JP2009184878A - ガラス加工装置及びガラス加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工対象物となるガラスに加工を行う際に、良品の割合が極めて良好であるガラス加工装置を提供する。
【解決手段】ハウジング20と、主軸32を有し、主軸32が旋転可能なようにハウジング20の内部に装着される旋転機構30と、主軸32に連結され、旋転機構30の駆動を受けて回転可能である振動機構40を有する。旋転機構30は、少なくとも1つの軸受け34を有する。振動機構40は、3つのベークライト板43と、2つの導電座42と、導電座42に電気的に接続される2つの導電片44と、超音波振動器46を有する。これにより、加工対象物となるガラスを破壊することなく、加工対象物となるガラスに加工を迅速に行うことができる
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス加工装置に関し、特に加工対象物となるガラスに加工を迅速に行うことを可能にするガラス加工装置に関するものである。
従来、ガラス面板の加工は、最も悩ましい問題となっている。円形穴を開ける加工の場合、従来の方法はサンドブラスト、ビット機械または水ナイフなどを使用するが、加工の速度、コスト及び外観、または後続の製作工程などの面において克服が難しい欠点を抱える。例えば、駆動装置の駆動を受けて回転するビットを利用するビット機械による加工の場合、直接上から下まで穴を開ける方法を使用すれば、ガラスは硬くて脆い物理特性を有しているため、辺縁がよく破裂することが原因で形がきれいに整わず、平坦にならないため、ガラス全体を破裂させ、良品の割合が極めて低くなる恐れがある。それに対し、従来採用されている方法は次の通りである。
ヘッド部が円形のダイヤモンドのビットによって、穴を開けたい位置に円形状に軽く開け、そののちダイヤモンドのビットを使用し続ける。最初にダイヤモンドのビットによってガラスに力を入れる際、ビットをガラスに垂直に入れて、ビットをガラスに軽く接触させなければならない。また、ガラスが極めて大きい力に耐えられず破裂してしまう事態を避けるために、ビットの上方の部分とビットの下方の部分がそれぞれ半分ずつ穴を開けるような二段式方法即ち、先に下の部分を開けてそののち上の部分を開ける方法を同時に採用する。研磨に伴って出てきた粉末を排出するために、ビットの構造はほぼ円形に近くなければならず、ビットの接触面は非連続な面でなければならない。また速度が早過ぎたり、遅過ぎたりすると穴あけに失敗する原因になる。
前記の通り、製造工程は改善されたが、ガラス面板は破裂しやすい特性を有するため、作業員がカッターでガラス面板に穴を開ける時、非常に神経を使い、注意しても、カッターをガラス面板に接触させる力を適切に制御せずガラス面板を破裂させてしまうか辺縁を砕けさせてしまうような事態が発生するため、加工過程全体の不良率が依然として高い。またコストが高くつく原因は加工ステップが複雑で、工数が多いためであり、ガラスの円形穴加工の不良率とコストを低減することは、克服しなければならない課題となっている。
本発明の主な目的は、加工対象物となるガラスに加工を行う際に、ガラスが破裂したりその辺縁が割れたりする現象が発生しにくく、良品の割合が極めて良好であるガラス加工装置及びその加工方法を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、加工対象物となるガラスに加工を行う際のステップが簡単で、工数が少なく加工コストが低いガラス加工装置及びその加工方法を提供することである。
上述の目的を達成するために、本発明によるガラス加工装置は、ハウジング、旋転機構及び振動機構を含む。旋転機構は主軸を有し、主軸は旋転が可能なようにハウジングの内部に装着される。振動機構は主軸に連結されるため、振動機構は旋転機構の駆動を受けて回転することが可能である。
これにより、ビットが振動機構に連結される場合、ビットは旋転機構と振動機構の駆動を受けて回転と振動を生じるため、ビットは加工対象物となるガラスを破壊することなく、加工対象物となるガラスに加工を迅速に行うことが可能である。
以下、本発明の実施の形態を示す第一実施例を図面に基づいて説明する。
(一実施例)
図1は本発明の一実施例によるガラス加工装置の断面図である。
図1に示すように、本発明の一実施例によるガラス加工装置10はハウジング20、旋転機構30及び振動機構40を含む。
ハウジング20は軸穴22とハウジング20の外側から内側を貫通する二つの設置穴24とを有する。
旋転機構30は主軸32と複数の軸受け34を有し、主軸32はハウジング20の軸穴22の中に差し込まれ、軸受け34の支持によってハウジング20に対し自由回転することが可能である。
振動機構40は二つの導電座42、三つのベークライト板43、二つの導電片44、超音波振動器46及びチャック48を有し、そのうちの導電座42、ベークライト板43、超音波振動器46及びチャック48は主軸32に連結されるため、主軸32に伴い、同調して回転することが可能である。導電座42は主軸32の上下の両端に装着され、かつ振動機構40の内部回路の電気的正負極に接続される。かつ両電極が互いに導通して、短絡または外部のユニットの誤触を生じる事態を避けるために、導電座42の両端はベークライト板43によって隔離される。導電片44は、ハウジング20の設置穴24の中に配置され、弾性ユニット50の弾力によって導電座42に接触するように押し付けられるため、外部の電源は導電片44によって導電座42を経由して振動機構40の内部回路に電流を流し、振動機構40を駆動することが可能である。一実施例では、超音波振動器46の振動周波数は40KHzである。超音波振動器46は主軸32に連結され、かつハウジング20の中に位置付けられる。かつ超音波振動器46は導電座42に電気的に接続されるため、通電された後の超音波振動器46は一秒あたり数万回の振動を生じることが可能である。チャック48はハウジング20に突出するように超音波振動器46に連結され、かつビットとの連結に用いられる。
図2は本発明の一実施例により、加工対象物となるガラスがビットによって加工され、円形穴を形成する状態を示す斜視図である。
本発明の一実施例によって加工対象物となるガラス60に円形穴の加工を行う場合、まず円形穴の加工に用いるビット70をチャック48に固定すると同時に主軸32と超音波振動器46を起動することにより、ビット70を高速回転及び高速振動させる。続いてビット70の底部の円形の穴あけ部72を加工対象物となるガラス60に接触させる。この時、加工対象物となるガラス60は図2に示すようにビット70の高速回転と高速振動の二重作用を受けた上で、ビット70の穴あけ部72によって迅速に加工され、円形穴62が形成される。高速振動作用のため、振動・打撃のような作用によってビットを加工対象物に間歇的に接触させることが可能である。これにより、ビットの弾性変形・復元力と摩擦力を減少させることが可能となり、また、径方向の作用力の変動を減少させることも可能となるため、ひずみ円形(Strain round)が起こりにくくなる。また摩擦力を低減することにより切り屑を少なくし、排出速度を増加させることが可能である。かつビットの中心側と稜線側の切り屑を排出する速度の差が小さくなるため、巻いている切り屑も小さくなる。従って、切り屑をよりスムーズに排出することが可能となり、破裂現象が起こりにくくなる。
図3は本発明の一実施例により、加工対象物となるガラスがビットによって加工され、長形穴を形成する状態を示す斜視図である。
本発明の一1実施例によって加工対象物となるガラス60に長形孔の加工を行う場合、まずビット70を図3にしめすようなビット80に取り換える。ビット80は底端の穴あけ部82が長形を呈し、穴あけ部82は両端の周縁に、谷形角としての円弧形角84を別々に有する。続いて超音波振動器46を起動し、ビット80に高速振動を生じさせ、そしてビット80を加工対象物となるガラス60に接触させれば、加工対象物となるガラス60に長形穴64を形成することが可能である。
図4は本発明の一実施例によるカッターの側面図であり、図5は本発明の一実施例によるカッターの底面図である。
また、前記で使用されるビットは従来のビットであるが、本発明の一実施例は、より良好な加工効果を発揮するためにカッター90を提供する。
図4に示すように、カッター90は穴あけ部92、研磨部94及び三つの谷形部96を有する。穴あけ部92はカッター90の底端に位置付けられ、その断面が円形を呈する。また穴あけ部92は底面が凹んで形成した陥没溝922を有するため、その内部が中空状を呈する。図5に示すように、穴あけ部92は陥没溝922とへ連続する二つの切り屑誘導溝924を有し、切り屑誘導溝924は互いに対応するように設けられ、かつ工具の切り屑を陥没溝922から外部に誘導することが可能である。研磨部94は穴あけ部92の頂端に一体に連接され、かつ研磨部94の外周面は平坦状を呈する。谷形部96は研磨部94の頂端に一体に連接され、かつ等距離に配列される。また谷形部96は二つの谷形斜面962を有する。
図6は本発明の一実施例により、研磨部によって円形穴の内周面を研磨する状態を示す側面図であり、図7は本発明の一実施例により、谷形部によって円形穴の内周面を研磨する状態を示す側面図である。
本発明の一実施例にカッター90を装着してガラス面板60’を加工する場合、まず図6に示すように主軸32と超音波振動器46を起動することによりカッター90を回転させ、そののちカッター90の穴あけ部92をガラス面板60’に接触させる。図4に示すように、穴あけ部92は陥没溝922を有するように設計されるため、穴あけ部92とガラス面板60’との間の接触面積は、従来のカッターの穴あけ部とガラス板面との接触面積よりもかなり小さい。これにより、本発明の一実施例における穴あけ部92は、従来のカッターよりもガラス面板60’に円形穴62’を迅速に開けることが可能となり、加工対象物の損耗量が比較的少なくすることができる。また、加工対象物が受ける力が比較的小さいので、ガラス面板60’を破裂させない。また、ガラス面板60’の切り屑は、穴あけ部92の切り屑誘導溝924によって外部に排出される。続いて図6に示すように、カッター90を下に降ろして研磨部94の外周面によって円形穴62’の内周面を研磨し、円形穴62’の内周面の粗皮を平滑になるまで研磨し続ける。図7に示すように、続いて、さらにカッター90を下に降ろし、一つの谷形部96の二つの谷形斜面962によって円形穴62’の内周面を谷形になるまで研磨すれば、図7に示すようにガラス面板60’の円形穴62’の加工が完了する。
これにより、本発明の一実施例は陥没溝の設計により、穴あけ部とガラス面板との接触面積を減少させることが可能であるため、ガラス面板を加工する際に破裂が発生する事態を避けることが可能となる。従って、加工の良品の歩合を極めて良好にすることができる。また単一のカッターにより穴あけの加工作業を完了させることが可能であるため、カッターを取り換える工数及びカッターの配置量を減少させ、加工コストを低減することが可能となる。
上述した通り、本発明の一実施例は、旋転機構による回転、振動機構による高速振動及び適切なカッターによって、破裂が発生することなく加工対象物となるガラスに所期の形を開けることが可能であるため、製品の良品の歩合と加工の利便性を高めることが可能となる。
また本発明の一実施例は、金属に加工を行うことも可能である。精度が0.0005mmのダイヤモンドカッターと超音波振動器の高速振動とを組み合せさえすれば、加工対象物となる金属の表面に研磨とコバ磨きを行うことが可能である。
強調すべきことは、超音波振動器の振動周波数は40KHzに限らず、振動周波数が28KHzの超音波振動器を使用することが可能であり、超音波振動器の振動周波数が使用者の加工の需要に応じればよいことである。
本発明の一実施例により提示されたユニットは説明のための一例に過ぎず、本発明の請求範囲を限定することがないため、効果が同等なユニットに取り替えるような変化は本発明の請求範囲に属すべきである。
本発明の一実施例によるガラス加工装置の断面図である。 本発明の一実施例により、加工対象物となるガラスがビットによって加工され、円形穴を形成する状態を示す斜視図である。 本発明の一実施例により、加工対象物となるガラスがビットによって加工され、長形穴を形成する状態を示す斜視図である。 本発明の一実施例によるカッターの側面図である。 本発明の一実施例によるカッターの底面図である。 本発明の一実施例によるカッターを用い、研磨部によって円形穴の内周面を研磨する状態を示す側面図である。 本発明の実施例によるカッターを用い、谷形部によって円形穴の内周面を研磨する状態を示す側面図である。
符号の説明
10:ガラス加工装置、20:ハウジング、22:軸穴、24:設置穴、30:旋転機構、32:主軸、34:軸受け、40:振動機構、42:導電座、43:ベークライト板、44:導電片、46:超音波振動器、48:チャック、50:弾性ユニット、60、60’:加工対象物となるガラス、62、62’:円形穴、64:長形穴、70、80:ビット、72、82:穴あけ部、84:円弧形角(谷形角)、90:カッター、92:穴あけ部、922:陥没溝、924:切り屑誘導溝、94:研磨部、96:谷形部、962:谷形斜面

Claims (16)

  1. ハウジングと、
    主軸と、を有し、
    前記主軸は、旋転が可能なように前記ハウジングの内部に装着される旋転機構と、
    前記主軸に連結され、前記旋転機構の駆動を受けて回転することが可能である振動機構と、
    を有することを特徴とするガラス加工装置。
  2. 前記旋転機構は少なくとも一つの軸受けを有し、前記主軸は前記軸受けによって支持され、回転することが可能であることを特徴とする請求項1に記載のガラス加工装置。
  3. 前記振動機構は、三つのベークライト板と、
    二つの前記ベークライト板の間に隣り合う二つの導電座と、
    前記導電座に電気的に接続される二つの導電片と、
    前記導電座に電気的に接続される超音波振動器と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のガラス加工装置。
  4. 前記ハウジングは、前記導電片の設置に用いる複数個の設置穴を有することを特徴とする請求項3に記載のガラス加工装置。
  5. 請求項1に記載のガラス加工装置に用いられるカッターであって、
    底端に長形の穴あけ部を有するカッター本体を含むことを特徴とするカッター。
  6. 前記穴あけ部は両端の周縁に谷形角を別々に有することを特徴とする請求項5に記載のカッター。
  7. 請求項1に記載のガラス加工装置に用いられるカッターであって、
    底端に穴あけ部を有するカッター本体を含み、前記穴あけ部の断面は円形を呈し、前記穴あけ部は底面が凹んで形成した陥没溝を有することを特徴とするカッター。
  8. 前記カッター本体はさらに研磨部を有し、前記研磨部は前記穴あけ部の頂端に一体に連接され、かつ前記研磨部の外周面は平坦状を呈することを特徴とする請求項7に記載のカッター。
  9. 前記カッター本体はさらに少なくとも一つの谷形部を有し、前記谷形部は前記研磨部の頂端に一体に連接されることを特徴とする請求項8に記載のカッター。
  10. 前記カッター本体の前記谷形部は二つの谷形斜面を有することを特徴とする請求項9に記載のカッター。
  11. 前記谷形部の数は複数個であり、前記谷形部は一定の間隔で配列されることを特徴とする請求項9に記載のカッター。
  12. 前記カッター本体の前記穴あけ部は、少なくとも一つの切り屑誘導溝を有し、前記切り屑誘導溝は前記穴あけ部の前記陥没溝とへ連続するように設けられることを特徴とする請求項7に記載のカッター。
  13. 前記切り屑誘導溝の数は二つであり、二つの前記切り屑誘導溝は互いに対応しながら別々に前記穴あけ部の前記陥没溝とへ連続するように設けられることを特徴とする請求項12に記載のカッター。
  14. 請求項1に記載のガラス加工装置を用いたガラス加工方法であって、
    前記ガラス加工装置は、前記旋転機構と前記旋転機構に連結される前記振動機構とを有し、前記振動機構が前記旋転機構の駆動によって回転するステップaと、
    カッターが前記振動機構に連結され、前記旋転機構と前記振動機構の駆動を別々にまたは同時に受けて回転と振動を生じ、加工対象物となるガラスに加工を行うステップbと、
    を含むことを特徴とするガラス加工方法。
  15. ステップaにおいて、前記旋転機構は前記振動機構との連結に用いる主軸を有することを特徴とする請求項14に記載のガラス加工方法。
  16. ステップaにおいて、前記振動機構は、三つのベークライト板と、二つの前記ベークライト板の間に隣り合う二つの導電座と、前記導電座に電気的に接続される二つの導電片と、前記導電座に電気的に接続される超音波振動器とを有することを特徴とする請求項15に記載のガラス加工方法。
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