JP2009178518A - 医療用管状体、血栓捕捉部材回収用シース、血栓回収カテーテル及びバルーンカテーテル - Google Patents

医療用管状体、血栓捕捉部材回収用シース、血栓回収カテーテル及びバルーンカテーテル Download PDF

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Abstract

【課題】屈曲した血管内等や、この血管内等に留置されたステント内等を通過させる際に、先端が血管等の内壁やステントの網目等に引っ掛かり難くする。
【解決手段】体内に挿入される医療用管状体1において、先端部の側壁が、略全周にわたって他の部分よりも径方向外方に対して湾曲突状に突出する成形部18とされ、成形部18の先端と管状体1の先端が略一致するようにされると共に、管状体1の先端の径方向外方への突出量が略零とされている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、医療用管状体、血栓捕捉部材回収用シース、血栓回収カテーテル及びバルーンカテーテルに関する。
従来、冠動脈、頚動脈、静脈グラフト等の血管狭窄部において、ステント、POBA(Plain Old Ballon Atherectomy)等の経皮的血管形成術が行われている。この手術は、血管狭窄部でステント留置やバルーン拡張を行い、血流を確保する血行再建術の一つであり、所期の成果を挙げている。
然しながら、上記の方法では、狭窄部を拡張したものの、術中遊離したプラーク(隆起性病片)や血栓等が病変部末梢側へ流れ、梗塞、No-Reflow 現象等を発生させ、再潅流が得られないことがある。そして、このような血栓等によって引き起こされる合併症は重篤なものが多い。
例えば、冠動脈において血栓が関与している不安定狭心症や急性心筋梗塞等では、ステント留置やバルーン拡張により血栓が押し出され、病変部末梢側の血管が閉塞されることがある。その結果、心筋に十分な酸素や栄養が供給されなくなり、心筋壊死等の心筋障害を引き起こす。又、同様に、脳に血液を供給している血管が詰まると、所謂、脳梗塞を引き起こし、脳組織が死んだ状態になる。
特に、頚動脈は動脈硬化により狭窄が起こり易く、脳への血流が不足したり、狭窄部に生じた血栓により脳梗塞を引き起こしたりし易い。このような脳梗塞の症状としては、麻痺、しびれ、失語症、意識障害等があり、−度失ってしまった機能は、リハビリテーションをしても、100%の回復は見込めず、その後の患者の生活に大きな影響を与える。又、古く変成した静脈グラフト狭窄部には、多量の血栓が付着しているため、注意が必要とされている。
このように、血栓による梗塞は重篤な合併症を引き起こすため、経皮的血管形成術においては、病変部末梢側の保護が求められている。この観点から、下記のようなカテーテルが既に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−97807号公報
このカテーテルは、シースと、シースに挿通されるシャフトと、シャフトに備えられ且つ血栓及びプラークを捕捉する血栓捕捉部材を有している。血栓捕捉部材は、複数のワイヤが螺旋状に巻かれた紡錘形状のワイヤ部材と、孔を有し且つワイヤ部材の先端部側の略半分の部分に外嵌固定されるフィルターを有している。又、血栓捕捉部材は、その全体が、血栓等の捕捉前には、シースに収納され、血栓等の捕捉時には、シースから外部に出され、血栓等の捕捉後は、シースに収納される。
このように、血栓捕捉部材が、血栓等の捕捉後に、その全体がシースに収納されるため、この収納時に、血栓捕捉部材が径方向内方に大きく収縮して、血栓捕捉部材により捕捉された血栓等がフィルターの孔から血管内に漏洩する惧れがあった。
この問題を解決するために、上記シース、即ち、血栓捕捉部材等のデリバリー用シースとは別個に、このシースよりも大径の血栓捕捉部材回収用シースを準備しておき、血栓捕捉部材により血栓等を捕捉した後に、デリバリー用シースを使用せず、回収用シースを使用して、回収用シースの先端部に、血栓捕捉部材の基部側のみを収納し、この収納時に、血栓捕捉部材を径方向内方に大きく収縮させないようにすることが考えられる。
しかし、このように、デリバリー用シースよりも大径の回収用シースを使用した場合、回収用シースは、大径であるが故に、図15に示すように、回収用シース(分かり易いように、クロスハッチングを施している)50の先端が、血管51、特に、屈曲した血管51に留置されたステント52の網目に引っ掛かり易く、これにより、回収用シース51をスムーズに導けないとの問題が発生していた。又、同様に、回収用シースの先端は、屈曲した血管の内壁にも引っ掛かり易く、これにより、血管を損傷する惧れもあった。
本発明の目的は、上記問題点を解決できる医療用管状体、血栓捕捉部材回収用シース、血栓回収カテーテル及びバルーンカテーテルを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の医療用管状体の特徴とするところは、体内に挿入される医療用管状体において、先端部の側壁が、略全周にわたって他の部分よりも径方向外方に突出する成形部とされた点にある。
尚、成形部の先端と管状体の先端が略一致するようにされることもある。
又、管状体の先端の径方向外方への突出量が略零とされることもある。
更に、成形部が径方向外方に対して湾曲突状とされることもある。
又、成形部の全体の肉厚が略均一とされることもある。
更に、成形部が軸心方向に複数並設されることもある。
又、先端部の軸心が湾曲状とされることもある。
更に、本発明の血栓捕捉部材回収用シースの特徴とするところは、血栓捕捉部材を回収する血栓捕捉部材回収用シースにおいて、先端部の側壁が、略全周にわたって他の部分よりも径方向外方に突出する成形部とされた点にある。
尚、血栓捕捉部材が、イ.複数のワイヤが螺旋状に巻かれ、先端部と基端部が径方向内方に収束すると共に中間部が径方向外方に膨らんだ紡錘形状のワイヤ部材と、ロ.孔を有し、ワイヤ部材の先端部側の略半分の部分に外嵌固定されるフィルターを有し、ワイヤ部材の基部とフィルターの基端部が血栓捕捉部材回収用シースの先端部に収容可能とされ、この収容時に、弾性変形を介して、ワイヤ部材の基部とフィルターの基端部が径方向内方に収縮すると共に、軸心方向に伸長することもある。
又、本発明の血栓回収用カテーテルの特徴とするところは、A.血栓捕捉部材回収用シースと、B.柔軟性を有し、血栓捕捉部材回収用シースに軸心方向に進退可能に挿通されて、シースの先端から前方に突出するシャフトと、C.シャフトの先端部に備えられた血栓捕捉部材を有し、血栓捕捉部材が、イ.複数のワイヤが螺旋状に巻かれ、先端部と基端部が径方向内方に収束すると共に中間部が径方向外方に膨らんだ紡錘形状のワイヤ部材と、ロ.孔を有し、ワイヤ部材の先端部側の略半分の部分に外嵌固定されるフィルターを有し、ワイヤ部材の基部とフィルターの基端部が血栓捕捉部材回収用シースの先端部に収容可能とされ、この収容時に、弾性変形を介して、ワイヤ部材の基部とフィルターの基端部が径方向内方に収縮すると共に、軸心方向に伸長する点にある。
更に、本発明のバルーンカテーテルの特徴とするところは、内外2重状とされた内側・外側管状体を有し、内側管状体の先端部が、外側管状体よりも前方に突出するヘッド部とされ、外側管状体の先端内周面が外側管状体における、ヘッド部よりも基部側の外周面に固着され、外側管状体の先端部が、膨張・収縮自在なバルーンとされたバルーンカテーテルにおいて、ヘッド部の先端部の側壁が、略全周にわたって他の部分よりも径方向外方に突出する成形部とされた点にある。
本発明によれば、管状体や回収用シース、或いは、バルーンカテーテルを血管、特に、屈曲した血管内等や、この血管内等に留置されたステント内等を通過させる際に、管状体等の先端が血管等の内壁やステントの網目等に引っ掛かり難く、上記先端により、血管等を損傷する惧れが少ないと共に、管状体の先端部を目的とする病変部等にスムーズに導くことができる。
請求項2記載の発明によれば、成形部の先端と管状体の先端が略一致するようにされて、成形部が管状体の先端から軸心方向に大きく離間していないので、管状体の先端をステントの内面側や血管内壁から確実に大きく浮かすことができて、管状体の先端をステントの網目や血管内壁等により引っ掛かり難くできる。
請求項3記載の発明によれば、管状体の先端の径方向外方への突出量が略零とされて、管状体の先端開口を大きくしていないので、管状体を血栓捕捉部材回収用シースとした場合に、血栓捕捉部材の回収用シース内への収納を良好に制限できて、血栓捕捉部材が過度に圧縮されることがなく、血栓捕捉部材に収容された血栓等が、フィルタの孔から漏洩する惧れがない。
以下、本発明を血栓回収カテーテルに適用した実施の形態の第1例を図1〜図4の図面に基づき説明すると、図1及び図2に示すように、血栓回収カテーテルは、血栓捕捉部材回収用シース1と、シャフト2と、血栓捕捉部材3を有する。
回収用シース1は管状体とされて、その内部に、先端で開口するルーメン6が基端から先端に至る略全長にわたって形成されている。回収用シース1は、シース1を主構成するシース本体7と、閉塞部材8と、止血弁9と、ヘッド部10を有する。
シース本体7は円形チューブ状に一体形成されて、両端で開口すると共に、その先端内部に、軸心方向に面状を呈する円盤状のストッパ12が一体形成されている。尚、ストッパ12をシース本体7とは別個に形成し、形成後に、両者を固着、一体化することもある。ストッパ12は、血栓捕捉部材3の後方への移動を規制するもので、その軸心部には、シャフト2の挿通用の挿通孔13が貫通形成されている。シース本体7は柔軟性と生体適合性が必要であるため、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ボリアミド、ボリテトラフルオロエチレン、ボリフッ化ビニリデン等の合成樹脂から形成されている。
閉塞部材8は略有底円筒状とされて、基端部が閉塞され、シース本体7の基端部に外嵌固着されて、シース本体7の基端開口を閉塞すると共に、その軸心部には、シャフト2が挿通される挿通孔15が形成されている。閉塞部材8は、ポリプロピレン、ABS樹脂、ボリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂や、ステンレス、真鍮等の金属材料で形成されている。閉塞部材8には、側注チューブ16が接続され、回収用シース1のルーメン6に、血液の凝固を防止するためのヘパリン等が注入可能とされている。
止血弁9は、閉塞部材8の基端部内に挿入されて、挿通孔15を閉鎖し、挿通孔15からの血液の漏洩を防止している。
ヘッド部10はシース本体7の先端に一体形成され、軸心方向前方に連設されて、回収用シース1の先端部を構成するもので、図3にも示すように、その先端部の側壁が、先端部の側壁が、(略)全周にわたって他の部分よりも径方向外方(外側、外部側)に対して湾曲突状に突出(膨出)するリング状の成形部(膨出部、突出部)18とされている。成形部18の横断面形状は半円形とされて、成形部18の先端部側及び基部側の径方向外方への突出量は、先端又は基端に向かうに従って、小となるようにされ、成形部18の先端とヘッド部10の先端が(略)一致するようにされて、ヘッド部10の先端の径方向外方への突出量は(略)零とされている。成形部18の全体の肉厚は略均一とされている。尚、図面において、ヘッド部10とシース本体7のハッチングを異なるものとしているのは、どの部分がヘッド部10であるかを分かり易くするためであり、ヘッド部10とシース本体7が別個の材料で形成されていることを示すものではない。尚、ヘッド部10をシース本体7とは別体に形成して、形成後に、両者を固着、一体化することもある。ヘッド部10は、柔軟性と生体適合性が必要であるため、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ボリアミド、ボリテトラフルオロエチレン、ボリフッ化ビニリデン等の合成樹脂から形成されている。ヘッド部10の長さは、特に限定するものではないが、1.0〜50mm、好ましくは、1〜25mm、更に好ましくは、5〜15mm程度とされている。又、成形部18の外径は0.7〜2.5mmとされ、内径は0.5〜2.3mmとされている。
シャフト2は、柔軟性及び可撓性を有する線状部材とされ、回収用シース1のルーメン6を挿通されて、ストッパ12及び閉塞部材8の挿通孔13,15と止血弁9を挿通されており、回収用シース1から前方及び後方に突出している。シャフト2は、ステンレス鋼やニッケル−チタン合金等の金属材料により形成されている。尚、シャフト2として、経皮的血管形成術に使用するガイドワイヤーを使用することもある。
血栓捕捉部材3は、シャフト2の先端部に備えられて、血栓やプラーク等を捕捉するもので、その基部側が回収用シース1のヘッド部10に出し入れ可能とされると共に、ヘッド部10の出し入れにより、弾性変形を介して、血栓捕捉部材3が径方向に拡縮すると共に、軸心方向に伸縮する。血栓捕捉部材3の外径は、特に限定するものではないが、例えば、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0,7.5、8.0mmとされ、病変部、即ち、血管狭窄部の血管内径に応じて、その外径を選択することが好ましい。血栓捕捉部材3は、ワイヤ部材20と、スライドリング21と、固定リング22と、フィルター23を有する。
ワイヤ部材20は、複数のワイヤ25が螺旋状に巻かれ、先端と基端が径方向内方に収束し且つ中間部が径方向外方に膨らんだ略紡錘形状とされており、回収用シース1のヘッド部10への収納時には、その基部側が収納される。ワイヤ25の形成材料としては、形状記憶合金が採用可能であり、一般に、Ni−Ti系合金、CuZn−Al系合金等が採用される。ワイヤ25の形成材料として形状記憶合金を採用した場合、ワイヤ部材20は、通常、図1に示すような形状(復元形状、原形状)に記憶されている。血栓捕捉部材3を血栓等が多い病変部に適用する際には、血栓等をより多く捕捉可能なように、ワイヤ部材20をより長く形成する場合もある。ワイヤ部材20を構成するワイヤ25の本数は、8〜16本、好ましくは8〜14本、最も好ましくは8〜12本である。
スライドリング21は、シャフト2の先端部に軸心方向にスライド(摺動)可能に外嵌されると共に、スライドリング21には、ワイヤ部材20の先端が固定されている。固定リング22はシャフト2の先端部における、スライドリング21よりも基部側に外嵌固定されると共に、ワイヤ部材20の基端が固着されている。これらリングはステンレス鋼等の金属材料により形成されている。
フィルター23は、生体適合性材料である、例えば、ポリウレタンや、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等の合成樹脂からなる不織布または織編物により、漏斗状に形成されて、基部側の膨部27と先端部側の収束部28から成り、膨部27の収束部28への移行部分には、血栓等を捕捉するが体液は透過可能な大きさの複数の孔29が設けられている。フィルター23は、ワイヤ部材20の膨らんだ中間部分を含む先端部側の略半分(但し、ワイヤ部材20のスライドリング21による固定部分は除く)に被覆されて、収束部28の先端はスライドリング21に隣接すると共に、少なくともその膨部27はワイヤ部材20に糸等で結束固定されている。回収用シース1のヘッド部10への収納時には、その基端部が収納される。フィルター23をワイヤ部材20の復元形状にディッピング成形し、その後、上記孔29を穿設して、ワイヤ部材20に被覆してもよい。孔29の径は、50μm〜1000μm、好ましくは50μm〜500μm、最も好ましくは100μm〜200μmである。孔29の径が50μm未満であると血流が妨げられ、1000μmを超えるとフィルター23を設ける意義がなくなる。尚、血栓が大きい場合には、血栓捕捉部材3にフィルター23を備えず、血栓捕捉部材3を、ワイヤ部材20、スライドリング21及び固定リング22により構成して、ワイヤ部材20の編目で血栓を捕捉することもある。
次に、本発明の血栓回収カテーテルを使用して、血管狭窄部から血栓、プラークを除去する経皮的血管形成術について、説明する。先ず、血栓捕捉部材3を備えたシャフト2を血栓捕捉部材デリバリー用シース(図示省略)内に挿通して、シャフト2の先端部をデリバリー用シースから軸心方向前方に突出させると共に、血栓捕捉部材3をデリバリー用シースの先端部内に収縮状態で収納し、このデリバリー用シースをシャフト2及び血栓捕捉部材3と共に体内の血管に挿入し、デリバリー用シースの先端部を目的とする血管へと導いて、この血管の病変部である血管狭窄部を通過させる。
その後、シャフト2を固定した状態でデリバリー用シースを軸心方向後方側(手前側、基端側)に引くと、血栓捕捉部材3がデリバリー用シースから外部に出て、弾性変形を介して、径方向外方に拡張(拡大)すると共に、軸心方向に関して縮小し、血管内壁に密着する。
次に、シャフト2及び血栓捕捉部材3を血管内に残して、デリバリー用シースのみを患者の体内から抜去し、別途用意したバルーンカテーテル(図示省略)をシャフト2に外嵌して、血管狭窄部まで挿入した後、バルーンカテーテルのバルーン(図示省略)を空気等の圧力媒体により膨張させ、血管狭窄部から血栓やプラーク等を遊離させて、この遊離した血栓等を血栓捕捉部材3で捕捉する。その後、バルーンから圧力媒体を排出させて、バルーンを収縮させ、バルーンカテーテルのみを体内から抜去する。
しかる後、回収用シース1をシャフト2に外嵌して、血管狭窄部の手前まで、挿入する。この際、回収用シース1のヘッド部10の先端部の側壁が、略全周にわたって他の部分よりも径方向外方に湾曲突状に突出する成形部18とされているので、ヘッド部10を、図4に示すように、血管30、特に、屈曲した血管30に留置されたステント31内を通過させる際でも、成形部18がステント31の内面側に当接して、ヘッド部10の先端がステント31から浮いた状態になり易い。尚、分かり易いように、回収用シース1には、クロスハッチングを施している。
そのため、ヘッド部10、即ち、回収用シース1が大径であっても、ヘッド部10の先端がステント31の網目に引っ掛かり難く、それ故、回収用シース1を目的の血管狭窄部までスムーズに導ける。又、回収用シース1を屈曲した血管内を通過させる際でも、回収用シース1の先端は、同様に、屈曲した血管内壁に引っ掛かり難く、それ故、ヘッド部の先端により、血管を損傷する惧れも少ない。
特に、成形部18の先端とヘッド部10の先端が(略)一致するようにされて、成形部18がヘッド部10の先端から軸心方向に大きく離間していないので、ヘッド部10の先端をステントの内面側や血管内壁から確実に大きく浮かすことができて、ヘッド部10の先端をステントの網目や血管内壁により引っ掛かり難くできる。
上記のようにして、回収用シース1の先端部を血管狭窄部の手前まで挿入した後、シャフト2を固定した状態で、回収用シース1を軸心方向前方側(シャフト2の先端側)に押し出す。これにより、図3に示すように、血栓捕捉部材3の基部側が回収用シース1のヘッド部10の先端に当接し、弾性変形を介して、血栓捕捉部材3が径方向内方に収縮すると共に、軸心方向に伸長して、血栓捕捉部材3の基部側、即ち、ワイヤ部材20の基部側とフィルター23の基端部がヘッド部10の先端部内に収納される。
この際、固定リング22が回収用シース1のストッパ12と当接すると共に、ヘッド部10の先端の径方向外方への突出量が(略)零とされて、ヘッド部10の先端開口を大きくしていないので、血栓捕捉部材3のヘッド部10内への収納が良好に制限されて、血栓捕捉部材3のヘッド部10内の収納位置が(略)所定位置に決定される。これにより、血栓捕捉部材3が過度に圧縮されることがなく、血栓捕捉部材3に収容された血栓等が、フィルタの孔29から漏洩する惧れがない。
上記のようにして、血栓捕捉部材3の基部側をヘッド部10内に収納した後、回収用シース1をシャフト2及び血栓捕捉部材3と共に体外に抜去すれば、経皮的血管形成術が完了する。
図5は本発明の実施の形態の第2例を示すもので、シース本体7の先端部の側壁に、シャフト2を挿通可能な側孔33が形成されると共に、シース本体7の先端部内に区画壁34が形成され、この区画壁34の内部が、側孔33及びヘッド部10内と連通し且つシャフト2が挿通される第2ルーメン35とされている。
図6は本発明の実施の形態の第3例を示すもので、回収用シース1のストッパ12が円筒状とされて、ストッパ12内にシャフト2が挿通されている。
図7は本発明の実施の形態の第4例を示すもので、ヘッド部10の軸心が湾曲状とされている。
図8及び図9は本発明の実施の形態の第5例及び第6例を示すもので、これらでは、ヘッド部10の先端部に、成形部18が軸心方向に複数個連設されており、第5例では、成形部18の個数が2個とされ、第6例では、成形部18の個数が3個とされている。
図10は本発明の実施の形態の第7例を示すもので、成形部18の横断面が、開口部が底部よりも長くされた溝形断面とされて、角張った形状とされている。
図11〜図13は本発明をバルーンカテーテルに適用した実施の形態の第8例を示すもので、バルーンカテーテルは、内外2重状とされた内側・外側管状体37,38を有し、両管状体37,38間に、圧力印可装置により空気等の圧力媒体が供給される。両管状体37,38は、柔軟性と生体適合性が必要であるため、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ボリアミド、ボリテトラフルオロエチレン、ボリフッ化ビニリデン等の合成樹脂から形成されている。内側管状体37の先端部はヘッド部39とされて、ヘッド部39の先端部に成形部40が形成されている。成形部40の外径は0.45〜2mmとされ、内径は0.3〜1.85mmとされている。外側管状体38の先端は内側管状体37のヘッド部39よりも基部側の外周面に固着され、外側管状体38の先端部はバルーン41とされて、バルーン41に対する圧力媒体の供給・排出により、バルーン41は膨張・収縮自在とされている。
図14は、図7に示す本発明の実施の形態の第4例に対する比較例を示し、ヘッド部10の軸心が湾曲状とされているが、ヘッド部10には成形部が形成されていない。
尚、上記実施の形態では、本発明を血栓回収カテーテルやバルーンカテーテルに適用したが、本発明は、その他の体内に挿入される医療用管状体に適用可能である。
本発明の実施の形態の第1例を示す一部縦側断面図である。 図1のA−A線矢視断面図である。 図1の作動状態図である。 図1の回収用シースの使用状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態の第2例を示す一部縦側断面図である。 本発明の実施の形態の第3例を示す一部縦側断面図である。 本発明の実施の形態の第4例を示す縦側断面図である。 本発明の実施の形態の第5例を示す縦側断面図である。 本発明の実施の形態の第6例を示す縦側断面図である。 本発明の実施の形態の第7例を示す縦側断面図である。 本発明の実施の形態の第8例を示す正面図である。 図11の側面図である。 図11のB−B線矢視断面図縦側断面図である。 本発明の比較例を示す縦側断面図である。 本発明とは異なる回収用シースの使用状態を示す説明図である。
符号の説明
1 血栓捕捉部材回収用シース(管状体)
2 シャフト
3 血栓捕捉部材
18,40 成形部
20 ワイヤ部材
23 フィルター
25 ワイヤ
29 孔
37 内側管状体
38 外側管状体
41 バルーン

Claims (11)

  1. 体内に挿入される医療用管状体において、
    先端部の側壁が、略全周にわたって他の部分よりも径方向外方に突出する成形部とされた医療用管状体。
  2. 成形部の先端と管状体の先端が略一致するようにされた請求項1記載の医療用管状体。
  3. 管状体の先端の径方向外方への突出量が略零とされた請求項1又は2記載の医療用管状体。
  4. 成形部が径方向外方に対して湾曲突状とされた請求項1〜3の何れかに記載の医療用管状体。
  5. 成形部の全体の肉厚が略均一とされた請求項1〜4の何れかに記載の医療用管状体。
  6. 成形部が軸心方向に複数並設された請求項1〜5の何れかに記載の医療用管状体。
  7. 先端部の軸心が湾曲状とされた請求項1〜6の何れかに記載の医療用管状体。
  8. 血栓捕捉部材を回収する血栓捕捉部材回収用シースにおいて、
    先端部の側壁が、略全周にわたって他の部分よりも径方向外方に突出する成形部とされた血栓捕捉部材回収用シース。
  9. 血栓捕捉部材が、
    イ.複数のワイヤが螺旋状に巻かれ、先端部と基端部が径方向内方に収束すると共に中 間部が径方向外方に膨らんだ紡錘形状のワイヤ部材と、
    ロ.孔を有し、ワイヤ部材の先端部側の略半分の部分に外嵌固定されるフィルター
    を有し、
    ワイヤ部材の基部とフィルターの基端部が血栓捕捉部材回収用シースの先端部に収容可能とされ、
    この収容時に、弾性変形を介して、ワイヤ部材の基部とフィルターの基端部が径方向内方に収縮すると共に、軸心方向に伸長する請求項8記載の血栓捕捉部材回収用シース。
  10. A.請求項8記載の血栓捕捉部材回収用シースと、
    B.柔軟性を有し、血栓捕捉部材回収用シースに軸心方向に進退可能に挿通されて、シ ースの先端から前方に突出するシャフトと、
    C.シャフトの先端部に備えられた血栓捕捉部材
    を有し、
    血栓捕捉部材が、
    イ.複数のワイヤが螺旋状に巻かれ、先端部と基端部が径方向内方に収束すると共に中 間部が径方向外方に膨らんだ紡錘形状のワイヤ部材と、
    ロ.孔を有し、ワイヤ部材の先端部側の略半分の部分に外嵌固定されるフィルター
    を有し、
    ワイヤ部材の基部とフィルターの基端部が血栓捕捉部材回収用シースの先端部に収容可能とされ、
    この収容時に、弾性変形を介して、ワイヤ部材の基部とフィルターの基端部が径方向内方に収縮すると共に、軸心方向に伸長する血栓回収カテーテル。
  11. 内外2重状とされた内側・外側管状体を有し、
    内側管状体の先端部が、外側管状体よりも前方に突出するヘッド部とされ、
    外側管状体の先端内周面が外側管状体における、ヘッド部よりも基部側の外周面に固着され、
    外側管状体の先端部が、膨張・収縮自在なバルーンとされたバルーンカテーテルにおいて、
    ヘッド部の先端部の側壁が、略全周にわたって他の部分よりも径方向外方に突出する成形部とされたバルーンカテーテル。
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