JP2009186933A - 加熱制御方法と加熱装置、及び該加熱装置を具備する画像形成装置 - Google Patents

加熱制御方法と加熱装置、及び該加熱装置を具備する画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 装置の定格電圧と異なる電圧が投入された場合の、安全性向上および装置故障の回避を実現する加熱制御方法と加熱装置、及び該加熱装置を具備する画像形成装置を提供する。
【解決手段】 電力が供給されると発熱する発熱体の温度を検出して、該発熱体に供給する電力を制御することによって、該発熱体の加熱を制御する場合に、前記発熱体から検出した温度と前記発熱体の目標温度とから、電源電圧を全て供給した場合の電力に対する前記発熱体に供給すべき電力の比である電力比を算出し、予め設定されている前記発熱体に供給可能な最大供給可能電流値と前記発熱体を流れる電流値との比と、算出した電力比とに基づいて、前記発熱体に供給が可能な最大供給可能電力比を算出し、算出した最大供給可能電力比が予め設定されている閾値以下である場合、前記発熱体への通電を遮断する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、被加熱材の加熱制御方法と加熱装置、及び該加熱装置を画像定着手段として具備した画像形成装置に関するものである。
本発明は、一般に被加熱材の加熱制御方法と加熱装置に関するが、以下好適な適用例として、電子写真複写機やプリンタなどの画像形成装置に装備される未定着画像を熱定着させる加熱装置としての熱定着装置(像加熱装置)を例にして説明する。
画像形成装置の熱定着装置は、電子写真プロセスなどの画像形成手段により転写紙上に形成された未定着画像(トナ−像)を転写紙上に定着させるものである。かかる熱定着装置としては、ハロゲンヒ−タを熱源とする熱ロ−ラ式の熱定着装置やセラミック面発ヒ−タを熱源とするフィルム加熱式の熱定着装置がある。例えば、特許文献1〜16に熱定着装置の例が開示されている。
一般的に、ヒータは、トライアック等のスイッチング素子を介して交流電源に接続されており、この交流電源により電力が供給される。ヒータを熱源とする定着装置には、温度検出素子、例えばサーミスタ感温素子が設けられている。そして、この温度検出素子により定着装置の温度が検出され、その検出温度情報を基にシーケンスコントローラがスイッチング素子をオン/オフ制御する。これにより、定着装置の熱源であるヒータへの電力供給をオン/オフし、定着装置の温度が目標の温度になるように温度制御される。セラミック面発ヒータへのオン/オフ制御は、通常、入力商用電源の位相制御または波数制御によりおこなわれる。
定着装置の温度を温調制御する際に、シーケンスコントローラは、温度検出素子から検出される温度と、予め設定されている目標温度とを比較することによって、ヒータに供給する電力比を算出する。更に、算出した電力比に相当する位相角または波数を決定し、その位相条件または波数条件でスイッチング素子をオン/オフ制御する。
ところで、ヒータに電力供給される交流電源は、例えば85V〜140Vまたは187V〜264Vと電源電圧範囲は広い。このため、全点灯でヒータに通電された場合、電源電圧範囲が85V〜140Vで約2.7倍の電力差、187V〜264Vで約2倍の電力差が生じることになる。また、シーケンスコントローラが所定の温度になるようにヒータへの通電電流を制御しているため、定着装置に厚紙などの紙が通紙されると、普通紙の場合と比べて多めの電力、つまり電流が供給される。所定の温度に維持されるように制御するには、紙種によっては必要以上に電力を供給してしまう場合があるため、ヒータ通電電流を常時検知して最大供給可能電流値以下で供給電力を制御する必要がある。ここで、最大供給可能電流値とは、屋内配線された壁のコンセントから画像形成装置に最大限供給できる電流値である。
しかし、電力が供給されると発熱する発熱体を2つ以上包含する加熱手段を持つ場合には、次のような問題が発生する。すなわち、全ての発熱体が点灯していない状態において、加熱手段に供給している電流を検出し最大供給可能電流値を決定してしまうと、最大供給可能電流値が高めに設定されてしまう。その後、全ての発熱体が点灯した状態においては必要以上の電流を供給してしまう。
また、加熱手段に供給される電力比がいくつの値の場合においても、電流検出手段から検出される電流値を検出して最大供給可能電力比を算出すると、電力制御手段にかかる負担が大きくなってしまい、効率が良いとはいえない。
そのため、必要以上の電流を定着装置を構成するヒータに供給しないように、加熱手段が動作した場合、予め設定されている電力比以上の場合のみヒータ通電電流を常時検知して、供給電力を後述する最大供給可能電力比以下で制御している。
特開昭63-313182号公報 特開平2-157878号公報 特開平4-44075号公報 特開平4-44076号公報 特開平4-44077号公報 特開平4-44078号公報 特開平4-44079号公報 特開平4-44080号公報 特開平4-44081号公報 特開平4-44082号公報 特開平4-44083号公報 特開平4-204980号公報 特開平4-204981号公報 特開平4-204982号公報 特開平4-204983号公報 特開平4-204984号公報
しかしながら、従来の構成では、100V系の画像形成装置をユーザ等が誤って200V電源に投入した場合において、次のような問題がある。すなわち、画像形成装置を構成する定着装置はサーミスタ等の温度検出素子の検出値に基づいた位相制御または波数制御を行っているため、通常では考えられない程の低いデューディで制御を行うことになるが、定着装置自体は動作する。一方、画像形成装置を構成する電源装置が正常な動作ができない等の問題があり、長時間そのような状態が継続されると故障等の原因となる。
以上のようなことから、100V系の画像形成装置に200V電圧が投入された場合、異電圧が投入されたことを検知してヒータ通電オフまたはユーザに警告する等を行い、安全性向上および装置故障回避する必要がある。
本発明は、上記問題点に鑑み、装置の定格電圧と異なる電圧が投入された場合の、安全性向上および装置故障の回避を実現する加熱制御方法と加熱装置、及び該加熱装置を具備する画像形成装置を提供する。
上記目的を達成するために、本発明の加熱装置は、電力が供給されると発熱する発熱体の温度を検出して、該発熱体に供給する電力を制御することによって、該発熱体の加熱を制御する加熱装置であって、前記発熱体の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段が検出した温度と前記発熱体の目標温度とから、電源電圧を全て供給した場合の電力に対する前記発熱体に供給すべき電力の比である電力比を算出する第1の算出手段と、前記発熱体を流れる電流値を検出する電流検出手段と、予め設定されている前記発熱体に供給可能な最大供給可能電流値と前記電流検出手段が検出した前記発熱体を流れる電流値との比と、前記第1の算出手段が算出した電力比とに基づいて、前記発熱体に供給が可能な最大供給可能電力比を算出する第2の算出手段と、前記第2の算出手段が算出した最大供給可能電力比が予め設定されている閾値以下である場合、前記発熱体への通電を遮断する遮断手段とを有することを特徴とする。
ここで、予め設定されている前記発熱体に供給可能な最大供給可能電流値と前記電流検出手段が検出した前記発熱体を流れる電流値との比と、予め定めた一定の電力比とに基づいて、前記発熱体に供給が可能な最大供給可能電力比を算出する第3の算出手段を備え、前記遮断手段は、前記第3の算出手段が算出した最大供給可能電力比が予め設定されている閾値以下である場合、前記発熱体への通電を遮断する。また、前記一定の電力比は、定格入力電圧の最大値およびヒータ抵抗値の最小値の場合においても、前記発熱体の破損がないように予め算出されている固定値である。また、前記閾値は、装置の定格電圧を定格電圧とする電源の入力電圧の範囲において算出される最大供給可能電力比の範囲より小さく、前記装置の定格電圧より高い電圧を定格電圧とする電源の入力電圧の範囲において算出された最大供給可能電力比の範囲より大きい値に設定されている。
また、本発明の画像形成装置は、電力が供給されると発熱する発熱体の温度を検出して、該発熱体に供給する電力を制御することによって、該発熱体の加熱を制御する加熱装置を具備する画像形成装置であって、前記加熱装置は、前記発熱体の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段が検出した温度と前記発熱体の目標温度とから、電源電圧を全て供給した場合の電力に対する前記発熱体に供給すべき電力の比である電力比を算出する第1の算出手段と、前記発熱体を流れる電流値を検出する電流検出手段と、予め設定されている前記発熱体に供給可能な最大供給可能電流値と前記電流検出手段が検出した前記発熱体を流れる電流値との比と、前記第1の算出手段が算出した電力比とに基づいて、前記発熱体に供給が可能な最大供給可能電力比を算出する第2の算出手段と、前記第2の算出手段が算出した最大供給可能電力比が予め設定されている閾値以下である場合、前記発熱体への通電を遮断する遮断手段とを有することを特徴とする。ここで、前記加熱装置により制御される発熱体を内部に有する定着フィルムと、前記定着フィルムとの間に挟まれた熱定着を必要とする画像形成された媒体に圧力を加える加圧ローラとを有する定着装置を具備する。
また、本発明の加熱制御方法は、電力が供給されると発熱する発熱体の温度を検出して、該発熱体に供給する電力を制御することによって、該発熱体の加熱を制御する加熱制御方法であって、前記発熱体の温度を検出する温度検出工程と、前記温度検出工程で検出した温度と前記発熱体の目標温度とから、電源電圧を全て供給した場合の電力に対する前記発熱体に供給すべき電力の比である電力比を算出する第1の算出工程と、前記発熱体を流れる電流値を検出する電流検出工程と、予め設定されている前記発熱体に供給可能な最大供給可能電流値と前記電流検出工程で検出した前記発熱体を流れる電流値との比と、前記第1の算出工程で算出した電力比とに基づいて、前記発熱体に供給が可能な最大供給可能電力比を算出する第2の算出工程と、前記第2の算出工程で算出した最大供給可能電力比が予め設定されている閾値以下である場合、前記発熱体への通電を遮断する遮断工程とを有することを特徴とする。
更に、上記加熱制御方法の工程をコンピュータに実行させるプログラムを記憶したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体を提供する。
本発明によれば、装置の定格電圧と異なる電圧が投入されていると判断した場合においては、ヒータ通電を確実にオフし、ユーザに警告することができる。それにより、安全性の向上および電源装置の故障を防ぐことができる。
以下、添付図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。なお、本実施形態では、本発明を適用する装置として、電子写真プロセスを用いた画像形成装置における定着装置のヒータへの電力制御方法を説明するが、これに限定されるものではない。本発明は、定格電圧とは異なる電圧の電源が装置に投入された場合に、負荷への電力供給を確実に遮断するための技術一般に適用が可能であり、これらも本発明に含まれる。
<本実施形態の画像形成装置の構成例>
図1は、電子写真プロセスを用いた画像形成装置の概略構成図であり、例えばレ−ザプリンタの場合を示している。
レーザプリンタ本体101(以下、本体101)は、記録紙Sを収納するカセット102を有する。そして、カセット102の記録紙Sの有無を検知するカセット有無センサ103、カセット102の記録紙Sのサイズを検知するカセットサイズセンサ104(復数個のマイクロスイッチで構成される)を有する。また、カセット102から記録紙Sを繰り出す給紙ローラ105等が設けられている。また、給紙ローラ105の下流には、記録紙Sを同期搬送するレジストローラ対106が設けられている。
レジストローラ対106の下流には、レーザスキャナ部107からのレーザ光に基づいて記録紙S上にトナー像を形成する画像形成部108が設けられている。さらに、画像形成部108の下流には記録紙S上に形成されたトナー像を熱定着する本例の定着装置である定着器109が設けられている。
定着器109の下流には、排紙部の搬送状態を検知する排紙センサ110、記録紙Sを排紙する排紙ローラ111、記録の完了した記録紙Sを積載する積載トレイ112が設けられている。この記録紙Sの搬送基準は、記録紙Sの画像形成装置の搬送方向に直交する方向の長さ、つまり記録紙Sの幅に対して中央になるように設定されている。
前記レーザスキャナ部107は、後述する外部装置131から送出される画像信号(画像信号VDO)に基づいて変調されたレーザ光を発光するレーザユニット113を有する。また、このレーザユニット113からのレーザ光を後述する感光ドラム117上に走査するためのポリゴンモータ114、結像レンズ115、折り返しミラー116等により構成されている。
また、前記画像形成部108は、公知の電子写真プロセスに必要な、感光ドラム117、1次帯電ローラ119、現像器120、転写帯電ローラ121、クリーナ122等から構成されている。
また、前記定着器109は、定着フィルム109a、加圧ローラ109b、定着フィルム内部に設けられたセラミックヒータ109c、セラミックヒータの表面温度を検出する温度検出素子(サーミスタ)109dから構成されている。
また、本例では、メインモータ123が、給紙ローラ105には給紙ローラクラッチ124を介して、レジストローラ対106にはレジストローラ125を介して駆動力を与えている。更に、メインモータ123は、感光ドラム117を含む画像形成部108の各ユニット、定着器109、排紙ローラ111にも駆動力を与えている。
126はエンジンコントローラであり、レーザスキャナ部107、画像形成部108、定着器109による電子写真プロセスの制御、前記本体101内の記録紙の搬送制御を行なっている。
127はビデオコントローラであり、パーソナルコンピュータ等の外部装置131と汎用のインタフェース(セントロニクス、RS232C等)130で接続されている。ビデオコントローラ127は、汎用インタフェース130から送られてくる画像情報をビットデータに展開し、そのビットデータを内部インタフェース128を介してVDO信号として、エンジンコントローラ126へ送出している。なお、内部インタフェース128はバス・インタフェースであってもパラレルあるいはシリアルの通信インタフェースであっても良い。
なお、ビデオコントローラ127及びエンジンコントローラ126は、本例ではそれぞれ独立にCPUを有して制御を行なうが、これらを一体に1つのCPUで制御することも可能である。
129は空冷および本体101内部を外部より高圧に保持するための空冷ファンである。
(セラミックヒータ109cの構成例)
本実施形態におけるセラミックヒータ109cの概略について、図2に示す。
図2の(a)はセラミック面発ヒータの断面図であり、(b)は発熱体32、33が形成されている面を示しており、(c)は(b)の示している面と相対する面を示している。
セラミック面発ヒータ109cは、SiC、AlN、Al23等のセラミックス系の絶縁基板31と、絶縁基板31面上にペースト印刷等で形成されている発熱体32、33とを有する。また、2本の発熱体を保護しているガラス等の保護層34を有する。保護層34の上に、セラミック面発ヒータ24の温度を検出する温度検出素子109dと過昇温防止手段と23が、配設されている。その位置は、記録紙の搬送基準、つまり発熱部32a、33aの長さ方向の中心に対して左右対称な位置であり、かつ通紙可能な最小の記録紙幅よりも内側の位置である。
発熱体32は、電力が供給されると発熱する部分32aと、コネクタを介して電力が供給される電極部32c、32dと、該電極部32c、32dと発熱する部分32aとを接続する導電部32bから構成されている。発熱体33は、電力が供給されると発熱する部分33aと、コネクタを介して電力が供給される電極部32c、33dと、該電極部32c、33dと発熱する部分33aとを接続する導電部33bとから構成されている。電極部32cは、発熱体32と33の2本の発熱体に接続されており、発熱体32、33の共通の電極となっている。また、発熱体32、33が印刷されている絶縁基板31の対向面側に摺動性を向上させるためにガラス層が形成される場合もある。
共通の電極32cには、交流電源のHOT側端子から過昇温防止手段23を介して電源が接続される。電極部32dは、発熱体32を制御するトライアックに接続され、交流電源のNeutral端子に接続される。電極部33dは、発熱体33を制御するトライアックに電気的に接続され、交流電源のNeutral端子に接続される。
(定着部109の構成例)
図3を参照して、上記セラミックヒータ109cを含む定着部109の構成例を説明する。
セラミックヒータ109cは、図3に示すように、フィルムガイド62によって支持されている。円筒状の耐熱材製の定着フィルム109aが、セラミックヒータ109cを下面側に支持させたフィルムガイド62に外嵌させてある。そして、フィルムガイド62の下面のセラミックヒータ109cと加圧部材としての弾性加圧ローラ109bとを、定着フィルム109aを挟ませて、弾性加圧ローラ63の弾性に抗して所定の加圧力をもって圧接させている。この圧接部分が、加熱部としての所定幅の定着ニップ部を形成している。
また、過昇温防止手段23である、例えばサーモスタットが、セラミックヒータ109cの絶縁基板31面上または、保護層34面上に当接されている。サーモスタット23はフィルムガイド62に位置を矯正され、サーモスタット23の感熱面がセラミックヒータ109cの面上に当接されている。図示はしていないが、温度検出素子109dも同様にセラミックヒータ109cの面上に当接されている。ここで、図3のように、セラミックヒータ109cは、発熱体32、33がニップ部と反対側にあっても、発熱体がニップ部側にあってもかまわない。また、定着フィルム109aの摺動性を上げるために、定着フィルム109aとセラミックヒータ109cとの界面に摺動性のグリースを塗布してもかまわない。
(セラミックヒ−タ109cの駆動及び制御回路例)
図4に、本実施形態におけるセラミックヒ−タの駆動及び制御回路例を示す。
1は、本画像形成装置を接続する交流電源で、本画像形成装置は交流電源をACフィルタ2,リレー41を介してセラミックヒ−タ109cの発熱体32,発熱体33へ供給する。これにより、セラミックヒ−タ109cを構成する発熱体32,発熱体33を発熱させる。また、28は、本画像形成装置を動作させるために必要なDC電圧を入力されたAC電圧より生成している低圧電源回路部である。ここで作られたDC電圧は、モータ、冷却ファン、CPU電源等様々な個所に供給され、それぞれを駆動させる。
発熱体32への電力の供給は、トライアック4の通電/遮断により制御をおこなう。抵抗5、6は、トライアック4のためのバイアス抵抗である。フォトトライアックカプラ7は、一次、二次間の沿面距離を確保するためのデバイスである。フォトトライアックカプラ7の発光ダイオードに通電することにより、トライアック4をオンする。抵抗8は、フォトトライアックカプラ7の電流を制限するための抵抗であり、トランジスタ9によりフォトトライアックカプラ7をオン/オフする。トランジスタ9は、抵抗10を介してエンジンコントロ−ラ126からのON1信号にしたがって動作する。
発熱体33への電力の供給は、トライアック13の通電/遮断により制御をおこなう。抵抗14、15は、トライアック13のためのバイアス抵抗である。フォトトライアックカプラ16は、一次、二次間の沿面距離を確保するためのデバイスである。フォトトライアックカプラ16の発光ダイオードに通電することにより、トライアック13をオンする。抵抗17は、フォトトライアックカプラ16の電流を制限するための抵抗であり、トランジスタ18によりフォトトライアックカプラ16をオン/オフする。トランジスタ18は、抵抗19を介してエンジンコントロ−ラ126からのON2信号にしたがって動作する。
また、交流電源1は、ACフィルタ2を介してゼロクロス検出回路12に入力される。ゼロクロス検出回路12では、商用電源電圧がある閾値以下の電圧になっていることをエンジンコントロ−ラ126に対してパルス信号として報知する。以下、エンジンコントロ−ラ126に送出されるこの信号をZEROX信号と呼ぶ。エンジンコントロ−ラ126は、ZEROX信号のパルスのエッジを検知し、位相制御または波数制御によりトライアック4または13をON/OFFする。
トライアック4及び13に制御されて発熱体32及び33に通電されるヒータ電流は、カレントトランス25によって電圧変換され、ブリューダ抵抗26を介して電流検出回路部27に入力される。電流検出回路部27では、電圧変換されたヒータ電流波形を平均値または実効値に変換し、HCRRT信号としてエンジンコントローラ126にA/D入力される。
また、発熱体32,33が形成されているセラミックヒ−タ109cの温度を検知するための温度検出素子109d、例えば、サ−ミスタ感温素子が、セラミックヒータ109c上に配置されている。その位置は、発熱体32、33に対して絶縁距離を確保できるように絶縁耐圧を有する絶縁物を介している。この温度検出素子109dによって検出される温度は、抵抗22と温度検出素子109dとの分圧として検出され、エンジンコントロ−ラ11にTH信号としてA/D入力される。
セラミックヒ−タ109cの温度は、TH信号としてエンジンコントロ−ラ126において監視され、エンジンコントロ−ラ126の内部で設定されているセラミックヒ−タ109cの目標温度と比較する。この比較結果によって、セラミックヒ−タ109cを構成する発熱体32、33に供給するべき電力比を算出する。そして、算出された供給する電力比を対応した位相角(位相制御)または波数(波数制御)に換算し、その制御条件によりエンジンコントロ−ラ126がトランジスタ9にON1信号、あるいはトランジスタ18にON2信号を送出する。
<実施形態1の加熱装置の加熱制御方法の例>
(位相制御の例)
例えば、位相制御の場合、下記のような表1をエンジンコントローラ126内に有しており、この表に基づき制御をおこなう。
Figure 2009186933
以下、上記に記載した制御を具体的に説明する。
定着装置に与えられる熱量は、温調目標温度と温度検出素子109dの検出温度とを基に、ゼロクロス周期毎に算出される。本実施形態ではフィードバック系制御の一種であるPI制御を用いて説明する。PI制御は、比例(Proportional)+積分(Integral)制御で表わされ、ヒータを点灯するデューティを決定し、そのデューティに応じてエンジンコントローラ126がスイッチング素子であるトライアック4または13を位相制御によりオンオフすることにより、より精細な温度調整する。
本実施形態におけるPI制御を用いた供給電力の算出は、以下の式(1)で決定される。かかる算出を、第1の算出手段(算出工程)として参照する。
供給電力比D=P制御値+I制御値 …(1)
供給電力比Dは、ゼロクロス半波を80分割し、1.25%刻みで制御されている。
上記式(1)におけるP制御値は、比例制御の制御値であり、本実施形態では以下式(2)によって与えられる。
P制御値=Kp×ΔT …(2)
ここで、Kpは比例ゲインであり、温度オーバーシュート等および温度安定性を考慮し、適切な値に設定されている。また、ΔTは、目標温度と検出温度との差分であり目標温度から現在の検出温度を引いて算出される。
上記式(1)におけるI制御値は、積分制御の制御値であり、一定期間にわたるΔTの積分値すなわち目標値からのドリフトを補正するもので、P制御における供給電力比にオフセットとして付与する。本実施形態では、エンジンコントローラ126内に、目標温度と検出温度との大小関係の履歴を積分するカウンタを保持している。100ms毎に目標温度と検出温度との大小関係を判断し、正負の結果それぞれの場合に、カウンタをインクリメントまたはデクリメントする。その結果として、カウンタが6以上になるとI制御値をインクリメント、−6以下となるとデクリメントし、カウンタをリセットする。
また、発熱体32、33に供給する電力比を算出する際に、電流検出回路部27から報知されるHCRRT信号を基に上限の電力比を算出して、その上限の電力比(最大供給可能電力比)以下の電力が通電されるように制御する。最大供給可能電力比(Dmax)は、電流検出回路部27の出力値HCRRT(Irms)と、サーミスタ109dの検知結果に基づいた現在投入されている電力比デューティ(D)と、最大供給可能電流値(Ilimit)とを用い、以下の式(3)で与えられる。
Dmax=(Ilimit/Irms)2×D …(3)
なお、上記最大供給可能電流値(Ilimit)は、接続される商用電源の定格電流に対して、低圧電源部28に供給される電流最大値を差し引いた、ヒータに供給可能な許容電流値を設定している。
本実施形態では、発熱体32および発熱体33へ通電される電力比は常に同じであるものとして説明する。
上記最大供給可能電流値(Ilimit)は、例えば、本実施形態では100V系においては、商用電源定格電流15Aから低圧電源部28への電流最大値3.5Aを差し引いた11.5Aに設定されている。
(異なる定格電圧電源の判断例)
100V系の電源の定格電圧の範囲85〜140V、200V系の電源の定格電圧の範囲187〜264V、および100Vの定着装置に搭載されるセラミックヒータ109cの抵抗値ばらつきを考慮する。この場合、理論的には上記最大供給可能電力比Dmaxの範囲は、100Vの入力電源では54〜100%、200Vの入力電源では15〜40%となる。上記より40〜54%の値に閾値を設定すると、100Vの画像形成装置に200V電源が入力されたことを検知できる。
サーミスタ109dが検知した温度に基づいて制御される電力比デューティ(D)が、上記最大供給可能電力比(Dmax)以上となった場合においては、最大供給可能電力比を優先させ、最大供給可能電力比を上限としてセラミックヒータ109cの制御を行う。
さらに、発熱体32、33に電力を供給している間に電力供給を制御する電力供給制御手段が故障し、発熱体32、33が熱暴走に至った場合、過昇温を防止する一手段として、過昇温防止手段23がセラミックヒータ109c上に配置されている。過昇温防止手段23は、例えば温度ヒューズやサーモスイッチである。発熱体32、33が熱暴走に至って過昇温防止手段23が所定の温度以上になると、過昇温防止手段23がオープンになり、発熱体32および33への通電が断たれる。
また、リレー41の駆動回路部が、抵抗44および45、トランジスタ43および46であり、42は逆起電力による素子破壊を防止するためのダイオードである。エンジンコントローラ126よりRLDポート(/RLD)にLOW信号が出力されると、トランジスタ46はオフとなる。すると、トランジスタ43がオンすることによりリレー41はオンとなり、セラミックヒータ109cへの通電が可能となる。また、電流検出回路部27のカレントリミット信号(CURLIM)がLOWとなることによって、トランジスタ43がオフし、強制的にリレー41をオフして、セラミックヒータ24への通電を遮断することができる。カレントリミット信号(CURLIM)がLOW信号を発信する条件は、電流検出回路部27が、予め設定されている最大供給可能電流値よりも大きいヒータ通電電流の実効値を検出した場合である。検出電流値HCRRT(Irms)が最大供給可能電流値(Ilimit)よりも低い値を検出している場合は、HIGH信号が出力される。この判定は、電流検知回路部27内のコンパレータ(図示しない)によって、予め設定されている基準電圧と比較された結果として出力される。
本実施形態における位相制御の様子を、図5に示す。
図5における上段の波形は、セラミックヒータ109cの発熱体32および33に供給される電流波形である。本実施形態では発熱体3および20への通電供給比率は同じ比率で制御するものとする。図5の中段の波形は、エンジンコントローラ126よりトランジスタ9および11に入力される駆動信号(ON1、ON2信号)である。トランジスタ9および18がオンされることによって、トライアック4および13がオンされ、発熱体32および33への通電が開始される。図5の下段の波形は、商用電源電圧がある閾値以下の電圧になっていることをエンジンコントロ−ラ126に対してパルス信号として報知するゼロクロス信号である。本実施形態では発熱体32および33は位相制御されているものとして説明する。
今ここに、サーミスタ109dによって検出される温度に基づいて、セラミックヒ−タ109cを構成する発熱体32、33に供給するべき電力比を算出する。算出された供給する電力比を対応した位相角に換算し、ゼロクロス信号の立ち上がりまたは立ち下がりエッジを同期タイミングとして、その制御条件によりエンジンコントロ−ラ126がON1およびON2信号を送出する。この電力比Dに対応する位相角をαDとする。
エンジンコントローラ126は、式(3)により最大供給可能電力比Dmaxを算出する。パラメータは、電流検出回路部27から報知される現状の発熱体32および33に流れている電流実効値の合計値をHCRRT信号として電圧換算された出力値と、予め設定されている最大供給可能電流値と、式(1)により算出された電力比Dである。本実施形態の位相制御では、このDmaxに対応する位相αDmaxを超えた制御位相角αDの投入を禁止する。よって、位相制御範囲はαDmax〜180度、電力比は0%からDmaxまでの範囲となる。
<実施形態1の画像形成装置の加熱制御方法の手順例>
本実施形態1における加熱制御方法の手順例を、図6のフローチャートに示す。かかるフローチャートは、ビデオコントローラ127及びエンジンコントローラ126の処理を含んでいる。
ユーザにより画像形成装置の電源がオンされると、前多回転制御が開始される(S1)。前多回転制御では、セラミックヒータ109cの通電が開始され(S2)、サーミスタ109dの検知温度に基づいた温調制御が行われる(S3)。
エンジンコントローラ126は、式(3)から最大供給可能電力比Dmaxを算出し、算出されたDmaxの値が閾値以下かどうかを判断する(S4)。式(3)のパラメータは、電流検出回路部27からの出力信号HCRRTの値、前記最大供給可能電流値、サーミスタ109dの検知結果に基づいた現在のセラミックヒータ109cへの供給電力比である。かかる最大供給可能電力比Dmaxの算出は、前多回転終了条件に到達するまで毎半波ごと行われてる。よって、毎半波ごと前記最大供給可能電力比Dmaxは、予め設定されている閾値との比較が行われる。かかる算出を、第2の算出手段(算出工程)として参照する。
また、上記最大供給可能電流値には、接続される商用電源の定格電流に対して、ヒータ以外の部分に供給される電流を差し引いた、ヒータに供給可能な許容電流値を設定している。本実施形態では11.5Aを電流リミット値としている。100V系の電源の定格電圧の範囲85〜140V、200V系の電源の定格電圧の範囲187〜264Vおよびセラミックヒータ24の抵抗値ばらつきを考慮する。すると、理論的には上記Dmaxの範囲は、100V系の入力電源では54〜100%、200V系の入力電源では15〜40%となる。上記より、40〜54%の値に閾値を設定すると100V装置に200V電源が入力されたことを検知できる。このように、100V系の最大供給可能電力比Dmax(100)の範囲より小さく、200V系の最大供給可能電力比Dmax(200)の範囲より大きい値に閾値を設定する。
かかる閾値の設定と、閾値に基づく式(4)による供給電源の判定が、本実施形態の特徴とするところである。
Dmax(100)>実施形態1にて設定される閾値>Dmax(200) …(4)
上記式を模式的に示した図を、図7に示す。
ここで、算出された最大供給可能電力比Dmaxが閾値以下と検出された場合、100V系の画像形成装置に200V電源が入力されていると判断する。そして、セラミックヒータ109cへの通電をオフし(S16)、装置に搭載されているディスプレイ等を通じユーザに警告する(S17)。
一方、算出された最大供給可能電力比Dmaxが閾値以上であると判断された場合においては、定格電圧範囲内の入力電圧と判断して、前多回転終了条件に到達するのを待つ(S5)。前多回転終了条件に到達しない場合においては、ステップS3からのフローを繰り返す。前多回転終了条件に到達すると、温調制御を終了し(S6)、前多回転を終了して(S7)、スタンバイ状態へと遷移する。
次にスタンバイ状態においてプリントコマンドを受信すると(S8)、プリント動作を開始する(S9)。プリントコマンドを受信しない場合においてはスタンバイ状態を維持する。プリントが開始されるとセラミックヒータ109cへの通電が開始し(S10)、サーミスタ109dの検知温度に基づく温調制御が行われる(S11)。エンジンコントローラ126は、式(3)により最大供給可能電力比Dmaxを算出する。パラメータは、入力される電流検出回路部27からの出力信号HCRRTの値、前記最大供給可能電流値、サーミスタ109dの検知結果に基づいた現在のセラミックヒータ109cへの供給電力比である。かかる算出も、第2の算出手段(算出工程)として参照する。
次に、算出されたDmaxの値が閾値以下かどうかを判断する(S12)。なお、最大供給可能電力比Dmaxの算出は、プリントジョブ終了条件に到達するまで毎半波ごと行われている。よって、毎半波ごと前記最大供給可能電力比Dmaxは、予め設定されている閾値との比較が行われる。
算出された最大供給可能電力比Dmaxが閾値以下を検出された場合、100V系の画像形成装置に200V電源が入力されていると判断する。そして、セラミックヒータ24への通電をオフし(S16)、装置に搭載されているディスプレイ等を通じユーザに警告する(S17)。
一方、算出された最大供給可能電力比Dmaxが閾値以上であると判断された場合においては、定格電圧の範囲内の入力電圧と判断し、プリントジョブが終了するのを待つ(S13)。プリントジョブが終了しない間は、ステップS11からのフォローを繰り返す。プリントジョブが終了すると、温調制御が終了され(S14)、プリント動作終了となり(S15)、スタンバイ状態へと遷移する。
上記のような構成とした画像形成装置とすることにより、電流検出回路部27からの出力値に基づいた最大供給可能電力比Dmaxの算出結果を用いて、現在装置に投入されている入力電圧値を推測する。そして、異電圧が投入されていると判断した場合においては、ヒータ通電を確実にオフし、ユーザに警告することができる。それにより、100V系の装置に200V電源が投入された場合においても、確実にユーザに告知することができ、安全性の向上および電源装置の故障を防ぐことができる。
<実施形態2の画像形成装置の加熱制御方法の手順例>
以下に、実施形態2の画像形成装置の加熱制御方法の手順例を説明する。なお、実施形態1と重複する点は省略する。
実施形態1では、ステップS4やS12における最大供給可能電力比Dmaxによる定格電圧の判断が行われる前に、ステップS3及びS11で温調制御が行われ、その間の安全性の維持および電源装置の故障の防止ができなかった。例えば、定格入力電圧の最大値およびヒータ抵抗値の最小値の場合には、セラミックヒータ126の破損が起こり得る。
実施形態2では、セラミックヒータ109cへ通電して温調制御する前に定格電圧の判断を行ない、異なる電源が投入された場合の通電中止を迅速に行ない確実にユーザに告知する。このため、安全性の更なる向上および電源装置の故障の防止をより確実にした。
図8に、本実施形態2における加熱制御方法の手順例のフローチャートを示す。かかるフローチャートは、ビデオコントローラ127及びエンジンコントローラ126の処理を含んでいる。
ユーザにより電源がオンされると、前多回転制御が開始される(S21)。前多回転制御では、まずセラミックヒータ109cに一定の供給電力比による通電が開始される(S22)。前記一定の供給電力比は、定格入力電圧の最大値およびヒータ抵抗値の最小値の場合においても、セラミックヒータ109cの破損がないように予め算出されている固定値である。
この状態で、電流検出回路部27からの出力信号HCRRTの値、前記最大供給可能電流値、セラミックヒータ109cへ投入されている固定電力比より、エンジンコントローラ11は式(3)から最大供給可能電力比Dmaxを算出する。なお、上記最大供給可能電流値としては、接続される商用電源の定格電流に対して、ヒータ以外の部分に供給される電流を差し引いたヒータに供給可能な許容電流値を設定している。本実施形態では11.5Aを電流リミット値としている。かかる算出を、第3の算出手段(算出工程)として参照する。
算出されたDmaxの値が閾値以下かどうかを判断する(S23)。100V系電源の定格電圧の範囲85〜140V、200V系電源の定格電圧の範囲187〜264V、およびセラミックヒータ24の抵抗値ばらつきを考慮する。この場合に、理論的には上記Dmaxの範囲は、100V系の入力電源では54〜100%、200V系の入力電源では15〜40%となる。上記より40〜54%の値に閾値を設定すると100V系の装置に200V電源が入力されたことを検知できる。このように、100V系の最大供給可能電力比Dmax(100)の範囲より小さく、200V系の最大供給可能電力比Dmax(200)の範囲より大きい値に閾値を設定する。
かかる閾値の設定は式(5)に示されている
Dmax(100)>実施形態2にて設定される閾値>Dmax(200) …(5)
ここで、算出された最大供給可能電力比Dmaxが閾値以下を検出された場合、100V系の画像形成装置に200V電源が入力されていると判断する。そして、セラミックヒータ109cへの通電をオフし(S38)、装置に搭載されているディスプレイ等を通じユーザに警告する(S39)。
一方、算出された最大供給可能電力比Dmaxが閾値以上であると判断された場合においては、定格電圧範囲内の入力電圧と判断し、サーミスタ109dの検知温度に基づいた温調制御が行われる(S24)。この状態で、エンジンコントローラ126は、式(3)により最大供給可能電力比Dmaxを算出する。パラメータは、入力される電流検出回路部27からの出力信号HCRRTの値、前記最大供給可能電流値、サーミスタ109dの検知結果に基づいた現在のセラミックヒータ109cへの供給電力比である。かかる算出を、第2の算出手段(算出工程)として参照する。
算出されたDmaxの値が閾値以下かどうかを判断する(S25)。最大供給可能電力比Dmaxの算出は、前多回転終了条件に到達するまで毎半波ごと行われている。よって、毎半波ごと前記最大供給可能電力比Dmaxは、予め設定されている閾値との比較が行われる。ここで、算出された最大供給可能電力比Dmaxが閾値以下を検出された場合、100V系の画像形成装置に200V電源が入力されていると判断する。そして、セラミックヒータ109cへの通電をオフし(S38)、装置に搭載されているディスプレイ等を通じユーザに警告する(S39)。
一方、算出された最大供給可能電力比Dmaxが閾値以上であると判断された場合においては、前多回転終了条件に到達しない間、ステップS24からのフローを繰り返す。前多回転終了条件に到達すると(S26)、温調制御を終了し(S27)、前多回転を終了して(S28)、スタンバイ状態へと遷移する。
次に、スタンバイ状態においてプリントコマンドを受信すると(S29)、プリント動作を開始する(S30)。プリントコマンドを受信しない場合においてはスタンバイ状態を維持する。
プリントが開始されるとまずセラミックヒータ24に一定の投入電力比による通電が開始される(S31)。この状態で、電流検出回路部27からの出力信号HCRRTの値、前記最大供給可能電流値、セラミックヒータ109cへ投入されている固定電力比より、エンジンコントローラ11は式(3)から最大供給可能電力比Dmaxを算出する。かかる算出を、第3の算出手段(算出工程)として参照する。
次に、算出されたDmaxの値が閾値以下かどうかを判断する(S31)。算出された最大供給可能電力比Dmaxが閾値以下を検出された場合、100V系の画像形成装置に200V電源が入力されていると判断する。セラミックヒータ24への通電をオフし(S38)、装置に搭載されているディスプレイ等を通じユーザに警告する(S39)。
一方、算出された最大供給可能電力比が閾値以上であると判断された場合においては定格電圧範囲内の入力電圧と判断し、サーミスタ21の検知温度に基づいた温調制御を開始する(S33)。この状態で、エンジンコントローラ126は、式(3)により最大供給可能電力比Dmaxを算出する。パラメータは、入力される電流検出回路部27からの出力信号HCRRTの値、前記最大供給可能電流値、サーミスタ109dの検知結果に基づいた現在のセラミックヒータ109cへの供給電力比である。かかる算出を、第2の算出手段(算出工程)として参照する。
次に、算出されたDmaxの値が閾値以下かどうかを判断する(S34)。最大供給可能電力比Dmaxの算出は、プリントジョブ終了条件に到達するまで毎半波ごと行われている。よって、毎半波ごと前記最大供給可能電力比Dmaxは、予め設定されている閾値との比較が行われる。ここで、算出された最大供給可能電力比Dmaxが閾値以下を検出された場合、100V系の画像形成装置に200V電源が入力されていると判断する。そして、セラミックヒータ109cへの通電をオフし(S38)、装置に搭載されているディスプレイ等を通じユーザに警告する(S39)。
一方、算出された最大供給可能電力比Dmaxが閾値以上であると判断された場合においては、プリントジョブが終了しない間は、ステップS33からのフローを繰り返す。
プリントジョブが終了すると(S35)、温調制御が終了され(S36)、プリント動作終了となり(S37)、スタンバイ状態へと遷移する。
上記のような構成とした画像形成装置とすることにより、電流検出回路部27からの出力値に基づいた最大供給可能電力比の算出結果を用いて、現在装置に投入されている入力電圧値を推測する。そして、異電圧が投入されていると判断した場合においては、ヒータ通電を確実にオフし、ユーザに警告することができる。また、前多回転開始時とプリント動作開始時に定格入力電圧の最大値およびヒータ抵抗値の最小値の場合においても、セラミックヒータ126の破損がないように、予め算出されている固定の電力比を投入し、最大供給可能電力比を算出する。これにより、セラミックヒータ126の過電力による破損を防止することができる。上記構成とすることにより、100V系装置に200V電源が投入された場合においても確実にユーザに告知することができ、安全性の向上および電源装置故障を防ぐことができる。
なお、本実施形態では、本発明を適用する装置として、電子写真プロセスを用いた画像形成装置における定着装置のヒータへの電力制御方法を説明するが、これに限定されるものではない。本発明は、定格電圧とは異なる電圧の電源が装置に投入された場合に、負荷への電力供給を確実に遮断するための技術一般に適用が可能であり、これらも本発明に含まれる。
又、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インターフェース機器、プリンタなど)から構成されるシステムあるいは統合装置に適用しても、ひとつの機器からなる装置に適用してもよい。
又、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
又、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけではない。そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行う。このような処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
本実施形態の画像形成装置の概略構成例を示した図である。 本実施形態の加熱手段であるセラミックヒータの概略を示した図である。 本実施形態の定着装置の概略構成例を示した図である。 本実施形態の定着装置の制御及び駆動回路例を示した図である。 本実施形態の定着装置の位相制御の様子を説明する図である。 実施形態1における定着装置の制御手順例を示すフローチャートである。 本実施形態における入力電源電圧の判定を説明する図である。 実施形態2における定着装置の制御手順例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 交流電源
12 ゼロクロス検知回路
4,13 トライアック
25 カーレントトランス
27 電流検出回路
28 低圧電源部
32,33 発熱体
101 レーザビームプリンタ本体
102 給紙カセット
105 給紙ローラ
107 レーザスキャナ部
109 定着器
109a 定着フィルム
109b 加圧ローラ
109c セラミックヒータ
109d サーミスタ
111 排紙ローラ
112 排紙トレイ
117 感光ドラム
119 一次帯電ローラ
120 現像器
121 転写帯電ローラ
123 メインモータ
126 エンジンコントローラ
127 ビデオコントローラ
131 外部装置

Claims (8)

  1. 電力が供給されると発熱する発熱体の温度を検出して、該発熱体に供給する電力を制御することによって、該発熱体の加熱を制御する加熱装置であって、
    前記発熱体の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段が検出した温度と前記発熱体の目標温度とから、電源電圧を全て供給した場合の電力に対する前記発熱体に供給すべき電力の比である電力比を算出する第1の算出手段と、
    前記発熱体を流れる電流値を検出する電流検出手段と、
    予め設定されている前記発熱体に供給可能な最大供給可能電流値と前記電流検出手段が検出した前記発熱体を流れる電流値との比と、前記第1の算出手段が算出した電力比とに基づいて、前記発熱体に供給が可能な最大供給可能電力比を算出する第2の算出手段と、
    前記第2の算出手段が算出した最大供給可能電力比が予め設定されている閾値以下である場合、前記発熱体への通電を遮断する遮断手段とを有することを特徴とする加熱装置。
  2. 予め設定されている前記発熱体に供給可能な最大供給可能電流値と前記電流検出手段が検出した前記発熱体を流れる電流値との比と、予め定めた一定の電力比とに基づいて、前記発熱体に供給が可能な最大供給可能電力比を算出する第3の算出手段を備え、
    前記遮断手段は、前記第3の算出手段が算出した最大供給可能電力比が予め設定されている閾値以下である場合、前記発熱体への通電を遮断することを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記一定の電力比は、定格入力電圧の最大値およびヒータ抵抗値の最小値の場合においても、前記発熱体の破損がないように予め算出されている固定値であることを特徴とする請求項2に記載の加熱装置。
  4. 前記閾値は、装置の定格電圧を定格電圧とする電源の入力電圧の範囲において算出される最大供給可能電力比の範囲より小さく、前記装置の定格電圧より高い電圧を定格電圧とする電源の入力電圧の範囲において算出された最大供給可能電力比の範囲より大きい値に設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の加熱装置。
  5. 電力が供給されると発熱する発熱体の温度を検出して、該発熱体に供給する電力を制御することによって、該発熱体の加熱を制御する加熱装置を具備する画像形成装置であって、
    前記加熱装置は、
    前記発熱体の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段が検出した温度と前記発熱体の目標温度とから、電源電圧を全て供給した場合の電力に対する前記発熱体に供給すべき電力の比である電力比を算出する第1の算出手段と、
    前記発熱体を流れる電流値を検出する電流検出手段と、
    予め設定されている前記発熱体に供給可能な最大供給可能電流値と前記電流検出手段が検出した前記発熱体を流れる電流値との比と、前記第1の算出手段が算出した電力比とに基づいて、前記発熱体に供給が可能な最大供給可能電力比を算出する第2の算出手段と、
    前記第2の算出手段が算出した最大供給可能電力比が予め設定されている閾値以下である場合、前記発熱体への通電を遮断する遮断手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記加熱装置により制御される発熱体を内部に有する定着フィルムと、
    前記定着フィルムとの間に挟まれた熱定着を必要とする画像形成された媒体に圧力を加える加圧ローラとを有する定着装置を具備することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 電力が供給されると発熱する発熱体の温度を検出して、該発熱体に供給する電力を制御することによって、該発熱体の加熱を制御する加熱制御方法であって、
    前記発熱体の温度を検出する温度検出工程と、
    前記温度検出工程で検出した温度と前記発熱体の目標温度とから、電源電圧を全て供給した場合の電力に対する前記発熱体に供給すべき電力の比である電力比を算出する第1の算出工程と、
    前記発熱体を流れる電流値を検出する電流検出工程と、
    予め設定されている前記発熱体に供給可能な最大供給可能電流値と前記電流検出工程で検出した前記発熱体を流れる電流値との比と、前記第1の算出工程で算出した電力比とに基づいて、前記発熱体に供給が可能な最大供給可能電力比を算出する第2の算出工程と、
    前記第2の算出工程で算出した最大供給可能電力比が予め設定されている閾値以下である場合、前記発熱体への通電を遮断する遮断工程とを有することを特徴とする加熱制御方法。
  8. 請求項7に記載の加熱制御方法の工程をコンピュータに実行させるプログラムを記憶したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。
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