JP2009192613A - ネガ型感放射線性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)均一な厚みの塗膜が形成できること。
(2)鋳型となるパターンの側壁が垂直に近く、パターンがマスク寸法に忠実であること。
(3)工程の生産効率を高めるために、高感度で現像性に優れていること。
(4)メッキ液に対する良好な濡れ性を有していること。
(5)メッキ時にレジスト成分がメッキ液中に溶出してメッキ液を劣化させることがないこと。
(6)メッキ時にメッキ液が基板とレジストとの界面にしみ出さないように、基板に対して高い密着性を有すること。
(7)メッキ後は、剥離液により容易に剥離されること。
一般的なバンプ形成工程では、スカムと呼ばれる現像後のレジスト残渣が発生するおそれがある場合の前処理として、あるいはメッキ前処理の親水化処理としてデスカム(例えば、O2プラズマアッシング)を行う。しかしながら、特許文献2の組成物を用いた場合
、このようなデスカム処理を行うと、その後のメッキ工程時のメッキ応力によるレジストパターンの押し込み現象やレジストのクラックが起こり、良好な形状のバンプが得られないという問題があった。
メッキ工程時のメッキ応力によるレジストパターンへの押し込みやレジストのクラックを抑制することができ、厚膜のメッキ造形物を精度よく形成することができるとともに、解像度および密着性などに優れるネガ型感放射線性樹脂組成物を提供することを目的とする。
(A)下記式(1)表される構造単位および下記式(2)で表される構造単位を有し、かつガラス転移温度Tgが120〜170℃である共重合体と、
(B)下記式(3)で表される構造単位を有する化合物(b1)および下記式(4)で表される化合物(b2)からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む架橋剤と、
(C)感放射線性ラジカル重合開始剤と、
(D)有機溶媒と
を含有し、前記架橋剤(B)の全成分の合計量100重量%に対して、前記化合物(b1)および(b2)の合計量が90重量%以上であることを特徴とする。
レン基または炭素数6〜10の脂環式炭化水素基を表し、R7は独立に炭素数1〜4のア
ルキル基、炭素数6〜10の脂環式炭化水素基または−R8−O−C(O)−C(R9)=CH2を表し、R8はメチレン基または炭素数2〜4のアルキレン基を表し、R9は水素原子またはメチル基を表し、2つのR7のうち少なくとも一方は−R8−O−C(O)−C(R9)=CH2である。]
らレジストパターンは影響を受けない。そのため、メッキ工程時のメッキ応力によるレジ
ストパターンへの押し込みやレジストのクラックを抑制することができ、良好な形状のメッキ造形物を形成することができる。これにより、LSIのダウンサイジング化に伴うバンプの微細化に対応することができる。
[ネガ型感放射線性樹脂組成物]
本発明に係るネガ型感放射線性樹脂組成物は、(A)下記式(1)で表される構造単位および下記式(2)で表される構造単位を含有する重合体と、(B)下記式(3)で表される構造単位を有する化合物(b1)および下記式(4)で表される化合物(b2)からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む架橋剤と、(C)感放射線性ラジカル重合開始剤と、(D)有機溶媒とを含有する。
ン基または炭素数6〜10の脂環式炭化水素基を表し、R7は独立に炭素数1〜4のアル
キル基、炭素数6〜10の脂環式炭化水素基または−R8−O−C(O)−C(R9)=CH2を表し、R8はメチレン基または炭素数2〜4のアルキレン基を表し、R9は水素原子またはメチル基を表し、2つのR7のうち少なくとも一方は−R8−O−C(O)−C(R9)=CH2
である。
本発明で用いられる重合体(A)は、上記式(1)で表される構造単位(以下「構造単位(1)」ともいう。)および上記式(2)で表される構造単位(以下「構造単位(2)」ともいう。)を含有する重合体である。
重合体(A)が上記構造単位(1)を含有することで、メッキ時においてもレジストの基板に対する密着性が高くなり、特に長時間のメッキ時にメッキ液が基板とレジストとの界面にしみ出すことを防ぐ効果がある。
上記炭素数6〜12の環状炭化水素基としては、たとえば、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基;アダマンタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンなどの有橋式炭化水素類に由来する基などが挙げられる。
<構造単位(2)>
重合体(A)が上記構造単位(2)を含有することで、メッキ時のレジストの膨潤を抑え、その結果、レジストの浮きや剥れが発生せず、長時間のメッキ時にメッキ液が基板とレジストとの界面にしみ出すことをより防ぐ効果がある。また、硬化膜の架橋密度を抑えることができ、解像性を良好にする効果がある。
<他の構造単位>
重合体(A)は、さらに、上記単量体(1’)および(2’)と共重合可能なその他の単量体(以下「単量体(3’)」という。)から誘導される他の構造単位を含有してもよい。
スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレンなどの芳香族ビニル化合物;
N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタムなどのヘテロ原子含有脂環式ビニル化合物;
アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノ基含有ビニル化合物;
1.3−ブタジエン、イソプレンなどの共役ジオレフィン類;
アクリル酸、メタクリル酸などのカルボキシル基含有ビニル化合物;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル類;
p−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
<重合体(A)の製造方法>
重合体(A)の重合は、例えば、ラジカル重合によって行うことができる。また、重合方法としては、例えば、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法などが挙げられるが、特に溶液重合法が好ましい。
このような重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス−(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ化合物;
ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシピバレート、1,1’−ビス−(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物および過酸化水素などが挙げられる。なお、前記有機過酸化物をラジカル重合開始剤に使用する場合には、還元剤を組み合わせてレドックス型の開始剤としてもよい。
量体成分と反応せず、生成する重合体を溶解するものであれば、特に限定されるものでない。
メタノール、エタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールのアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、ジアセトンアルコール等のケトン類;
酢酸エチル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、乳酸エチル等のエステル類
などが挙げられる。
上記ラジカル共重合で得られる重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマト(GPC)法により測定され、ポリスチレン換算で通常1,000〜100,000であり、好ましくは2,000〜50,000、より好ましくは3,000〜20,000の範囲である。
、メッキ工程時のメッキ応力によるレジストパターンへの押し込みやレジストのクラックを抑制することができる。
本発明で用いられる架橋剤(B)は、上記化合物(b1)および上記化合物(b2)からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、好ましくは上記化合物(b1)および(b2)の両方を含む。架橋剤(B)として、上記化合物(b1)および(b2)の両方を含む場合、化合物(b1)と(b2)との重量比[化合物(b1)/化合物(b2)]が、好ましくは10/90〜90/10、より好ましくは15/85〜85/15、さらに好ましくは20/80〜80/20である。
しくは96重量%以上である。
も、メッキ工程時のメッキ応力によるレジストパターンへの押し込みやレジストのクラックを抑制することができ、基板上に良形状なパターニングを行うことができる。
上記化合物(b2)としては、たとえば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカジエニル(メタ)アクリレート、トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカニル(メタ)アクリレート、トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デセニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレートなどの単官能(メタ)アクリレート化合物や、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリル酸を付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリロイルオキシエチルエーテル、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの多官能性(メタ)アクリレート化合物などが挙げられる。
本発明で用いられる感放射線性ラジカル重合開始剤(C)とは、放射線の照射により、ラジカルを発生し、上記架橋剤(B)のラジカル重合を開始させるものである。
(1)該樹脂膜のi線(365nmの放射線)の透過率が、好ましくは10%以上、より好ましくは12〜30%であり、かつ
(2)該樹脂膜のh線(405nmの放射線)の透過率が好ましくは60%以上、より好ましくは65〜80%であること。
になる。
まず、上述した重合体(A)、架橋剤(B)および感放射線性ラジカル重合開始剤(C)を所定の量で含有する組成物の乳酸エチル溶液(65重量%)を調製し、スピンコート法で、厚さ1mmの石英基板上に樹脂膜を形成する。その後、ホットプレートにて120℃で5分間ベークして、溶媒を除去し、塗布膜を形成する。なお、この場合予めベーク後における塗布膜の膜厚が70μmとなるように、スピンコート時の回転数をコントロールする。
(1)365nmの放射線について15000m-1以下の吸光係数、かつ
(2)405nmの放射線について4000m-1以下の吸光係数
となる組成物であることが好ましい。
り求めることができる(ここで、εは吸光係数(m-1)、Iは樹脂膜を透過した直後の光の強さ(cd)、I0は樹脂膜を透過する前の光の強さ(cd)、Lは樹脂膜の乾燥膜厚
(m)を示す)。
4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ジフェニル−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールなどが挙げられる。これらの化合物は単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明で用いられる有機溶媒(D)としては、重合体(A)および各成分を均一に溶解させることができ、また各成分と反応しないものが挙げられる。このような有機溶媒としては、重合体(A)を製造する際に用いられる重合溶媒と同様の溶媒を用いることができる。また、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテートなどの高沸点溶媒も用いることができる。
〔その他の成分〕
本発明に係るネガ型感放射線性樹脂組成物には、その他に、必要に応じて、熱重合禁止剤、界面活性剤、接着助剤、その他添加剤を使用することができる。
上記熱重合禁止剤としては、たとえば、ピロガロール、ベンゾキノン、ヒドロキノン、メチレンブルー、tert−ブチルカテコール、モノベンジルエーテル、メチルヒドロキノン、アミルキノン、アミロキシヒドロキノン、n−ブチルフェノール、フェノール、ヒドロキノンモノプロピルエーテル、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス(2−メチルフェノール)、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス(2,6−ジメチルフェノール)、4,4’−[1−〔4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル〕エチリデン]ビスフェノール、4,4’,4”−エチリデントリス(2−メチルフェノール)、4,4’,4”−エチリデントリスフェノール、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパンなどを挙げることができる。上記熱重合禁止剤は、上記重合体(A)100重量部に対して、好ましくは5重量部以下の量で用いられる。
本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物には、塗布性、消泡性、レベリング性などを向上させる目的で界面活性剤を含有させてもよい。このような界面活性剤としては、市販されている化合物をそのまま用いることもできる。たとえば、FTX−204D、FTX−208D、FTX−212D、FTX−216D,FTX−218、FTX−220D、FTX−222D(以上(株)ネオス製)、BM−1000、BM−1100(以上、BMケミー社製)、メガファックF142D、同F172、同F173、同F183(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145(以上、旭硝子(株)製)、SH−28PA、同−190、同−193、SZ−6032、SF−8428(以上、東レダウコーニングシリコーン(株)製)などが挙げられる。これらの中ではFTX−216D,FTX−218、FTX−220Dが好ましい。上記界面活性剤は、上記重合体(A)100重量部に対して、好ましくは5重量部以下の量で用いられる。
本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物には、基材との接着性を向上させるために接着助剤を使用することもできる。接着助剤としては、官能性シランカップリング剤が好ましい。なお、官能性シランカップリング剤とは、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基などの反応性置換基を有するシランカップリング剤を意味する。
本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物には、アルカリ現像液に対する溶解性の微調整を行うために、
酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、iso−酪酸、n−吉草酸、iso−吉草酸、安息香酸、けい皮酸などのモノカルボン酸;
乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、サリチル酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシけい皮酸、3−ヒドロキシけい皮酸、4−ヒドロキシケイ皮酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、シリンギン酸などのヒドロキシモノカルボン酸;
シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、イタコン酸、ヘキサヒドロフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、1,2,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸などの多価カルボン酸;
無水イタコン酸、無水コハク酸、無水シトラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバニル酸、無水マレイン酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ハイミック酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、エチレングリコールビス無水トリメリテート、グリセリントリス無水トリメリテートなどの酸無水物
などを配合してもよい。
充填材としては、シリカ、アルミナ、タルク、ベントナイト、ジルコニウムシリケート、粉末ガラスなどが挙げられる。着色剤としては、アルミナ白、クレー、炭酸バリウム、硫酸バリウムなどの体質顔料;亜鉛華、鉛白、黄鉛、鉛丹、群青、紺青、酸化チタン、クロム酸亜鉛、ベンガラ、カーボンブラックなどの無機顔料;ブリリアントカーミン6B、パーマネントレッド6B、パーマネントレッドR、ベンジジンイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどの有機顔料;マゼンタ、ローダミンなどの塩基性染料;ダイレクトスカーレット、ダイレクトオレンジなどの直接染料;ローセリン、メタニルイエローなどの酸性染料が挙げられる。粘度調整剤としては、ベントナイト、シリカゲル、アルミニウム粉末などを挙げられる。
以下、上述した本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物を用いたメッキ造形物の製造方法について説明する。前記メッキ造形物は、
(1)バリアメタル層を有するウェハー上に、上記本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物から形成される樹脂膜を形成する工程と、
(2)上記樹脂膜を露光した後に現像してパターンを形成する工程と、
(3)上記パターンを鋳型として、電解メッキにより電極材料を析出させる工程と、
(4)残存する樹脂膜を剥離した後、バリアメタルをエッチングにより除去する工程と
を含む方法により製造することができる。なお、上記工程(2)の後に、デスカム(O2
プラズマアッシング)処理工程を行ってもよい。
上記転写フィルムは、支持フィルムと、この支持フィルム上に上述した本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物から形成される樹脂膜とを有する。このような転写フィルムは、支持フィルム上に上記ネガ型感放射線性樹脂組成物を塗布して乾燥することにより作製することができる。組成物を塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、ロールコート法、スクリーン印刷、アプリケーター法などが挙げられる。また、支持フィルムの材料は、転写フィルムの作製および使用に耐えうる強度を有する限り、特に限定されるものではない。上記転写フィルムにおいて、樹脂膜の厚みは5〜200μmであることが好ましい。
〔合成例1〕
<重合体A1の合成>
窒素置換したドライアイス/メタノール還流器の付いたフラスコ中に、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル5.0gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート150gを仕込み、重合開始剤が溶解するまで攪拌した。この溶液に、メタクリル酸15g、p−イソプロペニルフェノール15g、トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカニルメタクリレート35g、イソボルニルアクリレート10gおよびフェノキシポリエチレングリコールアクリレート(共栄社製「P−200A」、式(1’)における平均m=2)25gを仕込み、ゆるやかに攪拌を開始し、80℃まで昇温した。その後、80℃で6時間重合を行った。重合反応終了後、反応生成物を多量のシクロヘキサン中に滴下して凝固させた。この凝固物を水洗し、凝固物と同重量のテトラヒドロフランに再溶解した後、多量のシクロヘキサン中に滴下して再度凝固させた。この再溶解および凝固作業を計3回行った後、得られた凝固物を40℃で48時間真空乾燥し、目的とする重合体A1を得た。
<重合体A2〜A4および比較重合体R1〜R2の合成>
下記表1に示した組成に従い、モノマー成分の種類および量を変更したこと以外は合成例1の重合体A1の合成と同様にして、重合体A2〜A4および比較重合体R1〜R2を合成した。
a:メタクリル酸
b:p−イソプロペニルフェノール
c:トリシクロ(5.2.1.02,6)デカニルメタクリレート
d:イソボルニルアクリレート
e:フェノキシポリエチレングリコールアクリレート
f:n−ブチルアクリレート
である。
〔樹脂組成物の調製〕
重合体A1(100g)、架橋剤(B)として、下記式(B1)で表される構造を有するアロニックスM−8060〔東亞合成(株)製〕(40g)、下記式(B2)で表される構造を有するアロニックスM−309〔東亞合成(株)製〕(20g)および下記式(B3)で表される構造を有するジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(20g)、放射線ラジカル重合開始剤(C)として2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(10g)、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビスイミダゾール(4g)および9,10−ジプロポキシアントラセン(0.5g)、界面活性剤としてNBX−15〔ネオス社製〕(0.3g)、ならびに有機溶媒(D)としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(130g)を混合し、攪拌により均一な溶液とした。この組成物溶液を、孔径10μmのカプセルフィルターでろ過してネガ型感放射線性樹脂組成物を得た。
直径4インチのシリコンウエハ基板上に、クロムを厚さが約1000Åとなるようにスパッタリングした後、その上に金を厚さが3000Åとなるようにスパッタリングして、導電層を形成した。以下、この導電層を形成した基板を「金スパッタ基板」という。
金スパッタ基板にスピンコーターを用いて、上記の樹脂組成物を塗布した後、ホットプレート上で、110℃で5分間加熱して、厚さ25μmの樹脂膜を形成した。次いで、パ
ターンマスクを介し、超高圧水銀灯(OSRAM社製HBO、出力1,000W)を用いて、100〜1000mJ/cm2の紫外光を照射した。露光量は、照度計〔(株)オー
ク製作所製UV−M10(照度計)にプローブUV−42(受光器)をつないだもの〕により確認した。次いで、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて室温で現像した後、流水洗浄し、窒素ブローしてパターンを形成した。以下、このパターンを形成した基板を「パターニング基板」という。
パターニング基板に対して、電解メッキの前処理として、酸素プラズマによるアッシング処理(出力50W、酸素流量100ミリリットル/分、処理時間1分)を行って、親水化処理を行った。次いで、この基板を電解金めっきし、その後、剥離液としてTHB−S17(JSR社製)を用い、60℃で10分間攪拌しながら浸漬を行い、被試験体を得た。電解めっきは、めっき液として日本高純度化学株式会社製テンペレジストExを用い、60℃、0.5A/dm2、50分間電解めっきを行い、高さ15μmのバンプを形成した
。以下、このメッキ造形物を有する基板を「メッキ基板」という。
得られたパターニング基板およびメッキ基板について以下の評価を行った。評価結果を表3に示す。
前記パターニング基板を走査型電子顕微鏡で観察し、感度評価を行った。ここで、感度とはライン/スペース=30μm/10μmのパターンのライン部分が29.5μm〜30.5μmになる露光量を「感度」とした。
前記パターニング基板を走査型電子顕微鏡で観察し、解像度を測定した。ここで、解像度とは上記感度でのライン/スペース=15μm/10μmパターンの解像で判断され、レジストの残さが発生することなく解像される場合を「○」、それ以外の場合を「×」とした。
前記パターニング基板を走査型電子顕微鏡でパターン形状を観察した。ここで、パターン形状とは上記感度でのライン/スペース=30μm/10μmパターンの形状で判断され、パターン側壁の角度が85〜95°の場合を「○」、これ以外の場合を「×」として評価した。
密着性評価は、メッキ基板を光学顕微鏡で観察し、バンプ周辺のレジスト膜に浮きが発生していない場合を「○」、レジスト膜に浮きが見られる場合を「×」として評価した。
押込み評価(メッキ耐性の評価)は、レジスト剥離後のめっき形状がレジストパターンを転写していること、すなわち、ライン幅30μmのレジストパターンに対し、バンプ幅の寸法が31μm以下である場合を「○」、それ以上の寸法の場合を「×」として評価した。
表2に従い、組成物の組成を変更したこと以外は実施例1と同様の操作および評価を行った。結果を表3に示す。
B1: アロニックスM−8060[東亜合成(株)]
B2: アロニックスM−309[東亜合成(株)]
B3: ライトアクリレートDCP−A[共栄社(株)]
B4: アロニックスM320[東亜合成(株)、下記式(B4)参照。]
C1: 2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン
C2: 2,2'-ビス(2-クロロフェニル)-4,5,4',5'-テトラフェニル-1,2'-ビイミダゾール
C3: 9,10-ジプロポキシアントラセン
Claims (5)
- (A)下記式(1)表される構造単位および下記式(2)で表される構造単位を有し、かつガラス転移温度Tgが120〜170℃である共重合体と、
(B)下記式(3)で表される構造単位を有する化合物(b1)および下記式(4)で表される化合物(b2)からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む架橋剤と、
(C)感放射線性ラジカル重合開始剤と、
(D)有機溶媒と
を含有し、前記架橋剤(B)の全成分の合計量100重量%に対して、前記化合物(b1)および(b2)の合計量が90重量%以上であることを特徴とするネガ型感放射線性樹脂組成物。
ン基または炭素数6〜10の脂環式炭化水素基を表し、R7は独立に炭素数1〜4のアル
キル基、炭素数6〜10の脂環式炭化水素基または−R8−O−C(O)−C(R9)=CH2を表し、R8はメチレン基または炭素数2〜4のアルキレン基を表し、R9は水素原子またはメチル基を表し、2つのR7のうち少なくとも一方は−R8−O−C(O)−C(R9)=CH2
である。]
- 前記架橋剤(B)が、前記化合物(b1)および前記化合物(b2)の両方を含むことを特徴とする請求項1に記載のネガ型感放射線性樹脂組成物。
- 前記化合物(b1)と前記化合物(b2)との重量比(b1/b2)が10/90〜90/10であることを特徴とする請求項2に記載のネガ型感放射線性樹脂組成物。
- メッキ造形物の製造に用いられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のネガ型感放射線性樹脂組成物。
- 前記メッキ造形物がバンプであることを特徴とする請求項4に記載のネガ型感放射線性樹脂組成物。
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