JP2013050634A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】端部昇温対策と画像形成装置の高速化との両立を実現すること。
【解決手段】発熱体303と発熱体327に流れる電流を検知する電流検知回路320を備え、エンジンコントローラ311は、電流検知回路320により検知した発熱体303にのみ電力を供給したときの電流値と(S102)、電流検知回路320により検知した発熱体327にのみ電力を供給したときの電流値と(S104)の電流比率を算出し(S105)、算出した電流比率に基づき、発熱体303と発熱体327とに供給する電力の電力比率を補正する(S106)。
【選択図】図6

Description

本発明は、記録材に形成した画像情報の未定着トナー画像を熱定着処理する加熱定着装置を備える画像形成装置に関する。
プリンタ・複写機等の画像形成装置では、記録材に対して電子写真プロセス・静電記録プロセス等の作像部で転写方式又は直接方式にて画像情報の未定着トナー画像を形成担持させる。そして、その記録材を加熱装置(定着装置、定着器)に搬送導入して画像を永久固着画像として加熱定着させて、画像形成物として出力する。このような加熱装置においては、昇温の速いフィルム方式のものが提案され、初期昇温不良を低減し、プリントスピードの高速化を実現している。
ところで、画像形成装置及びその加熱装置には、様々な幅や長さをもった記録紙が通紙される。ここで、封筒のような特に幅の狭い記録紙を連続通紙すると、加熱装置内で記録紙の通過する部分と通過しない部分との熱の消費の差から、通過しない部分での温度の上昇が大きくなる、いわゆる「非通紙部昇温」が発生する。特許文献1では、非通紙部昇温を低減させるために、次のような構成を提案している。第1と第2の通電発熱抵抗層を設けたヒータを具備し、第2の通電発熱抵抗層の端部の単位長さ当たりの抵抗値が、第1の通電発熱抵抗層の単位長さ当たりの抵抗値より大きい。そして、第1の通電発熱抵抗層は第2の通電発熱抵抗層より上流側にある構成である。また、第1と第2の通電発熱抵抗層に対する通電を制御する通電制御手段を具備し、通電制御手段は複数枚の記録紙を連続して加熱するとき第1の通電発熱抵抗層に対する第2の通電熱抵抗層への通電比率を徐々に下げる構成である。また、通電制御手段は、用紙サイズや表面粗さに応じて、第2の通電熱抵抗層への通電比率を変更する構成である。例えば、表1に示すように用紙サイズ毎に、第1のヒータと第2のヒータの通電比率を設定している。
Figure 2013050634
また、特許文献2に記載されているように、連続通紙中に消費した消費電力量に応じて、少なくとも2本の通電発熱体の通電比率を決定する構成が提案されている。
特開2002−341682号公報 特開2006−301110号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載されている従来技術では、次のような課題がある。すなわち、従来技術では、複数の通電発熱体の抵抗値がばらついた場合には、非通紙部の端部昇温を抑制するために、スループットを必要以上に低下させていた。つまり、従来技術では、非通紙部の端部昇温の抑制と画像形成装置の高速化の両立ができていなかった。このことは、画像形成装置の高速化並びにニーズに合わせた幅広い用紙へ対応する上で、解決しなければならない重要な課題となっている。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、端部昇温対策と画像形成装置の高速化との両立を実現することを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明は以下の構成を備える。
(1)複数の発熱体と、前記複数の発熱体の温度を検知する温度検知手段と、前記温度検知手段による検知結果に基づいて電源から前記複数の発熱体へ供給する電力を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記複数の発熱体のうち、記録材の搬送方向に直交する方向である長手方向の所定の部位を加熱する第一発熱体と、前記第一発熱体とは異なる部位を加熱する他の発熱体とに供給する電力の電力比率が所定の比率となるように制御し、前記複数の発熱体により加熱して記録材上の未定着トナー像を定着させる画像形成装置であって、前記複数の発熱体に流れる電流を検知する電流検知手段を備え、前記制御手段は、前記電流検知手段により検知した前記第一発熱体にのみ電力を供給したときの電流値と、前記電流検知手段により検知した前記他の発熱体のうちの一の発熱体である第二発熱体にのみ電力を供給したときの電流値との比を算出し、算出した前記比に基づき、前記第一発熱体と前記第二発熱体とに供給する電力の電力比率を補正することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、端部昇温対策と画像形成装置の高速化との両立を実現することができる。
実施例1の画像形成装置の構成図 実施例1の加熱装置の概略断面図、セラミックヒータの長手方向と発熱パターンの発熱分布との対応を示す図 実施例1のセラミックヒータの駆動及び制御回路図 実施例1のヒータ電流、ヒータ駆動信号、ゼロクロス信号のタイミングを示す図 実施例1の投入電力と駆動タイミングの関係を示すテーブル 実施例1の投入電力比率の補正処理のフローチャート 実施例1の投入電力の補正に使うテーブル、従来例と比較した端部昇温の状況を示す図 実施例2の投入電力比率の補正処理のフローチャート 実施例3の投入電力比率の補正処理のフローチャート 実施例3の投入電力25%の場合の代表的なパターンを示す図 実施例4の投入電力比率の補正処理のフローチャート
以下本発明を実施するための形態を、実施例により詳しく説明する。
[画像形成装置]
図1は、実施例1の画像形成装置の構成を示す概略図である。プリンタ本体100は、プリンタ本体100に着脱可能なトナーカートリッジ101、像担持体である感光ドラム102、光源としての半導体レーザ103、スキャナモータ104により回転する回転多面鏡105を備える。レーザビーム106は、半導体レーザ103から発射され、感光ドラム102上を走査する。また、プリンタ本体100は、感光ドラム102上を一様に帯電するための帯電ローラ107、感光ドラム102上に形成された静電潜像をトナーにより現像するための現像器108を備える。更にプリンタ本体100は、現像器108により現像されたトナー像を所定のシート(記録用紙等の記録材)Sに転写するための転写ローラ109、シートS上(記録材上)に転写されたトナーを熱により融着するための定着器110を備える。
シートSは揺動可能に支持されたシート積載板111に積載される。シート積載板111は、その裏面側から付勢手段として図示しない駆動モータにより駆動するシート積載板押圧レバー112によって上方に押圧されている。シート積載板押圧レバー112は、シート積載板111に積載された最上側のシートSの先端側をピックアップとフィードを共用する給紙ローラ113に押圧する。給紙ローラ113は、シート積載板111上に積載されたシートSの最上位側に接するとともに、そのシート搬送方向下流側ではシート分離ローラ114と接している。給紙ローラ113は図示しない駆動モータにより駆動される。そして給紙ローラ113は、シート積載板111上に積載された最上側のシートSを搬送し、分離ローラ114を介して後続シートと分離し、シートSを搬送方向の下流方向へ搬送する。搬送ローラ対115はシートSをレジストローラ対116へと搬送する。レジストローラ対116は、シートSの斜行矯正を行い、後述するTOPセンサにより感光ドラム102上に形成されたトナー像とタイミングを合わせて、シートSを感光ドラム102と転写ローラ109のニップ部へ搬送する。
TOPセンサ117は感光ドラム102への画像書き込み(記録/印字)とシート搬送の同期を取るとともに、給紙されたシートSの搬送方向の長さを測定するために用いられる。定着センサ118は定着後のシートSの有無を検出する。搬送ローラ119は定着後のシートSを排紙搬送路へ排出する。排紙ローラ120は搬送ローラ119から搬送されたシートSを排紙トレイ121へ排出するために正転するローラである。シートカセット122はプリンタ本体100から着脱可能な、シート積載板111、シート積載板押圧レバー112を有する。シート積載板上昇検出センサ124は、シート積載板押圧レバー112を上昇させてシート積載板111に積載された最上側のシートSの先端側が給紙ローラ113に押圧できているかどうかを検出する。シート有無検知センサ125は、シート積載板111上にシートSが積載されていることを検出する。カセット有無検知センサ123は、シートカセット122の有無を検知する。尚、画像形成装置の構成はここで例示したものに限定されず、加熱により定着を行う加熱装置を備えるものであればよい。
[加熱装置]
図2(a)はフィルム加熱方式の加熱装置(定着器110)の概略断面図である。ステー204は、セラミックヒータの固定とフィルム内面ガイドを兼ねた耐熱性、断熱性を有する剛体ステーであり、シートSの搬送路を横断する方向(図面に垂直な方向)を長手とする横長部材である。後述するセラミックヒータ(発熱体)205は、ステー204の下面に長手に沿って形成した溝部に嵌入して耐熱性接着剤で固定支持させた、シート搬送路を横断する方向を長手とする横長部材である。円筒状の耐熱性フィルム材(以下、定着フィルムと記す)201は、セラミックヒータ205を取り付けたステー204にルーズに外嵌させてある。例えば、厚さ40〜100μm程度の、耐熱性、離型性、強度、耐久性等を有するPTFE、PFA、FEPなどの円筒状単層フィルムである。また、ポリイミド、ポリアミド、PEEK、PES、PPSなどの円筒状フィルムの外周面にPTFE、PFA、FEPなどをコーティングした複合層フィルムであってもよい。加圧ローラ202は、芯金203の外周にシリコーンゴム等の耐熱性弾性層207をローラ状に同心一体に設けた弾性ローラである。加圧ローラ202と、ステー204のセラミックヒータ205を取り付けた側とを、定着フィルム201を挟ませて加圧ローラ202の弾性に抗して圧接させてある。矢印Nで示した範囲がその圧接により形成される定着ニップ部である。サーミスタ206は、セラミックヒータ205の温度を検知する温度検知素子(温度検出手段)であり、後述するメインサーミスタ321、サブサーミスタ335である。
加圧ローラ202は定着駆動モータ(不図示)により矢印Bの方向に所定の周速度で回転駆動される。この加圧ローラ202の回転駆動による回転力が、定着ニップ部Nにおける加圧ローラ202と定着フィルム201の外面との摩擦力で、定着フィルム201に直接的に作用する。また図2(a)に示すように、シートSが矢印A方向で定着ニップ部Nに導入されたときは、シートSを介して定着フィルム201に回転力が間接的に作用する。これにより、定着フィルム201がセラミックヒータ205の下面に圧接摺動しつつ時計回り方向Cに回転駆動される。ステー204はフィルム内面ガイド部材としても機能し、定着フィルム201の回転を容易にする。定着フィルム201の内面とセラミックヒータ205の下面との摺動抵抗を低減するために、両者の間に耐熱性グリス等の潤滑剤を少量介在させることもできる。
加圧ローラ202の回転による定着フィルム201の回転が定常化し、セラミックヒータ205の温度が所定に立ち上がった状態となるとシートSが導入される。具体的には、定着フィルム201を挟んでセラミックヒータ205と加圧ローラ202とで形成される定着ニップ部Nの定着フィルム201と加圧ローラ202との間に、画像定着すべきシートSが導入される。シートSは定着フィルム201と一緒に定着ニップ部Nで挟持搬送されることにより、セラミックヒータ205の熱が定着フィルム201を介してシートSの未定着画像に付与される。そして、シートS上の未定着画像(未定着トナー像)がシートS面に加熱定着される。定着ニップ部Nを通ったシートSは定着フィルム201の面から分離されて搬送される。尚、図2(a)における矢印AはシートSの搬送方向を示す。
[発熱体の発熱分布]
図2(b)は、セラミックヒータ205の長手方向と、発熱体303(メインヒータ)(第一発熱体)及び327(サブヒータ)(第二発熱体)の発熱分布との対応を表わす図である。セラミックヒータ205はシートSの搬送方向に対して直交する方向に長く配設されている。基材401にはアルミナ(Al)を用いており、一面側には印刷によって2つの発熱体303及び327が形成されている。また、発熱体303及び327は電気絶縁層としてのガラス保護膜によって被覆されている。電極403a、403b、403cは給電電極であり、発熱体の両端に電圧を印加できるように形成されている。発熱体303及び327は発熱分布が大きく異なり、発熱体303はセラミックヒータ205の中央部(所定の部位)で発熱量が大きくなるように形成されている。一方、発熱体327は両端部(異なる部位)での発熱量が大きくなるように形成されている。メインサーミスタ321は、いかなるサイズのシートSが通紙されても常に通紙領域となる位置に配置されており、この検知温度を所定の温度に維持することでヒータの発熱量をコントロールしてシートSの定着に最適な加熱量を得る。一方、サブサーミスタ335は、B5サイズよりも幅の狭いシートSが通紙されたときに非通紙領域となる位置に配置されており、非通紙昇温(端部昇温)のようなヒータの異常昇温を検知する働きを有している。尚、シートSの幅とは、シートSの搬送方向に直交する方向の長さのことである。
[ヒータの電流検知回路]
本実施例のヒータに流れる電流(以下、ヒータ電流ともいう)の電流検知回路について説明する。図3は、本実施例のセラミックヒータの駆動及び制御回路である。交流電源301には、本実施例の画像形成装置が接続される。画像形成装置は交流電源301の電力をACフィルタ302、リレー313を介してセラミックヒータ205の発熱体303及び発熱体327へ供給する。上述したように、本実施例では、例えば、発熱体303は中央部で発熱量が大きくなるように形成され、発熱体327は端部で発熱量が大きくなるように形成されている。これによりセラミックヒータ205を構成する発熱体303及び発熱体327は発熱する。
発熱体303への電力の供給は、ゲート制御式半導体スイッチ(以下、トライアック)304へ電流を供給、遮断することにより制御され、発熱体327への電力の供給は、トライアック328への電流を供給、遮断することにより制御される。抵抗305、306、329、330はトライアック304及び328のためのバイアス抵抗で、フォトトライアックカプラ307、332は、一次/二次間の沿面距離を確保するためのデバイスである。フォトトライアックカプラ307の発光ダイオードに電流を流すことにより、トライアック304がオンし、フォトトライアックカプラ332の発光ダイオードに電流を流すことにより、トライアック328がオンする。抵抗308、331は夫々フォトトライアックカプラ307、332の電流を制限するための電流制限抵抗である。フォトトライアックカプラ307は、トランジスタ309によりオン/オフされ、フォトトライアックカプラ332は、トランジスタ333によりオン/オフされる。トランジスタ309、333は、夫々抵抗310、326を介してエンジンコントローラ311(制御手段)のON1端子、ON2端子から出力されるオン信号にしたがって独立して動作できる構成になっている。
また、ACフィルタ302を介して交流電源301は、ゼロクロス検出回路312のNeutral端子及びHot端子に入力される。ゼロクロス検出回路312では、交流電源301の交流電圧の正負が切り替わるゼロクロスポイント、又は、このゼロクロスポイントを含むある閾値電圧以下になったことを検知する。そして、ゼロクロス検出回路312は、ZEROX端子から検知結果に応じたパルス信号を、エンジンコントローラ311に出力する。以下、エンジンコントローラ311のZEROX端子に出力されるこの信号をゼロクロス信号と呼ぶ。エンジンコントローラ311は入力されたゼロクロス信号のパルスのエッジを検知し、位相制御又は波数制御によりトライアック304、328をオン/オフ制御する。尚、本実施例の画像形成装置のセラミックヒータ205への投入電力は、交流電源301の1半波内の位相角により調整される。
図4(a)は発熱体303のヒータ電流、図4(b)はエンジンコントローラ311のON1端子から出力されるヒータ駆動信号である。図4(c)は発熱体327のヒータ電流、図4(d)はエンジンコントローラ311のON2端子から出力されるヒータ駆動信号である。図4(e)はゼロクロス検出回路312のZEROX端子から出力されエンジンコントローラ311のZEROX端子に入力されるゼロクロス信号である。いずれも横軸は時間である。本実施例では、エンジンコントローラ311は、ゼロクロス信号の立ち下りのタイミングから、所定時間後(Ton1又はTon2後)にハイレベルのヒータ駆動信号(ON1、ON2信号)を出力する。これによりエンジンコントローラ311は、発熱体303、327への電力供給を独立に制御することが可能である。図5は、駆動タイミングとセラミックヒータ205に投入される電力(投入電力)との関係を示すテーブルである。図5に示すテーブルは、交流電源301の周波数が50Hz及び60Hzの場合のテーブルであり、投入電力の値は、セラミックヒータ205を全位相で点灯した際に発生する電力を100%とした場合の電力をパーセンテージ表示している。例えば、交流電源301の周波数が50Hzで、且つ投入電力を40%としたい場合には、ゼロクロス信号の立ち下りから、5.50ミリ秒(msec)後にヒータ駆動信号を出力すればよいことを意味する。
トライアック304、328に制御されて発熱体303、327に流れるヒータ電流の合計(ヒータ合計電流とする)は、カレントトランス325によって電圧変換され、ブリューダ抵抗319を介して電流検知回路320に入力される。電流検知回路320は、電圧変換されたヒータ電流波形を平均値又は実効値に変換し、HCRRT端子からHCRRT信号を出力し、HCRRT信号はエンジンコントローラ311のHCRRT端子にA/D入力される。
また、温度検知素子321、335はセラミックヒータ205の温度を検知する素子で、例えば、サーミスタ感温素子である。温度検知素子321、335は、セラミックヒータ205上に発熱体303、327に対して絶縁距離を確保できるように絶縁耐圧を有する絶縁物を介して配置されている。温度検知素子321によって検知される温度は、抵抗322と、温度検知素子321との分圧として検知され、エンジンコントローラ311のTH1端子にTH1信号としてA/D入力される。また、温度検知素子335によって検知される温度は、抵抗334と、温度検知素子335との分圧として検知され、エンジンコントローラ311のTH2端子にTH2信号としてA/D入力される。セラミックヒータ205の温度は、TH1、TH2信号としてエンジンコントローラ311において監視される。エンジンコントローラ311は、エンジンコントローラ311の内部で設定されているセラミックヒータ205の設定温度と比較することによって、セラミックヒータ205を構成する発熱体303、327に供給するべき電力比を算出する。エンジンコントローラ311は、算出した供給する電力比に対応した位相角(位相制御)又は波数(波数制御)に換算し、その制御条件によりトランジスタ309、333に夫々ON1信号、ON2信号を出力する。また、エンジンコントローラ311は、発熱体303、327に供給する電力比を算出する際に、電流検知回路320から出力されるHCRRT信号に基づき上限の電力比を算出する。そして、エンジンコントローラ311は、算出した上限の電力比以下の電力が発熱体303、327に供給されるように制御する。
発熱体303、327が熱暴走に至った場合、過昇温を防止する一手段として、過昇温防止素子323がセラミックヒータ205上に配置されている。過昇温防止素子323は、例えば温度ヒューズやサーモスイッチである。エンジンコントローラ311(電力供給制御手段)の故障により、発熱体303、327が熱暴走に至り、過昇温防止素子323が所定の温度以上になると、過昇温防止素子323がオープンになり、発熱体303、327への電力供給が断たれる。また、リレー313の駆動回路部は、抵抗314及び315、トランジスタ316及び317、ダイオード318を有する。ここで、ダイオード318は逆起電力による素子破壊を防止するためのものである。エンジンコントローラ311が/RLD端子からローレベル信号を出力すると、トランジスタ316はオフとなり、そしてトランジスタ317がオンすることによりリレー313はオンとなり、セラミックヒータ205への電力供給が可能となる。また、電流検知回路320のCURLIM端子から出力されるカレントリミット信号がローレベルとなることによって、トランジスタ317がオフし、強制的にリレー313をオフして、セラミックヒータ205への電力供給を遮断することができる。電流検知回路320(電流検知手段)がローレベル信号を出力する条件は、予め設定されている電流リミット値よりも、電流検知回路320が大きいヒータ電流実効値を検出した場合である。電流検知回路320により検出された検出電流値が電流リミット値よりも低い値を検出している場合は、電流検知回路320は、CURLIM端子からハイレベルの信号を出力する。
[投入電力比率の補正処理]
本実施例の特徴である複数ヒータの投入電力比率補正を行い、複数ヒータの抵抗値ばらつきを補正する手順について説明する。図6は本実施例の投入電力比率の補正処理を説明するフローチャートである。画像形成装置の電源がオンされると、S100でエンジンコントローラ311は、初期動作(イニシャル)を開始する。尚、初期動作は、電源の立ち上げ動作等、画像形成装置において一般的に行われる動作であり、公知技術であるため説明を省略する。S101でエンジンコントローラ311は、所定の位相角で、発熱体303への電力供給を開始する(図中、ONと記す)。例えば、エンジンコントローラ311は、位相角を90°(投入電力50%)とし、1全波のみ発熱体303に電力を供給する。S102で電流検知回路320は、発熱体303へ電力を供給した際の電流値を検出し、その電流値(検知電流値)を例えばRAM等の不図示のメモリに記憶する。
S103でエンジンコントローラ311は、発熱体303への電力供給を遮断し(図中、OFFと記す)、発熱体327に同じ位相角90°で、電力供給を開始する。電流検知回路320は、S102の処理と同様に、発熱体327へ電力を供給した際の電流値を検出し、その電流値を不図示のメモリに記憶する。
S105でエンジンコントローラ311は、S102及びS104の処理で不図示のメモリに記憶した電流値の情報を読み出す。そしてエンジンコントローラ311は、図示しないCPUにより、本実施例においては、発熱体327に流れる電流値に対する発熱体303に流れる電流値の比率を算出(計算)する。尚、発熱体303に流れる電流値に対する発熱体327に流れる電流値の比率を算出してもよい。S106でエンジンコントローラ311は、図7(a)に示す表から発熱体303と発熱体327の投入電力比率の補正を行い、処理を終了する。ここで、図7(a)は投入電力の補正に使うテーブルである。投入電力比率の補正は、例えば、このテーブルに従い、中央部の発熱量が大きい発熱体を基準とし、端部の発熱量が大きい発熱体の投入電力の補正を行う。
例えば、エンジンコントローラ311がS105で算出した電流比率(算出電流比率と図示)が、1.9以上で2.0未満であり、定着器110により定着を行うシートSがA4である場合は、発熱体303と発熱体327の投入電力比率を100:95に補正する。尚、投入電力比率を点灯比率と図示している。また、算出した電流比率が同じ1.9以上で2.0未満であっても、定着を行うシートSがA4より幅の狭い例えばLTRであった場合、端部昇温を抑えるために投入電力比率を100:45に補正する。更に、定着を行うシートSが同じA4サイズであっても、算出した電流比率が1.9以上で2.0未満であった場合は投入電力比率を100:95に補正する。しかし、算出した電流比率が2.3以上で2.4未満であった場合は、端部への電力供給を調整するために、投入電力比率を100:110に補正する。本実施例では、発熱体327に流れる電流値に対して比率を求めており、算出した比率が小さいということは、発熱体327に流れる電流が大きく、端部への電力供給が十分であることを示す。逆に、算出した比率が大きいということは、発熱体327に流れる電流が小さいことを意味し、端部への電力が足りないことを示す。
尚、図7(a)のテーブルに記載した数値等は一例であり、ヒータの抵抗値等ヒータの仕様によって変更されるものであり、本実施例に限定されるものではない。また、図7(a)のテーブルは、例えば不揮発性媒体等に予め記憶しておく。
[従来例との比較]
図7(b)は、従来例と本実施例の端部昇温の状況を示すグラフである。図7(b)は、複数ヒータの抵抗値のばらつきが大きい場合の従来例と本実施例の端部昇温の状況を示している。縦軸はヒータの端部の温度(℃)、横軸は連続印字枚数(枚)を示す。図7(b)に示すように、本実施例の投入電力比率の補正を行うことにより、次のような効果がある。すなわち、本実施例の画像形成装置では、2つの発熱体303、327の抵抗値のばらつきがそのばらつきの中で最も大きくなり、小サイズのシートSを連続印刷したとしても、非通紙部(端部)のみが異常に温度があがることがなく、端部昇温を低減できる。そして本実施例の処理を行うことにより、定着に最適な温度で発熱体303、327への電力供給の制御を行うことができる。尚、ここでは説明を簡素にするために、2つのヒータを用いた画像形成装置に関してのみ説明した。しかし、複数のヒータ(複数の発熱体)のうち、少なくとも2本の電流検知結果を元に、少なくとも1本以上の投入電力を補正する系であればよく、2つのヒータを有する画像形成装置のみに限られるものではない。
本実施例の投入電力比率の補正処理が終了した後、画像形成装置は、故障検知等の初期動作の処理を引き続き行い、初期動作を終了したらプリント指示がくるまでスタンバイ状態に入る。
このように本実施例によれば、発熱体の抵抗値にばらつきがあったとしても、複数の発熱体に供給する電力を最適に保つことができる。また、複数ヒータの投入電力比率を補正することにより、小サイズの記録紙を印刷した際の非通紙部の昇温抑制及び初期の端部昇温不良を極力抑えることが可能になる。また、本実施例は、画像形成装置が電源オンされた初期動作の際に、複数ヒータの投入電力比率の補正を行っているため、画像形成装置のFPOTに影響を与えることなく、実現することが可能である。以上、本実施例によれば、端部昇温対策と画像形成装置の高速化との両立を実現することができる。
[投入電力比率の補正処理]
実施例2の画像形成装置の構成は実施例1と同じであり、複数ヒータのヒータ電流比率の算出方法が異なるので、算出方法のみ説明を行う。図8は本実施例の投入電力比率の補正処理を説明するフローチャートである。まず、画像形成装置が電源オンされると、エンジンコントローラ311は、初期動作を開始する。ここで、エンジンコントローラ311は、回数をカウントするための不図示のカウンタを初期化(N=0)する。S201でエンジンコントローラ311は、所定の位相角で、発熱体303に電力を供給する。例えばエンジンコントローラ311は、所定の位相角を90°(投入電力50%)とし、1全波のみ発熱体303に電力供給する。S202でエンジンコントローラ311は、発熱体303に電力供給した際の発熱体303に流れる電流値を電流検知回路320により検出し、検出した電流値を不図示のメモリに記憶する。
S203でエンジンコントローラ311は、発熱体303への電力供給を遮断し、発熱体327に例えば同じ位相角90°で、電力供給する。S202の処理と同様に、エンジンコントローラ311は、発熱体327に電力供給した際の発熱体327に流れる電流値を電流検知回路320により検出し、検出した電流値を不図示のメモリに記憶する。
S205でエンジンコントローラは、S201からS204を1サイクルとし、カウンタNに1を加算する(N=N+1)ことで回数をカウントする。S206でエンジンコントローラ311は、カウンタNがN以上であるか否か、すなわち回数がN回以上になったかどうか判断する。S206でエンジンコントローラ311は、カウンタNがN以上であると判断した場合には、S207の処理に進み、カウンタNがN未満であると判断した場合には、S201の処理に戻りS201〜S205のサイクルを繰り返す。S207でエンジンコントローラ311は、S202とS204で記憶したメモリから、発熱体303、327に対応する夫々の電流値を読み出し、読み出した電流値とカウンタNの値とから各発熱体に流れる電流値の平均(平均電流値)を算出する。S208でエンジンコントローラ311は、S207で算出した発熱体303、327の夫々の平均値を用いて、発熱体303に流れる電流値に対する発熱体327に流れる電流値の比率(電流比率)を算出(計算)する。S209でエンジンコントローラ311は、S208で算出した平均電流値の比率より、投入電力比率を補正し、投入電力比率の補正処理を終了する。
エンジンコントローラ311がS209で行う投入電力比率の補正方法は、実施例1と同じであるため、ここでは説明を省略する。尚、本実施例も、実施例1と同様に、複数のヒータのうち、少なくとも2本の電流検知結果を元に、少なくとも1本以上の投入電力を補正する系であればよく、2つのヒータを有する画像形成装置のみに限られるものではない。また、実施例2は、複数回検知して算出した各ヒータの平均電流値を用いることにより、温度係数による抵抗値ばらつきも補正できるとともに、測定したヒータ電流の精度も向上させることができる。
以上説明したように、平均電流値を用いることにより電流検知の精度を上げることができる。これにより、投入電力比率の補正がより精度よく行え、小サイズの記録紙を印刷した際の非通紙部の昇温抑制及び初期の端部昇温不良をより抑制することが可能になる。以上、本実施例によれば、端部昇温対策と画像形成装置の高速化との両立を実現することができる。
[投入電力比率の補正処理]
実施例3の画像形成装置の構成は実施例1と同じであり、複数ヒータのヒータ電流比率の算出に至るシーケンスが異なるので、ここでは算出のシーケンスに関し説明を行う。図9は本実施例の投入電力比率の補正処理を説明するフローチャートである。画像形成装置が電源オンされると、S301でエンジンコントローラ311は初期動作を開始する。S302でエンジンコントローラ311は画像形成装置をスタンバイ状態とする。S303でエンジンコントローラ311は、プリント指示がきたか否かを判断する。ここで、プリント指示は、例えば画像形成装置に接続されたパーソナルコンピュータ等の外部機器から送信されることもあれば、画像形成装置が備える入力部から直接ユーザがスタートキーを押すことにより指示される場合もある。S303でエンジンコントローラ311は、プリント指示がきていないと判断するとS303の処理を継続する。S303でエンジンコントローラ311は、プリント指示がきたと判断すると、S304の処理に進む。S304でエンジンコントローラ311は、所定の位相角で、発熱体303と発熱体327に電力供給し、目標温度までの立ち上げを開始する。
S305でエンジンコントローラ311は、例えば図10に示すような電力供給パターンで電力供給を行った上で、電流検知回路320により電流検知を行い、検出した電流値を不図示のメモリに記憶させる。ここで、図10は、例えば投入電力25%の際の代表的な電力供給パターンである。図10は、発熱体303の抵抗値と発熱体327の抵抗比を例えば1:2とした場合で、各発熱体の電力供給比率を1:1で、50%の投入電力を交互で供給させる制御を行っている。したがって、発熱体303と発熱体327を1本のヒータであると仮定した場合には、発熱体303の抵抗値と発熱体327の抵抗比が1:2であるため、このヒータは、投入電力が33.3%と16.7%で交互に電力供給されていることを意味する。この2全波を1サイクルと見なすと、この1サイクルは投入電力25%と見なすことができる。したがって、S305でエンジンコントローラ311は、図10に示す電流検知ポイント(○印)で、発熱体303と発熱体327夫々に流れる電流検知を行い、検出した電流値を不図示のメモリに記憶すればよい。
ここで、エンジンコントローラ311は、ゼロクロス信号の立ち下がりを検知したタイミングから一定時間経過後に、電流検知回路320による電流検知を行う、すなわち電流検知ポイントであることを認識し電流検知を行う。エンジンコントローラ311は、ゼロクロス検出回路312から入力されたゼロクロス信号により、ゼロクロス信号の変化ポイント(立ち下がりや立ち上がり)を知ることができる。尚、実施例2のように、立ち上げ時に、所定の投入電力での供給を複数回行い、その平均値を用いて、各ヒータの電流値として記憶してもよい。
S306でエンジンコントローラ311は、S305でメモリに記憶した電流値から電流比率を算出し、S307で、S306で算出した電流比率に応じて、初期設定として定められた発熱体の投入電力比率を補正する。S308でエンジンコントローラ311は、例えば、ヒータに流れる最大電流が7.5Aに制限されるように、投入電力を算出しなおす最大電流制限制御に移行する。S309でエンジンコントローラ311は、温度検知素子321を用いて現在のセラミックヒータ205の温度を検出し、検出した温度と目標温度を比較する。S309でエンジンコントローラ311は、現在の温度が目標温度1より大きいか否かを判断し、現在の温度が目標温度1以下であると判断した場合はS308の処理に戻る。S309でエンジンコントローラ311は、現在の温度が目標温度1より大きいと判断した場合には、S310で発熱体の温度制御を最大電流制限制御からPI制御に移行する。尚、目標温度1は、PI制御に移行するための目標温度であり、オーバーシュートを抑えるために、プリント開始温度よりやや低い値に設定されている。S311でエンジンコントローラ311は、現在の温度と目標温度2を比較し、現在の温度が目標温度2と等しいか否かを判断する。S311でエンジンコントローラ311は、現在の温度が目標温度2と等しくないと判断した倍、S310の処理に戻る。S311でエンジンコントローラ311は、現在の温度が目標温度2と等しいと判断した場合は、プリント動作(印字動作)を開始する(S312)。
本実施例も、実施例1と同様に、複数のヒータのうち、少なくとも2本の電流検知結果を元に、少なくとも1本以上の投入電力を補正する系であればよく、2つのヒータを有する画像形成装置のみに限られるものではない。尚、本実施例は、例えば実施例1のように初期動作中に補正を行ってから長時間経過したような場合等、画像形成装置が置かれている環境(温度や湿度等)が変化した可能性がある場合に実施すると好適である。
以上説明したように、ヒータの立ち上げ制御時に、投入電力比率の補正を行うため、経時変化に影響されることなく、小サイズの記録紙を印刷した際の非通紙部の昇温抑制及び初期の端部昇温不良をより抑制することが可能になる。以上、本実施例によれば、端部昇温対策と画像形成装置の高速化との両立を実現することができる。
[投入電力比率の補正処理]
実施例4の画像形成装置の構成は実施例1と同じであり、複数ヒータのヒータ電流比率の算出に至るシーケンスが異なるので、ここでは算出のシーケンスに関し説明を行う。図11は本実施例の投入電力比率の補正処理を説明するフローチャートである。画像形成装置が電源オンされると、S401でエンジンコントローラ311は、初期動作を開始する。S402でエンジンコントローラ311は、実施例1又は2で説明した投入電力の補正を行い、不図示のメモリに記憶しておく。尚、本実施例では、プリント中に投入電力を補正するため、S402の処理は行わなくてもよい場合もある。印刷中においては、連続印字枚数や搬送している用紙の種類によって、発熱体の抵抗が変化するため、印刷中に投入電力比率の補正を行うことが望ましい場合もある。このため、本実施例では印刷中に補正を行う例を説明している。
S403でエンジンコントローラ311は、画像形成装置をスタンバイ状態に制御し、プリント指示が来るのを待つ、すなわちプリント指示がきたか否かを判断する。S403でエンジンコントローラ311はプリント指示がきていないと判断するとS403の処理に戻る。S403でエンジンコントローラ311は、プリント指示を受信すると、すなわち、プリント指示がきたと判断すると、S404でプリントを開始する。S405でエンジンコントローラ311は、プリント中に所定の投入電力であるか否かを判断する。例えば、所定の投入電力とは、既に説明した図10に示す投入電力であればよい。本実施例においても、プリント中に投入電力25%で制御される場合には、プリント中の制御される温度で、発熱体303と発熱体327に電力が交互に投入され、実施例1〜3で説明した投入電力比率を補正することが可能になる。S405でエンジンコントローラ311が所定の投入電力でないと判断した場合はS409の処理に進み、所定の投入電力であると判断した場合は、S406の処理に進む。S406でエンジンコントローラ311は、図10に示すヒータ通電パターンで電力が投入された場合に、電流検知を行い、その値を不図示のメモリに記憶する。ここで、電流検知回路320による電流検知は、実施例3と同様に電流検知ポイントで行う。
S407でエンジンコントローラ311は、S406でメモリに記憶した値を読み出し、読み出した値から電流比率を算出(計算)する。S408でエンジンコントローラ311は、S407で算出した電流比率からS402で設定した投入電力を補正する。S409でエンジンコントローラ311は、プリント終了か否かを判断し、プリント終了ではないと判断した場合はS405の処理に戻る。S409でエンジンコントローラ311はプリント終了であると判断した場合は、処理を終了する。尚、本実施例では、投入電力25%の場合において説明したが、他の投入電力でもよい。また、S408でエンジンコントローラ311が補正した投入電力比率は、次のプリント開始時にも使用することで、プリント初期状態から適切な投入電力で制御できる。これにより、小サイズの記録紙を印刷した際の非通紙部の昇温抑制及び初期の端部昇温不良をより抑制することが可能になる。
尚、本実施例も、実施例1と同様に、複数のヒータのうち、少なくとも2本の電流検知結果を元に、少なくとも1本以上の投入電力を補正する系であればよく、2つのヒータを有する画像形成装置のみに限られるものではない。
以上説明したように、プリント中に、投入電力比率の補正を行うため、経時変化に影響することなく、小サイズの記録紙を印刷した際の非通紙部の昇温抑制及び初期の端部昇温不良をより抑制することが可能になる。以上、本実施例によれば、端部昇温対策と画像形成装置の高速化との両立を実現することができる。
[その他の実施例]
・実施例1〜4では、投入電力比率の補正を実行するタイミングについて、初期動作中、印刷前、印刷中に行う例を説明したが、画像形成装置が置かれた環境の変化に合わせて様々に組み合わせて複数回実行することも可能である。
以上、その他の実施例においても、端部昇温対策と画像形成装置の高速化との両立を実現することができる。
S シート
303、327 発熱体
311 エンジンコントローラ
320 電流検知回路
321、335 サーミスタ

Claims (7)

  1. 複数の発熱体と、前記複数の発熱体の温度を検知する温度検知手段と、前記温度検知手段による検知結果に基づいて電源から前記複数の発熱体へ供給する電力を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記複数の発熱体のうち、記録材の搬送方向に直交する方向である長手方向の所定の部位を加熱する第一発熱体と、前記第一発熱体とは異なる部位を加熱する他の発熱体とに供給する電力の電力比率が所定の比率となるように制御し、前記複数の発熱体により加熱して記録材上の未定着トナー像を定着させる画像形成装置であって、
    前記複数の発熱体に流れる電流を検知する電流検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記電流検知手段により検知した前記第一発熱体にのみ電力を供給したときの電流値と、前記電流検知手段により検知した前記他の発熱体のうちの一の発熱体である第二発熱体にのみ電力を供給したときの電流値との比を算出し、算出した前記比に基づき、前記第一発熱体と前記第二発熱体とに供給する電力の電力比率を補正することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記比を算出する際に前記電流検知手段により電流検知を行うときは、前記第一発熱体及び前記第二発熱体に等しい電力を供給することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、搬送された記録材の前記長手方向の長さに応じて前記電力比率の補正を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記電流検知手段により複数回検知した前記第一発熱体についての電流値の平均値と、前記電流検知手段により複数回検知した前記第二発熱体についての電流値の平均値との比に基づき、前記電力比率を補正することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記画像形成装置の初期動作の際に、前記補正を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、印字動作を行う前に、前記補正を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、印字動作を行っている際に、前記補正を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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JP2018169514A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 キヤノン株式会社 画像形成装置
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