン酸リチウム等のアルカリ
や、酢酸、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、プロピオン酸、
P−トルエンスルフォン酸等の有機酸または無機酸、そ
の他一般のpHバッファ類、グッドバッファ類を使用す
ることができるが、これらに限定されない。
力は、20℃で30〜55dyn/cmであることが好
ましく、40〜55dyn/cmの範囲がより好まし
い。30dyn/cm未満となると、記録材に対する濡
れが過剰になり、滲みやインクの裏抜けが生じやすくな
り、画質劣化を招きやすくなる。また、55dyn/c
mを超えると、記録材に対する濡れが悪化し、乾燥性が
悪化しやすい。また、これに伴う記録材のカール、カク
ルが問題となりやすい。
粘度は、20℃で1〜8cPの範囲が好ましく、2〜4
cPの範囲がより好ましい。1cP未満となると、ノズ
ルからインクのこぼれ落ち(吹き出し)が生じやすくな
り、また顔料粒子の凝集が生じやすくなる。また、8c
Pより大きいと吐出が不安定になり望ましくない。
導電率は、高いと分散安定を阻害するので、0.5S/
m以下とすることが好ましく、0.005〜0.4S/m
の範囲がより好ましい。また、写真画像対応の淡色イン
クは、希釈されているので、インク導電率は低くてもよ
く、0.005〜0.2S/mとすることが好ましい。
媒体は、特に限定されないが、用紙平滑度が150秒以
下、透気度が150秒以下で、材質がケミカルパルプ7
0%以上の印刷用紙や筆記用紙等の中質及び上質紙、コ
ピー用紙、フォーム紙、ボンド紙、再生紙、リサイクル
用紙等の普通紙を用いると、本発明の効果が有効に発揮
されるので好ましい。また、インクジェット記録用に特
別に作成されたコート紙やOHP用透明フィルムや光沢
紙も使用することができるが、これらの特殊紙には、イ
ンクを媒体表面のコート層のみに浸透させる処理や、イ
ンクと媒体のコート層の化学変化により強固な膜形成を
行い画像強度を増強させる処理等、インクジェット用に
特別な処理が施されているため、本発明のように静摩擦
係数を0.4以上0.75未満としなくても、画像強度が
得られるものがある。
よる画像記録は、所謂インクジェット装置であれば、何
れの方式のものも用いることができる。さらに、印字時
または印字前後に記録媒体およびインクを50〜200
℃に加熱し、印字定着を促進する機能を有するものを使
用することもできるし、中間体ドラムやベルト等に印字
し、中間体上でインク画像を整えてから用紙に転写記録
することもできる。
明する。顔料分散液を以下の処方で作製した。 [顔料分散液1] n−ブチルメタクリレート/アクリル酸カリウム塩共重合体 2重量部 (分子量7500、n−ブチルメタクリレート/アクリル酸=33/67モル) 超純水 70重量部 上記成分を混合し、溶解させた。次いで、この溶液にカ
ーボンブラック(SB4A、一次粒径25nm:Deg
sa社製)10重量部を撹拌しながら加え、30分間撹
拌した後、ダイノーミル(メディア:ジルコニア0.5
mm径)で1時間分散した。この液を遠心分離装置を用
いて、遠心分離を実施(8000rpm、15分)した
後、1N−KOHによりpH8.4に調整し、1μmの
メンブランフィルターを通過させ、顔料分散液1を得
た。
ーボンブラック(Raven5750、一次粒径12n
m:コロンビアン社製)10重量部を撹拌しながら加
え、30分間撹拌した後、マイクロフルイダイザーで1
0000psi/30path分散した。この液を遠心
分離装置を用いて、遠心分離を実施(8000rpm、
15分)した後、1N−NaOHによりpH8.7に調
整し、1μmのメンブランフィルターを通過させ、顔料
分散液2を得た。
径16nm:キャボット社製)を遠心分離処理(700
0rpm、20分間)して得られた顔料分散体を、5μ
mのメンブランフィルターで濾過し、さらに、1μmの
メンブランフィルターで濾過した。この時の顔料固形分
は13.5%であった。これを超純水で希釈し、固形分
10%の顔料分散液3を得た。pHは7.2であった。
astogen Super Magenta RE−0
3(C.I.Pigment R122、一次粒径11
5nm:大日本インキ化学工業社製)10重量部を撹拌
しながら加え、30分間撹拌した後、ダイノーミル(メ
ディア:ジルコニア0.5mm径)で1時間分散した。
この液を遠心分離装置を用いて、遠心分離を実施(80
00rpm、15分)した後、1N−KOHによりpH
8.5に調整し、1μmのメンブランフィルターを通過
させ顔料分散液4を得た。
製した。 [液体1] ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド 0.3重量部 ジエリレングリコール 10重量部 上記成分と超純水を加え、全量を100重量部とした混
合物を30分間攪拌して、水溶液(液体1)を得た。
用いて15分間乳化し、10分間室温まで冷却した。さ
らに、乳化を15分間続け、ペンタエリスリトール牛脂
脂肪酸エステルの水性エマルション(液体2)を得た。
粒径は250nmであった。
用いて15分間乳化し、10分間室温まで冷却した。さ
らに、乳化を15分間続け、ステアリン酸メチルの水性
エマルション(液体3)を得た。粒径は200nmであ
った。
拌した後、1μmのメンブランフィルターを通過させ
て、インクジェット用インク1〜7を調製した。
ク1を用いて、富士ゼロックス社で試作したフルカラー
インクジェットプリンター(600spi)により、普
通紙(FX−L紙:富士ゼロックス社製)上に、10c
m四方のパッチを印字した。図1に示すように、印字直
後に容器4の下部がメッシュ状5に開口し、記録紙が搬
送されるときのみ振動し、潤滑物質を散布する簡易装置
により、PTFE粒子(ルブロンL−2、平均粒径5μ
m:ダイキン社製)を記録紙上に散布した。
ク2を用いて、富士ゼロックス社で試作したフルカラー
インクジェットプリンター(600spi)により、普
通紙(FX−L紙:富士ゼロックス社製)上に、10c
m四方のパッチを印字した。図1に示すように、印字直
後に容器4の下部がメッシュ状5に開口し、記録紙が搬
送されるときのみ振動し、潤滑物質を散布する簡易装置
により、タルク粒子(平均粒径5μm)を記録紙上に散
布した。
ク3を用いて、富士ゼロックス社で試作したフルカラー
インクジェットプリンター(600spi)により、普
通紙(FX−L紙:富士ゼロックス社製)上に、10c
m四方のパッチを印字した。図2に示すように、印字直
後に記録紙9の排出部に設けられたシリコーン油(L−
45:日本ユニカー社製)を含ませたシリコーンゴムロ
ーラー8との接触により、記録画像面にシリコーン油を
塗布した。
インク2を用いて、富士ゼロックス社で試作/改造した
フルカラーインクジェットプリンター(600spi)
により、普通紙(FX−L紙(富士ゼロックス社製)上
に、10cm四方のパッチを印字し、図3にに示すよう
に、印字直後に、カラーヘッドを改造したピエゾ型イン
クジェットヘッド10により、シリコーン油(L−4
5:日本ユニカー社製)を記録画像面に噴射した。
インク4を用いて、富士ゼロックス社で試作/改造した
フルカラーインクジェットプリンター(600spi)
により、普通紙(FX−L紙:富士ゼロックス社製)上
に、10cm四方のパッチを印字し、その直後に、カラ
ーヘッド内に充填した上記液体1を記録画像面に噴射し
た。
m)上に12−ヒドロキシステアリン酸アミドを2μm
塗布し、ワックスシートを作製した。次いで、表1に示
すインクジェット用インク5を用いて、富士ゼロックス
社で試作/改造したフルカラーインクジェットプリンタ
ー(600dpi)のヘッド7(図4)により、普通紙
(FX−L紙:富士ゼロックス社製)上に、10cm四
方のパッチに印字し、図4に示すように、印字直後にカ
ラーヘッドを改造した発熱ヘッド11により、12−ヒ
ドロキシステアリン酸アミドワックスを記録画像面に塗
布した。
インク6を用いて、富士ゼロックス社で試作/改造した
フルカラーインクジェットプリンター(600dpi)
により、普通紙(FX−L紙:富士ゼロックス社製)上
に、10cm四方のパッチを印字した。
インク8を用いて、富士ゼロックス社で試作/改造した
フルカラーインクジェットプリンター(600dpi)
により、普通紙(FX−L紙:富士ゼロックス社製)上
に、10cm四方のパッチを印字した。
ゼロックス社で試作/改造したフルカラーインクジェッ
トプリンター(600spi)のカラーヘッド内に充填
した液体4を、FX−L紙(富士ゼロックス社製)に、
インク印字直前に画像予定領域(10cm四方パッチ)
に噴射した。この直後に、表1のインクジェット用イン
ク3を、10cm四方のパッチに印字した。
ンク2を、富士ゼロックス社で試作/改造したフルカラ
ーインクジェットプリンター(600spi)により、
FX−L紙(富士ゼロックス社製)上に、10cm四方
パッチに印字し、その直後に、カラーヘッドに置き換え
改造したピエゾ型インクジェットヘッドにより、シリコ
ーン油(L−45:日本ユニカー社製)を記録画像面に
通常の1/4の密度で噴射した。
ト用インク1〜5を用いて、富士ゼロックスで試作した
フルカラーインクジェットプリンター(600spi)
により、普通紙(FX−L紙:富士ゼロックス社製)上
に、10cm四方のパッチを印字した。
1〜5において得られた印字物に関して、定着性テスト
及び摩擦係数の測定を行なった。 (定着性テスト)画像部と非画像部の境界にFX−L紙
の白紙を載せ、上から指で押付けながら擦り、非画像部
(白紙上)の汚れについて、10人の官能検査により序
列をつけた。評価は次の基準で行った。結果を表2に示
す。 ○・・・・汚れ無、△・・・・やや汚れ有、×・・・・
汚れが目立つ、××・・・・汚れが非常に目立つ
47の紙及び板紙の摩擦係数試験方法に準じ、静摩擦係
数の測定を行なった。ただし、おもりは1cm四方と
し、荷重を1000gとして測定を行なった。測定は、
水平板上に印字物を載せ、おもり側にFX−L紙の白紙
を両面テープで貼り付けて行なった。測定は5回行な
い、1回毎に印字物及び白紙を交換して行なった。結果
を表2に示す。
静摩擦係数が0.75未満となると、0.75以上の場合
と比べて定着性が非常に優れたものとなった。また、静
摩擦係数を0.75未満とした実施例1〜10では、印
字部表面の滑りが大幅に改善されており、擦れに対する
印字物の汚れが低減されていた。
り、記録画像面と記録媒体との間の静摩擦係数を0.4
以上0.75未満とすることにより、画像記録部表面の
滑りが大幅に改善され、擦れに対する印字物の汚れが低
減される。従って、本発明のインクジェット画像記録方
法は、レポート用紙、コピー用紙、ボンド紙、上質紙等
の普通紙等の記録媒体上において、高い耐摩擦性、耐擦
れ性を有する画像を形成することができ、熱インクジェ
ット方式、ピエゾ方式、超音波、電界等を利用するイン
クジェット記録方法に好適である。
よれば、定着性が非常に優れた記録画像部を得ることが
できる。
ト用プリンターを示す図であり、(a)は側面概念図を
示し、(b)は潤滑物質の容器の拡大図を示す。
クジェット用プリンターを示す図であり、(a)は側面
概念図を示し、(b)は斜視図を示す。
を示す図である。
いる発熱ヘッドを示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 顔料、水溶性有機溶媒および水を含有す
るインクジェット用インクによる画像記録方法であっ
て、記録画像面と記録媒体との間の静摩擦係数が0.4
以上0.75未満であることを特徴とするインクジェッ
ト画像記録方法。 - 【請求項2】 顔料、水溶性有機溶媒、水および潤滑物
質を含有することを特徴とするインクジェット用イン
ク。
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JP29610698A JP2000108495A (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | インクジェット画像記録方法およびインクジェット用インク |
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JP29610698A JP2000108495A (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | インクジェット画像記録方法およびインクジェット用インク |
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ID=17829223
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