JP4348140B2 - 管状器官用治療具の挿入装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば血管、尿管、胆管、気管などの人体の管状器官に、ステントやステントグラフト等の治療具を挿入するための管状器官用治療具の挿入装置に関する。
近年、血管、尿管、胆管、気管などの人体の管状器官における治療のため、カテーテルを通してステントを挿入し配置することが行われている。例えば血管の狭窄部にステントを配置して拡張したり、動脈瘤が形成された箇所にステントを配置して動脈瘤の破裂を防止する治療方法が知られている。特に動脈瘤の治療においては、ステントの外周に織布などの筒状カバーを被覆してなるステントグラフトが使用されている。
前記ステントを所望の位置へ留置させる方法として、下記特許文献1には、芯材の先端部外周にステントが係合する凹凸を形成し、その外周にステントを配置して、シース内に収納したステント挿入装置が開示されている。
特表2003−500104号公報
従来のステント挿入装置においては、ステントをシース内に収容し、シースの先端を管状器官内の治療部位に到達させた後、プッシャ等でステントを抑えつつシースを基部側に引くことにより、ステントをシースの先端から吐出させて拡張させるようにしている。
しかしながら、ステントを縮径させてシース内に収容すると、ステントとシース内壁との間の摩擦力が強いため、シースからステントをスムーズに吐出させることができず、位置ずれや型くずれを起こしやすいという問題があった。
これに対して、上記特許文献1のステント挿入装置では、芯材の先端部外周にステントが係合する凹凸を形成して、ステントが芯材とより強く係合し、芯材を動かさないでシースを基部側に引くことにより、ステントが芯材にくっついた状態でスムーズにシースから吐出するようにしている。
しかしながら、芯材は、比較的細いものであるため、その外周にステントが効果的に係合する凹凸を作ることは、容易ではないと推測される。
したがって本発明の目的は、管状器官内にステント等の治療具を挿入する場合に、治療具がシース内からスムーズに吐出し、位置ずれを起こすことなく留置できるようにした管状器官用治療具の挿入装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1は、管状器官内に挿入される可撓性チューブからなるシースと、シース内に挿入される可撓性シャフトと、可撓性シャフトの先端部に取付けられた先端面が曲面状をなす頭部と、前記頭部の基部寄りの部分から所定長さの部分において前記可撓性シャフトの外周又は該可撓性シャフトの外周に装着されたチューブの外周に、軸方向に所定間隔で形成された複数の環状凹部又は軸方向に沿って螺旋状に形成された凹部が設けられ、この凹部に弾性樹脂が、前記可撓性シャフト又は前記チューブの外周面と同じ高さとなるように、充填された弾性樹脂被覆部と、前記弾性樹脂被覆部の外周に配置され、その状態で前記シース内に収納される管状器官用治療具とを備えていることを特徴とする管状器官用治療具の挿入装置を提供するものである。
上記発明によれば、管状器官用治療具を可撓性シャフト先端部の弾性樹脂被覆部の外周に配置し、その状態で縮径させてシース内部に収容すると、治療具が弾性樹脂被覆部に食い込むと共に、弾性樹脂を囲む凹部の周壁に係合する。このため、治療具と可撓性シャフトとの係合力が高く、可撓性シャフトに対してシースを基部側に引くと、治療具が可撓性シャフトにくっついた状態でシースだけが移動するため、シース先端部から治療具をスムーズに吐出させて、管状器官内に留置することができる。
また、可撓性シャフトの弾性樹脂被覆部は、比較的滑らかな軟らかい表面を有しており、治療具が開放された後は、弾性樹脂が元の形状に復帰して表面が滑らかになるので、治療具を管状器官内に留置させた後、可撓性シャフトをシース内に引き戻してシースと一緒に管状器官内から引き抜く際に、拡張した治療具に引っ掛かることなくシース内に引き戻すことができ、また、管状器官等の内壁を損傷する心配がない。
本発明の第2は、前記第1の発明において、前記管状器官用治療具は、ステント、又はステント本体の外周又は内周に筒状のカバーを有するステントグラフトであるステント挿入装置を提供するものである。
上記発明によれば、管状器官の閉塞部にステントを配置して拡張したり、血管の動脈瘤の内側にステントグラフトを配置して動脈瘤の破裂を防止したりする治療に用いることができる。
本発明の第3は、前記第2の発明において、前記管状器官用治療具は、ステント本体外周にカバー部材を有し、該カバー部材が前記ステント本体の端部のみに固定されたステントグラフトからなり、前記ステント本体が前記シース内に収容され、前記カバー部材が前記シースの外周に被覆される管状器官用治療具の挿入装置を提供するものである。
上記発明によれば、シース内部にステント本体外周のカバー部材を挿入する必要がなく、ステント本体のみを収納することになるので、シース内部が窮屈にならずシースと弾性樹脂被覆部とのクリアランスを多く保つことができるため、よりスムーズにステント本体を押し出すことができる。
本発明の第4は、前記第1〜3の発明のいずれか1つにおいて、前記管状器官用治療具の端部の外周に絡み付けて引っ張ることにより、前記管状器官用治療具の端部を縮径させることができる線状部材を備えている管状器官用治療具の挿入装置を提供するものである。
上記発明によれば、管状器官用治療具をシース内に挿入する場合に、前記治療具の端部の外周に線状部材を絡み付けて牽引することにより、前記治療具の端部を縮径させて、シース内に容易に引き込むことができる。
本発明によれば、管状器官用治療具を可撓性シャフト先端部の弾性樹脂被覆部の外周に配置し、その状態で縮径させてシース内部に収容すると、治療具が弾性樹脂被覆部に圧接されて食い込んで係合するので、可撓性シャフトに対してシースを基部側に引くと、治療具が可撓性シャフトにくっついた状態でシースだけが移動する。このため、シース先端部から治療具をスムーズに吐出させて、管状器官内に位置ずれすることなく留置することができる。
本発明において、管状器官用治療具としては、前述したように、ステント、又はステント本体の外周又は内周に筒状のカバーを有するステントグラフトが好ましく適用できるが、その他、血管の閉塞具などに適用することもできる。
図1〜6には、本発明をステントグラフトの挿入装置に適用した一実施形態が示されている。図1はステントグラフトの挿入装置の全体を示す斜視図、図2はステントグラフトの端部外周に線状部材を絡み付けて牽引し、該端部を縮径させる手順を示す説明図、図3はステントグラフトを可撓性シャフトの先端部外周に配置して、線状部材を引っ張りながらシース内に収容する手順を示す説明図、図4はシースと弾性樹脂被覆部とのクリアランスを示す説明図、図5は血管内においてステントグラフトをシースから吐出させて拡張させる状態を示す説明図、図6はステントグラフトを血管内に留置させた状態を示す説明図である。
図1に示すように、このステント挿入装置10は、管状器官内に挿入される可撓性チューブからなるシース20と、シース20内に挿入される可撓性シャフト30と、可撓性シャフト30の先端部に取付けられた先端面が曲面状をなす先端部32と、先端部の基部寄りの部分から所定長さの部分において前記可撓性シャフト30外周を覆う弾性樹脂被覆部31と、弾性樹脂被覆部31の外周に配置され、その状態でシース20内に収納されるステントグラフト40を備えている。
シース20の材質としては、フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド、又はそれらの樹脂材料と金属線などの複合材料等が好ましく使用される。シース20の内面は、ステント本体の食い込みがなく、ステントと可撓性シャフト30をスムーズに押し出せるものである。
可撓性シャフト30は、この実施形態では中空の筒形状をしているが、中実の線材であってもよい。可撓性シャフトが中空の筒形状をなす場合には、その内部には、図示しないガイドワイヤ等を挿入することが可能である。可撓性シャフト30の材質としては、強度を有し、応力を加えた時に形状を付与できるなどの特性を有する材質が好ましく、例えばステンレスや、アルミニウム、Ni―Ti合金などの金属、あるいはそれらと樹脂との複合材料が好ましく使用される。
可撓性シャフト30の先端部には、先端面が曲面状をなす頭部32が形成されている。この頭部32は、血管等の管状器官内を漸進させるときに、管状器官の内壁を損傷しないようにしている。可撓性シャフト30の頭部32の材質としては、例えばポリイミド、フッ素樹脂等の樹脂、ステンレス、アルミニウム、Ni−Ti合金などの金属、あるいはそれらと樹脂との複合材料などの可撓性シャフトに用いる材質などから選ばれた生体適合性のある合成樹脂が好ましく使用される。
可撓性シャフト30の頭部32先端面は、人体の管状器官の内面を傷つけない構造であり、例えば先端が鋭角に尖っていない、曲面状であることが好ましい。
可撓性シャフト30の頭部32の基部側から所定長さ部分には、弾性樹脂被覆部31が形成されている。弾性樹脂被覆部31の材質は、ステント本体を弾性樹脂被覆部31に食い込ませる硬さであればよく、例えば、デュロメータ硬さ試験方法において、10〜100、好ましくは20〜95、さらに好ましくは30〜90程度の硬度を有するものを用いることが好ましい。弾性樹脂被覆部31の材質としては、例えばパーフルオロポリオレフィン、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリエステル、又はポリアミドなどの樹脂やエラストマーを好ましく用いることができる。弾性樹脂被覆部31の厚さとしては、ステント本体を弾性樹脂被覆部31に効果的に食い込ませる厚みであればよく、例えば、0.05〜5mmの範囲が好ましい。
更に、図4に示すように、可撓性シャフト30をシース20内に挿入した状態で、弾性樹脂被覆部31とシース20とのクリアランス34は、用いるステントや挿入する器官などにより適宜選択することができ、例えば、0.1〜5mm程度とすることが好ましい。
ステントグラフト40は、図1に示すように、金属線材をメッシュ状かつ筒状に編んで形成したステント本体41を、筒状カバーであるグラフト42で被覆して構成されている。
ステント本体41を形成する金属線材の材料としては、熱処理による形状記憶効果や、超弾性が付与される形状記憶合金が好ましく採用されるが、用途によってはステンレス、タンタル、チタン、白金、金、タングステンなどを用いてもよい。形状記憶合金としては、Ni−Ti系、Cu−Al−Ni系、Cu−Zn−Al系などが好ましく使用される。また、金属線材の表面に金、白金などをメッキ等の手段で被覆したものであってもよい。金属線材の太さは、特に限定されないが、例えば血管用ステント等の場合には、0.08〜1mmが好ましい。
グラフト42としては、熱可塑性樹脂を押出し成形、ブロー成形などの成形方法で加工された円筒状に形成したもの、円筒状に形成した熱可塑性樹脂の繊維の編織物、円筒状に形成した熱可塑性樹脂の不織布、円筒状に形成した可撓性樹脂のシートや多孔質シートなどを用いることができる。編織物としては、平織、綾織などの公知の編物や織物を用いることができる。また、クリンプ加工などのヒダの付いたものを使用することもできる。
これらの中でも、グラフト42としては、特に円筒状に形成した熱可塑性樹脂の繊維の編織物、更には円筒状に形成した熱可塑性樹脂の繊維の平織りの織物が、強度及び有孔度、生産性が優れるため好ましい。
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合体などのポリオレフィン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートなどのポリエステル、ポリ弗化エチレンやポリ弗化プロピレンなどのフッ素樹脂などの耐久性と組織反応の少ない樹脂などを用いることができる。
特に、化学的に安定で耐久性が大きく、組織反応の少ない、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリ弗化エチレンやポリ弗化プロピレンなどのフッ素樹脂を好ましく用いることができる。
グラフト42は、縫着、接着、溶着等の手段によって、ステント本体41に連結されている。この場合、グラフト42は、ステント本体41の伸縮に影響を及ぼさないように被覆し、連結する必要がある。
ステントグラフト40は、拡張時における外径が2〜50mm、長さが1〜50cm程度であることが好ましい。
図2に示すように、このステント挿入装置10は、ステントグラフト40の端部を縮径させて、シース20内に挿入しやすくするための線状部材33を更に備えている。線状部材33は、紐、糸、ワイヤ等の線状のもので、図2(A)に示すように、ステント本体41の端部の外周に絡み付けられる。そして、シース20内にステントグラフト40を挿入する際に、図2(B)に示すように、この線状部材33を牽引することにより、ステントグラフト40の端部を縮径させて、シース20内に収納しやすくすることができる。線状部材33の材質としては、グラフトを形成する熱可塑性樹脂、ステント本体を形成する金属線材の材料、綿や絹などの天然繊維などを好ましく用いることができる。
更に、図3(B)に示すように、この挿入装置10は、可撓性シャフト30の外周に配置され、シース20の基端側からシース20内に挿入されるチューブ状のプッシャ50を備えていることが好ましい。このプッシャ50の先端は、シース20内に挿入されたステントグラフト40の基端部に当接して、ステントグラフト40をシース20内から吐出させるときに、ステントグラフト40の移動を規制する役割をなす。プッシャ50の材質は、ステント本体を押し出せるものであればよく、例えば、グラフトを形成する熱可塑性樹脂、ステント本体を形成する金属線材の材料などを好ましく用いることができる。
次に、この管状器官用治療具の挿入装置の使用方法について、血管の動脈瘤の治療に適用する例を挙げて説明する。
最初の段階として、図3に示すように、ステントグラフト40を、縮径された状態で、シース20内に収容する必要がある。この場合、図2に示す線状部材33を備える場合には、以下に述べる手順で、容易にシース20内部に収容することができる。
すなわち、可撓性シャフト30をシース20に挿入し、その先端部をシース20の先端から突出させた状態とし、その状態で弾性樹脂被覆部31の外周にステントグラフト40を配置する。ステントグラフト40のステント本体41の端部に線状部材33を絡み付けておき、その端部を可撓性シャフト30と一緒にシース20内に通し、シース20の基部側端部から引き出しておく。
この状態で線状部材33を引っ張ることにより、図2(B)に示すように、ステントグラフト40の端部が巾着袋の様に縮径する。そして、図3(A)に示すように、可撓性シャフト30と共に、ステントグラフト40を移動させ、ステントグラフト40の端部からシース20内に引き込んで挿入していく。
こうして、図3(B)に示すように、ステントグラフト40をシース20内に収容することができる。このとき、ステントグラフト40のステント本体41を構成する線材の一部が、可撓性シャフト30の先端部外周に被覆された弾性樹脂被覆部30に食い込んで強い係合力が付与される。また、シース20の基端部から、可撓性シャフト30の外周に沿って、チューブ状のプッシャ50を挿入しておく。なお、ステントグラフト40をシース20に収容したら、線状部材33はステント本体41の端部から引き抜いて取外しておくことが好ましい。
この状態で、挿入装置10を、血管の動脈瘤が形成された治療箇所まで挿入していく。この場合、図示しないガイドワイヤを経皮的に血管内に挿入し、その先端を治療箇所まで到達させた後、このガイドワイヤに沿って親カテーテルを挿入し、親カテーテルの先端を治療箇所に到達させてもよい。そして、上記ステントグラフト40及び可撓性シャフト30を挿入したシース20を、上記親カテーテルに挿入してシース20の先端を治療箇所に配置する。
なお、可撓性シャフト30内を通して図示しないガイドワイヤを挿入し、このガイドワイヤを経皮的に血管内に挿入して治療箇所に到達させ、親カテーテルを用いることなく、ステントグラフト40及び可撓性シャフト30を挿入したシース20を上記ガイドワイヤに沿って直接血管内に挿入してもよい。
次の段階として、シース20内部にプッシャ50を挿入し、ステントグラフト40の基端部に当接させて設置しておく。ただし、プッシャ50の挿入は、ステントグラフト40の収容時に行ってもよい。また、図示しないガイドワイヤを可撓性シャフト30内部に挿入してシース20の更なる進行を行ってもよい。
この状態で、X線モニタで位置を確認しながら、図5に示すように、ステントグラフト40の先端部が血管Aの動脈瘤Bより少し越した箇所に位置するようにシース20の先端部を配置する。そして、可撓性シャフト30、プッシャ50を保持しながら、シース20をそれらに対して基部側(図5の矢印C方向)に移動させる。すると、シース内に収容されていたステントグラフト40が、シース20の先端部より徐々に露出する。その結果、ステントグラフト40の露出した部分が、自己拡張力によって拡径し、血管Bの内壁に圧接されて固定される。
このとき、前述したように、ステント本体41を構成する線材の一部が、可撓性シャフト30の先端部外周に被覆された弾性樹脂被覆部30に食い込んで強い摩擦係合力が付与されているため、ステントグラフト40は可撓性シャフト30と一体に保持され、シース20と一緒に移動してしまうことはない。
ステントグラフト40が完全に押し出されると、図6に示すように、ステントグラフト40は、全体が拡張して血管Aの内壁に圧接され、動脈瘤Bの内周を十分に覆うように配置される。こうして、ステントグラフト40は、血管Aの動脈瘤Bの内周を覆った状態で留置され、血流はステントグラフト40の内側を通り、動脈瘤Bには流れ込まなくなるので、動脈瘤Bの破裂を防止して、動脈瘤による危険を未然に防止することができる。
図7には、本発明をステントグラフトの挿入装置に適用した別の実施形態が示されている。この挿入装置10aは、ステントグラフト40aとして、ステント本体41の外周にグラフト42を有し、グラフト42がステント本体41の端部のみに固定されたものが使用されている。
この実施形態によれば、同図(A)に示すように、ステント本体41の端部に絡み付けた線材33を引っ張りながら、シース20内部にステント本体41だけを引き込んで収容し、グラフト42はシース20の外側に被せていく。こうして同図(B)に示すように、ステント本体41がシース20内に収容され、グラフト42はシース20の先端部外周に配置される。なお、グラフト42をシース20外周に結束させるため、図示しないワイヤなどでグラフト42を縛り付けておき、血管内に挿入した時点でワイヤを引き抜いて開放してもよい。
この挿入装置10aは、前記実施形態と同様な方法でステントグラフト40を管状器官内に挿入することができる。その場合、シース20内にステント本体41だけを収容すればよいので、ステント本体41のシース20内への挿入、押出し作業をスムーズにかつ容易に行うことができる。
なお、プッシャ50は、可撓性シャフト30に対してシース20を基部側に移動させて、ステントグラフト40をシース20の先端部から押出すとき、ステントグラフト40を制止させて、ステントグラフト40をシース20内部より確実に突出させることができる。ただし、本発明の場合は、ステントグラフト40のステント本体41の線材が弾性樹脂被覆部31に食い込んで、強い摩擦力で係合しているため、プッシャ50が無い場合であっても、比較的容易にステントを突出させることが可能である。
図8には、本発明で用いられる可撓性シャフト30の頭部32の形状が例示されている。すなわち、同図(A)はラクビーボール形状をなし、(B)は風船形状をなし、(C)は両端が半球状の円筒形状をなし、(D)は、先端部が曲面状で、両端に紡錘形状を成している。
図9、10、11には、本発明で用いられる可撓性シャフト30の弾性樹脂被覆部の他の例が示されている。
図9(A)、(B)に示す例では、軸方向に所定間隔で形成された複数の環状の凹部を表面に有するチューブ31aと、このチューブ31aの上記凹部に充填された弾性樹脂31bとで、弾性樹脂被覆部が構成されている。
図10(A)、(B)に示す例では、螺旋状に形成された環状の凹部を表面に有するチューブ31cと、このチューブ31cの上記凹部に充填された弾性樹脂31dとで、弾性樹脂被覆部が構成されている。
図11(A)、(B)に示す例では、軸方向に沿って直線状に形成された複数の平行な凹部を表面に有するチューブ31eと、このチューブ31eの上記凹部に充填された弾性樹脂31fとで、弾性樹脂被覆部が構成されている。
このように、弾性樹脂被覆部は、弾性樹脂が部分的に被覆されたチューブで構成されていてもよい。
また、特に図示してはいないが、可撓性シャフト30の外周に所定の凹部を形成し、この凹部に弾性樹脂を充填することによって、弾性樹脂被覆部を構成することもできる。この場合には、ステントグラフト40を、シース20内に収容する際に、ステントグラフト40のステント本体41を構成する線材の一部が、可撓性シャフト30の外周の凹部に充填された弾性樹脂に食い込んで、強い係合力が付与される。
本発明をステントグラフトの挿入装置に適用した一実施形態を示す挿入装置全体の斜視図である。 ステントグラフトの端部外周に線状部材を絡み付けて牽引し、該端部を縮径させる手順を示す説明図である。 ステントグラフトを可撓性シャフトの先端部外周に配置して、線状部材を引っ張りながらシース内に収容する手順を示す説明図である。 シースと弾性樹脂皮膜部とのクリアランスを示す説明図である。 血管内においてステントグラフトをシースから吐出させて拡張させる状態を示す説明図である。 ステントグラフトを血管内に留置させた状態を示す説明図である。 本発明をステントグラフトの挿入装置に適用した別の実施形態を示す説明図である。 本発明に用いられる可撓性シャフトの先端部に取付けられる頭部の形状の例を示す説明図である。 本発明で用いられる可撓性シャフト30の弾性樹脂被覆部の他の例を示す断面図である。 本発明で用いられる可撓性シャフト30の弾性樹脂被覆部の更に他の例を示す断面図である。 本発明で用いられる可撓性シャフト30の弾性樹脂被覆部の更に他の例を示す断面図である。
符号の説明
10 ステントグラフトの挿入装置
20 シース
30 可撓性シャフト
31 弾性樹脂被覆部
31a、31c,31e チューブ
31b、31d、31f 弾性樹脂
32 頭部
33 線状部材
34 弾性樹脂被覆部とシースとのクリアランス
40 ステントグラフト
41 ステント本体
42 グラフト
50 プッシャ

Claims (4)

  1. 管状器官内に挿入される可撓性チューブからなるシースと、
    シース内に挿入される可撓性シャフトと、
    可撓性シャフトの先端部に取付けられた先端面が曲面状をなす頭部と、
    前記頭部の基部寄りの部分から所定長さの部分において前記可撓性シャフトの外周又は該可撓性シャフトの外周に装着されたチューブの外周に、軸方向に所定間隔で形成された複数の環状凹部又は軸方向に沿って螺旋状に形成された凹部が設けられ、この凹部に弾性樹脂が、前記可撓性シャフト又は前記チューブの外周面と同じ高さとなるように、充填された弾性樹脂被覆部と、
    前記弾性樹脂被覆部の外周に配置され、その状態で前記シース内に収納される管状器官用治療具と
    を備えていることを特徴とする管状器官用治療具の挿入装置。
  2. 前記管状器官用治療具は、ステント、又はステント本体の外周又は内周に筒状のカバーを有するステントグラフトである請求項1記載のステント挿入装置。
  3. 前記管状器官用治療具は、ステント本体外周にカバー部材を有し、該カバー部材が前記ステント本体の端部のみに固定されたステントグラフトからなり、前記ステント本体が前記シース内に収容され、前記カバー部材が前記シースの外周に被覆される請求項2記載の管状器官用治療具の挿入装置。
  4. 前記管状器官用治療具の端部の外周に絡み付けて引っ張ることにより、前記管状器官用治療具の端部を縮径させることができる線状部材を備えている請求項1〜3のいずれか1つに記載の管状器官用治療具の挿入装置。
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