JP2009194211A - 有機電界発光素子及び表示装置 - Google Patents

有機電界発光素子及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高い発光効率及び耐久性を有するとともに、色純度及び発光効率が高い有機電界発光素子及び表示装置を提供する。
【解決手段】陽極と陰極から成る一対の電極間に少なくとも発光層を含む有機層16を有する有機電界発光素子であって、前記発光層の構成材料の少なくとも一種の濃度が陰極側から陽極側に向かって減少もしくは増大し、かつ、該発光層の両側にそれぞれ該発光層からの光に対して反射性を有する層14,18を有することを特徴とする有機電界発光素子10及びそれを備えた表示装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機電界発光素子及び表示装置に関する。
近年、有機電界発光素子(有機EL素子)を用いた表示装置が開発されている。ガラス等の基板上に、陽極、発光層を含む有機EL層、陰極等が積層され、両極の引出配線(端子)を介して外部の配線と接続し、電界を印加することにより電極間に挟まれた領域の発光層において正孔と電子が再結合して発光する。
カラー表示が可能な表示装置を製造する場合は、例えば、基板上に陽極をストライプ状に形成した後、陽極上に赤(R)、緑(G)、青(B)に対応した有機EL層が繰り返し現れるように有機EL材料でパターニングを行う。次いで、有機EL層上に陰極を形成し、さらに、各電極の端子(外部接続端子)に制御配線、信号配線等の外部配線を接続する。これにより、RGBに対応した有機EL素子が並んで画素を構成し、カラー表示を行うことができる。
発光層を構成する材料は、発光効率が良いこと、キャリア輸送性が良いこと、成膜性が良いことなどの条件が要求され、発光材料だけで構成される場合があるほか、発光材料のほかに、発光せずに電荷輸送性を有するホスト材料等を混ぜて構成される場合もある。
また、発光層の構成材料に濃度勾配を持たせることにより、発光効率の向上や長寿命化などを図った発光素子が提案されている(例えば特許文献1〜2参照)。
特開2001−155862号公報 特開2001−189193号公報
本発明は、高い発光効率及び耐久性を有するとともに、色純度及び発光効率が高い有機電界発光素子及び表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では以下の有機電界発光素子及び表示装置が提供される。
<1> 陽極と陰極から成る一対の電極間に少なくとも発光層を含む有機層を有する有機電界発光素子であって、
前記発光層の構成材料の少なくとも一種の濃度が陰極側から陽極側に向かって減少もしくは増大し、かつ、該発光層の両側にそれぞれ該発光層からの光に対して反射性を有する層を有することを特徴とする有機電界発光素子。
<2> 前記反射性を有する層のうち、前記発光層からの光を取り出す側の層は前記発光層からの光に対して半透過性且つ半反射性の層であり、反対側の層は前記発光層からの光に対して非透過性且つ反射性の層であり、
前記半透過性且つ半反射性の層と前記非透過性且つ反射性の層との間の光学的距離をL、前記半透過性且つ半反射性の層と前記非透過性且つ反射性の層で反射する際に生じる位相シフトをΦラジアン、前記発光層からの光のうち取り出したい光のスペクトルのピーク波長をλとした場合、下記式
(2L)/λ+Φ/(2π)=m (mは整数)
を満たすように構成されていることを特徴とする<1>に記載の有機電界発光素子。
<3> 前記発光層の構成材料として少なくとも正孔輸送性材料と電子輸送性材料を含有し、前記正孔輸送性材料の濃度が陰極側から陽極側に向かって増大し、かつ、前記電子輸送性材料の濃度が陰極側から陽極側に向かって減少していることを特徴とする<1>又は<2>に記載の有機電界発光素子。
<4> 前記正孔輸送性材料が発光材料であることを特徴とする<3>に記載の有機電界発光素子。
<5> 前記発光層の厚さをxnm、前記発光層の陽極側界面付近の領域における前記正孔輸送性発光材料の濃度をA質量%、前記発光層の陰極側界面付近の領域における前記正孔輸送性発光材料の濃度をB質量%、前記発光層内において陽極側界面から陰極方向にynmの位置における前記正孔輸送性発光材料の濃度をC質量%としたとき、
(A−C)/y > (C−B)/(x−y)
の関係を満たすことを特徴とする<4>に記載の有機電界発光素子。
<6> 前記発光層中の正孔輸送性発光材料の濃度が、前記陽極側界面から該発光層の厚みの50%以内で15%以下まで減少していることを特徴とする<4>又は<5>に記載の有機電界発光素子。
<7> 前記電子輸送性材料が発光材料であることを特徴とする<3>に記載の有機電界発光素子。
<8> 前記発光層の厚さをxnm、前記発光層の陽極側界面付近の領域における前記電子輸送性発光材料の濃度をA質量%、前記発光層の陰極側界面付近の領域における前記電子輸送性発光材料の濃度をB質量%、前記発光層内において陽極側界面から陰極方向にynmの位置における前記電子輸送性発光材料の濃度をC質量%としたとき、
(C−A)/y < (B−C)/(x−y)
の関係を満たすことを特徴とする<7>に記載の有機電界発光素子。
<9> 前記発光層中の電子輸送性発光材料の濃度が、前記陰極側界面から該発光層の厚みの50%以内で15%以下まで減少していることを特徴とする<7>又は<8>に記載の有機電界発光素子。
<10> 前記発光層の厚みが30nm以上200nm以下であることを特徴とする<1>〜<9>のいずれかに記載の有機電界発光素子。
<11> 前記発光層からの光が燐光であることを特徴とする<1>〜<10>のいずれかに記載の有機電界発光素子。
<12> <1>〜<11>のいずれかに記載の有機電界発光素子を備えていることを特徴とする表示装置。
本発明によれば、高い発光効率及び耐久性を有するとともに、色純度及び発光効率が高い有機電界発光素子及び表示装置が提供される。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明に係る有機電界発光素子及び表示装置について説明する。
本発明者らの研究によれば、発光層にホスト材料と発光材料を用いた有機電界発光素子において、例えば、正孔輸送性を示すホスト材料と、電子輸送性を示す発光材料を用いた典型構成の場合、発光層内の発光分布は、電子輸送層(ETL)側に寄った分布となる。そこで、発光層の構成材料の濃度を厚さ方向に傾斜させることにより発光領域を広げることができる反面、素子の光学干渉的には最適でない発光位置も存在してしまう。これは光取出し時に色純度悪化・効率低下を招いてしまう。
このような問題を解決すべく、本発明者らは鋭意研究及び検討を重ねた結果、発光層の構成材料の少なくとも一種の濃度を厚さ方向に増加又は減少させるとともに、発光層の両側にそれぞれ該発光層からの光に対して反射性を有する層を設ければ、単なる足し合わせ以上の相乗効果が得られることを見出した。すなわち、上記のような構成であれば、発光層の発光領域が広がるとともに発光層の両側に位置する光反射性を有する層が共振構造を成し、発光層からの光の一部が共振して多重干渉が生じ、色純度が良く、かつ高効率な有機電界発光素子を得ることができることを見出し、本発明の完成に至った。
図1は、本発明に係る有機電界発光素子の構成の一例を概略的に示している。この有機電界発光素子10は、支持基板12上において、陽極と陰極から成る一対の電極14,18間に少なくとも発光層を含む有機層16を有し、発光層の構成材料の濃度が陰極側から陽極側に向かって減少もしくは増大している。例えば、図2に示すように、発光層が正孔輸送性材料と電子輸送性材料を含有し、正孔輸送性材料の濃度が陰極側から陽極側に向かって増大し、かつ、電子輸送性材料の濃度が陰極側から陽極側に向かって減少する構成とすることができる。
一方、発光層からの光に対して反射性を有する層は、例えば、光源やディスプレイとして発光層の光を一方の面から取り出す装置とする場合には、発光層からの光を取り出す側の層は発光層からの光に対して半透過性且つ半反射性の層とし、反対側の層は発光層からの光に対して非透過性且つ反射性の層とする。このような光反射性を有する層は、発光層の両側に配置されていれば特に限定されないが、一方もしくは両方が電極を兼ねることが好ましい。
図1に示す有機電界発光素子10では、発光層からの光を取り出す側に位置する上部電極18が発光層からの光に対して半透過性且つ半反射性の層を兼ね、反対側の下部電極14が発光層からの光に対して非透過性且つ反射性の層を兼ねている。上下の電極(陽極及び陰極)14,18を、発光層からの光に対して反射性を有する材料により構成することで、これらの電極14,18は発光層の両側でそれぞれ発光層からの光に対して反射性を有する層として機能することができる。
発光層からの光に対して半透過性且つ半反射性の層(図1では上部電極18)は、発光層からの光の一部を透過し、一部を反射すれば特に限定されないが、光を効率的に取り出すとともに反射による多重干渉を生じさせ易くするため、好ましくは、光透過率が20%以上70%以下であり、光反射率が30%以上80%以下である。
このような構成の有機電界発光素子10は、有機層16の総膜厚によって取り出される光のピーク波長が決まるため、発光層の構成材料の濃度勾配により発光領域が広がっても、決められたピーク波長のシャープなELスペクトルが得られるとともに、効率の向上も期待できる。
なお、所望の波長の光をより確実に取り出すためには、図1に示すように、半透過性且つ半反射性の層(上部電極)18と非透過性且つ反射性の層(下部電極)14との間の光学的距離をL、半透過性且つ半反射性の層と非透過性且つ反射性の層で反射する際に生じる位相シフトをΦラジアン、発光層からの光のうち取り出したい光のスペクトルのピーク波長をλとした場合、下記式を満たすように構成されていることが好ましい。
(2L)/λ+Φ/(2π)=m (mは整数)
共振部(上下の電極14,18間)における光学的距離Lが上記関係式を満たす有機電界発光素子であれば、共振部において波長λ近傍の光が多重干渉を引き起こし、色純度が向上したものとなる。
なお、基板12側から光を取り出す場合は、発光層からの光に対して上部電極18を非透過性且つ反射性の層とし、下部電極14を半透過性且つ半反射性の層とすればよい。また、両面から光を取り出す場合は、両極14,18を発光層からの光に対して半透過性且つ半反射性の層とすればよい。
以下、本発明に係る有機電界発光素子及び表示装置の各構成要素及び製造方法についてより具体的に説明する。
<支持基板>
有機電界発光素子10を形成するための支持基板12は、有機電界発光素子10を支持することができる強度、光透過性等を有するものであれば特に限定されず、公知のものを使用することができる。例えば、ジルコニア安定化イットリウム(YSZ)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。
支持基板12としてガラスを用いる場合、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。
有機材料からなる支持基板12を用いる場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。特にプラスチック製の支持基板12を用いる場合には、水分や酸素の透過を抑制するため、支持基板12の片面又は両面に透湿防止層又はガスバリア層を設けることが好ましい。透湿防止層又はガスバリア層の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物を好適に用いることができる。透湿防止層又はガスバリア層は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
また、熱可塑性の支持基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
支持基板12の形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、有機EL表示素子10の用途、目的等に応じて適宜選択することができる。一般的には、支持基板12の形状としては、取り扱い性、有機電界発光素子の形成容易性等の観点から、板状であることが好ましい。支持基板12の構造は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。また、支持基板12は、単一部材で構成されていてもよいし、2つ以上の部材で構成されていてもよい。
また、図1に示すように、トップエミッション方式の有機EL表示装置を製造する場合には、支持基板12側から発光を取り出す必要がないため、例えば、ステンレス、Fe、Al、Ni、Co、Cuやこれらの合金等の金属基板やシリコン基板を用いることができる。金属製の支持基板であれば、厚みが薄くても、強度が高く、大気中の水分や酸素に対して高いガスバリア性を有するものとなる。なお、金属製の支持基板を用いる場合には、支持基板12と下部電極14との間に電気絶縁性を確保するための絶縁膜を設けておく必要がある。
<有機電界発光素子>
本発明に係る有機電界発光素子10は、例えば以下のような層構成を採用することができるが、これらに限定されず、目的等に応じて適宜決めればよい。
・陽極/発光層/陰極
・陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極
通常は、支持基板12側の電極(下部電極)14を陽極とし、封止基板(不図示)側の電極(上部電極)18を陰極とするが、下部電極を陰極、上部電極を陽極とすることもできる。以下の説明においては、適宜、支持基板12上に下部電極14として陽極を形成する構成について説明するが、支持基板12上に陰極から逆に形成することも可能である。
−陽極−
陽極は、有機EL層16に正孔を供給する電極としての機能を有するものであれば、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、有機電界発光素子10の用途、目的等に応じて公知の電極材料から適宜選択することができるが、発光層からの光に対して反射性を有する層を兼ねる場合には、発光層からの光に対して反射性を有する材料により陽極を形成する。
光反射性を有する陽極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、他の導電性化合物、又はこれらの混合物が好適に挙げられる。導電性及び光反射性の観点から、特に、金、銀、銅、クロム、ニッケル、アルミニウム等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質などが挙げられる。
陽極の厚みは、陽極を構成する材料等に応じて適宜選択すればよいが、通常は、導電性、光反射性等の観点から、10nm〜50μm程度であり、50nm〜20μmが好ましい。
また、陽極の抵抗値は、有機EL層16に確実に正孔を供給するために、10Ω/□以下が好ましく、10Ω/□以下がより好ましい。
陽極を形成する方法としては、例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式が挙げられ、陽極を構成する材料との適性等を考慮して適宜選択すればよい。例えば、陽極材料として銀等の金属を用いる場合には、直流又は高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って陽極を形成することができる。
陽極を形成する位置は、有機電界発光素子10の用途、目的等に応じて適宜選択することができ、支持基板12の全体に形成してもよいし、一部に形成してもよい。
陽極を形成する際のパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよい。また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等を行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
なお、陽極側から光を取り出す場合は、陽極は発光層からの光に対して半透過性且つ半反射性の層を兼ねることができる。陽極を半透過性且つ半反射性の層とする場合には、光透過性及び光反射性の観点から、光透過率が20%以上70%以下であり、光反射率が30%以上80%以下であることが好ましい。このような半透過性且つ半反射性の層(陽極)を構成する材料としては、白金、金、銀、クロム、タングステン、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、およびナトリウムの単体もしくは合金より選ばれる金属材料であることが好ましい。
また、半透過性且つ半反射性の陽極とする場合、その厚みは、光透過性及び光反射性の観点から、5nm以上50nm以下であることが好ましい。
また、上記のように厚みの薄い光反射性の陽極とITO等の透明電極を積層した電極とすることもできる。この場合、基板12上に光反射性の材料を用いて電極を形成した後、透明電極を形成してもよいし、逆の順番で形成してもよい。透明電極の光透過率は60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。透明陽極については、沢田豊監修「透明電極膜の新展開」シーエムシー刊(1999)に詳述があり、ここに記載されている事項を本発明でも適用することができる。例えば、耐熱性の低いプラスチック製の支持基板を用いる場合は、ITO又はIZOを使用し、150℃以下の低温で成膜した透明陽極を形成することが好ましい。
−陰極−
陰極は、有機層16に電子を注入する電極としての機能を有し、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、有機電界発光素子10の用途、目的等に応じて公知の電極材料の中から適宜選択することができるが、発光層からの光に対して反射性を有する層を兼ねる場合には、発光層からの光に対して反射性を有する材料により形成する。
陰極を構成する材料としては、導電性及び光反射性の観点から、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられる。具体例としてアルカリ金属(たとえば、Li、Na、K、Cs等)、アルカリ土類金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、イッテルビウム等の希土類金属、などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点から、2種以上を好適に併用することができる。
これらの中でも、陰極を構成する材料としては、光反射性及び電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点でアルミニウムを主体とする材料が好ましい。アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。なお、陰極の材料については、例えば、特開平2−15595号公報及び特開平5−121172号公報に詳述されており、これらの公報に記載の材料は本発明においても適用することができる。
陰極の形成方法については特に制限はなく、公知の方法に従って形成することができる。例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD法、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、陰極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って形成することができる。例えば、陰極の材料として金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時に又は順次、スパッタ法等に従って陰極を形成することができる。
陰極の厚みは、陰極を構成する材料や光の取り出し方向に応じて適宜選択すればよく、通常は1nm〜5μm程度である。
ただし、陰極側から光を取り出す場合は、陰極を発光層からの光に対して半透過性且つ半反射性の層とする必要がある。
陰極を半透過性且つ半反射性の層とする場合には、光透過性及び光反射性の観点から、光透過率が20%以上70%以下であり、光反射率が30%以上80%以下であることが好ましい。このような半透過性且つ半反射性の層を構成する材料としては、白金、金、銀、クロム、タングステン、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、およびナトリウムの単体もしくは合金より選ばれる金属材料であることが好ましい。
また、半透過性且つ半反射性の陰極とする場合、その厚みは、光透過性及び光反射性の観点から、5nm以上50nm以下であることが好ましい。
陰極を形成するに際してのパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよい。また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等によって行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
陰極の形成位置は特に制限はなく、有機層16上の全体に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
陰極と有機EL層16との間に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1〜5nmの厚みで形成してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と解することもできる。誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
−有機層−
有機層(有機EL層)16は、陽極と陰極の間に挟まれ、少なくとも発光層を含む構成とする。有機層16を構成する発光層以外の層としては、前述したように、正孔輸送層、電子輸送層、電荷ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。好ましい層構成として、例えば、図15に示すように陽極14側から、正孔輸送層13、発光層15、電子輸送層17の順に積層されている態様が挙げられ、さらに、例えば正孔輸送層13と発光層15との間、又は、発光層15と電子輸送層17との間に、電荷ブロック層等を有していてもよい。陽極14と正孔輸送層13との間に正孔注入層を有してもよく、陰極18と電子輸送層17との間には電子注入層を有してもよい。また、各層は複数の二次層に分かれていてもよい。
有機層16を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法等いずれによっても好適に形成することができる。
−発光層−
発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
本発明に係る有機電界発光素子10は、いずれの層構成とする場合でも、発光層の構成材料の少なくとも一種の濃度が陰極側から陽極側に向かって減少もしくは増大するように形成する。例えば図2に示したように、発光層の構成材料として少なくとも正孔輸送性材料と電子輸送性材料を含有し、正孔輸送性材料の濃度が陰極側から陽極側に向かって増大し、かつ、電子輸送性材料の濃度が陰極側から陽極側に向かって減少するように形成することができる。
正孔輸送性材料としては、発光材料を好ましく用いることができる。この場合、例えば、図3に示すように正孔輸送性発光材料の濃度が陽極側から陰極側に向かって減少し、電子輸送性ホスト材料の濃度が陰極側から陽極側に向かって減少するように発光層を形成する。ここで、正孔輸送性発光材料とは、電子輸送性よりも正孔輸送性が高く、かつ、発光する材料であり、電子輸送性ホスト材料とは、正孔輸送性よりも電子輸送性が高く、かつ、発光しない材料である。
このように発光層の構成材料の少なくとも一種が、陰極側から陽極側に向かって減少もしくは増大するような濃度分布を有する発光層とすれば、発光層における発光分布が膜厚方向の全体にわたって発光する分布に近づき、発光効率及び耐久性の向上を図ることができる。発光分布が膜厚方向の全体にわたって発光する分布に近づく理由の一つとしては、例えば、図3に示したような濃度分布では、正孔輸送性発光材料の濃度が陰極側よりも陽極側で高くなっているため、陽極側から発光層に注入された正孔は、陰極側に進むにつれて移動が抑制され、発光層の中央部でも再結合して発光することによるものと考えられる。
この場合、発光層中の正孔輸送性発光材料の濃度は、陽極側から陰極側に向けて直線状又は曲線状に連続的に漸減してもよいし、濃度傾斜が屈曲するように変化したり、段階的に漸減してもよい。また、例えば発光層内で減少する濃度傾斜の場合に、層内で局部的に濃度が増加している領域があっても総体的に減少する濃度傾斜を有していれば本発明の意図する範囲内である。
なお、発光層における正孔輸送性発光材料の濃度は、図4に示されるように、発光層の厚さをxnm、発光層の陽極側界面付近の領域における正孔輸送性発光材料の濃度をA質量%、発光層の陰極側界面付近の領域における正孔輸送性発光材料の濃度をB質量%、発光層内において陽極側界面から陰極方向にynmの位置における正孔輸送性発光材料の濃度をC質量%としたとき、
(A−C)/y > (C−B)/(x−y)
の関係を満たすことが好ましい。
正孔輸送性発光材料の濃度が、発光層の陰極側よりも陽極側で大きく減少するような濃度分布とすれば、発光層に注入された正孔の移動が効果的に抑制され、発光層の厚さ方向における発光領域が一層広がる反面、素子の光学干渉的には最適でない発光位置も一層生じ易くなる。しかし、本発明では、発光層の両側に設けた層が光を反射して共振して多重干渉を生じることで、ピーク波長のシャープなELスペクトルが得られるとともに、発光効率(発光強度)をより一層向上させることができる。
具体的には、発光層中の正孔輸送性発光材料の濃度が、陽極側界面から該発光層の厚みの50%以内で15%以下まで減少していることがより好ましい。例えば、図5において、実線Sで示される濃度分布のように、正孔輸送性発光材料の濃度が陽極側界面から発光層の厚みの50%以内で15%以下まで減少していれば、点線Dで示される濃度分布とした場合に比べ、発光層における濃度分布(グラデーション)による効果と光反射層による多重干渉による効果を一層顕著に発揮させることができる。
一方、電子輸送性材料として発光材料を用いることも好ましい。この場合、例えば、図6に示すように、電子輸送性発光材料の濃度は陰極側から陽極側に向かって減少し、正孔輸送性ホスト材料の濃度は陰極側から陽極側に向かって増大するように発光層を形成する。ここで、電子輸送性発光材料とは、正孔輸送性よりも電子輸送性が高く、かつ、発光する材料であり、正孔輸送性ホスト材料とは、電子輸送性よりも正孔輸送性が高く、かつ、発光しない材料である。
この場合も、発光層中の電子輸送性発光材料の濃度は、例えば、陰極側から陽極側に向けて直線状又は曲線状に連続的に漸減してもよいし、濃度傾斜が屈曲するように変化したり、段階的に漸減してもよい。
ただし、電子輸送性発光材料の濃度は、図7に示されるように、発光層の厚さをxnm、発光層の陽極側界面付近の領域における電子輸送性発光材料の濃度をA質量%、発光層の陰極側界面付近の領域における電子輸送性発光材料の濃度をB質量%、発光層内において陽極側界面から陰極方向にynmの位置における電子輸送性発光材料の濃度をC質量%としたとき、
(C−A)/y < (B−C)/(x−y)
の関係を満たすことが好ましい。
電子輸送性発光材料の濃度が、発光層の陽極側よりも陰極側で大きく減少するような濃度分布とすれば、発光層に注入された電子の移動が効果的に抑制され、発光層の厚さ方向における発光領域が一層広がる反面、素子の光学干渉的には最適でない発光位置も一層生じ易くなる。しかし、発光層の両側に設けた層が光を反射して共振して多重干渉を生じることで、ピーク波長のシャープなELスペクトルが得られるとともに、発光効率(発光強度)をより一層向上させることができる。
具体的には、図8において、実線Sで示される濃度分布のように、発光材料の濃度が陰極側界面から発光層の厚みの50%以内で15%以下まで減少していれば、点線Dで示される濃度分布に比べ、発光層における濃度分布(グラデーション)による効果と光反射層による多重干渉による効果を一層顕著に発揮させることができる。
なお、発光層の厚さは特に限定されるものではないが、発光領域が広いときに本発明は特に有効であり、また、発光層におけるピンホールの発生を防ぐこと、十分な発光強度を得ることなどの観点から、30nm以上200nm以下であることがより好ましい。
発光層は、正孔輸送性材料及び電子輸送性材料のほかに、さらに電気的に不活性な材料を含ませてもよい。電気的に不活性な材料とは、電荷輸送性(電子輸送性及び正孔輸送性)を有さず、かつ、発光しない材料であり、バインダとも呼ばれる。バインダは電荷輸送性を有しないものであるが、発光材料の分散剤として機能するとともに、ホスト材料による電子輸送性を抑制する働きをする。そのため、陰極側から発光層に注入された電子の移動が抑制され、正孔との再結合は、発光層の陽極側に移動する前に陰極側及び中央部でも正孔と再結合し易いことも考えられる。このように、発光層の構成材料の少なくとも一種が、陰極側から陽極側に向かって減少もしくは増大していることにより、電子と正孔が、発光層の端部付近のみならず、発光層の中間部付近でも再結合し易くなり、発光層全体で効率的に発光することになる。これにより、陽極側に寄った発光分布が大きく改善され、発光効率が向上するとともに、発光負荷集中が抑制され、耐久性が向上するものと考えられる。
バインダを含む場合、バインダの濃度は、図9に示すように発光層の厚さ方向に一定としてもよいし、図10及び図11にそれぞれ示すように、陽極側から陰極側に向けて増加又は減少するように濃度分布をつけてもよい。さらに、図12に示すように、正孔輸送性材料の濃度は厚さ方向で一定とし、電子輸送性材料とバインダの濃度勾配をつけることもできる。また、図13に示すように、電子輸送性材料の濃度は厚さ方向で一定とし、正孔輸送性材料とバインダの濃度勾配をつけることもできる。
ただし、例えば発光層の陽極側において正孔輸送性材料の濃度が低過ぎると発光層中に正孔が十分注入されず、逆に高過ぎると濃度消光や会合発光が生じて効率低下や色度悪化を招くおそれがある。また、発光層の陰極側において正孔輸送性材料の濃度やバインダの濃度が高く、電子輸送性材料の濃度が低過ぎると、発光層中に電子が十分注入されず、発光強度の低下を招くおそれがある。
上記のような観点から、発光層の陰極側界面付近の領域における正孔輸送性材料の濃度(質量%)は、好ましくは0〜10%であり、より好ましくは0〜7%であり、特に好ましくは0〜5%である。一方、発光層の陽極側界面における正孔輸送性材料の濃度(質量%)は、好ましくは5〜100%であり、より好ましくは10〜80%であり、特に好ましくは15〜70%である。
また、発光層の陰極側界面付近の領域における正孔輸送性材料の濃度が、発光層の陽極側界面付近の領域における正孔輸送性材料の濃度に対して0質量%以上50質量%以下であることが好ましく、より好ましくは、0質量%以上20質量%以下である。
なお、本願明細書において、「発光層の陰極側界面付近の領域」とは、発光層の陰極側界面から発光層全体の厚みの10%の厚みの領域を指すものと定義され、「発光層の陽極側界面付近の領域」とは、発光層の陽極側界面から発光層全体の厚みの10%の厚みの領域を指すものと定義される。また、その領域における濃度とは、その領域における平均濃度を指すものとして定義される。さらに、「発光層の陰極側(陽極側)界面付近の領域」における各材料の濃度は、飛行時間型二次イオン質量分析(TOF−SIMS)、エッチングX線光電子分光分析(XPS/ESCA)などの方法によって測定することができる。
また、発光層中の電子輸送性材料の濃度は、上記のような観点から、正孔輸送性材料の濃度とは逆に、陽極側から陰極側に向けて漸増していることが好ましい。発光層の陰極側界面付近の領域における電子輸送性材料の濃度(質量%)は、好ましくは5〜100%であり、より好ましくは10〜80%であり、特に好ましくは15〜70%である。一方、発光層の陽極側界面付近の領域における電子輸送性材料の濃度(質量%)は、好ましくは0〜10%であり、より好ましくは0〜7%であり、特に好ましくは0〜5%である。
また、電子輸送性材料は、キャリアバランスなどの観点から、発光層中に5〜90質量%含有されることが好ましく、10〜70質量%含有されることがより好ましい。
なお、正孔輸送性の発光材料又は電子輸送性の発光材料のいずれを用いる場合でも、発光材料は、十分な発光強度を得ること、濃度消光を防ぐことなどの観点から、発光層中に5〜50質量%含有されることが好ましく、10〜30質量%含有されることがより好ましい。
さらに、発光層中に電気的に不活性な材料(バインダ)を含む場合、バインダの濃度は、上記のような観点から、図9に示したように陰極側から陽極側に向けて一定であるか、図10に示したように漸増していることが好ましい。
発光層にバインダを含ませる場合、発光層の陰極側界面付近の領域における電気的に不活性な材料(バインダ)の濃度(質量%)は、好ましくは0〜95%であり、より好ましくは0〜90%であり、特に好ましくは0〜85%である。一方、発光層の陽極側界面付近の領域における電気的に不活性な材料(バインダ)の濃度(質量%)は、好ましくは0〜95%であり、より好ましくは10〜90%であり、特に好ましくは20〜85%である。
また、電気的に不活性な材料(バインダ)は、バインダによる効果を十分得るため、発光層中に1〜90質量%含有されることが好ましく、10〜80質量%含有されることがより好ましい。
以下、発光層を構成する各材料等について具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
(A)正孔輸送性発光材料
本発明に係る発光層中の発光材料は、正孔輸送性であれば、蛍光発光材料でも、燐光発光材料であっても良い。耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、そのイオン化ポテンシャル(Ip)が5.1eV以上6.4eV以下であることが好ましく、5.4eV以上6.2eV以下であることがより好ましく、5.6eV以上6.0eV以下であることが更に好ましい。また、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、その電子親和力(Ea)が1.2eV以上3.1eV以下であることが好ましく、1.4eV以上3.0eV以下であることがより好ましく、1.8eV以上2.8eV以下であることが更に好ましい。
このような正孔輸送性発光材料としては、具体的には、例えば、以下の材料を挙げることができる。
ピロール系化合物、インドール系化合物、カルバゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ポリアリールアルカン系化合物、アリールアミン系化合物、スチリル系化合物、スチリルアミン系化合物、チオフェン系化合物、芳香族多環縮合系化合物などのほか、金属錯体などが挙げられる。
前記金属錯体中の金属イオンは、特に限定されないが、発光効率向上、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、遷移金属イオン、希土類金属イオンであることが好ましく、より好ましくは、イリジウムイオン、白金イオン、金イオン、レニウムイオン、タングステンイオン、ロジウムイオン、ルテニウムイオン、オスミウムイオン、パラジウムイオン、銀イオン、銅イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、鉛イオン、希土類金属イオン(例えば、ユーロピウムイオン、ガドリニウムイオン、テルビウムイオンなど)が好ましく、更に好ましくは、イリジウムイオン、白金イオン、金イオン、レニウムイオン、タングステンイオン、ユーロピウムイオン、カドリニウムイオン、テルビウムイオンであり、特に好ましくは、イリジウムイオン、白金イオン、レニウムイオン、ユーロピウムイオン、ガドリニウムイオン、テルビウムイオンであり、最も好ましくは、イリジウムイオンである。イリジウムイオンを有する金属錯体の中でも特に好ましくは、炭素−Ir結合、窒素−Ir結合(この場合の結合は、配位結合、イオン結合、共有結合のいずれであってもよい)を有する金属錯体である。
このような正孔輸送性発光材料の例としては、具体的には、例えば、以下の材料を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2009194211
Figure 2009194211
Figure 2009194211
Figure 2009194211
Figure 2009194211
Figure 2009194211
(B)電子輸送性ホスト材料
本発明に用い得る発光層内の電子輸送性ホストとしては、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、電子親和力Eaが2.5eV以上3.5eV以下であることが好ましく、2.6eV以上3.4eV以下であることがより好ましく、2.8eV以上3.3eV以下であることが更に好ましい。また、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、イオン化ポテンシャルIpが5.7eV以上7.5eV以下であることが好ましく、5.8eV以上7.0eV以下であることがより好ましく、5.9eV以上6.5eV以下であることが更に好ましい。
このような電子輸送性ホストとしては、具体的には、例えば、以下の材料を挙げることができる。
ピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾ−ル、オキサゾ−ル、オキサジアゾ−ル、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、およびそれらの誘導体(他の環と縮合環を形成してもよい)、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体等を挙げることができる。
電子輸送性ホストとして好ましくは、金属錯体、アゾール誘導体(ベンズイミダゾール誘導体、イミダゾピリジン誘導体等)、アジン誘導体(ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、トリアジン誘導体等)であり、中でも、本発明においては耐久性の点から金属錯体化合物が好ましい。金属錯体化合物は金属に配位する少なくとも1つの窒素原子または酸素原子または硫黄原子を有する配位子をもつ金属錯体がより好ましい。
金属錯体中の金属イオンは特に限定されないが、好ましくはベリリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、インジウムイオン、錫イオン、白金イオン、またはパラジウムイオンであり、より好ましくはベリリウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、白金イオン、またはパラジウムイオンであり、更に好ましくはアルミニウムイオン、亜鉛イオン、白金イオン、またはパラジウムイオンである。
前記金属錯体中に含まれる配位子としては種々の公知の配位子が有るが、例えば、「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」、Springer−Verlag社、H.Yersin著、1987年発行、「有機金属化学−基礎と応用−」、裳華房社、山本明夫著、1982年発行等に記載の配位子が挙げられる。
前記配位子として、好ましくは含窒素ヘテロ環配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数3〜15であり、単座配位子であっても2座以上の配位子であっても良い。好ましくは2座以上6座以下の配位子である。また、2座以上6座以下の配位子と単座の混合配位子も好ましい。
配位子としては、例えばアジン配位子(例えば、ピリジン配位子、ビピリジル配位子、及びターピリジン配位子など)、ヒドロキシフェニルアゾール配位子(例えば、ヒドロキシフェニルベンズイミダゾール配位子、ヒドロキシフェニルベンズオキサゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾピリジン配位子など)、アルコキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、及び2−エチルヘキシロキシなど)、アリールオキシ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ、2,4,6−トリメチルフェニルオキシ、及び4−ビフェニルオキシなど)などが挙げられる。
また、ヘテロアリールオキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、およびキノリルオキシなど)、アルキルチオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなど)、アリールチオ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなど)、ヘテロアリールチオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミダゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、および2−ベンズチアゾリルチオなど)、シロキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数3〜25、特に好ましくは炭素数6〜20であり、例えば、トリフェニルシロキシ基、トリエトキシシロキシ基、およびトリイソプロピルシロキシ基など)、芳香族炭化水素アニオン配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜25、特に好ましくは炭素数6〜20であり、例えばフェニルアニオン、ナフチルアニオン、およびアントラニルアニオンなど)、芳香族ヘテロ環アニオン配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数2〜25、特に好ましくは炭素数2〜20であり、例えばピロールアニオン、ピラゾールアニオン、トリアゾールアニオン、オキサゾールアニオン、ベンゾオキサゾールアニオン、チアゾールアニオン、ベンゾチアゾールアニオン、チオフェンアニオン、およびベンゾチオフェンアニオンなど)、インドレニンアニオン配位子などが挙げられ、好ましくは含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ基、シロキシ配位子、芳香族炭化水素アニオン配位子、または芳香族ヘテロ環アニオン配位子であり、更に好ましくは含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、シロキシ配位子、芳香族炭化水素アニオン配位子、または芳香族ヘテロ環アニオン配位子である。
金属錯体電子輸送性ホストの例としては、例えば特開2002−235076、特開2004−214179、特開2004−221062、特開2004−221065、特開2004−221068、特開2004−327313等の各公報に記載の化合物が挙げられる。
このような電子輸送性ホストとしては、具体的には、例えば、以下の材料を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2009194211
Figure 2009194211
Figure 2009194211
Figure 2009194211
電子輸送性ホストとしては、E−1〜E−6、E−8、E−9、E−21、またはE−22が好ましく、E−3、E−4、E−6、E−8、E−9、E−10、E−21、またはE−22がより好ましく、E−3、E−4、E−8、E−9、E−21、またはE−22が更に好ましい。
(C)電子輸送性発光材料
電子輸送性発光材料は、公知の電子輸送性発光材料を用いることができ、蛍光発光材料でも、燐光発光材料であっても良い。
好ましくは、その電子親和力(Ea)が2.5eV以上3.5eV以下であり、イオン化ポテンシャル(Ip)が5.7eV以上7.0eV以下の電子輸送性発光材料である。
燐光発光材料としては、一般に、遷移金属原子又はランタノイド原子を含む錯体を挙げることができる。
遷移金属原子としては、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、及び白金が挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、及び白金であり、更に好ましくはイリジウム、白金である。
ランタノイド原子としては、例えばランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、およびルテシウムが挙げられる。これらのランタノイド原子の中でも、ネオジム、ユーロピウム、及びガドリニウムが好ましい。
錯体の配位子としては、例えば、G.Wilkinson等著,Comprehensive Coordination Chemistry,Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」 Springer−Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
具体的な配位子としては、好ましくは、ハロゲン配位子(好ましくは塩素配位子)、芳香族炭素環配位子(例えば、シクロペンタジエニルアニオン、ベンゼンアニオン、またはナフチルアニオンなど)、含窒素ヘテロ環配位子(例えば、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、またはフェナントロリンなど)、カルベン配位子、ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトンなど)、カルボン酸配位子(例えば、酢酸配位子など)、アルコラト配位子(例えば、フェノラト配位子など)、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子であり、より好ましくは、含窒素ヘテロ環配位子である。
上記錯体は、化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
これらの中でも、発光材料の具体例としては、例えば、US6303238B1、US6097147、WO00/57676、WO00/70655、WO01/08230、WO01/39234A2、WO01/41512A1、WO02/02714A2、WO02/15645A1、WO02/44189A1、特開2001−247859、特願2000−33561、特開2002−117978、特開2002−225352、特開2002−235076、特願2001−239281、特開2002−170684、EP1211257、特開2002−226495、特開2002−234894、特開2001−247859、特開2001−298470、特開2002−173674、特開2002−203678、特開2002−203679、特開2004−357791、特願2005−75340、特願2005−75341等の特許文献に記載の燐光発光化合物などが挙げられる。
具体的白金錯体の例を以下に例示するが、本発明はこれらに限定されものではない。
Figure 2009194211
Figure 2009194211

Figure 2009194211
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Figure 2009194211
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Figure 2009194211
Figure 2009194211
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なお、発光材料として燐光発光材料を用いる燐光素子は、一般的に、高電流領域での効率が低下する、いわゆるロールオフ現象が生じやすい。特に、正孔輸送性を示すホスト材料と、電子輸送性を示す青色燐光発光材料を用いた典型構成の青色燐光有機電界発光素子における発光層内の発光分布は、通常、発光層内のキャリアバランスが正孔過多、電子不足の状態となり易い。しかし、本発明に係る有機電界発光素子は、発光層内における正孔と電子のキャリアバランスが均等に近い状態となるため、発光層全体において電子と正孔とが再結合して発光することができる。従って、本発明に係る有機電界発光素子は、発光材料として燐光発光材料を用い、ロールオフ現象が生じ易い燐光素子とした場合でも、色純度及び発光効率(発光強度)が高い有機電界発光素子を得ることができる。特に、発光スペクトルのピーク波長が430nmから480nmの間にある青色燐光の有機電界発光素子に適用した場合に顕著な効果を奏することができる。
(D)正孔輸送性ホスト材料
本発明に係る発光層16に用いられる正孔輸送性ホスト材料としては、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、イオン化ポテンシャルIpが5.1eV以上6.4eV以下であることが好ましく、5.4eV以上6.2eV以下であることがより好ましく、5.6eV以上6.0eV以下であることが更に好ましい。また、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、電子親和力Eaが1.2eV以上3.1eV以下であることが好ましく、1.4eV以上3.0eV以下であることがより好ましく、1.8eV以上2.8eV以下であることが更に好ましい。
このような正孔輸送性ホストとしては、具体的には、例えば、以下の材料を挙げることができる。
ピロール、カルバゾール、ピラゾール、イミダゾール、アザカルバゾール、インドール、アザインドール、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマチオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、及びそれらの誘導体等が挙げられる。
中でも、インドール誘導体、カルバゾール誘導体、アザインドール誘導体、アザカルバゾール誘導体、芳香族第三級アミン化合物、またはチオフェン誘導体が好ましく、特に分子内にインドール骨格、カルバゾール骨格、アザインドール誘導体、アザカルバゾール誘導体および/または芳香族第三級アミン骨格を複数個有するものが好ましい。
このような正孔輸送性ホストとしての具体的化合物としては、例えば下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2009194211
Figure 2009194211
Figure 2009194211
Figure 2009194211

(E)電気的に不活性な材料(バインダ)
発光層に含み得る電気的に不活性な材料としては、有機材料及び無機材料のいずれも用いることができる。
発光層に含まれる電気的に不活性な材料は、最高占有軌道と最低非占有軌道とのエネルギー差Egが4.0eV以上の有機材料が好ましく、より好ましくは該Egが4.1eV以上(a)5.0eV以下、さらに好ましくは4.2eV以上5.0eV以下である。該Egが4.0eV以上であれば、正孔及び/又は電子が不活性材料に入ることを防ぎ、キャリア移動度をより適正に保つことができ、発光効率及び耐久性をより高めることができる。
電気的に不活性な有機材料としては、芳香族炭化水素化合物から好適に選択することができ、その一つの化合物群として、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
一般式(1) L−(Ar)
一般式(1)中、Arは下記一般式(2)で表される基、Lは3価以上のベンゼン骨格を表し、mは3以上の整数を表す。
Figure 2009194211
一般式(2)中、Rは置換基を表し、Rが複数存在する場合、互いに同じでも異なっていてもよい。n1は0〜9の整数を表す。
別の好ましい化合物群は、下記一般式(3)で示される化合物である。
Figure 2009194211
一般式(3)中、Rは置換基を表し、Rが複数存在する場合、互いに同じでも異なっていてもよい。n2は0〜20の整数を表す。
まず、一般式(1)について詳細に説明する。
一般式(1)に含まれるLは3価以上のベンゼン骨格を表す。Arは一般式(2)で表される基を表し、mは3以上の整数を表す。mは好ましくは3以上6以下であり、さらに好ましくは3または4である。
次に、一般式(2)で表される基について説明する。
一般式(2)に含まれるRは置換基を表す。ここで置換基としては、例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルなど)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、及び3−ペンテニルなど)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなど)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、及びアントラニルなど)などが挙げられる。
また、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、及びジトリルアミノなど)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、及び2−エチルヘキシロキシなど)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、及び2−ナフチルオキシなど)、ヘテロアリールオキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、及びキノリルオキシなど)、アシル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、及びピバロイルなど)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなど)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなど)などが挙げられる。
また、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなど)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなど)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなど)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなど)などが挙げられる。
スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなど)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、及びフェニルスルファモイルなど)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、及びフェニルカルバモイルなど)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなど)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなど)、ヘテロアリールチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、及び2−ベンズチアゾリルチオなど)などが挙げられる。
スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなど)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなど)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなど)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなど)などが挙げられる。
ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子として、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子などを有し、具体的には例えばイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、カルバゾリル基、及びアゼピニル基など)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなど)などが挙げられる。
は、複数存在する場合、互いに同じでも異なっていてもよく、これらは互いに結合して環を形成してもよい。また、Rは更に置換されてもよい。
n1は0から9の整数を表す。n1として好ましくは0から6の整数であり、さらに好ましくは0から3である。
続いて、一般式(3)について説明する。
一般式(3)におけるRは置換基を表す。置換基Rは、前記置換基Rと好ましい態様を含んで同義である。
n2は0から20の整数を表す。n2の好ましい範囲は0から10であり、さらに好ましくは0から5である。
以下に、一般式(1)または一般式(3)の化合物例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2009194211
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また、他の電気的に不活性な有機材料としては、シロキサン化合物から好適に選択することができる。以下に、化合物例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2009194211
一方、発光層中に含み得る電気的に不活性な無機材料としては、実質上導電性が無い無機誘電体材料であれば特に限定される事はない。
上記無機材料としては、例えば金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属ハロゲン化物、金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属リン酸塩、金属硫化物、金属炭酸塩、金属ホウハロゲン化物、金属リンハロゲン化物等が使用可能である。なかでも発光材料との相溶性や、製膜適性の観点から、酸化珪素、二酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、炭化珪素、酸化ゲルマニウム、二酸化ゲルマニウム、酸化スズ、二酸化スズ、酸化バリウム、フッ化リチウム、塩化リチウム、フッ化セシウム、又は塩化セシウム等が好ましい。さらに好ましくは、窒化珪素、酸化窒化珪素、酸化珪素、および炭化珪素である。また、硫化亜鉛(ZnS)も好適である。
上記のような(A)〜(E)の材料から有機電界発光素子の用途、目的等に応じて材料を選択し、発光層の構成材料の少なくとも一種の濃度が陰極側から陽極側に向かって減少もしくは増大するように発光層を形成する。例えば、図3に示したように、正孔輸送性発光材料及び電子輸送性ホスト材料を用い、陰極側から陽極側に向けて正孔輸送性発光材料の濃度は増大し、電子輸送性ホスト材料が減少するように発光層を形成する。このような発光層を形成する方法は、所望の濃度勾配を有するように形成することができれば特に限定されず、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法等いずれを用いても良いが、共蒸着が好適である。共蒸着であれば、各材料の蒸着速度を制御することにより、発光層の厚さ方向において所望の濃度分布をつけることができる。
−正孔注入層、正孔輸送層−
正孔注入層及び正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り、発光層側(陰極側)に輸送する機能を有する層である。正孔注入層及び正孔輸送層は、具体的には、ピロール誘導体、カルバゾール誘導体、インドール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、有機シラン誘導体、カーボン、フェニルアゾールやフェニルアジンを配位子に有するIr錯体に代表される各種金属錯体等を含有する層であることが好ましい。
本発明の有機電界発光素子の正孔注入層および/または正孔輸送層は低電圧化、駆動耐久性の観点から、電子受容性ドーパントを好ましく含有することができる。
正孔注入層、あるいは正孔輸送層に導入する電子受容性ドーパントとしては、電子受容性で有機化合物を酸化する性質を有すれば、無機化合物でも有機化合物でも使用でき、具体的には、無機化合物は塩化第二鉄や塩化アルミニウム、塩化ガリウム、塩化インジウム、五塩化アンチモンなどのハロゲン化物、五酸化バナジウム、三酸化モリブデン等の金属酸化物を好適に用いることができる。
有機化合物の場合は、置換基としてニトロ基、ハロゲン、シアノ基、トリフルオロメチル基などを有する化合物、キノン系化合物、酸無水物系化合物、フラーレンなどを好適に用いることができる。
具体的にはヘキサシアノブタジエン、ヘキサシアノベンゼン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、p−フルオラニル、p−クロラニル、p−ブロマニル、p−ベンゾキノン、2,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノン、テトラメチルベンゾキノン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、o−ジシアノベンゼン、p−ジシアノベンゼン、1,4−ジシアノテトラフルオロベンゼン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、p−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、o−ジニトロベンゼン、p−シアノニトロベンゼン、m−シアノニトロベンゼン、o−シアノニトロベンゼン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、1−ニトロナフタレン、2−ニトロナフタレン、1,3−ジニトロナフタレン、1,5−ジニトロナフタレン、9−シアノアントラセン、9−ニトロアントラセン、9,10−アントラキノン、1,3,6,8−テトラニトロカルバゾール、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,3,5,6−テトラシアノピリジン、マレイン酸無水物、フタル酸無水物、フラーレンC60、およびフラーレンC70などが挙げられる。この他にも、特開平6−212153、同11−111463、同11−251067、特開2000−196140、同2000−286054、同2000−315580、2001−102175、同2001−160493、同2002−252085、同2002−56985、同2003−157981、同2003−217862、同2003−229278、同2004−342614、同2005−72012、同2005−166637、同2005−209643号公報等に記載の化合物を好適に用いることができる。
このうちヘキサシアノブタジエン、ヘキサシアノベンゼン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、p−フルオラニル、p−クロラニル、p−ブロマニル、p−ベンゾキノン、2,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、1,4−ジシアノテトラフルオロベンゼン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、p−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、o−ジニトロベンゼン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、1,3−ジニトロナフタレン、1,5−ジニトロナフタレン、9,10−アントラキノン、1,3,6,8−テトラニトロカルバゾール、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,3,5,6−テトラシアノピリジン、またはC60が好ましく、ヘキサシアノブタジエン、ヘキサシアノベンゼン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、p−フルオラニル、p−クロラニル、p−ブロマニル、2,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、または2,3,5,6−テトラシアノピリジンがより好ましく、テトラフルオロテトラシアノキノジメタンが特に好ましい。
これらの電子受容性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子受容性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、正孔輸送層材料に対して0.01質量%〜50質量%であることが好ましく、0.05質量%〜20質量%であることが更に好ましく、0.1質量%〜10質量%であることが特に好ましい。該使用量が、正孔輸送材料に対して0.01質量%未満のときには、本発明の効果が不十分であるため好ましくなく、50質量%を超えると正孔輸送能力が損なわれるため好ましくない。
正孔注入層及び正孔輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
正孔輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、5nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、正孔注入層の厚さとしては、0.1nm〜500nmであるのが好ましく、0.5nm〜400nmであるのがより好ましく、1nm〜300nmであるのが更に好ましい。
正孔注入層及び正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−電子注入層、電子輸送層−
電子注入層及び電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り、発光層側(陽極側)に輸送する機能を有する層である。電子注入層及び電子輸送層は、具体的には、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
本発明の有機電界発光素子の電子注入層および/または電子輸送層は、低電圧化、駆動耐久性向上の観点から電子供与性ドーパントを含有することが好ましい。
電子注入層、あるいは電子輸送層に導入される電子供与性ドーパントとしては、電子供与性で有機化合物を還元する性質を有していればよく、Liなどのアルカリ金属、Mgなどのアルカリ土類金属、希土類金属を含む遷移金属や還元性有機化合物などが好適に用いられる。
金属としては、特に仕事関数が4.2eV以下の金属が好適に使用でき、具体的には、Li、Na、K、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Y、Cs、La、Sm、Gd、およびYbなどが挙げられる。
また、還元性有機化合物としては、例えば、含窒素化合物、含硫黄化合物、含リン化合物等が挙げられる。この他にも、特開平6−212153、特開2000−196140、同2003−68468、同2003−229278、同2004−342614号公報等に記載の材料を用いることができる。
これらの電子供与性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
電子供与性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、電子輸送層材料に対して0.1質量%〜99質量%であることが好ましく、1.0質量%〜80質量%であることが更に好ましく、2.0質量%〜70質量%であることが特に好ましい。該使用量が、電子輸送層材料に対して0.1質量%未満のときには、本発明の効果が不十分であるため好ましくなく、99質量%を超えると電子輸送能力が損なわれるため好ましくない。
電子注入層及び電子輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
電子輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.2nm〜100nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
電子注入層及び電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−正孔ブロック層−
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。発光層と陰極側で隣接する正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、BCP等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、3nm〜200nmであるのがより好ましく、5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
支持基板12上に、下部電極14、有機層16、及び上部電極18を順次形成することで、図1に示したように一対の電極14,18間に少なくとも発光層を含む有機層16が挟まれた有機電界発光素子10が形成される。これにより支持基板12上の電極14,18間に挟まれた発光層が発光することになる。例えば、RGBが基板12上に繰り返し並列するように各色に対応した発光層を形成すれば、両極14,18間に挟まれた発光層を含む有機電界発光素子が画素を構成する。
−封止等−
有機層16上に陰極を形成した後、水分や酸素による有機電界発光素子の劣化を抑制するため、封止部材(保護層)により被覆して封止する。封止部材としては、ガラス、金属、プラスチック等を用いることができる。
さらに、各電極14,18に対して、それぞれ制御配線、信号配線等の外部配線を接続する。これにより、有機電界発光素子による表示装置を製造することができる。
なお、本発明に係る有機電界発光素子を備えた表示装置を製造する場合、その駆動方式は限定されず、パッシブマトリクス方式及びアクティブマトリクス方式のいずれも採用することができる。アクティブマトリクス方式の表示装置とする場合には、例えば、図14に示すように各画素22を駆動するトランジスタを設けた回路構成を採用するとともに、本発明に係る有機電界発光素子を形成すればよい。
上記のような方法により製造された有機電界発光素子及びそれを備えた表示装置は、高い発光効率及び耐久性を有するとともに、高い色純度及び発光効率を発揮することができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、下記の実施例及び比較例において、「x→y%」とは、陽極側の濃度がx%、陰極側の濃度がy%であり、陽極側から陰極側にかけて連続的に濃度増加もしくは減少していることを示す。また、「x→z→y%」とは、発光層中央部の濃度がz%であり、濃度が屈曲して増加もしくは減少していることを示す。
<実施例1−2及び比較例1−3>
陽極、発光層、及び陰極のそれぞれの材質(厚み)を変更した以外は、下記の構成で有機電界発光素子を形成した。
陽極/2−TNATA+F4−TCNQ(91nm)/NPD(10nm)/発光層(60nm)/BAlq(40nm)/LiF(1nm)/陰極
具体的には、支持基板(材質:ガラス)上に、陽極を形成した後、真空蒸着装置(1×10−6torr)を用いて、この上に正孔注入層として2−TNATAと2−TNATAに対してF4−TCNQを1.0質量%となるように共蒸着を行い、91nmの厚さに形成した。次いで正孔輸送層としてNPDを10nmの厚さで形成した。2−TNATA、F4−TCNQ及びNPDの構造式は下記の通りである。
Figure 2009194211
Figure 2009194211
Figure 2009194211
正孔輸送層を形成した後、mCP及び発光材A(電子輸送性発光材料、ピーク波長:457nm)により発光層を積層した。発光層を形成する際、各構成材料の蒸着速度を変化させることで、各材料が濃度分布を有するように形成した。mCP及び発光材Aの構造式は下記の通りである。
Figure 2009194211
Figure 2009194211
次いで、電子輸送層としてBAlqを40nmの厚さで形成した。BAlqの構造式は下記の通りである。
Figure 2009194211
電子輸送層上に、さらにLiF膜を1nmの厚さで積層し、次いで陰極を形成した。
陽極、発光層、及び陰極は、下記表1に示す材料(厚さ)でそれぞれ形成した。
製造された有機電界発光素子を2.5mA/cmの駆動電流で駆動させ、コニカミノルタ製輝度計CS−1000型にてELスペクトルのピーク強度とELスペクトルの半値幅を測定した。ELスペクトルの半値幅は、ELスペクトルのピーク強度の1/2強度におけるスペクトル幅とした。
Figure 2009194211
発光層に濃度分布をつけなかった比較例2と比較例3を比べると、比較例2は、比較例3とは陽極が異なるだけであるが、ピーク強度と半値幅は、それぞれ比較例3のピーク強度×1.9、比較例3の半値幅×0.45となっている。これは陽極を、光反射性を有する層としたことによる多重干渉の効果と推測される。
一方、発光層に濃度分布をつけた実施例1と比較例1を比べると、実施例1は、比較例1とは陽極が異なるだけであるが、比較例1のピーク強度×(3.2/1.35)、すなわち比較例1のピーク強度×2.37となり、比較例1の半値幅×(25/71)、すなわち比較例1の半値幅×0.35となっている。
これらの対比から、電子輸送性材料を用いて発光層に濃度分布をつけるとともに、多重干渉を引き起こさせることで、単なる足し合わせ以上の相乗効果が得られ、ピーク強度の増大効果と半値幅の減少効果が大きくなり、輝度(効率)向上と色純度の向上を図ることができる。
なお、電子輸送性発光材料(発光材A)の濃度分布を、図7に示されるように発光層中で屈曲するように変化させた実施例2では、実施例1と比べて半値幅の変化は小さいが、スペクトルのピーク強度が一段と向上し、輝度がさらに向上した。
<実施例3−4及び比較例4−6>
陽極、発光層、及び陰極のそれぞれの材質(厚み)を変更した以外は、下記の構成で有機電界発光素子を形成した。
陽極/2−TNATA+F4−TCNQ(200nm)/NPD(10nm)/発光層(60nm)/BAlq(40nm)/LiF(1nm)/陰極
具体的には、支持基板(材質:ガラス)上に、陽極を形成した後、真空蒸着装置(1×10−6torr)を用いて、この上に正孔注入層として2−TNATAと2−TNATAに対してF4−TCNQを1.0質量%となるように共蒸着を行い、200nmの厚さに形成した。次いで正孔輸送層としてNPDを10nmの厚さで形成した。
正孔輸送層を形成した後、BAlq及び発光材B(正孔輸送性発光材料、ピーク波長:622nm)により発光層を積層した。発光層を形成する際、各構成材料の蒸着速度を変化させることで、各材料が濃度分布を有するように形成した。発光材Bの構造式は下記の通りである。
Figure 2009194211
次いで、電子輸送層としてBAlqを40nmの厚さで形成し、さらにLiF膜を1nmの厚さで積層し、次いで陰極を形成した。
陽極、発光層、及び陰極は、下記表2に示す材料(厚さ)でそれぞれ形成した。
前記と同様に、製造された有機電界発光素子についてELスペクトル強度とELスペクトルの半値幅を測定した。
Figure 2009194211
発光層に濃度分布をつけなかった比較例5と比較例6を比べると、比較例5は、比較例6とは陽極が異なるだけであるが、ピーク強度と半値幅は、それぞれ比較例6のピーク強度×1.74、比較例6の半値幅×0.49となっている。これは陽極を、光反射性を有する層としたことによる多重干渉の効果と推測される。
一方、発光層に濃度分布をつけた実施例3と比較例4を比べると、実施例3は、比較例4とは陽極が異なるだけであるが、比較例4のピーク強度×(2.77/1.20)、すなわち比較例4のピーク強度×2.30となり、比較例4の半値幅×(39/97)、すなわち比較例1の半値幅×0.40となっている。
これらの対比から、正孔輸送性発光材料を用いた場合も、単なる足し合わせ以上の相乗効果が得られ、発光層に濃度分布をつけるとともに、多重干渉を引き起こさせることで、ピーク強度の増大効果と半値幅の減少効果が大きくなり、輝度(効率)向上と色純度の向上を図ることができる。
なお、正孔輸送性発光材料(発光材B)の濃度分布を、図4に示されるように発光層中で屈曲するように変化させた実施例4では、実施例3と比べて半値幅の変化は小さいが、スペクトルのピーク強度が一段と向上し、輝度がさらに向上した。
以上、本発明について説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。
例えば、発光層における各構成材料の濃度分布は図2〜図13に示したものに限定されず、適宜変更することができる。発光色も限定されず、単色表示、エリアカラー表示、フルカラー表示のいずれにも本発明を適用することができる。
一方、発光層の両側でそれぞれ該発光層からの光に対して反射性を有する層は、電極と兼用せずに、電極とは別に設けてもよい。また、例えば、有機電界発光素子の周囲(端面)から光を取り出す場合は、発光層の両側に光に対して非透過性且つ反射性の層を設けてもよい。
本発明に係る有機電界発光素子の基本構成の一例を示す概略図である。 本発明に係る有機電界発光素子の発光層の構成の一例を示す図である。 正孔輸送性発光材料を用いた場合の発光層における濃度分布の一例を示す図である。 正孔輸送性発光材料の濃度分布を屈曲するように変化させる場合の発光層の厚みと濃度勾配の関係を示す図である。 正孔輸送性発光材料の濃度を曲線状に変化させる場合の発光層の厚みと濃度勾配の関係を示す図である。 電子輸送性発光材料を用いた場合の発光層における濃度分布の一例を示す図である。 電子輸送性発光材料の濃度分布を屈曲するように変化させる場合の発光層の厚みと濃度勾配の関係を示す図である。 電子輸送性発光材料の濃度が曲線状に変化させる場合の発光層の厚みと濃度勾配の関係を示す図である。 発光層がバインダを含む場合の濃度分布の一例を示す図である。 発光層がバインダを含む場合の濃度分布の他の例を示す図である。 発光層がバインダを含む場合の濃度分布の他の例を示す図である。 発光層がバインダを含む場合の濃度分布の他の例を示す図である。 発光層がバインダを含む場合の濃度分布の他の例を示す図である。 有機電界発光素子を備えた表示装置における回路構成の一例を示す図である。 有機層の構成の一例を示す概略図である。
符号の説明
10・・・有機電界発光素子(有機EL素子)
12・・・支持基板
14・・・下部電極
16・・・有機層(有機EL層)
18・・・上部電極

Claims (12)

  1. 陽極と陰極から成る一対の電極間に少なくとも発光層を含む有機層を有する有機電界発光素子であって、
    前記発光層の構成材料の少なくとも一種の濃度が陰極側から陽極側に向かって減少もしくは増大し、かつ、該発光層の両側にそれぞれ該発光層からの光に対して反射性を有する層を有することを特徴とする有機電界発光素子。
  2. 前記反射性を有する層のうち、前記発光層からの光を取り出す側の層は前記発光層からの光に対して半透過性且つ半反射性の層であり、反対側の層は前記発光層からの光に対して非透過性且つ反射性の層であり、
    前記半透過性且つ半反射性の層と前記非透過性且つ反射性の層との間の光学的距離をL、前記半透過性且つ半反射性の層と前記非透過性且つ反射性の層で反射する際に生じる位相シフトをΦラジアン、前記発光層からの光のうち取り出したい光のスペクトルのピーク波長をλとした場合、下記式
    (2L)/λ+Φ/(2π)=m (mは整数)
    を満たすように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 前記発光層の構成材料として少なくとも正孔輸送性材料と電子輸送性材料を含有し、前記正孔輸送性材料の濃度が陰極側から陽極側に向かって増大し、かつ、前記電子輸送性材料の濃度が陰極側から陽極側に向かって減少していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記正孔輸送性材料が発光材料であることを特徴とする請求項3に記載の有機電界発光素子。
  5. 前記発光層の厚さをxnm、前記発光層の陽極側界面付近の領域における前記正孔輸送性発光材料の濃度をA質量%、前記発光層の陰極側界面付近の領域における前記正孔輸送性発光材料の濃度をB質量%、前記発光層内において陽極側界面から陰極方向にynmの位置における前記正孔輸送性発光材料の濃度をC質量%としたとき、
    (A−C)/y > (C−B)/(x−y)
    の関係を満たすことを特徴とする請求項4に記載の有機電界発光素子。
  6. 前記発光層中の正孔輸送性発光材料の濃度が、前記陽極側界面から該発光層の厚みの50%以内で15%以下まで減少していることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の有機電界発光素子。
  7. 前記電子輸送性材料が発光材料であることを特徴とする請求項3に記載の有機電界発光素子。
  8. 前記発光層の厚さをxnm、前記発光層の陽極側界面付近の領域における前記電子輸送性発光材料の濃度をA質量%、前記発光層の陰極側界面付近の領域における前記電子輸送性発光材料の濃度をB質量%、前記発光層内において陽極側界面から陰極方向にynmの位置における前記電子輸送性発光材料の濃度をC質量%としたとき、
    (C−A)/y < (B−C)/(x−y)
    の関係を満たすことを特徴とする請求項7に記載の有機電界発光素子。
  9. 前記発光層中の電子輸送性発光材料の濃度が、前記陰極側界面から該発光層の厚みの50%以内で15%以下まで減少していることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の有機電界発光素子。
  10. 前記発光層の厚みが30nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  11. 前記発光層からの光が燐光であることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  12. 請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の有機電界発光素子を備えていることを特徴とする表示装置。
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